2013.09.05 更 新 TRANSEM Holder 取 扱 説 明 書 株 式 会 社 ライフセム TRANSEM Holder 取 扱 手 順 (1) TRANSEM Holder の 箱 の 製 造 年 月 日 をご 確 認 ください 製 造 後 2 年 以 内 の ご 使 用 を 推 奨 いたします 保 証 期 間 は 販 売 後 1 年 です (2) パウダーレスのグローブを 手 に 装 着 してください (3) クリーンブース 内 ( 推 奨 )にディ ッシュを 用 意 し TRANSEM Holder のパッケージを 挟 等 で 切 り 開 きます 使 わない 隣 接 区 画 のパッケージに 傷 をつけないようにご 注 意 ください パッケージは 真 空 吸 引 熱 溶 着 封 され ていますが 変 質 防 止 よりは 埃 異 物 付 着 防 止 が 主 目 的 です (4) TRANSEM Holder を 小 穴 が 3 個 ある 側 を 上 にしてディッシュ 内 中 央 に 押 し 出 します
(5) 両 手 にそれぞれピンセットを 持 ち 上 側 ホルダー( 小 穴 3 個 側 )を コーナーの 小 穴 を 使 ってピンセット で 持 ち 上 げます この 時 下 側 ホル ダーの 黄 色 タブをピンセットで 押 え て 動 かないようにします 上 側 ホル ダーは 裏 返 して 合 わせ 面 を 上 にして 下 側 ホルダーから1cm 以 上 離 して 置 きます (6) 目 視 検 査 ( 推 奨 ) 開 封 直 後 に 目 視 検 査 をされることを 推 奨 します この 検 査 で 製 品 不 良 が 見 つかっ た 場 合 は 送 料 はお 客 様 にご 負 担 願 いますが 当 社 規 定 に 従 い 無 償 で 良 品 と 交 換 させて 頂 き 当 社 負 担 でお 送 りいたします 開 封 直 後 以 後 の 補 償 特 に 試 料 滴 下 洗 浄 封 入 長 期 放 置 などでの 補 償 は 致 しかねます 目 視 検 査 説 明 図
良 品 中 央 全 面 が 全 反 射 する 不 良 品 中 央 に 全 反 射 しない 穴 がある (7) ピペット(10μL 用 前 後 )で 試 料 液 を 1~3μL 位 採 り 黄 色 いタブ と 突 起 ボスの 付 いた 方 のチップの 中 央 ( 窓 部 )に 高 さ 2mm 位 から 滴 下 します ピペットの 先 にでた 液 玉 を チップに 接 触 させる 感 じです この 時 ピペットの 先 がチップに 絶 対 に 直 接 接 触 しないようにしてください 固 体 で 触 るとチップの 薄 膜 が 破 れま す 心 配 なら ピペットの 先 端 を 中 央 の 穴 からずらして 操 作 してくださ い ただし 窓 部 に 試 料 液 が 乗 るよ うにしてください (8) 濾 紙 (セットに 含 まれる)を 鋏 で 3mm 15 mm 位 の 三 角 形 に 切 り ピン セットで 太 い 方 を 持 ち 尖 ったほう をチップ 上 の 液 に 接 触 させて 余 剰 の 液 を 吸 い 取 ります
(9) 吸 い 取 った 残 りの 液 厚 が 重 要 です 通 常 の 水 溶 性 試 料 の 場 合 表 面 との 親 和 性 は 良 く 半 球 の 様 に 広 がります 吸 い 取 り 紙 で 全 部 吸 い 取 った 時 に 5μm 位 の 液 厚 が 残 る 様 な 表 面 物 性 値 の 材 料 で 製 品 が 構 成 されています 試 料 によっては 親 和 性 が 悪 く 全 部 吸 い 取 ると 全 く 残 らない 場 合 があります この 時 は 試 料 液 の 組 成 を 変 えてみてください 極 端 な 場 合 はチップ 面 のプラズマ 親 水 化 処 理 が 推 奨 されます 厚 みは 目 視 ではわかりません 初 回 の 試 行 には 次 項 の 放 置 乾 燥 と 組 み 合 わせて 最 適 条 件 を 探 ってください (10) 吸 い 取 った 後 1~10 分 放 置 乾 燥 させることで 目 的 物 質 に1~2μm の 液 が 覆 われた 試 料 ができます( 推 奨 3 分 位 ) 液 が 厚 すぎると 観 察 像 が 暗 くなったり 目 的 物 質 のコントラストが 低 下 します 液 は 必 要 最 少 であることが 好 条 件 となり ます (11) 粘 度 の 高 い 試 料 吸 い 取 り 紙 では 吸 