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想 像 思 行 ず 消 毒 擦 む 薄 血 混 じ 滲 み ぶ 痂 ぶ 取 下 薄 来 経 験 沢 山 お 思 健 常 人 間 元 々 備 能 力 中 具 的 何 起 ょ 簡 単 説 明 ず 人 間 負 部 リ ン パ 球 血 小 板 マ ク ロ フ ァ ジ 悪 食 べ 集 死 溶 食 べ 清 浄

別紙3

Microsoft Word 役員選挙規程.doc

1

目次

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

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5 月 27 日 4 子 宮 頸 癌 1 GIO: 子 宮 頸 癌 の 病 態 診 断 治 療 について 理 解 する SBO: 1. 子 宮 頸 癌 の 発 癌 のメカニズムや 発 癌 過 程 について 説 明 できる 2. 子 宮 頸 癌 および 前 癌 病 変 の 分 類 ついて 説 明 でき

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

我孫子市小規模水道条例

( 医 療 機 器 の 性 能 及 び 機 能 ) 第 3 条 医 療 機 器 は 製 造 販 売 業 者 等 の 意 図 する 性 能 を 発 揮 できなければならず 医 療 機 器 としての 機 能 を 発 揮 できるよう 設 計 製 造 及 び 包 装 されなければならない 要 求 項 目 を

首 は 下 あ ご の 骨 の 下 か ら 鎖 骨 の 上 ま で 自 分 の 首 を 両 手 で は さ ん で お さ え て み ま し ょ う 師 首 っ て ど ん な 仕 事 を し て い る か な 子 頭 を の せ て い る 頭 を お さ え て い る 頭 を 動 か し

監 修 北 辰 会 有 澤 総 合 病 院 内 科 大 八 木 秀 和 1 時 間 目 子 宮 内 膜 症 名 古 屋 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 産 婦 人 科 中 原 辰 夫 NAKAHARA Tatsuo 月 経 困 腎 難 不 を 全 訴 とはどのような えて 来 院 される

認 定 看 護 師 専 門 看 護 師 集 中 ケア 新 生 児 集 中 ケア A 呼 吸 ケアチーム 加 算 150 点 呼 吸 ケアチームの 設 置 救 急 看 護 小 児 救 急 看 護 慢 性 呼 吸 器 疾 患 看 護 急 性 重 症 患 者 看 護 A 247 認 知 症

接 支 払 制 度 を 活 用 するか 意 思 を 確 認 する 確 認 に 当 たっては 次 の 各 号 に 掲 げる 事 項 について 書 面 により 世 帯 主 の 合 意 を 得 て 代 理 契 約 を 締 結 するものとする (1) 医 療 機 関 等 が 本 市 に 対 し 世 帯 主

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○00表紙

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

( 別 途 調 査 様 式 1) 減 損 損 失 を 認 識 するに 至 った 経 緯 等 1 列 2 列 3 列 4 列 5 列 6 列 7 列 8 列 9 列 10 列 11 列 12 列 13 列 14 列 15 列 16 列 17 列 18 列 19 列 20 列 21 列 22 列 固 定

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学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

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第 1 条 適 用 範 囲 本 業 務 方 法 書 は 以 下 の 性 能 評 価 に 適 用 する (1) 建 築 基 準 法 施 行 令 ( 以 下 令 という ) 第 20 条 の7 第 1 項 第 二 号 表 及 び 令 第 20 条 の 8 第 2 項 の 認 定 に 係 る 性 能 評

診療行為コード

大 腸 がん 術 後 内 服 化 学 療 法 連 携 1コース~3コース 大 腸 がん 術 後 内 服 化 学 療 法 連 携 4コース 以 降 拠 点 病 院 への 紹 介 基 準 : 食 事 が 入 らないとき 腫 瘍 マーカー 上 昇 時 発 熱 時 処 方 拠 点 病 院 への 紹 介 基

目 改 正 項 目 軽 自 動 車 率 の 引 上 げ 〇 国 及 び 地 方 を 通 じた 自 動 車 関 連 制 の 見 直 しに 伴 い 軽 自 動 車 の 標 準 率 が 次 のとおり 引 き 上 げられます 車 種 区 分 引 上 げ 幅 50cc 以 下 1,000 円 2,000 円

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図 表 1 1,000 万 円 以 上 高 額 レセプト ( 平 成 25 年 度 ) 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

