検 討 会 への 意 見 書 資 料 海 共 WG1-4-1 平 成 20 年 5 月 12 日 財 団 法 人 日 本 セーリング 連 盟 1.プレジャーボートユーザーの 期 待 する 共 通 通 信 システムと 現 状 本 旨 私 ども 財 団 法 人 日 本 セーリング 連 盟 にとって 本 検 討 会 のテーマは 当 連 盟 (2000 年 以 前 は 社 団 法 人 日 本 外 洋 帆 走 協 会 )にとって 組 織 発 足 以 来 の 懸 案 事 項 の 一 つである 本 質 的 に 足 の 遅 い 外 洋 ヨットにとって 他 船 と 行 き 会 う 場 合 セーリング 中 のヨット が 権 利 船 であるとはいえ 彼 船 がどのような 避 航 処 置 をとろうとしているのか またそ れに 対 応 して 自 艇 がどのような 行 動 を 示 すべきか 常 に 危 機 感 を 持 って 対 峙 している 特 に 夜 間 にあっては 外 洋 ヨットの 灯 火 もレーダーに 映 る 船 影 も 極 めて 小 さく 判 別 しが たいものであり 昼 にも 増 して 緊 張 を 強 いられる 場 面 である 一 方 セーリング 中 のヨットが 風 向 や 海 況 によってその 行 動 能 力 を 大 きく 制 約 される ことは 一 般 船 舶 の 乗 組 員 には 想 像 外 のものといえ その 行 動 を 予 測 しがたいと 思 われる のも 確 かである こんなとき 行 き 会 い 船 との 自 由 なコミュニケーション 手 段 があることで 不 測 の 事 態 を 避 け 得 ることは 論 を 待 たない その 意 味 で 本 検 討 会 が 設 置 され 真 の 意 味 での 共 通 の 通 信 システム が 得 られるこ とへの 期 待 は 大 変 大 きいものがあり 総 務 省 始 め 関 係 各 位 のご 協 力 を 切 にお 願 いするも のである 添 付 資 料 1.3 月 20 日 付 朝 日 新 聞 紙 面 及 び 添 付 資 料 2.3 月 21 日 付 東 京 新 聞 紙 面 私 どもが 望 む 共 通 の 通 信 システム とは 私 どもプレジャーボート( 特 に 外 洋 ヨット)ユーザーにとっての 共 通 の 通 信 システ ム では 通 信 の 対 象 を 前 述 の 理 由 から 大 きさに 関 係 なくすべての 船 舶 ( 外 国 船 内 航 船 自 衛 艦 海 上 保 安 庁 艦 艇 タグ 漁 船 プレジャーボート)を 対 象 としたものと し また 装 備 に 際 し 機 材 免 許 維 持 管 理 すべての 面 で 諸 外 国 並 みのコストと 資 格 によって 実 現 できるものでなくてはならないと 考 えている 本 検 討 会 の 目 的 では 共 通 の 通 信 システム の 構 築 を 検 討 するとなっているが 現 在 衛 星 系 通 信 携 帯 電 話 など 選 択 的 に 得 られる 通 信 手 段 が 種 々ある 中 で 前 述 のコミ ュニケーション 手 段 を 得 るもっとも 現 実 的 かつ 友 好 的 な 手 段 は 以 下 の2システムと 考 え る 1 国 際 VHF - 1 -
2マリンVHF そこで 当 連 盟 の 過 去 の 経 緯 から 上 記 2システムと 現 状 について 以 下 に 記 す 国 際 VHF 上 記 共 通 の 通 信 システム の 要 件 を 基 本 的 にすべて 包 含 しており 従 前 から 当 連 盟 の 要 望 を 満 たすシステムとして 存 在 していた かつて 当 連 盟 ( 当 時 は 社 団 法 人 日 本 外 洋 帆 走 協 会 )では 国 際 ルールである 外 洋 ヨット 特 別 規 定 が 装 備 を 要 求 している 国 際 VHFを 諸 外 国 並 みに 開 放 することを 要 請 した しかしながら 関 係 省 庁 から プレジャーボートが 国 際 VHFを 使 用 しては 大 型 船 の 安 全 航 行 に 支 障 を 招 きかねない として 却 下 され 致 し 方 なくヨット 専 用 基 地 局 の 開 設 と 一 般 船 舶 同 様 の 