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第 86 回 選 抜 高 等 学 校 野 球 大 会 メディカルサポート 参 加 報 告 メディカルサポート 参 加 報 告 1 医 療 法 人 山 口 てつ 整 形 外 科 クリニック 佐 治 泰 範 第 86 回 選 抜 高 等 学 校 野 球 大 会 のメディカルサポ ートに 参 加 したので 報 告 いたします 今 回 は 大 会 1 日 目 と2 日 目 の2 日 間 参 加 させて 頂 き ました 大 会 期 間 中 は ドリンクやアイシングの 準 備 試 合 前 のテーピングや 試 合 中 のデッドボー ル 接 触 プレーなどの 応 急 処 置 試 合 後 は 試 合 中 のアクシデントへの 対 応 と 処 置 試 合 後 の 投 手 の アイシングを 実 施 しました また 投 手 野 手 の クリーグダウン 熱 中 症 管 理 など 様 々なサポート を 行 っている 中 私 自 身 は 野 手 のメインのクーリ ングダウンを 経 験 させて 頂 き 学 ぶことを 再 認 識 さ せられることがありました クーリングダウンの 時 間 は 準 備 と 片 付 け 選 手 が 整 列 するまでの 時 間 を 含 め20 分 間 で 行 いま す そして 今 大 会 から 軽 運 動 が 追 加 されたため 制 限 時 間 内 に 終 了 させるのと 順 序 を 間 違 えないこ とに 気 を 使 い 過 ぎ 選 手 にやらせているだけにな っていました クーリングダウンはコンディショ ニング 班 の 主 要 業 務 の1つで 障 害 の 予 防 と 啓 発 を 目 的 に 行 っています 学 校 によっては 技 術 練 習 な どに 多 く 時 間 をとるため クーリングダウンの 時 間 は 短 いか 未 実 施 ということもあります 特 に 大 会 終 盤 は 連 戦 となります また この 先 の 夏 の 地 方 予 選 も 連 戦 続 きとなるため 疲 労 が 蓄 積 し 障 害 の 発 生 率 は 高 くなります よって その 重 要 性 は 増 してくると 考 えます クーリングダウンの 重 要 性 を 啓 発 していくには 選 手 にその 必 要 性 や 障 害 発 生 が 多 い 部 位 に 対 する 方 法 について 強 く 説 いて いかければならないと 教 えて 頂 き ただ 行 う 場 で はなく 教 育 や 啓 発 の 場 であるということを 学 び 気 づかされました その 後 その 重 要 性 を 再 認 識 す る 中 で 選 手 にその 必 要 性 を 認 識 してもらえるよう な 説 明 を 心 掛 け 実 施 しました クーリングダウンは 全 選 手 監 督 と 接 する 数 少 ない 場 です 短 時 間 ですが 障 害 予 防 の 方 法 と 必 要 性 を 教 授 できる 場 になるよう 意 識 し 考 えて 今 後 サ ポートできればと 思 います また 今 回 経 験 した ことを 活 かし 地 方 でも 啓 発 していければと 考 えて います ( 857-0133 長 崎 県 佐 世 保 市 矢 峰 町 90-25) メディカルサポート 参 加 報 告 2 やまもと 整 形 外 科 クリニック 中 田 淳 一 この 度 第 86 回 選 抜 高 等 学 校 野 球 大 会 のメディ カルサポートに 初 めて 参 加 させて 頂 きました 満 員 の 甲 子 園 のスタンドは 壮 大 で 圧 倒 されるもの であり 高 校 野 球 の 人 気 の 高 さを 肌 で 感 じること ができました それと 同 時 に 高 校 野 球 大 会 に 関 われる 喜 びと 緊 張 感 で 身 が 引 き 締 まる 思 いでし た 私 が 担 当 した 業 務 以 外 にも 色 々な 見 学 の 場 面 を 与 えて 頂 けたのでとても 貴 重 な 経 験 になりまし た 中 でも 試 合 中 の 足 関 節 捻 挫 の 処 置 は 印 象 に 残 っています ある 選 手 がセカンドへの 走 塁 時 に 内 反 方 向 に 足 を 捻 って 跛 行 を 呈 しているというこ とで 