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大 気 環 境 学 会 倫 理 綱 領 ( 平 成 16 年 10 月 19 日 理 事 会 制 定 ) ( 平 成 22 年 5 月 20 日 理 事 会 確 認 ) ( 平 成 26 年 11 月 27 日 字 句 修 正 の 上 理 事 会 確 認 ) 前 文 21 世 紀 は 環 境 の 世 紀 と 言 われ 社 会 における 環 境 研 究 の 重 要 性 はきわめて 大 きくなっている それとともに 環 境 問 題 が 複 合 化 して 環 境 研 究 の 重 要 性 は 問 題 解 決 のためにますます 高 まってき た 大 気 環 境 学 会 は その 前 身 である 大 気 汚 染 研 究 全 国 協 議 会 として 1959 年 に 発 足 した その 設 立 呼 びかけにある 通 り 当 時 急 激 に 深 刻 化 していた 国 内 の 大 気 汚 染 問 題 を 解 決 するために 本 学 会 は 産 業 の 発 達 にともなう 都 市 と 自 然 環 境 の 間 の 社 会 的 関 連 性 産 業 相 互 間 の 相 克 の 課 題 を 解 決 し それとともに 人 体 への 影 響 の 程 度 とその 決 定 評 価 方 法 汚 染 防 止 の 方 法 と 経 済 性 の 問 題 汚 染 物 質 の 拡 散 機 構 の 解 明 など 単 に 一 分 野 に 止 まらない 広 汎 な 学 問 領 域 に 関 わる 研 究 者 が と もに 協 力 してこの 問 題 に 当 るべき 学 際 的 研 究 団 体 として 設 立 された 1) その 底 には 大 気 汚 染 問 題 を 科 学 的 合 理 的 に 解 決 する 課 題 を 追 求 するための 一 致 した 目 的 をもっていた この 理 念 は 1995 年 にその 名 称 を 大 気 環 境 学 会 に 変 更 した 時 点 においても 変 わらず さらに その 研 究 対 象 は 大 気 汚 染 問 題 のみに 止 まらず より 広 汎 かつ 複 雑 化 した 大 気 環 境 科 学 全 般 に わたるものとなっている 大 気 環 境 学 会 は 大 気 環 境 科 学 に 関 する 諸 領 域 に 属 する 科 学 者 技 術 者 および これに 関 心 を 有 する 者 の 学 際 的 学 術 団 体 であって その 目 的 として 定 款 には 本 会 は 大 気 環 境 に 関 する 学 術 的 な 調 査 および 研 究 並 びに 知 識 の 普 及 を 図 り 大 気 環 境 保 全 のために 貢 献 する ことを 掲 げて いる 2) 大 気 環 境 学 会 が このたび 大 気 環 境 学 会 倫 理 綱 領 を 制 定 するのは 会 員 である 専 門 研 究 者 が 国 民 の 行 動 規 範 の 根 拠 となる 資 料 を 提 供 する 責 務 があることを 自 覚 し 現 在 および 未 来 社 会 に 対 する 使 命 と 責 任 の 重 大 さを 認 識 したもので 学 会 総 会 の 決 意 として これを 承 認 公 表 する 本 文 A. 学 会 組 織 を 対 象 としたもの 1. 本 学 会 は 現 在 および 未 来 の 地 球 社 会 に 対 する 使 命 と 責 任 の 重 大 さを 認 識 し その 研 究 調 査 活 動 を 通 じて 大 気 環 境 問 題 の 解 決 に 貢 献 する 2. 本 学 会 は 行 政 活 動 産 業 活 動 市 民 活 動 と 協 力 し 科 学 的 かつ 客 観 的 立 場 に 立 って 大 気

