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公表資料02【案1】0806印刷用<厚生年金・国民年金の平成26年度収支決算の概要>

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社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

減 少 率 ) と 平 均 余 命 の 伸 びを 勘 案 した 一 定 率 (0.3%) の 合 計 である スライド 調 整 率 を 差 し 引 いて 年 金 額 の 改 定 が 行 われる( 図 表 ) ただし マクロ 経 済 スライドが 完 全 に 実 施 されるのは 賃 金 や 物 価 があ

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PowerPoint プレゼンテーション

老 齢 基 礎 年 金 の 計 算 式 (3) 支 給 開 始 年 齢 老 齢 基 礎 年 金 は 原 則 として 65 歳 から 受 け 取 ることができます なお 希 望 すれば 60 歳 から 64 歳 の 間 でも 年 齢 に 応 じて 一 定 割 合 を 減 額 された 年 金 を 受 け

第5回法人課税ディスカッショングループ 法D5-4

住民税

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

スライド 1

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Microsoft Word

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公 的 年 金 等 控 除 額 とは 年 金 収 入 から 差 し 引 くことのできる 金 額 で 差 引 後 の 金 額 が 雑 となります 公 的 年 金 等 収 入 金 額 - 公 的 年 金 等 控 除 額 = 雑 これまでは この 公 的 年 金 等 控 除 額 は 65 歳 以 上 の

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Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

子ども手当見直しによる家計への影響~高所得者層の可処分所得は大幅減少に

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

プラス 0.9%の 年 金 額 改 定 が 行 われることで 何 円 になりますか また どのような 計 算 が 行 われているのですか A これまでの 年 金 額 は 過 去 に 物 価 が 下 落 したにもかかわらず 年 金 額 は 据 え 置 く 措 置 をと った 時 の 計 算 式 に 基

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

定款

18 国立高等専門学校機構

    平成11年度余市町私立幼稚園就園奨励費補助金交付要綱

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自 分 にあった 健 康 保 険 を 見 つけよう! それぞれの 健 康 保 険 の 特 徴 を 踏 まえ 自 分 にあった 健 康 保 険 を 選 ぶようにしましょう! 今 までの 収 入 扶 養 家 族 の 有 無 によって どの 健 康 保 険 に 加 入 するとメリットがあるか 参 考 にし

も く じ 1 税 源 移 譲 1 2 何 が 変 わったのか 改 正 の 3 つ の ポイント ポイント1 国 から 地 方 へ 3 兆 円 規 模 の 税 源 が 移 譲 される 2 ポイント2 個 人 住 民 税 の 税 率 構 造 が 一 律 10%に 変 わる 3 ポイント3 個 々の 納

公表表紙

女性のための年金学

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

老発第    第 号

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

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別 紙 軽 費 老 人 ホームの 収 入 認 定 について 平 成 22 年 3 月 9 日 千 葉 県 健 康 福 祉 部 高 齢 者 福 祉 課 本 紙 は 平 成 18 年 1 月 24 日 老 発 第 号 厚 生 労 働 省 老 健 局 長 通 知 老 人 保 護 措 置 費

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

Ⅰ 年 金 制 度 昭 和 37 年 12 月 1 日 に 地 方 公 務 員 等 共 済 組 合 法 が 施 行 され 恩 給 から 年 金 へ 昭 和 61 年 4 月 から 20 歳 以 上 60 歳 未 満 のすべての 国 民 が 国 民 年 金 に 加 入 厚 生 年 金 基 金 職 域

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5


給 与 所 得 控 除 所 得 税 の 簡 易 給 与 所 得 表 により 給 与 所 得 の 金 額 を 求 めますが 控 除 額 の 計 算 については 次 のとおりです 給 与 等 の 収 入 金 額 給 与 所 得 控 除 額 180 万 円 以 下 の 場 合 180 万 円 を 超 え

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資料1-2 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案要綱

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

賃 金 報 酬 給 与 とは ( 労 働 基 準 法 の 賃 金 ) ( 労 働 基 準 法 この 法 律 ) で 賃 金 とは 賃 金 給 料 手 当 賞 与 その 他 名 称 の 如 何 を 問 わず 労 働 の 対 償 として 使 用 者 が 労 働 者 に 支 払 うすべてのものをいう (

