A 航 空 行 政 A01 航 空 の 安 全 に 対 する 行 政 の 基 本 的 な 考 え 方 について A01-1 安 全 上 必 要 な 規 則 が 守 られるための 適 切 な 規 制 を 講 じること 航 空 の 安 全 を 確 保 するためには 適 切 な 安 全 規 制 が 設 定 されることが 必 要 であ るが それだけでは 十 分 ではない 安 全 を 確 保 するための 規 制 が 守 られる 環 境 があるかどうかを 継 続 的 に 確 認 する 必 要 がある 安 全 を 確 保 するための 規 則 が 守 られない 事 実 があった 時 に 守 らないことを 罰 したとしても 規 則 が 守 られない 背 景 を 放 置 したままでは 次 の 事 例 が 発 生 することは 明 白 である この 背 景 を 取 り 除 くための 安 全 規 制 が 求 められている 現 在 航 空 労 働 者 は 人 員 不 足 不 慣 れな 作 業 長 時 間 労 働 定 時 制 確 保 への 強 い 圧 力 不 適 切 な 労 務 管 理 等 安 全 規 則 の 遵 守 への 集 中 を 阻 害 する 要 因 が 多 数 存 在 する 環 境 に 置 かれている これらの 不 安 全 要 素 を 取 り 除 くための 規 制 が 必 要 である また 規 制 を 守 らない 事 業 者 に 対 する 指 導 のあり 方 は 有 効 なものでなければ ならない 各 職 場 の 状 況 については 航 空 機 整 備 運 航 乗 務 員 客 室 乗 務 員 グランドハ ンドリングなどで 取 り 上 げているので 参 照 されたい 共 通 するのは 国 の 基 準 が 職 場 の 基 準 となっていて 疲 労 の 蓄 積 や 雇 用 不 安 などから 様 々な 安 全 上 の 不 具 合 が 発 生 していることである A01-2 過 去 の 規 制 緩 和 の 安 全 への 影 響 を 検 証 すること 事 業 者 の 要 請 に 応 じた 規 制 緩 和 が 航 空 機 運 航 の 安 全 にどのような 影 響 を 与 えているかを 常 に 確 認 されなければならない 単 独 で 検 証 された 規 制 緩 和 は 実 際 には 複 雑 に 絡 み 合 いながら 航 空 機 の 運 航 に 影 響 を 与 えている 現 在 の 状 況 を 検 証 し 必 要 な 規 制 を 講 じなければならない また 検 証 は SMS を 有 効 に 機 能 させて 行 う 必 要 があり 検 証 の 場 への 労 働 組 合 の 参 加 が 不 可 欠 である A02 前 原 国 土 交 通 大 臣 ( 当 時 ) 発 言 について A02-1 2010 年 8 月 12 日 前 原 国 土 交 通 大 臣 ( 当 時 )の 事 故 調 査 に 関 する 制 度 改 革 に 関 する 発 言 について その 後 の 進 捗 状 況 並 びに 国 土 交 通 省 としての 見 解 を 明 らかにすること 前 原 国 土 交 通 大 臣 ( 当 時 )の 発 言 は 再 発 防 止 策 を 主 眼 にした 事 故 調 査 と 個 人 の 刑 事 責 任 追 及 を 目 的 とする 警 察 捜 査 の 関 係 について 事 故 調 査 が 優 先 さ れるよう 運 輸 安 全 委 員 会 と 警 察 庁 で 話 をしていきたい と 発 言 している この 発 言 を 我 々は 重 く 受 け 止 めている この 考 えを 行 政 としてどのように 取 り 扱 うのか 明 らかにして 頂 きたい A03 民 間 航 空 の 軍 事 利 用 に 関 して A03-1 航 空 の 安 全 を 確 保 するため 民 間 航 空 機 の 軍 事 利 用 につながるあらゆる 施 策 を 行 わないこと