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全設健発第     号

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

5

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

表 1 養 鶏 施 設 施 用 の 主 な 消 毒 薬 の 特 性 と 対 象 物 消 毒 薬 有 機 物 による 影 響 金 属 腐 食 性 対 象 物 塩 素 剤 効 力 減 少 あ り 鶏 舎 機 材 オ ル ソ 剤 少 ない あ り 鶏 舎 機 材 逆 性 石 け ん 効 力 減 少 な し

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スライド 1

平成24年度 福島県患者調査の概況(厚生労働省大臣官房統計情報部人口動態・保健社会統計課 保健統計室:H )

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公表表紙

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1.H26年エイズ発生動向年報ー概要

Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震

18 国立高等専門学校機構

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1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

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養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

実施状況(市ヶ谷地区(防衛省)に係る施設の管理・運営業務)

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Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

2. 研 究 内 容 本 研 究 は 高 齢 者 施 設 に 入 所 する 高 齢 者 ( 平 均 年 齢 85 歳 )72 名 および 職 員 ( 平 均 年 齢 37 歳 )20 名 をそれぞれ 無 作 為 に2 群 に 分 け L. casei シロタ 株 を 含 むプロバイオティクス 飲 料

文化政策情報システムの運用等

受 託 工 事 費 一 般 管 理 費 何 地 区 給 料 手 当 賞 与 引 当 金 繰 入 額 賃 金 報 酬 法 定 福 利 費 退 職 給 付 費 備 消 品 費 厚 生 福 利 費 報 償 費 旅 費 被 服 費 光 熱 水 費 燃 料 費 食 糧 費 印 刷 製 本 費 測 量 調 査

01.活性化計画(上大久保)

●電力自由化推進法案

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

12 秋 田 県 畜 産 試 験 場 研 究 報 告 第 27 号 (2013) 給 与 量 (6) 初 産 牛 への 配 合 飼 料 最 大 給 与 量 (7) これまで 経 験 した 初 産 牛 の 事 故, 疾 病 (8) 初 妊 牛 導 入 について 結 果 および 考 察 1. 県 内 に

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有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

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(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 H H H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H H H H5.4.1 H H5.4.1 ( 参 考

当 機 構 では 補 償 対 象 と 考 えられる 児 が 満 5 歳 の 誕 生 日 を 過 ぎたために 補 償 を 受 けることができないという 事 態 が 生 じることがないよう 昨 年 に 引 き 続 き 広 く 関 係 者 の 皆 様 に 本 制 度 の 周 知 をお 願 いしているところ

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

2 平 均 病 床 数 の 平 均 病 床 数 では 療 法 人 に 対 しそれ 以 外 の 開 設 主 体 自 治 体 社 会 保 険 関 係 団 体 その 他 公 的 の 規 模 が 2.5 倍 程 度 大 きく 療 法 人 に 比 べ 公 的 病 院 の 方 が 規 模 の 大 き いことが

(5) 特 定 施 設 の 使 用 の 方 法 (6) 色 等 の 処 理 の 方 法 (7) 排 出 水 の 色 等 の 汚 染 状 態 及 び 量 2 一 の 施 設 が 特 定 施 設 となった 際 現 にその 施 設 を 設 置 している 者 ( 設 置 の 工 事 をしている 者 を 含

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独立行政法人国立病院機構呉医療センター医療機器安全管理規程

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135, , , , , ,600

(5) 給 与 改 定 の 状 況 には 事 委 員 会 が 設 置 されていないため 勧 告 はありません 1 月 例 給 民 間 給 与 公 務 員 給 与 A B 24 年 度 事 委 員 会 の 勧 告 ( 参 考 ) 較 差 勧 告 給 与 改 定 率 国 の 改 定 率 AB ( 改 定

m07 北見工業大学 様式①

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11 切 断 又 は 離 断 変 形 麻 痺 11 切 離 断 部 位 手 関 節 前 腕 肘 関 節 上 腕 肩 関 節 左 リスフラン 関 節 部 位 左 ショパール 関 節 足 関 節 下 腿 膝 関 節 大 腿 股 関 節 左 左 手 ( 足 ) 関 節 手 ( 足 ) 指 の 切 離 断

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社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

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-4- 他 照 射 録 診 療 放 射 線 技 師 は 放 射 線 を 人 体 に 対 して 照 射 したときは 遅 滞 なく 必 要 事 項 を 記 載 した 照 射 録 を 作 成 し その 照 射 について 指 示 をした 医 師 又 は 歯 科 医 師 の 署 名 を 受 けているか ( 診

