平 成 28 年 度 主 な 税 制 改 正 要 望 の 概 要 平 成 27 年 8 月 厚 生 労 働 省
目 次 セルフメディケーション 推 進 のための 一 般 用 医 薬 品 等 に 関 する 所 得 控 除 制 度 の 創 設 1 セルフメディケーション 推 進 に 資 する 薬 局 に 係 る 税 制 措 置 の 創 設 2 個 人 の 健 康 増 進 疾 病 予 防 の 推 進 のための 所 得 控 除 制 度 の 創 設 3 国 民 の 健 康 の 観 点 からたばこの 消 費 を 抑 制 することを 目 的 とした たばこ 税 の 税 率 の 引 上 げ 等 4 地 方 公 共 団 体 が 医 学 生 等 に 貸 与 した 修 学 等 資 金 に 係 る 債 務 免 除 益 の 非 課 税 措 置 の 創 設 5 医 療 に 係 る 消 費 税 の 課 税 のあり 方 の 検 討 6 医 療 機 関 の 設 備 投 資 に 関 する 特 例 措 置 の 創 設 7 子 育 て 支 援 に 要 する 費 用 に 係 る 税 制 措 置 の 創 設 8 ひとり 親 家 庭 への 支 援 の 充 実 等 に 伴 う 税 制 上 の 所 要 の 措 置 9 サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 に 係 る 割 増 償 却 の 延 長 10 雇 用 者 の 数 が 増 加 した 場 合 の 法 人 税 額 の 特 別 控 除 の 延 長 11 職 業 能 力 開 発 に 係 る 特 定 支 出 控 除 の 範 囲 の 拡 大 12 障 害 者 を 多 数 雇 用 する 場 合 の 機 械 等 の 割 増 償 却 制 度 の 適 用 期 限 の 延 長 13 確 定 給 付 企 業 年 金 の 弾 力 的 な 運 営 等 に 係 る 税 制 上 の 所 要 の 措 置 14 交 際 費 課 税 の 特 例 措 置 の 延 長 15
セルフメディケーション 推 進 のための 一 般 用 医 薬 品 等 に 関 する 所 得 控 除 制 度 の 創 設 ( 所 得 税 個 人 住 民 税 ) 1. 背 景 医 療 需 要 の 増 大 をできる 限 り 抑 えつつ 国 民 の 健 康 寿 命 が 延 伸 する 社 会 を 実 現 するためには 国 民 自 らが 自 己 の 健 康 管 理 を 進 めるセルフメディケーションを 推 進 することが 重 要 日 本 再 興 戦 略 ( 平 成 25 年 6 月 14 日 )では 薬 局 薬 剤 師 を 活 用 したセルフメディケーションの 推 進 が 盛 り 込 ま れており いわゆる 社 会 保 障 改 革 プログラム 法 でも 個 人 の 健 康 管 理 等 の 自 助 努 力 が 喚 起 される 仕 組 みの 検 討 を 行 うこととされている さらに 本 年 6 月 に 閣 議 決 定 された 経 済 財 政 運 営 と 改 革 の 基 本 方 針 2015では 個 人 の 健 康 管 理 に 係 る 自 発 的 な 取 組 を 促 す 観 点 から セルフメディケーションを 推 進 する とされている 一 方 現 行 の 医 療 費 控 除 制 度 は 自 己 負 担 額 が10 万 円 を 超 えない 場 合 には 対 象 とならないため 要 指 導 医 薬 品 及 び 一 般 用 医 薬 品 を 用 いてセルフメディケーションに 取 り 組 んでも 医 療 費 控 除 の 対 象 外 となる 場 合 がある 2. 平 成 27 年 度 与 党 税 制 改 正 大 綱 ( 平 成 26 年 12 月 30 日 )( 抄 ) < 検 討 事 項 > 医 療 費 控 除 については 医 療 費 の 増 大 や 医 療 医 薬 品 を 取 り 巻 く 環 境 変 化 当 該 控 除 に 係 る 執 行 面 の 実 情 等 を 踏 まえ 公 正 な 課 税 を 確 保 するとともに セルフメディケーション( 自 己 治 療 )の 推 進 により 医 療 費 を 削 減 する 観 点 から 医 療 保 険 制 度 における 実 効 性 ある 枠 組 みの 構 築 とあわせ そのあり 方 を 総 合 的 に 検 討 する 3. 要 望 内 容 セルフメディケーションの 推 進 のため 要 指 導 医 薬 品 及 び 一 般 用 医 薬 品 の 購 入 費 用 を 対 象 とする 所 得 控 除 制 度 を 創 設 する 具 体 的 には 要 指 導 医 薬 品 及 び 一 般 用 医 薬 品 を 年 間 1 万 円 以 上 購 入 した 世 帯 に 対 して その 費 用 から1 万 円 を 差 し 引 いた 金 額 について 最 大 10 万 円 までを 所 得 控 除 の 対 象 とする ( )この 制 度 による 控 除 と 現 行 の 医 療 費 控 除 の 両 方 の 適 用 を 受 けることは 不 可 ( 両 制 度 の 控 除 条 件 に 該 当 する 場 合 には どちらかの 制 度 を 選 択 する ) 1
