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北 海 道 体 育 学 研 究 48:33 40,2013 小 学 生 における 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 関 する 研 究 研 究 ノート 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 に 着 目 して 上 家 卓 1, 中 道 莉 央 2 2, 石 澤 伸 弘 黒 河 あおい 1, 神 林 勲 2 3, 城 後 豊 Study of awareness that elementary school students are hard to deal with physical education classes: Focusing on belonging to sports clubs, exercise frequency and a good impression for exercise Suguru Kamiie 1,Rio Nakamichi 2,Nobuhiro Ishizawa 2, Aoi Kurokawa 1,Isao Kambayashi 2,Yutaka Jogo 3 Abstract In our previous study (Kamiie et al., 2013), we have reported structuralization of awareness that elementary school students are hard to deal with physical education and development of its measurement scale. In this paper, we have investigated into effect of belonging to a sports clubs, exercise frequency and a good impression for exercise influence awareness that elementary school students are hard to deal with physical education. Elementary school [the 3rd grader boys (n=28) and girls (n=28), the 4th grader boys (n=30) and girls (n=39), the 5th grader boys (n=29) and girls (n=28), the 6th grader boys (n=30) and girls (n=36)] students participated in this study. The results were as follows; 1)On difference belonging to a sports clubs, the not belonging groups showed a higher score than the belonging groups in awareness of escape, inferiority, revulsion. These results suggested that difference belonging to a sports clubs has influenced awareness that elementary school students are hard to deal with physical education. 2)On difference exercise frequency, the low exercise frequency groups showed a higher score than the high exercise frequency groups in awareness of escape, inferiority, revulsion. These results suggested that difference exercise frequency has influenced awareness that elementary school students are hard to deal with physical education. 3)On difference impression for exercise, the bad impression for exercise groups showed a higher score than the good impression for exercise groups in awareness of escape, inferiority, revulsion. These results suggested that difference impression for exercise has influenced awareness that elementary school students are hard to deal with physical education. So, the teachers should this result keep in mind and teach physical education. Key words : escape, comparison, inferiority, revulsion 1. 北 海 道 教 育 大 学 大 学 院 教 育 学 研 究 科 002 8502 北 海 道 札 幌 市 北 区 あいの 里 5 条 3 丁 目 1 番 5 号 2. 北 海 道 教 育 大 学 札 幌 校 002 8502 北 海 道 札 幌 市 北 区 あいの 里 5 条 3 丁 目 1 番 5 号 3. 北 海 道 教 育 大 学 理 事 002 8502 北 海 道 札 幌 市 北 区 あいの 里 5 条 3 丁 目 1 番 5 号 著 者 連 絡 先 上 家 卓 sugurukamiie@gmail.com 1.Graduate School of Education, Hokkaido University of Education Ainosato 5-jo 3-chome Kita-ku Sapporo 002-8502 2.Hokkaido University of Education Sapporo Ainosato 5-jo 3-chome Kita-ku Sapporo 002-8502 3.A trustee of Hokkaido University of Education Ainosato 5-jo 3-chome Kita-ku Sapporo 002-8502 33

上 家 卓 ほか 体 育 への 苦 手 意 識 に 関 する 研 究 緒 言 現 行 の 学 習 指 導 要 領 ( 文 部 科 学 省,2008)やスポーツ 基 本 法 ( 文 部 科 学 省,2011)などでは, 様 々な 場 所 で 生 涯 に 渡 って 運 動 に 親 しむこと,いわゆる 生 涯 スポーツ の 重 要 性 が 説 かれている. 小 林 (2008)によれば 適 度 な 運 動 は 身 体 の 発 達 だけではなく, 精 神 の 発 達 にも 影 響 を 与 えることが 示 唆 されている.また, 集 団 で 運 動 を 行 う ことにより 仲 間 意 識 を 育 み, 良 好 な 人 間 関 係 を 構 築 する という 点 においても 運 動 は 大 きな 役 割 を 担 っている. しかしながら, 文 部 科 学 省 による 子 どもの 体 力 向 上 のための 総 合 的 な 方 策 について( 答 申 ) ( 文 部 科 学 省, 2003)や 体 力 運 動 能 力 調 査 ( 文 部 科 学 省,2010; 札 幌 市 教 育 委 員 会,2010)などでは 運 動 をする 子 どもと しない 子 どもの 二 極 化 傾 向 が 示 されている.