(2) 築 地 市 場 の 再 整 備 計 画 ~ 移 転 後 築 地 再 整 備 計 画 以 上 の 点 を 踏 まえた 実 際 に 挙 げられている 再 整 備 計 画 を 図 5-63 に 示 す 築 地 市 場 再 整 備 計 画 は 大 きく 3 つに 分 けられる 以 後 それぞれの 再



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5.4.2 調 査 対 象 市 場 と 年 間 電 力 消 費 量 東 京 都 中 央 卸 売 市 場 11 市 場 のうち 食 肉 市 場 と 多 摩 市 場 を 除 く 9 市 場 から 有 効 データを 得 たので それらの 市 場 を 調 査 対 象 市 場 とする 図 5-17 に 198

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

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容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

目 次 第 1 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 1. 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 2. 施 行 者 の 名 称 1 第 2 施 行 地 区 1 1. 施 行 地 区 の 位 置 1 2. 施 行 地 区 位 置 図 1 3. 施 行 地 区 の 区 域 1 4

Microsoft Word 印刷ver 本編最終no1(黒字化) .doc

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

xls

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事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

<4D F736F F D2095CA8E A90DA91B18C9F93A289F1939A8F D8288B3816A5F E646F63>

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

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面 積 率

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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

再 生 可 能 エネルギー 等 導 入 推 進 基 金 事 業 計 画 書 ( 各 年 度 計 画 書 ) ( 事 業 計 画 の 概 要 ) 計 画 の 名 称 京 都 府 地 球 温 暖 化 対 策 等 推 進 基 金 計 画 の 期 間 交 付 対 象 京 都 府 府 内 市 町 村 民 間

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

スライド 1

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第1号様式 その1

130117_『高齢社会をむかえた東京23区の将来 人口と建物の関係から見て

目 次 第 1. 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 (1) 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 (2) 施 行 者 の 名 称 1 第 2. 施 行 区 1 (1) 施 行 区 の 位 置 1 (2) 施 行 区 位 置 図 1 (3) 施 行 区 の 区 域 1 (4) 施

Microsoft Word )40期決算公開用.doc

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

1 はじめに 計 画 の 目 的 国 は 平 成 18 年 度 に 住 生 活 基 本 法 を 制 定 し 住 まいに 関 する 基 本 的 な 計 画 となる 住 生 活 基 本 計 画 ( 全 国 計 画 )を 策 定 し 住 宅 セーフティネットの 確 保 や 住 生 活 の 質 の 向 上

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

市 の 人 口 密 度 は 5,000 人 を 超 え 図 4 人 口 密 度 ( 単 位 : 人 /k m2) に 次 いで 高 くなっている 0 5,000 10,000 15,000 首 都 圏 に 立 地 する 政 令 指 定 都 市 では 都 内 に 通 勤 通 学 する 人 口 が 多

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

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4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

受 託 工 事 費 一 般 管 理 費 何 地 区 給 料 手 当 賞 与 引 当 金 繰 入 額 賃 金 報 酬 法 定 福 利 費 退 職 給 付 費 備 消 品 費 厚 生 福 利 費 報 償 費 旅 費 被 服 費 光 熱 水 費 燃 料 費 食 糧 費 印 刷 製 本 費 測 量 調 査

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.


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資料3 家電エコポイント制度の政策効果等について

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経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

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表紙

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波佐見町の給与・定員管理等について

 三郷市市街化調整区域の整備及び保全の方針(案)

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

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主要生活道路について

記者発表資料

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (5 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 区 類 団 府 分 似 体 平 均 年 齢

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 2 年 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものです ( 単 位 : ) 3 職 員 の 平 均 給 与 月

( 別 途 調 査 様 式 1) 減 損 損 失 を 認 識 するに 至 った 経 緯 等 1 列 2 列 3 列 4 列 5 列 6 列 7 列 8 列 9 列 10 列 11 列 12 列 13 列 14 列 15 列 16 列 17 列 18 列 19 列 20 列 21 列 22 列 固 定

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平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

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一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 ) ( 単 位 : ) 1 級 級 級 級 5 級 級 1 号 給 の 給 料 月 額 15, 185,8,9 1,9 89,, 最 高 号 給 の 給 料 月 額,7 9, 5, 9,1,5, ( 注 ) 給 料 月 額 は

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Microsoft Word - 資料3(用途)

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

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小山市保育所整備計画

総合評価点算定基準(簡易型建築・電気・管工事)

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目 改 正 項 目 軽 自 動 車 率 の 引 上 げ 〇 国 及 び 地 方 を 通 じた 自 動 車 関 連 制 の 見 直 しに 伴 い 軽 自 動 車 の 標 準 率 が 次 のとおり 引 き 上 げられます 車 種 区 分 引 上 げ 幅 50cc 以 下 1,000 円 2,000 円

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

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は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

守 口 市 立 東 小 学 校 大 久 保 小 学 校 の 統 合 実 施 計 画 目 次 第 1 守 口 市 における 学 校 統 合 の 背 景 1 第 2 東 小 学 校 と 大 久 保 小 学 校 の 統 合 について 1 第 3 統 合 校 の 学 校 づくりについて 2 第 4 東 小

1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

(3) その 他 市 長 が 必 要 と 認 める 書 類 ( 補 助 金 の 交 付 決 定 ) 第 6 条 市 長 は 前 条 の 申 請 書 を 受 理 したときは 速 やかにその 内 容 を 審 査 し 補 助 金 を 交 付 すべきものと 認 めたときは 規 則 第 7 条 に 規 定 す

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入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

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は し が き

No.7 アメリカ 合 衆 国 小 規 模 事 例 (そ4) 助 金 も 財 源 になっている しかし 小 規 模 事 業 体 では 連 邦 政 府 から 基 金 はもちろん 市 から 補 助 金 もまったくない が 実 状 である すなわち 給 人 口 が25 人 から100 人 規 模 小 規


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文化政策情報システムの運用等

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

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Transcription:

