2010 年 度 テーマ アジア 化 する 北 海 道 ~ 北 海 道 の 貿 易 の 現 状 と 未 来 ~ 北 海 学 園 大 学 宮 島 ゼミⅠ 松 井 大 輔 芹 田 充 青 木 翔 太 郎 前 田 拓 也 2010 年 12 月 1
論 文 概 要 私 たちの 班 では 北 海 道 の 貿 易 について 考 察 した この 論 文 の 趣 旨 としてはまず 北 海 道 全 体 の 貿 易 事 情 のデータを 用 いて 見 ていく そしてデータを 見 た 後 に 北 海 道 の 貿 易 額 上 位 4 カ 国 に 焦 点 を 当 てて 現 状 分 析 と 過 去 の 変 化 を 見 て 北 海 道 の 貿 易 事 情 を 考 察 していく そしてそこか ら 見 えてくる 北 海 道 の 問 題 点 を 挙 げて 問 題 点 を 解 決 できるような 政 策 提 言 をしていく まず 北 海 道 の 貿 易 の 現 状 を 見 ていく この 項 目 では 北 海 道 貿 易 の 推 移 主 な 北 海 道 の 貿 易 相 手 国 北 海 道 全 体 での 輸 出 入 品 目 上 位 3 品 目 を 見 ていき そこから 見 えてくる 北 海 道 の 総 合 的 な 現 状 について 考 察 していく 次 に 北 海 道 の 各 国 別 の 貿 易 事 情 について 見 ていく ここで 挙 げ る 各 国 とは 中 国 アメリカ 韓 国 ロシアの 4 カ 国 を 見 ていく この 項 目 では 4 カ 国 それぞれ の 貿 易 の 推 移 輸 出 入 品 目 ベスト 3 それぞれの 国 の 貿 易 の 傾 向 について 考 察 していく そ こから 見 えてくる 北 海 道 貿 易 の 課 題 を 挙 げていく 政 策 提 言 では 北 海 道 貿 易 の 輸 出 額 が 輸 入 額 を 大 きく 下 回 っていることに 着 目 し どうすれば 輸 出 を 増 やすことができるのかについて 考 え 政 策 提 言 をしていく 2
論 文 目 次 Ⅰ 北 海 道 の 貿 易 の 現 状 Ⅰ-Ⅰ 北 海 道 貿 易 の 推 移 Ⅰ-Ⅱ 主 な 貿 易 相 手 国 Ⅰ-Ⅲ 総 合 的 な 現 状 Ⅱ 北 海 道 の 各 国 別 の 貿 易 事 情 Ⅱ-Ⅰ 中 国 Ⅱ-Ⅱ アメリカ Ⅱ-Ⅲ 韓 国 Ⅱ-Ⅳ ロシア Ⅱ-Ⅴ 4か 国 との 貿 易 から 見 える 課 題 Ⅲ 北 海 道 貿 易 の 未 来 Ⅲ-Ⅰ 政 策 提 言 参 考 文 献 函 館 税 関 HP(http://www.customs.go.jp/index.htm) 11 月 25 日 北 海 道 道 庁 HP(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/) 11 月 7 日 北 海 道 経 済 産 業 局 http://www.hkd.meti.go.jp/index.htm 11 月 29 日 3
Ⅰ 北 海 道 の 貿 易 の 現 状 Ⅰ-Ⅰ 北 海 道 貿 易 の 推 移 私 たちは アジア 化 する 北 海 道 というテーマのもと 北 海 道 の 貿 易 の 現 状 と 未 来 につい て 考 察 した まずは 北 海 道 貿 易 の 全 体 の 推 移 についてみていく 2000 年 から2009 年 までの 10 年 間 の 北 海 道 の 輸 出 額 と 輸 入 額 をみていくと 輸 出 額 は 平 均 するとおよそ2800 億 円 であるのに 対 して 輸 入 額 はおよそ9600 億 円 となっており このことから 北 海 道 貿 易 は 輸 入 が 輸 出 を 大 きく 上 回 っているという 現 状 にある また 2008 年 