裁 判 員 裁 判 の 概 況 本 日 中 不 公 表,5 月 21 日 解 禁 でお 願 いします 第 1 これまでの 裁 判 員 裁 判 の 概 要 平 成 22 年 5 月 20 日 最 高 検 察 庁 1 起 訴 件 数 合 計 1, 881 件 ( 平 成 22 年 5 月 20 日 現 在 ) 別 添 資 料 1のとおり 2 判 決 結 果 判 決 言 渡 人 員 合 計 530 人 ( 平 成 22 年 5 月 20 日 現 在 ) ( 注 ) 実 人 員 であり, 被 告 人 1 人 に 対 する 起 訴 ごとに1 判 決 内 容 件 として 計 上 している 上 記 起 訴 件 数 とは, 計 上 方 法 が 異 なる 事 実 認 定 すべて 有 罪 判 決 ただし, 起 訴 罪 名 より 軽 い 罪 名 が 認 定 されたもの( 縮 小 認 定 ) 3 人 ( 平 成 22 年 5 月 20 日 現 在 ) ( 注 ) 縮 小 認 定 されたものは, 現 住 建 造 物 等 放 火 に 対 量 刑 し 建 造 物 等 以 外 放 火 を 認 定 した 事 例, 強 盗 致 傷 に 対 し 窃 盗 及 び 傷 害 を 認 定 した 事 例 及 び 強 盗 殺 人 未 遂 に 対 し 強 盗 致 傷 を 認 定 した 事 例 無 期 懲 役 8 人 ( 平 成 22 年 5 月 20 日 現 在 ) 有 期 懲 役 522 人 ( 同 上 ) うち 実 刑 判 決 429 人 ( 同 上 ) 執 行 猶 予 93 人 ( 同 上 ) うち 保 護 観 察 付 53 人 ( 同 上 ) 従 来 に 比 し, 執 行 猶 予 の 判 決 が 言 い 渡 される 場 合, 保 護 観 察 が 付 される 事 案 の 割 合 が 多 く(57.0 平 成 22 年 5 月 20 日 現 在 ), 裁 判 員 が 被 告 人 の 更 生 と 再 犯 防 止 に 強 い 関 心 を 有 していることが 窺 われる ( 注 ) 最 高 裁 が 平 成 20 年 4 月 から 平 成 22 年 3 月 まで の 間 に 判 決 があった 事 件 のうち, 主 要 17 罪 名 のも - 1 -
ウ 3 公 判 審 理 等 のにつき 調 査 した 結 果 では, 裁 判 官 裁 判 では36. 6%である( 裁 判 員 制 度 の 運 用 等 に 関 する 有 識 者 懇 談 会 ( 第 7 回 ) 配 付 資 料 保 護 観 察 比 率 表 グラフ ) なお, 無 期 懲 役 の 求 刑 に 対 し, 有 期 懲 役 が 言 い 渡 され たものが2 人 ( 平 成 22 年 5 月 20 日 現 在 ) 控 訴 について これまで 検 察 官 が 控 訴 した 事 例 はない 審 理 日 数 等 審 理 日 数 3 日 又 は4 日 が 最 も 多 く, 平 均 開 廷 回 数 は3.5 回 ( 最 高 裁 裁 判 員 裁 判 の 実 施 状 況 について ( 特 別 集 計 資 料 ) ( 平 成 22 年 3 月 末 までの 分 を 集 計 したもの) による 以 下 最 高 裁 特 別 集 計 資 料 という ) ( 注 ) 裁 判 員 選 任 手 続 を 午 前 中 に 行 い, 当 日 午 後 から 公 判 を 開 始 する 例 が 多 いと 思 われるが, 公 判 の 前 日 に 同 手 続 を 行 う 例 もある また, 結 審 後 に 評 議 の 日 を 設 け, 判 決 は 翌 々 日 以 降 に 言 い 渡 す 例 や 