電子教科書の利用を検討



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私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

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1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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(7) 公 共 施 設 における 建 築 物 (1 敷 地 における 延 床 面 積 の 合 計 が 5,000 m2 以 上 )の 劣 化 につ いての 調 査 ( 劣 化 度 調 査 健 全 度 調 査 等 )の 実 績 があること (8) 公 共 施 設 における 建 築 物 (1 敷 地 に

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全設健発第     号

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住み慣れたこの町で最期まで 安心して暮らすために

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資料3 家電エコポイント制度の政策効果等について

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

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定款  変更

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

( 別 途 調 査 様 式 1) 減 損 損 失 を 認 識 するに 至 った 経 緯 等 1 列 2 列 3 列 4 列 5 列 6 列 7 列 8 列 9 列 10 列 11 列 12 列 13 列 14 列 15 列 16 列 17 列 18 列 19 列 20 列 21 列 22 列 固 定

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

銀行等の非居住者等に対する国別債権債務に関する報告書

4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

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一般競争入札について

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1. 前 払 式 支 払 手 段 サーバ 型 の 前 払 式 支 払 手 段 に 関 する 利 用 者 保 護 等 発 行 者 があらかじめ 利 用 者 から 資 金 を 受 け 取 り 財 サービスを 受 ける 際 の 支 払 手 段 として 前 払 式 支 払 手 段 が 発 行 される 場 合

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

3 独 占 禁 止 法 違 反 事 件 の 概 要 (1) 価 格 カルテル 山 形 県 の 庄 内 地 区 に 所 在 する5 農 協 が, 特 定 主 食 用 米 の 販 売 手 数 料 について, 平 成 23 年 1 月 13 日 に 山 形 県 酒 田 市 所 在 の 全 国 農 業 協

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損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

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回 答 Q3-1 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 質 問 : 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 土 地 の 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 答 : あなたの 土 地 は 過 去 の 評 価 替 えで 評 価 額 が

平成17年度高知県県産材利用推進事業費補助金交付要綱

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

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別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

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第1章 総則

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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

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1

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総合評価点算定基準(簡易型建築・電気・管工事)

災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について

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その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

市街化区域と市街化調整区域との区分

(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

18 国立高等専門学校機構

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

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主要生活道路について

はファクシミリ 装 置 を 用 いて 送 信 し 又 は 訪 問 する 方 法 により 当 該 債 務 を 弁 済 す ることを 要 求 し これに 対 し 債 務 者 等 から 直 接 要 求 しないよう 求 められたにもかか わらず 更 にこれらの 方 法 で 当 該 債 務 を 弁 済 するこ

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

1_2013BS(0414)

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第316回取締役会議案

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省 九 州 地 方 整 備 局 長 若 しくは 宮 崎 県 知 事 に 意 見 を 提 出 することができる ( 役 員 の 任 命 ) 第 8 条 理 事 長 及 び 監 事 は 宮 崎 県 知 事 が 任 命 する 2 理 事 は 理 事 長 が 任 命 する 3 副 理 事 長 は 理 事 長

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

本 校 の 沿 革 昭 和 21 年 昭 和 49 年 昭 和 54 年 昭 和 60 年 平 成 9 年 平 成 11 年 平 成 18 年 北 海 道 庁 立 農 業 講 習 所 として 発 足 北 海 道 立 農 業 大 学 校 に 改 組 修 業 年 限 を1 年 制 から2 年 制 に 改

工 事 名 渟 城 西 小 学 校 体 育 館 非 構 造 部 材 耐 震 改 修 工 事 ( 建 築 主 体 工 事 ) 入 札 スケジュール 手 続 等 期 間 期 日 期 限 等 手 続 きの 方 法 等 1 設 計 図 書 等 の 閲 覧 貸 出 平 成 28 年 2 月 23 日 ( 火

Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

している 5. これに 対 して 親 会 社 の 持 分 変 動 による 差 額 を 資 本 剰 余 金 として 処 理 した 結 果 資 本 剰 余 金 残 高 が 負 の 値 となるような 場 合 の 取 扱 いの 明 確 化 を 求 めるコメントが 複 数 寄 せられた 6. コメントでは 親

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 23 年 4 月 1 日 至 平 成 24 年 3 月 31 日 ) 金 額 ( 単 位 : 百 万 円 ) 売 上 高 99,163 売 上 原 価 90,815 売 上 総 利 益 8,347 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 4,661 営 業 利 益

1 ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 の 事 業 税 の 課 税 について ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 は 収 入 金 額 を 課 税 標 準 として 収 入 割 の 申 告 となります ( 法 72 条 の2 72 条 の 12 第 2 号 ) ガス 供 給 業 とその 他 の 事

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

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説 明 内 容 料 金 の 算 定 期 間 と 請 求 の 単 位 について 分 散 検 針 制 日 程 等 別 料 金 料 金 の 算 定 期 間 と 支 払 義 務 発 生 日 日 程 等 別 料 金 の 請 求 スケジュール 料 金 のお 支 払 い 方 法 その 他 各 種 料 金 支 払

Transcription:

2012 年 度 卒 業 研 究 教 育 における 電 子 教 科 書 の 導 入 による 環 境 効 果 の 検 討 指 導 教 員 渡 辺 恭 人 学 籍 番 号 0940222 氏 名 佐 藤 めぐみ 提 出 日 2013 年 1 月 24 日

目 次 1. 背 景 目 的 1-1 背 景 1-2 目 的 2. 紙 の 現 状 2-1 世 界 的 な 紙 の 使 用 状 2-2 各 国 での 紙 の 生 産 量 の 推 移 2-3 1 人 当 たりの 消 費 量 3. 森 林 の 現 状 3-1 世 界 の 森 林 の 現 状 3-2 森 林 の 役 割 3-3 森 林 減 少 の 原 因 3-4 4. 教 科 書 の 現 状 4-1 学 生 の 教 科 書 利 用 状 況 4-2 考 察 4-3 解 決 へのアプローチ 5. 検 討 5-1 1の 検 討 5-1-1 電 子 書 籍 を 読 む 方 法 5-1-2 既 存 のサービス 5-1-3 電 子 書 籍 のメリット デメリット 5-1-4 電 子 教 科 書 を 導 入 した 事 例 5-1-4-1 デジタル 教 科 書 の 使 用 による 効 果 5-1-5 電 子 教 科 書 のメリット デメリット 5-2 2の 検 討 ( 人 に 譲 ってもらう 方 法 ) 5-2-1 環 境 サークル 環 兵 衛 の 場 合 5-2-2 環 境 サークル RNECS の 場 合 5-3 3の 検 討 ( 貸 し 出 し 制 にする) 1