5.6 築 地 市 場 を 中 心 としたエネルギー 供 給 システムの 提 案 5.6.1 築 地 市 場 をめぐる 動 向 (1) 現 状 の 築 地 市 場 の 問 題 点 東 京 都 築 地 市 場 の 現 状 の 問 題 点 としては 1 施 設 の 老 朽 化 ( 開 設 以 来 60 年 ) 2 市 場 内 の 交 通 の 混 雑 があげられる これらの 問 題 は 再 整 備 により 人 物 車 の 道 線 の 確 保 を することで 解 決 可 能 である 一 方 近 年 輸 入 品 の 増 加 スーパーマーケットや 外 食 産 業 などの 大 口 需 要 者 による 産 地 への 直 接 買 い 付 け( 図 5-61)などの 影 響 により 市 場 を 経 由 しない 流 通 の 比 重 が 高 まっており 東 京 都 中 央 卸 売 場 市 場 の 取 扱 量 は 減 少 の 傾 向 にある 実 際 に 築 地 市 場 の 取 扱 量 も 東 京 都 中 央 卸 売 市 場 全 体 と 同 様 に 図 5-62 のように 減 少 しつ つある 前 述 の 通 り 今 後 の 物 流 の 増 大 が 見 込 まれないことから 再 整 備 後 の 市 場 の 規 模 は 現 状 と 同 じかそれ 以 下 で 物 流 を 賄 うことができることがわかる また 実 際 の 再 整 備 計 画 は 既 存 の 市 場 機 能 を 維 持 しつつ 開 発 を 行 なわなければならない 図 5-61 生 産 者 から 消 費 者 への 物 流 ルート 図 5-62 築 地 市 場 の 取 扱 実 績 の 推 移 出 典 ) 築 地 市 場 概 要 抜 粋 5-59

(2) 築 地 市 場 の 再 整 備 計 画 ~ 移 転 後 築 地 再 整 備 計 画 以 上 の 点 を 踏 まえた 実 際 に 挙 げられている 再 整 備 計 画 を 図 5-63 に 示 す 築 地 市 場 再 整 備 計 画 は 大 きく 3 つに 分 けられる 以 後 それぞれの 再 整 備 計 画 について 述 べていく また 図 5-64 に 築 地 市 場 の 現 状 平 面 図 をのせる 図 5-63 築 地 市 場 の 再 整 備 計 画 図 5-64 築 地 市 場 の 現 状 平 面 図 5-60

1 築 地 段 階 的 整 備 案 1 つ 目 は 築 地 段 階 的 整 備 案 である これは 既 存 の 市 場 を 維 持 しながら 部 分 的 に 市 場 内 を 閉 鎖 し 増 改 築 を 行 なう 案 である これにより 築 地 市 場 の 取 扱 量 が 格 段 に 下 がっ てしまうことは 言 うまでも 無 い この 主 な 案 には 東 京 魚 市 場 卸 協 同 組 合 の 計 画 である 築 地 市 場 再 整 備 に 係 る 東 卸 案 東 京 都 の 計 画 である 築 地 市 場 再 整 備 基 本 計 画 などが あげられる 1-1 築 地 市 場 再 整 備 に 係 る 東 卸 案 ( 東 京 魚 市 場 卸 協 同 組 合 )1999 年 6 月 1999 年 6 月 に 東 京 魚 市 場 卸 協 同 組 合 の 計 画 の 元 提 出 された 案 が 本 案 にあたる( 図 5-65) 築 地 市 場 の 将 来 のビジョンとして 多 目 的 複 合 市 場 であり 都 市 的 文 化 的 経 済 的 拠 点 としてのシンボル 的 な 市 場 になることをあげている 主 に 現 状 の 水 産 部 に 対 し て 整 理 を 行 うもので 現 状 の 交 通 の 混 雑 を 防 ぐため 卸 売 市 場 の 中 間 に 20 m 幅 員 の 市 場 内 幹 線 道 路 を 導 入 する 計 画 である 図 5-65 築 地 市 場 再 整 備 に 係 る 東 卸 案 5-61

1-2 築 地 市 場 再 整 備 基 本 計 画 ( 東 京 都 )1987 年 東 京 都 によって 1987 年 1 月 に 提 出 された 整 備 案 がこれにあたる( 図 5-66) 1986 年 2 月 に 設 置 された 築 地 市 場 再 整 備 委 員 会 においては 当 初 国 鉄 の 汐 留 駅 の 跡 地 に 仮 移 転 し 築 地 市 場 も 再 整 備 を 図 ることが 考 えられた しかし 7 月 に 汐 留 移 転 の 可 能 性 の 見 通 しが 立 たないことから 現 在 地 で 営 業 を 続 けながらの 再 整 備 を 検 討 する 必 要 性 が 上 げら れ 本 案 が 提 出 されたのである この 案 では 人 工 地 盤 工 法 による 建 設 が 行 われる 2 築 地 市 場 全 面 移 転 案 図 5-66 築 地 市 場 再 整 備 計 画 の 東 京 都 案 5-62

2 つ 目 は 築 地 市 場 全 面 移 転 案 である 東 京 都 の 計 画 の 下 既 存 の 市 場 機 能 を 維 持 しな がら 別 の 場 所 に 新 たな 市 場 を 建 て 完 成 後 全 面 移 転 を 行 なうものである 現 在 東 京 都 から 候 補 地 が 挙 げられていなく 事 実 上 計 画 は 止 まっている 状 況 である 3 移 転 後 築 地 開 発 案 3 つ 目 は 移 転 後 築 地 開 発 案 である この 案 は 2 つ 目 の 築 地 市 場 全 面 移 転 案 に 基 づい た 東 京 都 の 計 画 により 決 められた 移 転 先 に 市 場 の 大 部 分 が 移 転 したあとの 築 地 に 新 たな 市 場 を 開 発 するという 計 画 である 現 在 全 ての 案 の 中 で 最 も 計 画 が 進 んでおり 本 研 究 ではこの 3 つ 目 の 市 場 移 転 後 の 築 地 再 整 備 案 について 取 り 上 げ 以 後 再 整 備 計 画 と 表 記 する 現 在 上 げられている 案 は 環 境 技 術 システム 研 究 所 による 築 地 市 場 再 整 備 案 がある 平 面 図 を 図 5-67 に 示 す この 再 整 備 計 画 は 東 京 都 の 計 画 により 決 められた 移 転 先 に 市 場 の 大 部 分 が 移 転 した あと 中 央 区 区 営 の 市 場 を 整 備 するものである 現 状 の 築 地 市 場 の 問 題 である 交 通 の 混 雑 を 引 き 起 こす 無 秩 序 な 自 動 車 の 駐 車 を 減 らすため 市 場 内 に 都 道 (W= 25 m)を 引 図 5-67 移 転 後 築 地 開 発 案 の 築 地 市 場 5-63

