平 成 23 年 3 月
目 次 Ⅰ 基 本 構 想 策 定 の 目 的 1 1. 基 本 構 想 策 定 の 背 景 2. 基 本 構 想 の 策 定 に 至 る 経 緯 3. 本 構 想 において 主 に 検 討 する 事 項 Ⅱ 市 民 会 館 の 現 況 と 課 題 8 1. 市 民 会 館 の 現 況 と 概 要 2. 大 ホール 中 ホールの 利 用 状 況 ( 平 成 20 年 ~ 平 成 21 年 ) 3. その 他 諸 室 の 利 用 状 況 ( 平 成 20 年 ~ 平 成 21 年 ) Ⅲ ホール 施 設 の 近 年 の 傾 向 と 類 似 事 例 の 調 査 18 1. ホール 施 設 の 近 年 の 傾 向 2. 周 辺 および 近 似 自 治 体 における 事 例 調 査 と 傾 向 の 分 析 Ⅳ 基 本 方 針 の 設 定 19 1. 新 市 民 会 館 のコンセプト( 基 本 理 念 )の 検 討 Ⅴ 施 設 規 模 構 成 の 検 討 22 1. 新 市 民 会 館 に 求 められる 基 本 施 設 の 内 容 2. プラン 概 念 図 について 3. 概 要 的 な 規 模 建 設 コスト Ⅵ 敷 地 候 補 地 の 検 討 及 び 諸 課 題 26 1. 敷 地 候 補 地 の 条 件 2. 敷 地 候 補 地 について 3. 候 補 地 案 の 課 題 整 理 4. 建 築 条 件 面 での 課 題 資 料 編
Ⅰ 基 本 構 想 策 定 の 目 的 はじめに 高 槻 市 立 市 民 会 館 ( 昭 和 39 年 10 月 開 館 以 下 市 民 会 館 )は 文 化 芸 術 活 動 の 拠 点 として 永 年 市 民 に 親 しまれてきました しかし 開 館 後 46 年 以 上 が 経 過 し 利 用 に 際 して 安 全 性 や 利 便 性 の 向 上 が 大 きな 課 題 となっています また 本 市 の 中 心 市 街 地 活 性 化 基 本 計 画 においても 文 化 施 設 の 再 整 備 検 討 事 業 が 盛 り 込 まれており まち のにぎわいに 欠 かせない 施 設 と 位 置 づけられています 本 構 想 では 市 民 会 館 の 建 て 替 えに 向 けて 諸 課 題 を 整 理 するとともに 方 向 性 等 についてまとめていま す 本 構 想 をもとに さらに 幅 広 く 意 見 を 聴 取 し 今 後 の 基 本 計 画 策 定 に 向 けての 基 礎 資 料 とするものです 1. 基 本 構 想 策 定 の 背 景 本 市 の 市 民 会 館 の 現 状 について 近 年 社 会 状 況 や 市 民 生 活 の 変 化 に 伴 い 市 民 の 文 化 芸 術 に 対 する 関 心 や 期 待 は 高 まっています 文 化 芸 術 は 人 々を 感 動 させ 創 造 性 を 育 み 表 現 力 を 養 う 力 だけでなく 多 くの 人 と 価 値 を 共 有 し 合 い 人 と 人 とをつなぎ 多 様 な 存 在 を 認 め 合 うなどの 社 会 の 成 熟 度 を 高 める 力 も 持 っています また 文 化 の 力 は 地 域 経 済 を 活 性 化 させ 心 豊 かで 活 力 ある 社 会 の 形 成 や 都 市 の 魅 力 づくりには 欠 かせない 存 在 です 本 市 の 市 民 会 館 は 市 の 中 心 市 街 地 にあり 永 年 市 民 から 親 しまれてきましたが 開 館 から50 年 近 くが 経 過 し 文 化 施 設 としての 華 やかな 雰 囲 気 が 失 われているとともに 諸 施 設 の 老 朽 化 やユニバーサルデザイン に 対 応 していないなど 機 能 面 においても 現 在 の 文 化 芸 術 環 境 にそぐわない 状 況 にあります 市 民 会 館 のホールにおける 全 国 的 な 傾 向 について 全 国 的 に 市 民 会 館 の 建 設 が 相 次 いだ1960 年 代 には 多 人 数 を 収 容 し 講 演 会 から 芸 術 鑑 賞 まで 幅 広 く 利 用 できる 多 目 的 なホールが 求 められました しかし 近 年 新 しく 整 備 される 市 民 会 館 は 地 域 的 な 特 色 を 活 かしながら 市 民 の 利 用 ニーズを 満 たすために ホール 内 の 残 