6. 評 価 6-1 比 較 評 価 6-2 今 後 の 課 題 7.まとめと 今 後 の 課 題 参 考 文 献 謝 辞 2

1. 背 景 目 的 1-1 背 景 教 科 書 とは 学 校 に 通 う 者 は 必 ず 使 用 する 機 会 があり 学 問 を 学 ぶ 上 では 必 要 不 可 欠 なアイテムである 教 科 書 を 読 みながら 授 業 を 進 めていくことも 多 く また 授 業 以 外 の 時 間 に 復 習 や 予 習 をする 時 にも 教 科 書 があることで 勉 強 も 捗 るため 学 生 の 勉 強 の 時 間 の 中 で 重 要 な 役 割 を 担 っている しかし その 一 方 で 教 科 書 を 有 効 に 使 用 していない 学 生 も 多 く 存 在 する 授 業 で 指 定 されているから 買 ったものの その 授 業 が 終 了 した 後 にその 教 科 書 を 再 度 読 み 直 し たことのある 学 生 がどれだけ 存 在 しているのであろうか 本 来 何 度 も 読 み 直 して 勉 強 に 活 用 するのが 教 科 書 の 有 効 的 な 使 い 方 であるが 多 くの 学 生 は 授 業 が 行 われてい る 間 に 使 い その 他 の 時 間 に 使 うことは 殆 ど 無 いため 教 科 書 を 無 駄 にしてしまってい るのが 現 状 である また 授 業 で 配 布 される 資 料 も 例 外 ではない 教 科 書 を 指 定 しな い 教 員 も 多 く 存 在 するが 中 には 教 科 書 のページ 数 と 変 わらない 位 大 量 の 資 料 を 用 意 する 教 員 もいるため 教 科 書 を 使 う 授 業 だけが 紙 の 消 費 量 が 多 いとは 言 えない そこで 気 になるのは 教 科 書 や 資 料 に 使 われている 資 源 の 問 題 である それらは 紙 で できているため 有 効 に 使 わないということは 紙 の 資 源 を 無 駄 にしているということで ある そこで 資 源 をより 効 率 的 に 使 う 生 活 や 大 学 内 でのペーパーレス 化 が 必 要 であ る 1-2 目 的 本 研 究 では 紙 媒 体 の 教 科 書 よりも 地 球 環 境 に 好 影 響 を 及 ぼす 方 法 を 提 案 する そ して 資 源 を 効 率 的 に 使 い 森 林 の 減 少 を 食 い 止 めることを 目 指 す 3

1961 年 1963 年 1965 年 1967 年 1969 年 1971 年 1973 年 1975 年 1977 年 1979 年 1981 年 1983 年 1985 年 1987 年 1989 年 1991 年 1993 年 1995 年 1997 年 1999 年 2001 年 2003 年 2005 年 2007 年 2009 年 2011 年 2. 紙 の 使 用 状 況 の 現 状 この 章 では 世 界 及 び 日 本 での 紙 の 使 用 状 況 について 述 べる 2-1 世 界 的 な 紙 の 使 用 状 況 世 界 の 紙 の 使 用 状 況 は こ こ 50 年 で 大 き く 変 わ っ て い る 1961 年 に は 年 7,415,489,600 トンの 紙 が 消 費 されていたのが 2011 年 には 40,318,267,100 トンと 約 5.44 倍 に 増 えている 45000000000 40000000000 35000000000 30000000000 25000000000 20000000000 15000000000 10000000000 5000000000 0 図 2-1-1 世 界 全 体 の 紙 の 生 産 量 の 過 去 50 年 間 の 推 移 ( 単 位 :トン) 出 典 Food and Agriculture Organization of the United Nation FAOSTAT 2-2 各 国 での 紙 の 生 産 量 の 推 移 次 に 各 国 での 紙 の 生 産 量 の 推 移 を 見 てみる 4

120000000 アルバニア アルジェリア アンゴラ アルゼンチン アルメニア オーストラリア オーストリア アゼルバイジャン バーレーン バングラデシュ バルバドス ベラルーシ ベルギー ベルギー ルクセンブルグ 100000000 ブータン ボリビア( 多 民 族 国 ) ボスニア ヘルツェゴビナ ブラジル ブルガリア カンボジア カメルーン カナダ チリ 中 国 コロンビア コンゴ コスタリカ クロアチア キューバ キプロス チェコ 共 和 国 チェコスロバキア 80000000 朝 鮮 民 主 主 義 人 民 共 和 国 コンゴ 民 主 共 和 国 デンマーク ドミニカ 共 和 国 エクアドル エジプト エルサルバドル エストニア エチオピア エチオピア 人 民 民 主 共 和 国 フィンランド フランス グルジア ドイツ ギリシャ グアテマラ ホンジュラス 60000000 ハンガリー アイスランド インド インドネシア イラン(イスラム 共 和 国 ) イラク アイルランド イスラエル イタリア ジャマイカ 日 本 ヨルダン カザフスタン ケニア クウェート キルギスタン ラトビア 40000000 レバノン リビア リヒテンシュタイン リトアニア ルクセンブルク マダガスカル マレーシア マルタ モーリタニア モーリシャス メキシコ モンテネグロ モロッコ モザンビーク ミャンマー ネパール オランダ ニュージーランド 20000000 ナイジェリア 0 1961 年 1966 年 1971 年 1976 年 1981 年 1986 年 1991 年 1996 年 2001 年 2006 年 2011 年 ノルウェー オマーン パキスタン パナマ パラグアイ ペルー フィリピン ポーランド ポルトガル カタール 大 韓 民 国 モルドバ 共 和 国 ルーマニア ロシア 連 邦 サウジアラビア セネガル セルビア セルビア モンテネグロ セイシェル シンガポール スロバキア スロベニア 南 アフリカ スペイン スリ ランカ スーダン 図 2-2-1 各 国 の 紙 の 生 産 量 の 過 去 50 スーダン( 年 間 の 旧 ) 推 移 スワジランド スウェーデン スイス 出 典 Food and Agriculture Organization シリアアラブ of 共 和 国 the United Nation FAOSTAT タジキスタン タイ マケドニア 旧 ユーゴスラビア 共 和 国 チュニジア 5 トルコ ウガンダ ウクライナ アラブ 首 長 国 連 邦 イギリス タンザニア 連 合 共 和 国 アメリカ 合 衆 国 ウルグアイ ソビエト 社 会 主 義 共 和 国 連 邦 ウズベキスタン ベネズエラ(ボリバル 共 和 国 ) ベトナム ( 単 位 :トン)

紙 の 消 費 率 はどの 国 も 増 加 傾 向 にある 2011 年 現 在 では 中 国 アメリカ 日 本 ドイツ カナダ 韓 国 フィンランド スウェーデン ブラジル インドネシアの 順 で 紙 の 生 産 量 が 多 い これら 国 の 特 徴 として 1 先 進 国 であること 2 発 展 途 上 国 で あること 3 人 口 が 多 いこと この 3 点 のいずれかに 該 当 する 紙 は 文 化 のバロメー ター という 言 葉 があるように 国 が 経 済 発 展 すればするほど 紙 の 需 要 は 高 まる 一 方 だ 2-3 1 人 当 たりの 消 費 量 350 300 250 200 150 100 50 0 2010 年 2011 年 ベルギー オーストラリア ドイツ アメリカ アラブ 首 長 国 連 邦 日 本 スウェーデン デンマーク オランダ フィンランド (kg/ 年 ) 図 2-3-1 1 人 あたりの 紙 消 費 量 世 界 上 位 10カ 国 出 典 グラフで 見 る 紙 の 統 計 データ 日 本 紙 パルプ 商 事 株 式 会 社 次 に 1 人 あたりの 紙 の 消 費 量 を 比 べてみる 紙 の 生 産 量 と 1 人 あたりの 紙 の 消 費 量 は 比 例 しない 例 えば 中 国 全 体 での 生 産 量 は 他 の 国 に 大 きな 差 をつけて 1 位 になって いるが このデータには 中 国 はランクインしていない 一 方 日 本 は 紙 の 消 費 量 も 多 く 国 民 1 人 あたりの 年 間 消 費 量 は 約 240kg にもなる これは 世 界 平 均 の 4.5 倍 に 相 当 し 1 日 あたり 約 650g もの 紙 を 消 費 している 日 本 が 紙 の 生 産 消 費 に 大 きく 関 わっているのである 6

