第1回東京国際金融センターの推進に関する懇談会議事概要



Similar documents
Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63>

●幼児教育振興法案

公表表紙

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

PowerPoint プレゼンテーション

m07 北見工業大学 様式①

<6E32355F8D918DDB8BA697CD8BE28D C8EAE312E786C73>

Microsoft Word - 交野市産業振興基本計画 doc

●電力自由化推進法案

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

Microsoft Word - 目次.doc

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

スライド 1

18 国立高等専門学校機構

Microsoft Word 行革PF法案-0概要

文化政策情報システムの運用等

リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則

<4D F736F F F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A CC8A AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

も た ら そ う と す る 効 標 標 名 標 設 定 考 え 方 単 位 4 年 度 実 績 5 年 度 見 込 6 年 度 計 画 7 年 度 計 画 8 年 度 計 画 法 規 定 に 基 づく 選 挙 事 務 ため 標 というような は 困 難 である 事 業 実 施 妥 当 性 活 動

<4D F736F F D D3188C091538AC7979D8B4B92F F292B98CF092CA81698A94816A2E646F63>

共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

資 料 年 オリンピック パラリンピック 東 京 大 会 における ホストシティ タウン 構 想 (イメージ) 1. 趣 旨 経 済 財 政 運 営 と 改 革 の 基 本 方 針 2014( 平 成 26 年 6 月 24 日 閣 議 決 定 )を 踏 まえ 2020 年 オリン

自衛官俸給表の1等陸佐、1等海佐及び1等空佐の(一)欄又は(二)欄に定める額の俸給の支給を受ける職員の占める官職を定める訓令

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

財政再計算結果_色変更.indd

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

埼 玉 県 入 間 郡 三 芳 町 大 字 藤 久 保 1100 番 地 1 三 芳 町 役 場 本 庁 舎 4 階 ウ 提 出 方 法 : 持 参 または 郵 送 による 提 出 とする ただし 提 出 期 限 必 着 とし 郵 送 の 場 合 は 必 ず 到 着 を 確 認 するものとする (3

定款

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

16 日本学生支援機構

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

Microsoft PowerPoint - 経営事項審査.ppt

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

Taro13-公示.jtd

<81696D373188A E58A77816A E93788D9191E5834B C8EAE82502E786C73>

<4D F736F F D208C6F D F815B90A BC914F82CC91CE899E8FF38BB582C982C282A282C42E646F63>

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

ほかに パート 従 業 員 らの 厚 生 年 金 加 入 の 拡 大 を 促 す 従 業 員 五 百 人 以 下 の 企 業 を 対 象 に 労 使 が 合 意 すれば 今 年 十 月 から 短 時 間 で 働 く 人 も 加 入 できる 対 象 は 約 五 十 万 人 五 百 人 超 の 企 業

3 体 制 整 備 等 (1) 全 ての 特 定 事 業 主 が 共 同 して 取 組 むものとする () 総 務 部 人 事 管 理 室 人 事 課 を 計 画 推 進 の 主 管 課 とし 全 ての 市 職 員 により 推 進 する (3) 実 施 状 況 を 把 握 し 計 画 期 間 中 で

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

< F2D8ED089EF95DB8CAF939996A289C193FC91CE8DF42E6A7464>

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

(3) 調 査 の 進 め 方 2 月 28 日 2 月 28 日 ~6 月 30 日 平 成 25 年 9 月 サウンディング 型 市 場 調 査 について 公 表 松 戸 市 から 基 本 的 な 土 地 情 報 サウンディングの 実 施 活 用 意 向 アイデアのある 民 間 事 業 者 と

一般競争入札について

厚 生 年 金 基 金 制 度 の 概 要 公 的 年 金 たる 厚 生 年 金 の 一 部 を 国 に 代 わって 支 給 ( 代 行 給 付 )しており 当 該 支 給 を 行 うための 費 用 として 事 業 主 から 保 険 料 を 徴 収 している 加 えて 各 基 金 ごとに 上 乗 せ

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果


2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 法 人 の 長 A 18,248 11,166 4, ,066 6,42

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

(2) 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 保 育 の 必 要 な 子 どものいる 家 庭 だけでなく 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 のために 利 用 者 支 援 事 業 や 地 域 子 育 て 支 援 事 業 な

