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根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

1 < 目 次 > 第 1 部 中 国 進 出 ( 進 出 方 式 の 選 定 現 地 法 人 駐 在 員 事 務 所 の 開 設 ) 4 Ⅰ. 中 国 進 出 に 際 しての 組 織 選 定 4 1. 進 出 形 態 ( 駐 在 員 事 務 所 現 地 法 人 支 店 ) 2. 各 種 形 態 の

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

第 4 条 (1) 使 用 者 は 2 年 を 超 えない 範 囲 内 で( 期 間 制 勤 労 契 約 の 反 復 更 新 等 の 場 合 は その 継 続 勤 労 した 総 期 間 が2 年 を 超 えない 範 囲 内 で) 期 間 制 勤 労 者 を 使 用 することができる ただ し 次 の

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

定款

(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

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平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

後 にまで 及 んでおり(このような 外 部 研 究 資 金 を 以 下 契 約 理 由 研 究 という ) かつ その 者 が 退 職 後 も 引 き 続 き 研 究 代 表 者 となることを 研 究 所 が 認 める 場 合 とし 理 事 室 の 命 を 受 けて 発 議 書 ( 別 に 定 め

平 均 賃 金 を 支 払 わなければならない この 予 告 日 数 は 平 均 賃 金 を 支 払 った 日 数 分 短 縮 される( 労 基 法 20 条 ) 3 試 用 期 間 中 の 労 働 者 であっても 14 日 を 超 えて 雇 用 された 場 合 は 上 記 2の 予 告 の 手 続

キ 短 時 間 労 働 者 の 雇 用 管 理 の 改 善 等 に 関 する 法 律 ( 平 成 5 年 法 律 第 76 号 ) ク 労 働 契 約 法 ( 平 成 19 年 法 律 第 128 号 ) ケ 健 康 保 険 法 ( 大 正 11 年 法 律 第 70 号 ) コ 厚 生 年 金 保

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

第 8 条 乙 は 甲 に 対 し 仕 様 書 に 定 める 期 日 までに 所 定 の 成 果 物 を 検 収 依 頼 書 と 共 に 納 入 する 2 甲 は 前 項 に 定 める 納 入 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする 3 検 査 不 合 格 となった 場 合 甲 は

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の 購 入 費 又 は 賃 借 料 (2) 専 用 ポール 等 機 器 の 設 置 工 事 費 (3) ケーブル 設 置 工 事 費 (4) 防 犯 カメラの 設 置 を 示 す 看 板 等 の 設 置 費 (5) その 他 設 置 に 必 要 な 経 費 ( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

はファクシミリ 装 置 を 用 いて 送 信 し 又 は 訪 問 する 方 法 により 当 該 債 務 を 弁 済 す ることを 要 求 し これに 対 し 債 務 者 等 から 直 接 要 求 しないよう 求 められたにもかか わらず 更 にこれらの 方 法 で 当 該 債 務 を 弁 済 するこ

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人 に 使 用 される 者 としての 勤 続 期 間 を 当 該 職 員 となつた 者 の 職 員 としての 勤 続 期 間 に 通 算 することと 定 められている 法 人 に 限 る )をいう 3 第 一 項 の 退 職 手 当 通 算 予 定 職 員 とは 任 命 権 者 又 はその 委 任

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(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

27-045人事規程270401

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もの( 交 通 事 故 事 件 に 係 るものを 除 く ) 3 重 大 な 交 通 事 故 事 件 とは 次 に 掲 げる 交 通 事 故 事 件 をいう (1) 死 亡 ひき 逃 げ 事 件 車 両 等 の 交 通 により 人 が 死 亡 した 場 合 において 道 路 交 通 法 ( 昭 和

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

法 人 等 に 対 する 課 税 際 課 税 原 則 の 帰 属 主 義 への 見 直 しのポイント 総 合 主 義 から 帰 属 主 義 への 移 行 法 人 及 び 非 居 住 者 ( 法 人 等 )に 対 する 課 税 原 則 について 従 来 のいわゆる 総 合 主 義 を 改 め OECD

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損 益 計 算 書 ( 自 平 成 25 年 4 月 1 日 至 平 成 26 年 3 月 31 日 ) ( 単 位 : 百 万 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 75,917 取 引 参 加 料 金 39,032 上 場 関 係 収 入 11,772 情 報 関 係 収 入 13,352 そ

る 第 三 者 機 関 情 報 保 護 関 係 認 証 プライバシーマーク ISO27001 ISMS TRUSTe 等 の 写 しを 同 封 のうえ 持 参 又 は 郵 送 とする 但 し 郵 送 による 場 合 は 書 留 郵 便 とし 同 日 同 時 刻 必 着 とする 提 出 場 所 は 上