また, 子 どもの 運 動 実 施 頻 度, 運 動 クラブへの 所 属 の 有 無, 運 動 好 感 度 といった 運 動 状 況 と 体 力 には 相 関 関 係 があるこ とも 認 められており( 文 部 科 学 省,2010), 子 どもの 運 動 機 会 の 保 障 は 生 涯 スポーツにおける 非 常 に 重 要 な 課 題 であると 考 えられる.したがって, 子 どもに 様 々な 運 動 機 会 を 保 証 する 学 校 体 育 は, 生 涯 スポーツの 実 践 に 大 き な 影 響 を 与 える. 特 に 小 学 校 期 は,スキャモンの 発 達 曲 線 からも 明 らかな 様 に 神 経 系 の 発 達 が 著 しく, 運 動 の 基 本 となる 調 整 力 を 身 に 付 けるのに 最 も 望 ましい 時 期 であ る.そのため 小 学 校 期 においては, 様 々な 運 動 を 経 験 さ せ, 多 様 な 調 整 力 の 収 得 が 望 まれている( 高 田,1985a; 宮 下,2010).また, 日 下 ほか(2001)や 立 木 ほか(2008) によると 小 学 校 期 における 体 育 学 習 は, 生 涯 スポーツの 観 点 からも 重 要 な 二 つの 側 面 を 持 っている. 一 つ 目 は 中 学, 高 校 と 続 いていく 人 生 の 中 で 運 動 に 親 しむことので きる 心 身 の 基 礎 的 な 育 成, 二 つ 目 は 習 得 最 適 時 期 が 小 学 校 期 である 運 動 を 多 様 に 経 験 するといった, 生 涯 スポー ツの 一 ステージとしての 小 学 校 期 の 側 面 である. この 様 な 現 状 を 受 け, 筆 者 らは 先 行 研 究 ( 今 林, 1996; 及 川 小 川,1999; 深 谷 吉 野,1999; 高 橋, 1999; 並 木,2008; 加 賀,1989; 高 田,1985b; 伊 東 波 多 野,1982; 海 野,2002)を 基 に, 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 構 造 化 および 測 定 尺 度 の 作 成 に 着 手 した( 上 家 ほ か,2013).その 結 果, 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 は 回 避 感 情, 比 較 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 からなる4 因 子 構 造 であることが 明 らかになり,それを 踏 まえ14の 質 問 項 目 からなる 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 測 定 尺 度 を 作 成 した.また, 性 別 や 学 年 推 移 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 影 響 を 及 ぼしているという 知 見 も 得 た. ところで, 体 力 運 動 能 力 調 査 ( 文 部 科 学 省, 2010; 札 幌 市 教 育 委 員 会,2010)や 松 尾 ほか(2009)の 研 究 によると 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 といった 運 動 に 直 接 関 わる 要 素 は 体 力 と 深 い 関 係 があることが 明 らかにされている.また, 藤 田 (2009) の 研 究 では 運 動 への 関 心 が 高 い 児 童 ほど 体 育 活 動 中 の 努 力 の 継 続 が 認 められていることから,これらの 要 素 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 何 らかの 影 響 を 及 ぼしている 可 能 性 が 示 唆 される. 我 々の 研 究 ( 上 家 ほか,2013)は 児 童 の 性 別, 生 年 月 日, 学 年 といった 属 性 に 着 目 し 調 査 分 析 を 行 ったものだった.そこで, 本 研 究 では 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 に 着 目 した.こ の 様 なことより, 本 研 究 では 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 及 ぼす 影 響 を 調 査 し, 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 改 善 方 法 と 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 を 持 ちやすい 子 どもに 対 しての 指 導 内 容 を 検 討 することを 目 的 とした. 方 法 1. 調 査 対 象 および 調 査 期 間 札 幌 市 内 のN 小 学 校 の3 年 生 から6 年 生 の 男 女 305 名 に 質 問 紙 を 配 布 した. 質 問 紙 回 収 後, 回 答 が 全 て 一 方 の 極 にあるなどの 極 端 に 得 点 の 偏 った 回 答, 欠 損 回 答 を 除 外 した 結 果, 調 査 対 象 者 は248 名 になった. 対 象 者 の 学 年 ごとの 人 数 を 表 1に 示 す. 調 査 は2011 年 11 月 21 日 から 12 月 14 日 の 間 に 行 った. 2. 調 査 内 容 本 研 究 では, 質 問 紙 による 自 記 式 無 記 名 の 調 査 を 実 施 した. 調 査 内 容 は 以 下 の4 点 である. (1) 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 先 行 研 究 ( 上 家 ほか,2013)において 筆 者 らが 作 成 し た 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 測 定 尺 度 を 用 いた. 本 尺 度 表 1 対 象 者 の 性 別 および 学 年 の 内 約 3 年 生 4 年 生 5 年 生 6 年 生 男 女 総 計 男 子 ( 名 ) 28 30 29 30 117 女 子 ( 名 ) 28 39 28 36 131 合 計 ( 名 ) 56 69 57 66 248 表 2 質 問 紙 の 質 問 項 目 および 下 位 尺 度 の 名 称 6. 途 中 であきらめたくなる 7.そこから 逃 げたくなる 第 1 因 子 回 避 感 情 11. 頑 張 っても 無 駄 だと 思 う 12.できればやりたくないと 思 う 2. 友 達 の 様 子 が 気 になる 第 2 因 子 比 較 感 情 13. 友 達 と 比 べたくなる 14. 上 手 な 子 が 気 になる 5. 失 敗 が 怖 くなる 8. 失 敗 を 思 い 出 す 第 3 因 子 劣 等 感 感 情 9. 恥 ずかしくなる 10. 悔 しくなる 1. 自 分 が 嫌 になる 第 4 因 子 嫌 悪 感 情 3. 嫌 な 気 もちになる 4.やる 気 が 出 なくなる 34