A03-2 民 間 航 空 の 軍 事 利 用 が 行 われないよう 関 係 省 庁 が 連 携 を 取 ること また 国 民 保 護 法 による 訓 練 において 民 間 航 空 の 軍 事 利 用 がなされないよう 関 係 省 庁 自 治 体 と 調 整 をとること A03-3 国 もしくは 地 方 自 治 体 が 管 理 する 空 港 において 軍 事 優 先 の 使 用 が 行 われな いようにすること A03-4 民 間 航 空 機 を 使 った 自 衛 隊 員 の 移 動 は 部 隊 としての 軍 事 行 動 であり 民 間 航 空 の 軍 事 利 用 に 他 ならないことから 中 止 すること 特 に 迷 彩 服 での 集 団 行 動 は 戦 闘 服 を 着 用 することによる 威 圧 的 行 動 に 当 たることから 行 わな いこと A03-4-(1) 民 間 航 空 機 の 安 全 を 担 保 するために 定 められた 国 際 民 間 航 空 条 約 と そ れに 準 拠 している 日 本 の 航 空 法 に 従 えば 民 間 航 空 機 の 軍 事 利 用 は 考 え られない しかしながら 日 米 新 ガイドライン 以 降 いわゆる 周 辺 事 態 法 や 武 力 攻 撃 事 態 法 等 において 民 間 航 空 機 の 軍 事 利 用 が 積 極 的 に 検 討 さ れている これは 航 空 の 安 全 を 脅 かすものであり 認 められない A03-4-(2) 2009 年 5 月 2009 年 10 月 及 び 2010 年 10 月 に 自 衛 隊 員 がジプチに 移 動 す る 際 に 迷 彩 服 着 用 で 民 間 航 空 機 を 利 用 したことが 確 認 されている 防 衛 省 によるとこの 移 動 は 作 戦 行 動 の 一 環 であるという また 2009 年 6 月 に 国 内 での 訓 練 及 び 2010 年 7 月 にも 災 害 派 遣 の 訓 練 のため 日 本 航 空 の 釧 路 便 を 迷 彩 服 着 用 で 使 用 している A03-4-(3) 周 辺 事 態 法 成 立 直 後 定 期 航 空 協 会 は 次 のような 基 本 的 な 考 え 方 を 示 した また 2003 年 6 月 6 日 の 有 事 法 制 参 議 院 可 決 の 日 にも 定 期 航 空 協 会 は 同 様 のコメントを 発 表 している 定 期 航 空 協 会 の 基 本 的 な 考 え 方 政 府 から 協 力 依 頼 があった 場 合 は 民 間 航 空 企 業 としてまず 最 低 限 以 下 の 事 項 等 を 確 認 する 必 要 があると 考 える 1. 協 力 依 頼 の 内 容 が 航 空 法 に 抵 触 しないなど 法 令 等 に 準 拠 したものであること 2. 事 業 運 営 の 大 前 提 である 運 航 の 安 全 性 が 確 保 されること 3. 協 力 を 行 うことによって 関 係 国 から 敵 視 されることのないよう 協 力 依 頼 の 内 容 が 武 力 行 使 に 当 たらないこと 上 記 の 事 項 を 確 認 しつつ 公 共 輸 送 事 業 としての 役 割 を 担 う 個 々の 民 間 航 空 企 業 が 自 由 な 意 志 の 下 で 個 別 ケース 毎 に 依 頼 への 対 応 を 判 断 するべきと 考 える 民 間 航 空 の 安 全 の 確 保 に 国 は 万 全 を 期 すように 強 く 要 望 する A04 軍 民 共 用 空 港 について A04-1 防 衛 省 米 軍 が 実 施 する 管 制 業 務 に 対 する 統 制 業 務 や 自 衛 隊 米 軍 との 共 用 空 港 の 運 用 における 安 全 管 理 の 充 実 を 図 ること 共 用 空 港 の 設 置 管 理 者 で ある 防 衛 省 と 航 空 局 間 の 調 整 機 能 を 更 に 強 化 すること A04-1-(1) 滑 走 路 誤 進 入 に 関 する 再 発 防 止 については 管 制 業 務 の 観 点 はもとより 地 上 施 設 と 合 わせて 検 討 する 必 要 があり 防 衛 省 と 航 空 局 との 調 整 が 必 要 であ