き 込 み 交 通 の 整 理 及 び 道 線 の 確 保 を 行 なうという 点 が 他 の 計 画 とは 明 らかに 違 う 点 であ る 基 本 的 には 水 産 部 の 65% 青 果 部 の 64% が 再 整 備 後 の 築 地 市 場 に 残 り 残 りの 青 果 部 と 水 産 部 の 大 部 分 は 移 転 する さらに 敷 地 内 を 以 下 のようにわける( 表 5-23) A 地 区 : 市 場 の 事 務 所 駐 車 場 及 び 一 般 オフィス 商 業 施 設 (27 階 建 て) B 地 区 : 青 果 部 駐 車 場 C 地 区 : 市 場 の 事 務 所 駐 車 場 及 び 一 般 オフィス 商 業 施 設 (26 階 建 て) D 地 区 : 冷 蔵 棟 水 産 部 の 一 般 棟 E 地 区 : 水 産 部 駐 車 場 B D E 地 区 が 市 場 機 能 のみが 入 っており A C 地 区 にはB D E 地 区 の 容 積 を 移 転 して 一 般 オフィスなどを 含 む 高 層 ビルを 建 てることになる 次 に 再 整 備 計 画 に 基 づく 築 地 市 場 のエネルギー 消 費 量 を 求 める 地 区 ごとに 表 記 さ れている 表 5-23 に 基 づいて 用 途 別 に 再 構 築 した 築 地 市 場 の 再 整 備 後 の 用 途 別 床 面 積 を 表 5-24 に 示 す 再 整 備 計 画 の 築 地 市 場 の 延 べ 床 面 積 も 現 状 と 同 様 に 大 田 市 場 よりも 大 きい 表 5-23 築 地 再 整 備 後 の 市 場 の 用 途 5-64

5.6.2 築 地 市 場 の 再 整 備 後 のエネルギー 需 要 量 の 算 定 また 水 産 部 も 現 状 と 同 じく 東 京 都 中 央 卸 売 市 場 の 中 で 最 も 規 模 が 大 きい つまり 再 整 備 後 も 日 本 で 最 も 規 模 の 大 きい 市 場 であるということがわかる また 表 5-24 には そ の 他 一 般 用 途 (A C 地 区 の 商 業 業 務 施 設 )は 含 まない さらに 本 研 究 では 開 市 日 と 休 市 日 でのエネルギー 需 要 量 について 分 けて 考 える そ こで 月 別 の 開 市 日 と 休 市 日 の 日 数 を 表 5-25 に 示 す 今 後 の 年 間 のエネルギー 需 要 量 は この 数 値 を 用 いて 計 算 を 行 なう この 用 途 別 床 面 積 に 5.4 で 求 めた 中 央 卸 売 市 場 のエネルギー 原 単 位 をかけ 再 整 備 後 表 5-24 築 地 再 整 備 後 の 市 場 の 用 途 別 延 べ 床 面 積 表 5-25 築 地 再 整 備 後 の 開 市 日 と 休 市 日 の 日 数 5-65

の 築 地 市 場 の 電 力 消 費 量 を 算 出 した( 図 5-68) 再 整 備 計 画 においては エネルギー 消 費 量 の 多 い 水 産 部 及 び 冷 蔵 倉 庫 が 大 部 分 を 占 めていることがわかる その 為 一 日 中 を 通 して 一 定 以 上 のエネルギー 需 要 がある また 水 産 部 の 各 店 舗 もそれぞれ 冷 蔵 庫 を 持 っ ており 同 様 に 1 日 中 かなりの 需 要 がある (1) 現 状 のエネルギー 供 給 方 法 ( 従 来 型 ) 現 状 のエネルギー 供 給 方 法 を 図 5-69 に 示 す 市 場 内 のエネルギー 需 要 は 事 務 所 の 冷 暖 需 要 以 外 は 全 て 系 統 電 力 で 賄 われている せり 場 の 店 舗 部 分 に 個 別 店 舗 が 多 数 入 って おり それぞれ PAC により 冷 暖 房 を 行 なっている 現 状 の 設 備 を 再 整 備 後 にあてた 供 給 図 5-68 築 地 市 場 の 年 間 電 力 消 費 量 5.6.3 築 地 市 場 への CGS を 用 いたエネルギー 供 給 システムの 提 案 前 述 の 通 り 水 産 部 や 冷 蔵 倉 庫 などにより 一 日 中 を 通 して 一 定 以 上 のエネルギー 需 要 があるため 本 研 究 では 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 方 法 として CGS の 導 入 の 提 案 を 行 なう また AC 地 区 のその 他 の 用 途 へのエネルギー 供 給 は 行 なわず 各 テナントが それぞれ 賄 うこととする 表 5-26 に 機 器 効 率 及 び 各 機 器 設 定 値 を 示 す また CGS は 電 力 負 荷 追 従 運 転 とする 5-66

表 5-26 機 器 効 率 及 び 各 機 器 設 定 値 注 1) メーカーカタログ 値 ( 蒸 発 温 度 - 35 仕 様 ) 2) 省 エネルギーハンドブック 98 ( 財 ) 住 宅 建 築 省 エネルギー 機 構 3) 平 成 9 年 度 版 環 境 白 書 環 境 庁 ( 当 時 ) 4) 環 境 庁 ( 当 時 ) 方 法 を 従 来 型 と 表 記 する (2)CGS を 用 いたエネルギー 供 給 方 法 (TYPE1) TYPE1 はせり 場 部 分 を 系 統 電 力 で 賄 い その 他 の 用 途 は CGS で 賄 う 方 法 である( 図 5-70) 表 5-27 にエネルギー 供 給 の 詳 細 を 示 す 事 務 所 および 冷 蔵 倉 庫 の 熱 需 要 は CGS 排 熱 を 利 用 し 冷 暖 房 需 要 は 蒸 気 式 吸 収 冷 凍 機 にて 冷 凍 需 要 は 蒸 気 焚 アンモニア 吸 収 式 冷 図 5-69 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 方 法 ( 現 状 従 来 型 ) 5-67