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資料2 利用者負担(保育費用)

年 間 収 入 が 130 万 円 未 満 (60 歳 以 上 75 歳 未 満 の 人 や 一 定 障 害 者 の 場 合 は 180 万 円 未 満 )であって かつ 被 保 険 者 の 年 間 収 入 の 2 分 の 1 未 満 である 場 合 は 被 扶 養 者 となります ( 同 居 の

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m07 北見工業大学 様式①

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

1 資 料 編 我 が 国 の 人 口 の 推 移 厚 労 働 全 般 平 成 24 年 版 厚 労 働 白 書 5

資 格 給 付 関 係 ( 問 1) 外 国 人 Aさん(76 歳 )は 在 留 期 間 が3ヶ 月 であることから 長 寿 医 療 の 被 保 険 者 ではない が 在 留 資 格 の 変 更 又 は 在 留 期 間 の 伸 長 により 長 寿 医 療 の 適 用 対 象 となる 場 合 には 国

障害福祉制度あらまし目次


目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を

7 月 は 算 定 基 礎 届 の 提 出 月 です 算 定 基 礎 届 と は 事 業 主 は 7月 1日 現 在 の 被 保 険 者 すべてについて その 年 の 4月 5月 6月 に 支 給 した 報 酬 について 届 出 をしなければなりません = 図 1 この 届 出 は 毎 年 1回 そ

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

就 学 前 教 育 保 育 の 実 施 状 況 ( 平 成 23 年 度 ) 3 歳 以 上 児 の 多 く(4 歳 以 上 児 はほとんど)が 保 育 所 又 は 幼 稚 園 に 入 所 3 歳 未 満 児 (0~2 歳 児 )で 保 育 所 に 入 所 している 割 合 は 約 2 割 就 学

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ほかに パート 従 業 員 らの 厚 生 年 金 加 入 の 拡 大 を 促 す 従 業 員 五 百 人 以 下 の 企 業 を 対 象 に 労 使 が 合 意 すれば 今 年 十 月 から 短 時 間 で 働 く 人 も 加 入 できる 対 象 は 約 五 十 万 人 五 百 人 超 の 企 業

第25回税制調査会 総25-1

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

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経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

Microsoft PowerPoint - 【資料5】社会福祉施設職員等退職手当共済制度の見直し(案)について

資料2 年金制度等について(山下委員提出資料)

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

月 収 額 算 出 のながれ 給 与 所 得 者 の 場 合 年 金 所 得 者 の 場 合 その 他 の 所 得 者 の 場 合 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 かめてください 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 かめてください 前 年 中 の 年 間 総 所 得 を 確 かめ

別紙3

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

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給 与 所 得 控 除 控 除 額 の 計 算 については 次 のとおりです 給 与 等 の 収 入 金 額 給 与 所 得 控 除 額 180 万 円 以 下 の 場 合 180 万 円 を 超 え 360 万 円 以 下 の 場 合 360 万 円 を 超 え 660 万 円 以 下 の 場 合

給 与 所 得 者 の 場 合 年 金 所 得 者 の 場 合 その 他 の 所 得 者 の 場 合 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 か 1 年 間 の 年 金 額 を 確 かめて 前 年 中 の 年 間 総 所 得 金 額 めてください ください を 確 かめてください 計 算 のしか

平成16年度

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

平成21年9月29日

平 成 19 年 分 以 降 の 所 得 税 において 住 宅 ローン 控 除 の 適 用 がある 方 平 成 11 年 1 月 1 日 から 平 成 18 年 12 月 31 日 までに 入 居 した 方 平 成 19 年 以 降 に 入 居 した 方 については 住 民 税 の 住 宅 ローン

Microsoft Word - 公表資料(H22).doc

共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

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スライド 1

(2) 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 保 育 の 必 要 な 子 どものいる 家 庭 だけでなく 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 のために 利 用 者 支 援 事 業 や 地 域 子 育 て 支 援 事 業 な

