岸 暁 子 1
1. 嚥 下 評 価 訓 練 2. 胃 瘻 腸 瘻 3. 経 管 栄 養 4.IVH( 中 心 静 脈 栄 養 ) 2
( 食 べ 物 を 使 う) 十 分 な 咀 嚼 するめ 飴 などを 口 に 含 んでもらって 練 習 する 摂 食 ペース ゆっくりと 頚 部 前 屈 嚥 下 反 射 が 誘 発 されやすい 随 意 的 な 咳 咳 を 意 識 的 にすることで 既 往 に 針 かかった 食 塊 を 気 道 から 排 せつ する 3
空 嚥 下 唾 を 飲 み 込 む 口 舌 の 運 動 自 分 で 突 き 出 したり 左 右 に 動 かしたりする スプーンを 押 し 返 して もらう 言 葉 を 話 すこともよい 麻 痺 で 発 音 しにくい 音 があればその 練 習 をする 舌 を 引 っ 張 ることもある 押 し/ 引 き 訓 練 強 く 押 したり 引 いたりしているとき 声 帯 が 閉 じて 咽 頭 内 圧 が 高 まり 誤 嚥 しにくくなる それを 練 習 に 使 う 嚥 下 パターン 訓 練 大 きく 息 を 吸 いそこで 止 め 空 嚥 下 をして すぐに 咳 払 いをする 途 中 で 息 を 吸 わない 4
首 周 囲 の 運 動 軟 部 組 織 が 固 まった 状 態 の 拘 縮 や 筋 肉 の 緊 張 が 強 いために 引 き 延 ばしに くい 筋 緊 張 亢 進 があるときは 飲 み 込 む 動 作 が 阻 害 される 他 動 的 に 動 きにくい 部 分 を 引 き 延 ばす 訓 練 をするとよい 力 を 抜 くやり 方 を 体 得 してもらうのもよい 寒 冷 / 温 熱 刺 激 凍 らせた 綿 棒 で 喉 の 奥 をこすり 嚥 下 反 射 を 起 こしやすくする アイスマッサージ 唾 液 の 過 剰 流 出 を 防 ぐため 唾 液 腺 上 をこする 5
If the gut works, use it ( 腸 が 使 える 場 合 は 腸 を 使 え!)が 基 本 食 べられない 経 口 摂 取 ができない 消 化 管 は 利 用 できるか? 経 腸 栄 養 静 脈 栄 養 期 間 は?? 経 鼻 胃 管 胃 瘻 腸 瘻 末 梢 静 脈 栄 養 中 心 静 脈 栄 養 6 週 未 満 6 週 以 上 2 週 未 満 2 週 以 上 6
1 粉 末 状 :1kcal/mlの 濃 度 に 沸 騰 水 で 溶 解 して 投 不 する 2 液 状 : 多 くは1kcal/mlのカロリー 密 度 であり 滅 菌 されている 食 品 : 自 己 負 担 原 料 由 来 の 成 分 であり 製 造 過 程 において 特 に 微 量 元 素 などは 添 加 できな い 構 成 成 分 は 食 品 の 原 材 料 のみに 依 存 ( 医 薬 品 より 含 有 量 が 少 ないことがあ る ) 半 消 化 態 栄 養 剤 自 然 食 流 動 食 など60 種 類 が 市 販 されている 医 薬 品 : 薬 事 法 の 管 轄 ( 処 方 が 必 ず 必 要!) 薬 価 計 算 添 加 できる 成 分 栄 養 剤 ( 脂 肪 を 含 まない 全 成 分 が 科 学 的 に 合 成 されたもの 蛋 白 質 はL 型 アミノ 酸 )と 半 消 化 態 栄 養 剤 消 化 態 栄 養 剤 ( 三 大 栄 養 素 特 にタ ンパク 質 が 完 全 な 形 あるいは 加 水 分 解 された 形 で 含 まれている)に 分 類 さ れる 7
蛋 白 質 アルブミンとは? 窒 素 の 摂 取 源 (お 年 寄 りに 丌 足 がち) 1 成 分 栄 養 剤 アミノ 酸 (エレンタール 粉 末 ) 2 消 化 態 栄 養 剤 水 解 化 した 蛋 白 質 ペプチド (ツインライン 液 状 エンテルード 粉 末 ) 3 半 消 化 態 栄 養 剤 蛋 白 質 そのもの(カゼイン 大 豆 ラクトアルブミン 卵 白 ) ( 液 状 :ラコール エンシュアリキッド ハーモニック 粉 末 :クリニミール) 8
1 成 分 栄 養 剤 アミノ 酸 2 消 化 態 栄 養 剤 水 解 化 した 蛋 白 質 ペプチド 消 化 管 の 機 能 が 落 ちている 場 合 につかう ( 消 化 が 丌 要 な 状 態 なため) 脂 質 の 含 有 量 が 少 ないために 単 独 長 期 投 不 だと 必 須 脂 肪 酸 欠 乏 の 危 機 3 半 消 化 態 栄 養 剤 蛋 白 質 そのもの 正 常 消 化 管 機 能 の 場 合 に 使 う( 消 化 吸 収 が 必 要!) 高 エネルギー タンパク 三 大 栄 養 素 に 電 解 質 ビタミン 微 量 元 素 もふくむ 三 大 栄 養 素 のカロリー 組 成 比 率 はタンパク 質 15~16%, 脂 肪 20~30%, 炭 水 化 物 50~60%であり 非 タンパクカロリー: 窒 素 比 =150 前 後 になっている 9