セルフメディケーション 推 進 に 資 する 薬 局 に 係 る 税 制 措 置 の 創 設 ( 不 動 産 取 得 税 ) 1. 背 景 セルフメディケーションの 推 進 を 図 るためには 国 民 が 気 軽 に 健 康 等 に 関 する 相 談 をすることができる 環 境 や 専 門 家 の 適 切 なアドバイスの 下 で 一 般 用 医 薬 品 等 を 安 全 かつ 適 切 に 使 用 できる 環 境 を 整 備 することが 重 要 この 点 薬 局 は 薬 剤 師 が 常 駐 し 健 康 等 に 関 する 相 談 に 応 じられるほか 処 方 薬 の 薬 歴 も 踏 まえて 一 般 用 医 薬 品 等 の 使 用 に 関 する 適 切 な 情 報 提 供 等 を 行 うことが 可 能 であるため セルフメディケーション 推 進 のための 窓 口 となることが 期 待 されていることから 充 実 した 相 談 体 制 や 設 備 などを 有 する 薬 局 の 基 準 を 平 成 27 年 秋 頃 までに 策 定 し 平 成 28 年 度 から 当 該 薬 局 の 公 表 制 度 を 開 始 する 予 定 こうした 薬 局 薬 剤 師 を 活 用 したセルフメディケーション 推 進 を 図 るため 当 該 薬 局 に 対 する 税 制 面 での 支 援 措 置 を 講 じ 薬 局 の 積 極 的 な 取 組 を 促 進 することが 必 要 である 2. 平 成 27 年 度 与 党 税 制 改 正 大 綱 ( 平 成 26 年 12 月 30 日 )( 抄 ) < 検 討 事 項 > 今 後 のセルフメディケーションの 推 進 に 資 する 薬 局 の 役 割 や 機 能 に 関 する 制 度 設 計 を 踏 まえ 不 動 産 取 得 税 の 特 例 措 置 等 について 検 討 する 3. 要 望 内 容 セルフメディケーションの 推 進 に 関 し 充 実 した 相 談 体 制 や 設 備 などを 有 する 薬 局 のうち 中 小 企 業 者 が 開 設 す るものに 係 る 不 動 産 について 不 動 産 取 得 税 の 軽 減 措 置 を 創 設 する 2
個 人 の 健 康 増 進 疾 病 予 防 の 推 進 のための 所 得 控 除 制 度 の 創 設 ( 所 得 税 個 人 住 民 税 ) 1. 現 状 及 び 要 望 の 必 要 性 日 本 再 興 戦 略 や 社 会 保 障 制 度 改 革 プログラム 法 等 において 個 人 の 健 康 増 進 疾 病 予 防 の 取 組 の 重 要 性 が 位 置 付 け られており 各 種 検 診 の 受 診 率 や 予 防 接 種 の 接 種 率 の 向 上 等 は 急 務 である 日 本 再 興 戦 略 改 訂 2014( 平 成 26 年 6 月 24 日 閣 議 決 定 )( 抄 ) 健 康 増 進 予 防 へのインセンティブを 高 めることにより 公 的 負 担 の 低 減 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 ( 平 成 25 年 法 律 第 112 号 ) 第 4 条 第 2 項 政 府 は 個 人 の 健 康 管 理 等 の 自 助 努 力 が 喚 起 される 仕 組 みの 検 討 等 を 行 い 個 人 の 主 体 的 な 健 康 の 維 持 増 進 への 取 組 を 奨 励 するものとする 経 済 財 政 運 営 と 改 革 の 基 本 方 針 2015( 平 成 27 年 6 月 30 日 閣 議 決 定 )( 抄 ) 全 ての 国 民 が 自 らがんを 含 む 生 活 習 慣 病 を 中 心 とした 疾 病 の 予 防 合 併 症 予 防 を 含 む 重 症 化 予 防 介 護 予 防 後 発 医 薬 品 の 使 用 や 適 切 な 受 療 行 動 をとること 等 を 目 指 し 特 定 健 診 やがん 検 診 の 受 診 率 向 上 に 取 り 組 みつつ 個 人 や 保 険 者 の 取 組 を 促 すインセンティブのある 仕 組 みを 構 築 することが 重 要 しかしながら 現 状 では 検 診 受 診 率 や 予 防 接 種 率 等 は 十 分 な 水 準 とは 言 えない 状 況 である < 参 考 1> がん 検 診 受 診 率 (H25) 種 類 受 診 率 ( 男 性 ) (%) 受 診 率 ( 女 性 ) (%) 種 類 実 施 ( 接 種 ) 率 (%) 胃 がん 45.8 33.8 特 定 健 診 46.2(H25) 肺 がん 47.5 37.4 予 防 接 種 ( ) 49.6(H24) 大 腸 がん 41.4 34.5 定 期 接 種 のインフルエンザ 子 宮 頸 がん - 42.1 乳 がん - 43.4 がんを 含 む 生 活 習 慣 病 等 にり 患 することによる 心 身 への 影 響 や 収 入 ( 担 税 力 )への 影 響 を 勘 案 し 各 健 診 及 び 予 防 接 種 といった 健 康 増 進 疾 病 予 防 に 関 する 個 人 の 取 組 を 推 進 することが 必 要 2. 要 望 内 容 国 民 の 自 発 的 な 健 康 管 理 や 疾 病 予 防 の 取 組 を 促 進 し これによる 医 療 費 の 適 正 化 を 図 る 観 点 から 市 町 村 や 医 療 保 険 者 等 が 行 う 健 康 増 進 疾 病 予 防 事 業 のうち 自 己 負 担 額 を 対 象 とする 所 得 控 除 制 度 を 創 設 する < 具 体 例 > がん 検 診 予 防 接 種 特 定 健 診 人 間 ドック 等 < 参 考 2>その 他 健 診 等 の 受 診 率 3