凍 機 にて 賄 うこととする 実 際 の 市 場 のせり 場 部 分 は 多 くの 個 別 の 仲 卸 店 舗 で 構 成 されて おり エネルギー 供 給 を 一 括 化 するのは 難 しいと 考 えられる 冷 蔵 倉 庫 は 現 状 とは 異 なり ガス 吸 収 式 冷 凍 機 により CGS 排 熱 を 利 用 するため 省 エネルギーである また せり 場 部 分 を CGS からの 供 給 からはずしたため 従 来 型 に 比 べて 電 力 需 要 が 少 なくなっている (3)CGS を 用 いたエネルギー 供 給 方 法 (TYPE2) TYPE2 は 市 場 内 のエネルギー 需 要 を 全 て CGS で 賄 う 方 法 である( 図 5-71) 表 5-28 に 冷 蔵 倉 庫 は TYPE1 と 同 様 に 蒸 気 焚 アンモニア 吸 収 式 冷 凍 機 により CGS 排 熱 を 利 用 するため 省 エネルギーである しかし 電 力 追 従 運 転 の 場 合 電 力 需 要 がかなり 多 く 一 方 熱 需 要 がそれに 比 べるとそれほど 多 くないため 余 剰 排 熱 が 多 く 出 るという 問 題 がある 図 5-70 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 方 法 (TYPE1) 表 5-27 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 (TYPE1) 5-68

(1) 築 地 市 場 の 現 状 及 び 従 来 型 のエネルギー 供 給 量 表 5-29 に 築 地 市 場 の 現 状 のエネルギー 供 給 量 をしめす 開 市 日 と 休 市 日 の 月 別 エネル ギー 供 給 量 及 び 月 別 の 時 間 最 大 使 用 量 を 示 す 同 様 に 表 5-30 に 再 整 備 計 画 に 基 づく 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 である 従 来 型 のエネルギー 供 給 量 を 示 す 従 来 型 は 床 面 積 が 減 るので 現 状 よりも 少 なくなっている (2) 再 整 備 計 画 に 基 づく 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 (TYPE1) 図 5-71 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 方 法 (TYPE2) 表 5-28 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 (TYPE2) 5-69

5.6.4 築 地 市 場 への CGS を 用 いた 提 案 システム 別 のエネルギー 供 給 量 表 5-31 5-32 に 築 地 市 場 の TYPE1 のエネルギー 供 給 量 をしめす 開 市 日 と 休 市 日 の 月 別 エネルギー 供 給 量 及 び 月 別 の 時 間 最 大 使 用 量 を 示 す また この TYPE1 は CGS 使 用 部 分 ( 事 務 所 冷 蔵 倉 庫 関 連 所 表 5-31)と 系 統 電 力 で 賄 う 部 分 (せり 場 部 分 表 5-32) とで 供 給 量 の 表 は 分 かれている TYPE1 では せり 場 部 分 を 系 統 電 力 で 賄 うことにより CGS で 賄 う 電 力 需 要 が 減 る TYPE1 に 導 入 する CGS の 規 模 は 表 5-31 より 1.4MWh となる 表 5-29 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 ( 現 状 ) 表 5-30 再 整 備 計 画 に 基 づく 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 ( 従 来 型 ) 5-70

(3) 再 整 備 計 画 に 基 づく 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 (TYPE2) 表 5-33 に 築 地 市 場 の TYPE2 のエネルギー 供 給 量 をしめす 開 市 日 と 休 市 日 の 月 別 エネ ルギー 供 給 量 及 び 月 別 の 時 間 最 大 使 用 量 を 示 す 冷 蔵 倉 庫 の 冷 凍 需 要 を 電 力 ではなく 熱 で 賄 うため 従 来 型 より 熱 供 給 量 が 増 えているが 電 力 供 給 量 は 減 っている TYPE2 に 導 入 する CGS の 規 模 は 6MWh となる 電 力 負 荷 追 従 運 転 の 為 TYPE1 に 比 較 して TYPE2 の 電 力 需 要 は 大 きい 表 5-31 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 (CGS 導 入 部 分 )(TYPE1) 表 5-32 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 (CGS 以 外 )(TYPE1) 5-71

表 5-33 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 (TYPE2) 5-72

5.6.5 築 地 市 場 への CGS を 用 いた 提 案 システム 別 の CGS 排 熱 の 利 用 図 5-72 に CGS 導 入 時 の CGS 排 熱 の 利 用 用 途 をしめす ここでは TYPE1 を 例 にとって 示 す 市 場 内 の 熱 需 要 は 事 務 所 と 冷 蔵 倉 庫 にある 事 務 所 は 冷 暖 房 需 要 給 湯 需 要 である 一 方 冷 蔵 倉 庫 は 冷 凍 需 要 である 図 からわかるように 最 も 需 要 があるのは 冷 蔵 倉 庫 の 冷 凍 需 要 である その 他 の 需 要 はとても 少 ない つまり 市 場 内 で 最 も 熱 需 要 があるのは 冷 蔵 倉 庫 であるといえる 図 は 1 月 の 開 市 日 の 時 刻 別 の CGS 排 熱 利 用 状 況 を 示 しているが 若 干 時 間 によっては CGS 排 熱 があまっていたり 逆 に 不 足 している 時 間 も 存 在 する 図 5-72 CGS 排 熱 の 利 用 用 途 5-73

図 5-73 に CGS 導 入 時 の 月 別 の CGS 排 熱 利 用 量 を 示 す TYPE2 は 年 間 を 通 して 市 場 内 の ほとんどの 熱 需 要 ( 事 務 所 および 冷 蔵 倉 庫 表 5-28)を 賄 うことができている しかし 年 間 を 通 して 余 剰 排 熱 があることがわかる 一 方 TYPE1 は 年 間 を 通 して 余 剰 排 熱 がそれ ほどない 運 転 をしていることがわかる しかし 逆 に 熱 が 足 りなくなり 年 間 を 通 して 補 助 ボイラを 稼 動 させている 特 に 夏 場 は 市 場 内 の 冷 蔵 倉 庫 の 冷 凍 需 要 事 務 所 部 分 の 冷 房 需 要 などの 増 加 により CGS 排 熱 だけでは 賄 うことができず 補 助 ボイラを 稼 動 して 不 足 した 熱 をまかなっている TYPE 1 TYPE 2 図 5-73 CGS 排 熱 の 月 別 の 利 用 量 5-74