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提


39_1

4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

< F2D945F8A778CA48B8689C88F438E6D89DB92F695E58F D80>

中根・金田台地区 平成23年度補償説明業務

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

守 口 市 立 東 小 学 校 大 久 保 小 学 校 の 統 合 実 施 計 画 目 次 第 1 守 口 市 における 学 校 統 合 の 背 景 1 第 2 東 小 学 校 と 大 久 保 小 学 校 の 統 合 について 1 第 3 統 合 校 の 学 校 づくりについて 2 第 4 東 小

CONTENTS TOPICS 1 TOPICS

スライド 1

建設特別・資産運用の基本方針

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

Taro-条文.jtd

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

Ⅰ 元 請 負 人 を 社 会 保 険 等 加 入 建 設 業 者 に 限 定 平 成 28 年 10 月 1 日 以 降 に 入 札 公 告 指 名 通 知 随 意 契 約 のための 見 積 依 頼 を 行 う 工 事 から 以 下 に 定 める 届 出 の 義 務 ( 以 下 届 出 義 務 と

財団法人○○会における最初の評議員の選任方法(案)

目 次 1 はじめに 1 (1) 施 設 が 抱 える 諸 問 題 (2) 交 付 税 合 併 算 定 替 えの 終 了 (3) ファシリティマネジメントへの 取 組 2 方 針 における3つの 改 革 2 3 実 施 方 法 3 (1) 公 共 施 設 FM 基 本 計 画 の 策 定 (2) 公

(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

<817993FA967B8E E A E815B817A B F976C8EAE82502D322E786C73>


退職手当とは

スライド 1

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

による 共 同 作 業 を 行 い 同 時 に 分 科 会 幹 事 会 を 組 織 して 幹 事 会 による 分 科 会 間 の 広 域 的 かつ 継 続 的 な 価 格 形 成 要 因 の 分 析 検 討 を 行 うことで 均 衡 のとれた 成 果 を 確 保 する (2) 市 町 村 の 固 定

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

第 2 節 関 連 計 画 1. 国 の 方 針 計 画 国 が 示 している 一 般 廃 棄 物 の 減 量 化 等 に 関 する 目 標 値 を 以 下 に 示 します (1) 廃 棄 物 の 減 量 その 他 その 適 正 な 処 理 に 関 する 施 策 の 総 合 的 かつ 計 画 的 な

景品の換金行為と「三店方式」について

当社の法人関係情報の管理態勢およびその強化に向けた今後の対応策について

Microsoft Word - 【QA】外貨MMF受付停止.doc

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

70 愛媛大学


育休代替任期付職員制度について

Transcription:

第 1 回 東 京 国 際 金 融 センターの 推 進 に 関 する 懇 談 会 議 事 要 旨 日 時 場 所 出 席 者 平 成 26 年 10 月 10 日 ( 金 ) 午 前 10 時 30 分 ~ 正 午 日 本 証 券 業 協 会 第 1 会 議 室 伊 藤 座 長 ほか 各 委 員 議 事 概 要 1. 伊 藤 座 長 挨 拶 2. 国 際 金 融 センターとしての 東 京 市 場 の 現 状 について ゲストスピーカー 野 村 證 券 執 行 役 員 寺 口 智 之 氏 3. 意 見 交 換 4. 懇 談 会 の 運 営 及 び 今 後 の 進 め 方 について( 案 ) 1. 伊 藤 座 長 挨 拶 我 が 国 経 済 は 大 胆 な 金 融 政 策 と 機 動 的 な 財 政 政 策 により 力 強 さを 取 り 戻 しつつある この 経 済 の 好 循 環 をより 一 層 確 かなものとし 持 続 的 な 成 長 をもたらすためには 金 融 資 本 市 場 がその 役 割 を 十 分 に 果 たし しっかりと 貢 献 していくことが 必 要 であると 考 える こうした 中 政 府 を 始 めとする 各 方 面 から 東 京 市 場 について 国 際 金 融 センターとして の 地 位 確 立 を 求 める 提 言 が 出 されており 具 体 的 には アジアナンバーワン アジアで トップクラス の 金 融 資 本 市 場 といった 目 標 が 掲 げられている 我 が 国 経 済 がアジア 諸 国 と 深 い 関 係 にあることを 踏 まえると まずは アジアでナンバー ワンの 国 際 金 融 センターの 地 位 を 目 指 すことは 合 理 的 であると 考 える アジアでナンバーワン とは 多 義 的 な 言 葉 であるが 国 際 金 融 センターという 視 点 か らは 海 外 の 市 場 関 係 者 から アジアで 最 も 選 ばれる 市 場 と 捉 えることができる すなわち 海 外 投 資 家 からは 資 金 運 用 の 場 として 海 外 発 行 体 からは 資 金 調 達 の 場 として 海 外 金 融 機 関 運 用 会 社 からは ビジネスの 場 として アジアにおいて 最 も 選 ばれる 市 場 と 捉 えることができる 1