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Q10 適 用 年 度 の 前 事 業 年 度 末 日 に 雇 用 者 がいない 場 合 には 雇 用 増 加 割 合 が 算 出 できないため 適 用 年 度 において 雇 用 促 進 税 制 の 適 用 を 受 けることはできな いのか Q11 新 設 法 人 や 新 たに 事 業 を 開 始

消 費 ~ 軽 減 率 消 費 の 軽 減 率 制 度 が 消 費 率 10% 時 に 導 入 することとされています 平 成 26 年 4 月 1 日 平 成 27 年 10 月 1 日 ( 予 定 ) 消 費 率 5% 消 費 率 8% 消 費 率 10% 軽 減 率 の 導 入 平 成 26

空 き 家 を 売 却 した 場 合 の,000 万 円 控 除 特 例 の 創 設 被 相 続 人 が 住 んでいた 家 屋 及 びその 敷 地 を 相 続 があった 日 から 年 を 経 過 する 年 の 月 日 までに 耐 震 工 事 をしてから あるいは 家 を 除 却 し てから 売 却

1 ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 の 事 業 税 の 課 税 について ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 は 収 入 金 額 を 課 税 標 準 として 収 入 割 の 申 告 となります ( 法 72 条 の2 72 条 の 12 第 2 号 ) ガス 供 給 業 とその 他 の 事

[2] 控 除 限 度 額 繰 越 欠 損 金 を 有 する 法 人 において 欠 損 金 発 生 事 業 年 度 の 翌 事 業 年 度 以 後 の 欠 損 金 の 繰 越 控 除 にあ たっては 平 成 27 年 度 税 制 改 正 により 次 ページ 以 降 で 解 説 する の 特 例 (

Transcription:

Page 1 of 7 ホントの 年 金 受 給 額 いくらもらえるのか 老 後 のお 金 のすべて(1) 2011/10/19 7:00 日 本 経 済 新 聞 電 子 版 今 の 日 本 で 老 後 の 不 安 とは おカネの 不 安 のことでもある 消 費 税 や 医 療 費 各 種 保 険 料 が 上 がっても 普 通 に 暮 らしていける 年 金 はもらえるのか 年 金 で 十 分 な 介 護 サービス を 受 けたり 高 齢 者 介 護 施 設 に 入 ったりできるのか さらにいえば これまでに 発 表 された ような 年 金 改 革 が 進 められたとき 老 後 の 暮 らしはどうなるのか 不 安 の 種 はつきない( 図 1) 図 1 今 後 の 年 金 改 革 の 争 点 6 月 30 日 に 政 府 与 党 が 正 式 に 決 定 した 社 会 保 障 税 の 一 体 改 革 成 案 は 子 育 てや 就 労 医 療 介 護 年 金 といった 社 会 福 祉 と その 財 源 となる 税 金 の 制 度 を 抜 本 的 に 改 革 す るための 工 程 表 だ この 改 革 案 は 具 体 的 な 数 字 が 乏 しく 将 来 の 老 後 の 姿 は 描 きにくい それでも 今 後 どんな 福 祉 サービスが 拡 充 されるのか どんな 税 保 険 料 が 増 えるのかと いった 方 向 性 は 記 されている そこで 現 在 の 高 齢 者 の 収 入 と 支 出 暮 らしぶりを 点 検 し その 姿 に 改 革 の 方 向 性 を 重 ねることで 老 後 の 将 来 を 考 えてみよう 年 金 2 割 減 赤 字 は 倍 増? まず サラリーマンの 老 後 を 支 える 厚 生 年 金 がいくらもらえるのか 改 革 案 では 金 額 抑 制 と 受 け 取 り 開 始 年 齢 を 後 ろにずらすことが 検 討 されている ニッセイ 基 礎 研 究 所 の 中 嶋 邦 夫 さんに この 前 提 で 試 算 してもらった 年 金 額 が 図 2~ 図 4だ( 試 算 前 提 は 図 2~4の 試 算 の 前 提 条 件 を 参 照 )