にアメリカで 起 こったリーマン ショックによる 世 界 不 況 によって 輸 出 額 輸 入 額 ともに 激 減 してい ることがわかる その 減 少 幅 はとても 大 きく 輸 入 は 約 47% 減 少 しており 輸 出 は27% 減 少 となっている しかし 函 館 税 関 の2010 年 上 期 のデータによると 輸 入 は 前 年 比 140% 輸 出 は 前 年 比 138%といずれも 回 復 傾 向 が 見 られており 北 海 道 貿 易 の 活 性 化 が 期 待 される Ⅰ-Ⅱ 主 な 貿 易 相 手 国 次 に 北 海 道 の 主 な 貿 易 相 手 国 (2009 年 )についてみていく まず 輸 出 相 手 国 の 輸 出 額 上 位 5か 国 は 中 国 アメリカ 韓 国 台 湾 香 港 となっており アメリカを 除 け ばいずれもアジアの 国 であることから 北 海 道 はアジアの 国 々に 多 く 輸 出 していること がわかる それに 対 して 輸 入 相 手 国 の 輸 入 額 上 位 5か 国 をみていくと アラブ 首 長 国 連 邦 サウジアラビア アメリカ クウェート オーストラリアとなっており 輸 出 相 手 国 とほとんど 顔 ぶれが 異 なることに 気 が 付 く これらの 国 からわかることとしては 北 海 道 の 輸 入 相 手 国 には 産 油 国 が 多 いことである 北 海 道 は 食 料 自 給 率 がおよそ20 0%であるのとは 対 照 的 に 石 油 の 自 給 率 が5%にも 満 たず このことからも 北 海 道 は エネルギー 源 に 乏 しいことが 見 てとれる また 石 油 は 現 代 の 我 々にとっては 必 要 不 可 欠 なものであるから これからも 北 海 道 が 海 外 に 石 油 を 依 存 する 現 状 は 続 くと 考 えられ る Ⅰ-Ⅲ 総 合 的 な 現 状 次 に 北 海 道 貿 易 の 輸 出 入 品 目 上 位 3 品 目 (2009 年 )についてみていく まず 輸 出 品 では 3 位 に 鉄 鋼 が 入 っている これは 主 に 韓 国 へ 向 けて 輸 出 されている 品 目 である 韓 国 では 2020 年 に 人 口 が 最 大 になると 予 想 されており そのため 国 をあげてインフラ 整 備 を 進 めている その 影 響 で 北 海 道 から 多 く 鉄 鋼 を 輸 出 しているの である ここで 韓 国 がなぜ 北 海 道 から 鉄 鋼 を 輸 入 するのかという 疑 問 が 生 じる 北 海 道 以 外 にも 鉄 鋼 を 製 造 している 都 道 府 県 があるのに なぜわざわざ 北 海 道 から 輸 入 するの かという 疑 問 である その 疑 問 に 対 する 答 えとしては 新 日 本 製 鉄 の 製 作 所 が 室 蘭 にあ るということが 考 えられる 新 日 本 製 鉄 は 世 界 第 二 位 のシェアを 誇 る 製 鉄 メーカーであ 4
る では 次 になぜ 韓 国 は 日 本 から 鉄 鋼 を 輸 入 するのか 韓 国 に 製 鉄 メーカーはないの かという 疑 問 が 生 じてくる 実 は 韓 国 には 新 日 本 製 鉄 に 次 ぐ 世 界 第 三 位 のシェアを 誇 る 製 鉄 メーカーである POSCO が 存 在 する したがって 普 通 であれば 韓 国 は 自 国 の POSCO で 作 った 鉄 鋼 だけを 使 った 方 が 得 策 であると 考 えられる であるのになぜ 新 日 本 製 鉄 が 製 造 する 鉄 鋼 をインフラ 整 備 に 利 用 するのであろうか? それは 新 日 本 製 鉄 が 製 造 する 鉄 鋼 が 世 界 