BTMU CHINA WEEKLY JUNE 15TH 2016 WEEKLY DIGEST 経 済 5 月 の CPI 前 年 同 月 比 +2.0% 前 月 比 0.3 ポイント 下 落 世 銀 今 年 の 中 国 の GDP 成 長 率 予 測 を 1 月 から 据 え 置 き 貿 易 投 資 5 月 の 貿 易 統 計 輸 出 は 前 年 同 月 比 4.1% 輸 入 は 同 0.4% 金 融 為 替 5 月 外 貨 準 備 高 前 月 比 279 億 米 ドル 減 RMB REVIEW 重 要 イベントに 上 下 しつつも 上 値 は 重 い EXPERT VIEW 中 国 移 転 価 格 税 制 対 応 マスターファイルの 作 り 方 (1)~ 作 成 に 向 けた 体 制 作 り 本 邦 におけるご 照 会 先 : 三 菱 東 京 UFJ 銀 行 国 際 業 務 部 東 京 :03-6259-6695( 代 表 ) 大 阪 :06-6206-8434( 代 表 ) 名 古 屋 :052-211-0544( 代 表 ) 本 資 料 は 情 報 提 供 を 唯 一 の 目 的 としたものであり 金 融 商 品 の 売 買 や 投 資 などの 勧 誘 を 目 的 としたもの ではありません 本 資 料 の 中 に 銀 行 取 引 や 同 取 引 に 関 連 する 記 載 がある 場 合 弊 行 がそれらの 取 引 を 応 諾 したこと またそれらの 取 引 の 実 行 を 推 奨 することを 意 味 するものではなく それらの 取 引 の 妥 当 性 や 適 法 性 等 について 保 証 するものでもありません 本 資 料 の 記 述 は 弊 行 内 で 作 成 したものを 含 め 弊 行 の 統 一 された 考 えを 表 明 したものではありません 本 資 料 は 信 頼 できると 思 われる 情 報 に 基 づいて 作 成 されていますが その 正 確 性 信 頼 性 完 全 性 を 保 証 するものではありません 最 終 判 断 はご 自 身 で 行 っていただきますようお 願 いいたします 本 資 料 に 基 づく 投 資 決 定 経 営 上 の 判 断 その 他 全 ての 行 為 によって 如 何 なる 損 害 を 受 けた 場 合 にも 弊 行 な らびに 原 資 料 提 供 者 は 一 切 の 責 任 を 負 いません 実 際 の 適 用 につきましては 別 途 公 認 会 計 士 税 理 士 弁 護 士 にご 確 認 いただきますようお 願 いいたします 本 資 料 の 知 的 財 産 権 は 全 て 原 資 料 提 供 者 または 株 式 会 社 三 菱 東 京 UFJ 銀 行 に 帰 属 します 本 資 料 の 本 文 の 一 部 または 全 部 について 第 三 者 への 開 示 および 複 製 販 売 その 他 如 何 なる 方 法 においても 第 三 者 への 提 供 を 禁 じます 本 資 料 の 内 容 は 予 告 なく 変 更 される 場 合 があります 1
WEEKLY DIGEST 経 済 5 月 の CPI 前 年 同 月 比 +2.0% 前 月 比 0.3 ポイント 下 落 国 家 統 計 局 の 9 日 の 発 表 によると 5 月 の 消 費 者 物 価 指 数 (CPI)は 前 年 同 月 比 +2.0%と 上 昇 幅 は 前 月 比 0.3 ポ イント 下 落 し 7 ヶ 月 ぶりの 縮 小 となった CPI を 品 目 別 で 見 ると 食 品 が 同 +5.9% 非 食 品 が 同 +1.1% 食 品 のうち 豚 肉 が 同 +33.6%と 大 きく 上 昇 した 一 方 生 鮮 野 菜 は 同 +6.4%と 前 月 に 比 べて 16.2 ポイント 下 落 した 季 節 野 菜 が 店 頭 に 出 回 り 供 給 量 が 増 加 した ことを 要 因 としている また 非 食 品 では 交 通 機 関 用 燃 料 が 同 11.5%と 下 落 幅 が 大 きかった <CPI PPIの 月 別 推 移 > (% ) 6 5 CPI 上 昇 率 4 PPI 上 昇 率 3 2 1 0-1 -2-3 -4-5 -6-7 1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 2013 2014 