国 民 の 健 康 の 観 点 からたばこの 消 費 を 抑 制 することを 目 的 とした たばこ 税 の 税 率 の 引 上 げ 等 (たばこ 税 たばこ 特 別 税 地 方 たばこ 税 ) 1. 要 望 の 背 景 たばこの 規 制 に 関 する 世 界 保 健 機 関 枠 組 条 約 (FCTC) の 締 約 国 として たばこ 対 策 の 強 力 な 推 進 が 求 められ ていること 2020 東 京 オリンピック パラリンピックに 向 けてタバコフリー 環 境 を 目 指 す 必 要 があること 等 を 踏 まえ 国 民 の 健 康 の 観 点 からたばこの 消 費 を 抑 制 することが 必 要 2. 現 状 日 本 におけるたばこの 税 率 や 販 売 価 格 は 諸 外 国 と 比 較 して 低 い 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 諸 外 国 のたばこ 税 と 販 売 価 格 (1 箱 あたり) その 他 たばこ 税 430.0 244.9 675.0 393.8 877.5 567.7 米 国 はニューヨーク 州 ニューヨーク 市 1270.0 1379.8 685.7 795.1 日 本 ドイツ フランス 米 国 ( ) 英 国 図 説 日 本 の 税 制 を 一 部 改 変 3. 要 望 内 容 たばこの 消 費 を 抑 制 するため 以 下 を 要 望 する 1 たばこ 税 及 び 地 方 たばこ 税 の 税 率 を 引 き 上 げる 2 かぎ 用 の 製 造 たばこ 等 に 関 して 課 税 の 換 算 方 法 を 見 直 す 具 体 的 には かぎ 用 たばこ 等 の 換 算 に 用 いる 重 量 を1gとする 1 本 第 1 種 ( 紙 巻 たばこ) 重 量 0.6グラム ニコチン 含 有 量 9.9 mg/ 本 現 状 2g かぎ 用 製 造 たばこ 重 量 2グラム ニコチン 含 有 量 20.8 mg/2g 要 望 2のイメージ 1 本 1g 重 量 0.6グラム ニコチン 含 有 量 9.9 mg/ 本 要 望 重 量 1グラム ニコチン 含 有 量 10.4 mg/1g かぎ 用 の 製 造 たばこ 等 の 税 率 は 紙 巻 たば この 実 質 2 分 の1 かぎ 用 の 製 造 たばこ 等 は 重 量 2グラムを 紙 巻 たばこ1 本 に 換 算 他 方 ニコチン 含 有 量 でみると かぎ 用 製 造 たばこの 含 有 量 は 紙 巻 たばこの2 倍 以 上 第 4 種 ( 刻 みたばこ) かみ 用 の 製 造 たばこ かぎ 用 の 製 造 たばこ (スヌース 等 ) 4
地 方 公 共 団 体 が 医 学 生 等 に 貸 与 した 修 学 等 資 金 に 係 る 債 務 免 除 益 の 非 課 税 措 置 の 創 設 ( 所 得 税 個 人 住 民 税 ) 1. 現 状 各 地 方 公 共 団 体 では 地 域 の 医 師 確 保 対 策 として 医 学 生 等 に 対 して 修 学 等 資 金 を 貸 与 し 当 該 医 学 生 が 卒 業 後 一 定 期 間 当 該 地 方 公 共 団 体 が 指 定 する 医 療 機 関 に 勤 務 したことを 要 件 に 当 該 修 学 等 資 金 の 返 還 債 務 を 免 除 する 制 度 を 設 けている この 債 務 免 除 益 については 当 該 地 方 公 共 団 体 が 指 定 する 医 療 機 関 が 当 該 地 方 公 共 団 体 以 外 が 設 置 運 用 するものも 含 め 複 数 選 択 肢 提 示 されている 場 合 には 学 資 金 として 非 課 税 当 該 地 方 公 共 団 体 が 設 置 主 体 である 医 療 機 関 に 限 定 されている 場 合 には 給 与 所 得 として 課 税 する 取 扱 いとなっている 2. 要 望 の 必 要 性 地 域 で 必 要 な 医 療 を 確 保 する 上 で 医 師 の 地 域 偏 在 の 是 正 が 重 要 な 課 題 となる 中 各 地 方 公 共 団 体 が 貸 与 する 医 学 生 等 修 学 金 については 自 由 開 業 制 の 我 が 国 において 数 少 ない 有 効 な 医 師 確 保 対 策 の 一 つとなっており 国 としても 地 方 公 共 団 体 の 取 組 を 財 政 制 度 面 から 支 援 する 必 要 がある 医 学 生 等 修 学 等 資 金 貸 与 事 業 を 独 自 に 実 施 している 地 方 公 共 団 体 には 医 療 資 源 が 乏 しく 勤 務 先 の 選 択 肢 を 確 保 できないような 地 域 があり 医 師 確 保 医 師 の 地 域 偏 在 の 是 正 の 観 点 からは むしろ そうした 地 方 公 共 団 体 の 取 組 に 対 してこそ 積 極 的 な 支 援 を 行 う 必 要 がある モデルケース 医 学 生 等 修 学 等 資 金 については 貸 与 額 が 多 額 である が 入 学 金 授 業 料 等 医 学 生 等 が 修 学 する 上 で 必 要 な 費 用 について 貸 与 されているものであり 債 務 免 除 となる 時 点 では すでに 当 該 資 金 を 使 用 した 後 であるため 債 務 免 除 益 を 含 めた 上 で 所 得 税 が 課 税 された 場 合 医 師 の 負 担 能 力 に 比 して 過 度 な 課 税 がなされるおそれがある 大 学 6 年 間 修 学 等 資 金 の 貸 与 を 受 けていた 医 師 ( 配 偶 者 1 名 被 扶 養 者 1 名 )が9 年 間 指 定 の 医 療 機 関 で 働 き 一 括 して 債 務 免 除 される 場 合 の 課 税 額 ( 所 得 税 ) 給 与 : 約 1,506( 万 円 ) 修 学 等 資 金 貸 与 額 (6 年 間 合 計 ): 約 1,421( 万 円 ) 課 税 額 ( 所 得 税 ): 約 702( 万 円 )( ) ( ) {2,927( 給 与 収 入 )- 245( 給 与 所 得 控 除 ) - 228( 所 得 控 除 )} 0.4( 税 率 )- 280 ( 注 1) 一 定 の 社 会 保 険 料 が 控 除 されるものとして 計 算 している ( 注 2)この 他 平 成 25 年 1 月 から 平 成 49 年 12 月 までの 時 限 措 置 として 所 得 税 に 対 して2.1%の 復 興 特 別 所 得 税 が 課 される 3. 要 望 内 容 地 方 公 共 団 体 が 医 学 生 等 に 貸 与 した 修 学 等 資 金 に 係 る 債 務 免 除 益 について 非 課 税 とする 措 置 を 講 ずる 5