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

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大 田 区 保 育 従 事 職 員 宿 舎 借 り 上 げ 支 援 事 業 Q&A 目 次 Ⅰ 補 助 事 業 全 般 について P3~P4 Ⅱ 補 助 対 象 施 設 について P5 Ⅲ 補 助 対 象 職 員 について P6~P10 Ⅳ 補 助 対 象 経 費 について P11~P13 2

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目     次

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個 人 所 得 課 税 ~ 住 宅 ローン 控 除 等 の 適 用 期 限 の 延 長 2 4. 既 存 住 宅 に 係 る 特 定 の 改 修 工 事 をした 場 合 の 所 得 税 額 の 特 別 控 除 居 住 年 省 エネ 改 修 工 事 控 除 限 度 額 バリアフリー 改 修 工 事 平

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(2) 勤 続 5 年 を 超 え 10 年 までの 期 間 については 勤 続 期 間 1 年 につき 本 俸 月 額 の100 分 の140 (3) 勤 続 10 年 を 超 え 20 年 までの 期 間 については 勤 続 期 間 1 年 につき 本 俸 月 額 の100 分 の180 (4)

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続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

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死 亡 後 の 手 続 きリスト 2 14 日 以 内 住 民 票 の 抹 消 届 の 提 出 市 町 村 役 場 の 戸 籍 住 民 登 録 窓 口 届 出 人 の 印 鑑 本 人 確 認 できる 証 明 書 類 ( 運 転 免 許 証 パスポ-ト) 世 帯 主 変 更 届 の 提 出 市 町 村

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4 乙 は 天 災 地 変 戦 争 暴 動 内 乱 法 令 の 制 定 改 廃 輸 送 機 関 の 事 故 その 他 の 不 可 抗 力 により 第 1 項 及 び 第 2 項 に 定 める 業 務 期 日 までに 第 1 条 第 3 項 の 適 合 書 を 交 付 することができない 場 合 は

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2. 前 項 の 規 定 にかかわらず 証 券 会 社 等 又 は 機 構 を 通 じた 届 出 の 対 象 となっていない 事 項 については 当 会 社 の 定 める 書 式 により 株 主 名 簿 管 理 人 宛 に 届 け 出 るものとす る ( 法 人 株 主 等 の 代 表 者 ) 第


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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

2 前 項 に 定 める 日 に 支 給 する 給 与 は 総 額 給 与 を12 分 割 した 額 ( 以 下 給 与 月 額 という ) 扶 養 手 当 住 居 手 当 通 勤 手 当 単 身 赴 任 手 当 寒 冷 地 手 当 及 び 業 績 手 当 並 びに 前 月 分 の 超 過 勤 務

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Transcription:

タイの 会 社 法 労 働 法 の 実 務 西 村 あさひ 法 律 事 務 所 弁 護 士 小 原 英 志

セミナー 項 目 1.はじめに 2. 会 社 法 の 実 務 3. 労 働 法 の 実 務 4. 日 系 企 業 の 進 出 形 態 ( 外 資 規 制 ) 5. 質 疑 応 答 1

1.はじめに (1) 基 礎 情 報 (2) 投 資 環 境 (3) 法 体 系 2

(1) 基 礎 情 報 面 積 : 日 本 の 約 1.4 倍 人 口 : 日 本 の 約 半 数 時 差 : 日 本 マイナス2 時 間 宗 教 : 仏 教 徒 約 94% イスラム 教 徒 約 5% 政 治 : 立 憲 君 主 制 識 字 率 :94% 失 業 率 :1% 前 後 在 留 邦 人 数 : 約 5 万 人 日 系 企 業 数 :3,000 社 以 上 3

(2) 投 資 環 境 タイへの 投 資 のメリット: 日 系 企 業 の 集 積 親 日 国 良 質 なインフラ 環 境 高 い 医 療 水 準 政 府 による 投 資 支 援 策 など タイへの 投 資 のデメリット: 複 雑 な 外 資 規 制 不 安 定 な 政 治 社 会 情 勢 賃 金 コストの 上 昇 など 4

大 陸 法 系 (Civil Law) (3) 法 体 系 憲 法 基 本 法 : 民 商 法 典 民 事 訴 訟 法 刑 法 刑 事 訴 訟 法 判 例 拘 束 力 なし 英 国 法 (Common Law)の 影 響 を 受 けた 立 法 もある 5

事 業 体 の 種 類 2. 会 社 法 の 実 務 パートナーシップ 公 開 会 社 非 公 開 会 社 駐 在 員 事 務 所 6

駐 在 員 事 務 所 定 義 国 際 貿 易 事 業 を 営 む 外 国 会 社 がタイに 有 する 事 務 所 ワークパーミット タイ 人 雇 用 要 件 が 緩 和 されている ( 法 人 の 場 合 日 本 人 駐 在 員 1 人 につきタイ 人 4 人 のところ 日 本 人 駐 在 員 1 人 につきタイ 人 1 人 ) 日 本 人 駐 在 員 のワークパーミットは 駐 在 員 事 務 所 設 立 認 可 取 得 後 に 申 請 7