5.6.6 築 地 市 場 への CGS を 用 いたエネルギー 供 給 システムの 比 較 評 価 (1) 投 入 一 次 エネルギー 量 の 削 減 効 果 表 5-34 に 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 TYPE 別 の 月 別 の 投 入 一 次 エネルギー 量 をしめ す 算 定 の 際 に 2 次 換 算 値 を 用 いた 図 5-74 にエネルギー 供 給 方 法 別 の 投 入 一 次 エネル ギー 量 を 示 す また TYPE 別 の 年 間 の CGS 排 熱 利 用 量 を 図 5-75 に 示 す 図 5-75 からわ かるように CGS を 電 力 負 荷 追 従 運 転 で 動 かすことによる CGS の 余 剰 排 熱 を 比 較 的 効 率 良 く 利 用 しているため 16%の 削 減 となった 一 方 TYPE1 は せり 場 部 分 を 系 統 電 力 で 賄 っ たため CGS の 電 力 需 要 が 減 り 余 剰 排 熱 も 減 ったが 逆 に 補 助 ボイラを 稼 動 させたため に 15% の 削 減 となった 表 5-34 築 地 市 場 の 月 別 投 入 一 次 エネルギー 量 余 剰 排 熱 量 図 5-74 TYPE 別 の 年 間 投 入 一 次 エネルギー 量 比 較 図 5-75 TYPE 別 の 年 間 CGS 排 熱 利 用 量 5-75

(2) 環 境 負 荷 物 質 排 出 量 の 削 減 効 果 環 境 負 荷 物 質 の 排 出 量 に 関 しては 図 5-76 に 示 す CGS を 導 入 することにより NOx SO x CO2 の 全 てにおいて 従 来 型 に 比 べてかなりの 削 減 が 見 込 まれることがわかった TYPE2 は 従 来 型 と 比 較 して NOx SO x CO2 の 排 出 量 をそれぞれ 83% 100% 76% 削 減 できるこ とが 分 かる しかし 休 市 日 には 冷 暖 房 需 要 がほとんど 無 いため 余 剰 排 熱 が 増 えてし まう( 冷 蔵 倉 庫 の 冷 凍 需 要 はある) 休 市 日 の CGS 排 熱 利 用 が 今 後 の 課 題 といえる コールドチェーンの 要 として 冷 熱 需 要 の 伸 びが 大 きいと 考 えられる 卸 売 市 場 及 び 市 場 表 5-35 環 境 負 荷 物 質 排 出 量 原 単 位 1) 1) 1) 1) 1) 2) 3) 出 典 ) 1) 都 市 ガスによる CGS システム 計 画 設 計 と 評 価 ( 社 ) 空 気 調 和 衛 生 工 学 会 2) 電 力 9 社 の 火 力 発 電 所 の CO2 排 出 原 単 位 電 事 審 基 本 政 策 部 会 資 料 (1997 年 11 月 ) 3) 都 市 ガス(13A)の 標 準 組 成 より 算 出 図 5-76 環 境 負 荷 物 質 排 出 量 比 較 5-76

5.6.7 再 整 備 計 画 全 体 を 対 象 にしたエネルギー 供 給 システムの 提 案 今 までは 築 地 市 場 内 の 用 途 のみでのエネルギー 供 給 システムの 提 案 を 行 なったが ここからは 周 辺 のその 他 用 途 も 含 めてのエネルギー 供 給 システムを 提 案 する というのも 4 章 のエネルギー 原 単 位 の 作 成 でも 述 べたように 市 場 のエネルギー 消 費 の 時 間 帯 は 一 般 用 とは 正 反 対 である つまり 夜 から 朝 方 にかけてエネルギー 消 費 のピークが 来 るのである 一 方 一 般 的 な 商 業 施 設 及 び 業 務 施 設 や 住 宅 施 設 は 昼 から 夜 にかけてエネルギーが 消 費 さ れる その 為 市 場 の 各 用 途 と 一 般 用 途 施 設 の 複 合 施 設 はエネルギーの 平 準 化 が 図 るこ とができるといえる そこで ここでは 先 ほどは 含 めていなかったA C 地 区 ( 表 5-23)にある 商 業 施 設 及 び 業 務 施 設 を 含 めての 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 の 提 案 を 行 なう また ここでは CGS のエネルギー 供 給 先 は 先 ほどの TYPE2( 市 場 内 全 ての 用 途 への CGS からのエネルギー 供 給 ) を 基 準 に 考 えることとする 表 5-36 に 一 般 用 途 ( 商 業 業 務 施 設 )の 延 べ 床 面 積 を 示 す 表 5-36 築 地 市 場 の 一 般 用 途 の 延 べ 床 面 積 5-77

(1) 従 来 型 のエネルギー 供 給 方 法 ( 従 来 型 ) 従 来 型 のエネルギー 供 給 方 法 を 図 5-77 に 示 す 市 場 内 のエネルギー 需 要 は 事 務 所 の 給 湯 需 要 以 外 は 全 て 系 統 電 力 で 賄 われている せり 場 の 店 舗 部 分 に 個 別 店 舗 が 多 数 入 っ ており それぞれ PAC により 冷 暖 房 を 行 なっている また その 他 の 一 般 用 途 部 分 も 系 統 電 力 で 電 力 需 要 冷 暖 房 需 要 が 賄 われている 現 状 では その 他 の 用 途 を 含 む 高 層 ビ ルはないので 本 研 究 では 従 来 型 を 上 記 のように 設 定 する 図 5-77 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 方 法 ( 従 来 型 ) 5-78

(2)CGS を 用 いたエネルギー 供 給 方 法 (TYPE3) TYPE3 は 市 場 内 のエネルギー 需 要 を 全 て CGS で 賄 う 方 法 である( 図 5-78) またその 他 の 用 途 に 関 しては 業 務 施 設 商 業 施 設 ともに 一 般 電 力 を 系 統 電 力 で 賄 う また 熱 需 要 に 関 しては CGS 排 熱 で 全 て 賄 うこととする 図 5-78 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 方 法 (TYPE3) 5-79

(3)CGS を 用 いたエネルギー 供 給 方 法 (TYPE4) TYPE4 は TYPE3 と 同 様 に 市 場 内 のエネルギー 需 要 を 全 て CGS で 賄 う 方 法 であるが そ の 他 の 一 般 用 途 である 業 務 施 設 と 商 業 施 設 に 関 しては 業 務 施 設 の 一 般 電 力 を CGS 発 電 で 商 業 施 設 の 一 般 電 力 を 系 統 電 力 で 賄 うこととする( 図 5-79) またその 他 の 熱 需 要 は TYPE3 と 同 様 に CGS 排 熱 で 賄 う 図 5-79 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 方 法 (TYPE4) 5-80