医 療 に 係 る 消 費 税 の 課 税 のあり 方 の 検 討 ( 消 費 税 地 方 消 費 税 ) 1. 背 景 社 会 保 険 診 療 については 消 費 税 は 非 課 税 扱 い 消 費 税 導 入 時 ( 平 成 元 年 ) 引 上 げ 時 ( 平 成 9 年 )に 診 療 報 酬 改 定 を 行 い 消 費 税 による 医 薬 品 などの 仕 入 れ 費 用 の 増 加 分 が 医 療 機 関 等 にとって 実 質 的 な 負 担 とならないよう 対 応 税 制 抜 本 改 革 法 ( 平 成 24 年 8 月 ) 三 党 実 務 者 合 意 ( 平 成 24 年 6 月 )により 8% 引 上 げ 時 には 高 額 投 資 に 係 る 消 費 税 の 負 担 について 診 療 報 酬 等 の 医 療 保 険 制 度 における 手 当 のあり 方 を 検 討 することとされた 中 央 社 会 保 険 医 療 協 議 会 に 設 置 された 医 療 機 関 等 における 消 費 税 負 担 に 関 する 分 科 会 の 議 論 を 踏 まえ 平 成 26 年 4 月 の8% 引 上 げ 時 に 診 療 報 酬 と 別 建 ての 高 額 投 資 対 応 は 行 わず 診 療 報 酬 の 中 で 基 本 診 療 料 等 に 上 乗 せ することで 対 応 10% 引 上 げ 時 の 対 応 として 診 療 側 は 診 療 報 酬 による 対 応 では 限 界 があるとして 税 制 による 抜 本 的 な 解 決 を 強 く 要 望 2. 平 成 27 年 度 与 党 税 制 改 正 大 綱 ( 平 成 26 年 12 月 30 日 )( 抄 ) < 検 討 事 項 > 医 療 に 係 る 消 費 税 等 の 税 制 のあり 方 については 消 費 税 率 が10%に 引 き 上 げられることが 予 定 される 中 医 療 機 関 の 仕 入 れ 税 額 の 負 担 及 び 患 者 等 の 負 担 に 十 分 に 配 慮 し 関 係 者 の 負 担 の 公 平 性 透 明 性 を 確 保 しつつ 抜 本 的 な 解 決 に 向 けて 適 切 な 措 置 を 講 ずることができるよう 個 々の 診 療 報 酬 項 目 に 含 まれる 仕 入 れ 税 額 相 当 額 分 を 見 える 化 することなどにより 実 態 の 正 確 な 把 握 を 行 う 税 制 上 の 措 置 については こうした 取 組 みを 行 いつつ 医 療 保 険 制 度 における 手 当 のあり 方 の 検 討 等 とあわせて 医 療 関 係 者 保 険 者 等 の 意 見 も 踏 まえ 総 合 的 に 検 討 し 結 論 を 得 る 3. 要 望 内 容 医 療 に 係 る 消 費 税 等 の 税 制 のあり 方 については 消 費 税 率 が10%に 引 き 上 げられることが 予 定 される 中 抜 本 的 な 解 決 に 向 けて 適 切 な 措 置 を 講 ずることができるよう 個 々の 診 療 報 酬 項 目 に 含 まれる 仕 入 れ 税 額 相 当 分 を 見 え る 化 することなどにより 実 態 の 正 確 な 把 握 を 行 いつつ 医 療 保 険 制 度 における 手 当 のあり 方 の 検 討 等 とあわせ て 医 療 関 係 者 保 険 者 等 の 意 見 も 踏 まえ 総 合 的 に 検 討 し 結 論 を 得 る 6
医 療 機 関 の 設 備 投 資 に 関 する 特 例 措 置 の 創 設 ( 所 得 税 法 人 税 等 ) 1. 現 状 及 び 要 望 の 必 要 性 人 口 減 少 や 少 子 高 齢 化 といった 人 口 構 造 の 変 化 等 により 質 の 高 い 医 療 サービスへの 需 要 は 急 速 に 拡 大 しており 社 会 保 障 の 持 続 可 能 性 を 確 保 するためにも 地 域 の 実 情 に 応 じた 医 療 を 効 率 的 に 提 供 する 体 制 を 構 築 することが 重 要 日 本 再 興 戦 略 等 においても 医 療 提 供 体 制 の 適 正 化 のために 病 床 の 機 能 分 化 連 携 や 医 療 のIT 化 の 推 進 の 重 要 性 が 位 置 付 けられており その 取 組 の 推 進 は 急 務 である 経 済 財 政 運 営 と 改 革 の 基 本 方 針 2015( 平 成 27 年 6 月 30 日 閣 議 決 定 )( 抄 ) 医 療 資 源 を 効 果 的 効 率 的 に 活 用 するための 遠 隔 医 療 の 推 進 医 療 等 分 野 でのデータのデジタル 化 標 準 化 の 推 進 や 地 域 医 療 情 報 連 携 等 の 推 進 に 取 り 組 むとともに 医 療 介 護 の 質 の 向 上 研 究 開 発 促 進 医 療 介 護 費 用 の 適 正 化 などの 医 療 介 護 政 策 へのデータの 一 層 の 活 用 や 民 間 ヘルスケアビジネス 等 による 医 療 等 分 野 のデータ 利 活 用 の 環 境 整 備 を 進 めるなど 医 療 等 分 野 のICT 化 を 強 力 に 推 進 する 都 道 府 県 ごとの 地 域 医 療 構 想 を 策 定 し データ 分 析 による 都 道 府 県 別 の 医 療 提 供 体 制 の 差 や 将 来 必 要 となる 医 療 の 見 える 化 