シャン州北部地域における麻薬撲滅に向けた農村開発プロジェクト Project for Eradication of Opium Poppy Cultivation and Rural Development in the Northern Part of Shan State 創刊号 2014 年

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シャン州北部地域における麻薬撲滅に向けた農村開発プロジェクト Project for Eradication of Opium Poppy Cultivation and Rural Development in the Northern Part of Shan State 創刊号 2014 年 10 月 編集人 : 今村甲 巻頭言 ミャンマー政府は 1999 年から 麻薬撲滅 15 カ年計画 を掲げ 順調にケシ撲滅を進めてきましたが 近年ケシ栽培が再開 増加傾向にあることから 期限である 2014 年までの撲滅は無理と判断し 2019 年までの 5 年間延長を決定しました 今年からミャンマー政府はケシ統制を全国的に強化する予定です 過去 15 年間の北シャン州のケシ栽培増減を見ても 外部からの関与 ( 法的統制 + 代替開発支援 ) が増加するとケシ栽培は低減し 関与が薄まり隔離された状態が続くと ケシ栽培が再開される という傾向が顕著です シャン州北部地域における麻薬撲滅に向けた農村開発プロジェクト は 日本政府が 1999 年から実施してきたソバ事業 コーカンプロジェクトの流れをくみ ケシ栽培撲滅 をタイトルに掲げ その 5 年間の延長期間とシンクロして実施されることから ミャンマー政府の期待も高まってきています 本プロジェクト対象地域は 過去日本政府が実施したソバ栽培事業 コーカンプロジェクトとオーバーラップしています 現地関係者 村人は日本からの支援を実に良く覚えており 良好な関係の下にスタートができました その関係は決して現場だけで発生したものでなく 過去関係した方々の御支援の賜と強く感じるところです 本プロジェクトの 麻薬撲滅 も 単純に ケシ栽培の収入を補填する代替作物や収入源を与える のではなく ケシ栽培リスク地域に対し ミャンマー政府を含む外部の関与を継続し 地域との良好な関係構築の下に 住民が主体となって実施可能な開発のオプション ( モデル ) を提示し 非合法から合法の経済活動へ住民の視点 考えを転換させる 点を重視しています 本プロジェクトでは プロジェクトの動きを関係者に広く知っていただくために ニュースレターを発行します これまで日本政府が進めてきたミャンマーの麻薬撲滅事業の後継案件であることから このニューズレターは これまでの関係者の皆様へも幅広く送付させていただきます プロジェクト開始から第一号の発行まで長く時間がかかってしまいましたが 今後は四半期を目標に発行予定です 青写真どおりに進まないのが ミャンマー国境地域案件の常で これから山積する難題を一つ一つ片付けなくてはいけません 政府関係者 現地関係者 専門家が一丸となり 協力して取り組んでいく所存です 皆様のご指導ご鞭撻をどうぞ宜しくお願いします ( 吉 ) 1. プロジェクトの紹介 シャン州国境山岳地帯は 黄金の三角地帯 ( ゴールデントライアングル ) でも知られるように ケシ栽培が盛んで 2000 年までアフガニスタンとならぶアヘンの生産地でした しかし この 15 年の間に麻薬撲滅の機運が高まり 法的統制によってケシ栽培面積はかなり減少しました その陰で 現在の大きな課題として ケシ栽培を放棄した農家をそのままにすれば 彼らは生活の糧もなく 再びケシ栽培に戻る危険性が叫ばれています ケシを栽培していた農家の多くは ケシの代替となる色々な作物を試したいという意欲を持っているのですが 何を作ってよいのか分からず 知識も不十分です また 作ったものをどうやって売ればいいのか分かりません 途方にくれているのが現状です