事 業 範 囲 駐 在 員 事 務 所 1 本 社 がタイで 買 い 付 ける 商 品 やサービスの 供 給 源 を 発 掘 すること 2 本 社 が 製 造 を 行 うためにタイで 購 入 した 商 品 の 品 質 及 び 数 量 をチェッ ク 並 びに 管 理 すること 3 本 社 がタイの 代 理 店 又 は 消 費 者 に 販 売 する 商 品 に 関 して さまざまな 面 でアドバイスすること 本 社 の 新 商 品 や 新 サービスについて 情 報 発 信 すること 本 社 に 向 けたタイのビジネスに 関 するレポートを 作 成 すること 事 業 範 囲 が 限 定 されており 営 業 行 為 を 含 めた 営 利 目 的 の 利 益 追 求 行 為 ができないことに 注 意 8

非 公 開 会 社 商 号 予 約 インターネットで 第 3 希 望 まで 予 約 可 能 30 日 間 有 効 ( 再 予 約 可 能 ) Q: 商 号 の 予 約 は 誰 の 名 前 で 行 えばよいのですか A: 発 起 人 又 は 取 締 役 になる 方 が 行 うことができますが サイン 権 限 のある 取 締 役 (Authorized director)の 名 前 で 予 約 を 行 っておくと 登 記 時 にスムーズです 9

基 本 定 款 の 登 記 非 公 開 会 社 1 会 社 の 名 前 及 び 所 在 地 2 会 社 の 目 的 3 資 本 金 1 株 当 たりの 額 面 額 4 各 発 起 人 の 名 前 住 所 職 業 申 込 株 式 数 ( 最 低 1 株 引 受 ) 等 創 立 総 会 の 開 催 1 通 常 定 款 ( 定 款 ) 2 会 社 設 立 に 際 し 発 起 人 が 締 結 した 契 約 及 び 支 払 った 費 用 の 承 認 3 発 起 人 への 報 酬 支 払 (もしあれば) 4 優 先 株 式 の 発 行 数 (もしあれば) それについて 発 生 する 優 先 権 の 性 質 及 び 内 容 5 現 金 以 外 で 全 部 又 は 一 部 の 払 い 込 みがなされて 割 当 てられている 普 通 株 式 又 は 優 先 株 式 の 数 (もしあれば) 払 い 込 み 終 了 とみなされる 額 の 上 限 6 設 立 時 取 締 役 及 び 監 査 役 の 任 命 取 締 役 の 権 限 の 決 定 等 10

設 立 登 記 非 公 開 会 社 会 社 設 立 時 に 全 株 式 を 発 行 25% 以 上 の 払 込 みで 設 立 登 記 可 能 Q: 一 部 の 株 主 のみが 払 込 を 行 うことはできますか A: 各 株 式 について 25% 以 上 の 払 込 みを 行 うことが 必 要 なため 先 に 一 部 の 株 主 のみが 払 い 込 み 他 の 株 主 が 後 れて 払 い 込 むといった 方 法 は 採 れません 11

発 起 人 非 公 開 会 社 最 低 3 名 自 然 人 国 籍 要 件 居 住 要 件 なし 最 低 1 株 の 引 き 受 けが 必 要 Q: 発 起 人 が 引 き 受 けた 株 式 は 譲 渡 可 能 ですか A: 会 社 設 立 後 直 ちに 法 人 自 然 人 への 譲 渡 が 可 能 であ り 実 務 上 も 設 立 後 速 やかに 譲 渡 されることが 多 く 行 われ ています 12

非 公 開 会 社 資 本 金 登 録 資 本 金 (Registered Capital) 制 度 日 本 の 授 権 資 本 制 度 でないことに 注 意 Q: 登 録 資 本 金 の 最 低 額 はいくらですか A: 事 実 上 15バーツが 最 低 額 (1 株 当 たり 額 面 5バーツ 以 上 最 低 3 名 の 発 起 人 の 引 受 け)ですが 外 国 人 のワー クパミット1 通 につき 最 低 200 万 バーツの 登 録 資 本 金 の 払 い 込 みを 行 う 必 要 があります 13

非 公 開 会 社 定 款 のフォーム 商 務 省 により 雛 形 が 示 されている Q: 商 務 省 が 示 している 雛 形 をそのまま 利 用 することに 問 題 はありますか A: 株 主 間 契 約 合 弁 契 約 等 に 規 定 した 内 容 を 定 款 に 反 映 し 登 記 することは 大 変 重 要 です 反 映 されていない 場 合 には 第 三 者 に 対 抗 することができません 14