3. 森 林 の 現 状 この 章 では 森 林 の 現 状 について 述 べる 森 林 の 持 つ 役 割 や 減 少 する 原 因 を 明 らか にすることで 森 林 の 今 後 を 想 定 する 3-1 世 界 の 森 林 の 現 状 世 界 の 森 林 面 積 は 約 38 億 7000 万 ヘクタールで 全 陸 地 面 積 の 約 3 割 を 占 めている 地 球 全 体 に 占 める 森 林 面 積 は 7.6%と 少 ない 図 3-1-1 地 球 の 表 面 積 に 占 める 森 林 面 積 出 典 森 林 林 業 学 習 館 しかし 世 界 の 森 林 は 減 少 を 続 けており 2000 年 から 2010 年 までの 平 均 で 毎 年 520 万 ヘクタールが 減 少 している 特 に 南 アメリカ アフリカなどの 熱 帯 の 森 林 を 中 心 に 減 少 面 積 が 大 きくなっている 一 方 中 国 やインド ベトナムを 中 心 とした 温 帯 林 で は 植 林 活 動 が 活 発 なため 森 林 の 面 積 は 増 加 傾 向 にある 森 林 面 積 の 増 加 と 減 少 には 地 域 的 な 偏 りが 見 られる 7

図 3-1-2 世 界 の 森 林 面 積 の 年 あたり 国 別 順 変 化 量 (2000~2010 年 ) 出 典 世 界 の 森 林 を 守 るために 環 境 省 3-2 森 林 の 役 割 日 本 学 術 会 議 の 地 球 環 境 人 間 生 活 にかかわる 農 業 及 び 森 林 の 多 面 的 な 機 能 の 評 価 について によると 森 林 の 持 つ 役 割 としては 以 下 の 8 点 がある 1 生 物 多 様 性 保 全 機 能 森 林 の 中 は 地 球 上 の 5~8 割 もの 生 物 種 や 病 気 に 有 効 な 微 生 物 や 菌 類 などが 生 息 していると 言 われ 多 様 な 生 態 系 や 遺 伝 子 を 保 全 する 機 能 が ある 2 地 球 環 境 保 全 機 能 樹 木 の 光 合 成 によって 二 酸 化 炭 素 の 吸 収 貯 蓄 ( 樹 木 内 土 壌 ) という 機 能 がある 3 土 砂 災 害 防 止 / 土 壌 保 全 機 能 樹 木 や 草 本 が 地 面 を 覆 うことでその 根 が 土 壌 を 押 さ える 効 果 があるため 雨 による 表 面 土 壌 の 流 出 や 土 砂 崩 れ 等 が 防 止 される また 落 葉 等 が 土 壌 に 養 分 を 供 給 し さらに 河 川 を 通 じて 海 へ 栄 養 を 供 給 している 森 は 海 の 恋 人 とも 言 われ 美 しい 海 を 築 くにはその 上 流 に 豊 かな 森 林 がなくてはならな いと 考 えられている 4 水 源 涵 養 機 能 森 林 土 壌 への 降 雨 を 一 時 貯 留 し 河 川 へ 流 れ 込 む 水 量 や 流 出 時 間 を コントロールし 洪 水 の 抑 制 する 機 能 がある また 森 林 土 壌 の 濾 過 により 水 質 の 浄 化 の 効 果 もある 5 快 適 環 境 形 成 機 能 森 林 は 蒸 発 散 作 用 により 夏 の 気 温 を 下 げ 冬 の 気 温 を 上 昇 させ 8

るなど 気 候 の 緩 和 調 節 し また 防 風 や 防 音 などの 効 果 もあり 快 適 な 環 境 を 形 成 する 機 能 がある 6 保 健 レクリエーション 機 能 森 林 は 休 養 レクリエーションの 場 としての 役 割 も 担 う キャンプや 山 登 り 森 林 浴 をするなどがその 例 である 7 文 化 機 能 森 林 は 人 間 の 文 化 と 深 い 関 わりを 持 つ 森 林 そのものや 森 林 を 伴 う 山 は 自 然 認 識 自 然 とのふれあいの 場 として 学 習 教 育 の 場 面 にも 役 立 つ また 古 代 よ り 日 本 人 は 身 近 な 自 然 物 を 信 仰 の 対 象 としてきた 木 もその 一 つであったことか ら 人 間 の 宗 教 とも 関 わりがある 8 物 質 生 産 機 能 木 材 や 紙 の 原 料 キノコや 山 菜 などの 食 糧 薪 や 炭 といった 燃 料 落 ち 葉 を 活 用 した 肥 料 などこれらは 全 て 森 林 から 生 産 されたものである 森 林 は 形 を 変 えて 人 々の 暮 らしを 手 助 けする 存 在 である このように 森 林 は 人 類 動 植 物 に 憚 らず 地 球 全 体 の 恵 みそのものである また 環 境 的 側 面 を 持 った 機 能 が 多 いことから 森 林 を 守 ることは 環 境 を 守 ることに 繋 がるの である 3-3 森 林 減 少 の 原 因 森 林 林 業 学 習 館 の 森 林 減 少 の 原 因 によると 森 林 減 少 には 5 つの 原 因 がある と 言 われている 1 商 業 的 な 焼 畑 農 業 の 増 加 本 来 焼 畑 とは 規 模 の 小 さな 森 林 を 焼 き 払 い その 土 地 を 4~5 年 程 度 農 地 として 利 用 した 後 に 自 然 の 回 復 力 で 元 の 森 林 に 再 生 するというサイクルを 繰 り 返 す 伝 統 的 な 農 法 である しかし 近 年 では 森 林 の 回 復 を 待 たずに 再 び 焼 き 払 った 結 果 土 地 が 劣 化 し 森 林 の 再 生 が 困 難 になることが 問 題 視 されている この 原 因 として 人 口 の 増 加 があげられている 2 世 界 規 模 での 木 材 消 費 量 の 増 大 木 材 の 需 要 は 年 々 増 している 発 展 途 上 国 での 燃 料 用 木 材 や 世 界 全 体 での 産 業 用 材 の 増 大 が 目 立 つ 3 人 口 増 加 に 伴 う 薪 炭 材 利 用 の 増 加 世 界 の 木 材 需 要 の 約 半 分 は 燃 料 としての 利 用 である アフリカや 中 南 米 の 熱 帯 地 域 では 約 9 割 が 調 理 などの 燃 料 として 使 用 されており 人 口 増 加 に 伴 い 森 林 減 少 9

が 進 んでいる 4 森 林 火 災 焼 畑 農 業 農 地 開 発 のための 火 入 れなどの 火 の 不 始 末 落 雷 干 ばつや 猛 暑 などが 原 因 となり 森 林 火 災 が 発 生 し 森 林 が 焼 失 している 泥 炭 や 永 久 凍 土 がむき 出 し になることにより 土 壌 から 発 生 する 二 酸 化 炭 素 も 問 題 だ 5 人 口 の 増 加 と 貧 困 に 伴 う 森 林 の 農 地 牧 草 化 熱 帯 地 域 の 開 発 途 上 国 では 爆 発 的 に 人 口 が 増 加 した 20 世 紀 後 半 貧 の 困 のために 急 増 する 人 口 を 養 うだけの 食 料 を 輸 入 する 余 裕 がなかったため 森 林 の 開 墾 によっ て 食 料 の 増 産 を 行 った その 結 果 多 くの 森 林 が 農 地 や 牧 草 地 に 変 えられた これ が 森 林 減 少 の 最 大 の 原 因 である 現 状 のままいけば 100 年 後 には 地 球 上 から 森 林 は 消 滅 するといわれている その 結 果 今 まで 森 林 が 行 ってきた 機 能 が 停 止 し 洪 水 や 崖 崩 れなどの 災 害 二 酸 化 炭 素 の 増 加 による 地 球 温 暖 化 にも 拍 車 がかかるだろう さらに 気 温 の 上 昇 により 砂 漠 化 が 進 むことも 懸 念 されている 人 間 が 今 と 同 じ 生 活 を 続 ければ 森 林 の 減 少 のスピードは 速 まる 3-4 森 林 への 寄 与 日 本 における 木 材 使 用 量 (8026 万 m3)の 用 途 内 訳 の 内 パルプ チップ 用 が 一 番 多 く 45.5%を 占 める その 内 の 80%が 紙 の 製 造 に 使 われている 10

