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台 湾 有 事 は 日 本 有 事 その 時 に わが 国 はどう 備 えなければならないか? 樋 口 譲 次 はじめに アジアを 主 戦 場 とした 米 中 冷 戦 はすでに 始 まっている 中 東 における 対 テロ 戦 に 一 応 の 決 着 をつけた 米 国 は 戦 略 の 重 点 をアジアへ 向 けて 急 転 換 している その 矛 先 は 21 世 紀 の 東 アジア/アジア 太 平 洋 地 域 において 安 全 保 障 防 衛 上 の 最 大 の 懸 念 材 料 となっている 中 国 である 中 国 は 2007( 平 成 19) 年 2 月 対 米 衝 突 を 想 定 した 衛 星 破 壊 兵 器 (ASAT)の 実 験 を 敢 行 した また 中 国 のサイバー 戦 専 門 部 隊 による 米 国 の 軍 や 公 共 機 関 のコンピ ューターネットワークに 対 するサイバー 攻 撃 は 米 国 では2000 年 代 初 頭 から 公 式 に 指 摘 されようになったが すでに 常 態 多 発 化 する 傾 向 にあって 重 大 な 脅 威 と 認 識 さ れるに 至 っている その 一 方 で 中 国 は 米 海 軍 の 西 太 平 洋 への 接 近 を 阻 止 し 領 域 への 介 入 を 拒 否 する 接 近 阻 止 領 域 拒 否 (A2/AD=anti-access/area denial) 戦 略 を 採 用 して そのための 戦 力 を 急 速 かつ 本 格 的 に 造 成 中 である 台 湾 有 事 などの 際 には 中 国 軍 は 第 一 列 島 線 を 突 破 して 第 二 列 島 線 まで 進 出 し でき 得 れば 第 二 列 島 線 以 遠 やむを 得 ない 場 合 でも 第 一 列 島 線 以 遠 に 米 海 軍 の 接 近 進 出 を 阻 止 することを 目 標 としている 当 該 地 域 から 米 国 の 影 響 力 を 排 除 して 同 エリアを 支 配 し 自 国 の 意 図 のままに その 意 思 や 要 求 を 周 辺 諸 国 に 押 し 付 けんがためである 当 然 ながら 日 本 列 島 は 中 国 が 目 指 す 戦 略 の 主 要 な 標 的 として 組 み 込 まれている これに 対 し 米 国 は 電 力 通 信 輸 送 などの 国 家 的 インフラや 国 家 機 構 への 大 規 模 なサイバー 攻 撃 は 国 家 の 関 与 なしには 成 し 得 ないとして それを 戦 争 行 為 と 定 義 し ミサイルなどによる 報 復 攻 撃 も 辞 さない 構 えである 宇 宙 サイバー 空 間 では 米 中 の 熾 烈 な 戦 いが 繰 り 広 げられている また 米 国 は 中 国 の 接 近 阻 止 領 域 拒 否 戦 略 に 対 抗 する 相 殺 戦 略 (offset strategy) として エアー シー バトル(Air-Sea Battle 空 海 戦 ) 構 想 を 打 ち 出 した そして 2011 年 末 アジア 回 帰 アジア 重 視 の 姿 勢 を 鮮 明 にするとともに オーストラリア への 米 海 兵 隊 の 配 置 ミャンマーとの 関 係 改 善 東 南 アジア インドとの 協 力 強 化 など 矢 継 ぎ 早 に 対 中 戦 略 態 勢 の 構 築 に 動 いている 一 時 期 米 中 間 は 経 済 的 相 互 依 存 の 深 まりを 重 視 して 戦 略 的 互 恵 関 係 を 標 榜 しつつ も 水 面 下 では 静 かな 戦 いが 進 行 しているという 意 味 で 米 中 静 戦 との 見 方 もあった しかし 上 記 のように すでにその 段 階 を 優 に 超 えて 米 中 冷 戦 は 始 まっているので 1