一 方 で 東 京 市 場 は 外 - 外 (そと-そと) 取 引 を 中 心 とするシンガポールや 香 港 な どの 他 の 国 際 金 融 センターとは 異 なり アジア 随 一 の 経 済 規 模 を 支 える 国 内 企 業 群 や1,600 兆 円 強 の 個 人 金 融 資 産 を 背 景 とした 国 内 取 引 に 厚 みを 持 つという 強 みを 持 っており こう した 強 みを 最 大 限 に 活 かすことが 期 待 される 具 体 的 には 多 くの 魅 力 ある 国 内 企 業 への 投 資 や 豊 富 な 金 融 資 産 の 運 用 の 場 として これまで 以 上 に 機 能 を 発 揮 し 市 場 としての 魅 力 を 高 める 必 要 がある 東 京 市 場 が 国 際 金 融 センターとしての 地 位 を 確 立 するための 提 言 は これまでも 各 方 面 からなされており 今 や 構 想 の 段 階 から 具 体 的 施 策 の 実 現 に 向 けた 検 討 のステージになっ ている 従 って 本 懇 談 会 では 証 券 界 運 用 業 界 における 金 融 証 券 の 専 門 的 知 見 を 活 かし マーケットを 中 心 に 個 々の 施 策 の 優 先 順 位 を 付 け 各 施 策 の 実 現 のための 手 立 てやプロセ スについてスピード 感 を 持 って 検 討 を 行 って 参 りたい 各 施 策 のうち 各 関 係 機 関 及 び 業 界 が 自 ら 取 り 組 むべきものについては 速 やかな 取 組 みを 目 指 すとともに 行 政 機 関 や 関 係 機 関 にお 願 いすべき 事 項 については 積 極 的 に 働 き かけを 行 って 参 りたい また これらの 取 組 み 働 きかけについては グローバルな 発 信 にも 努 めて 参 りたい 本 懇 談 会 における 取 組 みにつきましては 委 員 及 びオブザーバーの 方 からの 活 発 なご 議 論 はもとより 証 券 運 用 業 界 関 係 者 からの 積 極 的 なご 提 案 をお 願 いしたい 2. 国 際 金 融 センターとしての 東 京 市 場 の 現 状 について 野 村 證 券 執 行 役 員 寺 口 智 之 氏 から 資 料 3に 基 づき 国 際 金 融 センターとしての 香 港 市 場 及 びシンガポール 市 場 の 取 組 み 及 び 東 京 市 場 の 現 状 について 説 明 が 行 われた 後 次 のとおり 東 京 市 場 の 課 題 等 について 意 見 交 換 が 行 われた 主 な 説 明 のポイント 1 国 際 金 融 センターとしての 評 価 2 国 際 的 に 競 争 力 のある 香 港 シンガポールの 税 制 3 香 港 シンガポールのビジネス 環 境 の 優 位 性 4 金 融 人 材 の 教 育 に 力 を 入 れるシンガポー ル 5 アジアにおける 女 性 の 社 会 進 出 6 機 関 投 資 家 の 香 港 シンガポールへの 集 積 7 日 本 株 の 投 資 家 の 変 化 8 運 用 拠 点 としての 東 京 のプレゼンスの 低 下 9 存 在 感 が 増 すアジア 株 2