株 主 株 主 総 会 株 主 は3 名 以 上 非 公 開 会 社 設 立 から6ヶ 月 以 内 に 株 主 総 会 開 催 毎 年 少 なくとも1 回 開 催 ( 会 計 年 度 終 了 から4ヶ 月 以 内 ) 代 理 人 による 株 主 総 会 への 出 席 可 能 Q: 株 主 総 会 の 決 議 はどのような 方 法 で 行 われますか A: 挙 手 と 秘 密 投 票 の 方 法 があります 挙 手 の 場 合 出 席 者 1 名 あたり1 票 となるため 資 本 多 数 決 とする 場 合 には 定 款 等 にその 旨 を 明 記 することが 必 要 です 15

非 公 開 会 社 株 主 総 会 特 別 決 議 事 項 定 款 変 更 増 資 減 資 解 散 合 併 Q: 全 ての 株 主 の 同 意 があれば 地 方 紙 への 公 告 や14 日 以 上 前 の 招 集 通 知 を 省 略 することはできますか? A: 株 主 総 会 招 集 の 手 続 きは 省 略 することはできません 地 方 紙 への 公 告 に 関 してはタイムリーにできないこともあ るので 注 意 が 必 要 です 16

取 締 役 のサイン 権 限 非 公 開 会 社 Q: 日 本 でいう 代 表 取 締 役 の 制 度 はありますか A: 会 社 を 拘 束 する 契 約 等 にサインする 権 限 を 持 つ 取 締 役 は 登 記 されます 日 本 でいう 代 表 取 締 役 制 度 はあり ません なお サイン 及 び 社 印 2 名 のダブルサインが 必 要 等 会 社 を 拘 束 する 契 約 等 へのサイン 社 印 の 組 み 合 わせはアレンジすることが 可 能 です 17

取 締 役 取 締 役 会 取 締 役 は1 名 以 上 非 公 開 会 社 代 理 人 による 取 締 役 会 への 出 席 は 不 可 Q: 取 締 役 会 はテレビ 会 議 方 式 で 開 催 できますか A: 商 務 省 の 通 知 により 現 在 のところ テレビ 会 議 や 持 ち 回 り 会 議 の 方 法 は 認 められておらず 物 理 的 な 出 席 が 必 要 となります また テレビ 会 議 等 による 取 締 役 会 開 催 を 規 定 する 内 容 の 定 款 を 登 録 することもできません 18

非 公 開 会 社 M&A 合 併 株 式 譲 渡 事 業 譲 渡 Q:M&Aの 際 に 最 もよく 利 用 される 手 法 は 何 ですか A: 株 式 譲 渡 の 方 法 が 一 般 的 ですが 潜 在 債 務 リスクを 排 除 したい 場 合 には 事 業 譲 渡 の 方 法 が 用 いられます な お タイには 会 社 分 割 の 制 度 がなく 新 設 合 併 に 関 する 規 定 は 存 在 するものの 実 務 上 ほとんど 利 用 されていません 19

非 公 開 会 社 解 散 Q: 撤 退 を 考 えていますが 会 社 の 清 算 解 散 手 続 きには どの 程 度 時 間 がかかりますか? A: 債 務 超 過 となっていなければ 法 定 の 手 続 きを 経 るこ とで 清 算 解 散 ができますが 税 務 調 査 に 予 想 以 上 の 時 間 を 要 することがあるので 注 意 が 必 要 です 20

(1) 労 働 法 制 度 3. 労 働 法 の 実 務 (2) 雇 用 から 解 雇 まで (3) 労 使 交 渉 等 21

(1) 労 働 法 制 度 労 務 関 係 法 規 労 働 者 保 護 法 労 働 関 係 法 社 会 保 険 法 外 国 人 労 働 法 etc. 保 護 対 象 者 労 働 者 フルタイム パートタイムの 区 別 なし 派 遣 労 働 者 も 基 本 的 に 同 様 の 保 護 の 対 象 保 護 の 程 度 労 働 者 に 有 利 22

(2) 雇 用 から 解 雇 まで 雇 用 契 約 書 : 書 面 による 契 約 締 結 義 務 はないが 実 務 上 作 成 就 業 規 則 :10 人 以 上 雇 用 条 件 協 約 :20 人 以 上 ( 存 在 しない 場 合 就 業 規 則 が 雇 用 条 件 協 約 とみなされる) 賃 金 残 業 手 当 : 通 常 賃 金 の1.5 倍 以 上 休 日 勤 務 手 当 : 休 日 分 が 有 給 扱 いとなっている 場 合 は 通 常 賃 金 の 1 倍 以 上 無 休 扱 いとなっている 場 合 は 通 常 賃 金 の2 倍 以 上 ( 休 日 に 残 業 を 行 った 場 合 の 休 日 残 業 手 当 は 通 常 賃 金 の3 倍 以 上 ) 休 業 手 当 : 休 業 が 不 可 抗 力 でない 限 り 休 業 前 賃 金 の75% 以 上 23