手 続 きと 運 用 を 行 うことを 前 提 に 国 際 VHF の 一 部 を 利 用 できるように し 現 在 も 続 いている 現 状 の 許 可 基 準 運 用 規 定 等 はそのままに 置 かれ その 運 用 工 数 と 高 コストによって 外 洋 ヨットは 無 論 漁 船 プレジャーボートなどへの 普 及 を 期 すのは 非 常 に 困 難 な 状 況 にある 事 実 当 連 盟 所 属 の 海 岸 局 も 外 洋 ヨットの 船 舶 局 もその 負 担 に 耐 えられず 続 々と 閉 局 の 止 む 無 きに 至 っている 添 付 資 料 3 国 際 VHF 海 岸 局 の 現 状 厳 しい 規 制 の 現 状 を 再 検 証 し 大 幅 に 規 制 緩 和 しなければ 現 実 的 に 普 及 は 期 待 できな い マリンVHF 前 述 のように 国 際 VHF の 搭 載 が 競 技 規 則 で 求 められている 一 方 国 際 VHF 局 の 開 局 運 営 の 負 担 が 過 大 であるため 国 内 競 技 だけの 暫 定 処 置 として 当 連 盟 所 属 艇 にマリン VHF の 搭 載 を 呼 びかけた 経 緯 がある しかしながら マリン VHF の 到 達 距 離 は3-5マイルと 短 く 携 帯 電 話 の 伝 播 距 離 に もはるかに 満 たない 実 態 があり 国 際 VHF が50マイル 以 上 の 到 達 距 離 があるのに 比 し いかにも 実 用 に 程 遠 いシステムと 評 価 され 機 器 も 思 いのほか 高 価 であったため 搭 載 の 呼 びかけを 中 止 せざるを 得 なかった 現 状 国 際 VHF は 国 際 的 に 船 舶 間 の 日 常 的 な 通 信 手 段 として 確 立 されている 従 って 国 際 セ ーリング 連 盟 (ISAF)の 規 定 する 外 洋 ヨット 安 全 特 別 規 定 では 国 際 VHF(25W)の 搭 載 を 義 務 付 けており ヨット 専 用 チャンネルとして 72CH を 指 定 している 前 述 のとおり 日 本 セーリング 連 盟 においては 上 記 国 際 ルールに 適 応 するため 国 際 VHF 波 による 免 許 を 取 得 し 基 地 局 を 全 国 に 開 設 併 せて 競 技 艇 の 船 舶 局 の 開 局 を 推 進 し てきたが 業 務 用 無 線 局 という 制 約 から 多 くの 海 岸 局 がその 負 担 に 耐 えられず 閉 鎖 を 余 儀 なくされ 同 様 に 船 舶 局 の 開 設 も 行 われなくなった 一 方 海 外 から 輸 入 される 外 洋 ヨットには 当 初 から 国 際 VHF 機 器 が 標 準 的 に 装 備 されて おり また 海 外 レースに 参 加 する 艇 も 国 際 VHF 機 器 を 装 備 した 状 態 となっている これ らの 艇 は 国 内 法 規 上 の 問 題 点 を 知 りながら 実 質 的 な 安 全 面 および 競 技 規 則 遵 守 の 面 か ら 装 備 を 維 持 している 現 状 がある - 2 -
2 上 記 2システムについての 考 察 マリンVHFは 共 通 の 通 信 システム たり 得 るか 縦 割 り 通 信 システム では 無 理 今 日 まで 総 務 省 は 海 上 の 通 信 システムを 船 の 大 きさ 船 種 ごとに 区 分 し それぞ れが 陸 上 局 との 通 信 を 整 然 と 確 保 する 縦 割 りの 海 上 の 通 信 システム に 置 いてきた その 基 盤 の 上 に 緊 急 通 信 だけを 船 種 を 超 えた 共 通 の 通 信 システムとして 補 完 的 に 設 定 し ている 添 付 資 料 4. 