企 業 財 務 論 2010( 太 田 浩 司 ) Lecture Note 02 1 第 2 章 日 本 の 株 式 市 場 Part 1 1. 日 本 の 株 式 市 場 の 特 徴 1.1 間 接 金 融 から 直 接 金 融 へ 日 本 の 金 融 システムは 伝 統 的 に 企 業 が 資 本 を 低 コストで 調 達 することを 可 能 にする ための 市 場 形 成 が 行 われてきた これは 国 内 企 業 の 海 外 市 場 における 競 争 力 の 向 上 を 目 的 としたもので これが 間 接 金 融 システムと 密 接 に 関 連 した 日 本 独 特 の 株 式 保 有 構 造 を 作 り 上 げた 株 式 発 行 による 資 金 調 達 は 従 来 額 面 発 行 で 株 主 に 割 り 当 てる 額 面 割 当 増 資 が 中 心 で あったが 1970 年 代 半 ば 以 降 時 価 発 行 増 資 が 主 流 となり さらに 転 換 社 債 ワラント 社 債 の 発 行 が 急 増 し いわゆるエクイティ ファイナンスが 定 着 した このことは 日 本 企 業 の 資 金 調 達 が 米 国 の 水 準 にはまだ 至 っていないものの 間 接 金 融 から 直 接 金 融 へとシフ トしていることを 意 味 している 株 式 発 行 の 種 類 による 資 金 調 達 比 率
企 業 財 務 論 2010( 太 田 浩 司 ) Lecture Note 02 2 1.2 株 式 保 有 構 造 の 変 化 株 式 所 有 者 は 大 きく 金 融 機 関 一 般 事 業 会 社 個 人 外 国 人 の 4 者 に 分 類 可 能 であ る 1970 年 代 から 1980 年 代 にかけて 個 人 株 主 の 持 ち 株 比 率 は 減 少 し 逆 に 金 融 機 関 に よる 持 ち 株 比 率 が 増 加 した これは 株 式 安 定 化 を 目 指 して 取 引 先 金 融 機 関 やグループ 企 業 を 中 心 として 株 式 相 互 保 有 ( 株 式 持 ち 合 い)が 進 んだことに 加 え 金 融 機 関 や 事 業 会 社 が 財 テクと 称 して 株 式 運 用 を 積 極 的 に 行 ったことがその 要 因 である この 企 業 同 士 が 互 いに 相 手 の 株 式 を 持 ち 合 う 株 式 相 互 保 有 は 単 なる 投 資 が 目 的 では なく 企 業 間 の 取 引 関 係 の 強 化 やグループ 化 といった 政 策 的 な 目 的 が 大 半 であり 日 本 特 有 の 現 象 である バブル 経 済 崩 壊 の 1990 年 代 以 降 では 株 式 持 ち 合 いの 解 消 が 進 み 金 融 機 関 の 持 ち 株 比 率 は 大 きく 低 下 している その 一 方 で 外 国 人 による 持 ち 株 比 率 が 大 きく 増 加 している 所 有 者 別 の 持 ち 株 比 率 (%) 金 融 機 関 企 業 個 人 外 国 人 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 ( 出 所 ) 東 京 証 券 取 引 所 株 式 分 布 状 況 調 査