最 高 水 準 のものであると 世 界 の 各 国 で 評 価 されているからである 続 いて 輸 出 の 第 二 位 は 一 般 機 械 となっている これは 主 に 自 動 車 のエンジンなど に 用 いられる 原 動 機 や 建 設 に 用 いられる 建 設 用 機 械 などから 構 成 されており 北 海 道 からはアメリカに 一 番 多 く 輸 出 されている 続 いて 輸 出 の 第 一 位 は 輸 送 用 機 器 で ある これは 主 に 自 動 車 やその 部 分 品 から 構 成 されるものであり 北 海 道 からは 圧 倒 的 にアメリカに 多 く 輸 出 されている 以 上 のことからわかるとおり 北 海 道 貿 易 の 輸 出 品 目 の 上 位 3 品 目 は 全 て 工 業 品 目 であることがわかる 続 いて 輸 入 品 目 の 上 位 3 品 目 に ついて 考 察 することにする まず 第 三 位 は 原 料 別 製 品 である これは 主 に 合 板 な どから 構 成 される 続 いて 第 二 位 は 食 料 品 や 動 物 である これは 主 に 魚 介 類 や 飼 育 料 から 構 成 されている これは 大 多 数 をアメリカから 輸 入 している 続 いて 第 一 位 は 鉱 物 性 燃 料 となっている これは ほとんど 石 油 から 構 成 されるものであるが 石 炭 も 約 20%ほど 含 まれている 今 日 では エネルギー 革 命 によって エネルギー 源 が 石 炭 から 石 油 に 切 り 替 わっており 石 炭 の 需 要 はそんなに 多 くないと 思 われる では なんで 北 海 道 は 石 炭 を 多 く 輸 入 しているのか という 疑 問 がここで 生 じる その 疑 問 に 対 する 答 えとしては 鉄 鋼 に 製 造 に 際 して 石 炭 が 必 要 不 可 欠 であるという 点 が 挙 げられ る 以 上 のことより 輸 入 品 目 に 関 しては 輸 出 品 よりも 工 業 品 目 の 割 合 は 少 ないが それでもやはり 工 業 品 目 が 多 くの 割 合 を 占 めることがわかる 以 上 から 北 海 道 貿 易 の 総 合 的 な 現 状 についてまとめる 先 に 述 べたとおり 北 海 道 貿 易 においては 輸 入 額 が 輸 出 額 を 大 きく 上 回 っている 現 状 にある また 2010 年 上 期 において 輸 出 は 前 年 比 138%の 回 復 を 見 せていることにより 今 後 輸 出 は 増 えて いくことが 見 込 まれる であるからこそ 今 こそ 北 海 道 の 輸 出 を 活 性 化 させることが 何 よりも 重 要 である では なぜ 北 海 道 の 輸 出 を 活 性 化 させる 必 要 があるのだろうか 貿 易 とは 通 常 国 と 国 との 間 で 議 論 される 問 題 であるから 仮 に 北 海 道 貿 易 の 輸 入 が 減 少 し 貿 易 の 収 支 が 赤 字 になったとしても 日 本 という 国 全 体 で 輸 出 が 活 性 化 され 収 支 が 黒 字 になれば 何 の 問 題 もないのではないかという 視 点 もある しかし 北 海 道 に 住 む 私 た ちとしては 北 海 道 で 生 産 したものを 東 京 にある 企 業 の 本 社 などを 通 さずに 直 接 海 外 に 輸 出 することで 北 海 道 経 済 を 活 性 化 することが 可 能 であると 考 える また 北 海 道 の 輸 出 ( 特 にアジア 向 け)を 強 化 することによって 北 海 道 とアジアとのネットワーク を 今 まで 以 上 に 強 化 できると 考 える 5