(4)CGS を 用 いたエネルギー 供 給 方 法 (TYPE5) TYPE5 は TYPE3 と 同 様 に 市 場 内 のエネルギー 需 要 を 全 て CGS で 賄 う 方 法 であるが そ の 他 の 一 般 用 途 である 業 務 施 設 と 商 業 施 設 に 関 しては TYPE4 とは 反 対 に 業 務 施 設 の 一 般 電 力 を 系 統 電 力 で 商 業 施 設 の 一 般 電 力 を CGS 発 電 で 賄 うこととする( 図 5-80) また その 他 の 熱 需 要 は TYPE3 と 同 様 に CGS 排 熱 で 賄 う 図 5-80 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 方 法 (TYPE5) 5-81

(5)CGS を 用 いたエネルギー 供 給 方 法 (TYPE6) TYPE6 は 市 場 内 のエネルギー 需 要 及 びその 他 の 一 般 用 途 ( 業 務 商 業 施 設 ) 全 てを CGS で 賄 う 方 法 である ( 図 5-81) 図 5-81 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 方 法 (TYPE6) 5-82

5.6.8 再 整 備 計 画 全 体 を 対 象 にした 提 案 システム 別 のエネルギー 供 給 量 (1) 従 来 型 のエネルギー 供 給 量 表 5-37 に 再 整 備 計 画 に 基 づく 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 である 従 来 型 TYPE のエネ ルギー 供 給 量 を 示 す 開 市 日 と 休 市 日 の 月 別 エネルギー 供 給 量 及 び 月 別 の 時 間 最 大 供 給 量 を 示 す それぞれ 一 般 用 途 の 熱 需 要 電 力 需 要 の 合 計 値 も 示 す 表 5-37 再 整 備 計 画 に 基 づく 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 ( 従 来 型 ) 5-83

(2) 再 整 備 計 画 全 体 を 対 象 にしたエネルギー 供 給 量 (TYPE3) 表 5-38 に 築 地 市 場 の TYPE3 のエネルギー 供 給 量 をしめす 開 市 日 と 休 市 日 の 月 別 エネ ルギー 供 給 量 及 び 月 別 の 時 間 最 大 供 給 量 を 示 す 冷 蔵 倉 庫 の 冷 凍 需 要 を 電 力 ではなく 熱 で 賄 うため 従 来 型 よりも 熱 需 要 が 増 えている しかし 電 力 消 費 量 は 減 っている この TYPE3 に 導 入 する CGS の 規 模 は 6MWh となる さらに 一 般 用 途 の 熱 供 給 量 電 力 供 給 量 の 合 計 値 も 示 す この TYPE では 一 般 用 途 の 熱 需 要 は 全 て CGS 排 熱 で 賄 うことになっ ている 一 般 電 力 は 系 統 電 力 で 賄 っている 表 5-38 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 (TYPE3) 5-84

(3) 再 整 備 計 画 全 体 を 対 象 にしたエネルギー 供 給 量 (TYPE4) 表 5-39 に 築 地 市 場 の TYPE4 のエネルギー 供 給 量 をしめす 開 市 日 と 休 市 日 の 月 別 エ ネルギー 供 給 量 及 び 月 別 の 時 間 最 大 使 用 量 を 示 す この TYPE に 導 入 する CGS の 規 模 は 22.9MWh となる TYPE3 に 比 べて 非 常 に 規 模 が 大 きい 理 由 はこの CGS 発 電 は 一 般 用 途 の 業 務 施 設 の 一 般 電 力 も 賄 うからである さらに この TYPE では 一 般 用 途 の 熱 需 要 も 全 て CGS 排 熱 で 賄 うことになっている 業 務 施 設 以 外 の 一 般 用 途 ( 商 業 施 設 )の 一 般 電 力 ( 電 力 需 要 )は 系 統 電 力 で 賄 う 表 5-39 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 (TYPE4) 5-85

(4) 再 整 備 計 画 全 体 を 対 象 にしたエネルギー 供 給 量 (TYPE5) 表 5-40 に 築 地 市 場 の TYPE5 のエネルギー 供 給 量 をしめす 開 市 日 と 休 市 日 の 月 別 エ ネルギー 供 給 量 及 び 月 別 の 時 間 最 大 使 用 量 を 示 す この TYPE5 に 導 入 する CGS の 規 模 は 12.7MWh となる この CGS 発 電 は 一 般 用 途 の 商 業 施 設 の 一 般 電 力 も 賄 う さらに この TYPE では 一 般 用 途 の 熱 需 要 も 全 て CGS 排 熱 で 賄 うことになっている 商 業 施 設 以 外 の 一 般 用 途 ( 業 務 施 設 )の 一 般 電 力 ( 電 力 需 要 )は 系 統 電 力 で 賄 う 表 5-40 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 (TYPE5) 5-86

(5) 再 整 備 計 画 全 体 を 対 象 にしたエネルギー 供 給 量 (TYPE6) 表 5-41 に 築 地 市 場 の TYPE6 のエネルギー 需 要 量 をしめす 開 市 日 と 休 市 日 の 月 別 エ ネルギー 需 要 量 及 び 月 別 の 時 間 最 大 使 用 量 を 示 す この TYPE6 に 導 入 する CGS の 規 模 は 30.9MWh となる 敷 地 内 の 全 ての 用 途 を CGS でまかなう 為 CGS の 規 模 が 大 きい 表 5-41 築 地 市 場 のエネルギー 供 給 量 (TYPE6) 5-87

5.6.9 再 整 備 計 画 全 体 を 対 象 にした 提 案 システム 別 の CGS 排 熱 の 利 用 図 5-82 に CGS 導 入 時 の 月 別 の CGS 排 熱 利 用 量 を 示 す TYPE3 は 年 間 を 通 して 補 助 ボイ ラを 稼 動 させていることがわかる しかし 年 間 を 通 して 余 剰 排 熱 がほとんどないこと がわかる 一 方 TYPE4 と TYPE6 は 年 間 を 通 してほとんどの 熱 需 要 を 賄 うことができてい るが 逆 に 余 剰 排 熱 が 多 くなっている TYPE5 は 4TYPE の 中 で 最 も 効 率 良 く 運 転 しており 余 剰 排 熱 も 年 間 を 通 してほとんどでていなく 補 助 ボイラの 稼 動 も TYPE3 よりも 少 なくなっ ている 商 業 施 設 の 電 力 需 要 を CGS で 賄 うことにより 排 出 される CGS 排 熱 を 効 率 良 く 利 用 できている 図 5-82 CGS 排 熱 の 月 別 の 利 用 量 5-88