企 業 財 務 論 2010( 太 田 浩 司 ) Lecture Note 02 3 2. 株 主 の 権 利 と 株 式 の 種 類 2.1 株 主 の 権 利 株 式 は その 所 有 者 である 株 主 の 権 利 を 表 した 有 価 証 券 である そして 株 主 に 付 与 され る 権 利 を 株 主 権 という 株 主 権 には 株 主 全 体 の 利 害 に 影 響 を 及 ぼす 共 益 権 と 私 的 利 益 権 をあらわす 自 益 権 がある 経 営 参 加 権 ( 議 決 権 ) 共 益 権 株 主 代 表 訴 訟 提 起 権 や 取 締 役 会 議 事 録 等 の 閲 覧 権 株 主 の 権 利 ( 株 主 権 ) 利 益 配 当 請 求 権 自 益 権 残 余 財 産 分 配 請 求 権 新 株 引 受 権 2.2 株 式 の 種 類 株 式 は 付 与 されている 権 利 の 内 容 によって 大 きく 次 のように 分 類 される 普 通 株 : 通 常 の 株 主 権 が 与 えられている 株 式 株 式 の 種 類 優 先 株 : 普 通 株 より 優 先 的 に 配 当 や 残 余 財 産 の 分 配 を 受 ける 株 式 劣 後 株 : 普 通 株 より 劣 後 的 に 配 当 や 残 余 財 産 の 分 配 を 受 ける 株 式 3. 株 式 市 場 現 在 日 本 には 六 証 券 市 場 と 五 新 興 企 業 市 場 がある 株 式 市 場 証 券 市 場 東 京 証 券 取 引 所 大 阪 証 券 取 引 所 名 古 屋 証 券 取 引 所 札 幌 証 券 取 引 所 福 岡 証 券 取 引 所 新 興 企 業 市 場 マザーズ ヘラクレス セントレックス アンビシャス Q-board ジャスダック 証 券 取 引 所 (2004 年 12 月 に 証 券 取 引 所 免 許 を 取 得 )
企 業 財 務 論 2010( 太 田 浩 司 ) Lecture Note 02 4 4. 株 式 の 発 行 会 社 は 設 立 にさいして 定 款 に 発 行 予 定 株 式 数 を 定 める これを 授 権 株 式 総 数 といい 設 立 時 にはその 1/4 以 上 を 発 行 しなければならない 会 社 設 立 後 は 取 締 役 会 の 決 議 によって 未 発 行 株 式 の 範 囲 内 で 新 たに 株 式 を 発 行 して 資 本 金 を 増 加 することができ これを 増 資 という 増 資 には 投 資 家 から 払 込 金 をとって 新 株 を 発 行 する 有 償 増 資 と 会 社 の 他 の 資 産 を 振 り 替 えて 新 株 を 発 行 する 無 償 増 資 がある 4.1 有 償 増 資 有 償 増 資 は 新 株 の 募 集 方 法 によって 次 の 三 つに 分 類 される 株 主 割 当 : 現 在 の 株 主 に 新 株 引 受 権 を 優 先 的 に 与 える 方 法 有 償 増 資 第 三 者 割 当 : 株 主 以 外 の 第 三 者 に 新 株 引 受 権 を 与 える 方 法 ( 通 常 役 員 取 引 先 銀 行 などに 交 付 する) 公 募 : 新 株 の 応 募 者 を 一 般 の 投 資 家 から 募 集 する 方 法 4.2 無 償 増 資 無 償 増 資 の 方 法 には 無 償 交 付 株 式 配 当 株 式 分 割 があるが 1990 年 の 商 法 改 正 で 全 て 株 式 分 割 という 概 念 で 統 一 されたので 全 て 株 式 分 割 とよばるようになった さら に 2006 年 5 月 に 施 行 された 会 社 法 では 株 式 無 償 割 当 という 制 度 が 創 設 された これ によって 従 来 は 不 可 能 であった 異 なる 種 類 の 株 式 ( 普 通 株 と 優 先 株 )の 割 当 が 可 能 にな った