る A04-1-(2) 民 間 空 港 では 国 際 民 間 航 空 条 約 第 14 付 属 書 ( 飛 行 場 )に 基 づく 安 全 管 理 シ ステム( 飛 行 場 SMS)が 導 入 されており 民 間 航 空 が 就 航 する 共 用 空 港 にお いても 同 様 の 対 応 を 図 り 安 全 管 理 体 制 の 向 上 を 図 る 必 要 がある A04-2 空 港 内 の 危 険 物 (ミサイル 弾 薬 庫 )の 位 置 について 民 間 航 空 の 運 航 に 脅 威 を 与 えないよう 調 整 すること A04-2-(1) 那 覇 空 港 については 新 滑 走 路 建 設 に 伴 い 自 衛 隊 施 設 と 民 間 航 空 会 社 が 使 用 する 施 設 の 距 離 をとることが 可 能 となることから 見 直 しを 早 急 に 実 施 す ること A04-3 アレスティングギアは 民 間 機 の 安 全 運 航 に 影 響 を 与 えないタイプとするこ と A04-3-(1) 那 覇 空 港 のアレスティングギアは 使 用 滑 走 路 変 更 時 に 滑 走 路 閉 鎖 を 必 要 とし ない 埋 設 型 とすること A05 無 人 航 空 機 (UAS:Unmanned Aircraft Systems RPAS : Remotely Piloted Aircraft Systems)について A05-1 民 間 軍 用 を 問 わず すべての 無 人 航 空 機 が 民 間 空 域 へ 意 図 的 / 不 可 抗 力 的 に 飛 行 する 場 合 における 航 空 機 の 安 全 を 確 保 するためのルール 作 りを 明 確 化 すること 平 成 27 年 9 月 に 改 正 された 航 空 法 は 上 記 について 言 及 されておらず 航 空 機 の 安 全 を 確 保 するための 法 律 となっていない ( 参 考 ) ALPA Japan/ 日 本 乗 員 組 合 連 絡 会 議 が IFALPA Policyを 基 にまとめた 見 解 を 示 す IFALPA: International Federation of Airline Pilots Associations 国 際 定 期 航 空 操 縦 士 協 会 連 合 会 民 間 航 空 のための 空 域 に 無 人 の 運 用 方 式 の 決 まっていない いかなる 航 空 機 (UAV: Unmanned Aerial Vehicles)も 飛 行 させないこと (1)UAVが 民 間 航 空 のための 空 域 を 飛 行 するにあたっては 既 存 のすべての 規 則 に 従 わな ければならない (2) 既 存 のすべての 規 則 に 従 わない UAV は 民 間 航 空 のための 空 域 から 隔 離 されなけれ ばならない (3) 民 間 航 空 のための 空 域 に UAV を 航 行 させるため 既 存 のすべての 規 則 を 変 えてはな らない (4)UAVを 飛 行 させるにあたっては 事 前 に 十 分 な 議 論 に 基 づき 運 用 方 式 等 を 定 めた 規 程 類 が 作 成 されなければならない A06 航 空 機 内 への 警 察 官 の 立 ち 入 りについて A06-1 異 常 運 航 などによる 空 中 引 返 しや 緊 急 事 態 を 通 報 して 着 陸 した 航 空 機 が 駐 機 場 に 到 着 した 直 後 に 警 察 官 が 乗 客 のいる 航 空 機 内 に 立 ち 入 るといった 事 例 や 警 察 官 が 機 側 まで 出 向 いて 職 務 質 問 を 行 おうとして 航 空 会 社 従 業 員 が 制
止 するという 事 例 が 過 去 発 生 している 安 全 運 航 を 確 保 するため 航 空 法 に 基 づく 業 務 が 警 察 官 の 職 務 質 問 等 で 中 断 されることの 無 いよう 調 整 すること A06-2 司 法 当 局 による 犯 罪 捜 査 は 再 発 防 止 を 目 的 とした 航 空 事 故 調 査 と 相 容 れな いものである そればかりか 科 学 的 で 公 正 な 事 故 調 査 の 障 害 になり 同 時 に 進 行 することは 認 められない 有 効 な 再 発 防 止 策 を 策 定 するために 事 故 調 査 を 優 先 させるよう 国 土 交 通 省 として 警 察 当 局 に 申 し 入 れること A07 航 空 会 社 の 安 全 に 関 わる 人 員 体 制 について A07-1 航 空 会 社 の 各 部 門 における 必 要 人 数 が 適 正 に 確 保 されるよう 国 として 管 理 すること A07-1-(1) 事 業 規 模 に 見 合 った 人 員 が 確 実 に 配 置 されていることは 