を 行 い それを 踏 まえた 病 床 の 機 能 分 化 連 携 を 進 める 日 本 再 興 戦 略 改 訂 2015( 平 成 27 年 6 月 30 日 閣 議 決 定 )( 抄 ) 国 民 が 安 心 して 医 療 介 護 サービスを 受 けられるよう 地 域 包 括 ケアシステムの 充 実 強 化 を 図 り 患 者 の 利 便 性 を 高 めるとともに 医 療 の 質 の 向 上 や 創 薬 等 医 療 分 野 の 研 究 開 発 環 境 整 備 ヘルスケア 産 業 の 活 性 化 などに 資 するように 十 分 な 情 報 セキュリティ 対 策 を 講 じた 上 でICT 化 を 強 力 に 推 進 する 本 特 例 措 置 の 創 設 により 医 療 機 関 における 一 定 の 固 定 資 産 の 取 得 を 支 援 することで 質 が 高 く 効 率 的 な 医 療 の 提 供 への 取 組 を 推 進 する 2. 要 望 内 容 人 口 構 造 の 変 化 に 応 じ 質 が 高 く 効 率 的 な 医 療 を 提 供 するため 地 域 医 療 構 想 に 沿 った 病 床 の 機 能 分 化 連 携 医 療 分 野 におけるICT 化 の 推 進 医 療 従 事 者 の 勤 務 環 境 の 改 善 環 境 問 題 や 非 常 時 への 対 応 などに 資 する 固 定 資 産 を 医 療 機 関 が 取 得 した 場 合 に 特 別 償 却 又 は 税 額 控 除 を 認 める 措 置 を 創 設 する 7
子 育 て 支 援 に 要 する 費 用 に 係 る 税 制 措 置 の 創 設 ( 所 得 税 個 人 住 民 税 ) 1. 現 状 現 役 世 代 が 子 育 てと 仕 事 を 両 立 できる 子 育 て 支 援 施 策 を 図 っていくことは 少 子 化 対 策 の 観 点 の 他 女 性 の 活 躍 促 進 の 観 点 労 働 力 確 保 を 通 じた 経 済 成 長 促 進 の 観 点 から 重 要 である 労 働 者 の 働 き 方 や 子 育 てをとりまく 環 境 が 多 様 化 する 中 また 地 域 によって 利 用 できる 子 育 てに 係 るサービスに 差 異 がある 中 子 ども 子 育 て 支 援 新 制 度 による 保 育 等 の 公 的 サービスによる 対 応 に 加 え 柔 軟 な 子 どもの 預 かりサービス 利 用 を 必 要 とする 子 育 て 家 庭 が 存 在 する このようなベビーシッター 等 の 子 どもの 預 かりサービスを 利 用 した 際 の 費 用 については 子 育 て 家 庭 が 就 労 す ることに 伴 い 必 要 となる 経 費 であり 税 制 での 支 援 の 必 要 性 が 高 い 2. 平 成 27 年 度 与 党 税 制 改 正 大 綱 ( 平 成 26 年 12 月 30 日 )( 抄 ) (3) 少 子 化 への 対 応 働 き 方 の 選 択 に 対 する 中 立 性 の 確 保 等 の 観 点 からの 個 人 所 得 課 税 の 見 直 し わが 国 においては 少 子 高 齢 化 の 進 展 人 口 減 少 働 き 方 の 多 様 化 や 所 得 格 差 の 拡 大 等 の 社 会 経 済 の 構 造 変 化 が 著 しい 若 い 世 代 が 結 婚 し 子 どもを 産 み 育 てやすい 環 境 や 女 性 が 働 きやすい 環 境 を 整 備 することが 極 めて 重 要 な 課 題 となっており 税 制 のみならず 関 連 する 諸 制 度 を 総 合 的 に 検 討 すべきである その 際 社 会 の 基 本 は 自 助 にあることを 踏 まえ 家 族 の 助 け 合 いの 役 割 も 正 しく 評 価 する 必 要 がある これらを 踏 まえ 個 人 所 得 課 税 について 効 果 的 効 率 的 に 子 育 てを 支 援 する 観 点 働 き 方 の 選 択 に 対 して 中 立 的 な 税 制 を 構 築 する 観 点 を 含 め 社 会 経 済 の 構 造 変 化 に 対 応 するための 各 種 控 除 や 税 率 構 造 の 一 体 的 な 見 直 しを 丁 寧 に 検 討 する 3. 要 望 内 容 仕 事 と 家 庭 を 両 立 し 女 性 の 活 躍 を 促 進 する 等 の 観 点 から ベビーシッター 等 の 子 育 て 支 援 に 要 す る 費 用 の 一 部 について 税 制 上 の 所 要 の 措 置 を 講 ずる 8
ひとり 親 家 庭 への 支 援 の 充 実 等 に 伴 う 税 制 上 の 所 要 の 措 置 ( 所 得 税 個 人 住 民 税 等 ) 1. 背 景 経 済 的 に 厳 しいひとり 親 家 庭 や 多 子 世 帯 の 自 立 を 応 援 していく 必 要 があり 子 育 て 生 活 就 業 経 済 面 な どについて 一 層 の 充 実 を 図 っていくとともに 支 援 を 必 要 とする 家 庭 に 対 し 行 政 の 支 援 が 確 実 につながる 仕 組 みを 整 えていく 必 要 がある また 児 童 虐 待 に 関 する 相 談 対 応 件 数 が 年 々 増 加 するなど 依 然 として 深 刻 な 状 況 にある 児 童 虐 待 の 問 題 に ついて 発 生 予 防 から 自 立 支 援 までの 一 連 の 対 策 の 更 なる 強 化 を 早 急 に 図 る 必 要 がある 以 上 を 踏 まえ 社 会 の 変 容 等 に 伴 う 子 どもと 家 庭 を 取 り 巻 く 今 日 的 な 課 題 に 対 応 するため 新 たな 子 ども 家 庭 福 祉 システムを 構 築 し ひとり 親 家 庭 や 多 子 世 帯 への 支 援 の 充 実 社 会 的 養 護 の 推 進 児 童 虐 待 防 止 対 策 の 強 化 等 を 図 ることとしており それに 伴 い 税 制 上 の 所 要 の 措 置 を 講 ずる 必 要 がある 2. 