Chapter 6 箇 条 書 きのポイント~PowerPoint の 基 本 操 作 ~ この Chapter では 箇 条 書 き(アウトライン) 形 式 の 記 述 に 慣 れること 階 層 構 造 について 理 解 すること そして 他 人 に 伝 わりやすいように 話 を 構 成 することを 学 びます この Chapter は Chapter7 から 始 まる レポート 作 成 の 基 本 の 導 入 部 に 当 たります そのためのツールとして PowerPoint を 使 います 自 己 紹 介 スライドを 作 る 課 題 を 通 して アウトライン 形 式 の 記 述 に 慣 れてくださ い PowerPoint の 基 本 操 作 を 習 得 する 自 己 紹 介 スライドを 作 成 しましょう 箇 条 書 きと 階 層 構 造 を 理 解 する アウトライン 形 式 の 記 述 に 慣 れましょう 他 人 に 伝 えることを 意 識 したスライド 資 料 を 作 成 する SDS 法 で 構 成 したスライド 資 料 を 作 成 しましょう
Chapter6 STEP1 PowerPoint の 基 本 操 作 を 習 得 する このステップでは 自 己 紹 介 スライドの 作 成 を 通 じて PowerPoint の 基 本 操 作 を 習 得 し ます PowerPoint は プレゼンテーション( 聴 衆 を 対 象 とした 口 頭 発 表 )に 用 いられるア プリケーションです 話 の 流 れに 合 わせて 強 調 すべき 言 葉 を 大 きく 簡 潔 に 表 示 したり グラフや 図 表 などの 資 料 を 活 用 することで 発 表 者 が 話 す 内 容 を 聴 衆 が 容 易 に 理 解 できる よう 補 足 する 役 割 を 担 います PowerPoint は 短 い 言 葉 を 入 力 しやすいことから ま た アウトライン 形 式 での 入 力 機 能 が 充 実 していることから 簡 易 なドキュメントの 作 成 や 発 想 支 援 ツールとしても 活 用 されます Mission 自 己 紹 介 スライドを 作 成 しよう PowerPoint で 自 己 紹 介 スライドを 1 枚 作 りましょう 年 齢 趣 味 好 みのタイプなどを 並 べると 作 りやすいです PowerPoint の 起 動 と 基 本 操 作 PowerPoint 2007 を 起 動 するには スタート プログラム Microsoft Office Microsoft Office PowerPoint 2007 を 選 択 します PowerPoint 2007 のアイコン 起 動 直 後 の 画 面 と 新 しいスライドの 作 成 プレースホルダ と 呼 ばれる 箇 所 に スライドのタイトルや 文 章 を 入 力 していきます 54
STEP1 PowerPoint の 基 本 操 作 を 習 得 する スライドの 入 れ 替 え 左 側 のスライド 一 覧 部 分 で マウスを 使 ってスライドの 順 序 を 入 れ 替 えることができま す スライドの 削 除 左 側 のスライド 一 覧 部 分 で 右 クリックで 削 除 し たいスライドを 選 択 してから スライドの 削 除 を 選 びます また スライド 選 択 後 にキーボードの Backspace キーや Delete キーでも 削 除 する ことができます 右 クリックでスライドの 削 除 スライドの 一 覧 表 示 作 成 したスライドの 表 示 を 一 覧 にするには 画 面 下 部 の スライド 一 覧 をクリックしま す また この 状 態 でもマウスを 使 ってスライドの 順 序 を 入 れ 替 えたり 削 除 することがで きます ズーム ボタンを 左 右 に 動 かすこと 表 示 するスライドの 大 きさを 変 更 することもで きます 55
Chapter6 ドラッグして 表 示 するスライドの 大 きさを 変 える スライドショーの 実 行 リボンの スライドショー をクリックし 最 初 から をクリックすると 発 表 時 に 画 面 投 影 するためのモードになります キーボードの 矢 印 キーや マウスの 右 クリック 左 ク リックで スライドを 進 めたり 戻 したりすることができます スライドショーの 開 始 Let s Try 複 数 枚 のスライドを 作 成 し スライドショーを 実 行 してみましょう キーボードの 矢 印 キーやマウスなどで どのように 表 示 順 序 を 前 後 することができるの か 確 認 してください また 再 度 スライド 編 集 モードに 戻 るにはどうすれば 良 いのか 確 認 し PowerPoint の 基 本 操 作 を 押 さえておきましょう 56
