スギ 花 粉 症 でお 悩 みの 方 へ よくわかる ぜ っ か め ん え き りょうほう スギ 花 粉 症 の 舌 下 免 疫 療 法 監 修 : 日 本 医 科 大 学 大 学 院 医 学 研 究 科 頭 頸 部 感 覚 器 科 学 分 野 教 授 大 久 保 公 裕 先 生
CONTENTS スギ 花 粉 症 とは スギ 花 粉 症 の 割 合 スギ 花 粉 症 が 及 ぼす 影 響 代 表 的 な 花 粉 症 原 因 植 物 の 開 花 期 スギ 花 粉 症 の 診 断 スギ 花 粉 症 の 治 療 アレルゲン 免 疫 療 法 とは アレルゲン 免 疫 療 法 の 種 類 スギ 花 粉 症 の 舌 下 免 疫 療 法 治 療 薬 の 服 用 方 法 服 用 時 に 避 けること 効 果 を 発 現 するメカニズム 期 待 できる 効 果 副 作 用 舌 下 免 疫 療 法 をご 希 望 の 方 へ はじめまして! トリーです
はじめに~スギ 花 粉 症 にお 悩 みの 方 へ~ スギ 花 粉 症 は 主 にくしゃみ 鼻 水 鼻 づまり 目 のかゆみなど のつらいアレルギー 症 状 を 伴 い その 症 状 によって 日 常 生 活 のさ まざまな 場 面 で 影 響 を 及 ぼすことがわかっています め んえき りょうほう スギ 花 粉 症 の 治 療 法 のひとつに アレルゲン 免 疫 療 法 があります これまでのスギ 花 粉 症 に 対 するアレルゲン 免 疫 療 法 は 皮 下 に 注 射 ひ か めんえき りょうほ う する 皮 下 免 疫 療 法 だけでしたが 最 近 では アレルゲン 免 疫 療 法 の 研 究 が 進 み 舌 の 下 に 治 療 薬 を 滴 下 する 舌 下 免 疫 療 法 のおくすりが 登 場 しました ぜっ か めんえき りょうほ う 本 スライドでは スギ スギ 花 粉 症 にお 悩 みの 方 に 舌 下 免 疫 療 法 について わかりやすく 解 説 します
スギ 花 粉 症 とは 花 粉 症 とは 植 物 の 花 粉 が 原 因 となって くしゃみ 鼻 水 鼻 づまり 目 のかゆみなどのアレルギー 症 状 をおこす 病 気 です スギ 花 粉 が 原 因 (アレルゲン)となるものを スギ 花 粉 症 といいます
スギ 花 粉 症 の 割 合 アンケート 調 査 の 結 果 日 本 人 の26.5% の 人 がスギ 花 粉 症 であることが わかりました 4 人 に1 人 が スギ 花 粉 症 と いえます 馬 場 廣 太 郎 ほか:Prog Med. 28(8)2001, 2008
スギ 花 粉 症 が 及 ぼす 影 響 さらに スギ 花 粉 症 のつらい 症 状 は 日 常 生 活 のさまざまな 場 面 で 影 響 を 及 ぼすことがわかっています 鼻 アレルギー 診 療 ガイドライン 作 成 委 員 会 編 : 鼻 アレルギー 診 療 ガイドライン2013
代 表 的 な 花 粉 症 原 因 植 物 の 開 花 期 スギ 花 粉 は 春 先 に 飛 んでスギ 花 粉 症 を 引 きおこします 季 節 によって スギ 花 粉 以 外 の 植 物 の 花 粉 が 花 粉 症 を 引 きおこすことも 知 られています 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 樹 木 スギ 科 ヒノキ カバノキ 科 イネ 科 スギ ヒノキ シラカンバ ハンノキ 属 カモガヤ ホソムギなど 草 花 キク 科 アサ 科 ブタクサ 属 ヨモギ 属 カナムグラ 提 供 : 東 邦 大 学 理 学 部 訪 問 教 授 佐 橋 紀 男 先 生