ミャンマー政府は こうした状況を憂慮し 農家に農業知識を普及させるとともに 農家が色々な代替作物を試すことができるプロジェクト を日本政府に要請してきました そして JICA の技術協力プロジェクト シャン州北部地域における麻薬撲滅にむけた農村開発プロジェクト ( 通称 O-SHAN オーシャン ) が 2014 年 5 月に開始されました プロジェクト期間 : 5 年間 (2014 年 ~2019 年 ) 日本人専門家派遣 : 5 名プロジェクトの対象地域 : チャウメ ムセ ラオカイ県の山間地 プロジェクトの拠点はラショーカウンターパート機関 : 国境省 (Ministry of Border Affairs : MOBA) 国境地域民族開発局 (Progress of Border Areas and National Races Department : PBANRD) 農業灌漑省 (Ministry of Agriculture and Irrigation : MOAI) 農業局 (Department of Agriculture : DOA) 農業研究局 (Department of Agricultural Research : DAR) プロジェクトでは大きく 1 農業開発 2 生計向上の 2 つのコンポーネントに分かれています 現地の詳細調査 ( ニーズ 農業環境 農村調査等 ) 農業技術普及 農家研修 代替作物導入試験 農業 ( 栽培 ) 以外の収入向上活動のパイロット事業化 をカウンターパート機関とともに実施し 収入源の多様化 安定化を通して ケシを放棄した農家の生計向上を目指します プロジェクトの活動場所は 日本が 代替作物導入事業 ( ソバ ) や コーカン特別区麻薬撲滅 貧困削減プロジェクト で活動していた地域から 7 か所をパイロットサイトとして選択し そこで作られたモデルが将来的に周辺で展開されていきます プロジェクトの対象地域 (6 タウンシップ ) パイロットサイト (7 ビレッジトラクト ) 2. 活動ハイライト 3 月 17 日 吉田専門家 ( チーフアドバイザー ) 着任 5 月 7 日 片山専門家 ( 農業普及 研修 ) 福山専門家( 農村開発 ) 着任 * この日を公式にプロジェクト開始日としています 5 月 28 日 第 1 回合同調整会議 (JCC : Joint Coordinating Committee) をネピドにて開催 6 月 12 日 第 1 回プロジェクト実施会議 (PIC : Project Implementation Committee) をラショーにて開催 6 月 ~8 月 各パイロットサイトを訪問し ニーズ調査を実施 8 月 16 日 第 2 回プロジェクト実施会議 (PIC) をラショーにて開催 9 月 6 日 今村専門家 ( 業務調整 広報 ) 着任 9 月 ~10 月 各パイロットサイトにて 活動同定のためのフォローアップ協議

(1) 共通活動 1) 第 1 回 JCC 会議開催 JICA 事務所からは三條次長が参加され スピーチをいただきました 5 月 28 日ネピド (Hotel Amara) にて第 1 回 JCC 会議が開催されました 関係者間でプロジェクト フレームワーク APO 案 カウンターパートを含む実施体制の確認を行いました この会議上 プロジェクトの開始日を 3 専門家が揃った 2014 年 5 月 7 日とすることが合意されました JCC にはカウンターパートである国境省 農業灌漑省の他 シャン州政府大臣 ( 治安 国境担当 ) 内務省 商業省 畜水産農村開発省 国家計画経済開発省からの参加者を得ました また 2) 第 1 回 PIC 会議開催 6 月 12 日には 現場レベルの関係者を招集して 第 1 回 PIC 会議を開催しました カウンターパート機関をはじめ ラショーレベルの関係部局からも代表者が出席 地域開発の調整役となる内務省 General Administration Department 計画局のオフィサーが対象タウンシップから参加し プロジェクトの情報を共有できたことは大きなプラスのポイントでした ラショーにも三條次長 担当の瀬戸所員に来ていただきました ( 遠路ありがとうございました ) 3) ニーズアセスメント調査の実施プロジェクトのパイロット事業を計画するにあたり まずは現場を知り 農家の考え ( ニーズ ) を知ることから始めようと ニーズ調査を 6 月から 7 月末にかけてモンポーを除く 6 サイトで行いました 詳細は割愛しますが 1 農家の経済状況は麻薬が撲滅された直後より良くなっているが 相変わらず厳しい 2 治安が不安定な地域において農家経済の悪化は顕著であり そうした地域が麻薬収入への依存へ走る傾向が推測された 3 麻薬生産と同時に乱用の問題が深刻化している 同時に地域住民にあきらめにも似た閉塞感が漂っている 4 村に希望が持てない農家の働き手男女は手っ取り早く稼ぐために 中国へ出稼ぎに出ている という状況も見えてきました また同時に サイトによって自然 社会条件が異なることからも それぞれのサイトに応じたアプローチが