引 できない 試 料 では 遠 心 分 離 機 の 利 用 が 好 適 です 5mmΦのサンプルが 入 るアンプルに 滴 下 したチップを 入 れ( 左 写 真 ) 6000~9000rpm 5~10sec で 回 転 させます( 右 写 真 ) 蒸 発 性 の 高 い 試 料 でもア ンプルの 中 が 蒸 気 で 満 たされ 乾 燥 が 抑 制 されますから 安 定 した 厚 みが 得 られます その 後 の 封 入 さえすばやく 行 えば ほとんど 全 ての 試 料 に 適 用 できる 方 法 です (12) 試 料 滴 下 と 厚 み 調 整 が 終 わったら すばやくカバーをします 試 料 の 周 囲 の 両 面 テープ 保 護 膜 を 剥 がします 両 手 にピンセットを 持 ち 例 え
ば 左 手 で 突 起 部 を 掴 み 右 手 で 黄 色 のタブをゆっくり 引 き 上 げて 離 型 フィルムを 剥 がして 粘 着 面 を 露 出 させます 粘 着 層 は 真 空 用 無 ガスの 特 殊 材 料 で 通 常 程 度 の 酸 アルカリ 溶 剤 に 耐 えますが 特 殊 な 試 料 に 対 しては 注 意 が 必 要 です (13) 試 料 面 の 上 にカバーチップをかぶせます 両 手 にピンセットを 持 ち 例 えば 左 手 のピンセットで 穴 部 を 掴 み 右 手 で 反 対 側 の 穴 部 を 反 対 面 から 掴 み 面 を 反 転 させてチップ 面 を 試 料 面 のボス( 突 起 )とカバー 面 の 穴 とを 勘 合 させます (14) 接 着 面 を 圧 着 します 観 察 窓 に 指 がかからないように 両 端 を 両 手 指 で 圧 着 し ます 2kg 5 秒 位 が 目 安 です 通 常 の 大 人 の 両 手 指 でぎゅっと 挟 む 弱 い 場 合 は 時 間 を 延 ばすことで 圧 着 できます (15) 試 料 側 (ボス 穴 の 無 い 側 )を 上 にして 置 きます (16) 高 さ 調 整 ブロックの 二 ヶ 所 にカーボン 両 面 テープを 張 ります( 写 真 参 考 ) 導 通 を 確 実 にするためです カーボンテープは 数 十 回 の 繰 り 返 し 使 用 ができます ある 程 度 枯 れた 方 が 揺 らぎが 少 なくなります (17) カーボンテープの 上 に 勘 合 穴 の 無 い 側 を 上 にした TRANSEM Holder をセッ トし 軽 く 圧 着 します
(18) ( 重 要 ) ブロックを SEM の 試 料 ステージにセットします ブロックの 開 放 されている 方 向 を 使 用 する 二 次 電 子 検 出 器 の 方 に 向 けてセットしてください ホルダー 下 面 から 放 射 される 二 次 電 子 は 検 出 器 のバイアス 吸 引 電 場 に 従 って 吸 引 され 検 出 器 に 到 達 します あとは SEM の 所 定 の 手 順 に 従 って 観 察 してください ( 一 例 ) ナノ 粒 子 分 散 液 ( 日 焼 け 止 めクリーム)を TRANSEM に 封 止 し FE-SEM ( 日 立 ハイテク S-4800 )にて 撮 像 した 画 像 例 と 撮 像 条 件 例 を 下 記 に 示 します [SemImageFile] InstructName=S-4800 Date=2013/08/28 SignalName=SE(L) (L が 基 本 形 ) AcceleratingVoltage=5000 Volt ( 推 奨 3~10kV) DecelerationVoltage=0 Volt Magnification=10000 WorkingDistance=8100 um ( 推 奨 4~8mm) EmissionCurrent=14800 na ( 推 奨 10~16mA) SpecimenBias=0 V Condencer1=5000 ScanSpeed=CSS CalibrationScanSpeed=21 Condition=Vacc=5kV Mag=x10.0k WD=8.1mm (19) 試 料 が 病 原 菌 等 を 含 む 場 合 必 要 ならクリーンブースから 出 す 前 に 封 入 後 の TRANSEM Holder の 外 面 殺 菌 をしてください 観 察 窓 の 薄 膜 は 極 薄 ですから