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経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

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静岡市の危機管理体制(案)

(1) 児 童 福 祉 施 設 等 の 職 員 が 出 産 する 場 合 ( 以 下 産 休 の 場 合 という ) 次 のア 又 はイに 掲 げる 期 間 ア その 職 員 の 出 産 予 定 日 の6 週 間 多 胎 妊 娠 の 場 合 は14 週 間 前 の 日 から 産 後 8 週 間 を

(3) 冷 却 塔 管 理 の 調 査 現 状 の 冷 却 塔 の 洗 浄 方 法 洗 浄 回 数 薬 注 の 有 無 薬 注 している 場 合 はその 目 的 を 調 べる ま たレジオネラ 属 菌 検 査 の 状 況 およびその 結 果 を 調 べ 記 録 する 22

項 目 内 容 備 考 (2) 呼 値 の 単 位 の 見 直 し 1 株 の 値 段 が3,000 円 を 超 え5,000 円 以 下 の 場 合 における 呼 値 の 単 位 について1 円 ( 現 行 は0.5 円 )に 変 更 します 1 株 の 値 段 が30,000 円 を 超 え50

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一般用漢方製剤の添付文書等に記載する使用上の注意の一部改正について_3

Transcription:

豊 浦 獣 医 科 クリニック 村 田 知 下 痢 症 対 策 まずは 環 境 対 策 から はじめに なぜ 動 物 は 下 痢 をするのでしょ 表 1: 下 痢 の 発 生 機 序 うか 実 はこの 下 痢 という 現 象 は ウイルス 感 染 による 発 熱 と 同 じよ うな もともとは 体 を 守 るための 生 体 防 御 反 応 の1つです 通 常 ヒトでは 1 日 に 約 9l の 水 が 大 腸 まで 来 て そのうち 8.9l が 吸 収 されています 下 痢 というのは いろいろな 機 序 ( 表 1)によって 吸 収 された 水 が 腸 管 内 に 大 洪 水 を 起 こして 細 菌 や 毒 素 を 体 外 に 排 出 しようという 働 き にほかならないのです 従 って 下 痢 が 起 こった 場 合 にふん 便 の 検 査 を 行 うと 大 腸 菌 が 検 出 されるのは 当 然 のことで 消 化 不 良 性 の 下 痢 や 寒 冷 感 作 による 冷 えやストレスによ る 神 経 性 の 下 痢 でも 大 腸 菌 は 検 出 されます また 腸 管 内 では 細 菌 同 士 が 過 酷 な 生 存 競 争 を 繰 り 広 げていますが この 生 存 競 争 を 勝 ち 抜 くための 手 段 として 病 原 性 大 腸 菌 が 持 っている 知 恵 があります この 知 恵 の1つに 大 腸 菌 自 身 が 腸 管 にしっかりと 吸 着 した 状 態 で 毒 素 を 産 出 して 下 痢 という 大 洪 水 によってほかの 菌 を 腸 管 内 から 追 い 出 すことで 生 存 競 争 に 勝 とうとするも のがあります このため 下 痢 が 発 生 した 時 に 原 因 が 分 からないまま 抗 菌 薬 を 投 与 することは 無 駄 であるばかりでなく 腸 内 細 菌 叢 のバランスを 崩 してしまうため 病 原 性 大 腸 菌 を 助 け ることにもなります たとえ 一 時 的 に 下 痢 が 治 っていても 離 乳 後 の 大 腸 菌 症 やその 後 の 衰 弱 死 の 増 加 につながる 事 例 は 多 く 見 られています ここでは 実 際 に 下 痢 が 発 生 する 環 境 要 素 や 発 生 予 防 のための 管 理 方 法 のポイント について 解 説 したいと 思 います