(2) 雇 用 から 解 雇 まで 配 転 出 向 転 籍 本 人 同 意 の 要 否 契 約 形 態 処 遇 条 件 等 労 働 条 件 の 不 利 益 変 更 雇 用 条 件 協 約 ( 又 は 就 業 規 則 )の 変 更 手 続 : 労 使 交 渉 手 続 ケース1 参 照 24

ケース1 労 働 条 件 の 不 利 益 変 更 事 案 労 働 条 件 協 約 に 規 定 する 福 利 厚 生 を 引 き 下 げたいのですが 個 別 の 労 働 契 約 を 締 結 することで 引 き 下 げることは 可 能 ですか また 労 働 条 件 協 約 改 定 に 関 して 労 働 組 合 を 交 渉 の 席 につけるためには どのようにすればよいでしょうか 解 決 の 指 針 1 労 働 条 件 協 約 に 規 定 する 労 働 条 件 ( 賃 金 労 働 時 間 福 利 厚 生 等 )を 引 き 下 げる 場 合 には 個 別 の 契 約 によることはできず( 労 働 関 係 法 20 条 ) 労 働 条 件 協 約 自 体 の 改 定 が 必 要 となります 2 労 働 条 件 協 約 の 改 定 要 求 を 行 うには 使 用 者 は 口 頭 ではなく 書 面 にて 通 告 しなければなりません 3 労 働 組 合 に 対 して 書 面 で 要 求 を 通 告 した 場 合 労 働 組 合 は 受 領 から3 日 以 内 に 交 渉 を 開 始 しなければなりません( 同 法 16 条 ) 4 なお 交 渉 開 始 後 の 流 れについては 労 使 交 渉 で 説 明 します 25

(2) 雇 用 から 解 雇 まで 懲 戒 処 分 解 雇 1 警 告 停 職 減 給 2 解 雇 原 則 として 事 前 通 知 必 要 賃 金 前 払 所 定 の 懲 戒 事 由 に 該 当 の 場 合 は 例 外 労 働 裁 判 所 法 労 働 裁 判 所 は 当 該 解 雇 が 公 正 であるかを 判 断 ケース2 参 照 26

ケース2 解 雇 の 正 当 性 事 案 次 の 場 合 労 働 者 を 解 雇 できますか 1 経 営 陣 は 外 国 人 の 言 いなりだ 経 営 陣 が 労 働 者 を 罠 にかけた などの 発 言 により 経 営 陣 を 罵 った 2 労 働 組 合 員 が 労 使 交 渉 中 に 会 社 への 唯 一 のアクセス 道 路 をバリケードで 封 鎖 した 3 上 司 の 立 場 にある 労 働 者 が 商 品 を 多 く 販 売 しすぎている などと 虚 偽 の 事 実 を 述 べ 他 の 労 働 者 に 販 売 目 標 を 下 げさせることでスローワークを 先 導 した 43 日 間 病 気 休 暇 と 偽 って 休 暇 を 取 得 し 海 外 旅 行 に 行 っていたことが 判 明 した 5 労 働 者 が 残 業 命 令 を 拒 否 した 解 決 の 指 針 1 使 用 者 に 損 害 をもたらす 故 意 があったとして 解 雇 が 正 当 とされた 事 案 があります 2 労 使 交 渉 中 は 原 則 として 関 係 労 働 組 合 員 の 解 雇 が 制 限 されていますが 刑 事 犯 罪 に 該 当 する 行 為 がある 場 合 は 保 護 されないとされた 事 案 があります 3 使 用 者 に 損 害 をもたらす 故 意 があったとして 解 雇 が 正 当 とされた 事 案 があります 4 正 当 な 理 由 なしに3 日 間 連 続 して 職 務 放 棄 したとして 解 雇 が 正 当 とされた 事 案 があ ります 5 正 当 と 認 められません 27