総 務 省 海 上 通 信 の 概 念 図 しかし このような 従 来 型 の 縦 割 り 通 信 システム に 固 執 したままでは 共 通 の 通 信 システム 構 築 は 無 理 である マリンVHFは 潜 水 艦 なだしお 事 故 を 教 訓 として 平 成 4 年 小 型 船 のスポー ツ レジャー 用 として 認 可 された ( 小 安 協 資 料 ) つまり 小 型 船 舶 のうちレジャー 船 という 特 定 の 船 種 に 限 った 通 信 システムとして 設 けられたもので 縦 割 り 通 信 システ ム の 枠 内 に 置 かれた 特 定 船 種 のための 通 信 システムでありながら 大 型 船 などが 一 般 に 利 用 する 国 際 VH Fとも 補 完 的 に 通 信 するために 待 ち 受 けチャンネルであるチャンネル16の 他 国 際 VHF 無 線 の 一 定 の 限 られたチャンネルのみと 交 信 可 能 の 機 能 も 与 えている しかし マリンVHFの 常 時 待 ち 受 けチャンネルはチャンネル77であって チャン ネル16ではない つまり 二 重 基 準 (ダブルスタンダード)の 複 雑 な 仕 組 みを 採 用 し 国 際 VHFと 共 用 機 能 を 持 たせるために ブリッジ を 架 けて 補 完 することにした 待 ち 受 けチャンネルを スキャン 受 信 方 式 として 一 応 チャンネル16での 呼 び 出 しに 応 答 できる 仕 組 みを 用 意 したが 現 実 には 十 分 機 能 していない 海 上 におけるあらゆる 船 舶 間 で 日 常 的 に 相 互 に 意 思 疎 通 を 図 ることのできる 共 通 の 通 信 システムをめざしながら 縦 割 りシステムにブリッジをかける 補 完 機 能 では 本 来 的 に 無 理 があったからである 海 外 販 売 VHF 無 線 機 の20 倍 の 価 格 マリン VHF 機 は 特 定 船 種 専 用 の 無 線 機 でありながら 国 際 VHF と 補 完 的 な 通 信 を 可 能 にするために 複 数 の 特 殊 機 能 を 付 加 した 1 上 記 の 通 り 待 ち 受 けチャンネルが 順 次 切 り 替 わる スキャン 受 信 機 能 2マナー 違 反 の 長 時 間 通 信 を 防 ぐための 通 信 時 間 を5 分 間 に 限 る 自 動 カットオフ 機 能 3 国 際 VHF と 同 じ 周 波 数 を 使 いながらマリン VHF 機 であることがわかる 自 動 識 別 装 置 4 出 力 は5Wに 限 定 これら 種 々の 補 完 機 能 を 盛 り 込 んだために マリンVHF 機 の 価 格 は194,250 円 (2008 年 現 在 )もの 高 価 格 になった 一 方 海 外 における 主 にレジャー 船 用 の 国 - 3 -
際 VHF 機 は100ドル( 約 1 万 円 ) 程 度 である 添 付 資 料 5.マリンVHF 機 と 国 際 VHF 機 二 重 三 重 の 規 制 と 煩 雑 な 手 続 き そして 高 額 負 担 マリンVHF 無 線 局 は 特 殊 な 無 線 局 であり 国 土 交 通 省 管 轄 の 許 可 と 総 務 省 管 轄 の 許 可 の 二 重 規 制 を 受 けている それが 高 負 担 と 煩 雑 な 手 続 きの 原 因 でもある 1) 総 務 省 関 連 資 格 免 許 等 1 第 三 級 海 上 特 殊 無 線 技 士 免 許 国 家 試 験 または 総 務 省 外 郭 団 体 ( 財 ) 日 本 無 線 協 会 の 講 習 会 終 了 が 必 要 受 講 料 19,950 円 2マリンVHF 無 線 局 ( 特 定 無 線 局 )の 免 許 申 請 7,100 円 3 無 線 機 の 技 術 基 準 適 合 証 明 194,250 円 1 機 種 しかない 45 年 ごとに 無 線 局 更 新 手 続 き( 更 新 料 3,350 円 )と 無 線 使 用 料 (600 円 ) 53 年 ごとの 船 舶 局 の 定 期 検 査 指 定 業 者 による 無 線 機 の 登 録 点 検 検 査 員 の 船 舶 まで の 出 張 旅 費 と 検 査 料 2) 国 土 交 通 省 関 連 資 格 免 許 等 1マリンVHF 無 線 局 申 請 条 件 として 国 土 交 通 省 指 定 の 海 岸 局 への 加 入 証 明 書 ( 注 )を 参 照 のこと 2 海 岸 局 等 を 運 営 する 中 心 団 体 ( 社 ) 小 型 船 安 