スギ 花 粉 症 の 診 断 ひ ふ けっせいこうたい スギ 花 粉 症 は 問 診 と 皮 膚 テストや 血 清 抗 体 検 査 などの 検 査 結 果 から 総 合 的 に 診 断 します 問 診 花 粉 症 かその 他 の 疾 患 かを 判 断 するため 症 状 の 出 る 時 期 や 程 度 花 粉 症 以 外 の アレルギー 歴 などについて 聞 かれます スギ 花 粉 症 (アレルギー)の 検 査 皮 膚 テスト スギ 花 粉 に 対 する 皮 膚 の 反 応 を 調 べます 血 清 抗 体 検 査 血 液 検 査 をします スギ 花 粉 に 対 する 抗 体 の 量 を 調 べます びきょう 鼻 鏡 検 査 鼻 鏡 と 呼 ばれる 道 具 を 使 って 鼻 の 粘 膜 を 確 認 します びじゅう 鼻 汁 検 査 鼻 水 を 採 取 し 鼻 汁 中 の 好 酸 球 を 調 べます
スギ 花 粉 症 の 治 療 スギ 花 粉 症 の 治 療 は スギ 花 粉 を 避 けることが 基 本 になりますが 必 要 に 応 じて やくぶつりょうほう 薬 物 療 法 やアレルゲン 免 疫 療 法 手 術 療 法 などを 行 います スギ 花 粉 (アレルゲン) の 除 去 と 回 避 アレルゲン 免 疫 療 法 皮 下 免 疫 療 法 舌 下 免 疫 療 法 薬 物 療 法 手 術 療 法 舌 下 免 疫 療 法 は アレルゲン 免 疫 療 法 に 分 類 されます
アレルゲン 免 疫 療 法 とは アレルゲン 免 疫 療 法 は アレルギーの 原 因 であるアレルゲンを 少 量 から 投 与 する ことで からだをアレルゲンに 慣 らし 症 状 を 和 らげる 治 療 法 です 原 因 となるアレルゲンを 用 いて 行 う 治 療 法 のため 原 因 となるアレルゲンを 確 定 する 確 定 診 断 が 重 要 です アレルギー 症 状 を 治 したり 長 期 にわたり 症 状 をおさえる 可 能 性 のある 治 療 法 です 症 状 が 完 全 におさえられない 場 合 でも 症 状 を 和 らげ おくすりの 使 用 量 を 減 らすことも 期 待 できます アレルゲンを 投 与 することから 局 所 や 全 身 のアレルギー 反 応 がおこるおそれがあり ま れに 重 篤 な 症 状 が 発 現 するおそれがあります 治 療 は 長 期 間 (3~5 年 )かかります すべての 患 者 さんに 効 果 が 期 待 できるわけで はありません アレルゲンの 投 与 量 を 少 量 から 始 め 徐 々に 増 やしていく 長 く 続 けるのが 大 切 です 一 定 量 のアレルゲンを 長 期 間 投 与 治 療 期 間 は3 5 年
アレルゲン 免 疫 療 法 の 種 類 アレルゲン 免 疫 療 法 には 皮 下 免 疫 療 法 や 舌 下 免 疫 療 法 などがあります 皮 下 免 疫 療 法 舌 下 免 疫 療 法 皮 下 免 疫 療 法 は 皮 下 に 注 射 する 治 療 法 で 病 院 で 行 われます 注 射 であるため 痛 みを 伴 い さらに 治 療 のはじめは 徐 々に 増 量 するため 頻 回 に 通 院 が 必 要 となります 一 方 舌 下 免 疫 療 法 は 舌 下 に 治 療 薬 を 投 与 するため 皮 下 免 疫 療 法 のような 痛 みがなく 自 宅 で 服 用 できます しかし 服 用 量 や 服 用 方 法 副 作 用 に 対 する 対 応 など 病 院 で 行 う 皮 下 免 疫 療 法 と 比 べ てより 治 療 に 対 する 患 者 さんの 理 解 が 必 要 な 治 療 法 です
スギ 花 粉 症 の 舌 下 免 疫 療 法 スギ 花 粉 症 の 舌 下 免 疫 療 法 は スギ 花 粉 症 と 診 断 された12 歳 以 上 の 患 者 さんが 治 療 を 受 けることができます 服 用 期 間 1 日 1 回 少 量 から 服 用 をはじめ 2 週 間 は 徐 々に 増 量 し その 後 は 決 まった 量 を 数 年 に わたり 継 続 して 服 用 します 初 めての 服 用 は スギ 花 粉 が 飛 散 していない 時 期 に 医 師 の 監 督 のもと 行 う 必 要 があり ます 増 量 期 維 持 期 ( 定 期 的 に 受 診 ) 2 週 間 3 年 以 上 ( 推 奨 ) 少 なくとも1ヵ 月 に1 度 受 診 が 望 まれます