環 境 保 全 のために 貢 献 する 3. 本 学 会 は 大 気 環 境 に 関 する 学 問 的 立 場 から 総 合 的 学 際 的 にその 客 観 的 データ 情 報 を 提 供 し 国 際 社 会 政 府 公 共 機 関 に 対 して 積 極 的 提 言 を 行 う 社 会 的 責 任 を 持 つ 4. 本 学 会 は 大 気 環 境 科 学 に 関 する 活 動 に 関 して 国 際 的 協 力 を 積 極 的 に 行 う 5. 本 学 会 は 大 気 環 境 に 関 する 知 識 の 普 及 を 通 じて 一 般 市 民 ことに 未 来 社 会 に 対 する 教 育 啓 蒙 活 動 を 行 う 6. 本 学 会 は 公 共 的 な 環 境 データの 科 学 的 合 理 的 管 理 保 持 の 努 力 を 行 う 7. 本 学 会 は 研 究 者 として 社 会 の 負 託 に 応 え 得 られた 研 究 成 果 の 取 り 扱 いに 関 して 不 合 理 な 圧 力 に 抗 する 会 員 の 働 きを 支 援 する B. 会 員 個 人 を 対 象 としたもの 1. 会 員 は 品 位 の 向 上 維 持 につとめ 学 会 の 名 誉 を 傷 つけてはならない 2. 会 員 は 大 気 環 境 研 究 の 分 野 における 専 門 家 として その 職 務 遂 行 において 一 般 市 民 の 安 全 健 康 と 福 利 の 増 進 地 域 環 境 および 地 球 環 境 の 回 復 再 生 保 全 を 優 先 する 3. 会 員 は 研 究 ならびに 技 術 活 動 の 結 果 に 真 摯 に 対 応 し 他 者 の 研 究 ならびに 技 術 活 動 の 成 果 を 尊 重 するとともに 相 互 批 判 することによって それを 科 学 的 合 理 的 に 評 価 すること に 努 める 4. 会 員 は 活 動 の 成 果 が 専 門 家 のみのものに 止 まらず 社 会 の 共 通 財 産 であることを 認 識 し 国 民 に 対 する 情 報 公 開 に 努 める 5. 会 員 は 著 作 権 特 許 等 の 知 的 財 産 権 を 尊 重 する 6. 会 員 は 専 門 家 として 自 己 研 鑚 に 努 めるとともに 他 の 研 究 者 技 術 者 の 能 力 向 上 に 協 力 する 7. 会 員 は 公 共 的 活 動 に 専 門 家 として 参 加 する 場 合 その 負 託 に 応 え 社 会 的 責 任 を 重 んじ る 8. 会 員 は すべての 人 の 人 種 国 籍 宗 教 年 齢 性 別 障 碍 にとらわれることなく 個 人 の 生 命 安 全 人 格 を 尊 重 する 参 考 文 献 1) 氷 見 康 二 八 巻 直 臣 鈴 木 武 夫 大 気 汚 染 学 会 誌 24, No.5,6, 327 (1989). 2) ( 公 社 ) 大 気 環 境 学 会 定 款 第 3 条.

大 気 環 境 学 会 倫 理 綱 領 についての 解 説 大 気 環 境 学 会 倫 理 綱 領 検 討 委 員 会 ( 大 気 環 境 学 会 誌 第 40 巻 第 2 号 掲 載 版 を 字 句 修 正 のうえ 平 成 26 年 11 月 27 日 理 事 会 確 認 ) 平 成 16 年 (2004) 年 10 月 21 日 ( 木 )の 第 45 回 大 気 環 境 学 会 総 会 において 本 学 会 倫 理 綱 領 ( 案 )が 可 決 制 定 された これに 関 連 して 翌 22 日 午 前 に 学 会 倫 理 綱 領 に 関 する 特 別 集 会 が 持 たれて 本 学 会 における 倫 理 綱 領 制 定 の 意 義 と 経 過 さらに 今 後 の 学 会 および 会 員 の 取 り 組 みについて 活 発 な 討 論 が 行 われ た 本 稿 はその 集 会 に 参 加 した 一 会 員 の 提 言 にもとづいてこの 倫 理 綱 領 の 持 つ 意 義 と 各 会 員 諸 兄 姉 に 関 連 する 問 題 を 解 説 す ることとしたものである 1. はじめに 学 問 の 分 野 における 学 会 組 織 の 成 立 は 