高 野 連 関 係 者 から 三 塁 ベンチ 裏 へ 連 絡 が 入 り ました その 直 後 に スタンドで 状 況 をみていた スタッフからも 連 絡 が 入 りました 一 気 にベンチ 裏 は 緊 迫 しました 選 手 が 足 を 引 きずりながらベ ンチ 裏 に 入 って 来 ました すぐに 処 置 担 当 のスタ ッフによる 評 価 が 行 われ 選 手 監 督 へ 確 認 を 取 り 数 分 でテーピングを 巻 き 再 び 選 手 をグラン ドへ 送 り 出 しました 延 長 で 白 熱 していた 試 合 と いうこともあり 早 くグランドに 戻 りたいという 思 いが 選 手 から 強 烈 に 伝 わっていたので 試 合 に 戻 れた 時 は 何 か 胸 が 熱 くなるものがありました さらに その 後 先 ほどの 選 手 が 跛 行 がなくな り 走 ることも 可 能 だということを 聞 いた 時 に は 思 わず すごい と 声 を 発 していました 今 回 実 際 のスポーツ 現 場 に 出 て 感 じたのは 当 たり 前 ですが 選 手 が 主 役 であり この 日 のた めに 必 死 に 練 習 してきた 成 果 を 悔 いなく 発 揮 でき るようなサポートが 求 められていること そし て そのためには スタッフ の 連 携 が 大 変 重 要 になるとい うことでした 最 後 になりましたが この メディカルサポート 活 動 が 閉 塞 感 あるPT 業 界 を 取 り 巻 く 現 状 の 光 となり 続 けることを 期 待 しております ( 683-0804 鳥 取 県 米 子 市 米 原 6-6-4) - 3 -

第 1 回 ワークショップ 参 加 報 告 第 86 回 選 抜 高 等 学 校 野 球 大 会 甲 子 園 サポート 部 合 同 勉 強 会 医 療 法 人 社 団 福 祉 会 高 須 病 院 村 松 正 博 同 仁 会 ( 社 団 ) 京 都 九 条 病 院 海 江 田 武 平 成 24 年 3 月 9 日 に 大 阪 保 健 医 療 大 学 にて 開 催 さ れました 第 1 回 ワークショップ 上 肢 傷 害 に 対 するアプローチ に 参 加 したので 報 告 させていた だきます 今 回 の 内 容 は 総 論 各 論 事 例 検 討 の 順 で 行 われました 総 論 では 豊 中 渡 辺 病 院 の 元 脇 周 也 先 生 から 外 傷 性 疾 患 非 外 傷 性 疾 患 神 経 絞 扼 性 疾 患 の 代 表 例 を 発 生 機 序 ストレスを 受 けやすいphase 症 状 その 他 に 分 けて 講 義 して 頂 きました 非 外 傷 性 疾 患 ではどのような 投 げ 方 の 選 手 に 多 いかなど 経 験 等 も 踏 まえお 話 して 頂 きました 各 論 では 行 岡 病 院 の 今 高 康 詞 先 生 から 反 復 性 肩 関 節 脱 臼 におけるバンカート 修 復 術 後 のリハビリ テーションについて 緑 かねこ 整 形 外 科 の 濱 田 太 朗 先 生 からスポーツ 現 場 における 障 害 予 防 を 中 心 にお 話 して 頂 きました 今 高 先 生 の 講 義 では 実 際 にどこの 組 織 を 切 開 しているかなど 図 を 用 いて 説 明 して 頂 きました 実 技 では 肩 甲 上 腕 関 節 に おける 骨 頭 の 動 きを 評 価 し アプローチを 実 施 し ました 特 に 挙 上 制 限 に 対 するアプローチでは 上 腕 骨 頭 を 把 持 して 頭 側 へ 牽 引 しながら 腹 側 に 押 し 上 げるように 行 いました 実 際 にアプローチ 後 は 自 ら 変 化 を 感 じることができました 実 技 では 正 確 に 行 うために 触 診 が 重 要 だと 改 めて 感 じまし た 濱 田 先 生 からは 実 際 に 投 球 フォームの 連 続 写 真 ならびに 図 を 用 いて 運 動 連 鎖 の 視 点 で 問 題 点 ポイント 等 を 説 明 して 頂 きました 肩 の 挙 上 制 限 を 捉 える 上 で 胸 郭 の 可 動 性 が 重 要 であることがわ かり 非 常 に 勉 強 になりました 事 例 