審 理 の 途 中 に 土 日 を 挟 む 例 もみられる 公 判 前 整 理 手 続 期 間 平 均 4.2 月 ( 最 高 裁 特 別 集 計 資 料 ) ( 注 ) 平 成 20 年 に 終 局 した 裁 判 員 裁 判 対 象 事 件 では, 平 均 3.4 月 ( 最 高 裁 裁 判 の 迅 速 化 に 係 る 検 証 に 関 する 報 告 書 ) ウ 審 理 期 間 ( 起 訴 から 判 決 までの 期 間 ) 平 均 6.0 月 ( 最 高 裁 特 別 集 計 資 料 ただし, 平 成 2 2 年 2 月 末 現 在 ) ( 注 ) 平 成 20 年 に 終 局 した 裁 判 員 裁 判 対 象 事 件 のう ち, 公 判 前 整 理 手 続 が 行 われた 事 件 では, 平 均 7. 1 月 ( 同 上 ) 今 後 の 公 判 予 定 平 成 22 年 5 月 20 日 現 在, 今 後 同 年 7 月 末 までに 公 判 審 理 が 終 了 する 予 定 となっているものは 合 計 934 件 (これま - 2 -
第 2 でに 判 決 済 み 等 のものを 含 む 当 集 計 )( 注 ) 平 成 22 年 5 月 20 日 現 在 の 起 訴 件 数 1,881 件 中 の5 0% ( 注 ) 起 訴 件 数 と 同 様 の 計 上 方 法 による 例 えば,2 件 の 裁 判 員 裁 判 対 象 事 件 を 併 合 審 理 する 場 合 には,2 件 として 計 上 している 審 理 等 の 状 況 これまでの 裁 判 員 裁 判 の 審 理 等 の 状 況 を 見 ると 裁 判 員 補 充 裁 判 員 の 選 任 については, 裁 判 員 候 補 者 の 選 任 手 続 期 日 への 出 席 率 が82.8%となるなど 円 滑 に 選 任 手 続 が 進 行 ( 平 成 22 年 3 月 末 現 在 最 高 裁 特 別 集 計 資 料 による ) 公 判 審 理 については 公 判 前 整 理 手 続 で, 争 点 と 証 拠 の 整 理 が 概 ね 適 切 に 行 われている 公 判 廷 での 当 事 者 ( 検 察 官 弁 護 人 )の 主 張 立 証 は, 裁 判 員 が 容 易 かつ 適 正 に 心 証 形 成 ができるようそれ ぞれに 工 夫 をしている 法 廷 での 説 明 等 の 分 かりやすさについて, 裁 判 員 の ンケートで, 検 察 官 について80.3%がわかりやすか ったと 回 答 ( 最 高 裁 公 表 の 裁 判 員 等 経 験 者 に 対 する ンケート 調 査 結 果 報 告 書 ( 平 成 21 年 度 ) による ) 評 議 について, 裁 判 員 のンケートで,83.1%が 話 しやすい 雰 囲 気 であったと 回 答,75.8%が 十 分 に 議 論 ができたと 回 答 ( 同 上 ) 裁 判 所 の 対 応 に 対 する 全 体 的 な 印 象 は,77.0%が 適 切 であったと 回 答 ( 同 上 ) 全 般 的 評 価 上 記 第 1に 照 らし, 裁 判 員 裁 判 は,これまでのところ, 裁 判 員 の 選 任 手 続 を 含 め 全 般 にわたって 概 ね 順 調 に 推 移 してお り, 裁 判 員 の 方 々は, 主 体 的 に 審 理 に 参 加 され,その 感 覚 が 裁 判 に 適 切 に 反 映 されていると 受 け 止 めている これは, 何 よりも, 裁 判 員 補 充 裁 判 員 の 方 々が 真 摯 かつ - 3 -