5.6.10 再 整 備 計 画 全 体 を 対 象 にした 提 案 システム 別 の 比 較 評 価 (1) 投 入 一 次 エネルギー 量 の 削 減 効 果 表 5-42 に 築 地 市 場 へのエネルギー 供 給 TYPE 別 の 月 別 の 投 入 一 次 エネルギー 量 をしめ す 算 定 の 際 に 2 次 換 算 値 を 利 用 した 図 5-83 に 各 エネルギー 供 給 方 法 を 用 いた 場 合 の 投 入 一 次 エネルギー 量 を 示 す また TYPE 別 の 年 間 の CGS 排 熱 利 用 量 を 図 5-84 に 示 す TYPE5 が 最 も 投 入 一 次 エネルギー 量 を 削 減 することができた この TYPE は 商 業 施 設 のエ ネルギー 需 要 を 全 て CGS で 賄 う TYPE である 一 方 TYPE6 は 市 場 内 の 全 てのエネルギー 需 要 を CGS で 賄 う TYPE であるが 余 剰 排 熱 が 非 常 に 多 く 出 てしまい 0.2% 増 加 した 表 5-42 築 地 市 場 の 月 別 投 入 一 次 エネルギー 量 図 5-83 TYPE 別 の 年 間 投 入 一 次 エネルギー 量 比 較 図 5-84 TYPE 別 の 年 間 CGS 排 熱 利 用 量 5-89

(2) 環 境 負 荷 物 質 排 出 量 の 削 減 効 果 CO2 NOX SOX に 関 する 環 境 負 荷 物 質 の 排 出 量 に 関 しては 図 5-85 に 示 す CGS を 導 入 することにより NO x SO x CO2 の 全 てについて 従 来 型 に 比 べてかなりの 削 減 が 見 込 まれることがわかった SOx の 排 出 量 削 減 率 は 図 5-76 の 市 場 内 のシステムに 比 べて 悪 くなっている なお CO2 NOX SOX の 環 境 負 荷 物 質 排 出 量 を 求 める 際 の 排 出 量 原 単 位 は 前 出 の 表 5-35 に 示 す 値 を 用 いた 図 5-85 環 境 負 荷 物 質 排 出 量 比 較 5-90

5.7 結 論 に 立 地 する 冷 蔵 倉 庫 を 取 り 上 げ エネルギー 消 費 に 関 する 実 態 調 査 を 行 った 上 で 東 京 築 地 の 中 央 卸 売 市 場 における CGS を 用 いた 分 散 型 エネルギー 供 給 システムの 検 討 を 行 った まず 市 場 のエネルギー 消 費 量 調 査 では 用 途 別 の 電 力 使 用 量 の 実 測 調 査 から 冷 蔵 設 備 を 多 くもつ 水 産 部 の 電 力 使 用 量 は 青 果 部 の 約 1.5 倍 に 相 当 することがわかった また 冷 蔵 倉 庫 のエネルギー 消 費 量 調 査 を 行 い 冷 蔵 倉 庫 の 立 地 収 容 能 力 製 氷 能 力 ならびに 電 力 需 要 調 整 契 約 の 加 入 状 況 がエネルギー 消 費 特 性 に 影 響 を 与 えることを 把 握 した 上 で 冷 蔵 倉 庫 の 分 類 を 行 いタイプ 別 のエネルギー 消 費 特 性 について 比 較 分 析 を 行 った 冷 蔵 倉 庫 は 立 地 別 に 特 性 が 分 かれることが 明 らかになった 冷 蔵 倉 庫 のエネ ルギー 消 費 を 立 地 別 の 特 性 を 考 慮 して 分 析 した 結 果 6つの 原 単 位 グループに 分 かれた 立 地 の 他 に 収 容 能 力 製 氷 能 力 産 業 用 蓄 熱 調 整 契 約 等 の 項 目 がエネルギー 消 費 に 影 響 していることが 明 らかになった 原 単 位 グループ 別 に 年 間 電 力 使 用 量 原 単 位 を 比 較 した 結 果 製 氷 機 能 を 持 つグループは 持 たないグループに 比 べて 3 倍 以 上 高 いことがわかっ た また 収 容 能 力 の 大 きい 冷 蔵 倉 庫 ほど 年 間 電 力 使 用 量 原 単 位 が 低 く 抑 えられているこ とから 年 間 電 力 使 用 量 原 単 位 は 冷 蔵 倉 庫 の 規 模 に 反 比 例 する 傾 向 にあることが 明 らか になった 原 単 位 グループ 別 に 月 別 電 力 使 用 量 原 単 位 を 比 較 した 結 果 製 氷 ありのグルー プは 夏 期 のピークに 冬 期 の 約 2 倍 に それ 以 外 のグループの 約 4 ~ 5 倍 に 相 当 する ま た 他 のグループは 年 間 を 通 じて 変 動 幅 が 小 さいことがわかった 時 刻 別 の 電 力 使 用 量 は 需 要 調 整 契 約 への 加 入 状 況 により 異 なるパターンになることを 考 慮 し 時 刻 別 電 力 使 用 量 原 単 位 を 分 類 した 需 要 調 整 契 約 に 加 入 しているパターンは 夜 間 の 消 費 割 合 が 高 く 加 入 していないパターンに 比 べると 時 刻 変 動 が 小 さいことがわかった 同 一 施 設 について 1967 年 度 と 1999 年 度 に 行 われた 調 査 データを 比 較 した 結 果 全 体 的 に 収 容 能 力 が 増 加 し ているのに 対 し 年 間 電 力 使 用 量 は 増 加 するケースと 減 少 するケースがあるが 電 力 使 用 量 原 単 位 は 減 少 していることが 明 らかになった 一 方 建 物 の 老 朽 化 によるエネルギー 効 率 の 低 下 を 示 唆 するケースもみられた さらに 他 の 建 物 用 途 と 年 間 エネルギー 消 費 量 原 単 位 の 変 化 を 比 較 した 結 果 冷 蔵 倉 庫 は 減 少 傾 向 にあることがわかった 市 場 に 立 地 する 冷 蔵 倉 庫 を 取 り 上 げ 市 場 に 合 わせて 24 時 間 一 定 規 模 の 熱 需 要 が 見 込 まれることから CGS の 導 入 による 省 エネルギー 効 果 が 期 待 できると 考 え CGS を 用 いたエ ネルギー 供 給 システムの 検 討 を 行 った 東 京 築 地 の 中 央 卸 売 市 場 において2タイプの 供 給 方 法 について 比 較 検 討 を 行 った 結 果 市 場 内 のエネルギー 需 要 を 全 て CGS で 賄 う タイプにおいて 投 入 一 次 エネルギー 量 の 削 減 効 果 が 従 来 タイプの 約 16% 見 込 まれる こ 5-91