1660 年 の Royal Society の 設 立 に 始 まるが これは 同 学 の 士 が 互 いに 研 究 成 果 を 披 露 しあい 自 然 科 学 の 知 識 の 普 及 につとめるものであっ た 現 代 の 学 会 組 織 は 単 に 同 学 の 士 の 友 好 の 目 的 だけのもので はなくなり 専 門 を 同 じくする 職 業 人 の 団 体 としての 意 味 を 持 つにいたっている そしてさらに 最 近 では 科 学 技 術 の 社 会 に 対 する 影 響 が 大 きくなっていることから 学 会 も 社 会 性 と 公 共 性 をもち その 社 会 的 機 能 の 一 般 人 や 地 球 環 境 に 対 する 責 務 が 内 外 で 明 らかであること(Accountability)が 要 求 されるようになってきた これが 近 年 科 学 技 術 者 の 倫 理 が 問 題 とされ 学 会 での 倫 理 綱 領 が 制 定 される 背 景 である 従 って 研 究 者 は 自 分 のためだけの 研 究 をしているのではなく 意 識 するしないに 関 わりなく 社 会 からの 責 務 への 問 いに 応 えなければならないのである このようにすでに 現 代 では 学 会 倫 理 綱 領 は 学 会 員 のう ちのこれに 関 心 あるものがつくり 崇 高 な 目 的 を 目 指 す 装 飾 であって 守 りたいものだけが 守 り そうでないものは 関 係 な いという 個 人 的 問 題 と 述 べる 立 場 に 止 まることはできなくな り 学 会 と 学 会 員 の 基 本 的 な 態 度 が 外 部 から 明 らかに 知 りう ることが 問 われている この 認 識 が 今 回 の 本 会 倫 理 綱 領 制 定 の 出 発 点 である 2. わが 国 における 学 会 倫 理 綱 領 制 定 の 歴 史 学 会 倫 理 綱 領 の 制 定 は わが 国 ではここ 10 年 の 間 にいろい ろの 学 会 において 行 われてきているが その 嚆 矢 は 意 外 と 古 く 1938 年 の 日 本 土 木 学 会 の 土 木 技 術 者 の 信 条 および 実 践 綱 領 に 始 まる しかしながら その 後 このような 動 きはな く 1961 年 に 日 本 技 術 士 会 において 技 術 士 倫 理 綱 領 が 制 定 さ れた この 頃 の 科 学 技 術 者 の 倫 理 とは 主 に 顧 客 に 対 する 忠 誠 義 務 と 研 究 対 象 に 関 するものであった 1976 年 原 子 力 潜 水 艦 排 水 放 射 能 測 定 におけるデータ 偽 造 問 題 が 話 題 となり 同 年 日 本 環 境 測 定 分 析 協 会 が 環 境 倫 理 計 量 証 明 事 業 者 倫 理 綱 領 を 制 定 している これが 具 体 的 に 職 業 としての 科 学 技 術 者 が 社 会 的 責 任 を 問 われ 団 体 として 対 応 した 最 初 であろう 他 方 東 西 対 立 の 中 に 科 学 者 の 平 和 活 動 の 中 から 科 学 者 の 権 利 と 責 任 について 論 議 が 深 まり 1948 年 世 界 科 学 者 連 盟 が また 1949 年 に 国 際 学 術 連 合 会 議 がそれぞれ 科 学 者 憲 章 を 定 め 1974 年 にユネスコ 第 18 回 総 会 で 科 学 者 の 地 位 に 関 する 勧 告 が 採 択 された この 精 神 と 内 容 を 具 現 化 するた めに 日 本 学 術 会 議 は 1980 年 にわが 国 の 科 学 者 憲 章 を 発 表 している しかしながら この 科 学 者 憲 章 はあまりに 原 則 的 抽 象 的 であったために 研 究 者 の 間 では 十 分 に 知 られることなく 過 ぎ 倫 理 といえば 政 治 倫 理 (ロッキード 事 件 