3. 意 見 交 換 (1) 本 懇 談 会 における 今 後 の 議 論 について( 総 論 ) 国 際 金 融 センターとして 日 本 が 海 外 の 市 場 参 加 者 から 選 ばれるために 対 応 するべきこと は 既 に 各 方 面 から 公 表 された 提 言 によりほぼコンセンサスが 得 られている したがって 本 懇 談 会 では 一 から 何 をやるべきかの 議 論 ではなく 具 体 的 な 行 動 を 推 進 していくため の 議 論 をすべきである 東 京 市 場 の 国 際 金 融 センター 化 に 関 する 様 々な 施 策 には NISAやGPIFに 係 るものなど 政 府 が 中 心 になって 努 力 しているものがある 一 方 政 府 も 協 力 しているが コーポレートガ バナンスの 整 備 決 済 システムの 改 革 やリスクマネーの 供 給 等 のように 民 間 が 主 体 的 に 対 応 するべきこともある 日 本 株 の 運 用 拠 点 が 東 京 から 香 港 やシンガポールに 移 転 しており そこでは アジア 株 を 一 体 として 運 用 している 東 京 を 国 際 金 融 センターにするためには 東 京 市 場 を 日 本 株 だけでなくアジア 株 のセンターにしなければならない 国 際 的 に 見 て 日 本 の 株 式 市 場 のみが 中 長 期 的 に 右 肩 下 がりの 傾 向 にある 投 資 家 が 報 われない 市 場 が 発 展 するわけがなく まずは 中 長 期 的 に 投 資 家 が 報 われる 市 場 という 基 本 的 な 条 件 を 整 える 必 要 がある 住 みやすさなどのような 日 本 の 強 みも 再 認 識 したうえで 検 討 を 行 うべきである (2) シンガポール 香 港 等 との 比 較 について シンガポール 等 における 取 組 みについては 日 本 にも 真 似 できること 真 似 できないこ と 学 ぶべきこと 学 ぶべきでないことがある 空 港 アクセスの 向 上 ナニ 等 の 受 入 れ に 伴 うビザの 緩 和 英 語 教 育 の 強 化 などは 日 本 でも 対 応 できることの 一 例 ではないか シンガポールで 実 施 されているから 日 本 でも 導 入 するべきと 主 張 したとしても 国 民 か ら 納 得 は 得 られないのではないか 例 えば シンガポールは 金 融 業 を 格 別 に 優 遇 している が それは 日 本 では 現 実 的 でないかもしれない 日 本 を 国 際 金 融 センター 化 するにあたり 香 港 とシンガポールが 比 較 対 象 とされるが 両 国 との 歴 史 文 化 的 政 治 的 な 背 景 の 違 いも 3

踏 まえつつ 税 制 や 労 働 環 境 等 の 実 態 を 深 く 分 析 したうえで どこの 部 分 で 競 争 していく か 議 論 する 必 要 がある グローバルな 投 資 家 は 情 報 があるところに 集 まる 裏 を 返 すと グローバルな 投 資 家 が 集 まるところに 情 報 が 寄 せられる これをよく 利 用 できているのがシンガポールである シンガポールではグローバルな 会 社 のCEOが 集 まり IRやビジネスネットワーキングが 盛 ん に 行 われている (3) 金 融 機 関 運 用 会 社 の 課 題 について 日 本 の 資 産 運 用 会 社 の 運 用 力 販 売 会 社 の 回 転 売 買 や 手 数 料 ビジネスへの 過 度 の 依 存 営 業 と 運 用 の 不 健 全 な 関 係 といった 課 題 にも 取 り 組 むことが 重 要 である 日 本 はブローカーの 数 に 比 べて 機 関 投 資 家 の 数 が 少 ない シンガポールでは まずファ ンドマネージャーとプライベートバンクを 集 めることで 機 関 投 資 家 を 呼 び 込 むことに 成 功 している 1600 兆 円 強 の 個 人 金 融 資 産 の 話 がよく 出 るが 個 人 金 融 資 産 の 運 用 や 販 売 のビジネスの みではなく 個 人 投 資 家 と 証 券 市 場 の 間 に 入 る 機 関 投 資 家 の 多 様 化 育 成 も 重 要 な 課 題 で ある 日 本 の 投 資 運 用 会 社 について 運 用 のスキル 自 体 が 中 々 進 歩 しない 状 況 に 危 機 感 をもっ ている 結 果 的 に 人 材 の 調 達 システムインフラや 英 語 の 問 題 等 が 総 合 的 に 重 なり 運 用 拠 点 が 日 本 の 外 に 出 て 行 ってしまっている 投 資 信 託 協 会 の 正 会 員 ( 投 資 信 託 及 びJ-REITの 運 用 会 社 )は その 約 40%が 外 資 系 の 投 資 運 用 会 社 であり こうした 背 景 もあって 日 本 の 投 資 家 には 実 に 様 々な 金 融 商 品 が 提 供 さ れている 他 方 彼 らの 運 用 のオペレーションは 日 本 ではなく 海 外 で 行 われているという 実 態 もあり 日 本 は 運 用 の 拠 点 というより 販 売 の 拠 点 となっている 日 本 の 投 資 信 託 については その 運 用 が 外 部 委 託 となっているものが 多 く 運 用 会 社 は 実 際 には 販 売 補 助 部 隊 となっていて 日 本 の 顧 客 は 最 終 的 には 海 外 のサブアドバイザーの 4