響 可 変 装 置 1 を 充 実 させて 専 門 性 に 幅 を もたせ 高 性 能 な 舞 台 環 境 を 整 えるなどの 多 機 構 化 2 が 進 んでいます 残 響 可 変 装 置 ( 1 用 語 解 説 ) 演 目 に 適 した 残 響 を 客 席 に 作 り 出 す 為 に 音 の 反 射 面 吸 音 面 の 組 み 合 わせを 可 変 させる 装 置 のこと 吸 音 幕 や 吸 音 パネル 等 で 形 成 される 多 機 構 化 ( 2 用 語 解 説 ) 残 響 可 変 装 置 音 響 反 射 板 可 変 プロセニアム( 舞 台 を 額 縁 のように 区 切 る 構 造 物 ) 吊 物 機 構 可 変 ステージ 客 席 可 変 など 利 用 や 演 目 の 要 求 に 応 じて 質 の 高 い 環 境 を 実 現 するための 舞 台 機 構 や 音 響 設 備 高 槻 市 の 文 化 施 設 について 本 市 の 文 化 交 流 施 設 としては 高 槻 市 立 文 化 会 館 ( 以 下 愛 称 の 高 槻 現 代 劇 場 ) 高 槻 市 立 総 合 市 民 交 流 センター( 以 下 交 流 センター ) 高 槻 市 立 生 涯 学 習 センター( 以 下 生 涯 学 習 センター )の3つが 主 要 な 施 設 としてあげられます 高 槻 現 代 劇 場 では 市 民 会 館 の 大 ホール(1,564 人 )と 文 化 ホールの 中 ホール(602 人 )を 中 心 に 市 民 文 化 の 拠 点 として 永 年 市 民 に 親 しまれてきました 主 に コンサート 講 演 会 展 示 各 種 会 議 など 幅 広 く 利 用 されています 1
また 交 流 センターは 男 女 共 同 参 画 センターや 青 少 年 センター 交 流 プラザ 消 費 生 活 センターを 有 す る JR 高 槻 駅 前 に 位 置 する 総 合 施 設 で 世 代 や 性 別 を 超 えた 交 流 とふれあいの 場 として 市 民 の 交 流 に 欠 か せない 存 在 です さらに 生 涯 学 習 センターでは 多 目 的 ホール(308 席 ) 展 示 ホール 研 修 室 等 を 備 え 舞 台 を 使 っての 発 表 講 演 会 やグループでの 学 習 会 創 作 活 動 の 作 品 展 示 など 出 会 い ふれあい 学 びあい の 場 として 親 しまれています いずれの 施 設 も 利 便 性 の 高 い 中 心 市 街 地 に 立 地 し それぞれの 施 設 が 有 する 機 能 と 目 的 にあった 幅 広 い 文 化 市 民 交 流 活 動 や 生 涯 学 習 の 場 として 市 民 が 気 軽 に 利 用 できる 施 設 となっています 他 市 事 例 からみる 市 民 会 館 の 改 修 の 問 題 点 竣 工 後 30~40 年 を 経 過 した 文 化 施 設 は 老 朽 化 が 進 み 大 規 模 改 修 または 改 築 を 行 う 時 期 を 迎 えています 他 市 の 文 化 施 設 の 事 例 を 参 考 に 既 存 資 産 の 有 効 活 用 の 観 点 から 今 後 20 年 程 度 の 利 用 に 耐 えうる 大 規 模 改 修 ( 耐 震 補 強 設 備 の 全 面 更 新 舞 台 機 構 の 一 部 更 新 )を 想 定 し 他 市 の 事 例 を 参 考 に 考 察 してみました 他 市 の 大 規 模 改 修 の 経 費 の 事 例 ( 平 成 18 年 データ) A 県 民 文 化 ホール B 市 民 会 館 C 市 民 会 館 竣 工 年 1976 年 (S51) 1973 年 (S49) 1965 年 (S40) SRC/RC/S RC/S SRC/RC/S 構 造 B1/4F 4F B1/4F 延 床 面 積 (m2) 11,133 8,309 9,949 席 数 1,500+500 1,062+402 2,000+700+200 1 竣 工 年 ~H18までの 累 計 修 繕 費 1,346,327 1,339,444 1,848,122 2 年 平 均 修 繕 費 (1/H18 時 点 での 経 年 ) 46,425 41,858 46,203 3 改 修 工 事 予 算 2,064,419 2,001,750 2,058,150 4 累 計 修 繕 費 + 改 修 工 事 予 算 (1+3) 3,410,746 3,341,194 3,906,272 5 新 築 想 定 工 事 費 6,060,000 4,520,000 5,440,000 6 新 築 と 比 較 したときの 費 用 割 合 (%) 56.3 73.9 71.8 注 :1~5については 単 位 は 千 円 5の 新 築 工 事 費 は 平 成 18 年 度 時 点 で 同 規 模 同 仕 様 の 建 物 を 建 設 した 場 合 2