企 業 財 務 論 2010( 太 田 浩 司 ) Lecture Note 02 5 無 償 交 付 : 法 定 準 備 金 を 資 本 金 に 組 入 れて 新 株 を 発 行 する 方 法 無 償 増 資 株 式 配 当 : 利 益 留 保 分 を 資 本 金 に 組 入 れて 新 株 を 発 行 する 方 法 株 式 分 割 : 株 式 を 1 株 から 2 株 というように 単 純 に 分 割 することによ って 新 株 を 発 行 する 方 法 で 資 本 金 は 増 加 しない 5. 株 式 の 公 開 株 式 公 開 とは 未 上 場 会 社 の 株 式 を 株 式 市 場 において 売 買 可 能 にすることであり 上 場 す ることを 意 味 している また 通 常 株 式 の 募 集 や 売 出 しを 伴 うことから IPO(Initial Public Offering)とも 呼 ばれている IPO の 価 格 決 定 方 式 には 固 定 価 格 方 式 入 札 方 式 ブックビルディング 方 式 の 3 種 類 が あり 現 在 日 本 では 入 札 方 式 ブックビルディング 方 式 の 選 択 が 可 能 となっている 入 札 方 式 とは 公 開 価 格 と 流 通 市 場 での 初 値 との 乖 離 を 小 さくすることを 目 的 に 1989 年 4 月 から 採 用 された 価 格 決 定 方 式 である しかしながら 入 札 による 公 開 価 格 は 概 して 高 く なり 流 通 価 格 に 支 障 を 来 たす 場 合 が 少 なくないとの 指 摘 が 次 第 に 強 くなった そのため 1997 年 9 月 にブックビルディング 方 式 (BB 方 式 )が 導 入 された これは 株 式 の 引 受 け 証 券 会 社 (アンダーライター)が 投 資 家 の 需 要 を 調 査 した 上 で 公 開 価 格 を 決 定 する 方 式 で あり 市 場 機 能 による 価 格 決 定 方 式 として 国 際 的 に 広 く 普 及 している
企 業 財 務 論 2010( 太 田 浩 司 ) Lecture Note 02 6 [ 問 題 2-1] 次 の 文 章 の( ) 内 に 入 る 適 当 な 語 句 を 下 記 より 選 び 記 入 しなさい なお 同 じ 語 句 を 何 度 用 いてもよい 株 式 の 所 有 者 に 対 し 付 与 される 権 利 を( 1 )という ( 1 )には ( 2 )と ( 3 )があり ( 2 )の 主 なものは( 4 )と 経 営 参 加 権 であり ( 3 )の 主 なものは( 5 )と 残 余 財 産 分 配 請 求 権 である 株 式 の 種 類 には 主 に 普 通 株 ( 6 ) ( 7 )がある 普 通 株 とは 通 常 の 株 主 権 が 与 えられている 株 式 のことをいい 大 半 の 株 式 が 普 通 株 である ( 6 )とは 配 当 の 支 払 や 残 余 財 産 の 分 配 において 普 通 株 より 優 先 的 に 取 り 扱 わ れる 株 式 である また( 6 )の 多 くには 株 主 の 希 望 により 一 定 条 件 のもとで 普 通 株 へ 転 換 できる 転 換 権 が 与 えられている その 反 面 ( 6 )には 通 常 経 営 参 加 権 が 与 えられていない このように 株 主 総 会 において 議 決 権 を 行 使 することのできない 株 式 のことを 無 議 決 権 株 式 という ( 7 )とは 配 当 の 支 払 や 残 余 財 産 の 分 配 において 普 通 株 より 劣 後 的 に 取 り 扱 わ れる 株 式 であり 投 資 家 にとって( 8 )な 株 式 である ( 7 )は 会 社 に 十 分 な 利 益 があがっていない 場 合 普 通 株 式 を 発 行 すると 既 存 の 株 主 の 配 当 が 下 がってしまう 恐 れがあるので 普 通 株 主 の 保 有 者 の 利 益 を 損 なわずに 資 金 を 調 達 する 方 法 として 考 えら れたものである したがって ( 7 )は 主 に 経 営 者 や 発 起 人 に 対 して 発 行 される 有 利 償 還 株 共 益 権 利 益 配 当 請 求 権 株 主 権 優 先 株 自 益 権 不 利 劣 後 株 額 面 株 式 議 決 権