治 療 薬 の 服 用 方 法 治 療 薬 を 舌 の 下 に 滴 下 し 2 分 間 保 持 したあと 飲 み 込 みます その 後 5 分 間 はうがい 飲 食 を 控 えます スギ 花 粉 が 飛 んでいない 時 期 も 含 め 毎 日 服 用 します
服 用 時 に 避 けること 服 用 する 前 後 2 時 間 程 度 は 激 しい 運 動 アルコール 摂 取 入 浴 などは 避 けるようにしてください
効 果 を 発 現 するメカニズム 効 果 を 発 現 するメカニズムは 十 分 には 解 明 されていません 舌 の 下 から 入 ったアレルゲン(スギ 花 粉 )が 体 内 で 反 応 し アレルギー 反 応 を 抑 制 する 免 疫 反 応 がおこることで 症 状 がおさえられると 考 えられています 花 粉 によるアレルギー 反 応 症 状 の 抑 制 スギ 花 粉 鼻 閉 スギ 花 粉 くしゃみ 鼻 水 目 の かゆみ びねんまく 鼻 粘 膜 スギ 花 粉 マクロファージ けいぶ 頸 部 ぜつへんとう 舌 扁 桃 いんとうへんとう 咽 頭 扁 桃 こうがいへんとう 口 蓋 扁 桃 リンパ 節 よくせいけい めんえきゆうどう 抑 制 系 の 免 疫 誘 導 によって 症 状 が 抑 えられる
期 待 できる 効 果 長 期 にわたり 正 しく 治 療 が 行 われると アレルギー 症 状 を 治 したり 長 期 にわたり 症 状 をおさえる 効 果 が 期 待 できます 症 状 が 完 全 におさえられない 場 合 でも 症 状 を 和 らげ アレルギー 治 療 薬 の 減 量 が 期 待 できます くしゃみ 鼻 水 アレルギー 鼻 づまりの 改 善 治 療 薬 の 減 量 涙 目 目 のかゆみ の 改 善 QOL( 生 活 の 質 ) の 改 善
副 作 用 主 な 副 作 用 口 の 中 の 副 作 用 は ( 口 内 炎 や 舌 の 下 の 腫 れ 口 の 中 の 腫 れなど) いんこう 咽 喉 (のど)のかゆみ 耳 のかゆみ 頭 痛 重 大 な 副 作 用 ショック など アナフィラキシー アナフィラキシー 医 薬 品 などに 対 する 急 性 の 過 敏 反 応 により 医 薬 品 投 与 後 多 く じんましん の 場 合 30 分 以 内 で 蕁 麻 疹 などの 皮 膚 症 状 や 腹 痛 や 嘔 吐 な どの 消 化 器 症 状 息 苦 しさなどの 呼 吸 器 症 状 突 然 のショック そうはく こんだく 症 状 ( 蒼 白 意 識 の 混 濁 など)がみられる 治 療 に 対 する 正 しい 理 解 が 必 要 です
舌 下 免 疫 療 法 をご 希 望 の 方 へ 治 療 を 受 ける 前 の 心 構 え スギ 花 粉 が 飛 散 していない 時 期 も 含 め 長 期 間 の 治 療 を 受 ける 治 療 薬 の 服 用 ( 舌 の 下 に2 分 間 保 持 )を 毎 日 継 続 する 少 なくとも1ヵ 月 に1 度 受 診 する すべての 患 者 さんに 効 果 を 示 すわけではない 効 果 があって 終 了 した 場 合 でも その 後 効 果 が 弱 くなる 可 能 性 がある アナフィラキシーなどの 副 作 用 がおこるおそれがある
WEBサイトでも 解 説 しています スギ 花 粉 症 や 舌 下 免 疫 療 法 (アレルゲン 免 疫 療 法 )について 詳 しく 解 説 した ホームページ もぜひご 覧 ください http://www.torii-alg.jp/ トリーさんのアレルゲン 免 疫 療 法 ナビ