STEP1 PowerPoint の 基 本 操 作 を 習 得 する 簡 単 なスライド 資 料 をつくる PowerPoint で 文 書 を 作 成 する 際 には スライドと 呼 ばれる 単 位 で 文 書 を 構 成 していきま す 紙 芝 居 のように 1 スライドに 一 つの 出 来 事 や 概 念 事 象 説 明 などを 文 章 や 画 像 で 表 現 し 話 の 展 開 に 合 わせてスライドを 切 り 替 えていきます タイトルスライドの 作 成 最 初 のスライドは タイトルスライド といい 一 般 的 に プ レゼンテーションの 題 名 (タイトル)や 副 題 (サブタイトル) 発 表 者 の 名 前 や 所 属 などを 入 力 しておきます 新 しいスライドの 追 加 ホームリボンから 新 しいスライド ボタンをクリ ックすると 新 しいスライドを 追 加 していくことがで きます PowerPoint は もともと 発 表 に 使 用 するものですの で わかりやすく 短 い 言 葉 を 使 って 表 現 していきま す レイアウトの 変 更 スライドの 追 加 レイアウトとはスライド 内 での 文 書 や 画 像 の 配 置 のことです ほとんどのスライドでは 複 数 の 言 葉 や 文 章 で 簡 潔 に 表 現 するために 箇 条 書 きスライド を 利 用 します 箇 条 書 き 以 外 のレイアウトへ 変 更 するには ホーム の 中 にある レイアウト から タイトルとコンテン ツ を 選 択 します 画 面 に クリックして と 入 力 と 書 かれているところをクリックすると カー ソルが 出 現 し 入 力 できます レイアウトの 変 更 箇 条 書 きで 表 現 しよう 箇 条 書 きスライドが 最 もよく 利 用 されるスライドのレイアウトです この 形 式 のスラ イドできちんと 物 事 を 表 現 できれば PowerPoint の 基 本 はほぼマスターしたと 言 えます 57
Chapter6 箇 条 書 きで 記 述 していく 作 業 では 文 章 で 入 力 していく ときとは 異 なる 感 覚 で 入 力 する 必 要 があります 基 本 的 に きちんとした 文 章 で 書 かずに 主 語 接 続 詞 などを 省 略 し 文 節 の 組 み 合 わせや 体 言 止 めを 用 います 箇 条 書 きスライド 例 えば 下 の 2 つの 例 のうち 左 の 例 は 文 章 形 式 で 料 理 のメニューを 記 述 しています が パッと 見 て 順 番 や 内 容 が 分 かりにくい 面 があります 右 の 例 のような 箇 条 書 き 形 式 であれば 料 理 の 品 数 順 番 その 内 容 が 一 目 でわかりやすくなります 悪 い 例 良 い 例 58
STEP2 箇 条 書 きと 階 層 構 造 を 理 解 する STEP2 箇 条 書 きと 階 層 構 造 を 理 解 する ここでは 箇 条 書 き(アウトライン) 形 式 の 記 述 をマスターします 2~3 レベルで 構 成 された 階 層 構 造 を 作 れるようになりましょう Mission アウトライン 形 式 の 記 述 に 慣 れよう 好 きなことを 箇 条 書 きにし それを 階 層 化 してまとめてみましょう 階 層 化 (グループ 化 )して 記 述 しよう 用 語 や 単 語 事 象 を 概 念 的 に 階 層 化 (グループ 化 して)まとめると より 分 かりやすい 資 料 になります 左 の 例 は 私 の 好 きなもの を 10 個 羅 列 してありますが 右 の 例 は 2 3 個 ずつ 類 似 したものをまとめ それらに 新 たな 名 称 をつけています 右 の 例 の 方 が 単 語 の 数 は 増 えてしまいますが グループをまとめた 名 称 があるため むしろ 体 系 立 てて 理 解 しやすくなっています グループをまとめているグループ 長 の 役 割 の 言 葉 を 上 位 概 念 中 におさめられているも のを 下 位 概 念 といいます(PowerPoint では リストのレベルを 上 げる/ 下 げる と 呼 ばれま す) わかりにくい 例 理 解 しやすい 例 箇 条 書 きの 項 目 を 上 位 概 念 や 下 位 概 念 にする(リストのレベルを 上 げる/ 下 げる)には インデント ボタンを 使 います インデントボタンでリストのレベルを 上 げる( 下 げる) 59
Chapter6 Let s try 以 下 の 例 文 から もっとも 伝 えたいこと を 抽 出 し 4 枚 のスライド にまとめてみましょう 例 文 全 体 の 流 れをどう 切 り 分 けるか 基 本 的 に PowerPoint では 1 枚 のスライド に 一 つの 内 容 を 書 きます 1 枚 のスライドに 複 数 の 話 や 説 明 が 入 っていると 聴 衆 の 混 乱 を 招 く 原 因 となるからです したがって 説 明 すべき 内 容 を 事 前 にきちん と 整 理 し 適 切 なポイントで 内 容 を 切 り 分 け 各 スライドに 書 き 起 こしていく 必 要 があります 伝 えるべき 内 容 を 切 り 分 ける 目 安 としては 起 承 転 結 ごとに 区 切 る 論 が 展 開 する 場 面 ごとに 区 切 る 説 明 すべき 言 葉 や 概 念 ごとに 区 切 る 1 枚 のスライドに 一 つの 内 容 などが 挙 げられます 60