企 業 財 務 論 2010( 太 田 浩 司 ) Lecture Note 02 7 [ 問 題 2-2] 次 の 文 章 の( ) 内 に 入 る 適 当 な 語 句 を 下 記 より 選 び 記 入 しなさい なお 同 じ 語 句 を 何 度 用 いてもよい ( 1 ) 市 場 は 会 社 が 新 たに 発 行 する 株 券 の 出 資 者 ( 投 資 家 )を 募 集 する 場 所 のこ とであり ( 2 ) 市 場 は すでに 発 行 された 株 式 が 投 資 家 の 間 で 売 買 される 場 所 のこと である 会 社 が 資 本 を 増 やすことを( 3 )といい 投 資 家 から 払 込 金 をとって 新 株 を 発 行 す ることを( 4 ) 増 資 会 社 の 他 の 資 産 を 振 り 替 えて 新 株 を 発 行 することを( 5 ) 増 資 という ( 4 ) 増 資 の 募 集 方 法 には ( 6 ) ( 7 ) ( 8 )などの 方 法 がある ( 6 ) は 既 存 の 株 主 の 中 から 株 主 を 募 集 する 方 法 で 増 資 しても 株 主 の 構 成 に 大 きな 変 化 が 生 じないことや 資 金 の 調 達 が 比 較 的 確 実 であること 等 に 利 点 がある ( 7 )は 発 行 会 社 と 特 別 の 関 係 にある 第 三 者 に 新 株 の 引 受 権 を 与 える 方 法 である ( 8 )は 新 株 の 応 募 者 を 広 く 一 般 の 投 資 家 から 募 集 する 方 法 で 発 行 条 件 がすべて 均 等 であることや 発 行 価 格 が 著 しく 不 公 平 になってはいけないという 会 社 法 規 定 がある 減 資 公 募 株 式 分 割 無 償 流 通 第 三 者 割 当 発 行 有 償 増 資 株 主 割 当 [ 問 題 2-3] 株 式 発 行 市 場 に 関 する 次 の 記 述 のうち 誤 っているものを 一 つ 選 びなさい (A) 1970 年 代 に 入 ると 有 償 増 資 に 占 める 株 主 割 当 増 資 の 割 合 が 上 昇 した (B) 1980 年 代 に 入 って 転 換 社 債 およびワラント 債 の 発 行 が 急 増 した (C) 1980 年 代 のエクイティ ファイナンスは ROE 低 下 の 要 因 となつた (D) 1990 年 代 にエクイテイ ファイナンスは 急 減 した [ 問 題 2-4] 株 式 保 有 構 造 に 関 する 次 の 記 述 のうち 誤 っているものを 一 つ 選 びなさい (A) 個 人 投 資 家 のシェアが 長 期 的 に 大 きく 低 下 した
企 業 財 務 論 2010( 太 田 浩 司 ) Lecture Note 02 8 (B) 法 人 投 資 家 の 大 半 はリレーションシップ 動 機 に 基 づく 安 定 株 主 である (C) 1980 年 代 に 急 拡 大 したエクイティ ファイナンスの 結 果 大 銀 行 と 大 企 業 の 相 互 保 有 関 係 は 薄 まつた (D) 年 金 や 投 資 信 託 などの 純 投 資 を 行 う 機 関 投 資 家 のシェアは 米 国 に 比 べて 小 さい [ 問 題 2-5] 株 式 保 有 構 造 に 関 する 次 の 記 述 のうち 誤 っているものを 一 つ 選 びなさい (A) 終 戦 直 後 70%ほどあった 個 人 投 資 家 の 保 有 シェアは 低 下 しつづけ 最 近 では 20% 程 度 まで 落 ちてしまつた (B) 法 人 保 有 の 増 加 現 象 は 投 資 信 託 や 企 業 年 金 など 投 資 家 の 保 有 形 態 の 多 様 化 によって 推 進 された 米 