2015 2016 ( 出 所 ) 国 家 統 計 局 の 公 表 データを 基 に 作 成 5 月 の 工 業 生 産 者 出 荷 価 格 指 数 (PPI)は 前 年 同 月 比 2.8%と 5 ヶ 月 連 続 で 下 落 幅 が 縮 小 石 炭 採 掘 業 や 石 油 天 然 ガス 採 掘 業 鉄 鋼 製 錬 圧 延 加 工 業 の 下 落 幅 縮 小 に 起 因 するものと 見 られる 世 銀 今 年 の 中 国 の GDP 成 長 率 予 測 を 1 月 から 据 え 置 き 世 界 銀 行 は 7 日 世 界 経 済 見 通 し を 発 表 中 国 の 2016 年 2017 年 の GDP 成 長 率 予 測 を 前 回 2016 年 1 月 の 6.7% 6.5%に 据 え 置 いた 一 方 世 界 経 済 については 2016 年 が 前 回 の 2.9%から 2.4%へ 2017 年 が 前 回 の 3.1%から 2.8%へ それ ぞれ 下 方 修 正 した 中 国 については 構 造 改 革 の 着 実 な 進 展 と 必 要 に 応 じた 政 府 の 適 切 な 政 策 措 置 を 前 提 に 2015 年 の 6.9%から 2017 年 にかけて 徐 々に 減 速 すると 見 ている 足 元 の 中 国 経 済 について 過 剰 生 産 の 解 消 に 向 けた 政 府 の 取 り 組 みが 工 業 生 産 の 急 速 な 落 ち 込 みを 惹 き 起 こした 他 弱 い 外 需 金 融 市 場 の 不 安 定 さも 経 済 活 動 の 低 下 に 繋 がっているとした 一 方 投 資 から 消 費 製 造 業 からサービス 業 へと 成 長 の 牽 引 力 の 転 換 を 図 る 構 造 調 整 が 着 実 に 前 進 していること サービス 業 が GDP の 半 分 を 占 めるまでに 成 長 して 新 規 雇 用 の 主 な 受 け 皿 として 機 能 していること また 個 人 消 費 も 堅 調 であることを 評 価 した 但 し 一 部 工 業 部 門 や 不 動 産 部 門 に 見 られる 過 剰 なレバレッジを 今 後 の 懸 念 要 因 として 挙 げた 世 界 経 済 については 新 興 国 や 途 上 国 を 中 心 とする 資 源 輸 出 国 において 資 源 価 格 の 下 落 に 適 応 できず 成 長 が 大 幅 に 鈍 化 したことを 今 回 の 下 方 修 正 の 主 因 とした 今 後 主 要 新 興 国 の 更 なる 成 長 鈍 化 金 融 市 場 のセン チメントの 大 きな 変 化 先 進 国 の 経 済 停 滞 予 想 以 上 に 長 引 く 一 次 産 品 価 格 の 低 迷 等 をリスク 要 因 として 挙 げた < 世 界 銀 行 による 中 国 世 界 経 済 のGDP 成 長 率 予 測 (%)> 2016 年 2017 年 2016 年 1 月 発 表 6.7 6.5 2016 年 6 月 発 表 6.7(±0.0) 6.5(±0.0) 2016 年 1 月 発 表 2.9 3.1 2016 年 6 月 発 表 2.4( 0.5) 2.8( 0.3) ( 出 所 ) 世 界 銀 行 世 界 経 済 見 通 し (2016 年 6 月 )を 基 に 作 成 ( )IMF は 本 年 4 月 の 発 表 で 中 国 の 2016 年 2017 年 の GDP 成 長 予 測 を 6.5% 6.2%とした 詳 細 については 本 誌 4 月 20 日 号 WEEKLY DIGEST をご 参 照 :http://www.bk.mufg.jp/report/inschiweek/416042001.pdf 中 国 世 界 2