STEP2 箇 条 書 きと 階 層 構 造 を 理 解 する Challenge 例 文 を 内 容 に 合 わせて 分 割 するには どこで 区 切 れば 良 いのか 考 え てみましょう 一 目 でわかる 工 夫 を スライドが 複 数 にわたる 場 合 内 容 をより 分 かりやすく 伝 えるための 工 夫 として スト ーリーライン( 話 の 流 れ)やビジュアル エイド( 分 かりやすさ 見 やすさ)を 意 識 しま しょう 脈 絡 のない 言 葉 の 並 びや 前 後 関 係 を 無 視 した 表 現 は 見 ている 人 に 混 乱 を 与 える 原 因 となります 上 手 なストーリーライン( 話 の 流 れ)の 整 えるためには 重 要 なメッセージ や 注 目 すべきポイントを 簡 潔 かつ 明 確 にする また それらを 理 解 しやすい 順 序 に 並 べる 等 を 意 識 しましょう ビジュアル エイドとは 一 言 でいえば 一 目 で わかるような 工 夫 のことです 凝 った 色 やデザ インよりも むしろ 伝 えたい 内 容 が 印 象 に 残 るよ うにする 工 夫 のことです 目 安 として 1 スライドあたり 箇 条 書 き 3~7 つ 程 度 全 体 の 文 字 数 を 35 字 ~50 字 程 度 に 収 めるよ う 努 めましょう 伝 えたい 内 容 が 一 目 でわかるように また 上 位 概 念 下 位 概 念 (リストのレベルの 上 下 )がきちんと 表 現 されていれば 長 い 内 容 も 一 目 で 理 解 しやすくなります 統 一 感 を 出 そう ドキュメントは 全 体 的 な 統 一 感 が 重 要 となります 例 えば 体 言 止 めにして 各 スライ ドの 分 量 も 均 等 に 揃 えてあると 良 いでしょう 例 えば 言 葉 の 意 味 の 重 要 性 をそろえる 話 す 事 柄 の 大 小 を 整 える 異 なる 概 念 の 表 現 を 並 べない といった 工 夫 が 必 要 になります 61
Chapter6 ここが Point 1. 箇 条 書 きで 項 目 を 整 理 しよう 2. 似 たものはまとめ 階 層 構 造 にしよう Challenge 最 近 あなたの 身 の 回 りに 起 きた 出 来 事 というテーマで 箇 条 書 きや 階 層 化 を 行 いながらまとめてみましょう これまでに 学 んだことを 踏 まえながら 自 分 の 身 の 回 りに 起 きた 出 来 事 をまとめてみて ください Challenge 隣 の 人 に 見 せて 説 明 してみよう 授 業 中 に 作 成 したスライド 資 料 を 近 くの 人 や 友 達 に 見 せて 説 明 してみましょう 自 分 では 理 解 しやすいストーリーになっていると 思 っていても 他 人 から 見 たら 分 かりづらい ということは 往 々にしてあることです それを 身 をもって 体 験 してください 62
STEP3 他 人 に 伝 えることを 意 識 したスライド 資 料 を 作 成 する STEP3 他 人 に 伝 えることを 意 識 したスライド 資 料 を 作 成 する ここでは プレゼンテーションすることを 前 提 としたスライド 資 料 作 りの 基 本 を 学 びま す プレゼンテーション 技 法 はいくつかありますが その 中 でもよく 使 われる SDS 法 に 従 って 全 体 を 構 成 することを 体 験 します Mission SDS 法 で 構 成 したスライド 資 料 を 作 成 しよう 他 人 に 伝 えることを 意 識 してスライド 資 料 を 作 成 しましょう SDS とは Summary( 要 約 )-Details( 詳 細 )-Summary( 要 約 ) の 略 です 日 本 語 で 言 えば これから 何 を 話 すか 本 題 まとめ( 何 を 話 したか) という 流 れであ り 聞 き 手 が 話 の 全 体 像 を 把 握 しやすいという 利 点 があります 今 回 は この SDS を 意 識 しながらスライドを 作 成 してみましょう これから 話 すこと S 本 題 D 本 題 ( 詳 細 ) それぞれの 項 目 を 詳 しく 説 明 する まとめ 最 も 伝 えたいことだ けに 絞 ると 良 い S 63
Chapter6 チェックリスト この Chapter では 以 下 のことを 学 習 しました 理 解 度 の 確 認 のため できること わか ったことに をつけましょう 新 規 スライドの 挿 入 ができた スライドの 編 集 ができた スライドのスタイル 変 更 ができた フォントの 変 更 ができた 画 像 の 挿 入 ができた 図 形 の 描 画 挿 入 ができた リスト 番 号 付 きリストができた リストレベルの 変 更 ができた 階 層 構 造 ( 入 れ 子 構 造 )をもった 箇 条 書 きができた 他 人 に 説 明 する 流 れでスライドを 作 成 できた SDS 法 が 理 解 できた 課 題 以 下 のテーマからひとつ 選 び 4~5 枚 のスライドを 作 成 してください (ただし 表 紙 は 枚 数 に 数 えない) 自 分 の 家 族 について 好 きな 映 画 について 好 きな 異 性 のタイプとその 理 由 これからの 人 生 の 目 標 64