Ⅱ-Ⅰ 中 国 Ⅱ 北 海 道 の 各 国 別 の 貿 易 事 情 まず 対 中 国 貿 易 に 対 して 説 明 したいと 思 う 中 国 との 貿 易 状 況 は 輸 出 面 ではリーマンショックの 影 響 は 小 さく 品 目 も 各 年 で 順 位 に 変 動 はあるものの 魚 介 類 同 調 製 品 石 炭 などであり 内 容 に 大 きな 変 化 はない また 中 国 では 北 海 道 から 輸 入 した 魚 介 類 を 自 国 で 加 工 してから 他 国 に 輸 出 しており この 点 か らも 現 在 の 中 国 の 経 済 成 長 の 様 子 がうかがえる 輸 入 面 においても 品 目 は 同 じような 顔 ぶ れであり 横 ばい 状 態 で 安 定 していると 考 えられる このように 北 海 道 の 対 中 国 貿 易 の 状 況 は 輸 出 輸 入 の 両 方 の 面 で 品 目 に 変 動 がなく 横 ばいまたは 軽 い 右 肩 上 がりでありアメリカ ロシア 韓 国 の 後 に 説 明 する 他 の 3 国 より も 比 較 的 に 安 定 している 傾 向 にあるといえるだろう しかし このような 状 況 が 必 ずしも 良 いわけではなく 対 中 国 貿 易 では 課 題 もあると 言 え る 北 海 道 が 中 国 に 対 して 輸 出 している 品 目 は 低 コストで 大 量 生 産 が 可 能 な 品 目 が 多 く 今 後 中 国 のこれらの 品 目 の 輸 入 量 が 減 少 していく 可 能 性 があると 言 える これは 北 海 道 か ら 中 国 への 輸 出 量 が 減 少 していくことに 直 結 し 輸 入 超 過 となり 北 海 道 全 体 で 輸 入 超 過 の 傾 向 にある 貿 易 状 況 に 影 響 を 及 ぼすと 考 えられるだろう このような 状 況 に 陥 らないよ うにするためにも また 経 済 成 長 中 の 中 国 に 対 して 輸 入 一 辺 倒 にならないためにも 後 に 説 明 する 政 策 提 言 の 中 でこの 課 題 に 対 してどう 向 き 合 っていくか 考 える 必 要 があると 言 え るだろう Ⅱ-Ⅱ アメリカ 次 に 対 アメリカ 貿 易 に 関 しては 2008 年 のリーマンショック 以 降 急 激 に 輸 入 額 が 下 降 した 点 以 外 は 毎 年 輸 出 は 自 動 車 部 品 輸 入 はトウモロコシが 上 位 で 変 化 はない 6
輸 出 額 に 関 しては 上 がったり 下 がったりしている 傾 向 である 対 アメリカ 貿 易 で 注 目 すべき 点 は まず 輸 出 面 の 自 動 車 とその 部 分 品 が 毎 年 1 位 であると いう 点 である 北 海 道 の 貿 易 全 体 でも 工 業 製 品 が 1 位 であるので アメリカに 対 する 自 動 車 関 連 品 目 の 輸 出 はかなり 大 きなウェイトを 占 めていると 言 えるだろう 輸 出 額 の 面 から 見 てみても 2007 年 から 2008 年 にかけて 増 加 しており 北 海 道 の 自 動 車 産 業 は 1997 年 か ら 2007 年 の 間 で 出 荷 額 は 1355 億 円 から 1807 億 円 と 3 割 ほどの 増 加 であり やはり 自 動 車 産 業 は 北 海 道 の 産 業 を 大 きく 支 えているものであると 言 える このような 背 景 には 2007 年 にトヨタの 北 海 道 第 5 工 場 が 稼 働 し 始 めた 徳 重 三 和 油 化 工 業 佐 藤 商 事 アイシン 北 海 道 三 五 北 海 道 鈴 木 商 会 の 工 