リクルート 事 件 など)が 中 心 的 話 題 であった 一 方 1960 年 代 末 から 起 こった 大 学 紛 争 は 一 面 では 現 代 科 学 技 術 体 制 の 中 での 科 学 技 術 者 の 倫 理 的 責 任 を 問 うもので あったがその 側 面 は 研 究 者 の 側 には 十 分 に 意 識 されないまま であり ましてや 学 問 の 自 由 の 場 としての 学 会 の 社 会 的 倫 理 的 責 務 は 問 われることがないままに 倫 理 は 個 人 的 問 題 のま まであった 1990 年 代 になってわが 国 で 倫 理 が 問 われるようになったの は 地 球 環 境 問 題 が 問 われ 環 境 ホルモンや 水 俣 病 事 件 の 最 終 判 決 など さらに バルディーズ 号 の 重 油 流 失 責 任 を 問 う セリーズ 原 則 の 話 題 とグローバル 化 の 圧 力 によってまず 企 業 倫 理 が 取 り 上 げられ これにひきずられて 関 係 学 協 会 の 倫 理 綱 領 制 定 改 訂 が 行 われるようになったと 考 えられる この 事 態 はきわめて 他 動 的 であるが 恥 ずべきものでは 決 してなく わが 国 における 社 会 的 責 任 = 公 共 性 の 認 識 の 進 歩 と 捉 えるべきであろう それ 以 降 工 学 系 13 学 会 医 学 系 7 学 会 社 会 学 系 4 学 会 がこれまで 倫 理 綱 領 を 制 定 または 改 定 し ており 行 動 規 範 や 倫 理 指 針 を 発 表 している 団 体 は 15 学 協 会 以 上 になっている ことに 工 学 系 学 協 会 では 1997 年 の 日 本 学 術 会 議 の 工 学 系 高 等 教 育 機 関 での 技 術 者 の 倫 理 教 育 に 関 する 提 案 や 1998 年 以 降 の 日 本 技 術 者 教 育 認 定 機 構 (JABEE) による 技 術 者 資 格 制 度 の 世 界 標 準 化 工 学 教 育 プログラム 認 定 制 度 導 入 の 動 きに 合 わせて 関 心 が 急 激 に 高 まっている ま た 厚 生 省 が 2002 年 に 疫 学 研 究 に 関 する 倫 理 指 針 を 日 本 学 術 会 議 では 科 学 における 不 正 行 為 とその 防 止 について の 提 言 を 2003 年 に 発 表 しており 科 学 研 究 者 団 体 としての 学

会 の 倫 理 的 態 度 を 明 らかとする 情 勢 が 進 んでいる 3. 大 気 環 境 学 会 倫 理 綱 領 制 定 審 議 のこれまで 2001 年 秋 の 定 例 理 事 会 の 席 上 秋 元 肇 会 長 ( 当 時 )の 提 案 により 本 学 会 の 倫 理 綱 領 制 定 のための 検 討 委 員 会 の 設 置 が 承 認 された この 趣 旨 の 会 員 に 対 する 会 長 提 案 は 以 下 のよう である 21 世 紀 は 環 境 の 世 紀 などといわれ 社 会 における 環 境 問 題 の 重 要 性 はこれまで 以 上 に 大 きくなっています こ うした 情 況 の 下 で 環 境 研 究 者 の 社 会 的 発 言 力 も 大 きくなって おり その 社 会 的 責 任 も 従 来 以 上 に 重 くなっているものと 思 われます 大 気 環 境 学 会 はこれまでわが 国 の 大 気 環 境 研 究 を 中 心 的 に 担 い 会 員 による 研 究 は 国 や 自 治 体 などの 行 政 施 策 のベースとして 重 要 な 役 割 を 担 ってきました 今 後 本 学 会 に 対 するそうした 期 待 は 更 に 強 まるものと 思 われ 本 学 会 員 は 研 究 者 として 国 民 の 環 境 に 対 する 行 動 規 範 の 根 拠 となりうる データを 提 供 する 責 務 があるものと 思 われます こうしたこ とを 念 頭 に 本 学 会 でも 委 員 の 倫 理 規 定 を 制 定 することの 重 要 性 を 認 識 し 倫 理 規 定 検 討 ワーキンググループを 発 足 させ ました 会 員 皆 様 におかれましてはこの 機 会 にこうした 問 題 に 対 する 議 論 を 深 め ワーキンググループでの 議 論 に 反 映 さ せて 頂 くことを 期 待 しております ( 会 員 へのよびかけ 2002.4.18.) 