全 協 会 ( 国 土 交 通 省 外 郭 団 体 ) 等 への 加 入 費 5,000 円 と 年 会 費 及 び 海 岸 局 年 会 費 計 10,000 円 これら 煩 雑 で 高 額 な 利 用 者 負 担 が 海 外 諸 国 における 手 続 き 及 び 費 用 負 担 とどれほどか け 離 れているかを 昨 今 は レジャー 船 利 用 者 は 周 知 しているためにマリンVHFは 拒 絶 された ( 注 ) 総 務 省 衛 星 移 動 通 信 課 によれば 海 岸 局 への 加 入 はマリン VHF 免 許 申 請 の 条 件 ではないという しかし ( 社 ) 関 東 小 型 船 安 全 協 会 発 行 の 手 引 き 書 マリン VHF につい て に 無 線 局 の 免 許 を 得 るには ( 中 略 ) 何 れかのマリン VHF 海 岸 局 への 加 入 が 必 要 であり ( 社 ) 関 東 小 型 船 安 全 協 会 では ( 中 略 ) 無 線 局 免 許 申 請 に 必 要 な 加 入 証 明 書 を 発 行 いたします とある 添 付 資 料 6.マリンVHFについて - 4 -
3. 国 際 VHFを 共 通 の 通 信 システム とする 条 件 国 際 VHF は 大 型 船 の 専 用 通 信 システムではない 世 界 統 一 規 格 の 国 際 VHF( 注 )を 日 本 では 大 型 船 用 の 船 舶 間 及 び 船 舶 と 海 岸 局 と の 通 信 システムと 位 置 づけてきたと 思 われる 既 述 のように 外 洋 ヨットが 国 際 VHF 装 備 を 大 型 船 の 安 全 航 行 に 支 障 を 招 きかねない と 却 下 されたのがその 証 左 であり レ ジャー 船 用 であるマリン VHF が 一 般 船 舶 の 通 信 に 支 障 を 及 ぼさない 措 置 を 講 じるため に 異 常 な 高 価 格 になったのである しかし 国 際 VHF を 大 型 船 など 特 定 の 船 種 用 の 通 信 システム( 縦 割 りシステム)と 位 置 づけているのは 日 本 だけであることを 指 摘 したい アメリカ 合 衆 国 での 運 用 を 例 示 すると 米 国 コーストガード( 海 上 保 安 庁 に 相 当 ) NAVIGATIOEN CENTER によると 国 際 VHF は 商 船 及 びそれ 以 外 の 船 舶 で 船 舶 間 通 信 に 使 われると 定 義 され 世 界 中 でそれが 定 められているとしている 同 様 に 国 際 VHF チャンネル 表 でも 船 種 による 区 別 制 限 をしていないことが 明 記 されている 注 ) 日 本 では 国 際 VHFと 日 本 特 有 のプレジャーボート 専 用 のマリンVHF が 二 重 に 設 けられているが 国 際 的 には 日 本 でいう 国 際 VHF は maritime VHF(つまりマリン VHF)または 単 に VHF radio と 呼 ばれており 混 同 しやす い 点 に 注 意 レジャー 船 漁 船 使 用 によって16チャンネルは 機 能 不 全 になるか 本 検 討 会 の 開 始 に 当 たり 緊 急 通 信 を 絶 対 に 混 信 させてはならない (4 月 25 日 東 京 新 聞 )と 小 型 船 の 国 際 VHF 利 用 を 危 惧 していると 思 われる 事 務 局 発 言 があった 本 当 にそうした 恐 れがあるかどうかを 検 証 しなければならない 日 本 のヨット 総 数 は13,000 隻 ヨット モーターボート 遊 漁 船 など 無 線 装 備 対 象 のプレジャーボート 数 は268,000 隻 である これに 漁 船 を 加 えると 本 検 討 会 が 検 討 する 小 型 船 等 の 総 数 は 約 60 万 隻 になるという 対 して 約 6,000,000 隻 これはアメリカ 合 衆 国 及 び 隣 接 するカナダ 海 域 にあ る 国 際 VHFを 搭 載 したヨットとモーターボートの 数 である( 漁 船 は 含 まない) この 両 国 だけでなく 主 要 海 洋 先 進 国 