商 品 を 買 っていることが 多 い 日 本 の 投 資 運 用 会 社 のパフォーマンスが 全 体 的 に 悪 いと 言 われるが その 理 由 を 具 体 的 に 詰 めていくことが これまであまりなかったように 思 うので この 点 について 検 証 が 必 要 である 日 本 の 外 資 系 金 融 機 関 は これまで 日 本 のローカルな 環 境 に 合 わせてビジネスを 行 って きたが アベノミクス 以 降 は 状 況 が 変 わってきていて 国 際 的 な 視 点 に 立 って 実 務 に 取 り 組 むようになってきた 例 えば トレーディングのオペレーションはアジアパシフィック 全 体 で 見 るようになっている (4) 日 本 の 金 融 規 制 市 場 制 度 について 日 本 の 規 制 や 制 度 が 高 度 に 確 立 し 根 付 いていることが グローバル 市 場 の 中 での 東 京 市 場 の 役 割 を 制 約 している 日 本 の 場 合 は ファイアウォール 規 制 によって 業 態 の 異 なるグループ 会 社 間 での 情 報 交 換 が 円 滑 に 行 えないため 外 資 系 金 融 機 関 が 証 券 と 銀 行 の 総 合 責 任 者 を 日 本 ではなく 香 港 やシンガポールに 設 置 するといった 状 況 がある その 他 にも 海 外 の 金 融 サービスを 導 入 するときに 特 別 な 登 録 許 可 が 求 められるといった 状 況 は 国 際 金 融 センター 化 の 妨 げと なる 一 例 といえる 開 示 制 度 についても 日 本 は 独 自 の 目 論 見 書 制 度 を 有 している 一 方 世 界 では 目 論 見 書 の 共 通 化 を 行 おうという 流 れにある 日 本 の 弱 みとして 日 本 がナショナルマーケットとして 出 来 上 がってしまっており グ ローバルマーケットとして 東 京 を 作 り 変 えていくために 様 々なものを 見 直 していく 必 要 が ある 点 が 挙 げられる 例 えば 決 済 インフラも 日 本 独 自 ではなく アジアを 視 野 に 入 れて どのように 構 築 していくのかを 考 えていかなければならない また グローバルな 視 点 に 立 った 規 制 の 在 り 方 を 考 える 必 要 もある 日 本 では 国 際 的 な 情 勢 に 対 応 するために 規 制 を 考 えようとしても 個 人 投 資 家 をどの 5