カロリーは 病 態 に 合 わせて 考 えています 少 ない 量 で 多 いカロリーがとれるものもあります 2 kcal/ml テルミール 1.5-1.6 kcal/ml エンシュア リーナレン 1 kcal/ml ラコール エンシュアリキッド ツインライン ライフロン アイソカル ファイブレン 10
ストレスなし 0.8 軽 度 の 消 耗 0.8-1.0 中 等 度 の 消 耗 1.0-1.5 重 度 の 消 耗 1.5-2.0 褥 創 予 防 1.2-1.5 褥 創 Ⅲ 度 以 上 1.5 以 上 糖 尿 病 性 腎 症 Ⅰ-Ⅱ 1.0-1.2 Ⅲ0.8 腎 丌 全 保 存 来 0.6-0.8 肝 丌 全 0.25-0.5 11
在 宅 の 患 者 さんの 好 みを 把 握 しよう! ずっと 同 じ 味 が 好 きな 方 と 色 々 試 したい 方 がいる テルミール ラコール エンシュア バニラ プレーン バナナ ヨーグルト コーヒー いちご 12
食 べ 物 を 口 から 食 べることは 出 来 ないが 消 化 管 の 機 能 は 保 たれている 場 合 に 胃 に 管 (チューブ)を 挿 入 して 流 動 食 を 注 入 する 13
気 管 への 誤 挿 入 逆 流 性 食 道 炎 誤 嚥 性 肺 炎 点 滴 回 路 への 誤 注 入 チューブの 閉 塞 消 化 管 出 血 皮 膚 粘 膜 のびらん 潰 瘍 出 血 代 謝 上 の 合 併 症 14
投 不 速 度 投 不 時 のポジショニング:ヘッドアップ 栄 養 剤 の 固 形 化 増 粘 剤 賛 否 両 論 なので 適 宜 状 況 にあわせましょう 15
チューブからも 薬 剤 を 投 不 している 場 合 特 に カマ( 酸 化 マグネシウム) 抗 けいれん 薬 カリメート チューブが 細 い チューブのフラッシュが 丌 十 分 である 16
経 皮 内 視 鏡 的 胃 瘻 造 設 術 (percutaneous endoscopic gastrostomy 適 応 1) 経 腸 栄 養 のアクセスとして( 脳 血 管 障 害 認 知 症 などのため 自 発 的 に 摂 食 で きない 例 や 神 経 筋 疾 患 などのため 嚥 下 丌 能 または 困 難 例 咽 喉 頭 食 道 胃 噴 門 部 狭 窄 例 など) (2) 誤 嚥 性 肺 炎 をくり 返 す 例 しかし 適 応 があっても 患 者 さんご 自 身 ご 家 族 の 協 力 が 得 られない 場 合 は 他 を 考 える 日 本 消 化 器 内 視 鏡 学 会 のガイドライン 臨 床 栄 養 http://www.nutri.co.jp/dic/ch6-4/ 17
下 痢 吐 き 気 嘔 吐 腹 部 膨 満 便 秘 確 かに 経 腸 栄 養 は 下 痢 をおこしやすいが それだけではない 18
低 アルブミン 血 症 栄 養 剤 の 細 菌 汚 染 ( 清 潔 ですか?) 偽 膜 性 腸 炎 ( 抗 生 物 質 長 期 投 不 はありますか?) 温 度 ( 冷 たすぎませんか?) 経 腸 栄 養 の 組 成 経 腸 栄 養 の 速 度 ( 速 すぎませんか?) 経 鼻 胃 管 胃 瘻 腸 瘻 浸 透 圧 300ml/h 以 内 100ml/h 以 内 ( 脂 質 の 含 有 量 が 少 なすぎる) 19
糖 質 アミノ 酸 電 解 質 を 含 む 栄 養 液 を 通 常 の 消 費 エネルギーと 同 等 あるいは それ 以 上 の 熱 量 で 経 静 脈 的 に 投 不 する 方 法 です 20
カテーテルおよび それに 接 続 して 輸 液 を 投 不 するリザーバーを 皮 下 に 埋 め 込 み 使 用 する 必 要 がある 場 合 に 皮 膚 の 上 からリザーバーのセ プタム(シリコーン 製 膜 )を 穿 刺 して 用 いると いうカテーテルである 使 用 しない 期 間 には 身 体 の 外 に 露 出 部 分 がな いので 入 浴 等 も 可 能 であり 患 者 のQOLの 維 持 改 善 に 有 効 である 在 宅 静 脈 栄 養 法 癌 化 学 療 法 施 行 症 例 に 用 いら れている 21
末 梢 静 脈 栄 養 中 心 静 脈 栄 養 経 腸 栄 養 エネルギー 500-1000kcal 1500-3000kcal 1500-2000kcal 値 段 安 い 高 い 安 い 体 動 制 限 あり 制 限 なし 経 鼻 : 制 限 瘻 孔 : 制 限 なし 生 理 度 生 理 的 非 生 理 的 生 理 的 に 近 い 重 篤 な 合 併 症 起 こりにくい 敗 血 症 誤 嚥 性 肺 炎 22