ではほぼ 例 外 なく レジャー 船 に 国 際 VHFの 搭 載 を 奨 励 している このような 国 際 環 境 のなかで 厳 しい 制 限 をいまだに 固 持 しているのは 日 本 だけである 現 実 をまず 直 視 しておきたい アメリカ 合 衆 国 が これほど 膨 大 なボート 数 と 国 際 VHF 無 線 局 数 を 擁 しながら 混 信 による 緊 急 通 信 の 危 機 に 直 面 しているとの 指 摘 は 聞 かない しかも これらの 国 では 一 般 ボートユーザーが 国 際 VHFを 使 用 するに 際 して 厳 しい 資 格 や 費 用 負 担 を 求 めてもいないのである 小 型 船 の 国 際 VHF 普 及 には 抜 本 的 な 規 制 緩 和 が 必 要 免 許 手 続 きの 煩 雑 さと 高 額 費 用 負 担 がマリンVHF 普 及 を 阻 害 した 大 きな 要 因 であっ た わが 国 の 法 制 下 での 現 行 の 国 際 VHFはいわゆるプロ 用 の 無 線 局 であるから 一 般 レジャー 船 ユーザーや 小 型 漁 船 にはマリンVHF 以 上 に 縁 遠 い 無 線 局 免 許 である - 5 -
従 って 国 際 VHFを 小 型 船 に 解 放 するためには 免 許 制 を 含 めて 抜 本 的 な 規 制 緩 和 を 用 意 しなければ 実 効 性 は 得 られない その 主 な 課 題 に 触 れておくと 1 無 線 免 許 資 格 である 海 上 特 殊 無 線 技 士 資 格 を 必 要 とするにしても 届 出 程 度 に 留 める こと これは 現 行 の イーパブや 小 出 力 レーダーでは 無 線 局 免 許 は 必 要 でも 人 的 資 格 を 免 除 している 例 を 踏 襲 することで 対 応 できるのではないか 2 無 線 局 免 許 申 請 の 簡 素 化 マリンVHFでも 手 続 きの 煩 雑 さのため 大 半 は 無 線 機 販 売 業 者 による 代 理 申 請 が 通 例 となっているが 代 行 手 数 料 は 総 務 省 規 定 申 請 料 の3~7 倍 もの 費 用 負 担 を 強 いている 煩 雑 な 申 請 手 続 きを 簡 素 化 し 一 般 ユーザーが 容 易 に 自 分 で 手 続 きできる 内 容 にすること 3 適 合 証 明 緩 和 国 際 VHFは 国 際 規 格 であるから 日 本 独 自 の 技 術 基 準 適 合 証 明 要 求 を 緩 和 し アメリカ 合 衆 国 の 適 合 機 種 (FCC 認 定 )をそのまま 国 内 適 合 と 読 み 替 え て 日 本 メーカー 製 が 大 半 であるアメリカ 販 売 機 種 を 使 用 できるように 緩 和 すること 43 年 ごとの 無 線 局 定 期 検 査 免 除 国 際 VHF は 携 帯 電 話 同 様 にボタンを 押 してチャン ネルを 選 択 するだけの 機 器 であるから 無 線 局 定 期 検 査 無 線 機 の 登 録 点 検 は 免 除 すべ きである 5 無 意 味 な 海 岸 局 への 強 制 加 入 を 求 めないこと マリンVHFが 加 入 海 岸 局 と 交 信 でき る 海 上 範 囲 は 携 帯 電 話 の 通 話 圏 と 重 なっており 携 帯 電 話 を 所 持 しながら 毎 年 多 額 の 費 用 負 担 を 強 いられるマリンVHFの 海 岸 局 強 制 加 入 はユーザーにもっとも 反 発 を 受 け た 規 制 であったし 海 岸 局 維 持 にも 無 理 があった 海 岸 局 への 強 制 加 入 を 総 務 省 が 否 定 していることは 既 述 の 通 り 16 年 の 長 きにわたり 放 置 された 経 緯 の 説 明 が 求 めら れる 添 付 資 料 7.マリンVHF 海 岸 局 配 置 図 緊 急 通 信 での 海 岸 局 との 交 信 は ほかにBANシステム( 国 土 交 通 省 外 郭 団 体 ( 財 ) 日 本 海 洋 レジャー 安 全 振 興 協 会 の 運 営 )があり そもそも 海 上 保 安 庁 は 海 の110 番 である118 番 への 緊 急 通 報 を 促 進 している また 海 上 保 安 庁 は 小 笠 原 諸 島 等 を 除 く 日 本 列 島 沿 岸 海 域 ほぼすべてを 国 際 VHF 交 信 エリアとしてカバーしており エリアは 海 岸 局 から 標 準 40マイルである 添 付 資 料 8. 