ある 東 西 冷 戦 間 アジアには 朝 鮮 戦 争 とベトナム 戦 争 に 代 表 されるように 冷 戦 が 熱 戦 化 した 歴 史 がある そのいずれにも 米 中 は 敵 対 する 関 係 で 直 接 的 間 接 的 に 関 与 した 特 に 朝 鮮 戦 争 において 両 国 は 直 接 戦 火 を 交 え 1 年 数 か 月 にわたって 死 闘 を 繰 り 返 した 当 時 中 国 ( 共 産 党 ) 指 導 部 には 北 朝 鮮 の 金 日 成 による 南 進 統 一 の 前 に 台 湾 解 放 を 先 行 すべきとの 意 見 ( 台 湾 解 放 先 行 論 )があった しかし ソ 連 のスターリンは 自 国 の 支 援 下 に 中 国 が 台 湾 解 放 に 向 かえば 米 国 との 対 立 は 避 けられないと 判 断 し 世 界 大 戦 に 発 展 することを 極 度 に 恐 れてこれを 拒 否 した 台 湾 を 舞 台 とした 本 格 紛 争 はひ とまず 回 避 されたが 以 来 台 湾 解 放 あるいは 台 湾 統 一 は 常 に 燻 り 続 けてきた 問 題 なのである アジアでは 冷 戦 はいまだに 完 全 に 終 わっていない 朝 鮮 半 島 そして 台 湾 問 題 に 象 徴 されるように 冷 戦 がもたらした 国 家 の 分 断 に 起 因 する 一 触 即 発 の 厳 しい 軍 事 的 対 立 が 存 在 し 米 中 間 の 確 執 は 依 然 として 解 消 されていない そして 今 日 米 中 冷 戦 が 再 燃 し 新 たな 局 面 を 迎 えている しかも 東 西 冷 戦 は 欧 州 が 主 戦 場 であったが 米 中 冷 戦 はア ジアが 主 戦 場 である 中 国 は 台 湾 を 核 心 的 利 益 とし 台 湾 統 一 は 最 優 先 課 題 であると 主 張 している 一 方 米 国 は 台 湾 関 係 法 によって 中 華 民 国 台 湾 の 立 場 を 擁 護 しており 両 国 の 歴 史 的 また 基 本 的 対 立 の 根 深 さについて 改 めて 意 識 せざるを 得 ない この 台 湾 問 題 は 中 国 と 台 湾 の 当 事 国 ( 地 域 )をはじめ 米 国 その 同 盟 国 日 本 を 含 めた 東 アジア 諸 国 の 動 向 の 如 何 によって いつ 熱 戦 に 発 展 するか 分 からない 不 安 定 不 透 明 な 状 況 下 に 置 かれ ている そして 一 旦 台 湾 有 事 になれば 中 国 が 宿 敵 として 構 える 日 本 に 及 ぼす 影 響 は 計 り 知 れないほど 大 きいのである 台 湾 有 事 は 起 こりうるのか? 中 国 が 海 洋 進 出 を 模 索 しはじめたのは 1970 年 代 にさかのぼる 当 時 中 ソ 対 立 は 依 然 深 刻 な 状 況 にあったが 両 国 の 国 境 画 定 のための 協 議 交 渉 は 続 けられていた 国 境 問 題 が 解 決 しない 限 り 中 ソとも 大 規 模 な 陸 軍 兵 力 を 国 境 沿 いに 張 り 付 けなければ ならないからである そして 中 国 は 1985( 昭 和 60) 年 陸 軍 を 主 体 とする1 00 万 人 の 兵 力 削 減 を 発 表 した まだ 中 ソ 国 境 協 定 の 締 結 (1991 年 )には 至 って いなかったが 海 洋 進 出 の 主 役 となる 海 空 軍 や 核 ミサイル 戦 力 などの 増 強 近 代 化 へ 転 換 できる 基 本 情 勢 が 整 いつつあると 判 断 したからだ 四 千 年 の 歴 史 を 語 るだけあって 中 国 の 海 洋 進 出 の 戦 略 は 相 当 以 前 から 始 動 した 息 の 長 い また 壮 大 なものであること を 認 識 し その 対 応 に 遺 漏 のないようにしなければならない 中 国 の 海 洋 方 面 に 対 する 戦 略 は 一 言 で 表 現 すると 覇 権 的 拡 大 戦 略 であり 下 記 の4つを 目 標 としていることは 間 違 いない 2

