もしあなたが 流 ちょうには 使 えない 言 語 の 国 で 学 校 に 行 くことになったら どんな 支 援 が 必 要 ですか? Ф 〇 @@- @- Ф 〇 〇 Ф@ - 何 となく 話 していることがわかる 周 りの 様 子 を 見 て 何 が 起 きているのかわかる なのに うまく 説 明 できない 理 解 しているのに 読 み 書 きや 計 算 が 苦 手 で 時 間 内 に 答 えることができない 情 報 をうまく 活 用 できずに 実 力 を 発 揮 できていない 生 徒 がいます 学 習 スタイルを 認 め 学 びの 多 様 性 を 活 かした 学 習 支 援 を! -1-
わかる= 内 容 を 理 解 する 力 と できる= 文 章 や 式 及 び 計 算 などを 書 いたり 解 いたりする 力 は 必 ずしも 一 致 しません ( 話 を) 聞 くこと と ( 板 書 を) 書 くこと を 同 時 に 行 うことが 困 難 な 生 徒 がいます 発 達 障 がいのある 生 徒 や 学 習 不 振 にある 生 徒 は 同 時 に 複 数 の 作 業 を 行 うために 注 意 力 をコントロール する 機 能 が うまく 働 いていないことが わかってきました ( ワーキングメモリー) 学 力 のアンバランスの 背 景 には 習 う 側 教 える 側 双 方 の 課 題 が 影 響 して いることが 考 えられます 集 中 していない 状 態 を 努 力 してい ない やる 気 がない 怠 けている と 注 意 しても 生 徒 の 意 欲 は 低 下 するばかりで 本 人 が 苦 戦 していることへの 解 決 には つながりません 中 学 校 になると 学 習 内 容 が 広 範 囲 で 複 雑 になり より 抽 象 的 な 思 考 が 必 要 とされます 頭 の 中 で 色 々な 知 識 や 情 報 を 思 い 出 し 組 み 合 わせながら 逐 次 それらを 文 章 や 式 計 算 に 変 換 して 書 き 表 す 力 が 必 要 です 脳 の 情 報 処 理 に 何 らかの 偏 りが ある 場 合 入 力 と 出 力 にアンバラン スが 生 じます 知 的 に 遅 れがなくても 読 み 書 き に 困 難 を 抱 える 生 徒 がいることを 知 っておきましょう -2- 参 考 及 び 図 版 引 用 : 軽 度 発 達 障 害 の 教 育 ーLD ADHD 高 機 能 PDD 等 への 特 別 支 援 ー 上 野 一 彦 花 熊 曉 編 日 本 文 化 科 学 社 ( 平 成 18 年 )
読 む 書 く こんな 支 援 があったら よかった 読 むこと 書 くこと ルビがあったら ( 新 出 漢 字 だけでなく) 見 え 方 の 違 いからルビが 読 みの 妨 げになる 場 合 もあります 前 もって 音 読 の 範 囲 を 教 えてもらえたら 授 業 中 いきなり 当 てられて 困 りました はじめに 範 読 で 正 しい 読 み 方 を 教 えてもらえたら 正 しい 読 み 方 を 音 で 聞 けば 書 いてあることの 意 味 がわかります 教 科 書 に 文 節 や 文 の 切 れ 目 がわかるようにスラッシュ 等 の 記 号 が 入 っていたら 自 分 では どこまでが 文 のまとまりか 判 別 するのに 時 間 がかかります 読 む 前 に 内 容 についておおまかに 教 えてもらえたら あらすじや 登 場 人 物 の 関 係 がわかっているとなんとか 読 み 続 けられます 読 み 上 げソフトなど 文 章 を 聞 いて 読 むことができたら 音 で 聞 けばわかるので 集 中 して 内 容 を 味 わうことができます 音 読 の 時 に 黙 読 をしていても 認 めてもらえたら 音 に 変 換 するのが 精 一 杯 で 音 読 しても 内 容 が 十 分 に 理 解 できません レイアウトやフォントを 読 みやすく 変 えてくれたら 縦 書 きか 横 書 きか 自 分 が 読 みやすいレイアウトや