海 上 保 安 庁 国 際 VHF 海 岸 局 配 置 図 緊 急 通 信 に 関 していえば そもそもマリンVHF 国 際 VHFを 問 わず 海 岸 局 設 置 義 務 が 意 味 のないものであった これは 先 述 の 通 り 海 上 の 通 信 システムを 海 岸 局 との 交 信 を 軸 に 置 く 縦 割 りシステムへの 固 執 により 求 められたに 過 ぎない 国 際 VHFは あくまでも 船 舶 間 の 安 全 確 認 等 の 日 常 通 信 と 海 上 保 安 部 及 び 他 船 舶 と の 緊 急 通 信 を 第 一 義 に 置 くべきである 諸 外 国 の 国 際 VHF 運 用 の 例 アメリカ 合 衆 国 は レジャー 船 などが 小 出 力 型 国 際 VHFを 所 持 するために 無 線 免 許 資 格 など 求 めておらず 維 持 費 更 新 も 不 要 である 免 許 制 度 がある 国 においても 日 本 のように 煩 雑 で その 都 度 高 額 費 用 を 求 める 制 度 の 国 はまず 存 在 しない - 6 -
また 海 外 で 販 売 される 国 際 VHF の 最 新 機 器 では GPS データ 取 り 込 み 機 能 を 標 準 的 に 有 し 簡 単 に 自 艇 の 位 置 情 報 を 送 信 できるシステムもサポートされている こうした 機 器 をそのまま 使 用 することによって 安 価 で 有 効 な 位 置 通 報 システムを 得 ることができ るのではないか 4. 本 検 討 会 への 期 待 本 検 討 会 では さまざまな 立 場 から 英 知 を 結 集 し 海 上 における 共 通 の 通 信 システム への 道 筋 をかならず 見 いだしていただきたいと 考 える と 同 時 に どのように 立 派 な 通 信 システムとその 運 用 施 策 を 策 定 しても 結 果 として 海 上 でそれを 活 用 してくれるべき プレジャーボートは 元 より 沿 岸 漁 業 の 小 型 漁 船 な ど 多 くの 小 型 船 運 用 者 に 受 け 入 れてもらえる 計 画 でなければ 結 果 としてシステムは 機 能 しなくなることも 常 に 意 識 しておかねばならない 外 洋 ヨット 界 では 長 年 海 上 の 安 全 のためには 共 通 の 通 信 システムが 喫 緊 の 意 思 疎 通 手 段 であると 渇 望 してきたが その 一 方 でマリン VHF は 大 半 のヨット 運 用 者 に 受 け 入 れ られなかった この 轍 を 二 度 と 繰 り 返 してはならない 添 付 資 料 1. 本 検 討 会 を 設 置 する 端 緒 となった 3 月 20 日 付 朝 日 新 聞 紙 面 (コピー 配 布 の 許 諾 済 み) 2. 同 じく 設 置 の 端 緒 となった 3 月 21 日 付 東 京 新 聞 紙 面 及 び 本 検 討 会 開 始 を 報 じる 東 京 新 聞 4 月 25 日 付 紙 面 ( 同 許 諾 済 み) 3.JSAF( 旧 NORC 含 む)が 設 置 した 国 際 VHF 海 岸 局 の 推 移 4. 総 務 省 電 波 利 用 のホームページ 海 上 通 信 の 概 念 図 5.マリン VHF 機 と 低 価 格 国 際 VHF 機 ( 米 国 販 売 )の 例 6.( 社 ) 関 東 小 型 船 安 全 協 会 発 行 マリン VHF について より 海 岸 局 加 入 義 務 を 明 記 し た 事 項 7. 関 東 におけるマリンVHF 海 岸 局 配 置 図 関 東 が 普 及 無 線 局 の 過 半 数 を 占 めている 8. 海 上 保 安 庁 の 国 際 VHF 無 線 局 配 置 図 以 上 - 7 -