求められることも明らかになってきました 現在 ニーズ調査の結果をベースとして 各部門がパイロット事業の選定 アプローチの検討を行っているところで まもなく各サイトで事業が開始されます (2) 農業開発部門農業はプロジェクト対象の村々の最も大切な産業で 食糧安全保障と現金収入確保の二つの役割があります しっかりした農業の基盤を作れるかどうかがプロジェクトの成否を決めることになります プロジェクトの農業開発部門は二つのコンポーネントからなっています 一つは新しい作物を導入したり既存の作物の収量を揚げたりする研究開発です これは主に農業灌漑省の農場で行うことになっています もう一つのコンポーネントは開発された技術を農家に伝える農業普及です プロジェクトの対象地域には 農業灌漑省の農場が 6 ヶ所あります 対象の作物はイネ トウモロコシ ダイズ コムギ 果樹 茶など多岐に渡り 各農場が特色のある研究開発と農家への展示栽培を行っています プロジェクトではそれらの活動を 施設整備 機材の導入 技術指導によって促進し ケシ代替作物の開発を行います たとえば 農家にとって重要な野菜栽培は これまで技術拠点が地域内になく 試作や展示栽培が行われていませんでした プロジェクトでは開始早々から農場での野菜試作の取り組みを支援しています もう一つの活動の柱 農業普及は農民に接する最前線の仕事です 経験とともに忍耐の必要な仕事でもあります タウンシップという行政単位ごとに農業灌漑省農業局の事務所があり そこには農民への普及を専門とする農業普及員が配置されています プロジェクトの主な仕事は 前述のニーズアセスメントサーベイで明らかになった農家のニーズに対して具体的な活動計画を作り それを実行することです そのためには 農場で技術開発を行い 普及員の研修を経て 農家への研修と展示圃の設置を行っていく計画です すでにスタディーツアーの予備調査が行われ 村レベルの活動計画が具体的になりつつあります ( 片 ) チャウメ農場で片山専門家の説明を熱心に聞くチーフカウンターパート クッカイの DOA 展示圃場で説明を受ける片山専門家 スタディーツアーで南シャンを訪問 Heho 農場で説明を聞くチーフカウンターパート ラオカイのナリ農場でサツマイモ苗の植え方を C/P に説明する片山専門家

(3) 生計向上部門 生計向上部門 は 一言でいうと対象世帯の収入源の多様化及び収入向上を目的としています プロジェクト内では 原則として 農業開発部門 が主に作物に係る活動 ( 研究及び普及 ) を担当するのに対し 生計向上部門 は 作物以外の農業生産 ( 家畜飼育等 ) やその他のサービスをカバーするという整理をしています 当部門の活動としては まずはパイロット活動項目の選定の参考にするために 既存活動に係る情報収集を行いました 多岐に亘る関係者から 既存の成功していると思われる事例 ( 二次情報 ) を収集し その情報に基づき 実際に現場で事業者から一次情報を収集する ( 写真 1 参照 ) といった段取りで行いました 得られた結果は 周囲からは成功していると思われている事業が思ったよりも収益は低く その事業だけで生計を立てていけるようなものは存在しないという厳しいものでした しかし 技術等の改善次第では収益率の向上が見込める活動 ( 家畜飼育等 ) 或いはマーケットがないと思われているが 実は十分にあるもの( 蜂蜜等 ) また収入向上活動に支障をきたしている社会的問題 ( 麻薬中毒者対策 放牧管理 ) に対しても積極的に解決策を拾い出し ニーズアセスメントの結果と合わせて 各パイロットサイト別の活動項目を選定しました その主要な内容は 作物栽培 ( 飼料作物 ) 家畜飼育( 牛 / 水牛 豚 ヤギ 鶏 家畜飼育訓練 ) 養蜂 水産( 養殖 ) 農業製品加工 ( 果実 茶 ) 手工芸( 竹製品 裁縫 ) 小規模インフラ整備( 貯水施設 道路改良 ) その他サービス( 農産物マーケティング マーケット インフォメーション システムの構築 麻薬中毒者対策 放牧管理 農産物販売所開設 