れは NOx で 約 83% CO2 で 約 76%の 削 減 に 相 当 する また 築 地 市 場 の 再 整 備 計 画 に 基 づき エネルギー 供 給 システムを4タイプ 設 定 し 同 様 の 比 較 検 討 を 行 った 結 果 商 業 施 設 の 一 般 電 力 のみ 系 統 電 力 で 賄 い その 他 全 てのエネルギー 需 要 を CGS で 賄 うタイプにお いて 投 入 一 次 エネルギー 量 で 約 4.3% NOx で 約 66% CO2 で 約 61%の 削 減 効 果 が 得 られ ることがわかった 以 上 より 当 システムの 環 境 負 荷 低 減 の 有 効 性 が 示 された 5-92

注 釈 1)1967 年 及 び 1968 年 に 早 稲 田 大 学 尾 島 俊 雄 研 究 室 が 都 区 部 の 冷 蔵 倉 庫 28 件 を 対 象 に 行 った 実 態 調 査 を 指 す 尾 島 俊 雄 建 築 の 光 熱 水 費 丸 善 株 式 会 社 1984 p.78-82 に 記 載 2) 本 調 査 の 一 環 として 行 ったヒアリング 結 果 に 基 づく ヒアリングは 2000 年 8~9 月 にかけて 社 団 法 人 日 本 冷 蔵 倉 庫 協 会 立 地 の 異 なる 複 数 の 冷 蔵 倉 庫 を 保 有 する 冷 蔵 倉 庫 を 対 象 に 冷 蔵 倉 庫 の 概 要 を 把 握 するために 行 った 3) C 級 と 同 様 F 級 についても 保 管 温 度 帯 別 に 表 記 することが 本 来 望 ましいが 本 調 査 ではF 級 の 保 管 温 度 帯 別 データが 入 手 できなかった 為 F 級 全 体 として 表 記 している 4) 製 氷 能 力 とは 1 日 あたりに 生 産 可 能 な 氷 の 量 (t/ 日 )を 表 す 一 般 に 製 氷 能 力 1(t/ 日 )は 日 本 冷 凍 トン 1.72(JRT) に 相 当 するとされている 5) 凍 結 能 力 とは 1 日 あたりに 凍 結 可 能 な 食 品 の 量 (t/ 日 )を 表 す ここで 凍 結 とは 食 品 の 初 期 温 度 から 最 大 氷 結 晶 生 成 帯 ( 食 品 の 水 分 が 凍 り 始 めてからその 大 部 分 が 凍 り 終 わる 温 度 帯 :-1 ~-5 ) を 速 やか 通 過 し 食 品 の 中 心 温 度 が-18 以 下 に 下 がるまで 冷 却 する 加 工 作 業 のことをいう 6) 電 力 会 社 は 工 場 など 高 圧 特 別 高 圧 電 力 の 契 約 主 に 対 し 主 に 付 帯 契 約 で 運 用 できる 選 択 約 款 により 安 価 な 夜 間 電 力 の 有 効 利 用 を 勧 め 夏 期 の 午 後 に 生 じる 電 力 需 要 のピークカットを 図 っている 7) 冷 蔵 倉 庫 No.40 と No.41 は 港 湾 区 域 及 び 港 湾 隣 接 地 域 に 建 設 された 冷 蔵 倉 庫 ではないが 港 湾 隣 接 地 域 と 隣 接 している ので 便 宜 上 港 湾 型 とする 8)1986 年 度 データは 奥 田 徹 土 屋 直 人 築 地 市 場 におけるエネルギー 消 費 実 態 調 査 早 稲 田 大 学 尾 島 研 究 室 卒 業 論 文 1987 年 より 引 用 した 9 原 単 位 は 冷 蔵 倉 庫 全 体 の 電 力 使 用 量 ( 荷 捌 室 や 事 務 室 も 含 む)を 収 容 容 積 で 割 って 算 出 した 10) 夏 期 とは 7 8 9 月 を 中 間 期 とは 3 4 5 6 10 11 月 を 冬 期 とは 12 1 2 月 を 指 す 11) 尾 島 俊 雄 建 築 の 光 熱 水 費 丸 善 株 式 会 社 1984 p.129-130 p.181-185 その 他 調 査 原 データより 1967 年 度 の 調 査 デー タを 引 用 した 12) 過 去 については 尾 島 俊 雄 建 築 の 光 熱 水 費 丸 善 株 式 会 社 1984 p.181-182 に 記 載 の 1967 年 のデータを 用 いた 現 在 については ここまで 延 床 面 積 あたりのデータを 扱 っていない 上 実 態 調 査 では 延 床 面 積 のデータを 入 手 できなかったため 以 下 の 方 法 で 延 床 面 積 あたりの 原 単 位 を 算 出 した よって 厳 密 な 値 ではない まず 表 8に 記 載 の 冷 蔵 倉 庫 について 1967 年 度 の 収 容 能 力 A(m 3 )と 建 築 延 床 面 積 B(m2)のデータから 係 数 (A/B)を 求 め 平 均 値 を 取 り 0.5196(m2 /m 3 )を 得 た こ れを 1999 年 度 の 収 容 能 力 に 乗 じて 建 築 延 床 面 積 を 算 出 し 年 間 電 力 使 用 量 をこれで 割 った 13) 参 考 文 献 6に 記 載 のデータを 引 用 した 過 去 については 一 般 オフィスビル(10 階 以 下 の 事 務 所 ビル)は 1995 年 ~ 1985 年 デパートは 1976 年 のデータを 現 在 については それぞれ 1986 年 ~ 1993 年 1990 年 ~ 1991 年 のデータを 用 いた 5-93