経 済 財 政 運 営 と 改 革 の 基 本 方 針 2015( 平 成 27 年 6 月 30 日 閣 議 決 定 )( 抄 ) ひとり 親 家 庭 や 多 子 世 帯 への 支 援 の 充 実 と 併 せて 社 会 的 養 護 の 推 進 児 童 虐 待 防 止 対 策 の 強 化 等 につい て 年 末 をめどに 政 策 パッケージを 策 定 し その 取 組 を 推 進 する 3. 要 望 内 容 ひとり 親 家 庭 や 多 子 世 帯 への 支 援 の 充 実 社 会 的 養 護 の 推 進 児 童 虐 待 防 止 対 策 の 強 化 等 のた め 税 制 上 の 所 要 の 措 置 を 講 ずる 9
サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 に 係 る 割 増 償 却 の 延 長 ( 所 得 税 法 人 税 ) 1. 現 状 高 齢 者 が 安 心 して 暮 らせる 住 宅 ストックは 諸 外 国 と 比 較 すると 不 足 しており 在 宅 介 護 の 場 となるサービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 の 整 備 を 引 き 続 き 支 援 して いくことが 必 要 その 上 で 市 街 化 区 域 外 医 療 機 関 等 へのアクセスが 悪 い 地 域 への 立 地 も 見 られることから まちづくりや 医 療 介 護 の 福 祉 サービスとの 連 携 が 図 られたサービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 へ 誘 導 していくことが 必 要 全 高 齢 者 に 対 する 介 護 施 設 高 齢 者 住 宅 等 の 割 合 は 諸 外 国 より 低 い 市 街 化 区 域 外 医 療 機 関 等 へのアクセスが 悪 い 地 域 に 立 地 する 傾 向 地 価 と 高 齢 者 人 口 に 対 するサ 高 住 の 供 給 割 合 (%) 地 価 価 格 帯 ( 円 /m2) 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 施 設 系 住 宅 系 計 N=13061 7.7% 16.8% 16.8% 14.1% 10.4% 7.7% 5.2% 21.2% 日 本 (2005) 3.5% 0.9% 4.4 % 2,5000 未 満 N=1874 10.0% 10.6% 9.3% 8.2% 8.0% 6.2% 43.9% 3.8% デンマーク(2006) 2.5% 8.1% 10.7 % 2,5000~50,000 未 満 N=3572 6.6% 14.7% 14.1% 10.8% 10.2% 8.0% 6.5% 29.1% 英 国 (2001) 3.7% 8.0% 11.7 % 50,000~75,000 未 満 N=2085 9.0% 16.1% 17.7% 14.2% 11.2% 9.1% 3.5% 19.1% 米 国 (2000) 4.0% 2.2% 6.2 % 75,000~100,000 未 満 N=1145 9.3% 19.2% 15.2% 16.8% 9.1% 9.7% 5.7% 15.1% 100,000~200,000 未 満 N=2528 7.6% 18.2% 23.4% 19.5% 11.8% 6.5% 4.6% 8.3% 資 料 : 社 会 保 障 国 民 会 議 サービス 保 障 ( 医 療 介 護 福 祉 ) 分 科 会 ( 第 8 回 ) 200,000 以 上 N=1857 11.3% 25.3% 19.0% 16.3% 11.1% 5.9% 4.5% 6.7% 1% 未 満 1~2% 未 満 2~3% 未 満 3~4% 未 満 4~5% 未 満 5~6% 未 満 6~7% 未 満 7% 以 上 ( 参 考 ) 政 府 計 画 における 位 置 づけ 住 生 活 基 本 計 画 (H23.3.15 閣 議 決 定 ) 医 療 介 護 住 宅 が 連 携 し 高 齢 者 が 安 心 できる 住 まいを 確 保 す るため サービス 付 きの 高 齢 者 向 け 住 宅 の 供 給 を 促 進 する サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 の 登 録 基 準 ハード 床 面 積 は 原 則 25m2 以 上 構 造 設 備 が 一 定 の 基 準 を 満 たすこと バリアフリー( 廊 下 幅 段 差 解 消 手 すり 設 置 ) 日 本 再 興 戦 略 (H25.6.14 閣 議 決 定 ) 高 齢 者 向 け 住 宅 の 整 備 等 に 取 り 組 み 高 齢 者 障 害 者 等 が 地 域 で 安 心 して 暮 らせるようにする サービス サービスの 提 供 をすること( 少 なくとも 安 否 確 認 生 活 相 談 サービスを 提 供 ) 契 約 内 容 敷 金 家 賃 サービス 対 価 以 外 の 金 銭 を 徴 収 しないこと 等 資 料 :サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 の 整 備 等 のあり 方 検 討 会 中 間 とりまとめ 参 考 資 料 健 康 医 療 戦 略 (H26.7.22 閣 議 決 定 ) サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 等 の 整 備 を 行 い 多 世 代 循 環 型 の 住 宅 コミュニティづくりを 推 進 する 有 料 老 人 ホームも 登 録 可 他 2. 