1 海 洋 方 面 における 防 衛 線 をより 遠 方 に 広 げ 安 全 保 障 の 緩 衝 地 帯 を 拡 大 すること 2 黄 海 から 東 シナ 海 南 シナ 海 へ 連 なる 中 国 近 海 周 辺 における 資 源 エネルギーなど の 海 洋 権 益 を 排 他 的 独 占 的 に 確 保 すること 3 中 国 の 周 辺 諸 国 を 自 国 の 意 思 や 要 求 に 従 わせ 地 域 覇 権 を 確 立 すること( 中 華 的 地 域 統 合 ) 4 米 国 主 導 によってでき 上 がった 現 行 の 国 際 秩 序 ( 国 際 法 を 含 むシステム)を 覆 し 自 国 に 都 合 のいい 国 際 秩 序 に 置 き 換 えること( 世 界 的 影 響 力 の 拡 大 ) その 中 で 中 国 は 台 湾 を 第 一 の 核 心 的 利 益 に 位 置 付 け 台 湾 が 独 立 を 宣 言 した り 外 国 勢 力 が 介 入 した 場 合 には 軍 事 力 で 台 湾 を 制 圧 することを 公 言 するとともに そ の 能 力 保 有 を 軍 事 力 増 強 近 代 化 の 最 大 の 理 由 としている 中 国 の 国 防 費 は 過 去 20 数 年 にわたって 毎 年 概 ね 二 桁 の 伸 び 率 を 記 録 し 過 去 5 年 間 で2 倍 以 上 過 去 20 年 間 で 約 18 倍 の 規 模 に 拡 大 している その 結 果 中 国 と 台 湾 ( 両 岸 )の 軍 事 バランスは 明 らかに 中 国 優 位 に 傾 き 台 湾 の 軍 事 的 抑 止 力 は 年 々 急 速 に 低 下 している 中 国 の 武 力 による 台 湾 統 一 の 最 大 の 障 害 は 言 うまでもなく 米 国 の 存 在 である その 障 害 を 排 除 するため 中 国 は 米 国 の 軍 事 介 入 を 阻 止 する 接 近 阻 止 領 域 拒 否 戦 略 を 掲 げ 米 軍 との 直 接 対 決 にも 勝 利 し 得 る 能 力 を 急 速 に 構 築 しつつある 日 本 は ユーラシア 大 陸 に 沿 ってその 沖 合 (off-shore)を 弧 状 に 取 り 囲 む 島 国 で 大 陸 勢 力 の 海 洋 進 出 を 阻 止 するか 逆 にその 足 場 となる 地 政 学 的 要 衝 に 位 置 しているため 中 国 が 目 指 す 戦 略 の 主 要 な 標 的 になっている また 中 国 は 過 去 の 歴 史 的 経 緯 などか ら 明 らかに 日 本 を 敵 対 する 国 家 と 見 るとともに 軍 事 同 盟 下 にある 日 米 両 国 を 一 体 と して 捉 えている それが 故 に 台 湾 への 武 力 侵 攻 に 際 しては 日 本 の 国 土 並 びにそこに 駐 留 する 米 軍 ( 基 地 )に 対 して 軍 事 的 脅 威 が 及 ぶのは 避 けられない その 際 尖 閣 諸 島 などの 領 土 問 題 や 日 中 中 間 線 付 近 の 資 源 エネルギー(ガス 田 ) 問 題 など 対 日 問 題 の 一 挙 解 決 を 図 る 好 機 と 捉 える 可 能 性 が 極 めて 高 い 以 上 述 べたように 中 国 にとって 台 湾 統 一 の 優 先 度 は 最 も 高 く 中 国 の 国 内 事 情 台 湾 の 情 勢 そして 米 中 間 の 駆 け 引 きなどによっては いつでも そして 一 気 に 台 湾 有 事 へと 傾 く 恐 れがある そして 台 湾 有 事 は 日 本 を 巻 き 込 んだ 紛 争 へと 拡 大 せずにはお かないのである 中 国 による 台 湾 武 力 統 一 ( 台 湾 有 事 )のシナリオ 中 国 は 平 時 から 非 物 理 的 手 段 であり また 非 対 称 戦 と 位 置 づける 世 論 戦 心 理 戦 そして 法 律 戦 の 三 戦 を 展 開 し 政 治 外 交 経 済 文 化 法 律 などのあ らゆる 分 野 において 台 湾 武 力 統 一 の 環 境 条 件 を 巧 妙 に 作 為 している そして 機 を 見 て 物 理 的 手 段 である 軍 事 力 の 行 使 ( 戦 争 )に 移 行 する 中 国 による 台 湾 に 対 する 武 力 侵 攻 には 台 湾 向 け 米 国 向 け そして 日 本 向 けのシナ 3