フォントの 種 類 サイズも 読 みやすい 形 や 大 きさがあります 書 く 量 を 少 なくしてもらったら 板 書 を 書 き 写 していたら 先 生 の 話 に 集 中 できません ノートが 書 き 込 み 式 のワークシートだったら 板 書 とワークシートのレイアウトが 同 じだと 書 き 写 しやすいし 大 事 なところも すぐにわかります 長 文 を 書 くときには ワープロを 使 えたら 内 容 を 考 えながら 同 時 に 漢 字 や 適 当 なことばを 思 い 出 して 書 くことは とても 時 間 がかかり 書 きたいことがらが 文 章 にできません 電 子 辞 書 や 携 帯 端 末 のメール 機 能 が 使 えたら その 場 ですぐに 調 べられ 検 索 などの 機 能 を 自 分 が 使 いやすいように 設 定 できます メモを 写 真 や 録 音 で 記 録 できたら 聞 きながら 同 時 に 書 くことが 難 しいです 後 で 見 直 すのを 忘 れたり 見 直 しても 何 を 書 い たのか 自 分 でも 判 読 できない 場 合 があります 左 利 きに 配 慮 したレイアウトにしてもらえたら 書 くことだけでなく はさみ 等 の 道 具 も 右 利 き 仕 様 だと 作 業 しにくいです -3-
学 びの 多 様 性 を 認 め 合 う 環 境 作 りを! ~ 授 業 のユニバーサルデザインと 合 理 的 配 慮 をすすめましょう!~ 日 々の 実 践 を 振 り 返 ってみましょう~ 各 項 目 の にチェックしてみましょう~ シンプル( 焦 点 化 ) ~ 何 に 注 目 したらよいか そのための 環 境 作 りは~ 1 教 室 環 境 の 整 備 教 室 美 化 黒 板 周 辺 の 整 理 ( 掲 示 物 ) 黒 板 周 辺 の 整 理 ( 棚 など) 2 授 業 の 構 造 化 (パターン 化 ) 授 業 ルールの 明 示 活 動 の 流 れの 提 示 学 習 目 標 の 提 示 活 動 時 間 の 提 示 (タイマーなど) 評 価 手 段 と 基 準 の 明 示 3 教 材 の 工 夫 教 材 の 絞 り 込 み ワークシートなどのプリント 作 成 個 別 の 手 立 ての 準 備 ビジュアル( 視 覚 化 ) 1 板 書 の 工 夫 文 字 の 大 きさ 色 チョークの 使 い 分 け ルビを 打 つ 板 書 量 の 考 慮 板 書 スピードの 考 慮 ワークシートの 活 用 ( 板 書 と 連 動 した) 2 聴 覚 情 報 の 可 視 化 指 示 説 明 を 文 章 や 絵 で 提 示 活 動 の 手 引 き(マニュアル ガイドブック) 作 成 3 視 覚 情 報 の 言 語 化 文 字 情 報 を 読 み 上 げる 図 や 絵 をことばで 説 明 する( 仕 組 み ポイントなど) 4 教 材 の 工 夫 口 頭 指 導 を 減 らす 視 覚 教 材 の 活 用 ICT 機 器 の 活 用 シェア( 共 有 化 ) 1 安 心 できる 学 びの 場 の 設 定 ルールやマナーの 明 示 生 徒 をほめる 生 徒 の 発 言 をいかす 2 多 様 な 学 びの 場 の 設 定 ペア 学 習 や 班 学 習 を 取 り 入 れる ロールプレイや 劇 活 動 を 取 り 入 れる 発 表 の 工 夫 (ポスター 発 表 やICTでのプレゼンテーション) 多 様 な 評 価 手 段 の 工 夫 ( 口 頭 試 問 やプレゼンテーション 実 技 テストなど) パソコンやタブレット 等 のICT 機 器 の 活 用 合 理 的 配 慮 1 個 のニーズの 把 握 ~ 一 斉 指 導 の 中 で 情 報 をわかりやすく 伝 えるために~ ~ 一 斉 指 導 の 中 で 一 人 一 人 の 良 さをひきだすために~ ~ 特 別 な 支 援 ニーズの 充 足 に 向 けて~ アンケート 等 による 生 徒 のニーズ 把 握 定 期 的 な 保 護 者 との 情 報 交 換 2 教 材 教 具 の 工 夫 個 に 応 じた 教 材 ( 拡 大 色 や 字 体 レイアウトの 変 更 ) 個 に 応 じた 教 具 (キーボードによる 文 章 入 力 ボイスレコーダーでの 録 音 カメラによる 板 書 記 録 等 ) 3 個 に 応 じた 評 価 問 題 文 の 代 読 代 筆 による 解 答 実 技 や 作 品 提 出 等 による 代 替 評 価 -4-