第 3 誠 実 に 職 務 に 取 り 組 まれたことによるものであり, 深 く 敬 意 を 表 したい 検 察 における 取 組 1 基 本 方 針 の 策 定 と 全 庁 的 な 取 組 平 成 21 年 2 月, それまでの 多 岐 にわたる 試 行 を 踏 まえ, 裁 判 員 裁 判 の 下 における 捜 査 公 判 活 動 や 態 勢 整 備 の 在 り 方 全 般 についての 裁 判 員 裁 判 における 検 察 の 基 本 方 針 ( 以 下 基 本 方 針 と 略 称 )を 策 定 全 検 察 官 に 配 布 各 種 会 同 等 において 制 度 定 着 に 向 けた 心 構 えや 留 意 事 項 を 指 示 ( 注 ) 例 えば 新 たな 刑 事 司 法 の 担 い 手 としての 自 覚 をもつこと, 被 害 者 や 国 民 の 目 線 に 立 ち, 常 識 にかなった 対 応 を すること 公 判 前 整 理 手 続 の 迅 速 化 を 図 るため, 証 明 予 定 事 実 記 載 書 面 の 早 期 提 出, 検 察 官 請 求 証 拠 の 早 期 開 示, 弁 護 人 の 証 拠 開 示 請 求 に 対 する 迅 速 な 対 応 運 用 上 生 じた 具 体 的 問 題 への 対 処 方 針 等 を 提 示 ( 注 ) 例 えば 公 判 での 主 張 立 証 についての 留 意 事 項 冒 頭 陳 述 において, 意 見 や 評 価 そのものを 述 べる ことをできる 限 り 控 えること 等 裁 判 員 選 任 に 当 たっての 性 犯 罪 被 害 者 のプラバシ ーへの 配 慮 等 後 記 第 4,5,,のとおり 各 検 察 官 等 による 情 報 の 共 有 ( 注 ) 例 えば, 以 下 のような 参 考 例 を 各 庁 に 紹 介 冒 頭 陳 述 メモ 論 告 メモの 参 考 例 覚 せい 剤 の 害 悪 性 等 に 関 する 立 証 例 2 被 害 者 等 の 名 誉 プラバシーに 配 慮 しつつ, 適 切 な 事 件 広 報 を 実 施 3 各 地 で, 法 曹 三 者 による 裁 判 員 裁 判 の 運 用 に 関 する 検 討 会 を 設 置 し,よりよい 運 用 に 向 けて 協 議 - 4 -
第 4 検 察 の 具 体 的 な 取 組 の 例 ( 従 来 との 違 いを 中 心 として) 基 本 方 針 に 沿 って, 分 かりやすく, 迅 速 で,しかも 重 要 な 点 を 漏 らさない 的 確 な 主 張 立 証 を 実 践 するよう 努 めてきた 1 捜 査 事 案 の 核 心 と 全 体 像 の 解 明 公 判 における 主 張 立 証 を 見 据 えた 捜 査, 例 えば 簡 にして 要 を 得 た 供 述 調 書 の 作 成 簡 潔 で 抄 本 化 に 適 する 構 成 様 式 の 実 況 見 分 調 書 や 鑑 定 書 ( 注 ) 警 察 や 精 神 科 医 との 事 前 の 意 見 交 換 等 により, 実 況 見 分 調 書 については, 写 真 見 分 方 式 ( 実 況 見 分 の 日 時 場 所 等 の 要 点 を 記 載 した 総 括 的 な 説 明 分 と 検 証 の 経 過 を 記 載 した 分 とに 分 かれ, 後 者 が 図 面 と 個 別 に 補 足 説 明 を 加 えた 写 真 による 別 紙 とで 構 成 されるスタ ルのもの)が 一 般 的 となり, 鑑 定 書 についても, 例 えば, 本 文 を2 枚 程 度 にとどめ, 鑑 定 の 経 過 等 の 詳 細 を 別 紙 