前 表 以 外 にも 竣 工 後 30~40 年 の 文 化 施 設 において 建 物 規 模 は 約 10,000 m2 1,000~2,000 席 の 大 ホー ルを 有 する 施 設 のいくつかの 事 例 に 基 づき 竣 工 後 以 降 の 修 繕 費 の 累 計 を 年 間 に 換 算 すると 年 間 平 均 修 繕 費 は 約 4 千 万 円 / 年 になります この 時 点 から さらに 20 年 程 度 の 利 用 に 耐 えうる 大 規 模 改 修 ( 耐 震 補 強 内 装 改 修 電 気 空 調 給 排 水 設 備 の 全 面 更 新 音 響 照 明 設 備 の 取 替 え 舞 台 機 構 一 部 更 新 など)を 想 定 すると 平 均 的 な 改 修 工 事 費 は 約 20 億 円 にものぼります また 大 規 模 改 修 から 約 20 年 にわたる 修 繕 費 も 同 じく 年 間 約 4 千 万 円 近 く 見 込 まれると 考 えられ 年 間 修 繕 費 の 平 均 は 大 規 模 改 修 前 と 変 わりません 費 用 の 面 もさることながら 時 代 とともに 変 化 する 音 響 や 舞 台 設 備 の 利 用 者 ニーズに 応 えること ユニバ ーサルデザインへの 対 応 などを 考 え 市 民 会 館 の 総 合 的 な 資 産 価 値 を 考 慮 すると 課 題 が 多 く 残 り 既 存 資 産 の 活 用 のために 投 じる 改 修 費 用 は 効 果 的 な 費 用 の 支 出 とは 言 い 難 いと 判 断 されます 市 民 会 館 の 構 造 的 な 問 題 1 建 築 基 準 法 上 の 問 題 建 築 基 準 法 は 昭 和 25 年 (1950 年 )の 制 定 以 降 大 きくは 昭 和 34 年 (1959 年 ) 昭 和 46 年 (1971 年 ) 昭 和 56 年 (1981 年 ) そして 平 成 12 年 (2000 年 ) 以 降 の 改 正 となっています 特 に 昭 和 34 年 (1959 年 )の 柱 帯 筋 ピッチ 改 定 ( 靭 性 改 善 ) 3 昭 和 56 年 (1981 年 )における 地 震 力 の 算 出 方 法 の 見 直 し 建 物 のバランスを 考 慮 した 設 計 ( 俗 称 として 新 耐 震 設 計 )などは 建 物 の 設 計 におい ては 重 要 な 項 目 です 本 市 の 公 共 建 築 物 の 耐 震 化 基 本 計 画 では 市 民 会 館 は 不 特 定 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 として 分 類 されており 平 成 27 年 度 以 降 に 耐 震 診 断 が 予 定 されています 2 コンクリートの 設 計 基 準 強 度 建 物 の 竣 工 年 が 昭 和 39 年 (1964 年 )であり 当 時 のコンクリートの 設 計 基 準 強 度 は 180kgf/c m2 (17.6N/m m2 4 )が 主 流 であることから 市 民 会 館 の 設 計 基 準 強 度 については 180kgf/c m2であると 推 察 されます 建 築 工 事 標 準 仕 様 書 同 解 説 JASS5( 日 本 建 築 学 会 )に 基 づくコンクリートの 品 質 基 準 強 度 では 180kgf/c m2(17.6n/m m2)は 計 画 許 容 の 級 は 一 般 程 度 と 考 えられ 期 待 耐 用 年 数 は 30 年 とされて います 竣 工 から 46 年 以 上 経 過 していることから 構 造 躯 体 5 のコンクリートは 既 に 計 画 許 容 の 期 間 を 過 ぎ ています JASS5 によれば 計 画 許 