安 全 運 航 を 守 る 上 に 必 要 不 可 欠 である A07-1-(2) 多 くの 社 員 が 自 主 退 職 しており 急 激 な 人 数 の 減 少 による 運 航 の 安 全 への 影 響 が 懸 念 されている 職 場 がある A07-2 航 空 会 社 の 各 現 場 部 門 における 教 育 訓 練 が 十 分 に 行 われ かつ 安 全 に 関 する 文 化 が 伝 承 される 人 員 構 成 になっていることを 国 として 監 督 すること 運 航 を 支 える 現 場 が 多 数 の 新 人 で 構 成 されるようなことは 安 全 上 問 題 があ る さらに 技 術 や 安 全 文 化 の 伝 承 の 意 味 からも 構 成 人 員 の 熟 練 度 の 割 合 も 必 要 な 要 素 である A08 航 空 会 社 の 運 航 管 理 体 制 について A08-1 航 空 機 の 運 航 を より 安 全 にするために 運 航 管 理 体 制 を 見 直 すよう 航 空 会 社 を 指 導 すること 一 部 の 航 空 会 社 が 採 用 している 集 中 運 航 管 理 体 制 では 多 数 の 便 の 運 航 を 少 数 の 運 航 管 理 者 が 管 理 するため 揺 れなどの 安 全 上 必 要 な 情 報 がタイムリー に 伝 わらない 特 に 悪 天 候 時 やイレギュラー 発 生 時 など 現 場 が 情 報 を 必 要 と しているときに 必 要 な 情 報 が 伝 わらないことが 多 々 発 生 している A09 空 港 制 限 区 域 内 での 安 全 に 関 して A09-1 空 港 における 誘 導 路 及 びランプエリアについては 十 分 な 広 さを 確 保 するこ と 特 に 地 方 管 理 空 港 における 整 備 作 業 場 やランプエリアおよび 駐 機 場 には 十 分 なスペースがなく 作 業 車 両 や 搭 乗 降 機 のために 旅 客 を 誘 導 することなど で 危 険 なところがある また 空 港 の 再 整 備 の 際 には 十 分 配 慮 すること A09-2 空 港 の 制 限 区 域 内 において 作 業 中 等 に 発 生 した 人 の 死 傷 航 空 機 や 空 港 施 設 の 損 傷 等 の 事 故 については 十 分 な 原 因 調 査 を 行 う 体 制 を 作 ること その 際 個 人 に 対 する 処 分 や 事 業 会 社 からの 不 当 な 取 り 扱 いがなされないよう 注 意 すること また 事 業 会 社 が 報 告 をした 原 因 と 再 発 防 止 策 の 実 施 状 況 と 有 効 性 を 監 視 し 検 証 する 体 制 を 作 ること
A09-2-(1) 近 年 航 空 会 社 の 合 理 化 策 により 人 員 および 教 育 訓 練 の 削 減 等 とも 相 俟 っ て 制 限 区 域 内 での 事 故 が 増 加 している 事 業 会 社 が 原 因 調 査 し 対 策 を 立 てているにもかかわらず 件 数 は 増 加 している 事 業 会 社 の 打 ち 出 した 再 発 防 止 策 の 有 効 性 については 現 場 から 疑 問 の 声 が 多 く 出 ている 再 発 防 止 の ための 根 本 的 な 原 因 調 査 を 雇 用 関 係 を 伴 う 事 業 会 社 で 行 うことは 実 質 的 に 無 理 だと 考 える また 処 分 を 前 提 とした 原 因 調 査 では 有 効 な 再 発 防 止 策 を 打 ち 出 すことは 出 来 ない A09-3 空 港 安 全 情 報 分 析 委 員 会 に 航 空 安 全 推 進 連 絡 会 議 を 正 式 メンバーとし て 参 加 を 認 めること A10 航 空 機 客 室 内 の 安 全 について A10-1 機 内 における 安 全 阻 害 行 為 を 防 止 する 対 策 について 2004 年 1 月 15 日 に 施 行 された 機 内 安 全 阻 害 行 為 を 防 止 するための 航 空 法 を 実 効 性 のあるもの とすべく 次 に 掲 げる 事 項 を 実 施 すること A10-1-(1) 安 全 阻 害 行 為 の 発 生 を 予 防 することの 重 要 性 また 