ように 保 護 するのかという 観 点 がどうしても 離 れない このことが 機 関 投 資 家 とその 仲 介 者 だけの 市 場 を 作 ることの 妨 げとなっている プロとアマを 分 断 するような 規 制 の 仕 組 みをつくることも 考 える 必 要 があるのではないか シンガポールでは 規 制 緩 和 等 により 金 融 機 関 の 参 入 を 促 進 しているが その 一 方 で 参 入 してくる 金 融 機 関 の 質 を 担 保 するための 規 制 を 様 々な 形 で 実 施 しているようである 日 本 においても 金 融 機 関 の 参 入 を 促 進 するためのインセンティブ 及 び 質 を 担 保 するための 規 制 のバランスについては よく 考 える 必 要 がある ルクセンブルクでは ファンドパスポート 制 度 やプラクティカルな 規 制 を 導 入 し 信 頼 性 を 向 上 させながら 規 制 コストを 下 げるという 取 組 みにより 国 際 金 融 センターとしての 地 位 を 確 立 維 持 している (5) 英 語 について 日 本 のマーケットにおいて 英 語 は 大 きな 課 題 である 例 えば 香 港 やシンガポールでは 行 政 当 局 に 英 語 の 資 料 を 提 出 すれば 受 理 してくれるが 日 本 では 日 本 語 で 資 料 を 提 出 しな ければならない 英 語 については システムという 面 でも 世 界 的 に 英 語 で 管 理 されている 状 況 があること を 認 識 しておく 必 要 がある 例 えば 弊 社 グループでは 日 本 以 外 は 社 内 のレポートや 運 用 マニュアル 等 は すべて1つの 英 語 のプラットフォームで 動 いている これにより 人 及 び 組 織 が 国 を 超 えて 対 応 できるようになっている 国 内 人 材 を 育 成 するだけでなく 国 外 人 材 も 取 り 組 んでいく 必 要 があるので 英 語 は 必 須 になる (6) 人 材 育 成 金 融 教 育 について 海 外 の 人 材 の 呼 び 込 みも 重 要 であるが 既 に 日 本 から 日 本 株 やアジア 株 の 運 用 をして いる 優 秀 な 人 材 が 海 外 に 流 出 しており その 対 策 も 考 える 必 要 がある 日 本 の 大 学 等 の 学 校 の 保 守 性 について 危 機 感 がある 引 き 合 いとして 中 国 の 事 例 を 紹 介 6

するが 長 江 商 学 院 では スイスのIMDビジネススクールと 共 に 新 たにプログラムを 創 設 し ており 授 業 は 主 に 英 語 で 行 われ 多 くのCEOを 輩 出 している 教 授 陣 にはハーバード 大 学 やペンシルバニア 大 学 ウォートン スクールの 出 身 が 多 いと 聞 いている シンガポールの 大 学 で 提 供 されている 金 融 関 係 のプログラムの 中 には アジアの 金 融 人 材 をシンガポールに 集 積 させ 将 来 的 な 金 融 人 材 同 士 のネットワークを 形 成 させることで シンガポールにとってメリットがある 環 境 を 創 り 出 すという 中 長 期 的 な 意 図 が 込 められた ものもある 国 際 金 融 センターの 構 想 については 短 期 的 な 施 策 長 期 的 な 施 策 の 両 方 があ るが 時 間 軸 の 長 い 取 組 みについても 着 々と 行 っていく 必 要 がある 日 本 における 投 資 運 用 力 を 向 上 させるという 観 点 からは 大 学 や 大 学 院 において ファ ンドマネージャーとなるための 教 育 や 研 修 を 早 くから 始 める 必 要 がある 日 本 の 大 学 や 大 学 院 にはファイナンスに 関 する 講 座 はあるが その 内 容 は 財 務 経 済 関 連 等 を 扱 うものが 多 く アセットマネジメントに 関 するものは 少 ない そのため 日 本 でファンドマネー ジャーになろうとすると 会 社 に 勤 務 してからのトレーニングが 必 要 であり 運 用 者 として のキャリアの 開 始 が30 歳 前 後 になってしまうが これでは 遅 すぎるし 良 い 運 用 者 は 生 ま れにくい 4. 懇 談 会 の 運 営 及 び 今 後 の 進 め 方 について( 案 ) 事 務 局 から 資 料 1 及 び2に 基 づき 本 懇 談 会 の 運 営 及 び 今 後 の 進 め 方 について 説 明 が 行 われ 本 懇 談 会 の 運 営 等 を 資 料 1 及 び2のとおり 行 うことが 了 承 された ( 配 布 資 料 ) 東 京 国 際 金 融 センターの 推 進 に 関 する 懇 談 会 の 運 営 について( 案 ) 本 懇 談 会 の 今 後 の 進 め 方 について( 案 ) 香 港 市 場 シンガポール 市 場 の 国 際 金 融 センターとしての 取 組 みと 東 京 市 場 の 現 状 東 京 国 際 金 融 センター の 実 現 に 向 けた 各 種 提 言 国 際 金 融 センターの 比 較 以 上 7