エコツーリズム推進 ) となります 現在は 上記の活動項目案に基づき 各パイロットサイトにおいて 活動別の詳細計画の策定作業を実施中です ( 写真 2 参照 ) これまでに 特に家畜飼育関連活動において 畜産 獣医局のスタッフに参加してもらうなど 関連機関との連携も進みつつあります 問題点としては 技術的な困難性に加え 一般的に地域住民のプロジェクト 或いは外部団体に対する強い依存心が挙げられます サイトによっては ある活動に係る資材 費用の全ての負担をプロジェクト側に求められることもあり 自助努力の必要性 責任分担の原則 持続性の問題などについて粘り強く訴えるなど 住民の意識改革 ( 言い方は悪いかも知れませんが ) にもかなりの時間を割いているというのが現状です その成果は少しずつ現れてきていますが 整理した上で 別の機会にお話ししたいと思います ( 福 ) 1 2 パイロット活動項目の選定のため 既存の活動に各サイトでパイロット活動項目が選定され それぞれ関する調査を実施 ラショー郊外の蜂蜜を扱っての活動について 住民参加型で計画を策定中 いる露店を訪問しての情報収集 ( ムセ県ナムカン タウンシップ )

3. プロジェクト専門家 主要カウンターパートの紹介 O-SHAN 専門家 本プロジェクト専門家です 5 名枠のうち 4 名が着任し 活動しています 左から吉田 ( チーフアドバイザー ) 片山 ( 農業普及 研修 ) 福山 ( 農村開発 ) 今村 ( 業務調整 広報 ) です 吉田 今村両専門家は 今回が 2 度目のシャン州での仕事となります 片山専門家はイネ 畑作物の栽培管理が専門で ラオス シリア インドネシア等で 福山専門家もアフリカ アジア諸国で幅広く活躍されてきた方で 海外経験豊富な頼もしいベテラン専門家です 不思議なことに 前回のコーカンプロジェクトに続き 再び九州出身者 ( 吉田 : 福岡 福山 : 鹿児島 今村 : 熊本 ) ばかり ( 片山さんは東京出身ですが 長崎が故郷と言われる 自称 九州出身 ) チーフを除き 皆さん飲むのが大好きな人たちです ( 吉 ) カウンターパートカウンターパート紹介は まずは第一回目として コアなメンバーである以下の方々の紹介をいたします U Htwe Hla ( ウ トゥエラ ) 現職 PBANRD 局長 プロジェクト内ポジション プロジェクトダイレクターミャンマー国軍を退役後 国境省入省 ( 最終位は大佐 ) 国境地域についてはかなり詳しい 温厚な局長であり 会議でも話を良く聞くタイプ 国境省ゆえに 常に国境地域を飛び回っている ラカイン州出身 ラカイン族 U Ohn Myint ( ウ オンミン ) 現職 PBANRD ラショー事務所長 プロジェクト内ポジション プロジェクトマネージャーミャンマー国軍退役後 国境省入省 ( 最終位は大尉 ) 2014 年春からラショー事務所長に就く ジョークが好きで常に周囲を和ませる 奥さんも国境省職員で ともにラショー事務所勤務 エーヤーワディ地域出身 カレン族 U Phone Myint ( ウ ポンミン ) 現職 PBANRD ラショー事務所職員 (Staff Officer) プロジェクト内ポジション チーフカウンターパート ( 生計向上分野 ) ミャンマー国軍退役後 国境省入省 ( 最終位は大尉 ) シャン州 Hsipaw 出身 シャン族 国境省ではシャン州各地で勤務しており 現場に詳しい

U Myint Aung ( ウ ミンアウン ) 現職 DOA シャン州 ( 北部 ) 事務所ステートマネージャー プロジェクト内ポジション カウンターパート農業灌漑省農業局 (DOA) ラショー事務所長 シャン州北部地域の DOA 職員を統括する 温厚な性格で 通常は遠慮がちに話をするが 技術面の議論になれば熱がこもる U Aung Zaw Moe ( ウ アウンゾーモー ) 現職 DOA シャン州 ( 北部 ) 事務所職員 (Asst. Director) プロジェクト内ポジション チーフカウンターパート ( 農業開発分野 ) 農業灌漑省農業局 (DOA) 職員 農家に対しても上から目線で無く 自然体で話をする 温厚で協調性も高いことから 他のスタッフからの評判も良い JICA 集団研修で日本で畑作 土地利用にかかる研修を行った 出身地はマンダレー U Tint Lwin ( ウ ティン ルゥイン ) 現職 DAR チャウメ試験場長 