検 討 では 実 際 に 症 例 を 提 示 し 評 価 から 病 態 を 推 測 し 治 療 までの 過 程 を 限 られた 時 間 の 中 で どのように 考 えていくかなどグループ 内 で 意 見 を 出 し 合 いました 治 療 内 容 以 外 にもその 選 手 のチ ーム 内 での 役 割 その 選 手 の 希 望 など 問 診 からア プローチを 考 えることの 重 要 性 を 改 めて 感 じまし た 平 成 26 年 度 第 1 回 甲 子 園 サポート 部 合 同 勉 強 会 に 参 加 させて 頂 きましたので 報 告 させて 頂 きま す 合 同 勉 強 会 では 今 大 会 から 導 入 された 新 協 力 員 体 制 についての 説 明 と 検 診 班 コンデ ィショニング 班 物 品 班 の 各 班 による 業 務 内 容 の 説 明 をして 頂 きました 今 大 会 から 導 入 される 新 協 力 員 体 制 は 甲 子 園 サポート 経 験 が 少 ないスタッフにとって よりサ ポートに 参 加 しやすくなる 画 期 的 なシステムだと 感 じました 従 来 のシステムと 大 きく 違 う 点 は 若 手 スタッフがサポート 業 務 全 体 を 経 験 する 仕 組 みが 整 備 されたことです 今 まではサポートに 入 り その 日 に 自 分 がサポートした 業 務 内 容 しか 経 験 することが 出 来 ず 上 記 3 班 の 業 務 内 容 全 体 を 把 握 することが 困 難 だと 私 自 身 感 じていました 今 回 の 新 協 力 員 体 制 では 各 班 のいずれかの 班 に 所 属 し 業 務 内 容 を 学 び 実 践 していくことができ ます さらに 順 次 他 の 班 に 移 動 していき 3 班 の 業 務 を 網 羅 することができるシステムが 確 立 さ れました 新 体 制 により 自 分 がサポートに 入 った 際 に 学 ぶこと 実 践 することが 明 確 になり より 積 極 的 にサポートに 参 加 できると 感 じました 各 班 による 業 務 内 容 の 説 明 では 3 班 に 分 かれ それぞれの 業 務 内 容 をご 指 導 頂 きました どの 班 の 業 務 内 容 もこれまでの 甲 子 園 サポートでの 各 種 データや 先 生 方 からの 意 見 を 取 り 入 れ 業 務 内 容 の 改 善 改 訂 が 行 われていました 検 診 班 からは 投 手 検 診 での 測 定 技 術 に 関 して その 場 で 実 技 指 導 をして 頂 きました コンディショニング 班 から は 熱 中 症 に 対 しての 取 り 組 みやクーリングダウン の 実 際 に 関 して 指 導 して 頂 きました 物 品 班 から は 現 場 で 実 際 に 使 う 物 品 に 触 れ 使 用 方 法 などを 指 導 して 頂 きました 甲 子 園 サポートでは 選 手 サポートの 知 識 技 術 が 習 得 でき さらに 検 診 方 法 やコンディショニン グ スポーツ 現 場 の 物 品 などの 有 益 な 知 識 技 術 を 習 得 できると 感 じました ( 601-8453 京 都 府 京 都 市 南 区 唐 橋 羅 城 門 町 10) ( 444-0495 愛 知 県 西 尾 市 一 色 町 赤 羽 上 郷 中 113 番 地 1) - 4 -

今 回 平 成 26 年 1 月 25 日 に 開 催 されましたスポ ーツ 傷 害 フォーラムに 参 加 させて 頂 きましたので 報 告 させていただきます 今 回 のテーマは コリ ジョン( 衝 突 )スポーツにおけるスポーツ 傷 害 ということで 一 般 演 題 に 続 き ラグビー アメ フトに 関 しての 発 表 シンポジウムが 行 われまし た 特 に 脳 震 盪 頸 部 の 外 傷 についての 発 表 が 多 く 改 めてその 危 険 性 について 認 識 することがで きました これまで 脳 震 盪 発 症 競 技 者 は 受 傷 当 日 に 現 場 復 帰 を 果 たしていたが セカンドインパ クト 症 候 群 や 慢 性 外 傷 性 脳 症 などの 危 険 から 当 日 復 帰 