に 譲 る 方 式 ( 最 高 検 察 庁 のホームページに 掲 示 している 裁 判 員 裁 判 の 下 における 精 神 鑑 定 書 の 書 式 例 参 照 )が 大 勢 を 占 めるようになりつつある 任 意 性 の 効 果 的 効 率 的 な 立 証 平 成 21 年 4 月 以 降, 取 調 べの 録 音 録 画 を 本 格 的 に 実 施 平 成 22 年 3 月 末 までの1 年 間 の 実 施 件 数 1, 735 件 ( 注 ) 裁 判 員 裁 判 で 自 白 調 書 の 任 意 性 が 争 われ, 取 調 べの 録 音 録 画 に 係 るDVDの 証 拠 調 べが 行 われた 事 例 は 3 件 (いずれも 自 白 調 書 の 任 意 性 が 認 められた ) 2 公 判 前 整 理 手 続 適 切 な 争 点 と 証 拠 の 整 理 のため 誠 実 迅 速 な 証 拠 開 示 立 証 事 実 を 適 切 に 設 定 した 証 明 予 定 事 実 記 載 書 面 を 作 成, 早 期 に 提 出 公 判 に 提 出 する 証 拠 を 厳 選 し, 提 出 する 書 証 も 必 要 な 分 に 限 る 工 夫 - 5 -
( 注 )かつては, 立 証 上 必 要 な 各 書 証 の 原 本 を 証 拠 調 べ 請 求 していたが,いくつかの 証 拠 の 内 容 をまとめた 統 合 捜 査 報 告 書 を 作 成 し, 個 々の 証 拠 の 内 容 や 相 互 の 関 係 を 分 か りやすくし, 立 証 時 間 の 短 縮 を 図 っている 3 裁 判 員 選 任 手 続 不 選 任 請 求 権 の 行 使 については, 専 ら 当 該 裁 判 員 候 補 者 が 公 平 な 裁 判 を 行 えるかどうかという 観 点 から, 公 正 な 立 場 に 立 って 判 断 検 察 官 に 有 利 な 判 断 や 不 利 な 判 断 をするかどう かというようなことは 考 慮 していない 4 公 判 裁 判 員 が 公 判 廷 で 容 易 に,かつ, 適 正 に 心 証 形 成 ができる 主 張 立 証 を 工 夫 冒 頭 陳 述 論 告 においては 検 察 官 の 立 証 事 実 及 び 証 拠 との 関 係 を 分 かりやすい 表 現 で 明 確 に 示 す 工 夫 口 頭 による 冒 頭 陳 述 及 び 論 告 を 補 うため,A3 用 紙 1 ウ エ ~2 枚 程 度 の 簡 潔 な 内 容 のメモを 配 布 し, 併 せてパワー ポントによる 画 面 表 示 等 も 考 慮 証 拠 調 べにおいては 書 証 等 の 取 調 べは 全 文 朗 読 する 例 が 多 く, 図 面 や 写 真 等 の 取 調 べは 画 面 に 表 示 犯 行 が 録 画 された 防 犯 ビデオを 映 写 するなど, 映 像 に よる 立 証 も 活 用 事 件 の 内 容 に 応 じて, 裁 判 員 に 分 かりやすい 取 調 べ 順 序 を 工 夫 証 人 尋 問 については, 分 かりやすく, 効 果 的 な 尋 問 方 法 を 指 向 例 えば, 鑑 定 人 尋 問 では, 従 来 のような 一 問 一 答 式 の 尋 問 方 法 のほか,まず, 鑑 定 人 が 自 らが 行 った 鑑 定 の 経 過 と 結 果 を 取 りまとめて 裁 判 官 及 び 裁 判 員 に 説 明 ( 講 義 ) し, 検 察 官 が 必 要 に 応 じて 補 足 的 な 質 問 をするような 形 態 での 尋 問 方 法 ( プレゼンテーション 方 式 ) を 採 るなど 5 被 害 者 への 配 慮 等 - 6 -