場 が 稼 働 し 始 めた という 出 来 事 があったと 考 えられている また 北 海 道 の 主 な 自 動 車 関 連 企 業 としてはトヨタ 自 動 車 北 海 道 いすゞエンジン 製 造 北 海 道 ダイナックスなどが 挙 げられる 一 方 で 輸 入 の 面 では 品 目 はトウモロコシ 肥 料 魚 介 類 が 1 2,3 位 の 順 で 毎 年 同 じ であり 中 でも 1 位 のトウモロコシは 圧 倒 的 であり 3 分 の 1 を 食 用 3 分 の 2 を 肥 料 とい う 割 合 で 利 用 している 輸 入 面 からわかることは 上 位 3 品 目 のうちの 2 品 目 が 畜 産 など に 用 いる 肥 料 であり 占 めている 割 合 も 圧 倒 的 に 多 いということである この 傾 向 は 決 して 良 い 傾 向 ではなく むしろ 北 海 道 の 対 アメリカ 貿 易 の 課 題 であると 考 え られるだろう 北 海 道 の 酪 農 や 畜 産 で 用 いる 肥 料 等 をアメリカからの 輸 入 に 依 存 している 状 況 では アメリカの 生 産 状 況 に 左 右 されてしまい 北 海 道 の 酪 農 畜 産 が 傾 いてしまう かもしれないという 可 能 性 があるので 対 アメリカ 貿 易 ではこの 輸 入 面 での 課 題 に 対 して 7
重 点 的 に 考 えていく 必 要 があると 言 える このように 対 アメリカ 貿 易 では 輸 出 面 では 北 海 道 産 業 の 強 みが 表 れている 一 方 で 輸 入 面 に 課 題 を 抱 えており 良 い 意 味 でも 悪 い 意 味 でも 品 目 割 合 が 特 定 の 物 に 集 中 している 傾 向 にあると 言 えるだろう Ⅱ-Ⅲ 韓 国 次 に 4 カ 国 のうちの 韓 国 について 見 ていく 対 韓 国 貿 易 の 最 大 の 特 徴 は 2004 年 以 降 輸 出 額 が 輸 入 額 を 上 回 っている 点 である なぜ 4 カ 国 の 中 で 韓 国 だけが 輸 出 が 輸 入 を 上 回 っているか その 理 由 は 先 ほども 述 べたとおり 韓 国 が 強 力 なインフラ 整 備 をしているのが 最 大 の 理 由 である インフラ 整 備 をしていることに よって 鉄 鋼 や 鉱 物 性 タール 金 属 鉱 の 輸 出 が 大 幅 に 増 えたことによって 輸 出 が 輸 入 を 上 回 る 結 果 となっているのである 次 に 対 韓 国 貿 易 輸 出 品 目 ベスト 3 を 見 ていく 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 1 鉱 物 性 タール 鉱 物 性 タール 鉱 物 性 タール 粗 製 薬 品 粗 製 薬 品 粗 製 薬 品 鉄 鋼 鉱 物 性 タール 粗 製 薬 品 鉄 鋼 2 鉄 鋼 鉄 鋼 鉄 鋼 鉱 物 性 タール 粗 製 薬 品 鉄 鋼 鉱 物 性 タール 粗 製 薬 品 3 金 属 鉱 くず 金 属 鉱 くず 金 属 鉱 くず 一 般 機 械 金 属 鉱 くず 金 属 鉱 くず 8