貿 易 投 資 5 月 の 貿 易 統 計 輸 出 は 前 年 同 月 比 4.1% 輸 入 は 同 0.4% 税 関 総 署 が 8 日 に 発 表 した 貿 易 統 計 速 報 ( 米 ドル 建 )によると 5 月 の 輸 出 入 総 額 は 前 年 同 月 比 2.6%( 前 月 : 同 5.8%)の 3,121.5 億 米 ドル うち 輸 出 は 同 4.1%( 前 月 : 同 1.8%)の 1,810.6 億 米 ドルと 前 月 より 減 少 幅 が 拡 大 したものの 輸 入 は 同 0.4%( 前 月 : 同 10.9%)の 1,310.8 億 米 ドルと 前 月 に 比 べて 持 ち 直 した 貿 易 収 支 は 499.8 億 米 ドルの 黒 字 となり 前 月 の 455.6 億 米 ドルから 増 加 した 1-5 月 の 累 計 では 輸 出 入 総 額 が 前 年 同 期 比 8.6%の 1 兆 4,101.3 億 米 ドル うち 輸 出 が 同 7.3%の 8,138.1 億 米 ドル 輸 入 が 同 10.3%の 5,963.1 億 米 ドルとなった なお 1-5 月 の 主 要 貿 易 相 手 地 域 別 では 対 日 の 輸 出 が 前 年 同 期 比 6.6% 輸 入 が 同 5.1% 対 米 の 輸 出 が 同 9.6% 輸 入 が 同 12.8% 対 ASEAN の 輸 出 が 同 7.5% 輸 入 が 同 6.5% 対 EU の 輸 出 が 同 4.0% 輸 入 が 同 3.0%と いずれの 国 地 域 も 輸 出 入 ともに 前 年 を 下 回 った ( 億 米 ドル) 2,500 2,000 1,500 1,000 500 < 中 国 の 輸 出 入 額 伸 びの 月 別 推 移 > 輸 出 額 輸 入 額 輸 出 の 伸 び 輸 入 の 伸 び (%) 60 50 40 30 20 10 0 10 20 < 国 地 域 別 輸 出 入 額 と 伸 び 率 (2016 年 1-5 月 )> 輸 出 額 ( 億 米 ドル) 輸 入 額 ( 億 米 ドル) 国 地 域 前 年 比 (%) 前 年 比 (%) 512.6 542.8 日 本 6.6 5.1 EU 米 国 1,321.6 824.7 4.0 3.0 1,424.0 527.9 9.6 12.8 1,029.8 705.8 ASEAN 7.5 6.5 ( 出 所 ) 税 関 総 署 の 公 表 データを 基 に 作 成 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 2014 年 2015 年 2016 年 ( 出 所 ) 税 関 総 署 の 発 表 データを 基 に 作 成 30 金 融 為 替 5 月 外 貨 準 備 高 前 月 比 279 億 米 ドル 減 中 国 人 民 銀 行 の 7 日 の 発 表 によると 5 月 の 外 貨 準 備 高 は 前 月 比 279 億 米 ドルの 3 兆 1,917 億 米 ドルと 3 ヶ 月 ぶりの 減 少 となった 5 月 は 米 国 の 追 加 利 上 げ 観 測 の 強 まりで 米 ドル 高 が 一 時 進 行 し 人 民 銀 行 のドル 売 り 人 民 元 買 い 介 入 が 増 え たことや 米 ドル 高 によるユーロや 円 建 て 準 備 資 産 の 減 少 が 要 因 と 見 られている < 中 国 外 貨 準 備 高 の 推 移 ( 月 次 )> ( 兆 米 ドル) 4.2 4.0 3.8 3.6 3.4 3.2 3.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 2012 2013 2014 2015 2016 ( 出 所 ) 中 国 人 民 銀 行 の 公 表 データを 基 に 作 成 3
RMB REVIEW 重 要 イベントに 上 下 しつつも 上 値 は 重 い 冴 えない 米 雇 用 統 計 を 背 景 に 対 主 要 通 貨 でドル 売 りが 強 まる 中 オンショア 人 民 元 (CNY)は 前 週 (5/30 ~)までの 安 値 圏 から 急 反 発 週 間 高 値 となる 6.5520 で 寄 り 付 いた しかし 同 水 準 では 上 値 も 重 く 旺 盛 な ドル 買 い 需 要 を 背 景 に じりじり 下 落 翌 6/7 には 安 値 となる 6.5734 を 記 録 した もっとも その 後 は 端 午 節 ( 中 国 の 祝 日 )を 前 に 手 控 えムードが 強 まる 中 6.56 近 辺 まで 小 反 発 同 水 準 にて 越 週 している( 6/9~ 6/10 が 休 場 となる 為 オンショア 人 民 元 は 6/8 にクローズ) オフショア 人 民 元 (CNH)も 同 様 に 週 初 に 高 値 6.5465 を 示 現 するも その 後 は ドル 買 い 需 要 に 圧 されてじりじり 