Page 2 of 7 図 2 35 歳 サラリーマン 夫 婦 の 年 金 受 給 月 額 の 試 算 図 3 45 歳 サラリーマン 夫 婦 の 年 金 受 給 月 額 の 試 算

Page 3 of 7 図 4 55 歳 サラリーマン 夫 婦 の 年 金 受 給 月 額 の 試 算 図 2~4の 試 算 の 前 提 条 件 夫 :40 年 間 厚 生 年 金 加 入 の 会 社 員 標 準 報 酬 ( 賞 与 込 みの1カ 月 当 た り)52.9 万 円 ( 平 均 より10 万 円 高 い) 妻 :7 年 1カ 月 厚 生 年 金 加 入 後 離 職 ( 標 準 報 酬 26.5 万 円 ) その 後 専 業 主 婦 現 行 制 度 をベースに 支 給 開 始 年 齢 を68 歳 に 引 き 上 げ マクロ 経 済 スライドの 特 例 措 置 を 撤 廃 したものとして 試 算 ただし 両 者 がマクロ 経 済 スライドの 終 了 年 に 与 える 影 響 については 加 味 していない 年 金 額 は 現 在 の 実 感 に 近 づけるため 賃 金 上 昇 の 影 響 を 除 いている ( 試 算 協 力 )ニッ セイ 基 礎 研 究 所 中 嶋 邦 夫 さん 改 革 で 現 在 65 歳 の 人 が 今 受 け 取 っている 月 額 25 万 円 の 年 金 は 現 在 35 歳 の 人 が70 歳 になったときには19 万 円 になる 政 府 が 出 している 案 はマイルドな 内 容 だが それでも30 年 後 の 年 金 受 給 額 は 現 在 より24% 減 る さらに 金 額 より 支 給 開 始 年 齢 の 引 き 上 げ(65 歳 から68 歳 )の 方 が 家 計 に 与 えるダメージは 大 きいだろう ( 中 嶋 さん) では 老 後 の 支 出 と 暮 らしぶりはどうなるのか かなり 強 引 だが 日 経 マネー 編 集 部 で 試 算 をしてみたのが 図 5だ 試 算 の 前 提 は 図 を 見 てほしいが 11 年 後 22 万 9000 円 の 年 金 収 入 はあるものの 医 療 費 と 税 負 担 などが 増 え 毎 月 9 万 2000 円 の 赤 字 が 生 じるという 結 果 に なった 年 金 収 入 は2~3 割 減 家 計 は 毎 月 9 万 円 の 赤 字 老 後 が 厳 しくなるのは 間 違 いな さそうだ