韓 国 のベスト 3 の 品 目 をみると 鉱 物 や 鉱 物 性 タール 金 属 鉱 などといったインフラ 整 備 の 影 響 を 大 きく 受 けた 品 目 が 集 まっていることが 分 かる 次 に 対 韓 国 貿 易 輸 入 品 目 ベスト 3 を 見 ていく 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 1 石 油 製 品 石 油 製 品 石 油 製 品 石 油 製 品 石 油 製 品 石 油 製 品 2 電 気 機 器 電 気 機 器 電 気 機 器 電 気 機 器 非 鉄 金 属 電 気 機 器 3 一 般 機 械 金 属 製 品 一 般 機 械 一 般 機 械 電 気 機 器 一 般 機 械 輸 入 品 目 に 関 してはここ 数 年 変 動 があまりなく 中 でも 石 油 製 品 はずっと 一 貫 して 1 位 を 守 っています なぜ 韓 国 が 石 油 関 係 の 製 品 が 強 いのかと 言 うと 韓 国 には 韓 国 石 油 公 社 やSK エナジーといった 欧 米 のメジャーな 石 油 会 社 に 次 ぐ 石 油 会 社 があるからである このよう な 点 から 韓 国 から 北 海 道 に 石 油 製 品 が 輸 入 されているのである 次 に 韓 国 の 傾 向 について 見 ていく まず 輸 出 の 傾 向 は 4 カ 国 の 中 で 唯 一 輸 出 がインフラ 整 備 の 影 響 を 受 けて 輸 入 を 上 回 っていることが 大 きな 特 徴 がみることができる そして 輸 出 の 品 目 に 関 しては 鉄 鋼 や 鉱 物 性 タール 金 属 鉱 といったインフラ 整 備 の 影 響 を 大 きく 受 けている 点 が 特 徴 的 だと 言 える しかしこの 先 も 韓 国 がずっとインフラ 整 備 をしていくわ けがない そうなると 輸 出 額 が 大 幅 に 減 少 してしまう 現 に 2007 年 をピークに 徐 々に 下 降 しているのが 見 受 けられる この 下 がっていく 輸 出 額 をどうしていくかがこれから 先 の 対 韓 国 貿 易 の 問 題 となっていくと 考 えられる 輸 入 についてはグラフを 見 ると 2007 年 以 降 少 しずつであるが 下 降 しているのが 分 かる 特 に 2008 年 の 下 降 はやはりリーマンショックの 影 響 が 関 わっていると 言 える 品 目 に 関 して 言 えば 前 述 した 通 り 石 油 製 品 が 強 くここ 数 年 大 きな 品 目 の 変 動 はないのが 特 徴 的 である Ⅱ-Ⅳ ロシア 最 後 に 4 カ 国 の 最 後 のロシアについて 見 ていく 9
ロシアはグラフをみると 輸 出 額 と 輸 入 額 に 大 きく 差 があるのが 見 受 けられる さらに 2008 年 から 2009 年 にかけて 輸 出 額 輸 入 額 ともに 大 幅 に 下 降 しているのが 分 かる この 下 降 し ている 理 由 としてあげられるのは 2008 年 のリーマンショックの 影 響 が 大 きな 理 由 の 一 つと して 挙 げられる しかしリーマンショックだけがこの 大 きな 減 少 につながっているわけで はない この 大 幅 な 減 少 にはリーマンショックが 起 点 となって 色 々な 要 因 が 重 なりこの 大 幅 な 減 少 につながっているのです まずこのリーマンショックの 影 響 を 受 けルーブルが 下 落 したという 点 が 有 ります なぜルーブルが 下 落 したかというとロシアの 景 気 拡 大 を 支 え ていた 原 油 がリーマンショックの 発 生 後 価 格 急 落 し 貿 易 黒 字 を 縮 小 して 急 激 なルーブル 安 が 進 んでしまったからである さらにルーブルが 下 落 したことにより 2009 年 の 1 月 から 関 税 が 引 き 上 げられ 貿 易 額 が 伸 びず 落 ち 込 むといった 結 果 が 出 ているのである 次 に 対 ロシア 貿 易 輸 出 品 目 ベスト 3 を 見 ていきます ( 表 を 入 れる) 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 