見 やすい 板 書 を 作 るために プレゼンテーション ソフトを 使 ってみるのは 有 効 です 文 字 情 報 と 図 や 絵 動 画 などの 視 覚 情 報 をタイムリーに 提 示 することができ 情 報 の 変 更 や 追 加 も 簡 単 です また 板 書 を 印 刷 してレジュメや 学 習 プリントに 活 用 できます 授 業 のシラバスを 作 成 することで 学 習 に 見 通 しをもち 計 画 的 に 家 庭 学 習 に 取 り 組 む 力 を 身 につけさせることができます シンプル 焦 点 化 学 習 の 目 的 は 学 ん だ 知 識 や 技 能 を 自 分 が 必 要 な 時 に 活 用 で きるようになることです 書 くことが 苦 手 な 生 徒 も 発 表 や 口 頭 試 問 であれば 自 分 の 学 ん だことがらを 表 現 する ことができます 暗 記 が 苦 手 で 覚 えら れないために 正 しく 書 くことができない そ のことで 実 力 が 発 揮 で きずに 学 習 への 意 欲 が 低 下 している 生 徒 が います 評 価 の 方 法 も 多 様 性 が 望 まれます シェア 共 有 化 授 業 の ユニバーサル デザイン ビジュア ル 視 覚 化 印 刷 物 での 読 書 が 苦 手 でも PCやタブレットで 読 めるマルチメディアデイジーなどの 電 子 図 書 を 用 いれば 読 書 が 可 能 になり 自 分 で 必 要 な 情 報 を 必 要 な 時 に 手 に 入 れることができます 聞 くことや 書 くことが 苦 手 な 生 徒 は 記 憶 することに 弱 さがあります そこで 記 憶 することを 補 うために 支 援 機 器 を 使 って 学 習 するやり 方 はとても 有 効 です 支 援 機 器 を 使 うことで 内 容 理 解 に 十 分 時 間 をかけることがで き 作 文 の 遂 行 や 計 算 過 程 の 見 直 しなど 自 分 で 課 題 解 決 に 向 かって 学 習 を 深 めて いくことができます PCやタブレットの 音 声 読 み 上 げ 機 能 ワープロ ボイス レコーダー 電 卓 などの 活 用 をすすめましょう -5-
入 学 試 験 の 取 組 から ~ 大 学 入 試 や 高 校 入 試 における 受 験 上 の 合 理 的 配 慮 ~ センター 試 験 での 取 組 〇 大 学 入 試 センターでは 受 験 上 の 合 理 的 配 慮 を 行 っています 受 験 上 の 配 慮 申 請 書 提 出 等 の 必 要 な 手 続 きを 行 った 後 配 慮 が 必 要 と 認 められた 場 合 以 下 のような 合 理 的 配 慮 を 受 けることができます 独 立 行 政 法 人 大 学 入 試 センター 平 成 26 年 度 障 害 等 のある 方 への 受 験 上 の 配 慮 より 抜 粋 発 達 障 がいの 場 合 試 験 時 間 の 延 長 (1.3 倍 ) チェック 解 答 チェック 解 答 用 紙 に 受 験 者 が 選 択 肢 の 数 字 等 をチェックする 拡 大 文 字 問 題 冊 子 の 配 布 ( 一 般 問 題 冊 子 と 併 用 ) 一 般 問 題 冊 子 と 比 べて 文 字 の 拡 大 率 が1.4 倍 (14ポイントのゴシック 体 ) 面 積 倍 率 が2 倍 注 意 事 項 等 の 文 書 による 伝 達 試 験 室 で 監 督 者 が 口 答 で 指 示 することを 文 書 にし 受 験 者 に 配 布 別 室 の 設 定 別 室 が 必 要 な 理 由 が 明 記 された 