Page 4 of 7 図 5 1992 年 と2007 年 の 収 入 と 支 出 から 予 測 する2022 年 の 高 齢 夫 婦 無 職 世 帯 の 家 計 総 務 省 家 計 調 査 ニッセイ 基 礎 研 究 所 ニッセイ 基 礎 研 REPORT 社 会 保 障 特 集 号 に 基 づいて 作 成 老 後 のお 金 Q&A Q サラリーマン 夫 婦 の 年 金 額 は 月 23 万 円 と 聞 いたけど 本 当 ですか A モデル 夫 婦 の 世 帯 年 金 額 です 10 万 円 台 の 世 帯 もいます 厚 生 労 働 省 の 試 算 によると 40 年 間 平 均 的 な 給 料 をもらいながら 会 社 勤 めをした 夫 と 専 業 主 婦 の 妻 というモデル 世 帯 がひと 月 に 受 給 できる 公 的 年 金 額 は 約 23 万 円 だ 厚 生 白 書 などの 発 表 資 料 では このモデル 世 帯 の 公 的 年 金 額 として 約 23 万 円 という 数 字 が 何 度 も 使 われている しかし この 金 額 をうのみにするのは 危 険 だ 定 年 を 迎 え 年 金 をもらう 年 齢 に 達 したとき 年 金 事 務 所 ( 旧 社 会 保 険 事 務 所 )の 窓 口 で 俺 の 年 金 がこんなに 少 ないはず ない と 声 を 荒 らげる 人 も 少 なくない 23 万 円 の 中 身 を 確 認 しよう 月 23 万 円 のモデル 夫 婦 実 は 恵 まれた 層 公 的 年 金 は 自 営 業 者 が 加 入 する 国 民 年 金 と サラリーマンが 加 入 する 厚 生 年 金 公 務 員 が 加 入 する 共 済 年 金 に 大 別 できる 国 民 年 金 加 入 者 は 第 1 号 被 保 険 者 厚 生 年 金 などの 加 入 者 は 第 2 号 被 保 険 者 そして 第 2 号 保 険 者 の 妻 である 専 業 主 婦 は 第 3 号 被 保 険 者 となる 1 号 保 険 者 は 毎 月 約 1.5 万 円 の 保 険 料 を40 年 間 納 めれば 65 歳 から 毎 月 約 6.6 万 円 の 年 金 を 受 給 できる 2 号 は 所 得 に 応 じた 保 険 料 を 納 め 65 歳 から 保 険 料 に 応 じた 年 金 を 受 給 する 3 号 は 保 険 料 負 担 無 しに1 号 と 同 額 の 年 金 を65 歳 から 受 給 できる モデル 夫 婦 世 帯 の 年 金 額 は2 号 分 +3 号 分 だ 夫 の 年 金 額 は 平 均 標 準 報 酬 月 額 と 勤 務 年 数 で 決 まる 平 均 標 準 報 酬 月 額 とは 簡 単 に 説 明 するとボーナスを 含 む 平 均 月 給 だ

Page 5 of 7 厚 生 労 働 省 は 平 均 的 な 月 給 のサラリーマンが40 年 間 働 いたと 仮 定 すると 年 金 額 は 月 16.7 万 円 と 試 算 している 試 算 前 提 の 平 均 的 年 収 は560 万 円 ( 税 込 み)だ これに 専 業 主 婦 の 妻 の 年 金 額 月 6.6 万 円 を 加 えてモデル 夫 婦 世 帯 の 月 額 23.3 万 円 となる 厚 生 労 働 省 の 平 成 19 年 老 齢 年 金 受 給 者 実 態 調 査 調 査 では 現 在 の 無 職 高 齢 者 夫 婦 世 帯 が 年 金 をいくら 受 給 しているかを 調 べている( 図 6) まず 現 役 時 代 にサラリーマンだった( 厚 生 年 金 )か 自 営 業 だったか( 国 民 年 金 )で 大 きな 差 があることが 分 か るだろう さらに 受 給 額 はバラついており 月 23.3 万 円 という モデル 夫 婦 世 帯 に 当 てはまる 世 帯 は 厚 生 年 金 が 支 給 される 世 帯 全 体 の16%しかいない 公 的 年 金 の 水 準 は 切 り 下 げ 方 向 では 自 分 はいくらもらえるかをどう 調 べるか 日 本 年 金 機 構 のウェブサイトにある 年 金 簡 易 額 試 算 でざっくり 調 べることができる( 本 記 事 末 尾 の ネット で 年 金 額 を 試 算 してみよう を 参 照 ) これを 使 って 試 算 した 年 齢 別 の 年 金 額 が 図 7だ 表 からも 分 かるとおり 若 い 人 ほど 年 金 額 が 少 ない こ れは 給 付 を 抑 制 する 仕 組 みがあるためだ 改 革 案 では 厚 生 年 金 に 関 して 年 金 受 給 開 始 年 齢 の 引 き 上 げ 第 3 号 被 保 険 者 の 廃 止 高 所 得 者 への 給 付 の 引 き 下 げ 強 化 などが 議 論 すべきテーマとして 上 がっている 年 金 財 政 は 厳 しさを 増 しており 試 算 した 現 行 制 度 における 年 金 受 給 額 や 受 給 開 始 年 齢 そ して 今 の 高 齢 者 世 帯 が 受 け 取 っている 年 金 額 は おそらくは 上 限 現 役 世 代 が 年 金 を 受 け 取 る 頃 には これらの 年 金 額 より 下 がることを 覚 悟 しておいた 方 がよいだろう なお 民 主 党 がマニフェストに 掲 げていた 税 金 を 原 資 とする すべての 人 に 月 7 万 円 を 支 給 する 最 低 保 障 年 金 創 設 は 6 月 の 改 革 案 では 具 体 化 されていない 実 現 は 財 源 面 でかなり 厳 しく 老 後 の 資 金 確 保 に 向 けた 自 助 努 力 は ますます 重 要 性 を 増 している 図 6 高 齢 世 帯 の 公 的 年 金 受 給 月 額 別 割 合 ( 出 展 : 厚 生 労 働 省 平 成 19 年 老 齢 年 金 受 給 者 実 態 調 査 ) 図 7 夫 1 人 分 の 厚 生 年 金 の 受 給 額 年 齢 が35 歳 45 歳 55 歳 の 人 が ボーナスを 含 めた 平 均 月 給 ( 平 均 標 準 報 酬 月 額 )が25 万 35 万 円 45 万 円 だった 場 合 将 来 毎 月 いくらの 年 金 が 受 給 できるかを 試 算 例 えば 平 均 月 給 35 万 円 の35 歳 の 人 が 受 け 取 れるのは65 歳 から 毎 月 14.1 万 円 ( 注 )22 歳 で 社 会 人 になり60 歳 まで 勤 務 した 場 合 を 想 定 した ただし 35 歳 ( 昭 和 51 年 生 まれ)の み20~21 歳 の 間 は 国 民 年 金 に 加 入 していた 場 合 のもの 金 額 は 日 本 年 金 機 構 ホームページ 年 金 簡 易 額 試 算 (シミュレーション) による 試 算 平 均 標 準 報 酬 月 額 は 35 歳 時 点 のボーナスを