容 の 期 間 とは 鉄 筋 腐 食 やコンクリートの 重 大 な 劣 化 が 生 じない 期 間 としています よって この 期 間 を 過 ぎた 場 合 部 材 の 劣 化 による 進 行 の 度 合 いが 高 くなるも のと 考 えらます 3 建 物 の 重 要 度 係 数 6 市 民 会 館 が 竣 工 した 当 時 の 建 物 においては 現 在 設 定 されている 建 物 の 用 途 に 合 わせた 重 要 度 係 数 が 存 在 していません 官 庁 施 設 の 総 合 耐 震 計 画 基 準 及 び 同 解 説 によれば ホールを 有 する 建 物 は 多 数 の 人 々が 出 入 り するものと 考 えられ 重 要 度 係 数 としてはⅡ 類 (I=1.25)とするのが 一 般 的 です 上 記 重 要 度 係 数 を 含 めて 現 基 準 同 等 まで 耐 震 補 強 を 行 い 耐 力 7 を 上 げることは 非 常 に 困 難 である 可 能 性 が 高 くなります 3
ホールに 対 する 耐 震 補 強 は 現 状 の 動 線 に 大 きな 影 響 を 与 えるような 補 強 が 想 定 されます 例 えば 大 部 屋 を 二 分 するような 位 置 への 補 強 既 存 開 口 や 入 口 の 減 少 閉 鎖 などを 必 要 とし 特 にホワイ エ 等 の 人 だまりとなる 大 空 間 の 部 分 に 補 強 部 材 が 多 数 必 要 となり ホールの 実 用 性 からすると 実 施 困 難 といえます 柱 帯 筋 ピッチ 改 定 ( 靭 性 改 善 ) ( 3 用 語 解 説 ) 帯 筋 とは 柱 に 大 きな 力 が 加 わった 場 合 にコンクリートが 外 へ 膨 らみだすのを 拘 束 するため ロの 字 型 で 柱 に 水 平 に 配 筋 される 鉄 筋 この 鉄 筋 の 間 隔 が 細 かいほど 膨 らみだす 力 に 対 する 抵 抗 力 が 増 す 靭 性 とは 粘 り 強 さを 示 す 柱 は 粘 り 強 さが 大 きいほど 建 物 が 大 きく 変 形 しても 元 の 形 状 に 近 い 形 で 壊 れずにいる N/m m2 ( 4 用 語 解 説 ) 世 間 一 般 で 使 われている 単 位 は cgs 単 位 系 といわれ 例 えばコンクリート 強 度 は kgf/c m2といった 具 合 に 表 記 される 平 成 12 年 の 建 築 基 準 法 改 正 の 折 に 建 築 で 使 われる 単 位 は 統 一 して SI 単 位 系 の 表 記 とするように 変 更 されている それが N/m m2などの 単 位 (1kgf=9.80665N N はニュートンと 呼 ぶ) 構 造 躯 体 ( 5 用 語 解 説 ) 建 物 の 主 要 な 構 造 体 で 骨 格 となる 部 分 基 礎 柱 梁 などを 示 す 重 要 度 係 数 ( 6 用 語 解 説 ) 建 物 の 重 要 度 係 数 とは 官 庁 施 設 の 総 合 耐 震 計 画 基 準 及 び 同 解 説 にて 定 められているもので I 類 Ⅱ 類 Ⅲ 類 の 三 種 類 となる これ は 建 築 基 準 法 で 定 められる 建 物 の 必 要 耐 力 に 対 してそれぞれ 1.5 倍 1.25 倍 1.0 倍 の 安 全 率 をとるものと 考 えられている 官 庁 施 設 の 総 合 耐 震 計 画 基 準 及 び 同 解 説 より 説 明 の 表 を 抜 粋 します 耐 震 安 全 性 の 目 標 耐 力 ( 7 用 語 解 説 ) 建 物 に 人 机 家 具 設 備 機 器 といったものが 載 った 状 態 で 地 震 風 雪 といった 自 然 によって 引 き 起 こされ 建 物 に 加 わる 力 に 建 物 自 身 が 耐 えるための 能 力 をいう この 能 力 は 過 去 に 定 められたものと 昭 和 56 年 以 降 に 定 められたものでは 差 異 があるので 耐 震 補 強 は 現 在 の 建 物 の 能 力 を 調 査 し そこから 現 行 法 規 に 近 い 形 までその 能 力 を 上 げるための 補 強 を 行 うことになる 4