要 望 内 容 現 平 成 27 年 3 月 31 日 までに 取 得 等 5 年 間 割 増 償 却 28%( 耐 用 年 数 35 年 以 上 40%) 行 平 成 27 年 4 月 1 日 から 平 成 28 年 3 月 31 日 までの 間 に 取 得 等 5 年 間 割 増 償 却 14%( 耐 用 年 数 35 年 以 上 20%) 要 件 床 面 積 :25m2 以 上 / 戸 ( 専 用 部 分 のみ) 戸 数 :10 戸 以 上 等 要 望 案 適 用 期 限 の2 年 延 長 ( 平 成 30 年 3 月 31 日 まで) 5 年 間 割 増 償 却 14% ( 耐 用 年 数 35 年 以 上 20%) 医 療 介 護 施 設 の 併 設 要 件 を 追 加 10
雇 用 者 の 数 が 増 加 した 場 合 の 法 人 税 額 の 特 別 控 除 の 延 長 ( 所 得 税 法 人 税 法 人 住 民 税 ) 1. 現 状 適 用 要 件 適 用 年 度 中 に 雇 用 保 険 一 般 被 保 険 者 の 数 を5 人 ( 中 小 企 業 は2 人 ) 以 上 かつ10% 以 上 増 加 させること 適 用 年 度 及 びその 前 事 業 年 度 中 に 事 業 主 都 合 による 離 職 者 がいないこと 適 用 年 度 における 支 払 給 与 額 が その 前 事 業 年 度 における 支 払 給 与 額 よりも 一 定 以 上 増 加 すること 風 俗 営 業 等 を 営 む 事 業 主 ではないこと 企 業 雇 用 増 加 企 業 に 対 するインセンティブ 付 与 要 件 確 認 1 企 業 は 目 標 の 雇 用 増 加 数 等 を 記 載 した 雇 用 促 進 計 画 を 作 成 し 適 用 年 度 開 始 後 速 やかにハローワークに 提 出 ハローワークは 当 該 企 業 の 新 規 採 用 を 支 援 2 適 用 年 度 終 了 後 雇 用 促 進 計 画 の 達 成 状 況 を 記 載 し ハローワーク に 提 出 3 企 業 は 確 認 を 受 けた 雇 用 促 進 計 画 等 を 添 付 し 税 務 署 へ 申 告 支 払 給 与 額 の 増 加 等 を 確 認 雇 入 れ 適 用 年 度 末 - 前 事 業 年 度 末 1 人 当 たり 40 万 円 の 税 額 控 除 ( 限 度 額 あり) 措 置 内 容 雇 用 増 加 人 数 1 人 当 たり40 万 円 の 税 額 控 除 当 期 の 法 人 税 額 等 の10%( 中 小 企 業 は20%)を 限 度 新 たな 雇 用 機 会 の 確 保 2. 要 望 内 容 積 極 的 に 雇 用 を 創 出 し 安 定 的 かつ 継 続 的 な 雇 用 を 促 進 するため 雇 用 者 の 数 が 増 加 した 場 合 の 法 人 税 額 の 特 別 控 除 の 措 置 について 雇 用 の 質 を 高 める 観 点 から 見 直 しを 行 った 上 で その 適 用 期 限 を2 年 延 長 する 11
職 業 能 力 開 発 に 係 る 特 定 支 出 控 除 の 範 囲 の 拡 大 ( 所 得 税 個 人 住 民 税 ) 1. 背 景 産 業 構 造 の 変 化 が 加 速 する 中 労 働 者 の 職 業 能 力 の 開 発 及 び 向 上 を 進 めることが 重 要 になってきており 適 切 な 職 業 訓 練 の 選 択 や 本 人 の 経 験 や 能 力 の 棚 卸 しを 行 うためのキャリアコンサルティングの 必 要 性 が 高 まって いる また 労 働 者 の 価 値 観 や 働 き 方 の 多 様 化 等 により 労 働 者 の 職 場 定 着 等 を 図 る 観 点 から 企 業 において も キャリアコンサルティングの 必 要 性 も 高 まっている こうした 中 キャリアコンサルティングを 法 律 上 位 置 づける 勤 労 青 少 年 福 祉 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 を 国 会 に 提 出 しているところ ( 平 成 28 年 4 月 1 日 施 行 予 定 ) このように キャリアコンサルティングを 受 けることは 職 務 に 直 接 必 要 なものとなっていることから 特 定 支 出 控 除 の 対 象 とし 給 与 所 得 の 必 要 経 費 として 控 除 することが 必 要 である <キャリアコンサルティングとは> 労 働 者 の 職 業 の 選 択 職 業 生 活 設 計 又 は 職 業 能 力 の 開 発 及 び 向 上 に 関 する 相 談 に 応 じ 助 言 及 び 指 導 を 行 うこと < 活 動 内 容 の 例 > 被 用 者 の 目 指 すべき 職 業 生 活 職 業 生 活 設 計 の 明 確 化 上 記 を 通 じた 就 労 意 欲 能 力 開 発 の 意 欲 の 向 上 や 気 づき の 機 会 の 提 供 2. 日 本 再 興 戦 略 改 訂 2015( 平 成 27 年 6 月 30 日 閣 議 決 定 )( 抄 ) さらに 働 き 手 個 人 が セルフ キャリアドック( 仮 称 ) を 受 けた 際 の 経 費 の 一 部 について 一 般 教 育 訓 練 給 付 の 対 象 とすること 等 個 人 への 支 援 策 について 検 討 をし 本 年 度 中 に 結 論 を 得 る 3. 要 望 内 容 職 業 生 活 設 計 に 基 づく 職 業 能 力 開 発 を 推 進 し 能 力 を 有 効 に 発 揮 できるようにするため セルフ キャリア ドック( 仮 称 ) 等 のキャリアコンサルティングに 要 する 費 用 を 特 定 支 出 控 除 の 対 象 とする 12