軸 ラベル 12000 10000 8000 6000 4000 2000 0 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 印 刷 用 紙 2772 4138 4746 7690 8773 10004 9891 教 科 書 用 紙 40 40 40 40 38 38 38 図 3-4-1 印 刷 用 紙 生 産 量 に 占 める 教 科 書 用 紙 の 割 合 出 典 平 成 18 年 度 直 面 する 教 科 書 発 行 の 問 題 点 ( 単 位 : 千 トン) そして 印 刷 用 紙 は 紙 の 製 造 の 約 60.6% 占 める その 内 の 教 科 書 用 紙 の 使 用 量 は 0.39%を 占 めている これを 計 算 すると 教 科 書 になるのは 全 体 の 約 0.09% さらに 約 6.9 万 m3の 木 材 に 相 当 する 教 科 書 として 使 用 される 紙 の 量 は 全 体 としては 大 き いものではない しかし 教 育 の 中 で 使 用 される 紙 を 削 減 またはなくすことによって そこで 学 ぶ 者 にとっては 大 きな 影 響 を 与 え その 後 の 生 活 や 社 会 の 中 での 意 識 の 変 革 につながる 可 能 性 がある 世 界 では 様 々な 用 途 で 紙 が 使 われている その 中 でいかに 削 減 できるものを 削 減 し ていくかを 考 えていかなければならない その 第 一 歩 として 教 科 書 の 無 駄 を 無 くす 方 法 を 考 えなくてはならない 11

4. 教 科 書 の 現 状 この 章 では 教 科 書 が 使 われる 状 況 として 考 えられる 教 育 現 場 の 一 つとして 大 学 に ついて 調 査 する 特 に 学 生 が 使 う 教 科 書 の 利 用 状 況 について 述 べる 文 科 系 総 合 大 学 である 本 学 ( 千 葉 商 科 大 学 )を 例 として 調 べることにより 日 本 全 国 の 大 学 での 状 況 を 推 定 することにつなげられる 4-1 学 生 の 教 科 書 利 用 状 況 本 学 には 商 経 学 部 ( 定 員 4000 名 ) 政 策 情 報 学 部 ( 定 員 880 名 ) サービス 創 造 学 部 ( 定 員 800 名 )の 3 つの 学 部 に 分 けられている 教 科 書 を 使 う 授 業 の 割 合 を 求 め そ れぞれの 学 部 ごとに 比 べてみる 商 経 学 部 で 教 科 書 を 利 用 する 授 業 の 割 合 商 経 学 部 4.3% 54.7% 0.4% 35.0% 5.6% 使 う 2つ 以 上 使 う 3つ 以 上 使 う 使 わない 不 明 図 4-1-1 商 経 学 部 の 授 業 の 教 科 書 の 使 用 率 出 典 千 葉 商 科 大 学 SYLLABUS 千 葉 商 科 大 学 商 経 学 部 では 教 科 書 を 使 う 授 業 は 35% 2 つ 以 上 使 う 3 つ 以 上 使 う の 項 目 に 該 当 する 授 業 も 合 わせると 41%の 授 業 で 教 科 書 が 使 われている 政 策 情 報 学 部 で 教 科 書 を 利 用 する 授 業 の 割 合 12

政 策 情 報 学 部 1.2% 61.1% 33.9% 3.9% 0.0% 使 う 2つ 以 上 使 う 3つ 以 上 使 う 使 わない 不 明 図 4-1-2 政 策 情 報 学 部 の 授 業 の 教 科 書 の 使 用 率 出 典 千 葉 商 科 大 学 SYLLABUS 千 葉 商 科 大 学 政 策 情 報 学 部 では 教 科 書 を 使 う 授 業 は 33.9% 2 つ 以 上 使 う の 項 目 に 該 当 する 授 業 も 合 わせると 37.8%の 授 業 で 教 科 書 が 使 われている サービス 創 造 学 部 で 教 科 書 を 利 用 する 授 業 の 割 合 サービス 創 造 学 部 9.2% 22.0% 2.8% 0.0% 使 う 2つ 以 上 使 う 3つ 以 上 使 う 使 わない 不 明 66.0% 図 4-1-3 サービス 創 造 学 部 の 授 業 の 教 科 書 の 使 用 率 13

出 典 千 葉 商 科 大 学 SYLLABUS 千 葉 商 科 大 学 4-2 考 察 商 経 学 部 では 教 科 書 を 使 う 授 業 は 22% 2 つ 以 上 使 う の 項 目 に 該 当 する 授 業 も 合 わせると 24.8%の 授 業 で 教 科 書 が 使 われている 3 学 部 を 平 均 すると 約 34.5%の 授 業 で 教 科 書 が 使 われている 大 学 で 取 得 する 単 位 数 は 124 単 位 2 単 位 を 1 授 業 に 換 算 すると 4 年 間 で 62 コマの 授 業 を 学 生 が 受 け ていることになる 62 コマの 34.5%は 約 21.4 コマになる そして 授 業 に 使 われる 教 科 書 の 数 を 1 冊 と 仮 定 すると 4 年 間 で 1 人 の 生 徒 が 授 業 で 使 う 教 科 書 の 数 は 21.4 冊 になる 表 :4-2-1 某 店 による 教 科 書 の 売 り 上 げ 数 トップ 15 2012 年 4 月 &10 月 順 位 教 科 書 名 売 り 上 げ 点 数 1 ICC ローカルガイド 1466 2 3 級 簿 記 教 材 ALFA セット 362 3 初 級 会 計 ワープロブック 第 2 版 308 4 英 語 大 世 界 ( 下 ) 150 4 英 語 大 世 界 ( 上 ) 150 6 社 会 人 のための 英 語 百 科 142 7 亮 太 の 中 国 紀 行 138 8 新 しい 世 界 観 115 9 基 本 流 通 用 語 辞 典 111 10 経 済 学 のススメ 101 11 万 葉 集 86 12 大 学 生 のための 日 本 語 表 現 79 13 こうすれば 英 文 は 書 ける 78 14 H2 教 育 実 習 日 誌 58 15 パタッシュ 2 56 14