は 認 めない 指 針 が 提 示 されており 実 際 の 競 技 復 帰 には 段 階 的 競 技 復 帰 が 世 界 的 に 提 唱 さ れているとのことでした われわれ 理 学 療 法 士 が 職 域 を 拡 大 し スポーツ 現 場 で 活 動 していくうえ で 脳 震 盪 頭 部 頸 部 外 傷 に 関 する 知 識 を 習 得 し ておくことは 選 手 の 生 命 を 守 るためにも 非 常 に 大 切 だと 感 じました 一 般 演 題 に 続 いてコリジョンスポーツに 発 生 し やすい 肩 関 節 脱 臼 膝 靭 帯 損 傷 をテーマにシンポ ジウムが 行 われました 中 川 滋 人 先 生 ( 行 岡 病 院 ) の 発 表 では Bankart 修 復 術 について 最 新 の 知 見 を 得 ることができました 初 回 脱 臼 から 長 期 にわ たり 放 置 された 症 例 では 肩 関 節 脱 臼 亜 脱 臼 を 繰 り 返 すことにより 関 節 窩 や 上 腕 骨 頭 の 骨 欠 損 が 拡 大 すること また 関 節 窩 骨 折 に 伴 って 生 じ た 骨 性 Bankart 病 変 の 骨 片 は 早 期 に 吸 収 されると のことでした また 関 節 窩 骨 欠 損 の 大 きさに 比 べて 骨 片 の 大 きさが 明 らかに 小 さくなっている と これらを 修 復 しても 術 後 の 骨 癒 合 率 は 低 く 骨 癒 合 不 全 症 例 では 再 脱 臼 率 も 高 くなることを 提 示 されていました 術 後 の 症 例 を 担 当 するうえ で 基 本 的 な 病 態 を 理 解 することの 重 要 性 につい て 再 認 識 する 貴 重 な 機 会 となりました 今 回 学 んだ 知 識 を 実 際 の 臨 床 に 生 かしていき たいと 考 えております ( 530-0021 大 阪 市 北 区 浮 田 2 丁 目 2 番 3 号 ) - 5 -

( 社 )アスリートケア 定 例 勉 強 会 ( 通 称 いつべん) 内 容 1 はじめに 肩 関 節 疾 患 を 呈 する 患 者 さんの 痛 みの 訴 えや 部 位 は 様 々であるが 肩 峰 下 インピンジメントに 由 来 するものも 多 く 見 られる 今 回 肩 峰 下 インピン ジメントの 病 態 と 原 因 について 報 告 する 肩 峰 下 インピンジメント 肩 峰 下 インピンジメント 症 候 群 の 定 義 は 諸 家 に より 異 なっているが 上 肢 の 挙 上 に 際 し 肩 峰 と 烏 口 肩 峰 靭 帯 からなるcoraco-acromial arch(c-a arch)や 肩 鎖 関 節 下 面 などの 天 蓋 と 腱 板 や 肩 峰 下 滑 液 包 との 衝 突 (インピンジメント)により 疼 痛 を 生 じる 病 態 の 総 称 と 考 えられる 肩 峰 下 インピンジメントの 原 因 は 症 例 により 異 なるが 大 きく5つに 分 類 できる 5つを 挙 げる と 1 肩 峰 下 腔 の 狭 小 化 2 上 方 支 持 組 織 の 癒 着 ( 図 1) 3 後 方 関 節 包 の 短 縮 4 腱 板 の 機 能 不 全 5 肩 甲 骨 周 囲 筋 の 機 能 不 全 ( 図 2)がある 1は 肩 峰 の 形 態 や 烏 口 肩 峰 靭 帯 の 肥 厚 など 構 造 的 要 因 のため 外 科 的 処 置 が 必 要 であるが 2~5 は 機 能 的 要 因 のため 理 学 療 法 の 介 入 効 果 が 期 待 で きる 上 方 支 持 組 織 の 癒 着 肩 関 節 上 方 支 持 組 織 で 癒 着 の 問 題 が 生 じやすい 部 位 は 烏 口 肩 峰 アーチ 下 腱 板 疎 部 烏 口 上 腕 靭 帯 上 腕 二 頭 筋 腱 周 辺 組 織 である 特 に 肩 峰 下 滑 液 包 と 腱 板 には 癒 着 が 生 じやすい( 図 1) 後 方 関 節 包 の 短 縮 後 方 関 節 包 が 短 縮 すると 上 腕 骨 頭 が 前 上 方 へ 変 位 する 後 方 関 節 包 の 短 縮 は3rd 肢 位 での 内 旋 可 動 域 で 評 価 する 腱 板 の 機 能 不 全 正 常 