(2) 雇 用 から 解 雇 まで 解 雇 手 当 解 雇 ( 定 年 退 職 含 む)の 場 合 労 働 者 の 勤 続 年 数 に 応 じて 解 雇 手 当 の 支 払 義 務 あり 退 職 金 とは 異 なる 手 当 試 用 期 間 (120 日 未 満 )は 解 雇 手 当 の 支 払 義 務 なし 一 定 の 法 定 事 由 が 存 在 する 場 合 も 支 払 義 務 なし( 保 護 法 119 条 1 項 ) 1) 職 務 上 の 不 正 又 は 使 用 者 に 対 する 意 図 的 な 過 失 行 為 2) 故 意 に 使 用 者 に 被 害 をもたらしたこと 3) 不 注 意 により 使 用 者 に 重 大 な 被 害 をもたらしたこと 4) 事 前 の 文 書 による 警 告 にも 関 わらず 就 業 規 則 若 しくは 規 約 に 違 反 し 又 は 適 法 かつ 公 正 な 使 用 者 の 命 令 に 違 反 したこと 但 し 使 用 者 が 警 告 する 必 要 がない 程 度 である 場 合 を 除 く 警 告 書 は 被 雇 用 者 が 過 失 を 犯 した 日 から 一 年 を 超 えない 期 間 有 効 とする 5) 正 当 な 理 由 なくして 間 に 休 日 を 挟 む 挟 まないは 関 係 なく 三 日 間 連 続 して 職 務 を 放 棄 したこと 6) 最 終 判 決 で 禁 固 刑 を 受 けたこと 但 し 過 失 罪 軽 犯 罪 を 除 く 28

(3) 労 使 交 渉 等 労 働 組 合 労 働 関 係 法 登 録 労 働 組 合 - 10 人 以 上 の 発 起 人 労 働 者 - 登 録 官 に 登 録 申 請 不 当 労 働 行 為 ケース3 参 照 29

ケース3 不 当 労 働 行 為 事 案 1 労 働 組 合 の 執 行 部 になりそうな 労 働 者 達 が 労 働 局 への 登 録 申 請 準 備 を 行 うための 打 ち 合 わせをしている 気 配 があります 労 働 組 合 結 成 を 阻 止 するためにどのような 対 応 をとることができますか 2 社 内 労 働 組 合 が2つあるのですが 会 社 としては 新 規 採 用 する 労 働 者 に 協 調 路 線 の 一 方 の 労 働 組 合 に 入 って 欲 しいと 考 えています 労 働 者 に 一 方 の 労 働 組 合 だけを 紹 介 することは 可 能 でしょうか 解 決 の 指 針 1 会 社 は 労 働 者 とのコミュニケーションを 通 じて 会 社 側 の 労 働 組 合 結 成 に 反 対 であるとの 意 見 を 伝 えることができます 但 し 使 用 者 が 労 働 者 の 労 働 組 合 結 成 を 阻 害 防 止 することは 法 律 で 禁 じられているため コミュニケー ションを 超 えた 阻 害 防 止 行 為 があったとされた 場 合 には 不 当 労 働 行 為 に 該 当 するとして 労 働 関 係 委 員 会 に 訴 えられる 可 能 性 があります 2 一 方 の 労 働 組 合 のみを 紹 介 すること 自 体 は 不 当 労 働 行 為 に 該 当 しません が 入 会 を 強 制 する 何 らかの 行 為 があったとされた 場 合 には 不 当 労 働 行 為 に 該 当 するとして 労 働 関 係 委 員 会 に 訴 えられる 可 能 性 があります 30

(3) 労 使 交 渉 等 労 使 交 渉 1 団 体 交 渉 を 求 める 側 が 相 手 方 に 対 し 要 求 書 を 提 出 2 要 求 書 を 受 理 した 側 は 受 理 後 3 日 以 内 に 交 渉 を 開 始 3 日 以 内 に 交 渉 が 開 始 されない 場 合 又 は 交 渉 が 行 われたが 合 意 に 達 しない 場 合 労 働 争 議 が 発 生 したとみなされる 3 労 働 争 議 が 発 生 すると 要 求 を 行 った 側 は24 時 間 以 内 に 労 働 争 議 調 停 官 へ 通 知 4 労 働 争 議 調 停 官 は5 日 以 内 に 合 意 を 成 立 させるべく 調 停 を 行 う 調 停 が 成 立 しない 場 合 労 働 争 議 仲 裁 又 は 争 議 行 為 ( 具 体 的 にはストライ キ 又 はロックアウト)に 進 む 5 要 求 書 を 提 出 するためには 原 則 として 当 該 要 求 に 関 連 する 労 働 者 の 合 計 数 の15% 以 上 に 相 当 する 労 働 者 の 氏 名 と 署 名 が 必 要 ( 労 働 者 関 係 法 13 条 3 項 ) ただし 組 合 員 数 が 総 労 働 者 数 の20% 以 上 である 労 働 組 合 は その 組 合 員 のために 要 求 書 を 提 出 することができ この 場 合 は 労 働 者 の 氏 名 及 び 署 名 の 提 出 は 不 要 31