Kamiie S.et al.study of awareness that elementary school students are hard to deal with physical education は14の 質 問 項 目 で 構 成 されており( 表 2), 体 育 に 取 り 組 むことをできるだけ 避 けたいと 感 じる 事 柄 で 構 成 され ている 回 避 感 情, 体 育 に 取 り 組 む 際 に 他 者 の 様 子 が 気 になったり 比 較 したりしたくなるという 感 情 からなる 比 較 感 情, 体 育 に 取 り 組 む 際 に 劣 等 感 を 感 じる 項 目 で 構 成 されている 劣 等 感 感 情, 体 育 に 取 り 組 むにあた り 嫌 悪 感 を 感 じる 項 目 で 構 成 されている 嫌 悪 感 情 と いう4つの 下 位 尺 度 からなる4 因 子 構 造 である. 各 項 目 の 選 択 肢 には5 件 法 を 用 い, 当 てはまる:5 点, や やあてはまる:4 点, どちらともいえない:3 点, や やあてはまらない:2 点 および あてはまらない:1 点 を 与 えて 得 点 化 しており, 各 下 位 尺 度 は 回 避 感 情 が20 点 満 点, 比 較 感 情 が15 点 満 点, 劣 等 感 感 情 が 20 点 満 点 および 嫌 悪 感 情 が15 点 満 点 となっている. そして,4 因 子 の 合 計 を 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 とし, 70 点 満 点 で 評 価 した. (2) 運 動 クラブ 所 属 状 況 について 体 力 運 動 能 力 調 査 ( 文 部 科 学 省,2010; 札 幌 市 教 育 委 員 会,2010)の 質 問 項 目 である 運 動 部 やスポーツ クラブへの 所 属 状 況 を 基 に, 調 査 対 象 を 運 動 クラブ 無 所 属 群 ( 以 下, 無 所 属 群 とする), 運 動 クラブ 所 属 群 ( 以 下, 所 属 群 とする)の2 群 に 分 類 した. (3) 運 動 実 施 頻 度 について 体 力 運 動 能 力 調 査 ( 文 部 科 学 省,2010; 札 幌 市 教 育 委 員 会,2010)の 質 問 項 目 である 運 動 やスポーツの 実 施 状 況 ( 学 校 の 体 育 を 除 く) を 基 に, 調 査 対 象 を ほ とんどしない ときたま( 月 に1 3 日 ぐらい) を 運 動 実 施 頻 度 低 群, 時 々( 週 に1 3 日 ぐらい) 毎 日 ( 週 に3 日 以 上 ) を 運 動 実 施 頻 度 高 群 と 分 類 した. (4) 運 動 好 感 度 について 体 力 運 動 能 力 調 査 ( 文 部 科 学 省,2010; 札 幌 市 教 育 委 員 会,2010)の 質 問 項 目 である 運 動 やスポーツの 好 き きらい を 基 に, 調 査 対 象 を きらい ややきらい を 運 動 好 感 度 低 群, やや 好 き 好 き を 運 動 好 感 度 高 群 と 分 類 した. (3) 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 と 運 動 実 施 頻 度 の 関 係 につ いて 男 子, 女 子,3 年 生,4 年 生,5 年 生 および6 年 生 と いう 分 類 では 各 群 のn 数 に 大 きな 隔 たりが 生 じ, 統 計 処 理 に 影 響 を 及 ぼすと 推 察 された.そのため, 調 査 対 象 を 小 学 校 学 習 指 導 要 領 ( 文 部 科 学 省,2008)の 学 年 区 分 よ り,3 年 生 および4 年 生 を 中 学 年,5 年 生 および6 年 生 を 高 学 年 と 分 類 した.そして, 全 体, 中 学 年 および 高 学 年 における 運 動 実 施 頻 度 低 群, 運 動 実 施 頻 度 高 群 の 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 およびその 下 位 尺 度 の 値 に 有 意 な 差 が 認 められるかを 検 討 した. (4) 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 と 運 動 好 感 度 の 関 係 について 男 子, 女 子,3 年 生,4 年 生,5 年 生 および6 年 生 と いう 分 類 では 各 群 のn 数 に 大 きな 隔 たりが 生 じ, 統 計 処 理 に 影 響 を 及 ぼすと 推 察 された.そのため, 全 体 におけ る 運 動 好 感 度 低 群, 運 動 好 感 度 高 群 の 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 およびその 下 位 尺 度 の 値 に 有 意 な 差 が 認 められるか を 検 討 した. 4. 統 計 処 理 質 問 紙 の 結 果 は,EXCEL2007 for Windows(Microsoft 社 製 )を 用 いてまとめた.また, 質 問 紙 の 分 析 について は, 多 変 量 解 析 ソフトの Stat View Version5.0 (ヒュー リンクス 社 製 )を 用 いた.2 群 間 の 平 均 値 の 差 の 検 定 は 対 応 のないt 検 定 を 行 った.なお, 有 意 水 準 は5% 未 満 とした. 結 果 1.3 要 素 ( 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 )の 関 係 性 について 本 研 究 で 苦 手 意 識 に 影 響 を 与 える 要 素 として 考 えた3 つの 要 素, 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 について 検 討 した. 図 1は 他 の 要 素 における 運 動 クラブ 所 属 状 況 の 割 合 を 表 したものである. 運 動 実 施 3. 分 析 方 法 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度, 運 動 好 感 度 およ び 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 については 以 下 の 通 り 分 析 を 行 った. (1)3つの 要 素 ( 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 お よび 運 動 好 感 度 )の 関 係 性 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度, 運 動 好 感 度 それ ぞれの 他 の 要 素 における 割 合 を 検 討 した. (2) 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 と 運 動 クラブ 所 属 状 況 の 関 係 について 全 体, 男 子, 女 子,3 年 生,4 年 生,5 年 生 および6 年 生 における 無 所 属 群, 所 属 群 の 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 およびその 下 位 尺 度 の 値 に 有 意 な 差 が 認 められるか 検 討 した. 図 1 他 の 要 素 における 運 動 クラブ 所 属 状 況 の 割 合 図 は 運 動 実 施 頻 度, 運 動 好 感 度 における 運 動 クラブ 所 属 状 況 の 割 合 を 百 分 率 で 表 わしたものである. 35

上 家 卓 ほか 体 育 への 苦 手 意 識 に 関 する 研 究 頻 度 低 群 においては90.7%が 無 所 属 群 であり,9.3%が 所 属 群 であった. 運 動 実 施 頻 度 高 群 においては47.9%が 無 所 属 群 であり,52.1%が 所 属 群 であった. 運 動 好 感 度 低 群 においては82.6%が 無 所 属 群 であり,17.4%が 所 属 群 であった. 運 動 好 感 度 高 群 においては54.7%が 無 所 属 群 であり,45.3%が 所 属 群 であった. 図 2は 他 の 要 素 における 運 動 実 施 頻 度 の 割 合 を 表 した ものである. 無 所 属 群 においては65.5%が 運 動 実 施 頻 度 高 群 であり,34.5%が 運 動 実 施 頻 度 低 群 であった. 所 属 群 においては95.3%が 運 動 実 施 頻 度 高 群 であり,4.7%が 運 動 実 施 頻 度 低 群 であった. 運 動 好 感 度 低 群 においては 91.3%が 運 動 実 施 頻 度 低 群 であり,8.7%が 運 動 実 施 頻 度 高 群 であった. 運 動 好 感 度 高 群 においては85.3%が 運 動 実 施 頻 度 高 群 であり,14.7%が 運 動 実 施 頻 度 低 群 であっ た. 