リオが 用 意 される それぞれのシナリオについて 要 約 すれば 以 下 のように 列 挙 するこ とができる < 対 台 湾 シナリオ> (その1) 平 時 の 軍 事 演 習 を 装 って 展 開 した 態 勢 から 拡 大 急 襲 し 台 湾 が 実 効 支 配 す る 東 沙 群 島 太 平 島 金 門 馬 祖 島 状 況 によっては 台 湾 本 島 に 近 い 澎 湖 島 ま でを 一 挙 に 軍 事 占 領 する 作 戦 ( 対 日 シナリオの 場 合 は 中 国 が 問 題 化 している 尖 閣 諸 島 の 占 領 など) (その2) 海 上 封 鎖 作 戦 (その3) 台 湾 の 政 経 中 枢 および 軍 事 インフラに 対 するサイバー 攻 撃 やゲリラ 特 殊 部 隊 による 破 壊 工 作 など 軍 事 力 を 限 定 的 に 行 使 して 台 湾 内 部 を 攪 乱 する 作 戦 (その4) 台 湾 の 海 空 軍 基 地 防 空 網 指 揮 統 制 情 報 通 信 システム 宇 宙 空 間 の 人 工 衛 星 などを 主 要 目 標 とした 航 空 攻 撃 やミサイル 攻 撃 などによって 防 衛 力 を 物 理 的 に 破 壊 無 力 化 する 作 戦 (その5) 陸 上 戦 力 による 台 湾 への 着 上 陸 侵 攻 作 戦 (その6) 核 による 威 嚇 ないしは 核 攻 撃 < 対 日 米 シナリオ> (その7) 日 本 に 対 する(その1)から(その6)に 相 当 する 作 戦 (その8) 自 衛 隊 による 国 土 防 衛 シーレーン 防 衛 作 戦 に 対 抗 する 作 戦 (その9) 日 米 共 同 作 戦 を 阻 止 する 作 戦 (その 10) 米 軍 の 介 入 を 阻 止 する 接 近 阻 止 領 域 拒 否 作 戦 以 上 10 個 のシナリオは 単 独 で あるいは 段 階 的 に 状 況 によっては 複 合 的 また は 一 挙 に 起 こり 得 るものである 台 湾 有 事 は 日 本 有 事 ( 日 本 への 武 力 攻 撃 事 態 ) 台 湾 有 事 がわが 国 に 及 ぼす 影 響 台 湾 有 事 は 周 辺 事 態 安 全 確 保 法 ( 以 下 周 辺 事 態 法 )と 周 辺 事 態 に 対 応 した 船 舶 検 査 活 動 法 が 適 用 される 事 態 であると 考 えられがちであるが その 認 識 は 明 らかに 間 違 っている 周 辺 事 態 とは わが 国 周 辺 地 域 におけるわが 国 の 平 和 と 安 全 に 重 要 な 影 響 を 与 える 事 態 を 指 しているが 周 辺 事 態 関 連 二 法 は 当 該 事 態 における 日 米 安 保 条 約 の 効 率 的 な 運 用 に 寄 与 することを 主 目 的 としている 例 えば 朝 鮮 半 島 あるいは 台 湾 において 武 力 紛 争 が 発 生 した 場 合 に 米 軍 が 行 う 諸 活 動 に 対 して 周 辺 事 態 法 は1 適 切 かつ 迅 速 な 後 方 地 域 支 援 2 後 方 地 域 捜 索 救 助 活 動 3その 他 必 要 な 措 置 を 行 うことを また 船 舶 検 査 活 動 法 は 当 該 事 態 に 対 応 してわが 国 が 行 う 船 舶 検 査 活 動 実 施 の 態 様 や 手 続 きなどを 定 めている つまり 米 軍 は 紛 争 地 域 の 第 一 線 において 行 動 し 自 衛 隊 はその 後 方 の 安 全 地 帯 に 止 まって 米 軍 の 必 要 とする 諸 支 援 を 行 うという 構 図 である 4