某 店 では 2 位 と 大 きな 差 をつけ ICC ローカルガイド という 教 科 書 が 売 れている これは 商 経 学 部 と 政 策 情 報 学 部 の 1 年 生 の 必 修 科 目 の 授 業 で 使 う 教 科 書 であるためで ある この 教 科 書 は 2 冊 セットで 1 冊 は 143 ページ もう 1 冊 は 217 ページ( 表 背 表 紙 抜 き) 合 計 360 ページ 両 面 印 刷 であるためこれを 半 分 で 割 り さらに 21.4 冊 分 と して 計 算 すると 4 年 間 で 3852 ページ 分 の 紙 を 使 うことになる 紙 1 トン(=パルプ 約 1 トン)を 作 るには 直 径 14cm 長 さ 8m の 立 木 約 30 本 が 必 要 である 紙 1 枚 の 重 さを 約 4g とすると 3852 枚 は 3.852 4g 15.4Kg の 消 費 に 相 当 し 必 要 な 木 の 本 数 は 0.0154 30 本 0.46 本 よって 生 徒 1 人 あたり 約 0.46 本 に 相 当 す る 木 を 消 費 している 千 葉 商 科 大 学 の 生 徒 は 全 部 で 6531 人 のため 全 生 徒 が 4 年 間 で 消 費 した 木 の 本 数 は 約 3017.3 本 になる 紙 媒 体 での 教 科 書 を 無 くせば 4 年 間 でこれ だけの 木 を 救 うことができる 4-3 解 決 へのアプローチ 解 決 方 法 は 3 つある 1 電 子 書 籍 を 使 う 電 子 書 籍 は 紙 に 代 わる 書 籍 だと 考 えられており 2015 年 には 全 国 の 小 中 学 校 で 導 入 される 電 子 教 科 書 を 使 う 未 来 が 否 応 なく 迫 っている 電 子 教 科 書 を 使 用 すること で 紙 の 使 用 量 はゼロに 近 づけることが 可 能 であり かつ 紙 にないような 教 育 効 果 も 期 待 できる 2 他 人 に 譲 ってもらう 従 来 からあるアナログな 手 法 いらなくなった 物 を 他 人 から 譲 り 受 ける 一 般 的 な 手 段 だが リサイクルにもなる 効 果 的 な 手 段 である 誰 がどんな 教 科 書 を 持 っている かという 情 報 が 共 有 されていなかった 時 代 には 効 果 があまりなかったと 思 われる が インターネットを 利 用 すればその 効 果 の 向 上 が 期 待 できる 3 貸 し 出 し 制 にする 従 来 から 自 分 では 手 に 入 れることの 出 来 ない 本 を 閲 覧 できる 施 設 として 図 書 館 が あった 同 じように 貸 し 出 し 可 能 な 教 科 書 があった 場 合 の 効 果 を 検 討 する 5 章 でこれらの 検 討 を 行 う 15

5. 検 討 この 章 では 4 章 で 述 べた 解 決 方 法 の 検 討 を 行 う 5-1 1の 検 討 ( 電 子 書 籍 を 使 う 方 法 ) 電 子 書 籍 とは 書 籍 のデータをデジタル 化 し 電 子 機 器 のディスプレイの 画 面 で 閲 覧 が 可 能 なコンテンツの 事 である デジタルデータでの 配 布 という 特 徴 を 生 かして 書 籍 のファイルに 動 画 や 音 声 を 含 めるなど 紙 という 媒 体 では 取 得 することが 難 しい 情 報 を 簡 単 に 得 ることが 出 来 る 5-1-1 電 子 書 籍 を 読 む 方 法 電 子 書 籍 を 読 むことができる 手 段 として 大 きくわけて 2 種 類 ある 1 専 用 ハード 型 いわゆる 電 子 書 籍 端 末 のことである 主 に 電 子 書 籍 を 閲 覧 することのみを 目 的 として 作 られたデバイスのこと 代 表 的 な 物 に 楽 天 kobo glo ソニー ReaderPRS-T2 Amazon KindlePaperwhite などが 上 げられる 2 汎 用 ハード+リーダーアプリ 型 デスクトップ PC スマートフォン タブレット PC など 様 々な 要 素 で 利 用 出 来 るデバ イスに アプリケーションとしてダウンロードして 電 子 書 籍 を 読 める 環 境 にしたもの がこれに 該 当 する 5-1-2 既 存 のサービス [Amazon Kindle] ネット 通 販 大 手 の Amazon が 製 造 販 売 を 手 がけている Kindle ストア を 通 じて 数 万 冊 の 電 子 書 籍 が 購 入 でき さらに Android をベースにして 作 られているので Android アプリを 提 供 しているすべての 電 子 書 籍 ストアが 利 用 できる 紀 伊 国 屋 書 店 や BookLive ebookjapan など ほぼすべての 電 子 書 籍 ストアが 使 える [ipad] タブレット 型 PC の 代 名 詞 とも 言 えるアップルの ipad は 電 子 書 籍 だけでなく 様 々 なアプリケーションが 使 える 高 機 能 端 末 電 子 書 籍 リーダーの 中 では 少 々 大 きく 9.7 インチサイズ 16

最 新 の ipad には 2048 1536 の 高 解 像 度 を 実 現 した Retina ディスプレイが 採 用 され ている 価 格 は 42,800 円 から 電 子 書 籍 以 外 にもあらゆることができる PC のため 電 子 ブック 専 用 リーダーと 比 較 すると 高 い [Nexus] Android の 開 発 を 手 がける Google が 直 接 リリースしているタブレット 型 PC Nexus7 人 気 の 7 インチタブレットで ipad や Kindle Fire と 並 んで タブレットの 本 命 と 言 われている 製 造 は 台 湾 のパソコンメーカー ASUS NVIDIA 製 のクアッドコアプ ロセッサを 搭 載 しているため 読 書 に 加 え ゲームや 動 画 もスピーディーに 動 作 する Nexus10 最 新 の Android4.2 を 搭 載 した 10 インチサイズの 電 子 書 籍 リーダー 10 インチは Apple ipad よりもやや 大 きいため 電 子 書 籍 リーダーとしてはかなり 大 きな 端 末 とな る ゲームや 動 画 を 中 心 に 楽 しみたいけど 電 子 書 籍 として 読 書 もしたい という 方 に おすすめのサイズ Android はグーグル 社 自 身 が 開 発 をおこなっている OS のため Nexus10 は Android の 性 能 をフルに 引 き 出 したタブレット 端 末 ネクサス 10 本 体 の 製 造 は Samsung が 手 がけている 5-1-3 電 子 書 籍 のメリット デメリット 表 :5-1-3-1 電 子 書 籍 のメリット デメリット メリット 文 字 の 大 きさなどが 自 由 に 変 更 できる 画 面 全 体 ではなく 文 字 だけを 大 きくでき 文 字 の 大 きさによってページ 繰 りが 変 わ りページ 数 も 変 動 する 通 常 はそれに 合 わ せ 目 次 や 栞 も 動 的 に 変 化 する 老 眼 のため 紙 の 書 籍 での 読 書 を 諦 めていたような 人 も 再 び 読 書 が 可 能 になるなどという 事 例 デメリット 可 読 性 が 低 い 文 字 を 大 きくするなどの 工 夫 はできるも のの やはり 紙 よりは 可 読 性 は 低 い ipad のような 液 晶 の 端 末 は 発 光 するので 目 が 疲 れ 逆 に Kindle などの E-Ink のディス プレイは 目 には 優 しいが 書 き 換 えが 遅 い などのデメリットがある も 紹 介 されている 17