1 船 舶 類 船 舶 類 自 動 車 自 動 車 自 動 車 自 動 車 2 自 動 車 自 動 車 一 般 機 械 一 般 機 械 一 般 機 械 一 般 機 械 3 一 般 機 械 一 般 機 械 船 舶 類 ゴム 製 品 ゴム 製 品 ゴム 製 品 まず 輸 出 品 目 について 見 ていく 品 目 自 体 の 顔 ぶれはここ 数 年 あまり 変 わらないのだが 2006 年 に 自 動 車 が 船 舶 類 にとってかわって 1 位 になっています これは 2005 年 の 春 にト 10
ヨタ 自 動 車 がロシアのサンクトペテルブルクに 進 出 したのを 皮 切 りに 2006 年 に 日 本 でロシ アへの 自 動 車 輸 出 ブームが 起 こったためだと 思 われる 船 舶 が 大 幅 に 減 ったというわけで はなく 自 動 車 が 爆 発 的 に 増 加 したというべきである もうひとつこの 表 見 て 変 化 が 見 受 け られる 点 がある それは 2007 年 にゴム 製 品 が 3 位 に 上 がってきている 点 である このゴム 製 品 というのはほとんどが 自 動 車 のタイヤである なぜタイヤ 製 品 が 伸 びたかと 言 うと 横 浜 ゴムがロシアでの 販 売 拡 大 を 狙 ったのが 大 きな 理 由 である このタイヤ 製 品 は 横 浜 ゴム が 北 海 道 の 工 場 でゴムを 加 工 しタイヤにして 輸 出 している 次 に 輸 入 品 目 について 見 て 行 きます 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 1 魚 介 類 同 調 製 品 魚 介 類 同 調 製 品 魚 介 類 同 調 製 品 魚 介 類 同 調 製 品 魚 介 類 同 調 製 品 魚 介 類 同 調 製 品 2 石 炭 石 炭 非 鉄 金 属 石 炭 石 炭 石 炭 3 木 材 木 材 石 炭 非 鉄 金 属 非 鉄 金 属 非 鉄 金 属 輸 入 品 目 をみるとここ 数 年 魚 介 類 が 一 貫 して1 位 になっています 魚 介 類 は 対 ロシア 貿 易 の 輸 入 の8 割 のシェアを 占 めています 次 にロシアの 傾 向 をみていく 輸 出 はリーマンショックの 影 響 を 受 けそれを 起 点 にルー ブル 下 落 関 税 引 き 上 げが 起 こり 大 幅 に 減 少 している 点 と 品 目 に 関 しては 船 舶 類 から 自 動 車 がとってかわった 点 が 特 徴 的 である 輸 入 は 魚 介 類 が 圧 倒 的 であるという 点 が 特 徴 的 で ある ロシアとの 貿 易 額 を 戻 すためにはロシアがリーマンショックによる 景 気 後 退 から 成 長 軌 道 に 復 帰 することが 大 切 となってくるのである 11
Ⅲ-Ⅰ 政 策 提 言 ここまでで 北 海 道 貿 易 は 輸 出 額 が 輸 入 額 を 大 幅 に 下 回 っていることなどがわかった 輸 出 をいかに 増 やすことができるのか ということが 北 海 道 貿 易 の 課 題 だ 私 たちは 北 海 道 経 済 を 活 性 化 させるために 輸 出 を 増 やすべきだと 考 えた その 政 策 提 言 をする 1 輸 出 を 増 やすためには 海 外 の 需 要 を 北 海 道 貿 易 に 取 り 込 む 必 要 がある 経 済 成 長 著 し く 地 理 的 にも 近 いアジアへの 特 に 中 国 韓 国 への 輸 出 を 増 やすべきだ 道 内 の 輸 出 額 で 全 体 の47%であり 単 価 の 高 い 機 械 と 自 動 車 の 輸 出 をどれだけのばせるかがカギだ そして