しかし 台 湾 有 事 は 周 辺 事 態 法 が 想 定 する 周 辺 事 態 をはるかに 超 えて シーレーン を 含 め わが 国 に 対 して 直 接 武 力 攻 撃 が 波 及 する 紛 争 に 拡 大 し 防 衛 出 動 を 下 令 しなけ ればならない いわゆる 戦 争 状 態 に 発 展 する 可 能 性 が 極 めて 高 い 台 湾 有 事 は わが 国 の 防 衛 から 一 定 の 間 合 いを 置 いた 対 岸 の 火 事 として 傍 観 することのできない 日 本 が 紛 争 当 事 国 として 巻 き 込 まれる まさに 日 本 有 事 なのである つまり 台 湾 有 事 は 台 湾 の 攻 防 を 焦 点 としつつ 日 本 に 対 しても 武 力 攻 撃 が 波 及 す る 事 態 であり 日 本 の 国 土 防 衛 と 周 辺 事 態 における 日 米 共 同 行 動 を 同 時 に 遂 行 しなけれ ばならない 重 大 かつ 深 刻 な 事 態 に 陥 るとの 覚 悟 がなければならない この 際 集 団 的 自 衛 権 の 問 題 解 決 が 喫 緊 の 課 題 として 浮 上 することは 自 明 である 台 湾 有 事 に わが 国 はどう 備 えなければならないか? 前 記 の 台 湾 有 事 ( 台 湾 武 力 統 一 )シナリオに 沿 って 台 湾 有 事 が 日 本 に 及 ぼす 影 響 を 明 らかにしつつ わが 国 の 対 応 策 についてその 要 点 を 述 べる なお 紙 面 の 都 合 上 特 筆 すべき 事 項 のみについて 説 明 を 加 え その 他 は 項 目 のみに 止 めることとする 1 在 外 日 本 公 館 の 警 備 ならびに 在 外 邦 人 などの 緊 急 引 揚 げと 在 外 日 本 資 産 の 保 全 措 置 国 交 のない 台 湾 には ( 財 ) 交 流 協 会 ( 本 部 は 日 本 台 北 高 雄 事 務 所 )が 置 かれ 駐 台 湾 日 本 代 表 部 の 役 割 を 果 たしている 危 機 発 生 に 際 しては すみやかにその 警 備 を 強 化 しなければならない また 台 湾 には 邦 人 約 2 万 人 余 が 在 留 し 日 系 企 業 約 850 社 余 が 進 出 しており その 緊 急 引 揚 げと 在 台 日 本 資 産 の 保 全 措 置 が 必 要 である 一 方 交 戦 国 になる 可 能 性 の 高 い 中 国 には 香 港 を 含 め 在 中 国 日 本 大 使 館 ( 北 京 ) など8か 所 に 在 外 公 館 がある また 中 国 には 邦 人 約 12.7 万 人 余 が 在 留 し 日 系 企 業 約 3 万 社 弱 が 進 出 しており 同 様 の 措 置 が 必 要 である 特 に 多 数 の 日 本 人 が 広 域 に 分 散 して 在 留 していることから 緊 急 引 揚 げのみならず 近 隣 諸 国 への 国 外 退 去 などを 含 めた 万 全 の 対 策 が 必 要 である 2 国 土 防 衛 の 強 化 戦 いの 最 終 目 的 は 相 手 国 の 国 土 と 国 民 を 占 領 ( 支 配 )し 自 国 の 意 思 を 相 手 国 に 強 要 することである 台 湾 有 事 には 台 湾 への 武 力 侵 攻 と 同 じ 形 態 の 脅 威 がわが 国 にも 及 んでくる 特 に 中 国 軍 の 陸 上 部 隊 は 尖 閣 諸 島 などの 島 嶼 部 はもちろん 沖 縄 を 中 心 とする 南 西 正 面 から 九 州 西 日 本 に 及 ぶ 地 域 を 着 上 陸 侵 攻 によって 占 領 する 蓋 然 性 が 高 いので その 排 除 を 基 本 とした 防 衛 力 の 整 備 強 化 が 必 要 である (1) 自 衛 隊 共 通 ( 統 合 ) 警 戒 監 視 体 制 および 作 戦 情 報 能 力 の 強 化 宇 宙 空 間 およびサイバー 空 間 の 活 用 と 保 護 ミサイル 防 衛 (MD) 能 力 の 向 上 敵 基 地 攻 撃 ( 反 撃 ) 能 力 の 保 持 (2) 陸 上 自 衛 隊 戦 力 の 飛 躍 的 増 強 と 近 代 化 予 備 役 制 度 の 拡 充 (3) 海 上 自 衛 隊 5