検 索 機 能 やしおりで 目 的 のページに 瞬 時 にジャンプ テキストを 選 択 すればその 文 字 列 ですぐ に 検 索 ができる その 書 籍 内 で その 言 葉 が 登 場 するところがリストアップされ そ れを 選 べば 該 当 ページへとジャンプでき る その 他 にも Google や Wikipedia と も 連 動 して 書 籍 に 登 場 した 分 からない 単 語 の 意 味 などをすぐに 調 べることができ る また 気 になるところをマークしてお き あとからそのしおりのあるページにジ デバイスやアプリケーションごとに 操 作 性 が 異 なる ある 電 子 書 籍 ではページの 端 のほうをタ ップすればページがめくられるものもあ れば 中 央 でもめくれるものもある 雑 誌 な どでは 縦 にスクロールする 横 にスクロー ルする それらが 組 み 合 わせてあるなど 目 次 などの 機 能 メニューを 表 示 させる 方 法 も アプリケーションやビューワーごと に 異 なり 簡 易 にメニューを 表 示 できない こともある ャンプするというしおり 機 能 もある 配 送 コスト 在 庫 管 理 の 手 間 がない 各 種 電 子 書 籍 マーケットや Web サイトな どからダウンロードする 場 合 によっては メールに 添 付 が 可 能 なため 物 理 的 な 紙 の 書 籍 と 異 なり 郵 送 費 は 発 生 しない 電 子 書 籍 端 末 がないと 本 が 読 めない 電 子 書 籍 端 末 を 入 手 しなければ 本 が 読 め ない 現 状 では ipad Kindle Android タブレット PC などすべてで 読 める 電 子 書 籍 というのは 少 ないので それぞれの 端 末 に 適 した 電 子 書 籍 を 別 途 入 手 する 必 要 もある 言 語 の 切 り 替 えや 読 み 上 げ 動 画 の 埋 め 込 複 数 の 本 を 同 時 に 開 くことができない みなど 多 様 な 表 現 が 可 能 テキストの 読 み 上 げが 可 能 であり 視 覚 障 害 のある 利 用 者 でも 書 籍 を 活 用 できる 同 時 に 何 冊 も 参 照 したいという 用 途 では 毎 回 切 り 替 えて 利 用 するしかない 5-1-4 電 子 教 科 書 を 導 入 した 事 例 米 子 高 専 ではスマート テクノロジー 社 製 SB680, 移 動 式 前 面 投 影 型 ( 有 効 画 面 156.5cm 117.2cm)の 電 子 黒 板 を 購 入 し, 平 成 21 年 度 の 第 3 学 年 英 語 総 合 Ⅲ の 授 業 で 活 用 を 開 始 した 教 科 書 は BIG DIPPER English CourseⅡ ( 数 研 出 版 社 )を 用 い, 電 子 黒 板 使 用 の 際 18

にはそのデジタル 教 科 書 を 使 用 した 電 子 黒 板 はあらかじめ 用 意 されたテキストを 瞬 時 に 提 示 することによって, 特 に 外 国 語 授 業 では 労 力 を 要 する 本 文 の 板 書 の 時 間 を 省 くことができる また 従 来 の 教 科 書 を 用 いた 授 業 では 教 師 が 板 書 した 箇 所 に ついて 説 明 し, 学 習 者 はそれを 聞 きながら 黒 板 と 自 分 の 教 科 書 との 間 で 視 線 の 移 動 を 繰 り 返 し,その 内 容 を 確 認 したが 教 科 書 と 同 一 のレイアウトで 色 鮮 やかに 映 し 出 さ れたデジタル 教 科 書 の 画 面 であれば, 学 習 者 は 視 線 を 移 動 させる 必 要 がなく, 視 線 の 移 動 も 不 要 である 5-1-4-1 デジタル 教 科 書 の 使 用 による 効 果 デジタル 教 科 書 には 教 科 書 の 内 容 に 関 する 知 的 好 奇 心 を 喚 起 するスライドショー 機 能 が 付 属 しており, 教 科 書 以 外 の 情 報 を 画 像 や 音 声 を 交 えて 与 えることによって,ト ップダウンアプローチができる この 機 能 の 利 点 は, 音 声 を 日 本 語 英 語 と, 字 幕 を 日 本 語 英 語 と, 自 由 に 設 定 することができ, 学 習 者 のレベルや 理 解 度 に 合 わせるこ とができる 点 である また 視 覚 的 効 果 のみならず 音 声 的 効 果 も 期 待 できる 聞 かせ たい 単 語 や 英 文 を 指 定 して 再 生 する 注 意 したいアクセントや 発 音 を, 映 し 出 されて いるスクリーンに 書 き 込 むことによって, 視 覚 を 通 して 意 識 化 させ, 効 果 的 な 音 読 指 導 をするなどが 可 能 である 更 には このように 指 導 した 内 容 をそのままデータもし くは 印 刷 して 生 徒 に 配 付 する 事 ができる 5-1-5 電 子 教 科 書 のメリット デメリット 表 :5-1-5-1 電 子 教 科 書 のメリット デメリット メリット 映 像 や 音 声 なども 駆 使 できる デメリット 故 障 機 能 追 加 端 末 の 更 新 など 利 用 者 負 担 が 紙 と 比 較 して 大 きい 楽 しんで 勉 強 できる 1つの 教 科 書 で 色 々な 教 科 が 学 べる 色 々な 教 科 を1つの 教 科 書 で 学 べる 端 末 リースとネット 接 続 で 通 信 業 者 の 利 益 が 拡 大 授 業 を 聞 かなくなる 書 く 学 習 の 機 会 が 減 少 する 数 千 億 円 規 模 とされる 整 備 予 算 等 コスト VDT 症 候 群 ( 1)など 健 康 面 への 影 響 19

語 学 分 野 ではいつでもネイティブの 発 音 が 聞 ける 端 末 の 管 理 が 煩 雑 で 管 理 人 員 が 配 置 され ない 場 合 教 員 の 負 担 が 増 す きめ 細 かい 個 別 指 導 につなげることがで きる (VDT 症 候 群 (ブイ ディー ティーしょうこうぐん)とは コンピュータのディスプ レイなど 表 示 機 器 ( 総 称 して Visual Display Terminal VDT と 呼 ばれる)を 使 用 し た 作 業 (VDT 作 業 ともいう)を 長 時 間 続 けたことにより 目 や 体 心 に 支 障 をきたす 病 気 のことである ) 出 典 : 文 献 18 参 照 5-2 2の 検 討 ( 人 に 譲 ってもらう 方 法 ) 人 に 譲 ってもらう 方 法 の 中 にも 様 々な 手 段 がある まず 友 人 や 知 人 に 譲 ってもらう 方 法 これが 一 番 簡 単 な 方 法 であるが 自 分 の 周 り の 人 が 自 分 の 目 当 ての 教 科 書 を 持 っているとは 限 らない 重 要 なのは 誰 がどんな 本 を 所 有 しているかという 情 報 の 共 有 や 交 換 である この 方 法 がアナログな 方 法 たとえば 友 人 や 知 り 合 いとの 会 話 などでのコミュニケーシ ョンでは 情 報 が 拡 散 せず 目 的 の 書 籍 を 入 手 するまでにはなかなか 至 らない イン ターネットを 活 用 することで 利 便 性 の 向 上 入 手 可 能 性 の 向 上 も 期 待 できる ここ では アナログ デジタル 両 面 での 活 用 事 例 を 紹 介 する 5-2-1 環 境 サークル 環 兵 衛 の 場 合 一 橋 大 学 の 環 境 サークル 環 兵 衛 では 学 内 の 教 科 書 のリユースを 促 進 すること を 目 的 にオンライン 上 で 教 科 書 の 売 買 の 仲 介 を 行 っている 新 品 の 教 科 書 なら 生 協 で 中 古 の 教 科 書 なら 教 科 書 古 本 市 で 購 入 という 学 内 でのポジションを 目 標 に 活 動 して いる 20

図 :5-2-1-1 環 境 サークル 環 兵 衛 の 取 引 の 仕 組 み 出 典 文 献 4 取 引 の 流 れは 教 科 書 を 売 りたい 人 が 教 科 書 の 情 報 を 環 兵 衛 へメールし HP には 教 科 書 の 情 報 のみが 掲 載 される それを 見 た 教 科 書 を 買 いたい 人 も 環 兵 衛 へメールし 双 方 の 連 絡 先 を 環 兵 衛 から 伝 えられる 環 境 サークル 環 兵 衛 自 身 は 取 引 の 成 功 率 の 低 さが 課 題 だと 問 題 視 している 出 品 数 は 毎 年 増 加 しているが 取 引 の 成 功 率 はあまり 変 化 がないという 現 状 がある 学 期 中 に 授 業 で 使 われる 教 科 書 のみが 売 れるため それに 該 当 しない 物 の 出 品 が 多 く 残 ることが 理 由 として 考 えられている 5-2-2 環 境 サークル RNECS の 場 合 環 境 サークル RNECS は 宮 城 県 仙 台 市 の 学 生 が 中 心 となって 集 まった 環 境 サークル である 東 北 大 学 にサークルとして 籍 を 置 いているが 大 学 に 縛 られず 幅 広 い 活 動 を 目 指 している 団 体 だ その 活 動 の 中 で 教 科 書 リユース 市 ~ぶっくる~ という 企 画 を 行 っている 学 期 の 終 わりに 不 要 な 教 科 書 を 学 生 から 回 収 する 回 収 市 と 配 布 市 にわかれて 教 科 書 を 譲 りたい 人 もらいたい 人 の 双 方 の 需 要 に 答 えている 21