JSAF 海 岸 局 リスト( 呼 出 し 名 称 住 所 電 話 送 受 信 所 位 置 国 際 VHF CH 出 力 中 短 波 帯 短 波 帯 周 波 数 ) Ver.08/05/28 おたるえぬおうあーるしいヨット 廃 局 北 海 道 小 樽 市 祝 津 3-197 電 話 0823-57-2450 (141-01-8E 43-14-01N) CH71 10W みさきヨット レース イベント 時 運 用 神 奈 川 県 三 浦 市 三 崎 町 小 網 代 1006 電 話 0468-82-5556 (139-37-20E 35-09-16N) CH71 20W ( 中 短 波 短 波 帯 併 設 H3E 2182 Khz 12.5W J3E 2150 / 2182 Khz 50W J3E 4146 / 8294 / 12353 / 16528 / 22159 Khz 125W ) おおしまヨット レース イベント 時 運 用 東 京 都 大 島 町 浮 波 港 17 電 話 04992-4-1202 高 間 宅 (139-27-00E 34-41-40N) CH71 25W みやけヨット レース イベント 時 運 用 廃 局 東 京 都 三 宅 島 三 宅 村 伊 豆 616-2 電 話 0468-82-5556 (139-30-33N 34-07-6N) CH71 25W みさきヨットでリモコン 運 用 ちたヨット レース イベント 時 運 用 愛 知 県 知 多 郡 南 知 多 大 字 片 名 字 長 谷 58-12 チッタナポリA 棟 屋 上 電 話 0569-63-0944 (136-58-28E 34-42-46N) CH74 50W たんのわヨット レース イベント 時 運 用 大 阪 府 泉 南 郡 岬 町 淡 輪 6190 電 話 0724-94-2335 (135-10-49E 34-20-00N) CH74 10W みやづヨット レース イベント 時 運 用 廃 局 京 都 府 宮 津 市 字 田 井 小 字 下 ケ 上 ケ 227 京 都 府 立 宮 津 ヨットハーバー 内 電 話 0823-57-2450( 呼 ) (135-13-56E 35-34-52N) CH71 25W ( 中 短 波 短 波 帯 併 設 H3E 2182 Khz 12.5W J3E 2150 / 2182 Khz 50W 4146 / 6224 / 8294 / 12353 / 16528 / 18825 / 22159 / 25100 Khz 100W ) はかたヨット レース イベント 時 運 用 廃 局 予 定 福 岡 県 福 岡 市 西 区 小 戸 3-58-1 福 岡 市 立 ヨットハーバークラブハウス 内 電 話 092-881-6207 (130-18-53E 33-35-14N) CH71 25W ( 中 短 波 短 波 帯 併 設 H3E 2182 Khz 12.5W J3E 2150 / 2182 Khz 50W 4146 / 8294 / 12353 / 16528 / 22159 Khz 150W ) ひろしまヨット マリーナ 営 業 時 間 運 用 委 託 広 島 県 佐 伯 郡 大 柿 町 深 江 836-3 沖 野 島 マリーナクラブハウス 内 電 話 0823-57-2450( 呼 ) (132-26-31E 34-09-22N) CH71 25W かごしまヨット 漁 業 無 線 局 24H 運 用 委 託 鹿 児 島 県 鹿 児 島 市 錦 江 町 11-39 鹿 児 島 県 漁 業 無 線 局 内 電 話 0992-26-3231 (130-34-18E 31-34-16N) CH74 10W 24H さつまいおうじまヨット 鹿 児 島 県 鹿 児 島 郡 三 島 村 硫 黄 島 城 ケ 原 さつま 硫 黄 島 飛 行 場 内 電 話 09913ー2ー2090( 呼 ) (130-16-27E 30-46-51N) CH74 50W ぎのわんまりーなヨット マリーナ 営 業 時 間 運 用 委 託 廃 局 予 定 沖 縄 県 宜 野 湾 市 真 志 喜 4-4-1 宜 野 湾 港 マリーナ 内 電 話 098-897-7017( 呼 ) (127-44-03E 26-16-28N) CH71 20W