倫 理 綱 領 検 討 委 員 会 は 第 1 回 会 合 (2002.1.18.) 以 降 第 9 回 会 合 (2004.7.6.)までの 検 討 作 業 を 行 い この 間 3 編 の 特 別 論 文 の 掲 載 会 員 意 見 聴 取 2 回 の 年 会 特 別 集 会 を 企 画 開 催 した その 検 討 原 案 は 理 事 会 において 素 案 審 議 改 定 案 審 議 を 経 て 原 案 を 理 事 会 に 上 程 し 2004 年 10 月 21 日 の 総 会 に おいて 承 認 されたものである 4. 大 気 環 境 学 会 倫 理 綱 領 の 解 説 4.1. 前 文 大 気 環 境 学 会 は その 前 身 である 大 気 汚 染 研 究 全 国 協 議 会 として 1959 年 に 発 足 した その 意 味 では その 設 立 にあたっ ての 呼 びかけにあるように 当 時 急 激 に 深 刻 化 していた 国 内 大 気 汚 染 問 題 を 解 決 するという 緊 急 の 目 的 をもった 研 究 団 体 としての 性 格 が 強 く また 1995 年 大 気 環 境 学 会 に 改 称 した 後 も 本 学 会 が 国 民 の 行 動 規 範 となる 資 料 提 供 の 責 務 と 使 命 を 持 つことを 述 べて 本 学 会 独 自 の 性 格 を 示 している 4.2. 本 文 本 学 会 倫 理 綱 領 は 本 文 において 1. 学 会 組 織 を 対 象 とした 綱 領 と 2. 学 会 員 が 遵 守 すべき 綱 領 の 2 部 からなっているのが 特 徴 である 学 会 は 専 門 職 能 団 体 としての 倫 理 を 絶 えず 意 識 して 活 動 する 必 要 がある これは 個 人 としての 会 員 の 倫 理 活 動 と 同 時 に 重 要 なポイントである これには 本 学 会 設 立 趣 旨 に 基 づいて 本 学 会 の 活 動 が 単 なる 科 学 技 術 的 関 心 にと 止 ま らず それらを 通 しての 現 代 および 未 来 社 会 が 直 面 している 地 球 的 規 模 の 環 境 問 題 との 関 連 性 を 意 識 した 活 動 主 体 としての 学 会 の 意 義 を 求 めている ことに 学 会 活 動 として 合 理 的 客 観 的 資 料 デ ータの 提 供 は それを 通 じての 行 政 活 動 企 業 活 動 市 民 活 動 とつながるものであること さらに 総 合 的 学 際 的 立 場 か らその 社 会 的 責 任 として 国 際 社 会 および 政 府 公 共 機 関 市 民 の 教 育 啓 蒙 に 対 して 積 極 的 発 言 を 行 う 決 意 を 述 べている こ れらは 本 学 会 設 立 趣 旨 および 定 款 に 挙 げられている 項 目 をよ り 具 体 的 に 述 べたものである A-6 項 においては 環 境 測 定 に 伴 う 複 雑 化 や 下 請 化 などの 最 近 の 傾 向 に 対 する 測 定 機 器 方 法 の 標 準 化 管 理 システムの 重 要 さを 呼 びかけている また A-7 項 においては 綱 領 を 遵 守 しようとする 個 人 会 員 の 努 力 を 学 会 として 支 援 する 積 極 的 責 任 をも 表 明 している この 問 題 は 具 体 的 にどのような 