図 3は 他 の 要 素 における 運 動 好 感 度 の 割 合 を 表 したも のである. 無 所 属 群 において86.6%が 運 動 好 感 度 高 群 で あり,13.4%が 運 動 好 感 度 低 群 であった. 所 属 群 におい ては96.2%が 運 動 好 感 度 高 群 であり,3.8%が 運 動 好 感 度 低 群 であった. 運 動 実 施 頻 度 低 群 においては61.1%が 運 図 2 他 の 要 素 における 運 動 実 施 頻 度 の 割 合 図 は 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 好 感 度 における 運 動 実 施 頻 度 の 割 合 を 百 分 率 で 表 わしたものである. 図 3 他 の 要 素 における 運 動 好 感 度 の 割 合 図 は 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 における 運 動 好 感 度 の 割 合 を 百 分 率 で 表 わしたものである. 動 好 感 度 高 群 であり,38.9%が 運 動 好 感 度 低 群 であった. 運 動 実 施 頻 度 高 群 においては99.0%が 運 動 好 感 度 高 群 で あり,1.0%が 運 動 好 感 度 低 群 であった. 2. 運 動 クラブ 所 属 状 況 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 及 ぼ す 影 響 について 表 3は 運 動 クラブ 所 属 状 況 と 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 関 係 を 表 したものである. 全 体 でみると 所 属 群 と 比 較 し て 無 所 属 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 で ある 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 の 値 において 有 意 に 高 い 値 を 示 した. 表 3 運 動 クラブ 所 属 状 況 と 苦 手 意 識 の 関 係 回 避 感 情 比 較 感 情 劣 等 感 感 情 嫌 悪 感 情 合 計 所 属 M 6.59 8.05 9.07 5.15 28.85 (n=106) SD 3.66 3.49 4.47 3.13 11.49 全 体 無 所 属 M 8.04 8.34 10.84 6.10 33.31 男 子 女 子 (n=142) SD 4.33 3.32 4.83 3.43 12.63 t 値 278 0.67 2.95 2.24 2.86 所 属 M 5.87 7.88 8.23 4.77 26.75 (n=60) SD 3.18 3.31 4.24 2.86 10.74 無 所 属 M 7.72 9.30 10.28 5.84 33.14 (n=57) SD 3.89 3.09 4.12 3.13 10.58 t 値 2.82 2.39 2.64 1.94 3.24 所 属 M 7.52 8.26 10.15 5.65 31.59 (n=46) SD 4.05 3.73 4.58 3.41 11.96 無 所 属 M 8.25 7.69 11.21 6.27 33.42 (n=85) SD 4.62 3.33 5.24 3.62 13.90 t 値 0.90 0.89 1.15 0.95 0.76 所 属 M 6.04 7.71 8.86 4.93 27.54 3 (n=28) SD 年 3.45 3.61 4.62 3.27 11.13 生 無 所 属 M 5.96 8.00 9.93 4.68 28.57 (n=28) SD 3.27 3.59 4.38 2.50 10.35 t 値 0.08 0.30 0.89 0.32 0.36 所 属 M 6.97 7.80 9.14 5.06 28.97 4 (n=35) SD 年 4.22 3.20 4.22 3.09 12.03 生 無 所 属 M 8.18 8.18 11.26 6.00 33.62 (n=34) SD 4.49 3.50 5.07 3.52 12.80 t 値 1.15 0.47 1.89 1.18 1.55 所 属 M 6.76 8.00 10.00 5.76 30.52 5 (n=21) SD 年 3.56 3.56 5.38 3.49 12.02 生 無 所 属 M 8.14 7.58 10.92 6.00 32.64 (n=36) SD 4.32 2.87 4.71 3.00 12.41 t 値 1.24 0.48 0.67 0.27 0.63 所 属 M 6.50 8.91 8.32 5.00 28.73 6 (n=22) SD 年 3.17 3.79 3.82 2.78 11.10 生 無 所 属 M 9.16 9.30 11.02 7.16 36.64 (n=44) SD 4.48 3.24 5.08 3.91 13.37 t 値 2.48 0.43 2.20 2.31 2.39 ( ;p < 0.01 ;p < 0.05) 36

Kamiie S.et al.study of awareness that elementary school students are hard to deal with physical education 3 年 生,4 年 生 および5 年 生 においては 所 属 群, 無 所 属 群 の 間 では 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 で ある 回 避 感 情, 比 較 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 の 値 に 有 意 な 差 は 認 められなかった. 一 方 で, 6 年 生 においては 所 属 群 と 比 較 して 無 所 属 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 の 値 において 有 意 に 高 い 値 を 示 した. 3. 運 動 実 施 頻 度 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 及 ぼす 影 響 について 表 4は 運 動 実 施 頻 度 と 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 関 係 を 表 したものである. 全 体 でみると 運 動 実 施 頻 度 高 群 と 比 較 して 運 動 実 施 頻 度 低 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 の 値 において 有 意 に 高 い 値 を 示 した. 中 学 年 および 高 学 年 においては 所 属 群 と 比 較 して 無 所 属 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 の 値 に おいて 有 意 に 高 い 値 を 示 した. ところで, 調 査 対 象 を 運 動 実 施 頻 度 高 群 と 運 動 実 施 頻 度 低 群 に 分 類 したところ, 性 別 のn 数 に 大 きな 差 異 が 生 じた.