発 生 した 場 合 にあっても 早 期 に 的 確 な 対 応 をするために 十 分 な 人 員 の 配 置 と 関 係 部 署 への 教 育 訓 練 を 実 施 すること A10-1-(2) 安 全 阻 害 行 為 が 発 生 した 場 合 は 航 空 機 乗 務 員 をはじめ 関 係 者 に 精 神 的 物 理 的 負 担 が 過 度 にかかることのないよう 航 空 事 業 者 に 万 全 の 対 策 を 講 ずる ように 指 導 すること A10-1-(3) 客 室 乗 務 員 1 名 の 運 航 便 の 問 題 点 に 着 目 し 規 定 について 見 直 すこと 安 全 阻 害 行 為 が 発 生 した 場 合 の 問 題 点 については 過 去 から 指 摘 してきた 現 行 法 が 施 行 される 前 の 交 渉 の 中 で 周 囲 の 旅 客 などに 協 力 してもらった 上 で 対 処 できると 考 える と 答 弁 された しかし 現 行 の 規 定 では 1 名 では 十 分 な 対 処 が 困 難 である 例 えば 2004 年 11 月 に 発 生 した 事 例 では 粗 暴 旅 客 に 1 名 の 客 室 乗 務 員 が 業 務 を 妨 害 され 機 長 との 連 絡 が 取 れなくなり 機 長 は 着 陸 の 可 否 を 判 断 することが 困 難 になった このような 場 合 客 室 乗 務 員 は 周 囲 の 旅 客 にも 協 力 を 求 めることになっているが 旅 客 が 機 長 と 連 絡 を 取 るなど 客 室 乗 務 員 のすべての 業 務 を 代 行 することはできない A10-2 客 室 内 での 負 傷 事 故 防 止 策 について A10-2-(1) ギャレーカート 等 機 内 を 移 動 させる 重 量 物 が 浮 揚 しないような 設 備 を 作 るこ と A10-2-(2) 機 内 の 装 備 品 の 形 状 を 打 撲 しにくいものに 改 善 すること A10-2-(3) ハンドグリップのような 突 発 的 な 身 体 の 浮 揚 を 防 ぐ 設 備 を 設 けること A10-2-(4) 客 室 乗 務 員 用 の 座 席 については 収 納 ができ 緊 急 脱 出 時 の 妨 げにならない 形 で 座 面 にクッション 等 で 着 陸 時 の 衝 撃 を 緩 和 できるものにすること 特 に 横 方 向 の 加 重 に 対 して 体 を 保 護 できるものとすること さらに 背 もた れを 旅 客 用 座 席 と 同 様 の 形 状 とすること A10-3 歩 行 障 害 旅 客 などの 条 件 付 き 旅 客 に 関 して
A10-3-(1) 2009 年 5 月 の 通 称 米 国 バリアフリー 法 施 行 により 条 件 付 き 旅 客 の 搭 乗 希 望 を 本 邦 航 空 会 社 も 米 国 線 においては 拒 否 できなくなった さらに 本 邦 航 空 会 社 は 米 国 線 以 外 特 に 日 本 国 内 線 での 運 航 にも 適 用 している この 基 準 は 安 全 性 の 検 証 がなされているのか 航 空 局 としての 見 解 を 示 していただ きたい A10-3-(2) 歩 行 障 害 旅 客 等 の 条 件 付 き 旅 客 が 速 やかに 機 外 に 脱 出 するためには 客 室 乗 務 員 を 含 めて 機 内 の 誰 がどのようにするべきなのかを 明 示 すること そのと きの 必 要 客 室 乗 務 員 数 も 合 わせて 明 示 すること A10-3-(3) 航 空 機 1 機 あたりの 歩 行 障 害 旅 客 搭 乗 可 能 人 数 が どのような 根 拠 で 定 めら れているのかを 明 示 すること 障 害 旅 客 が 速 やかに 脱 出 することを 想 定 した 場 合 あいまいな 基 準 と 言 わざるを 得 ない A10-3-(4) 歩 行 障 害 旅 客 視 覚 障 害 旅 客 聴 覚 障 害 旅 客 などの 条 件 付 き 旅 客 が 自 力 で 脱 出 できるよう 機 内 仕 様 通 路 幅 座 席 間 隔 経 路 表 示 機 内 移 動 の 機 器 な どの 改 良 を 図 ること また 実 証 的 な 実 験 を 速 やかに 実 施 すること