では 動 的 安 定 化 機 構 である 腱 板 によって 関 節 窩 に 対 する 上 腕 骨 頭 の 求 心 性 が 維 持 される 腱 板 損 傷 などが 生 じると 上 腕 骨 頭 の 求 心 性 を 保 て ず 三 角 筋 の 牽 引 力 により 上 腕 骨 頭 が 上 方 変 位 す る 肩 甲 骨 周 囲 筋 の 機 能 不 全 肩 甲 骨 の 後 傾 内 転 上 方 回 旋 が 不 足 すると 相 対 的 に 烏 口 肩 峰 アーチが 狭 小 化 してインピンジ メントを 誘 発 する( 図 2) おわりに 肩 峰 下 インピンジメントの 原 因 は 構 造 的 要 因 と 機 能 的 要 因 があるため 原 因 を 特 定 する 適 切 な 評 価 が 重 要 である 機 能 的 要 因 に 由 来 するものは 理 学 療 法 の 介 入 により 改 善 が 期 待 できる 図 1 上 方 組 織 の 癒 着 図 2 肩 甲 骨 周 囲 筋 の 機 能 不 全 ( 赤 羽 根 良 和 : 肩 関 節 拘 縮 の 評 価 と 運 動 療 法. 運 動 と 医 学 の 出 版 社.2013,p167,p219) ( 530-0021 大 阪 府 大 阪 市 北 区 浮 田 2-2-3) - 6 -

( 社 )アスリートケア 定 例 勉 強 会 ( 通 称 いつべん) 内 容 2 はじめに コンタクトスポーツ 症 例 におけるBankart 修 復 術 後 の 理 学 療 法 について 報 告 します 当 院 におけるBankart 修 復 術 後 の 理 学 療 法 プロトコ ールは 術 後 早 期 では2 週 間 は 装 具 下 での 下 垂 内 旋 位 の 完 全 固 定 術 後 2 週 より 拳 上 練 習 開 始 術 後 3 週 より 下 垂 位 の 外 旋 ストレッチ 開 始 術 後 4 週 より 装 具 を 除 去 し 外 転 位 の 外 旋 ストレッチを 開 始 し 術 後 6 週 より 腱 板 および 肩 甲 帯 の 筋 力 トレーニングを 開 始 といった 経 過 となります 術 後 3ヶ 月 以 降 の 回 復 期 では トレーニング 負 荷 量 を 増 強 し 術 後 8ヶ 月 での スポーツ 復 帰 を 目 指 します 関 節 のMobility 術 後 早 期 は 肩 甲 上 腕 関 節 の 前 下 方 (Bankart 修 復 部 位 )へのストレスを 回 避 することが 重 要 です そのためには 術 後 早 期 における 外 転 位 の 外 旋 ストレッチは 肩 甲 骨 面 より 行 いま す また 軟 部 組 織 の 柔 軟 性 は 下 垂 位 の 外 旋 外 転 位 での 外 旋 のように 肢 位 を 変 化 させ て 関 節 可 動 域 を 評 価 し 治 療 を 行 います 関 節 のStability 関 節 のStabilityについては 肩 甲 胸 郭 関 節 と 体 幹 の 固 定 性 が 重 要 であると 考 えます 肩 甲 胸 郭 関 節 の 機 能 は 通 常 の 肩 甲 骨 周 囲 筋 の 徒 手 筋 力 検 査 に 加 えて 上 肢 のPush 動 作 と Pull 動 作 を 用 いて 評 価 します Push 動 作 は 腕 立 て 伏 せの 姿 勢 で 肩 甲 骨 の 外 転 運 動 を 行 い 肩 甲 骨 内 側 縁 の 浮 き 上 がり(Winging)を 中 心 に 評 価 します 尚 肩 甲 上 腕 関 節 へのス トレスを 軽 減 するために 導 入 初 期 は 壁 面 より 行 い 徐 々に 床 面 へと 移 行 し 上 肢 への 荷 重 量 を 段 階 的 に 増 加 していきます Pull 動 作 は 斜 懸 垂 運 動 時 の 肩 甲 骨 内 転 運 動 の 左 右 差 で 評 価 を 行 います いずれの 動 作 もBankart 修 復 部 位 へのストレスを 回 避 するため 上 肢 へ 荷 重 や 牽 引 力 が 加 わる 動 作 は 術 後 12 週 以 降 より 開 始 します Coordination-Skill Coordination-Skillはラグビー 選 手 ではタ ックル 動 作 の 評 価 を 行 います