そのため, 特 に 大 きな 差 異 が 認 められた 男 子 ( 低 表 4 運 動 実 施 頻 度 と 苦 手 意 識 の 関 係 表 5 運 動 好 感 度 と 苦 手 意 識 の 関 係 回 避 感 情 比 較 感 情 劣 等 感 感 情 嫌 悪 感 情 回 避 感 情 比 較 感 情 劣 等 感 感 情 嫌 悪 感 情 合 計 高 群 M 6.96 8.15 9.76 5.36 30.24 全 (n=225) SD 3.71 3.39 4.60 3.05 11.61 体 低 群 M 11.83 8.87 13.17 8.96 42.83 (n=23) SD 5.22 3.36 5.15 4.15 13.59 t 値 5.74 0.97 3.35 5.19 4.87 ( ;p < 0.01 合 計 高 群 M 6.61 8.12 9.23 5.18 29.14 全 (n=194) SD 3.52 3.40 4.35 3.04 11.17 体 低 群 M 9.71 7.99 12.08 7.13 36.91 (n=54) SD 5.03 3.66 5.43 3.84 14.95 t 値 5.42 0.27 4.24 4.13 4.39 高 群 M 6.16 7.93 8.98 6.16 27.9 中 (n=100) SD 学 3.52 3.46 4.21 3.52 11.0 年 低 群 M 9.68 7.92 13.24 9.68 37.6 (n=25) SD 4.61 3.37 4.75 4.61 12.0 t 値 4.19 0.01 4.41 2.94 3.91 高 群 M 7.10 8.32 9.50 5.59 30.50 高 (n=94) SD 学 3.48 3.34 4.50 3.11 11.29 年 低 群 M 10.83 9.10 13.03 8.17 41.14 (n=29) SD 4.96 3.32 5.12 3.83 13.76 t 値 4.54 1.11 3.58 3.71 4.21 ( ;p < 0.01 ;p < 0.05) ;p < 0.05) 群 :n=11, 高 群 :n=106), 女 子 ( 低 群 :n=88, 高 群 : n=43)においては 検 定 を 行 わなかった. 4. 運 動 好 感 度 が 体 育 への 苦 手 意 識 に 及 ぼす 影 響 につい て 表 5は 運 動 好 感 度 と 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 関 係 を 表 したものである. 全 体 でみると 運 動 好 感 度 高 群 と 比 較 し て 運 動 好 感 度 低 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 の 値 において 有 意 に 高 い 値 を 示 した. ところで, 調 査 対 象 を 運 動 好 感 度 高 群 と 運 動 好 感 度 低 群 に 分 類 したところ, 全 体, 性 別 および 学 年 のn 数 に 大 きな 差 異 が 生 じた.そのため, 特 に 大 きな 差 異 が 認 めら れた 男 子 ( 低 群 :n=4, 高 群 :n=113), 女 子 ( 低 群 : n=112, 高 群 :n=19),3 年 生 ( 低 群 :n=3, 高 群 : n=53),4 年 生 ( 低 群 :n=19, 高 群 :n=50),5 年 生 ( 低 群 :n=4, 高 群 :n=53)および6 年 生 ( 低 群 :n=4, 高 群 :n=58)においては 検 定 を 行 わなかった. 考 察 1.3 要 素 ( 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 )の 関 係 性 について 本 研 究 で 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 影 響 を 与 える 要 素 と して 推 察 した3 要 素, 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 の 関 係 性 について 検 討 した. 図 3よ り 所 属 群 と 運 動 実 施 頻 度 高 群 においては 運 動 好 感 度 高 群 が90% 以 上 を 占 めており, 無 所 属 群 や 運 動 実 施 頻 度 低 群 においてもその 値 はそれぞれ86.6%,61.1%を 示 してい た.したがって, 運 動 に 対 する 好 感 度 は 運 動 クラブ 所 属 状 況 および 運 動 実 施 頻 度 と 明 確 な 関 連 を 示 していないこ とが 示 唆 される. 一 方, 図 2では 所 属 群 においては 運 動 実 施 頻 度 高 群 が95.3%を 占 めていたが, 無 所 属 群 においてもその 値 は 65.5%を 示 していた. 加 えて, 図 1より 運 動 実 施 頻 度 高 群, 低 群 の 所 属 群 の 割 合 はそれぞれ52.1%,9.3%であっ た.この 様 な 結 果 より, 所 属 群 は 運 動 実 施 頻 度 高 群 が 大 半 を 占 める 傾 向 にあったが, 運 動 実 施 頻 度 高 群 におい ては 所 属 群 と 無 所 属 群 の 割 合 はほぼ 均 一 であり, 運 動 ク ラブ 所 属 状 況 と 運 動 実 施 頻 度 は 異 なる 要 素 として 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 影 響 を 及 ぼしている 可 能 性 が 推 察 され た.そのため, 本 研 究 においては 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度, 運 動 好 感 度 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 影 響 を 及 ぼすと 考 え,その 影 響 を 検 討 することとした. 2. 運 動 クラブ 所 属 状 況 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 及 ぼ す 影 響 について 所 属 群 と 比 較 して 無 所 属 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 およ び 嫌 悪 感 情 の 値 において 有 意 に 高 い 値 を 示 していた. 37

上 家 卓 ほか 体 育 への 苦 手 意 識 に 関 する 研 究 したがって, 無 所 属 群 は 所 属 群 と 比 較 し 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 を 感 じやすいと 推 察 される. 運 動 クラブに 所 属 し ていると 一 つの 種 目 を 専 門 的 に 行 っていることから, 体 育 授 業 中 にもその 種 目 で 自 分 の 能 力 を 発 揮 する 機 会 が 存 在 する.しかしながら, 運 動 クラブ 無 所 属 の 児 童 にはそ のような 機 会 がなかなか 存 在 せず, 結 果 として 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 が 形 成 されている 可 能 性 がある. 一 方, 比 較 感 情 に 注 目 すると 有 意 な 差 が 認 められなかった.こ の 結 果 の 要 因 として,チーム 内 におけるレギュラー 争 い などで 自 分 と 他 者 を 比 較 する 機 会 が 運 動 クラブ 所 属 群 に は 多 数 存 在 することが 挙 げられる. この 様 なことより, 児 童 の 運 動 クラブ 所 属 率 を 向 上 さ せることは 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 改 善 の 一 対 策 と 考 えら れる. 男 子 においては 所 属 群 と 比 較 して 無 所 属 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情, 比 較 感 情 および 劣 等 感 感 情 の 値 において 有 意 に 高 い 値 を 示 していた. 一 方 嫌 悪 感 情 の 値 に 有 意 な 差 は 認 められなかった.したがって, 所 属 群 と 比 較 して, 無 所 属 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 と 回 避 感 情, 比 較 感 情 および 劣 等 感 感 情 を 感 じやすいことが 判 明 した. 