沿 海 防 衛 ( 沿 岸 防 備 ) 能 力 の 強 化 米 第 7 艦 隊 との 共 同 作 戦 能 力 特 に 対 潜 能 力 の 強 化 中 国 は 米 軍 の 空 母 機 動 群 や 海 上 自 衛 隊 のイージス 艦 などを 標 的 として 近 代 的 なロシアのキロ 級 潜 水 艦 の 導 入 や 新 型 国 産 潜 水 艦 の 建 造 などによる 攻 撃 型 潜 水 艦 戦 力 の 増 強 を 行 っており 日 米 共 同 の 観 点 からも 特 に 対 潜 能 力 の 強 化 が 必 要 である (4) 航 空 自 衛 隊 領 域 の 全 般 防 空 (MD を 含 む) 能 力 の 強 化 3 シーレーン 防 衛 の 拡 大 強 化 台 湾 有 事 には 台 湾 海 峡 は 完 全 に 封 鎖 される また 中 国 による 対 米 接 近 阻 止 領 域 拒 否 戦 略 の 発 動 によって わが 国 にとって 最 も 重 要 なシーレーンである 南 西 航 路 (ル ート)ならびに 南 東 航 路 (ルート)とも 遮 断 される 可 能 性 が 大 きい 特 に 中 国 は 対 米 戦 略 核 戦 力 上 第 二 撃 以 降 の 報 復 攻 撃 兵 器 として 中 心 的 役 割 を 果 たす 潜 水 艦 発 射 弾 道 ミサイル(SLBM) 搭 載 原 子 力 潜 水 艦 (SSBN)を 建 造 中 であり そ の 潜 伏 海 域 として 南 シナ 海 の 聖 域 化 ( 内 海 化 )を 目 指 している したがって 有 事 南 西 航 路 が 通 っている 同 海 域 を 完 全 な 支 配 下 に 置 こうとするのは 必 定 である 現 在 同 盟 国 アメリカは アメリカ 西 海 岸 からハワイを 経 てグアム そしてハワイか らオーストラリアを 経 てインド 洋 へつながる 自 由 主 義 経 済 の 大 動 脈 といえるシーレーン の 防 衛 に 当 っている わが 国 は この 大 動 脈 から 日 本 にいたる 支 線 ( 南 西 航 路 と 南 東 航 路 )について 日 本 から 南 方 1000マイルのシーレーンを 防 衛 する 役 割 を 担 っている しかしながら 日 本 が 担 任 する 南 西 航 路 はフィリピンのバシー 海 峡 まで また 南 東 航 路 は 硫 黄 島 とグアムの 中 間 付 近 までで 米 国 が 担 任 する 大 動 脈 ルートと 連 結 されていない 空 白 ゾーンが 存 在 する わが 国 は 1000マイル シーレーン 防 衛 から 大 動 脈 までの 空 白 を 埋 めるとともに 例 えば 南 西 航 路 より 比 較 的 安 全 な 南 東 航 路 をグアム 以 東 に 迂 回 させるなど 有 事 の 新 た な 要 求 にも 臨 機 応 変 に 対 応 できるよう 担 任 区 域 の 拡 大 と 一 層 の 能 力 強 化 に 努 めなけれ ばならない この 際 米 国 との 戦 略 的 融 合 を 深 化 させるとともに 平 素 から 両 シーレー ンの 沿 岸 諸 国 との 連 携 協 力 関 係 を 強 化 して 台 湾 有 事 に 備 えることが 重 要 である 4 日 米 安 保 の 責 任 履 行 と 機 能 の 最 大 発 揮 台 湾 への 武 力 侵 攻 に 際 して 中 国 が 最 も 恐 れるのは 米 国 の 介 入 であり 同 盟 下 の 日 米 が 一 体 となって 有 効 かつ 強 力 に 機 能 することである 同 盟 の 成 立 維 持 の 要 件 は 1 価 値 の 共 有 2 利 益 の 共 有 3 負 担 の 共 有 そして4 リスク( 危 険 )の 共 有 である しかしわが 国 は 長 年 リスク( 危 険 )の 共 有 を 回 避 している 集 団 的 自 衛 権 の 問 題 を 解 決 できていない それが 日 米 同 盟 を 弱 化 させている 最 大 の 要 因 であり 中 国 が 日 米 分 断 を 策 する 急 所 でもある わが 国 は すみやかに 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 を 認 め 日 米 安 保 体 制 の 片 務 性 を 解 消 して 共 同 作 戦 能 力 の 飛 躍 的 向 上 に 努 めなければならない また 米 国 に 全 面 的 に 依 存 してい 6