より 輸 出 を 伸 ばすためには 企 業 誘 致 を 進 めるべきだ 2 韓 国 の 釜 山 に 輸 出 する 際 北 海 道 は 地 理 的 に 他 の 太 平 洋 ベルトの 都 市 に 比 べ 有 利 だ と いうのは 太 平 洋 を 回 って 日 本 海 に 入 り 釜 山 へ 向 かうよりも 北 海 道 から 輸 出 したほう が 輸 送 距 離 は 近 いことが 分 かる というのは 地 球 は 丸 いため 太 平 洋 側 から 輸 出 する 際 大 きく 旋 回 する 航 路 になる しかし 北 海 道 と 釜 山 を 結 ぶ 航 路 の 場 合 直 線 で 結 ばれ ているためその 分 近 い というわけだ この 地 理 的 特 徴 を 活 かして 北 海 道 に 企 業 誘 致 を 増 やし 輸 出 を 活 性 化 させるべきだと 考 える その1つの 方 法 として アジア 圏 への 直 接 の 輸 送 航 路 を 増 やす または 新 設 することを 挙 げる 北 海 道 には6つの 主 要 港 あり 韓 国 への 輸 出 は 北 海 道 全 体 で 毎 週 11 便 釜 山 への 直 接 航 路 は2 便 ある しかし 中 国 は 全 体 で 毎 週 5 便 あるが 直 行 便 はない 釜 山 新 潟 苫 小 牧 仙 台 塩 釜 釜 山 光 陽 寧 波 上 海 釜 山 という 航 路 が 航 路 の 距 離 で 平 均 か 一 番 短 い 航 路 だ 直 行 便 だと 輸 送 時 間 が 大 幅 に 削 減 される 輸 送 時 間 が 短 縮 されると 農 産 品 の 鮮 度 管 理 にも 便 利 だ もっと 北 海 道 とアジアの 国 との 直 接 輸 送 航 路 をもつべきだ コンテナ 船 の 行 来 がふえれ ば 北 海 道 経 済 は 活 性 化 していく 北 海 道 への 輸 入 で 海 外 から 来 たコンテナ 船 には 船 の コンテナを 満 杯 にさせる 分 だけ 輸 出 すべきであり そのための 生 産 量 を 保 ちその 量 をど んどんふやしていくべきだ そのためにも 北 海 道 への 企 業 誘 致 を 進 めるべきである 3 TPPに 参 加 すべきかどうかについて TPPとは 日 本 語 で 環 太 平 洋 経 済 パートナーシ ップ 協 定 といい 英 語 で Trance-Pacific Economic Partnership Agreement という 以 前 までの2 国 間 で 結 ばれる 経 済 自 由 貿 易 協 定 とは 違 い 1 多 国 間 で 結 ばれる2 関 税 は 原 則 完 全 撤 廃 という 点 が 特 徴 元 は 2006 年 にブルネイ チリ ニュージーランド シ ンガポールの4カ 国 でスタートし 当 初 は 経 済 規 模 が 小 さかったためあまり 注 目 されて いなかった しかし オバマ 政 権 が 参 加 に 興 味 を 示 したことから 注 目 され オーストラ リア ベトナム ペルーも 参 加 検 討 を 始 め 今 ではマレーシア コロンビア カナダ 韓 国 なども 関 心 を 示 している 参 加 することで 価 格 において 国 際 競 争 力 をつけることが 出 来 るということや ネットワークに 入 ることで 政 治 的 にも 親 近 感 が 持 てる 4 まとめ 北 海 道 の 経 済 活 性 化 のために 企 業 誘 致 を 進 め 海 外 の 需 要 を 取 り 込 み 日 本 海 を 通 る 直 接 航 路 でアジアへの 輸 出 を 活 性 化 し より 機 械 工 業 製 品 を 輸 出 すべきだと 思 う また 12
TPPには 参 加 すべきだと 考 える 13