2. 基 本 構 想 の 策 定 に 至 る 経 緯 高 槻 市 市 民 意 識 調 査 ( 平 成 19 年 度 ) 目 的 市 民 の 文 化 に 対 するニーズ 及 び 市 の 文 化 振 興 施 策 に 対 する 基 礎 資 料 とすべく 平 成 19 年 度 に 高 槻 市 市 民 意 識 調 査 において 文 化 振 興 について というテーマで 調 査 を 実 施 しました 調 査 設 計 (1) 調 査 地 域 高 槻 市 全 域 (2) 調 査 対 象 20 歳 以 上 の 男 女 個 人 (3) 調 査 対 象 者 数 2,000 人 ( 回 収 率 40% 有 効 回 答 数 799 件 ) (4) 調 査 対 象 者 抽 出 法 系 統 的 無 作 為 抽 出 法 (5) 調 査 方 法 郵 送 法 (6) 調 査 期 間 平 成 19 年 11 月 7 日 ~ 平 成 19 年 11 月 21 日 調 査 項 目 (1) 高 槻 市 の 文 化 面 での 都 市 像 本 市 の 文 化 面 での 都 市 像 は 歴 史 的 な 遺 産 が 保 存 されている 都 市 が 最 も 高 く また 学 問 が 盛 んで 教 育 水 準 が 高 い 都 市 では 40 歳 代 の 回 答 者 が 多 くなっています (2) 触 れたいと 思 う 文 化 芸 術 の 分 野 市 内 で 触 れたいと 思 う 文 化 芸 術 の 分 野 については 美 術 ( 絵 画 写 真 陶 芸 書 道 など) が 36.8% 以 下 映 画 (33.5%) クラシック 音 楽 (29.8%) ポピュラー 音 楽 (26.0%)などが 続 いています (3) 文 化 活 動 において 行 政 が 力 を 入 れること 高 槻 市 内 の 文 化 活 動 を 活 発 にするために 市 が 力 を 入 れてほしいと 思 うことについて 文 化 事 業 行 事 ( 主 催 公 演 展 覧 会 )を 多 く 実 施 する が 最 も 高 く 次 いで 文 化 施 設 を 整 備 充 実 する となっています 子 ども 達 が 芸 術 文 化 に 親 しむ 機 会 を 充 実 させるために 市 は 特 にどのようなことに 力 を 入 れたらよいかについては 子 どもたちが 参 加 体 験 できる 文 化 事 業 や 行 事 などを 行 う が 最 も 高 くなっています (4) 市 の 主 催 する 美 術 展 文 化 祭 について 美 術 展 文 化 祭 への 出 品 出 演 もしくは 見 に 行 ったことがあるかについて 行 く 機 会 がなかった が 最 も 高 く 次 いで 美 術 展 を 見 に 行 った が 21.5% 文 化 祭 を 見 に 行 った が 18.9%となっています 現 在 行 っている 美 術 展 文 化 祭 に 対 する 考 えについては 美 術 展 文 化 祭 ともに 現 在 のままでよい もっと 多 くの 市 民 が 参 加 発 表 できるようにすべき がそれぞれ 2 割 前 後 となっています (5) 市 民 会 館 に 求 められる 機 能 今 後 市 民 会 館 を 建 て 替 える 際 に 求 められる 機 能 について 大 ホール(1,500 席 以 上 ) が 31.9%と 最 も 高 く 以 下 中 ホール(500~800 席 ) (20.4%) 音 楽 演 劇 練 習 室 (19.1%)などが 続 いています (6) 文 化 芸 術 鑑 賞 の 情 報 媒 体 利 用 状 況 文 化 芸 術 の 鑑 賞 に 関 する 情 報 を 入 手 する 主 な 手 段 については 広 報 紙 が 66.6%と 最 も 高 く 以 下 新 聞 テ レビ ラジオ 家 族 知 人 からの 情 報 などとなっています 文 化 芸 術 の 鑑 賞 チケットを 入 手 する 際 のインターネット 活 用 頻 度 については インターネットを 使 用 する 頻 度 の 少 ない 人 が 全 体 の 7 割 を 占 めており 60 歳 以 上 の 回 答 者 における 利 用 が 最 も 少 なく 1 割 未 満 にとどまっています 5