る 核 戦 略 核 政 策 については 米 国 の 中 距 離 以 下 のミサイルが 全 面 的 に 廃 棄 されている 現 実 を 深 刻 に 認 識 し わが 国 としてもその 間 隙 を 埋 める 積 極 的 な 対 応 が 必 要 である (1) 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 の 容 認 (2) 対 核 ミサイル 防 衛 の 強 化 拡 大 抑 止 ( 核 の 傘 )の 信 頼 性 向 上 MD 能 力 の 向 上 敵 基 地 攻 撃 ( 反 撃 ) 能 力 の 保 持 中 短 距 離 ミサイル( 核 通 常 )の 開 発 配 備 米 露 は 東 西 冷 戦 の 末 期 に 中 距 離 核 戦 力 (INF) 全 廃 条 約 を 締 結 し 準 中 距 離 (1000~3000km) 中 距 離 (3000~5500km)の 弾 道 ミサイルと 短 距 離 (1000km 以 内 ) 弾 道 ミサイルを 全 廃 した この 中 には 廃 棄 の 対 象 となった 巡 航 ミサイル トマホークも 含 まれる この 結 果 本 地 域 における 中 距 離 以 下 の 弾 道 ミサイルは 中 国 の 独 壇 場 となっており 日 本 全 土 からグアムまでがその 脅 威 に 晒 されている このハンディキャップは 早 急 に 補 わなければならない つまり 東 アジア 地 域 にお いて 中 国 と 対 等 に 渡 り 合 える 体 制 を 構 築 するには 米 国 がINF 全 廃 条 約 から 離 脱 して 中 短 距 離 ミサイルを 再 配 備 するか 日 本 が 中 国 を 射 程 に 収 めうる 同 等 のミサ イルを 開 発 配 備 するか いずれかの 対 応 策 が 必 要 である もし 現 在 敵 基 地 攻 撃 ( 反 撃 ) 能 力 を 持 たないわが 国 が 中 短 距 離 ミサイル を 保 有 することになれば 中 国 のミサイル 攻 撃 などに 対 する 抑 止 対 処 の 有 力 な 一 手 段 となる (3) 宇 宙 サイバー 空 間 の 活 用 と 保 護 ( 日 米 共 同 による) (4) 在 日 米 軍 基 地 の 安 定 使 用 と 有 事 における 自 衛 隊 と 米 軍 の 国 内 施 設 ( 空 港 港 湾 など) へのアクセス 権 の 確 保 中 国 は 武 力 攻 撃 当 初 に 自 衛 隊 および 在 日 米 軍 の 海 空 軍 基 地 防 空 網 指 揮 統 制 情 報 通 信 システム 宇 宙 空 間 の 人 工 衛 星 などを 主 要 目 標 とし 航 空 攻 撃 およびミサ イル 攻 撃 などによってその 物 理 的 破 壊 あるいは 無 力 化 を 図 る その 攻 撃 によって 自 衛 隊 米 軍 は 一 時 期 その 機 能 を 喪 失 する 恐 れがあるので 平 素 の 基 地 の 安 定 使 用 はもとより 有 事 現 有 基 地 などの 被 害 をすみやかに 復 旧 しつつ 国 内 の 民 間 空 港 港 湾 などへのアクセス 権 を 確 保 できるよう 諸 施 策 を 推 進 しておく 必 要 がある (5) 後 方 支 援 および 後 方 警 備 の 充 実 おわりに 日 米 台 防 衛 協 力 の 強 化 へ わが 国 にとっての 台 湾 の 重 要 性 については 明 治 の 初 期 外 務 省 顧 問 として 登 用 した 米 国 の 元 廈 門 (アモイ) 領 事 で 極 東 情 勢 に 精 通 していたリゼンドル(フランス 系 アメリ カ 人 退 役 少 将 )の 言 葉 に 集 約 されよう 彼 は 北 は 樺 太 から 南 は 台 湾 にいたる 一 連 の 列 島 を 領 有 して 支 那 大 陸 を 半 月 形 に 包 囲 し さらに 朝 鮮 と 満 州 に 足 場 を 持 つにあらざれば 帝 国 ( 日 本 )の 安 全 を 保 障 し 東 7