国 の 機 関 化 現 象 と 似 ている (C) 個 人 投 資 家 のシェアが 低 下 したのとは 対 照 的 に 外 国 人 投 資 家 の 保 有 シェアは 上 昇 し 続 けている (D) 1960 年 代 半 ばの 法 人 保 有 の 増 加 は 外 資 による 乗 っ 取 り 防 止 のために 株 式 持 ち 合 いを 強 化 したことによるものだつた [ 問 題 2-6] 日 本 企 業 の 配 当 動 向 に 関 する 次 の 記 述 のうち 誤 っているものを 一 つ 選 びなさい (A) 配 当 性 向 の 業 種 別 ばらつきが 顕 著 である (B) 1 株 当 たりの 利 益 に 比 べ l 株 あたりの 配 当 の 安 定 性 が 高 い (C) 額 面 価 額 調 整 後 1 株 当 たり 配 当 の 高 い 企 業 は 概 して 配 当 性 向 も 高 い (D) 時 価 発 行 増 資 後 も 額 面 価 額 を 基 準 に 配 当 を 決 めるという 意 識 が 存 在 する [ 問 題 2-7] 法 人 株 主 に 関 する 次 の 記 述 のうち 正 しいものを 一 つ 選 びなさい (A) 日 本 の 法 人 株 主 は 米 国 における 機 関 投 資 家 と 同 質 的 なものである (B) 法 人 株 主 の 比 率 が 高 いことの 原 因 は 取 引 関 係 の 維 持 を 目 的 とした 株 式 持 合 いによる ところが 大 きい (C) 法 人 株 主 が 圧 倒 的 なシェアを 持 つことは 証 券 市 場 における 株 式 売 買 を 促 進 させてい
企 業 財 務 論 2010( 太 田 浩 司 ) Lecture Note 02 9 る (D) 法 人 株 主 の 内 訳 では 金 融 機 関 の 比 率 は 低 い [ 問 題 2-8] 時 価 発 行 増 資 時 代 の 株 式 市 場 の 特 色 に 関 する 次 の 記 述 のうち 誤 っているものを 一 つ 選 び なさい (A) 法 人 相 互 の 株 式 保 有 は 時 価 発 行 増 資 時 代 に 入 つてむしろ 加 速 した (B) 時 価 発 行 増 資 は 1970 年 代 中 盤 以 降 定 着 してきたが 1987 年 以 降 では 発 行 企 業 数 はむ しろ 減 少 していた (C) 1980 年 代 後 半 ではエクイティ ファイナンスが とくに 大 企 業 の 資 金 調 達 の 中 心 的 役 割 を 果 たした (D) 1990 年 代 に 入 ると 景 気 の 低 迷 で 外 部 資 金 需 要 は 大 幅 に 減 少 したが 貸 出 の 減 少 が 著 しく むしろエクイティ ファイナンスの 比 率 は 相 対 的 に 上 昇 した [ 問 題 2-9] 配 当 政 策 に 関 する 次 の 記 述 のうち 誤 っているものを 一 つ 選 びなさい (A) 企 業 の 株 式 の 配 当 利 回 りは 外 国 に 比 べて 著 しく 低 いといわれてきたが 最 近 は 遜 色 な い 水 準 である (B) 額 面 発 行 増 資 時 代 には 優 良 企 業 が 額 面 に 対 して 10%の 配 当 を 安 定 して 行 うことが 慣 行 であったが 時 価 発 行 増 資 が 広 がつてからも 同 様 の 配 当 政 策 が 維 持 された (C) 額 面 発 行 増 資 時 代 では 安 定 配 当 維 持 が 基 本 であったため 発 行 企 業 にとって 株 式 は 最 もコストの 高 い 資 金 調 達 手 段 であると 多 くの 企 業 は 考 えていた (D) 1992 年 に 導 入 された 公 募 増 資 利 益 配 分 ルールは 配 当 性 向 重 視 の 考 え 方 を 取 り 入 れた ものである