ラグビー 選 手 のタックル 動 作 の 各 位 相 は ターゲットに 接 近 するアプローチ 肩 を 相 手 に 接 触 するステ ィック 両 腕 で 相 手 の 体 を 締 め 付 けるバイン ディングに 分 類 されます( 図 1) 各 位 相 にお けるスキル 向 上 のファクターとして アプロ ーチからスティックでは 重 心 を 十 分 に 低 く 保 ち 脊 柱 の 生 理 的 弯 曲 を 保 持 します また 視 線 は 常 にターゲットに 向 け ヒット 時 には コンタクト 側 の 肩 と 同 側 の 下 肢 を 踏 み 込 みま す これらの 因 子 を 実 際 のタックル 動 作 にて 評 価 し 介 入 することが 重 要 であると 考 えま す 1アプローチ 図 1 2スティック タックルにおける 各 位 相 3バインディング ( 山 田 睦 雄 ら: 臨 床 スポーツ 医 学.2008.) ( 530-0021 大 阪 府 大 阪 市 北 区 浮 田 2-2-3) - 7 -

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助 成 研 究 報 告 2 ~ 第 24 回 日 本 臨 床 スポーツ 医 学 会 学 術 集 会 発 表 ~ 体 幹 筋 機 能 評 価 の 姿 勢 保 持 における 骨 盤 股 関 節 周 囲 筋 に 関 する 筋 電 図 学 的 分 析 野 崎 徳 洲 会 病 院 田 頭 悟 志, 他 4 名 はじめに 体 幹 筋 機 能 評 価 としてSide Bridge test(sb) を 実 施 し SB 姿 勢 を 片 側 120 秒 間 保 持 ( 両 側 240 秒 240 点 満 点 )させて いる 今 回 Front Bridge test(fb)とback Bridge test(bb)を 追 加 し 体 幹 筋 機 能 を 多 面 的 に 評 価 するにあたり FB SB BB の 筋 電 図 学 的 分 析 により 体 幹 筋 機 能 評 価 としての 有 用 性 について 検 討 した 対 象 と 方 法 健 常 男 性 10 名 にFB SB BBの 姿 勢 保 持 が 困 難 となるまで 実 施 した( 図 1) 測 定 筋 は 内 腹 斜 筋 外 腹 斜 筋 多 裂 筋 大 殿 筋 中 臀 筋 大 腿 筋 膜 張 筋 大 腿 直 筋 内 側 ハムストリングスの8 筋 とした 筋 電 図 の 導 出 にはMyosystem1200(Noraxon 社 製 )を 用 いた Danielsらによる 徒 手 筋 力 検 査 法 によって 得 られた 最 大 筋 収 縮 時 のEMG とiEMGをそれぞれ100%とし 各 筋 の%MVC と%iEMGを 算 出 した 各 姿 勢 の 開 始 後 10 秒 間 と 終 了 前 10 秒 間 の 各 測 定 値 を 比 較 し た 結 果 および 考 察 姿 勢 保 持 の 平 均 時 間 はFBが75.2±30.8 秒 SBが57.4±15.6 秒 BBが156.1±85.5 秒 であった BBが 他 の 姿 勢 と 比 較 して 有 意 に 姿 勢 保 持 時 間 が 長 かった %MVCと %iemg は 同 様 の 結 果 が 得 られた FBでは 外 腹 斜 筋 大 腿 筋 膜 張 筋 多 裂 筋 SBで は 外 腹 斜 筋 大 殿 筋 多 裂 筋 に 有 意 な 筋 活 動 の 変 化 が 認 められ BBでは 認 めら れなかった( 図 2) BBは 筋 活 動 が 低 いこ とが 姿 勢 保 持 時 間 を 長 くしたと 考 えられ 方 法 論 の 再 検 討 が 必 要 である FBとSBは 骨 盤 股 関 節 周 囲 の 姿 勢 保 持 に 関 わる 筋 持 久 力 の 評 価 として 有 用 で あることが 示 唆 された Front Bridge Side Bridge 1 2 3 Back Bridge 図 1 肢 位 図 2 各 肢 位 の%MVC ( 574-0074 大 阪 府 大 東 市 谷 川 2-10-50) - 10 -

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