図 :5-2-2-1 環 境 サークル RNECS での 回 収 市 の 様 子 出 典 文 献 5 図 :5-2-2-2 環 境 サークル RNECS での 配 布 市 の 様 子 出 典 文 献 5 環 境 サークル 環 兵 衛 との 大 きな 違 いは 無 料 で 配 布 しているということだ また 随 時 開 催 されるわけではなく 学 期 の 終 わり 限 定 なので 学 生 が 教 科 書 を 手 に 入 れられる 機 会 としての 可 能 性 は 低 い 5-3 3の 検 討 ( 貸 し 出 し 制 にする) 5-3-1 Chegg の 場 合 Chegg はアメリカの 民 間 の 会 社 で 教 科 書 のレンタルをしている アメリカの 大 学 で 使 われる 教 科 書 は 高 価 で 年 間 の 平 均 約 1000 ドル 以 上 になり その 上 単 位 取 得 までの 短 期 間 しか 使 わない 学 生 が 多 い Chegg のサービスを 使 うと 定 価 の 7~8 割 引 でレンタル ができる 貸 し 出 しにはルールがあり 書 き 込 みは 禁 止 となっているが 蛍 光 マーカ ーの 使 用 は 許 されている 利 用 者 数 は 2009 年 現 在 で 100 万 人 を 突 破 200 万 以 上 の 貸 し 出 し 実 績 がある 利 用 大 学 の 数 も 2008 年 現 在 で 4000 から 2011 年 で 7000 と 増 え 蔵 書 数 は 2010 年 現 在 420 万 ある 22

図 :5-3-1-1 Chegg の 取 引 の 仕 組 み 出 典 : 文 献 1 23

6. 評 価 この 章 では 5 章 で 述 べた 解 決 方 法 のアプローチの 評 価 を 行 う 6-1 比 較 評 価 評 価 は 紙 の 削 減 に 効 果 的 か コストが 低 いか 利 便 性 が 高 いか 実 現 性 が 高 いか に 焦 点 をあてる 評 価 の 方 法 と 基 準 を 表 :6-1-1 に 示 す また 評 価 の 結 果 に ついては 表 :6-1-2 に 示 す 表 :6-1-1 評 価 の 方 法 特 に 優 れている 優 れている まあまあ 良 くない 表 :6-1-2 評 価 の 結 果 紙 の 削 減 コスト 利 便 性 実 現 性 電 子 教 科 書 環 兵 衛 RNECS Chegg 6-1-1 紙 の 削 減 についての 評 価 まず 電 子 教 科 書 の 評 価 について 述 べる 電 子 教 科 書 は 紙 のページを 全 て 画 面 で 閲 覧 できるため 今 まで 使 っていた 紙 の 全 てが 削 減 されるだろう しかし 紙 と 違 って 画 面 で 情 報 を 得 る 行 為 には 慣 れが 必 要 になる 紙 媒 体 の 教 科 書 を 使 うのは 昔 から 慣 れ 親 しんだ 勉 強 方 法 である そのスタイルが 変 わることに 対 して 違 和 感 を 抱 く 利 用 者 も 多 くでるだろう 懸 念 すべきは 画 面 での 閲 覧 がしづらいからコピー 印 刷 をしてしま うのではないかということだ それでは 紙 の 削 減 には 繋 がらないが 電 子 書 籍 自 体 は 紙 を 削 減 できるので 評 価 は とした 24

次 に 環 境 サークル 環 兵 衛 環 境 サークル RNECS についての 評 価 を 述 べる 不 要 になった 教 科 書 を 必 要 としている 人 に 譲 るため 新 たな 教 科 書 を 買 わずに 済 む 点 は 両 者 とも 共 通 している 評 価 は 次 に Chegg の 評 価 について 述 べる これもまた 環 境 サークル 環 兵 衛 環 境 サーク ル RNECS と 同 じく 新 たな 教 科 書 を 買 うよりレンタルが 可 能 なことで 紙 の 削 減 に 繋 が っている しかし Chegg 自 身 がビジネスとして 大 きくなっているせいで 利 用 者 の 数 も 多 い そして 利 用 者 から 貸 し 出 し 希 望 の 教 科 書 が 無 かった 場 合 は 他 業 者 から 仕 入 れているため 新 たな 教 科 書 を 買 う 場 合 も 多 いはずだ 故 に 評 価 は 6-1-2 コストについての 評 価 まず 環 境 サークル 環 兵 衛 環 境 サークル RNECS の 評 価 について 述 べる 環 兵 衛 では 教 科 書 を 譲 る 人 の 価 格 設 定 は 一 定 ではないが 定 価 以 下 で 手 に 入 れられ ることは 確 実 であるため 評 価 は さらに RNECS では 無 料 で 配 布 しているため 一 番 低 コストで 手 に 入 れられるため 評 価 は 次 に 電 子 教 科 書 の 評 価 について 述 べる 電 子 教 科 書 を 読 むためにはタブレット 端 末 若 しくは 電 子 書 籍 リーダーが 必 要 となる それを 購 入 するためにコストがかかる し かし 今 はスマートフォンが 携 帯 電 子 機 器 としては 主 流 になりつつあるため 手 持 ち のスマートフォンで 読 めば 多 少 のコストダウンは 狙 えるかもしれない 一 番 のコス トがかかると 思 われるのは 人 件 費 ではないか 電 子 教 科 書 の 導 入 には 管 理 をする 人 員 が 必 要 となる その 人 件 費 の 出 費 も 見 逃 せない 故 に 評 価 は 次 に Chegg の 評 価 について 述 べる Chegg はもともと 学 生 の 経 済 的 な 負 担 を 和 らげる ためのシステムであるため 定 価 で 買 うよりはコストを 抑 えられる しかし 全 ての 教 科 書 を 購 入 すれば 多 少 の 金 額 は 発 生 する 故 に 評 価 は 6-1-3 利 便 性 についての 評 価 まず 環 境 サークル 環 兵 衛 について 述 べる 方 法 としては 教 科 書 を 譲 りたい 人 譲 ってほしい 人 の 双 方 からアプローチをかけて 探 し 出 すことができるが 取 引 の 方 法 は 実 際 に 手 渡 しで 売 買 することになるため 利 便 性 には 乏 しい 故 に 評 価 は 次 に 環 境 サークル RNECS の 評 価 について 述 べる RNECS ではセメスターの 終 わ り つまり 年 2 回 しか 教 科 書 を 手 に 入 れられる 機 会 がない 故 に 評 価 は 25