(3) 労 使 交 渉 等 ストライキ ロックアウト 適 法 に 労 働 争 議 が 行 われ 労 働 争 議 調 停 官 による 調 停 が 成 立 しな かった 場 合 にのみ 認 められており それ 以 前 に 実 施 することは 禁 止 労 働 組 合 が 工 場 の 出 入 口 を 封 鎖 することや 工 場 の 設 備 を 損 壊 するこ と 労 働 組 合 員 でない 労 働 者 による 労 働 行 為 を 妨 害 したり その 権 利 を 侵 害 する 行 為 は 許 されない 実 際 には 上 記 の 法 令 手 続 きに 違 反 する 形 でストライキが 行 われる 場 合 も 多 く 見 られるが これは 当 該 行 為 を 行 った 労 働 者 に 対 する 解 雇 事 由 に 当 たりうる 但 し 雇 用 者 側 はかかる 行 為 の 存 在 を 根 拠 として 実 際 に 解 雇 を 行 うためには 当 該 行 為 の 存 在 を 証 明 しなくてはならない 32

(3) 労 使 交 渉 等 労 働 争 議 対 応 策 労 働 組 合 員 の 把 握 合 意 解 雇 への 誘 導 ケース4 参 照 先 導 者 の 排 除 による 沈 静 化 解 雇 金 +αによる 解 決 書 面 へのサイン 紛 争 解 決 労 働 監 督 官 労 働 関 係 委 員 会 労 働 裁 判 所 ケース5 参 照 33

ケース4 労 働 争 議 事 案 労 働 組 合 員 について 会 社 側 で 把 握 できているのは 賃 金 から 組 合 費 を 控 除 している 労 働 者 のみで 直 接 組 合 費 を 支 払 っている 労 働 者 については 把 握 できていません 労 働 組 合 に 労 働 組 合 員 名 簿 の 提 出 を 命 ずることはで きますか また 主 要 労 働 組 合 員 と 思 われる 者 を 内 偵 機 関 に 見 張 らせるこ とに 問 題 はあるでしょうか 解 決 の 指 針 1 労 働 組 合 は 労 働 組 合 員 名 簿 の 提 出 を 拒 否 することができ 使 用 者 は 名 簿 の 提 出 を 強 制 することはできません 2 また 内 偵 機 関 に 見 張 らせた 場 合 内 偵 機 関 の 行 為 によっては 労 働 者 が 使 用 者 を 人 権 侵 害 により 人 権 委 員 会 に 告 訴 する 等 の 措 置 をとることも 考 えられます 3 但 し 何 らかの 就 業 規 則 法 令 違 反 行 為 を 行 った 労 働 者 について 当 該 問 題 となる 行 為 の 証 拠 を 収 集 できた 場 合 には 当 該 労 働 者 に 対 して 懲 戒 処 分 民 事 刑 事 告 訴 を 行 うことが 考 えられます 34

ケース5 紛 争 解 決 手 続 事 案 一 部 の 労 働 組 合 員 が 製 造 ラインに 必 要 な 器 具 を 損 壊 して 生 産 妨 害 を 図 りました 会 社 として どのような 法 的 措 置 をとることが 考 えられますか 解 決 の 指 針 1 会 社 は 当 該 労 働 者 に 対 して 刑 事 訴 訟 又 は 民 事 訴 訟 を 提 起 す ることが 考 えられます 2 刑 事 訴 訟 は 管 轄 の 警 察 に 対 して 起 訴 する 方 法 と 管 轄 の 刑 事 裁 判 所 に 対 して 直 接 起 訴 する 方 法 の2つがあります 前 者 の 場 合 警 察 が 捜 査 の 上 検 察 官 に 送 致 し 検 察 官 が 裁 判 所 に 起 訴 するか 否 かを 決 定 します( 実 務 上 は 費 用 と 時 間 の 観 点 から 警 察 への 訴 追 がほとんどです ) 後 者 の 場 合 は 裁 判 所 により 起 訴 の 受 理 に 関 する 予 備 的 審 理 が 行 われます この 場 合 使 用 者 が 証 拠 収 集 責 任 を 負 わなければなりません 3 民 事 訴 訟 は 回 収 可 能 性 が 非 常 に 低 いため 実 務 上 は 刑 事 手 続 が 取 られることが 多 いと 思 われます 但 し 心 理 的 プレッシャーを 与 える 等 の 観 点 からは 有 用 な 場 合 もあり 得 ます 35

1 現 地 法 人 4. 日 系 企 業 の 進 出 形 態 民 商 法 典 (Civil and Commercial Code = CCC)の 非 公 開 会 社 が 一 般 的 民 商 法 典 上 は 株 主 最 低 3 名 取 締 役 最 低 1 名 最 低 資 本 金 なし 2 駐 在 員 事 務 所 活 動 が 限 定 的 ( 供 給 源 発 掘 商 品 管 理 商 品 説 明 情 報 発 信 レポート 作 成 ) 3 支 店 大 部 分 につき 外 国 人 事 業 法 が 適 用 4 その 他 単 独 事 業 主 パートナーシップ 等 36