医 師 に 診 断 書 ( 障 がいの 区 分 に 応 じたもの) を 提 出 試 験 室 入 り 口 までの 付 添 者 の 同 伴 その 他 の 配 慮 事 項 トイレに 近 い 試 験 室 での 受 験 座 席 を 試 験 室 の 出 入 口 に 近 いところに 指 定 詳 細 は 独 立 行 政 法 人 大 学 入 試 センター のHPを 参 照 して 下 さい http://www.dnc.ac.jp/center/faq.html 高 校 受 験 においても 読 み 書 きに 困 難 のある 生 徒 に 対 して 別 室 を 設 定 し 試 験 監 督 者 が 問 題 文 を 読 み 上 げ 本 人 が 解 答 した 内 容 を 代 筆 する 等 の 合 理 的 配 慮 が 行 われています 受 験 上 の 合 理 的 配 慮 の 多 くは 中 学 校 で 取 り 組 まれた 支 援 が 評 価 され 本 人 が 実 力 を 発 揮 できるために 必 要 であると 認 められた 配 慮 です 生 徒 一 人 ひとりの 特 性 に 配 慮 し 学 びの 多 様 性 を 認 めていくことは 将 来 の 進 路 選 択 に 大 きな 影 響 を 及 ぼします 日 々の 授 業 における 合 理 的 配 慮 を 見 直 し でき ることから 始 めていきましょう -6-
学 校 で 取 り 組 める 合 理 的 配 慮 について 考 えてみましょう 参 考 : 文 部 科 学 省 HP http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/ chukyo/chukyo3/044/attach/1297380.htm 特 別 支 援 教 育 の 在 り 方 に 関 する 特 別 委 員 会 〇 配 付 資 料 合 理 的 配 慮 について 別 紙 2 合 理 的 配 慮 の 例 学 習 支 援 について 授 業 の 中 で 取 り 組 める 事 を 考 えてみましょう 参 考 : 発 達 障 害 教 育 情 報 センター http://icedd.nise.go.jp/ 独 立 行 政 法 人 国 立 特 別 支 援 教 育 総 合 研 究 所 [PDF] 小 中 学 校 等 における 発 達 障 害 のある 子 どもへの 教 科 教 育 等 の 支 援 http://www.nise.go.jp/cms/resources/ content/403/c-83.pdf 先 進 的 な 取 り 組 み 参 考 : DO-IT Japanプログラム DO-IT (Diversity, Opportunities, Internetworking and Technology) Japan http://doit-japan.org/doit/index.php/ 東 京 大 学 先 端 研 が 主 催 する 全 国 から 選 抜 された 障 害 のある 小 中 高 校 生 高 卒 者 大 学 生 の 大 学 進 学 や 就 労 への 移 行 支 援 を 通 じて 将 来 の 社 会 のリーダーとなる 人 材 育 成 を 目 指 しています ICTの 活 用 発 達 障 がいのある 子 供 たちの ためのICT 活 用 ハンドブック 参 考 : 文 部 科 学 省 教 育 の 情 報 化 http://jouhouka.mext.go.jp/developmental_dis order_ict_katsuyo.html マルチメディアデイジー 教 科 書 参 考 : 日 本 障 害 者 リハビリテーション 協 会 ENJOY DAISY http://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/ book/daisytext.html 作 成 : 福 岡 市 教 育 委 員 会 発 達 教 育 センター 平 成 26 年 3 月 http://www.fuku-c.ed.jp/schoolhp/hattatuc/ -7-