下 落 端 午 節 で 本 土 市 場 が 休 場 となる 中 週 末 には 安 値 となる 6.5895 を 記 録 した 引 けにかけて 小 反 発 するも 上 値 は 重 く そのまま 安 値 圏 にて 越 週 しそうだ 6/8 に 発 表 された 輸 出 統 計 は 外 需 不 振 を 背 景 に 前 年 同 月 比 4.1%と 市 場 予 想 ( 同 4.0%)を 下 回 る 冴 え ない 結 果 となった 一 方 輸 入 は 商 品 市 況 が 回 復 する 中 前 年 同 月 比 0.4%と 市 場 予 想 ( 6.8%)を 上 回 った 政 府 による 景 気 対 策 が 内 需 を 押 し 上 げたとの 見 方 も 根 強 く こうした 状 況 が 持 続 するか 否 か 来 月 以 降 の 結 果 に 注 目 が 集 まる この 他 6/9 には 物 価 指 標 も 発 表 された 消 費 者 物 価 指 数 は 前 年 同 月 比 +2.0% と 市 場 予 想 ( 同 +2.2%)と 前 月 実 績 ( 同 +2.3%)を 共 に 下 回 った 食 料 品 価 格 ( 特 に 生 鮮 野 菜 )の 低 下 が 主 因 と 見 られ 5 月 以 降 後 退 しつつあった 金 融 緩 和 期 待 が 足 許 で 再 び 台 頭 している もっとも 生 産 者 物 価 指 数 は 前 年 同 月 比 2.8%と 市 場 予 想 ( 3.2%)と 前 月 実 績 ( 3.4%)を 共 に 上 回 った このように 今 週 の 経 済 指 標 は 強 弱 まちまちの 結 果 となり 方 向 感 を 見 出 だすには 至 らなかった とは 言 え 政 府 当 局 がサプライサイドの 構 造 改 革 を 進 める 中 で 景 気 への 下 方 圧 力 は 相 応 に 根 強 い また 人 民 元 改 革 に 向 けた 取 り 組 み 強 化 も 潜 在 的 な 元 安 を 想 起 させよう 足 許 では 窓 口 指 導 を 通 じた 資 本 規 制 を 背 景 に 国 内 から 国 外 への 資 本 流 出 の 動 きが 抑 制 されてはいるものの 当 局 が 人 民 元 改 革 を 一 段 と 推 し 進 め れば 資 本 流 出 圧 力 が 強 まる 恐 れもあるだろう とりわけ 10 月 の SDR(IMF の 特 別 引 き 出 し 権 ) 組 み 入 れ 開 始 を 前 に 当 局 が 自 由 に 売 買 可 能 な 人 民 元 のハードカレンシー 化 を 企 図 し 変 動 幅 拡 大 や 変 動 相 場 制 移 行 等 に 踏 み 切 るシナリオも 想 定 される 事 実 6/6~6/7 に 開 催 された 米 中 戦 略 経 済 対 話 では 市 場 原 理 に 基 づい た 人 民 元 相 場 の 実 現 に 向 け 改 革 を 続 ける との 中 国 側 の 見 解 が 示 された こうした 動 きは ボラティリティの 拡 大 に 繋 がるため 人 民 元 相 場 の 下 値 不 安 を 高 め 易 い 今 後 は 人 民 元 改 革 の 動 向 に 留 意 が 必 要 だ 来 週 は 鉱 工 業 生 産 や 固 定 資 産 投 資 小 売 売 上 高 等 の 重 要 経 済 指 標 の 発 表 (6/13)に 加 え 米 MSCI 社 によ る 人 民 元 建 て 株 式 (A 株 )の 新 興 国 市 場 指 数 への 採 用 可 否 (6/14)にも 注 目 が 集 まる 採 用 見 送 りとなった 場 合 は 株 価 の 下 支 え 要 因 が 剥 落 する 為 中 国 株 の 重 石 となるだろう 一 方 米 国 サイドでは 6/14 の 米 小 売 売 上 高 や 6/14~15 の 米 FOMC に 注 目 が 集 まる 来 週 の 人 民 元 相 場 は 米 中 の 重 要 イベントに 上 下 しつつも 上 値 の 重 い 展 開 が 続 くだろう (6 月 10 日 作 成 ) グローバルマーケットリサーチ 日 付 USD JPY(100JPY) HKD EUR 金 利 上 海 A 株 Open Range Close 前 日 比 Close 前 日 比 Close 前 日 比 Close 前 日 比 (1wk) 指 数 前 日 比 2016.06.06 