プロジェクト内ポジション チーフカウンターパート ( 農業研究分野 ) 農業灌漑省農業研究局 (DAR) 研究員 チャウメ農場でトウモロコシ 水稲 陸稲 コムギの試験栽培に従事している 仕事にもアクティブ オフロードバイクを駆って 農場内を あるいはラショーまでを忙しく走り回っている 4. シャン州北部の知られざる魅惑のスポット紹介 シャン州北部地域は 長らく外国人はもとよりミャンマー中央からも閉ざされてきたため 知られていない魅惑のスポットが多数あります 専門家が現場を訪問した際に 見聞きした現地の魅力をお届けします (1) グリーントライアングルチャウメ県ナムサン郡は プロジェクトの拠点があるラショーから北西の方向に車で約 4 時間の高地 ( 標高 1,500 m) に位置しています ミャンマー国内で最古の茶の生産地と言われ 現在でも茶の産地として有名です 一方で 関係者が口を揃えて言うのが ナムサンはお茶しかない という現実です 既にナムサンには数回通いましたが 確かに 生計向上に貢献しそうなこれといった産物なり 商品 サービスは見当たりません 近年 中国産の安価な製茶 ( 紅茶含む ) に圧され 工場の茶葉の買取価格も低く抑えられており 茶農家の生活も楽ではありません その他 様々な制約要因があることから これでは茶と共に隆興したこの地域全体が 茶と共に沈没してしまうのではないかと専門家の間で懸念しているところです このような状況に対し 地域住民は茶以外の収入源の開発を希望しており これまでに 家畜飼育 ( 豚 鶏 ) 養蜂 養殖 裁縫といった活動項目がパイロット活動として挙げられています また マーケティングの観点からは 商品の販売所の造成に関するアイデアが挙げられたので プロジェクトとしては いわゆる

ミャンマー版 道の駅 として支援する方向で検討中です 個人的なアイデアですが パラウン族の民族衣装を着た村人がお客さんを自慢のお茶でもてなし 地元で採れた産物 例えば茶 野菜 ( 有機 ) 果物 精肉 加工肉などを販売することが可能かと思います また この 道の駅 は エコツーリズム 或いはビレッジ ツーリズムの拠点としても発展する可能性があります 写真にもあるように ナムサンの町はチーク材をふんだんに使った木造の商店兼家屋 ( 築 5 60 年と言われる ) が狭い道路に沿って立ち並んでおり まるで日本のどこかの旧宿場町のようで郷愁にかられます ナムサンの南部に位置するティーポーという町 ( ナムサンから車で約 2 時間半 ) は すでに多くの欧米人の観光客が訪れていますが ナムサンまで呼び込むことも十分可能です また ティーポーの東 車で 1 時間弱のところには チャウメという各種産業が発達したやや大きな町もありますので ナムサンを三角形の頂点としたトライアングルができます 黄金の三角地帯 ( ゴールデントライアングル ) に代わる緑の三角地帯 ( グリーントライアングル ) として いつか全国にその名を轟かせる日が来ることを信じて これからも関係者と協調して邁進していきたいと考えています ( 福 ) (2) 九頭山 Laukai 県の Tarshwetan に 九頭山と呼ばれる昔ケシ栽培が盛んだった山があります 一度この山を見たものは 必ず再び戻ってくるとの伝説 (?) があります 2009 年 9 月以来 5 年ぶりに戻ってきました ( 今 ) 夕日に染まる九頭山 5. プロジェクトの略称について プロジェクト名称は長いので 略称を O-SHAN と名付けました プロジェクトが目指す Opium Poppy Eradication の O と シャン州 の SHAN を組み合わせたもので O-SHAN Project オーシャン プロジェクト と呼んでいただければと思います ( 注 :O-SHAN はオッサンと読みません このニューズレターもオッサン通信ではありません 念のため ) 編集後記 ( 吉 ) 第三幕の開場です 主役となる C/P 彼らをリードする名脇役のベテラン専門家たちに 思う存分演じてもらいます ( 今のところアドリブだらけか!?) ( 片 ) お酒は控えめにして 朝の散歩を心がけています 丘の上から眺める御来光がなぜか神秘的です ( 福 ) ラショーはまだ昼間暑く 本当に手が凍えるような季節がやって来るのか まだ疑っている日々です ( 今 ) のんべー軍団は チーフのもとに成り立っております ハイ