障 害 者 を 多 数 雇 用 する 場 合 の 機 械 等 の 割 増 償 却 制 度 の 適 用 期 限 の 延 長 ( 所 得 税 法 人 税 ) 1. 現 状 障 害 者 を 多 数 雇 用 する 事 業 所 要 件 1 従 業 員 に 占 める 障 害 者 の 割 合 が 50% 以 上 ( 1) 2 雇 用 している 障 害 者 数 が20 人 以 上 ( 1)であり かつ 従 業 員 に 占 め る 障 害 者 の 割 合 が25% 以 上 ( 1) 3 法 定 雇 用 率 を 達 成 している 事 業 主 で 雇 用 している 障 害 者 数 が20 人 以 上 ( 2)であり かつ 雇 用 障 害 者 に 占 める 重 度 障 害 者 ( 3)の 割 合 が50% 以 上 ( 2) ( 公 共 職 業 安 定 所 長 が 発 行 する 証 明 が 必 要 ) 割 増 償 却 普 通 償 却 費 + 普 通 償 却 限 度 額 の24% ( 工 場 用 建 物 及 び 施 設 は32%) 1 短 時 間 労 働 者 を 除 く 重 度 障 害 者 は1 人 を2 人 としてカウント(ダブ ルカウント) 重 度 以 外 の 障 害 者 である 短 時 間 労 働 者 は1 人 を0.5 人 としてカウント 2 ダブルカウントなし 短 時 間 労 働 者 は1 人 を0.5 人 としてカウント 3 重 度 身 体 障 害 者 重 度 知 的 障 害 者 及 び 精 神 障 害 者 減 価 償 却 資 産 減 価 償 却 を 行 う 年 又 はそ の 前 5 年 以 内 の 各 年 にお いて 取 得 製 作 建 設 し た 機 械 設 備 等 2. 要 望 内 容 障 害 者 の 雇 用 の 機 会 を 拡 大 し その 雇 用 を 維 持 する 観 点 から 障 害 者 を 多 数 雇 用 する 事 業 主 が 取 得 した 機 械 設 備 等 に 係 る 割 増 償 却 制 度 について その 適 用 期 限 を2 年 延 長 する 13
確 定 給 付 企 業 年 金 の 弾 力 的 な 運 営 等 に 係 る 税 制 上 の 所 要 の 措 置 ( 所 得 税 法 人 税 等 ) 1. 現 状 現 行 の 確 定 給 付 企 業 年 金 制 度 (DB)では 掛 金 の 拠 出 について 負 債 を 超 える 拠 出 が 認 められていない このため 結 果 として 景 気 が 悪 化 し 企 業 業 績 が 悪 いときに 掛 金 の 追 加 拠 出 が 求 められることになり 企 業 活 動 に 影 響 が 出 るほか 加 入 者 の 給 付 減 額 などの 対 応 を 要 する 可 能 性 がある 拠 出 DBの 仕 組 み(イメージ) 企 業 が 企 業 全 体 で 運 用 給 付 現 行 のDBの 拠 出 の 仕 組 み(イメージ) 現 在 負 債 を 超 える 積 立 の ための 拠 出 ができない 運 用 悪 化 時 運 用 環 境 が 悪 化 すると 積 立 不 足 が 発 生 し 企 業 の 負 担 が 増 加 する 積 立 不 足 給 付 を 賄 うための 掛 金 を 計 算 し 事 業 主 が 掛 金 額 を 拠 出 する あらかじめ 給 付 の 算 定 方 法 が 決 まっている 資 産 負 債 資 産 負 債 2. 要 望 内 容 DBについて 安 定 的 な 財 政 運 営 ができる 環 境 の 整 備 や 運 用 リスクを 事 業 主 と 加 入 者 で 柔 軟 に 分 け 合 う 仕 組 み (いわゆるハイブリッド 型 制 度 )を 実 施 可 能 とするため 将 来 の 財 政 悪 化 を 想 定 した 計 画 的 な 掛 金 拠 出 の 仕 組 みを 導 入 すること 等 に 伴 い 税 制 上 の 所 要 の 措 置 を 講 ずる 日 本 再 興 戦 略 改 訂 2015( 平 成 27 年 6 月 30 日 閣 議 決 定 )において ハイブリッド 型 の 企 業 年 金 制 度 の 導 入 や 将 来 の 景 気 変 動 を 見 越 したより 弾 力 的 な 運 営 を 可 能 とする 措 置 について 検 討 することとされている 将 来 の 財 政 悪 化 を 想 定 し あらかじめ 負 債 を 超 える 積 立 を 行 う 将 来 のリスク 発 生 時 の 負 担 資 産 DBの 弾 力 的 な 拠 出 の 仕 組 み(イメージ) 財 政 悪 化 時 に 想 定 される 積 立 不 足 積 立 金 の 減 少 により 資 産 が 減 少 するが ただちに 企 業 の 負 担 が 増 加 することはない 将 来 のリスク 発 生 時 の 負 担 財 政 悪 化 時 に 想 定 され る 積 立 不 足 負 債 資 産 負 債 14
交 際 費 課 税 の 特 例 措 置 の 延 長 ( 法 人 税 法 人 住 民 税 事 業 税 ) 1. 現 状 交 際 費 課 税 については 消 費 の 拡 大 を 図 る 観 点 から 以 下 の 特 例 措 置 が 設 けられている 1 飲 食 のために 支 出 する 費 用 の 額 ( 社 内 接 待 費 を 除 く )の50%を 損 金 算 入 2 中 小 法 人 に 係 る 交 際 費 については800 万 円 まで 全 額 損 金 算 入 中 小 法 人 については1 又 は➁のいずれかを 選 択 2. 要 望 内 容 以 上 の 措 置 について 適 用 期 限 を2 年 延 長 する 15