判 決 言 渡 人 員 444 人 中 45 人 ( 平 成 22 年 3 月 末 現 在 )に ついて 被 害 者 参 加 あり ( 注 ) 上 記 45 人 の 被 告 人 に 係 る 事 件 のうち, 被 害 者 参 加 人 又 は 委 託 弁 護 士 による 証 人 尋 問 等 が 行 われた 事 件 数 は 以 下 のとおり 証 人 尋 問 16 件 被 告 人 質 問 39 件 弁 論 としての 意 見 陳 述 38 件 被 害 者 の 証 人 尋 問 や 意 見 陳 述 等 の 際 に, 被 告 人 傍 聴 人 と の 遮 へい 措 置 やビデオリンク 方 式 を 採 るなどの 配 慮 性 犯 罪 の 被 害 者 のプラバシーへの 配 慮 等 裁 判 員 選 任 手 続 における 配 慮 裁 判 員 候 補 者 について, 被 害 者 のプラバシーに 配 慮 し つつ, 以 下 のとおり 対 応 裁 判 員 候 補 者 の 氏 名 に 基 づく 不 選 任 請 求 権 の 行 使 被 害 者 に 対 し,その 希 望 を 確 認 した 上, 裁 判 員 候 補 者 の 氏 名 を 教 示 し, 被 害 者 から, 知 人 等 の 関 係 者 と 同 名 の 者 の 有 無 とその 個 人 を 特 定 するための 情 報 を 聴 取 必 要 に 応 じ, 選 任 手 続 期 日 における 個 別 質 問 を 求 め, その 結 果 により, 被 害 者 が 指 摘 した 関 係 者 と 同 一 人 であ ることが 判 明 した 者 又 は 同 一 人 の 可 能 性 のある 者 につい て 不 選 任 請 求 権 を 行 使 一 定 の 範 囲 の 裁 判 員 候 補 者 に 対 する 不 選 任 請 求 権 の 行 使 一 般 的 にみて, 被 害 者 と 被 害 事 実 を 知 った 場 合, 特 別 な 関 心 を 持 ち,それゆえに 不 公 平 な 裁 判 をするおそれが あると 考 えられる 者 が 含 まれる 可 能 性 の 高 い 一 定 の 範 囲 ( 一 定 の 地 域 の 住 民, 同 一 の 職 場 に 勤 務 する 者 等 )が 想 定 される 場 合,その 具 体 的 範 囲 を 設 定 し, 選 任 手 続 期 日 における 質 問 等 に 基 づき, 該 当 者 について 不 選 任 請 求 権 を 行 使 公 判 では, 被 害 者 特 定 事 項 の 秘 匿 ( 注 )に 加 え, 例 え ば, 書 証 の 取 調 べでは, 被 害 状 況 の 一 につき, 供 述 調 - 7 -
第 5 書 の 写 しを 裁 判 官 裁 判 員 に 配 布 し, 黙 読 してもらうな どの 配 慮 ( 注 ) 被 害 者 特 定 事 項 とは, 氏 名 及 び 住 所 その 他 の 被 害 今 後 の 課 題 者 が 特 定 され 得 る 事 項 をいう 裁 判 所 の 決 定 ( 刑 事 訴 訟 法 290 条 の2) により, 起 訴 状 の 朗 読 ( 同 法 291 条 2 項 ), 訴 訟 関 係 人 の 尋 問 又 は 陳 述 ( 同 法 295 条 3 項 ), 証 拠 書 類 の 取 調 べ ( 同 法 305 条 3 項 ), 判 決 の 宣 告 ( 刑 事 訴 訟 規 則 3 5 条 3 項 ) において, 氏 名 に 代 わる 呼 称 ( 例 えば, A さん )を 用 いるなどして, 被 害 者 特 定 事 項 を 明 