A10-3-(5) 車 椅 子 利 用 者 が 不 自 由 を 感 じない 機 内 トイレを 設 置 するよう 関 係 機 関 に 働 きかけること A10-3-(6) 以 上 の 問 題 点 並 びに 条 件 付 き 旅 客 の 安 全 確 保 および 利 便 性 向 上 を 目 的 とした 航 空 機 のハード ソフト 両 面 を 改 善 するための 研 究 機 関 を 速 やかに 設 置 す ること その 際 実 用 的 な 研 究 開 発 が 可 能 となるよう 障 害 者 や 労 働 者 をそ の 研 究 機 関 に 参 加 させること A10-3-(6)-1 年 々 増 加 している 障 害 者 の 航 空 機 利 用 の 際 の 安 全 確 保 については バリアフ リー 化 の 促 進 とともに 適 切 な 対 応 が 求 められている しかし 現 在 のところ 歩 行 障 害 旅 客 など 緊 急 時 に 他 人 の 援 助 なしに 脱 出 することが 困 難 な 旅 客 に 対 して 人 数 及 び 着 席 位 置 の 制 限 が 定 められているに 過 ぎない それらの 制 限 にある 基 本 的 な 考 え 方 は 他 の 一 般 旅 客 の 緊 急 脱 出 を 妨 げないというもので ある さらに 条 件 付 き 旅 客 自 らの 脱 出 方 法 は 検 討 されておらず 付 添 い 人 や 客 室 乗 務 員 が 条 件 付 き 旅 客 をどのように 援 助 し 速 やかに 機 外 へ 誘 導 する のか 具 体 的 な 方 策 が 提 示 されていない A10-4 緊 急 脱 出 に 関 して A10-4-(1) 最 低 客 室 乗 務 員 編 成 数 を 現 行 の 規 定 のような 旅 客 数 から 割 り 出 したもので はなく 旅 客 の 安 全 のため 航 空 機 のドア 数 と 同 数 とすること 2007 年 那 覇 空 港 中 華 航 空 機 事 故 の 緊 急 脱 出 の 詳 細 が 報 告 されている そ の 実 態 を 詳 細 に 検 討 した 上 で 適 正 な 客 室 乗 務 員 数 を 科 学 的 に 割 り 出 さなけ ればならない 現 場 からは 緊 急 脱 出 時 に 必 要 な 手 順 等 を 鑑 みて 最 低 でも ドア 数 と 同 数 の 客 室 乗 務 員 が 必 要 だという 声 が 上 がっている 現 在 は 旅 客 数 で 決 められた 規 定 に 拠 っており 過 去 の 緊 急 脱 出 の 際 に 報 告 されている 問 題 点 を 科 学 的 に 分 析 した 結 果 とはなっていない
A10-4-(2) 緊 急 脱 出 場 面 を 解 析 手 法 に 全 面 依 存 する 現 行 の 型 式 証 明 取 得 (90 秒 脱 出 )の あり 方 について わが 国 独 自 の 慎 重 な 対 処 を 考 察 し 航 空 機 製 造 各 社 に 対 し て 提 言 を 実 施 すること A10-4-(3) 日 本 の 航 空 行 政 も 設 計 は 聖 域 である とする 先 入 観 を 打 破 し 実 際 の 緊 急 脱 出 の 場 面 では 妊 婦 歩 行 障 害 旅 客 にとって 厳 しいことを 指 摘 し メーカー 製 造 国 に 対 し その 対 策 の 実 施 を 求 めていくこと A11 緊 急 救 難 体 制 に 関 して A11-1 地 方 管 理 空 港 を 含 む 日 本 の 各 空 港 で 緊 急 救 難 体 制 を 整 えること A11-1-(1) 緊 急 事 態 発 生 時 航 空 機 ならびに 航 空 会 社 と 管 制 機 関 との 間 で 連 絡 体 制 を 整 備 すること A11-1-(2) 東 京 国 際 空 港 で 実 施 されたように 空 港 内 における 消 防 車 および 救 急 車 の 配 置 及 び 出 動 態 勢 について 改 善 すること A11-1-(3) 緊 急 事 態 にある 航 空 機 の 到 着 に 備 え 救 急 隊 が 必 要 十 分 な 体 制 を 取 れるよう 機 内 の 状 況 および 地 上 での 待 機 方 法 など 最 良 の 情 報 伝 達 方 法 を 現 場 に 周 知 さ せること A11-1-(4) 空 港 内 配 