6.5550 6.5543~ 6.5669 6.5648-0.0207 6.1255 0.0813 0.84508-0.0023 7.4534 0.1117 2.1000 3071.25-4.09 2016.06.07 6.5655 6.5655~ 6.5740 6.5720 0.0072 6.0938-0.0317 0.84588 0.0008 7.4697 0.0163 2.2700 3073.28 2.03 2016.06.08 6.5717 6.5675~ 6.5721 6.5703-0.0017 6.1359 0.0421 0.84628 0.0004 7.4718 0.0021 2.2600 3063.26-10.02 ( 資 料 ) 中 国 外 貨 取 引 センター 中 国 人 民 銀 行 上 海 証 券 取 引 所 資 料 より 三 菱 東 京 UFJ 銀 行 国 際 業 務 部 作 成 4
EXPERT VIEW 中 国 移 転 価 格 税 制 対 応 マスターファイルの 作 り 方 (1) 作 成 に 向 けた 体 制 作 り 3 月 決 算 業 務 が 終 わり 少 しは 余 裕 の 出 てくる 時 期 かと 思 います パナマ 文 書 が 注 目 を 集 める 中 多 くの 企 業 では BEPS 対 応 をどうするか そろそろ 動 くかな というところでしょうか 日 本 の 税 制 では 直 前 対 象 事 業 年 度 の 連 結 総 収 入 金 額 が 1 千 億 円 以 上 の 多 国 籍 企 業 グループについて 事 業 概 況 報 告 事 項 いわゆる マスターファイル(MF)の 提 供 義 務 が 課 されることになりました 中 国 の 移 転 価 格 関 連 税 制 である 特 別 納 税 調 整 実 施 弁 法 の 最 終 改 定 版 は 現 時 点 においても 公 布 施 行 されていませんが ローカルファイル 作 成 と 同 じ 量 的 基 準 ( 有 形 資 産 関 連 取 引 年 間 2 億 元 以 上 )で 提 出 が 求 められるものと 考 えておいた 方 がよさそうです 現 に 本 年 度 の 確 定 申 告 書 附 表 である 関 連 取 引 申 告 表 では 関 連 者 の 名 称 住 所 代 表 者 適 用 税 率 など の 記 入 が 求 められる 様 式 となっており 電 子 申 告 フォームにより 未 記 入 では 提 出 できない 設 定 となるなど 当 局 がどう 使 うのか 本 当 に 必 要 なのかはさておき 関 連 取 引 情 報 の 提 出 要 求 が 高 まっています 関 連 取 引 2 億 元 で MF の 作 成 が 必 要 ならば 日 本 本 社 の 規 模 がそれほど 大 きくなくても 中 国 当 局 対 応 と して MF を 作 成 せざるをえない 会 社 も 出 てきます MF がどのようなものかは 多 くの 解 説 がでていますので そちらに 譲 り ここでは 中 国 対 応 MF をどのように 作 るかという 社 内 体 制 作 りのヒントを 解 説 します まずはゴールをはっきりさせることです 本 番 は 2017 年 3 月 期 決 算 ですから 今 2016 年 3 月 期 決 算 を トライアルで 始 めるなら 本 番 に 向 けた 練 習 ですので 完 璧 なものを 作 ろうと 意 気 込 む 必 要 はないでしょう とこ ろどころ 虫 食 いでもまずは 形 にしてみる というぐらいで 良 いのではないでしょうか プロジェクトチームを 立 ち 上 げて 多 くのスタッフを 配 置 できる 余 裕 がある 会 社 は 別 ですが 多 くの 会 社 では マスターファイルのために 専 属 の 人 員 を 配 置 する 余 裕 はありません ほどほどに 作 る というのは 人 的 リソー スの 制 約 という 現 実 的 な 要 請 からくるものですが 必 要 以 上 の 情 報 は 出 さないという 積 極 的 な 意 味 合 いもあり ます 海 外 の 税 務 当 局 を 意 識 して 必 要 最 小 限 の 情 報 をまとめるように 作 業 を 絞 り 込 みましょう 最 終 的 に 切 り 捨 てる 情 報 もあると 思 いますが 負 荷 ( 作 業 の 範 囲 )はなるべく 少 ない 方 がよいでしょう