Page 6 of 7 ネットで 年 金 額 を 試 算 してみよう 学 生 時 代 は 国 民 年 金 23 歳 で 就 職 して 厚 生 年 金 に 加 入 42 歳 で 独 立 して 国 民 年 金 こん な 自 分 は 公 的 年 金 をいくらもらえるのか これを 試 算 できるのが 日 本 年 金 機 構 のウェ ブサイト(http://www.nenkin.go.jp/ )で 利 用 できる 年 金 簡 易 額 試 算 (シミュレーション) だ 生 年 月 日 と 加 入 してきた 年 金 種 別 加 入 年 数 今 から60 歳 までの 加 入 予 定 などを 入 力 する と 将 来 受 け 取 れる 年 金 額 を 示 してくれる 同 じウェブサイトでIDを 申 請 すれば 自 分 自 身 の 年 金 加 入 記 録 も 確 認 できる 正 確 な 加 入 月 数 や 標 準 報 酬 月 額 も 確 認 できるので より 正 確 な 試 算 ができる ただ あくまでも 試 算 な ので 50 歳 以 上 で 正 確 な 予 定 額 を 知 りたい 場 合 は 最 寄 りの 年 金 事 務 所 で 確 認 した 方 が 良 いだろう 含 んだ 年 間 給 与 を12 等 分 した 額 が 目 安 一 般 男 子 の 平 均 は34 万 7136 円 ( 平 成 23 年 )だが 平 均 値 には 高 額 所 得 者 も 含 むので 実 際 はもう 少 し 低 め 図 8 日 本 年 金 機 構 のウェブサイトで 実 施 できる 年 金 シミュレーションの 進 め 方 ( 日 経 マネー 本 間 健 司 ) [ 日 経 マネー2011 年 10 月 号 の 記 事 を 基 に 再 構 成 ]

Page 7 of 7 マネー マネー の 週 刊 メールマガジン 配 信 中 人 気 記 事 をまとめてチェック >> 設 定 はこちら Copyright 2011 Nikkei Inc. All rights reserved. 本 サービスに 関 する 知 的 財 産 権 その 他 一 切 の 権 利 は 日 本 経 済 新 聞 社 またはその 情 報 提 供 者 に 帰 属 します また 本 サービ スに 掲 載 の 記 事 写 真 等 の 無 断 複 製 転 載 を 禁 じます