備 の 緊 急 車 両 ( 消 防 車 救 急 車 等 )については 空 港 の 運 用 時 間 に 制 限 するのではなく 航 空 機 がスポットインし 乗 客 乗 員 の 降 機 終 了 まで 出 動 可 能 な 状 態 にあること A11-1-(5) 空 港 内 で 働 く 者 の 負 傷 により 救 急 車 等 が 必 要 になった 場 合 でも 迅 速 に 対 応 できる 救 急 医 療 体 制 を 確 立 すること A11-2 公 共 交 通 事 故 被 害 者 等 支 援 室 が 航 空 災 害 による 被 害 者 等 に 対 し 十 分 な 支 援 を 行 えるよう 必 要 な 措 置 をとること A12 航 空 機 乗 組 員 に 関 する 宇 宙 線 被 曝 について A12-1 最 新 の 科 学 的 知 見 を 踏 まえ 宇 宙 線 被 曝 の 実 態 を 調 査 し 対 策 を 講 じること A12-2 放 射 線 の 一 般 的 な 防 護 方 法 ならびに 乗 務 員 については 合 理 的 でかつ 可 能 な 範 囲 で 宇 宙 線 を 防 護 できる 方 法 について 教 育 すること A12-3 乗 務 員 の 職 場 が 宇 宙 線 の 被 曝 をはじめ 多 くの 健 康 阻 害 要 因 を 抱 える 特 殊 な 環 境 であることを 踏 まえ 疾 病 の 早 期 発 見 のため 検 診 や 健 康 相 談 などの 制 度 と 体 制 を 充 実 させるよう 企 業 を 指 導 すること A13 安 全 マネジメントシステム(SMS)の 確 実 な 実 行 について A13-1 2011 年 4 月 より 認 定 事 業 場 およびすべての 航 空 運 送 事 業 者 に 安 全 管 理 体 制 ( 安 全 マネジメントシステム) 構 築 が 義 務 付 けられている それに 伴 う 各 分 野 ( 管 制 気 象 運 航 整 備 グランドハンドリング 客 乗 等 )での 施 策 を 明 示 し 実 効 性 のある 安 全 マネジメントシステムが 行 われるよう 関 係 各 所 ( 者 )を 指 導 監 督 すること A13-2 上 記 に 関 連 して ヒヤリハットなどの 投 書 箱 類 (SMS)の 運 用 状 況 をどのく らい 把 握 しているのか 今 後 これらの SMS の 施 策 について 国 土 交 通 省 航 空 局 としては どのように 実 施 計 画 を 持 っているのかをお 教 え 願 いたい
A13-3 このような SMSを 実 施 するに 際 して その 会 議 体 に 航 空 安 全 推 進 連 絡 会 議 の メンバーを 参 加 させること ICAO 第 19 付 属 書 締 約 国 は 受 容 できる 安 全 水 準 を 達 成 するために 安 全 プログラムを 確 立 すること 実 現 すべき 安 全 水 準 は 締 約 国 が 定 めること 締 約 国 はその 安 全 プログラムの 一 環 として 認 可 事 業 者 ( 航 空 会 社 空 港 管 制 業 務 提 供 者 )に 締 約 国 が 認 める 安 全 マネジメントシステムを 実 行 させること 安 全 マネジメントシステムには 事 業 者 組 織 全 体 を 通 じたアカウンタビリティを 定 める こと A14 航 空 機 内 の 電 子 機 器 について A14-1 機 内 における 電 子 機 器 の 使 用 制 限 が 正 しく 守 られるよう 旅 客 に 対 し 周 知 啓 蒙 を 行 うこと A14-1-(1) 2014 年 9 月 より 携 帯 電 話 等 機 内 での 電 子 機 器 の 使 用 制 限 が 緩 和 された 緩 和 に 伴 いマナーモードにすれば 良 いと 考 えている 旅 客 や 通 信 できる 状 態 で 電 源 を 入 れるという 事 例 が 報 告 されている また 機 種 によって 制 限 が 違 う 場 合 乗 り 継 ぎ 旅 客 が 前 の 航 空 機 と 同 様 の 制 限 であると 考 え 正 しい 制 限 を 守 ら ないなど 現 場 での 混 乱 が 散 見 されている 使 用 制 限 が 正 しく 守 られるよう 具 体 的 に 周 知 する 方 策 が 必 要 である A14-2 機 