らか にしない 方 法 で 行 うこととされている 裁 判 員 制 度 が 円 滑 に 運 営 され, 国 民 の 理 解 と 信 頼 の 下 に 確 固 たるものとして 定 着 していくようにするため 1 制 度 の 実 施 当 初 は, 特 に 慎 重 を 期 したことから, 公 判 前 整 理 手 続 の 平 均 期 間 が 制 度 の 実 施 前 よりも 若 干 長 くなっている が, 迅 速 化 に 努 めており, 公 判 期 日 が 指 定 される 事 件 が 増 加 するなどその 成 果 が 現 れつつあるところ( 第 1,3,, 第 3,1,, 第 4,2, 参 照 ), 今 後 とも, 手 続 の 迅 速 化 のために, 積 極 的 に 努 力 することが 必 要 2 今 後 審 理 が 控 えている 本 格 的 な 否 認 事 件 を 含 め, 多 数 の 裁 判 員 裁 判 について, 引 き 続 き, 分 かりやすく, 迅 速 で,しかも 的 確 な 主 張 立 証 を 徹 底 することが 必 要 立 証 事 実 の 設 定 及 び 証 拠 の 厳 選 を 適 切 に 行 うこと 証 人 尋 問 等 の 一 層 の 技 能 向 上 と 工 夫 個 別 事 案 の 事 後 検 証 とその 結 果 の 共 有 別 添 資 料 地 検 別 罪 名 別 起 訴 件 数 - 8 -
罪 名 強 盗 致 傷 ( 強 盗 傷 人 ) 465 47 14 16 4 36 41 20 7 17 1 7 7 5 2 1 36 10 8 28 2 1 9 4 14 5 9 4 1 2 3 殺 人 419 35 13 22 4 19 29 7 9 3 4 3 4 4 2 2 6 31 5 5 17 7 2 4 4 22 4 2 6 1 4 3 現 住 建 造 物 等 放 火 172 10 7 4 8 10 4 3 2 2 2 3 2 12 7 1 5 4 4 2 12 8 4 2 2 1 強 姦 致 死 傷 120 9 6 1 1 6 6 4 3 1 1 1 9 3 1 12 2 1 3 8 4 傷 害 致 死 130 9 4 7 2 4 9 9 5 5 2 1 2 4 10 7 3 2 1 8 1 強 制 わいせつ 致 死 傷 80 9 5 2 3 2 2 1 2 1 7 3 2 1 4 5 1 1 3 2 強 盗 強 姦 88 4 5 7 1 6 2 1 3 2 1 1 13 12 1 6 2 1 3 強 盗 致 死 ( 強 盗 殺 人 ) 69 10 2 1 11 1 3 3 1 1 2 2 1 1 1 6 1 1 2 1 偽 造 通 貨 行 使 49 10 7 1 1 5 2 4 1 3 1 1 1 通 貨 偽 造 20 1 1 1 1 1 2 1 3 2 1 1 1 集 団 強 姦 致 死 傷 15 2 2 3 4 危 険 運 転 致 死 19 3 3 3 1 1 1 1 2 保 護 責 任 者 遺 棄 致 死 14 1 2 2 2 その 他 刑 法 犯 24 2 13 2 2 1 1 覚 せい 剤 取 締 法 違 反 125 11 3 4 49 3 28 1 4 1 麻 薬 特 例 法 ( 略 称 ) 違 反 39 1 1 1 4 2 3 2 1 3 9 爆 発 物 取 締 罰 則 違 反 6 銃 砲 刀 剣 類 所 持 等 取 締 法 違 反 15 5 1 1 2 1 その 他 特 別 法 犯 12 9 1 1 1 罪 名 合 計 1881 164 78 66 12 91 175 51 32 33 6 18 9 16 19 12 