高 槻 市 総 合 戦 略 プラン( 第 5 次 高 槻 市 総 合 計 画 )における 市 民 会 館 の 役 割 平 成 23 年 度 から 10 年 間 の 新 しいまちづくりの 指 針 となる 高 槻 市 総 合 戦 略 プラン( 第 5 次 高 槻 市 総 合 計 画 )では 基 本 計 画 の 重 点 目 標 の 一 つに 次 代 を 担 う 世 代 が 住 みたいと 思 うまちをつくる ことをあ げています また 基 本 目 標 のうち 交 流 人 口 が 増 えるまちをつくる 余 暇 を 楽 しめる 基 盤 を 形 成 す る が 本 構 想 の 関 連 の 目 標 と 考 えます 現 在 の 市 民 会 館 がある 城 跡 公 園 一 帯 は 市 の 中 心 市 街 地 であり 大 規 模 な 集 客 施 設 の 一 つである 市 民 会 館 の 建 て 替 えによって 新 しい 人 の 流 れができ まち の 広 がりやにぎわいを 創 り 出 す 効 果 が 期 待 さ れます さらに 市 民 会 館 から 本 市 の 文 化 や 魅 力 を 発 信 することで にぎわいのあるまちとして 広 く 知 られ 国 内 外 から 多 くの 人 々が 何 度 も 訪 れるようなまちになり 次 代 を 担 う 世 代 が 住 むに 当 たって 魅 力 的 な 環 境 が 整 備 されていくことが 期 待 されます 新 たな 市 民 会 館 の 建 設 により 文 化 芸 術 の 鑑 賞 機 会 が 増 えるだけでなく さらに 市 民 が 積 極 的 に 参 加 できる 場 を 整 備 することが 可 能 です 文 化 芸 術 は 心 豊 かで 活 力 のある 社 会 を 形 成 する 効 果 があり このように 文 化 芸 術 が 発 展 し 市 民 の 文 化 活 動 が 盛 んになることで まち の 魅 力 を 向 上 させ 次 代 を 担 う 世 代 が 住 みたいと 思 う ま ち の 実 現 を 目 指 します 関 連 する 重 点 目 標 関 連 する 基 本 目 標 地 域 で 支 え 合 う 社 会 を 形 成 する 魅 力 のある 教 育 を 推 進 する 交 流 人 口 が 増 えるまちをつくる 余 暇 を 楽 しめる 基 盤 を 形 成 する 知 の 拠 点 としての 環 境 の 充 実 を 図 る 市 民 によるまちづくりを 推 進 する 6
3. 本 構 想 において 主 に 検 討 する 事 項 大 ホールについて 高 槻 市 市 民 意 識 調 査 ( 平 成 19 年 度 )の 結 果 を 踏 まえ 市 民 からの 要 望 の 多 い クラシック 音 楽 ポピュ ラー 音 楽 を 提 供 できる 施 設 にするとともに 次 代 を 担 う 子 ども 達 が 芸 術 文 化 に 親 しむ 機 会 を 充 実 させるた めに 子 ども 達 が 参 加 体 験 できる 文 化 事 業 や 行 事 などを 行 う ことが 出 来 る 施 設 を 目 的 とします また 新 市 民 会 館 の 大 ホールはコンサートから 演 劇 など 多 様 な 目 的 に 利 用 できる 仕 様 を 想 定 し そのため の 条 件 について 検 討 を 行 います 新 市 民 会 館 の 施 設 規 模 構 成 について 新 市 民 会 館 は 市 民 の 鑑 賞 の 場 高 槻 の 文 化 を 発 信 する 創 造 の 場 及 び 文 化 芸 術 の 育 成 の 視 点 からの 発 表 の 場 という 三 つの 場 を 有 する 施 設 として 整 備 を 検 討 します 市 民 会 館 建 て 替 えの 立 地 候 補 地 について 現 在 市 民 会 館 が 立 地 する 城 跡 公 園 エリアは 歴 史 文 化 施 設 が 集 中 している 地 区 です また 中 心 市 街 地 における 貴 重 な 緑 を 有 していることから 本 市 の 様 々な 上 位 計 画 においてもその 利 活 用 が 求 められています 高 槻 中 枢 都 市 拠 点 として 中 心 市 街 地 活 性 化 基 本 計 画 と 連 携 し にぎわいの 創 出 と まちなか 居 住 を 推 進 するとともに まちなかの 緑 歴 史 文 化 などの 地 域 資 源 や 周 辺 公 共 施 設 と 連 携 したまち づくりによって にぎわいと 活 力 の 向 上 をめざしています 新 市 民 会 館 は 市 街 地 中 心 部 の 総 合 的 一 体 的 な 活 性 化 に 寄 与 するため 現 在 の 城 跡 公 園 エリアでの 建 て 替 えを 検 討 します 7