次 に 電 子 教 科 書 の 評 価 について 述 べる 持 ち 運 びがコンパクトで 画 面 の 大 きさも 変 えられるため 紙 媒 体 での 教 科 書 にはない 機 能 がある その 反 面 紙 媒 体 での 教 科 書 とのギャップに 慣 れる 必 要 がある 評 価 は 次 に Chegg の 評 価 について 述 べる オンライン 上 で 申 込 みが 完 了 し 自 宅 にそのま ま 教 科 書 が 送 られてくる 利 便 性 は 一 番 である 評 価 は 6-1-4 実 現 性 についての 評 価 まず 環 境 サークル 環 兵 衛 について 述 べる 先 述 にもあった 通 り 成 功 率 の 低 さが 問 題 点 である 需 要 と 供 給 の 見 合 った 出 品 ばかりではないため マッチングの 低 さが 課 題 であるため 実 現 性 も 低 め 評 価 は 次 に 環 境 サークル RNECS について 述 べる 簡 単 に 企 画 をして 実 行 ができる しか し セメスター 後 だけに 限 らず 教 科 書 を 手 に 入 れられる 機 会 を 増 やしていかないと 教 科 書 を 譲 って 欲 しい 人 に 対 する 入 手 のチャンスが 少 ない 故 に 評 価 は 次 に 電 子 教 科 書 の 評 価 について 述 べる 電 子 教 科 書 は 導 入 事 例 も 増 え 今 後 導 入 の 開 始 も 発 表 されている 実 現 は 可 能 評 価 は 次 に Chegg の 評 価 について 述 べる ビジネスとしてもスタイルが 固 定 されており 実 現 はしやすい 評 価 は 26

7. まとめと 今 後 の 課 題 この 章 では 6 章 で 述 べた 評 価 を 考 察 し まとめとする 本 研 究 では 地 球 上 の 環 境 において 二 酸 化 炭 素 を 吸 収 し 酸 素 を 生 成 する 役 割 を 持 つ 森 林 の 保 全 を 重 視 して 紙 の 使 用 量 削 減 をその 解 決 法 の 一 つとして 位 置 付 けて 調 査 分 析 解 決 法 の 検 討 を 行 った 有 用 性 実 現 性 などの 面 で 既 存 の 手 法 を 評 価 することはできたものの 決 定 打 とな る 十 分 な 提 案 を 行 うことはできなかった 紙 の 書 籍 をなくして 電 子 書 籍 を 導 入 するこ とが 結 局 は 紙 を 使 わなくする 直 接 的 な 方 法 であることはわかったが 教 育 機 関 におい てすべての 紙 の 教 科 書 をなくすには いろいろな 手 続 きや 政 策 が 必 要 となることが 考 えられる また 教 科 書 以 外 にも 資 料 のコピーなどさまざまに 紙 が 利 用 される 場 面 は 多 い それは 手 軽 さなど 紙 のメリットが 未 だにあるためである 教 育 のあらゆる 場 面 における 紙 の 利 用 状 況 を 改 めて 網 羅 的 に 調 査 し 紙 の 使 用 を 削 減 またはなくすために 必 要 な 方 策 を 教 育 機 関 の 運 営 に 携 わる 関 係 者 と 話 すなどして 検 討 していきたい 本 論 文 の 前 半 でも 挙 げているように 紙 の 使 用 量 全 体 から 見 れば 教 科 書 の 使 用 比 率 は 0.1%にも 満 たないため 寄 与 する 割 合 も 非 常 に 少 ない しかし 小 学 校 から 中 学 高 校 大 学 にいたる 教 育 課 程 の 中 で 紙 を 使 わないという 姿 勢 と 意 味 を 習 熟 させるこ とによって 社 会 に 出 てから 自 立 して 生 活 するようになってからも 紙 を 使 わない ことが 当 たり 前 のように 定 着 し ゆくゆくはすべての 世 代 において 紙 という 存 在 す ら 希 薄 になっていく 可 能 性 がある このような 長 期 にわたる 啓 蒙 も 考 慮 に 入 れた 紙 の 使 用 量 削 減 の 方 策 を 大 きな 視 点 で 見 て 検 討 してくことが 必 要 である 27

参 考 文 献 1 1 分 でわかる! 成 功 サービス(2) 教 科 書 レンタル Chegg.com (http://bizna.jp/labblog/?p=3753)( 2012 年 9 月 ) 2 エコ 駅 探 (http://ekitan.com/ecolife/)(2012 年 11 月 ) 3 NPO 法 人 森 は 海 の 恋 人 ホームページ (http://www.mori-umi.org/base.html)(2012 年 10 月 ) 4 環 境 サークル 環 兵 衛 (http://www.hit-qanbei.info/02_about.html)(2012 年 10 月 ) 5 環 境 サークル RNECS (http://rnecs.yukihotaru.com/index.html)(2012 年 10 月 ) 6 環 境 省 (http://www.env.go.jp/)(2012 年 7 月 ) 7 環 境 省 _ 自 然 環 境 局 森 林 対 策 (http://www.env.go.jp/nature/shinrin/index_1.html) (2012 年 8 月 ) 8 森 林 林 業 学 習 館 (http://www.shinrin-ringyou.com/)(2012 年 10 月 ) 9 世 界 の 統 計 2012 統 計 局 27,28 ページ (http://www.stat.go.jp/data/sekai/pdf/2012al.pdf)(2012 年 11 月 ) 10 WWF ジャパン (http://www.wwf.or.jp/)(2012 年 12 月 ) 11 地 球 温 暖 化 白 書 (http://www.glwwp.com/main/forest.html)(2012 年 11 月 ) 12 千 葉 商 科 大 学 (http://www.cuc.ac.jp/index.html)(2012 年 10 月 ) 13 2010 年 2011 年 世 界 のパルプ 及 び 紙 板 紙 生 産 量 と 紙 板 紙 消 費 量 (http://www.prpc.or.jp/menu05/linkfile/sekainotoukei.pdf)(2012 年 11 月 ) 14 日 本 学 術 会 議 地 球 環 境 人 間 生 活 にかかわる 農 業 および 森 林 の 多 面 的 な 機 能 の 評 価 について( 答 申 ) 28

(http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/shimon-18-1.pdf)(2012 年 11 月 ) 15 日 本 紙 パルプ 商 事 株 式 会 社 グラフで 見 る 紙 の 統 計 データ (http://www.kamipa.co.jp/)(2012 年 12 月 ) 16 平 成 18 年 度 直 面 する 教 科 書 発 行 の 問 題 点 15 ページ (http://www.textbook.or.jp/publications/data/06tb_issue.pdf)(2012 年 12 月 ) 17 平 成 23 年 木 材 需 給 表 ( 木 材 部 門 ) 林 野 庁 18 VDT 症 候 群 (http://moritaiin.com/vdt.html)(2012 年 12 月 ) 19 フォレスト パートナーシップ プラットホーム (http://www.env.go.jp/nature/shinrin/fpp/index.html)(2012 年 12 月 ) 20 私 の 森.jp (http://watashinomori.jp/)(2012 年 11 月 ) 29

謝 辞 本 研 究 を 行 うに 当 たり ご 指 導 を 頂 いた 渡 辺 恭 人 准 教 授 に 感 謝 致 します 本 研 究 の テーマはゼミナールでの 勉 強 とは 異 なるもので 渡 辺 恭 人 准 教 授 の 専 門 外 であったか もしれません しかし 私 の 研 究 のために 環 境 の 専 門 の 教 授 にお 話 を 伺 って 連 携 を とって 協 力 してくださりました 親 身 にご 指 導 いただいたお 陰 で 私 の 実 力 以 上 のす ばらしい 卒 業 研 究 となりました 感 謝 の 念 でいっぱいです また 鮎 川 ゆりか 教 授 にも 環 境 のプロフェッショナルとしてのご 指 導 をいただき 卒 業 研 究 を 進 めるにあたって 数 多 くのヒントを 手 にすることができました ありがと うございました 最 後 に 卒 業 論 文 に 関 わって 下 さった 方 全 員 にもう 一 度 感 謝 を 述 べさせて 頂 き 謝 辞 とさせていただきます ありがとうございました 30