女 子 においては 無 所 属 群, 所 属 群 の 間 に 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情, 比 較 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 の 値 に 有 意 な 差 は 認 められなかった.したがって, 女 子 における 体 育 授 業 へ の 苦 手 意 識 にスポーツクラブ 所 属 状 況 は 影 響 を 及 ぼして いないと 推 察 される. この 様 な 結 果 より, 運 動 クラブ 所 属 状 況 は 男 子 におけ る 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 影 響 を 及 ぼしていると 推 察 さ れる.そこで, 男 子 における 体 育 指 導 場 面 においては 運 動 クラブ 所 属 状 況 に 配 慮 し, 無 所 属 児 童 に 対 しては 劣 等 感 感 情 を 形 成 しない 様 に 肯 定 的 な 言 葉 かけを 多 く 行 うことが 重 要 である.また, 回 避 感 情 比 較 感 情 が 形 成 されない 様 にルールや 教 材 に 工 夫 を 施 し, 無 所 属 児 童 が 活 躍 しやすく, 他 人 と 比 較 せずに 活 動 できる 環 境 を 提 供 するといった 対 策 も 考 えられる. 3 年 生,4 年 生,および5 年 生 においては 所 属 群, 無 所 属 群 の 間 では 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情, 比 較 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 の 値 に 有 意 な 差 は 認 められなかった.6 年 生 に おいては 所 属 群 と 比 較 して 無 所 属 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 の 値 において 有 意 に 高 い 値 を 示 して いた.したがって,6 年 生 においては 所 属 群 と 比 較 して 無 所 属 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 と 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 を 感 じやすいと 考 えられる. 所 属 児 童 は 高 学 年 になるにつれ,クラブで 行 っている 運 動 への 技 能 などが 向 上 し 体 育 活 動 の 中 で 活 躍 機 会 も 増 加 してくる 傾 向 にある. 一 方 で, 無 所 属 児 童 は 所 属 児 童 と 自 身 を 比 較 してしまい, 体 育 授 業 に 対 しての 苦 手 意 識 を 形 成 させていくと 推 察 される.この 様 なことより, 指 導 者 は 学 年 の 推 移 を 考 慮 し, 特 に6 年 生 において 無 所 属 群 に 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 が 形 成 されないように 指 導 内 容 を 検 討 する 必 要 がある. 具 体 的 には 高 学 年 における 体 育 指 導 場 面 では 所 属 児 童 を 中 心 に 技 能 レベルを 一 定 にした 班 をいくつか 構 成 し, 教 え 合 い 活 動 を 軸 に 単 元 を 構 成 していくことで, 技 能 レベルに 関 係 なく 子 どもが 楽 しめる 環 境 を 提 供 する 方 法 が 考 えら れる. 3. 運 動 実 施 頻 度 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 及 ぼす 影 響 について 運 動 実 施 頻 度 高 群 と 比 較 して 運 動 実 施 頻 度 低 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 の 値 において 有 意 に 高 い 値 を 示 していた.したがって, 運 動 実 施 頻 度 低 群 は 運 動 実 施 頻 度 高 群 と 比 較 し 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 を 感 じ やすいと 推 察 される. 体 力 運 動 能 力 調 査 ( 文 部 科 学 省,2010; 札 幌 市 教 育 委 員 会,2010)により, 運 動 実 施 頻 度 が 運 動 好 感 度 や 体 力 といった 運 動 に 関 わる 要 素 と 深 い 関 係 性 があることが 明 らかにされている.つまり, 運 動 機 会 が 多 い 子 どもほど 体 育 に 対 して 好 意 的 な 印 象 を 持 ち, 体 力 などの 高 さから 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 お よび 嫌 悪 感 情 を 形 成 しづらい 状 況 にあると 考 えられ る. 一 方 で, 比 較 感 情 に 注 目 すると 有 意 な 差 が 認 め られなかった. この 様 な 結 果 より, 体 育 時 間 中 に 他 者 と 自 分 を 比 較 す ることは 運 動 実 施 頻 度 に 関 係 なくほとんどの 児 童 に 認 め られる 行 為 であり, 運 動 実 施 頻 度 高 群 の 子 どもは 多 様 な 運 動 機 会 の 中 で 他 者 と 自 分 を 比 較 することが 慣 習 化 され ていると 考 えられる.したがって, 児 童 の 運 動 実 施 頻 度 を 向 上 させることは 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 改 善 の 一 対 策 と 考 えられる.また, 休 み 時 間 などに 教 師 が 積 極 的 に 児 童 と 関 わり, 学 級 全 体 で 運 動 をする 時 間 を 確 保 するとい う 方 法 も 検 討 されるべきである. 中 学 年 および 高 学 年 において 運 動 実 施 頻 度 高 群 と 比 較 して 運 動 実 施 頻 度 低 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 の 値 において 有 意 に 高 い 値 を 示 していた.した がって, 中 学 年 および 高 学 年 においては 運 動 実 施 頻 度 高 群 と 比 較 して 運 動 実 施 頻 度 低 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 と 回 避 感 情, 劣 等 感 感 情 および 嫌 悪 感 情 を 感 じやすいと 推 察 される. この 様 な 結 果 から, 中 学 年 の 段 階 で 運 動 実 施 頻 度 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 影 響 を 及 ぼしていることが 示 唆 さ れる. 宮 崎 (1981)によると 小 学 校 段 階 に 学 校 や 家 庭 で 様 々な 運 動 機 会 を 与 えることは, 児 童 の 運 動 機 能 差 の 改 善 に 大 きな 役 割 を 担 うとされている.そこで, 中 学 年 の 頃 より 授 業 時 間 外 の 運 動 実 施 頻 度 を 向 上 させる 指 導 が 検 討 される. 具 体 的 には 授 業 時 間 の 中 で 児 童 に 多 様 な 教 材 38