支 援 がありうるか また 不 合 理 な 圧 力 をどのように 判 定 する かなどの 課 題 が 残 されているが 原 則 的 姿 勢 としての 学 会 の あり 方 が 示 されていることが 特 徴 であろう 綱 領 後 半 の B 部 は 会 員 個 人 の 倫 理 的 責 任 を 呼 びかけたもの である この 部 分 は 他 の 学 会 倫 理 綱 領 にも 共 通 する 学 会 員 としての 責 務 (B-1,B-2) 研 究 者 としての 研 究 成 果 に 対 する 責 務 (B-3,B-4,B-5) 職 業 人 としての 責 務 (B-6,B-7, B-8)を 述 べ たものである この 中 で B-2 項 は 1980 年 代 以 降 世 界 的 に 優 先 項 目 とさ れている 内 容 で 市 民 の 安 全 (Safety) 健 康 (Health) 福 利 (Welfare)および 環 境 の 回 復 再 生 保 全 が 究 極 的 には 企 業 内 契 約 倫 理 に 優 先 するものという 立 場 を 示 している 研 究 成 果 に 対 する 条 項 は 基 本 的 には 学 会 誌 編 集 作 業 との 関 連 が 大 きく 投 稿 者 としての 責 務 および 読 者 としての 責 務 などに 具 体 的 に 関 連 してくる 項 目 である B-7 項 は 専 門 家 としての 社 会 的 責 任 が 問 われている 例 えば 学 識 者 として 政 策 提 言 原 案 審 議 などにおける 社 会 的 責 任 の 自 覚 が 求 められている B-8 項 は 社 会 正 義 に 関 連 する もので 基 本 的 人 格 の 尊 重 をその 基 本 としている また 障 碍 は 最 近 使 用 されている 考 えに 基 づいた 用 語 を 意 識 し て 採 用 していることに 注 意 してほしい 5. 今 後 の 課 題 倫 理 的 関 心 は あくまで 会 員 個 人 の 価 値 の 問 題 である し かしながら そのような 研 究 者 が 組 織 としての 活 動 を 行 う 社 会 との 接 点 には 本 人 が 意 識 しようとしまいと 責 任 の 問 題 が 生 じる そのために 組 織 としての 価 値 観 のコンセンサスが 必 要 で その 自 律 が 必 要 である 同 時 に これは 組 織 内 部 だ けでなく 外 部 からも 認 識 されることが 学 会 の 公 共 性 とし て 必 要 となっている 本 学 会 の 倫 理 綱 領 はそのための 内 外 に 対 する 責 務 表 明 であり 同 時 に 将 来 の 学 会 員 に 対 する 指 針 で もある

往 々にして 具 体 的 研 究 課 題 ではない 基 本 的 姿 勢 をよびか ける 倫 理 綱 領 は 単 なる 神 棚 の 上 の 御 幣 として 建 前 だけのも のとして 扱 われる 危 険 性 がある この 危 険 を 避 けるためには 今 後 一 層 の 学 会 運 営 の 上 に 工 夫 が 必 要 であり そのための 制 度 的 保 証 がなされる 必 要 がある 具 体 的 には 倫 理 綱 領 に 関 する 定 期 的 見 直 しと 自 己 管 理 具 体 的 取 り 扱 いの 委 員 会 規 則 の 整 備 学 会 誌 編 集 委 員 会 との 関 係 さらに 綱 領 違 反 のケ ースに 際 して 中 立 の 判 定 委 員 会 の 規 定 などが 必 要 である 参 考 文 献 1. 古 谷 圭 一 大 気 環 境 県 境 の 倫 理 学 会 倫 理 綱 領 制 定 のた めに 本 誌 38,A29-A33(2003) 2. 古 谷 圭 一 学 会 倫 理 綱 領 制 定 のこれまで 第 45 回 大 気 環 境 学 会 年 会 講 演 要 旨 集 ( 秋 田 ) p.84-85 大 気 環 境 学 会 (2004).