(2) 外 資 規 制 1 外 国 人 事 業 法 外 国 人 が 許 可 無 く 規 制 対 象 業 務 を 行 うことを 規 制 2 土 地 法 外 国 人 が 土 地 を 保 有 することを 規 制 土 地 保 有 のためには 資 本 の51% 以 上 がタイ 資 本 であることを 要 する BOI( 注 1) IEAT( 注 2)による 例 外 あり 3 労 務 関 連 ( 就 労 許 可 基 準 ) 外 国 人 ( 日 本 人 含 む)1 人 の 雇 用 : 1 資 本 金 200 万 バーツ + 2タイ 人 4 人 の 雇 用 駐 在 員 事 務 所 は 外 国 人 1 人 につきタイ 人 1 人 の 雇 用 で 良 い 4 その 他 特 別 法 金 融 業 倉 庫 業 運 送 業 旅 行 業 航 空 船 舶 等 に 対 する 外 資 規 制 株 式 保 有 割 合 のみならず 取 締 役 数 等 に 関 しても 規 制 あり 注 1: BOI =TheBoardofInvestmentofThailand (タイ 投 資 委 員 会 ) 注 2: IEAT=IndustrialEstateAuthorityofThailand (タイ 工 業 団 地 公 社 ) 37

1 外 国 人 の 定 義 (3) 外 国 人 事 業 法 タイ 国 籍 の 自 然 人 又 はタイ 企 業 等 が 資 本 の 過 半 数 を 保 有 する 法 人 以 外 の 法 人 2 規 制 対 象 業 務 純 粋 な 製 造 業 を 除 くほぼすべての 業 務 加 工 を 行 う 場 合 には 請 負 業 に 該 当 して 規 制 対 象 業 務 となりうる アフターケアを 行 う 場 合 はサービス 業 に 該 当 して 規 制 対 象 業 務 となりうる 3 事 業 許 可 (Foreign Business License = FBL) 38

1 卸 売 業 小 売 業 (3) 外 国 人 事 業 法 - 例 外 資 本 金 1 億 バーツ 以 上 であれば 適 用 外 但 し 店 舗 数 により 累 積 的 に 適 用 される 点 に 注 意 が 必 要 となる 2 投 資 奨 励 法 に 基 づく 投 資 委 員 会 (Board of Investment = BOI)による 投 資 奨 励 - 地 域 統 括 本 部 (International Headquarter = IHQ 旧 地 域 統 括 事 務 所 Regional Operating Headquarter = ROH) - 貿 易 及 び 投 資 支 援 事 務 所 (Trade and Investment Support Office = TISO) 2015 年 1 月 より 新 制 度 : 別 紙 参 照 3 米 タイ 友 好 通 商 条 約 39

判 断 基 準 (3) 外 国 人 事 業 法 - 資 本 割 合 直 接 の 株 主 の 株 式 数 のみで 判 断 議 決 権 割 合 は 考 慮 しない 親 会 社 の 株 式 割 合 は 考 慮 しない その 他 株 主 間 合 意 は 考 慮 しない 名 義 貸 し 該 当 性 は 別 途 判 断 40

Negative Control スキーム 日 本 AOA (Affirmative rights) タイ 49% 51% タイ 41

優 先 株 スキーム 日 本 タイ 49% 51% ( 一 株 5 議 決 権 ) ( 一 株 1 議 決 権 ) タイ 42

レイヤースキーム 日 本 49% 51% タイ 49% タイ タイ 51% DTAC 事 件 : 各 レイヤー 毎 に 判 断 43

持 合 スキーム 49% 49% タイ? 51% 51% タイ? 44

名 義 貸 し 刑 事 罰 3 年 以 下 の 禁 固 又 は10 万 バーツ 以 上 100 万 バーツ 以 下 の 罰 金 定 義 明 確 な 定 義 なし 処 罰 対 象 者 名 義 貸 し 人 (タイ 人 ) 及 び 名 義 借 り 人 ( 外 国 人 ) シン コーポレーション - テマセク - クラープケオ 事 件 : 商 業 開 発 局 (Department of Business Development = DBD)は 株 主 構 成 出 資 金 や 資 金 調 達 の 流 れ 議 決 権 配 当 権 経 営 権 限 取 引 銀 行 等 関 連 要 素 を 検 討 すべきとした 45

(4) 進 出 時 の 留 意 点 外 資 規 制 の 確 認 ( 資 本 構 成 等 の 確 認 ) タイパートナーの 確 保 タイパートナーとの 契 約 内 容 の 確 認 取 引 相 手 の 資 本 構 成 事 業 許 可 活 動 可 能 範 囲 の 確 認 BOI 奨 励 等 の 有 無 の 確 認 46

質 疑 応 答 ご 清 聴 ありがとうございました 47