亜 の 時 局 を 制 御 することはできぬ ( 括 弧 内 は 筆 者 記 )と 建 言 した この 地 政 学 的 な 安 全 保 障 観 が 以 降 わが 国 の 外 交 政 策 および 国 防 政 策 を 展 開 する 基 本 となっていった この 台 湾 に 万 が 一 中 国 が 足 場 を 固 めるようなことになれば 日 本 にとっても また 米 国 にとっても 事 態 は 極 めて 深 刻 である つまり 中 国 の 海 洋 への 進 出 を 阻 止 する 防 波 堤 の 重 要 な 一 角 が 崩 れて 津 波 が 襲 いかかるように その 粗 暴 で 勝 手 気 ままな 振 る 舞 い を 許 してしまうからである 米 国 は 中 国 との 国 交 回 復 に 当 たって 台 湾 関 係 法 を 制 定 して 台 湾 へのコミットメ ントを 担 保 する 英 知 と 勇 気 そして 先 見 性 を 有 していた しかし わが 国 の 場 合 は 米 国 と 比 較 して 明 らかに 戦 略 眼 や 深 慮 遠 謀 に 欠 けていたとしか 言 いようがなく 極 めて 残 念 である 中 国 による 台 湾 の 武 力 統 一 を 抑 止 するには 米 国 の 存 在 が 欠 かせない しかし 中 国 の 台 頭 等 によって 米 国 の 地 位 やパワーは 相 対 的 に 低 下 しており 米 国 の 力 に 全 面 的 に 頼 れる 時 代 は 終 わってしまった それを 補 うには 日 米 同 盟 を 強 化 し 有 効 に 機 能 させる 一 層 の 努 力 が 求 められる 同 盟 戦 略 本 来 の 目 的 は 当 代 における 最 も 強 力 な 国 の 一 つと 軍 事 システムを 統 合 して 国 家 の 防 衛 を 強 化 することである すなわち ハードとソフトの 両 面 にわたって 日 本 と 米 国 の 防 衛 力 ( 軍 事 力 )を 統 合 調 整 し その 緊 密 な 共 同 行 動 によって 軍 事 大 国 化 する 中 国 に 対 抗 する 図 式 を 整 えることである そして 今 わが 国 の 防 衛 のみならず 東 アジ ア/アジア 太 平 洋 地 域 の 安 全 保 障 にとって 米 国 + 日 本 中 国 の 体 制 確 立 が 急 務 とな っているのである わが 国 が 目 指 すのは あくまで 台 湾 有 事 の 抑 止 すなわち 日 本 有 事 の 抑 止 である これ がため まずわが 国 は 長 年 にわたる 防 衛 力 の 削 減 に 断 固 として 歯 止 めをかけ その 増 大 強 化 に 転 じて 基 本 的 に 独 力 で 自 国 の 防 衛 を 全 うできる 自 主 防 衛 の 体 制 を 確 立 しなけ ればならない それは 同 時 に 不 沈 空 母 としての 日 本 の 地 政 戦 略 的 立 場 を 不 動 にし 海 空 軍 を 中 心 とした 米 軍 の 前 方 展 開 体 制 を 強 靭 に 維 持 して 日 米 安 保 のもう 一 つの 役 割 である 極 東 の 平 和 と 安 定 の 維 持 に 寄 与 する 途 にも 通 じるのでる そして 高 まる 中 国 の 脅 威 に 日 米 が 共 同 して 対 抗 するに 当 たっては 同 盟 の 更 なる 深 化 が 必 要 だ しかし 前 項 で 述 べたように そのための 共 通 課 題 は 山 積 しており 問 題 解 決 を 急 がなければなら ない その 上 で 現 行 の 米 台 連 携 に 日 本 を 加 え 日 米 台 の 防 衛 協 力 を 強 化 する 方 向 に 発 展 さ せることができれば 中 国 による 台 湾 の 武 力 統 一 を 抑 制 するのみならず 日 本 の 防 衛 な らびに21 世 紀 における 世 界 の 発 展 センターとなっている 東 アジア 地 域 の 平 和 と 安 定 の 増 進 に 大 きく 貢 献 するのは 間 違 いない わが 国 は 世 界 そしてアジアの 主 要 国 として 恐 れない 精 神 と 高 い 志 をもってその 責 任 を 真 摯 に 果 たさなければならない 本 稿 は JBPress 台 湾 有 事 は 日 本 有 事 と 心 得 よ (2012.03.22 付 ) 8

から 転 載 したものである 9