Kamiie S.et al.study of awareness that elementary school students are hard to deal with physical education を 提 供 し, 休 み 時 間 や 放 課 後 に 様 々な 運 動 に 親 しむ 基 礎 を 育 成 するべきである.また, 通 年 で 授 業 導 入 時 に 様 々 な 運 動 を 紹 介 する 時 間 を 設 け, 児 童 の 運 動 に 対 する 興 味 関 心 を 引 き 上 げるといった 方 法 も 考 えられる. 4. 運 動 好 感 度 が 体 育 への 苦 手 意 識 に 及 ぼす 影 響 について 運 動 好 感 度 高 群 と 比 較 して 運 動 好 感 度 低 群 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 合 計 と 下 位 尺 度 である 回 避 感 情 劣 等 感 感 情 嫌 悪 感 情 の 値 において 有 意 に 高 い 値 を 示 していた.つまり, 運 動 好 感 度 低 群 は 運 動 好 感 度 高 群 と 比 較 し 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 を 感 じやすいと 推 察 され る. 体 力 運 動 能 力 調 査 ( 文 部 科 学 省,2010; 札 幌 市 教 育 委 員 会,2010), 松 尾 (2009)や 岡 澤 ほか(2003) の 研 究 より, 運 動 好 感 度 は 体 力, 運 動 実 施 時 間 および 運 動 有 能 感 といった 要 素 とも 深 い 関 係 性 を 示 している. この 様 なことより, 運 動 を 好 意 的 に 捉 えている 子 ども は 体 育 に 対 しても 回 避 感 情 嫌 悪 感 情 を 抱 きづら く, 体 育 に 進 んで 取 り 組 んでいると 考 えられる. 一 方 で, 運 動 好 感 度 の 低 い 児 童 は 自 分 自 身 の 能 力 に 対 する 自 信 の 無 さから 劣 等 感 を 感 じ, 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 を 形 成 し ている 可 能 性 が 示 唆 される.ところで, 比 較 感 情 の 値 においては2 群 間 に 有 意 差 が 認 められなかったことか ら, 運 動 好 感 度 に 関 わらず, 子 どもは 体 育 に 取 り 組 む 際 に 他 者 の 様 子 を 気 にしていると 推 察 される. したがって, 児 童 の 運 動 好 感 度 を 向 上 させることは 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 改 善 の 一 対 策 と 考 えられる. 金 子 (2006)によると, 遊 びを 発 展 させる 用 具 の 開 発 や 児 童 が 想 像 力 を 発 揮 できる 単 元 構 成 の 工 夫 が 運 動 好 感 度 を 向 上 させるためには 重 要 であるとされている.また, 表 5 や 図 3からも 明 らかな 様 に, 児 童 の 運 動 に 対 しての 好 感 度 は 一 般 的 に 高 い 傾 向 にある.そこで, 音 楽 を 使 用 する など 授 業 場 面 の 雰 囲 気 作 りを 心 がけることで, 運 動 好 感 度 が 高 い 児 童 によって 雰 囲 気 が 活 性 化 され, 運 動 好 感 度 が 低 い 児 童 も 含 めて 楽 しめる 環 境 を 提 供 することができ ると 考 えられる. 5. 本 研 究 の 限 界 と 課 題 本 研 究 では, 調 査 対 象 者 の 数 が 多 数 とは 言 えず, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 の 調 査 においては 比 較 を 行 う 2 群 間 のn 数 に 大 きな 差 異 が 生 じたことに 対 しては 検 討 を 行 わなくてはならない. 今 後 の 課 題 としては 縦 断 的 な 調 査 を 実 施 し, 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 がどの 様 な 変 化 を 辿 るのかをより 詳 細 に 調 査 を 行 う 必 要 がある.また, 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 と いった 要 素 間 の 関 係 性 や 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 と 運 動 ク ラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 の 関 係 性 が 明 らかになったが, 本 研 究 のみでは 明 確 な 因 果 関 係 を 証 明 することは 困 難 である.そのため, 今 後 の 課 題 とし て 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 といった 要 素 間 の 関 係 性 や 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 と 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 の 関 係 性 に 対 する 詳 細 な 検 討 を 行 うべきである.この 様 な 課 題 を 受 け, 今 後 は 調 査 対 象 者 の 増 加, 質 問 項 目 の 追 加 およ び 追 跡 調 査 等 を 行 い, 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 の 研 究 をさ らに 発 展 させていきたい. まとめ 本 研 究 では 札 幌 市 内 N 小 学 校 の 児 童 248 名 を 対 象 に 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 測 定 尺 度 を 用 い, 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 及 ぼす 影 響 を 調 査 した.その 結 果, 以 下 のよう な 知 見 を 得 た. 1.3 要 素 ( 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 )の 関 係 性 について 3 要 素 ( 運 動 クラブ 所 属 状 況, 運 動 実 施 頻 度 および 運 動 好 感 度 ) 間 には 何 らかの 関 係 性 が 示 唆 されたが, 本 研 究 では 異 なる 要 素 であると 捉 えた. 2. 運 動 クラブ 所 属 状 況 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 及 ぼ す 影 響 について 運 動 クラブへの 所 属 率 を 向 上 させることが 体 育 授 業 に 対 しての 苦 手 意 識 改 善 に 有 効 である 可 能 性 が 示 唆 され た.また, 体 育 指 導 場 面 においては 男 子 の 運 動 クラブ 所 属 状 況 差 に 配 慮 し, 無 所 属 児 童 に 対 して 肯 定 的 な 言 葉 か けを 行 うことや 高 学 年 の 無 所 属 群 児 童 が 体 育 授 業 に 対 し ての 苦 手 意 識 を 形 成 しない 様 に 教 材 教 具 に 工 夫 を 施 し, 技 能 レベルに 関 係 なく 子 どもが 楽 しめる 環 境 を 提 供 する ことが 重 要 である. 3. 運 動 実 施 頻 度 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 及 ぼす 影 響 について 運 動 実 施 頻 度 を 向 上 させることが 体 育 授 業 に 対 しての 苦 手 意 識 改 善 に 有 効 である 可 能 性 が 示 唆 された.また, 体 育 授 業 に 対 しての 苦 手 意 識 を 改 善 するために, 休 み 時 間 などに 教 師 が 主 体 となり, 学 級 全 体 での 運 動 時 間 を 確 保 する 方 法, 授 業 時 間 中 に 多 様 な 教 材 を 提 供 し, 運 動 に 接 する 経 験 を 増 やす 方 法 や 通 年 で 授 業 の 導 入 時 に 様 々な 運 動 を 紹 介 する 時 間 を 確 保 する 方 法 が 体 育 授 業 外 の 運 動 実 施 頻 度 を 向 上 のために 検 討 される. 4. 運 動 好 感 度 が 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 に 及 ぼす 影 響 に ついて 運 動 好 感 度 を 向 上 させることが 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 改 善 に 有 効 である 可 能 性 が 示 唆 された.また, 体 育 授 業 への 苦 手 意 識 を 改 善 するためには 学 校 体 育 場 面 において 児 童 が 楽 しめる 様 に 単 元 構 成 に 工 夫 を 施 すことや 音 楽 等 の 補 助 教 材 を 使 用 して 授 業 場 面 の 雰 囲 気 作 りを 心 がけ, 全 員 で 楽 しめる 環 境 を 提 供 することが 重 要 である. 39