内 における 電 子 機 器 の 使 用 に 伴 う 電 磁 波 干 渉 等 の 問 題 については 電 子 航 法 研 究 所 等 の 機 関 において 今 後 とも 実 態 調 査 と 研 究 を 継 続 すること A15 航 空 機 に 導 入 されている 新 技 術 について A15-1 787 型 機 に 搭 載 されているリチウムイオンバッテリーをはじめとする 航 空 機 に 導 入 されている 新 技 術 に 関 して 航 空 機 製 造 者 が 出 す 技 術 資 料 等 での 航 空 機 設 計 の 審 査 が 設 計 国 で 行 われた 航 空 機 は 安 全 性 を 確 保 しているという 航 空 局 のスタンスを 改 め 航 空 局 として 独 自 の 調 査 を 行 い 安 全 性 が 確 保 出 来 な いと 判 断 した 事 項 については 製 造 者 設 計 国 に 対 し 仕 様 変 更 を 求 めること A16 落 雷 警 報 について A16-1 制 限 区 域 内 の 事 故 防 止 防 災 と 運 航 の 安 全 確 保 の 観 点 から 各 空 港 長 の 権 限 において 雷 情 報 や 飛 行 場 警 報 大 津 波 警 報 発 出 時 などには 制 限 区 域 内 作 業 の 中 断 ( 作 業 員 退 避 )を 実 施 させること また 各 空 港 長 の 権 限 において 作 業 の 中 断 を 実 施 させることができる 法 整 備 を 行 うこと A16-2 気 象 庁 等 ( 全 国 瞬 時 警 報 システム(J-アラート)を 含 む)からの 情 報 を 入 手 できるシステムを 構 築 すること A16-3 空 港 内 に 防 災 無 線 等 を 設 置 して 伝 達 方 法 を 確 立 すること たとえば 外 国 空 港 も 参 考 にして 運 航 関 係 者 に 警 報 などを 視 覚 聴 覚 で 周 知 できるシステ ム 整 備 すること 防 災 無 線 等 がないことは 行 政 の 不 備 である 警 備 用 拡 声 装 置 ではなく より 防 災 に 則 したシステムを 構 築 すべきである A16-4 ターミナルなどの 避 難 施 設 が 近 くにない 駐 機 場 については 作 業 員 が 速 やか
に 一 斉 に 退 避 できる 施 設 等 を 確 保 すること A17 空 港 の 津 波 対 策 について A17-1 空 港 の 津 波 対 策 については 空 港 毎 にその 具 体 的 対 応 策 を 策 定 し 周 知 する こと 2012 年 10 月 に 国 土 交 通 省 が 発 表 した 空 港 の 津 波 対 策 の 方 針 において 津 波 警 報 が 発 表 された 際 に 滑 走 路 及 び 誘 導 路 上 にある 旅 客 機 については 旅 客 等 の 安 全 確 保 のため 速 やかに 旅 客 ターミナルビルに 戻 るように 誘 導 するこ とが 原 則 とされている また 地 上 走 行 時 の 安 全 の 確 保 等 の 観 点 から 津 波 の 来 襲 状 況 や 路 面 の 安 全 状 況 に 関 して 出 来 る 限 りの 情 報 を 収 集 し パイ ロット 等 に 提 供 する とされているが 想 定 される 具 体 的 な 対 応 などの 周 知 が 不 十 分 である A18 放 射 性 物 質 漏 出 時 の 被 曝 防 止 のための 安 全 基 準 について A18-1 2011 年 の 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 による 放 射 性 物 質 飛 散 に 鑑 み 放 射 性 物 質 漏 出 が 疑 われる 場 合 における 航 空 労 働 者 の 被 曝 防 止 のため 運 航 環 境 地 上 作 業 環 境 での 被 曝 制 限 値 等 の 安 全 基 準 を 国 土 交 通 省 は 原 子 力 規 制 庁 など 他 省 庁 と 連 携 して 定 めること さらに 実 際 の 運 航 現 場 で 被 曝 する ことのないように 航 空 機 の 搭 乗 者 や 地 上 作 業 者 の 安 全 に 根 ざした 作 業 基 準 を 策 定 し 事 業 者 に 徹 底 させること