21 163 54 28 72 20 13 22 18 97 24 14 22 5 17 8 強 盗 致 傷 ( 強 盗 傷 人 ) 5 2 1 2 1 12 5 1 3 1 6 7 2 3 5 7 6 4 12 1 3 8 2 3 2 殺 人 8 3 6 1 1 23 5 4 3 8 6 6 4 5 14 7 1 2 2 10 1 4 2 1 2 7 現 住 建 造 物 等 放 火 3 3 5 1 1 1 1 2 1 1 7 3 4 3 2 4 3 1 2 3 強 姦 致 死 傷 1 1 4 1 1 1 2 4 4 3 2 1 2 2 3 1 2 1 2 傷 害 致 死 4 1 1 10 3 1 2 1 4 2 2 1 1 1 1 強 制 わいせつ 致 死 傷 6 1 1 1 4 1 1 1 1 1 1 2 1 2 強 盗 強 姦 4 9 1 1 1 1 強 盗 致 死 ( 強 盗 殺 人 ) 1 4 1 2 1 1 4 1 1 1 1 偽 造 通 貨 行 使 3 4 5 通 貨 偽 造 1 1 1 1 集 団 強 姦 致 死 傷 2 2 危 険 運 転 致 死 1 1 1 1 保 護 責 任 者 遺 棄 致 死 3 2 1 1 その 他 刑 法 犯 1 2 覚 せい 剤 取 締 法 違 反 9 1 1 9 1 麻 薬 特 例 法 ( 略 称 ) 違 反 4 1 2 4 1 爆 発 物 取 締 罰 則 違 反 6 銃 砲 刀 剣 類 所 持 等 取 締 法 違 反 5 その 他 特 別 法 犯 地 検 名 地 検 名 罪 名 別 総 数 東 京 広 島 立 川 口 横 浜 小 田 原 鳥 取 地 検 別 さ い た ま 江 裁 判 員 裁 判 対 象 事 件 罪 名 別 起 訴 件 数 平 成 21 年 5 月 21 日 ~ 平 成 22 年 5 月 20 日 まで 千 葉 福 水 戸 小 倉 宇 都 宮 佐 賀 前 橋 長 崎 静 大 分 沼 津 熊 本 浜 鹿 児 島 合 計 35 10 22 7 3 77 21 9 19 12 17 27 10 21 35 3 23 10 4 4 21 43 6 5 4 15 10 16 12 1 上 記 件 数 は, 被 告 人 1 人 に 対 する 起 訴 ごとに1 件 として 計 上 している 2 1 通 の 起 訴 状 で 複 数 の 罪 名 の 異 なる 裁 判 員 裁 判 対 象 事 件 を 起 訴 した 場 合 は, 法 定 刑 の 最 も 重 い 罪 名 の 罪 について1 件 と 計 上 し, 法 定 刑 が 同 じ 場 合 は, 刑 法 と 特 別 法 違 反 の 罪 については 刑 法 の 罪 について1 件, 複 数 の 刑 法 の 罪 については 刑 法 の 条 文 の 順 番 で 先 に 規 定 されている 罪 について1 件 として 計 上 している 3 未 遂 処 罰 規 定 のある 罪 名 については, 未 遂 のものを 含 む 4 特 別 法 犯 ( 刑 法 以 外 の 犯 罪 )については, 裁 判 員 裁 判 対 象 事 件 に 限 定 した 件 数 である 5 奈 良 地 検 のその 他 刑 法 犯 欄 に1 件 とあるのは, 特 別 公 務 員 暴 行 陵 虐 致 死 罪 ( 付 審 判 決 定 による )である 甲 府 宮 崎 長 野 那 覇 本 仙 台 新 潟 福 島 大 阪 郡 堺 形 京 都 盛 神 戸 秋 田 姫 路 青 森 奈 良 札 幌 大 津 函 館 和 歌 旭 川 名 古 屋 釧 路 崎 高 津 徳 島 岐 阜 高 知 福 井 金 沢 富