上 家 卓 ほか 体 育 への 苦 手 意 識 に 関 する 研 究 文 献 藤 田 勉 (2009) 体 育 授 業 における 達 成 目 標 の 接 近 回 避 傾 向 と 動 機 づけの 関 係. 鹿 児 島 大 学 教 育 学 部 教 育 実 践 研 究 紀 要,19:61 70. 深 谷 和 子 吉 野 真 弓 (1999) 運 動 の 苦 手 な 子 の 心 理 と 友 人 関 係,モノグラフ 小 学 生 ナウ vol.20 1,http://a111.g.akamai.net/f/111/143111/15m/ benesse1.download.akamai.com/143111/j/ monographpdf/1/1-vol-20 1.pdf,( 最 終 参 照 日 2013 年 4 月 1 日 ) 萩 野 一 美 (1985) 体 育 嫌 いの 原 因 とその 指 導 私 の 長 い 実 践 体 験 から. 高 田 典 衛 監, 体 育 嫌 いの 子 共 をど う 指 導 したらよいか( 第 3 版 ). 明 治 図 書 : 東 京, pp. 31 34. 今 林 俊 一 (1996)にがて 意 識 をもちやすい 子. 児 童 心 理, 50:299 305. 伊 藤 三 男 波 多 野 義 郎 (1982) 体 育 授 業 嫌 い の 生 起 に 関 する 因 果 推 論 の 試 み. 体 育 学 研 究,27(3): 239 246. 加 賀 秀 雄 (1989) 運 動 の 好 きな 子, 嫌 いな 子. 体 育 科 教 育,37(12):14 17. 上 家 卓 中 道 莉 央 神 林 勲 新 開 谷 央 城 後 豊 (2013) 児 童 期 における 体 育 への 苦 手 意 識 の 構 造 及 び 測 定 尺 度 に 関 する 研 究 (1) 性 差, 生 年 月 日 の 差, 学 年 差 に 着 目 して. 北 海 道 教 育 大 学 紀 要 教 育 科 学 編, 63(2):259 271. 金 子 優 誠 (2006) 運 動 好 きな 児 童 を 増 やす 取 り 組 み2 学 年 基 本 の 運 動 とゲームの 実 践 から. 上 越 教 育 大 学 教 育 実 践 研 究,16:107 112. 小 林 寛 道 (2008) 子 どもにとってなぜ 運 動 は 必 要 か. 体 育 の 科 学,58(5):300 304. 日 下 裕 弘 丸 山 富 雄 加 納 弘 二 (2001) 生 涯 スポーツの 理 論 と 実 際. 大 修 館 書 店 : 東 京,pp.10 80. 松 尾 晋 典 若 林 紀 乃 大 原 美 香 伊 藤 美 香 時 津 啓 長 沼 貴 美 (2009) 児 童 の 生 活 状 況 からみた 体 力 と 運 動 意 識 の 関 連 島 嶼 部 の 小 学 生 に 着 目 して. 広 島 文 化 学 園 大 学 社 会 情 報 学 研 究,15:23 31. 宮 下 充 正 (2010) 子 どものときの 運 動 が 一 生 の 身 体 を 作 る. 明 和 出 版 : 東 京. 宮 崎 義 憲 (1981) 運 動 遅 滞 児 の 体 育 指 導. 体 育 科 教 育, 11:45 47. 文 部 科 学 省 (2008) 平 成 20 年 度 小 学 校 学 習 指 導 要 領 解 説 体 育 編 ( 第 4 版 ). 東 洋 館 出 版 社 : 東 京,pp.4 10. 文 部 科 学 省 (2011)スポーツ 基 本 法,http://www.mext. go.jp/a_menu/sports/kihonhou/attach/1307658. htm,( 参 照 日 2013 年 2 月 4 日 ) 文 部 科 学 省 (2003) 中 央 教 育 審 議 会 平 成 15 年 度 子 どもの 体 力 向 上 のための 総 合 的 な 方 策 について( 答 申 ), http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/ chukyo0/toushin/021001a.htm,( 参 照 日 2013 年 2 月 4 日 ) 文 部 科 学 省 (2010) 平 成 22 年 度 体 力 運 動 能 力 調 査 結 果. http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa04/ tairyoku/kekka/k_detail/1311808.htm,( 参 照 日 2013 年 2 月 5 日 ) 並 木 孝 樹 (2008)できない 子 ができる 事 実 をつくりだす 苦 手 意 識 へのいちばんの 対 応. 児 童 心 理,10: 46 50. 新 原 昇 渡 辺 正 彦 (1985) 体 育 嫌 いをなくすには 授 業 で 何 が 必 要 か. 高 田 典 衛 監, 体 育 嫌 いの 子 共 をどう 指 導 し たらよいか( 第 3 版 ). 明 治 図 書 : 東 京,pp.21 24. 及 川 研 小 川 正 代 (1999) 運 動 への 意 識 や 意 向,モノグ ラフ 小 学 生 ナウvol.20 1,http://a111.g.akamai. net/f/111/143111/15m/benesse1.download.akamai. com/143111/j/monographpdf/1/1-vol-20-1.pdf,( 最 終 参 照 日 2013 年 4 月 1 日 ) 岡 澤 祥 訓 (2003) 運 動 好 きと 自 己 有 能 感. 体 育 の 科 学, 53(12):905 909. 札 幌 市 教 育 委 員 会 (2010) 平 成 21 年 度 札 幌 市 子 どもの 体 力 向 上 支 援 委 員 会 報 告 書 平 成 20 年 度 札 幌 市 体 力 運 動 能 力, 運 動 習 慣 調 査 結 果. 高 田 典 衛 (1985a) 楽 しい 体 育 の 実 践 を 支 えるもの 横 内 小 学 校 の 体 育 を 見 続 けて 高 田 典 衛 監, 楽 しい 体 育 の 授 業 づくり( 第 3 版 ). 明 治 図 書 : 東 京,pp.6 7. 高 田 典 衛 (1985b) 体 育 嫌 いの 子 共 をどう 指 導 したらよ いか( 第 3 版 ). 明 治 図 書 : 東 京,pp.9 20. 高 橋 建 夫 (1999) 体 育 嫌 いが 生 み 出 されるメカニズム 技 能 下 位 児 の 学 習 行 動 に 着 目 して. 体 育 科 教 育, 10:16 19. 立 木 正 新 開 谷 央 菊 幸 一 (2009) 小 学 校 体 育 科 授 業 研 究 ( 第 3 版 ). 教 育 出 版 : 東 京,p.36. 海 野 勇 三 (2002) 体 育 の 授 業 における 評 価 のまなざし とその 教 育 力. 楽 しい 体 育 スポーツ 誌,141(3): 22 25. 吉 岩 巨 之 (1985) 体 育 嫌 いが 生 じる 実 態 を 教 師 はどうみつ めるか. 高 田 典 衛 監, 体 育 嫌 いの 子 共 をどう 指 導 した らよいか( 第 3 版 ). 明 治 図 書 : 東 京,pp.26 29. 平 成 25 年 4 月 17 日 受 付 平 成 25 年 7 月 18 日 受 理 40