プロジェクトチームは 本 社 の 経 理 部 が 中 心 になると 思 われますが 事 業 部 製 造 部 法 務 部 研 究 開 発 部 などの 他 部 門 のメンバーの 参 画 も 不 可 欠 です また 中 国 のキーパーソンもメンバーに 入 れて 情 報 の 効 率 的 な 集 約 を 図 りましょう この 手 のプロジェクトでは 手 待 ち 時 間 を 短 くするのが 重 要 ですので 中 国 語 で 担 当 者 に 電 話 一 本 で 聞 けば 済 むことを 英 語 メールで 聞 いたがために 一 週 間 以 上 も 棚 ざらしにされてしまうなどとい う 事 態 は 避 けたいものです MF の 毎 年 の 更 新 を 通 じて 社 内 の 多 くのメンバーが 作 業 し 引 き 継 ぎ 経 験 値 を 社 内 に 溜 め 込 むことも 必 要 ですので 決 して 専 門 家 に 丸 投 げしてはいけません MF 試 作 プロジェクトチームは 経 理 部 を 中 心 として 編 成 されるコアメンバー(CM)と 海 外 法 人 の 主 管 部 門 である 事 業 部 や 研 究 開 発 法 務 財 務 などの 本 社 機 能 部 門 の 人 員 から 成 るプロジェクトメンバー(PM)の 二 段 階 編 成 がよさそうです コアメンバーの 長 は 経 理 担 当 役 員 に 就 いてもらい 海 外 法 人 などグループ 会 社 5
の 動 きが 鈍 いときに 檄 を 飛 ばしてもらいます 実 務 部 隊 はマネジメントに 報 告 する 部 長 課 長 クラスの 方 その 下 に 資 料 収 集 読 み 込 み データ 打 ち 込 み 連 絡 業 務 などを 嫌 がらずにこなすイキのいい 若 手 社 員 が ほしいところです コアメンバーの 主 なタスクは 1)キックオフミーティングを 主 催 してプロジェクトメンバーに 当 プロジェクトの 意 義 を 伝 える 2)PM を 常 時 フォローし 動 機 付 け リード 時 間 管 理 する 3) 収 集 した 資 料 を 整 理 し 取 りまと める 4)PM にインタビューし また 資 料 の 不 明 点 などを 質 問 し 確 認 する 5)MF として 視 覚 化 し 報 告 書 として まとめあげ マネジメントに 報 告 する となります プロジェクトメンバーの 構 成 としては 事 業 部 毎 に 責 任 者 担 当 者 を 任 命 し 事 業 部 責 任 者 には 海 外 法 人 からの 情 報 収 集 が 遅 れる 際 に 尻 を 叩 いてもらいましょう プロジェクトメンバーの 主 なタスクは 1) 所 属 する 事 業 及 び 海 外 法 人 に 関 係 する 資 料 情 報 の 一 次 収 集 2)CM の 主 宰 するインタビューへの 参 加 3)CM の 作 成 する MF 案 へのフィードバック 4) 海 外 関 係 会 社 との 連 絡 5)MF 作 成 の 過 程 で 浮 かび 上 がってきた 勘 案 事 項 に 対 する 解 決 策 の 検 討 MF 運 用 確 認 のための 体 制 引 き 継 ぎ などとなります 多 くの 会 社 では MF の 作 成 が 初 めてでしょうから 専 門 家 外 部 協 力 者 の 起 用 は 効 率 的 なプロジェクトの 進 行 には 必 要 でしょう MF テンプレート 海 外 法 人 向 けの 質 問 票 の 提 供 プロジェクト 進 行 の 具 体 的 な 手 順 の 指 導 資 料 整 理 や 分 析 の 方 法 などのノウハウの 提 供 など その 起 用 ポイントは 多 岐 にわたります しかしな がら 専 門 家 はあくまでも 外 部 協 力 者 ですので 守 備 範 囲 をはっきりさせて 限 定 的 に 起 用 されるのが 宜 しいか と 思 います ( 続 く) 上 海 衆 逸 企 業 管 理 諮 詢 有 限 公 司 ( 上 海 ユナイテッド アチーブメント コンサルティング) 執 行 董 事 鈴 木 康 伸 ( 日 本 国 公 認 会 計 士 ) ~アンケート 実 施 中 ~ ( 回 答 時 間 :10 秒 回 答 期 限 :2016 年 7 月 15 日 ) https://s.bk.mufg.jp/cgi-bin/5/5.pl?uri=m6anfd 6