接 触 によって 薄 膜 を 破 ることは 病 原 菌 の 拡 散 につながるのでお 勧 めできません また そのような TRANSEM Holder の 移 送 輸 送 保 管 処 分 には 法 令 内 規 に 従 った 安 全 対 策 ( 使 用 後 のグローブ TRANSEM Holder の 焼 却 処 分 など)を 実 施 してください (20) TRANSEM Holder の 再 使 用 TRANSEM Holder は 使 い 捨 てで 再 使 用 できません 使 用 後 の TRANSEM Holder を 開 封 しようとすると 接 着 面 観 察 窓 の 極 薄 膜 は 破 壊 され 洗 浄 によっ ても 破 壊 され 試 料 の 混 入 も 起 こりますから 再 使 用 はできません (21) 観 測 条 件 ここでは 標 準 的 な 観 測 条 件 を 記 します 真 空 モード: 高 真 空 低 真 空 いずれのモードでもご 使 用 できます 加 速 電 圧 : 5~2KV 製 品 には 個 々に 推 奨 加 速 電 圧 が 記 されています 使 用 二 次 電 子 検 出 器 : 反 射 電 子 検 出 器 (BSED)ではなく 通 常 の 二 次 電 子 (SE) 検 出 器 ( 標 準 装 備 )を 使 ってください 上 下 二 個 装 備 されている 機 種 に あっては 下 方 を 推 奨 します 試 料 台 にバイアス 電 圧 が 印 加 できるタイプでは 解 像 の 改 善 に 有 効 な 場 合 があ ります( 詳 しくは 弊 社 にご 相 談 ください) (22) 観 測 結 果 の 評 価 観 測 結 果 が 好 ましくない 場 合 は 以 下 の 事 項 をご 検 討 ください 対 象 が 上 面 膜 から 離 れていると 解 像 が 低 下 します 液 体 の 量 を 減 らしてみてくだ さい 対 象 と 液 の 二 次 電 子 吸 収 率 が 似 通 っている 場 合 加 速 電 圧 を 振 って 見 てください (23) 製 品 の 保 証 条 件 株 式 会 社 ライフセムは 本 商 品 TRANSEM が 本 取 扱 説 明 書 に 記 載 されている 方 法 において 使 用 される 場 合 に 製 品 の 設 計 性 能 を 保 証 いたします しかし 本 製 品 を 使 用 する 試 料 試 料 調 製 使 用 SEM などが 影 響 する 観 測 性 能 をなんら 保 証 するものではありません お 客 様 の 使 用 目 的 試 料 対 象 と 本 製 品 が 適 しているか 否 か お 客 様 のご 購 入 ご 使 用 されるかどうかは 本 取 扱 説 明 書 によりお 客 様 ご 自 身 でご 判 断 ください 誤 使 用 や 適 合 しない 目 的 対 象 試 料 での 使 用 などの 理 由 で 本 製 品 が 正 常 の 機 能 しなかった 場 合 に 対 しては 株 式 会 社 ライ フセム 並 びに 販 売 店 は 責 任 を 持 ちません 製 品 の 欠 陥 や 使 用 法 の 不 適 切 により SEM 本 体 にダメージを 与 える 可 能 性 は 試 料 の 量 が 微 少 なため(10μL 以 下 ) 極 めて 限 定 的 と 考 えられます が 絶 対 ゼ ロとは 言 えません それを 認 識 されてご 使 用 中 の 事 故 に 対 して 事 故 の 程 度 責 任 の 割 合 情 報 の 共 有 等 関 係 者 の 合 意 に 基 づく 補 償 については 誠 意 を 以 って 対 応
いたします (24) 製 品 の 権 利 の 範 囲 本 製 品 の 製 造 販 売 およびその 業 務 上 の 使 用 については 株 式 会 社 ライフセムが 産 総 研 から 許 諾 された 特 許 により 保 護 されています 本 製 品 は 研 究 開 発 目 的 に 限 定 して 販 売 いたします その 使 用 権 は 譲 渡 不 可 かつ 非 独 占 的 であり その 権 利 の 売 買 サブライセンスあるいはその 他 の 権 利 付 与 の 権 利 は 含 みません 本 製 品 の 商 業 的 利 用 (サービス 提 供 販 売 を 目 的 とする 複 製 改 変 あるいは 再 販 等 )の 権 利 を 持 つものでもありません 商 業 的 利 用 について 株 式 会 社 ライフセムは 別 途 ご 相 談 に 応 じます (25) TRANSEM は 株 式 会 社 ライフセムの 登 録 商 標 です TRANSEM Holder 取 扱 説 明 書 以 上