哺 乳 子 豚 の 下 痢 表 2は エス エム シー で 過 去 に 依 頼 された 下 痢 の 原 因 調 査 の 結 果 です 先 にも 述 べた 通 り 大 腸 菌 が 検 出 される のは 当 然 として そのほかに 病 原 性 大 腸 菌 が 検 出 されるものが1 割 クロストリ ジウムが 検 出 されるものが3 割 コクシ ジウムが 検 出 されるものが2 割 となって います 表 2: 稟 告 下 痢 の 検 査 結 果 ( 哺 乳 豚 肉 豚 ) このうち 子 豚 への 抗 菌 薬 投 与 による 治 療 が 必 要 なものは 全 体 の2 割 程 を 占 めるコ クシジウムとクロストリジウムによる 下 痢 だけです 実 際 に 筆 者 が 経 験 している 症 例 に おいても 9 割 以 上 が 母 豚 に 対 する 治 療 と 環 境 対 策 の 実 施 で 治 癒 し 子 豚 には 抗 菌 薬 を 投 与 する 必 要 のないものでした 従 って 哺 乳 豚 の 下 痢 が 発 生 した 場 合 の 対 処 方 法 としては 1 豚 舎 構 造 や 温 度 湿 度 風 の 動 きなどの 環 境 の 確 認 と 対 策 の 実 施 2 母 豚 の 状 態 の 把 握 3 病 原 性 大 腸 菌 クロスト リジウム コクシジウム ウイルス(TGE や PED など)の 関 与 を 確 認 するための 検 査 の 実 施 の3 点 が 重 要 になります 哺 乳 中 の 下 痢 の 発 症 要 因 対 策 の 前 に まず 最 も 下 痢 の 発 症 しやすい 哺 乳 中 における 発 症 要 因 について 解 説 した いと 思 います 哺 乳 中 の 下 痢 の 発 症 は 前 述 の 病 原 体 が 関 与 していない 場 合 母 豚 の 泌 乳 量 と 子 豚 の 吸 引 量 とのバランスが 崩 れることによって 起 こります これが 下 痢 発 生 の9 割 以 上 の 原 因 となっており 残 り1 割 が 冷 えによる 一 過 性 の 下 痢 です この 比 率 は 豚 舎 構 造 によっ て 多 少 変 化 します 母 豚 の 泌 乳 力 が 崩 れる 要 因 母 豚 の 泌 乳 力 が 崩 れる 要 因 は ⅰ) 候 補 豚 の 体 づくりの 失 敗 ⅱ) 環 境 制 御 の 失 敗 ⅲ) 循 環 血 液 量 の 低 下 の3 点 です

ⅰ) 候 補 豚 の 体 づくりの 失 敗 初 回 種 付 け 時 の 目 標 体 重 目 標 背 脂 肪 厚 の 設 定 を 失 敗 すると 初 産 分 娩 後 の 立 ち 上 が りの 悪 化 や 乳 房 炎 の 発 症 による 泌 乳 量 低 下 不 使 用 分 房 の 増 加 につながります この 影 響 は 初 産 時 の 下 痢 だけでなく 2 産 以 降 にも 残 ることになります ⅱ) 環 境 制 御 の 失 敗 環 境 制 御 の 失 敗 の 大 きな 要 因 は ア) 吹 き 上 がる 風 の 影 響 イ) 母 豚 環 境 と 子 豚 環 境 の 温 度 差 の2 点 です ア)の 吹 き 上 がる 風 の 影 響 について は 後 述 の 循 環 血 液 量 の 低 下 にも 関 連 しますが 豚 が 腹 を 冷 やすことによる 影 響 です この 風 の 動 きは 豚 舎 のすき 間 風 の 多 さや 換 気 方 法 による 多 少 はあります が 絶 対 に 起 こしてはいけない 事 柄 で あり( 写 真 1) この 風 の 影 響 により 哺 乳 子 豚 に 下 痢 が 発 生 しない 場 合 でも 授 乳 中 の 母 豚 の 不 調 を 招 くこととなり これが 次 の 妊 娠 へ 影 響 したり 離 乳 後 の 子 豚 の 下 痢 ( 病 原 性 大 腸 菌 によるも のが 主 ) 発 生 の 源 になったりします 離 乳 後 の 大 腸 菌 症 の 問 題 がなかなか 解 決 しない 農 場 では 授 乳 中 のこの 風 の 存 在 が 大 きな 要 因 の1つとなっている ケースも 認 められています これは このような 環 境 で 飼 養 されている 母 豚 からの 排 菌 量 増 加 が 原 因 と 考 えられます イ)の 母 豚 環 境 と 子 豚 環 境 の 温 度 差 ( 表 3)については 母 豚 の 適 温 である 15 18 と 子 豚 の 適 温 である 30 35 をどう 分 けられるか ということがポイントとなります ここで 重 要 なのは 保 温 箱 の 存 在 と 保 温 器 具 の 選 択 です 写 真 1: 吹 き 上 がりの 風 の 防 止 外 気 温 33 の 分 娩 豚 舎 真 夏 でも 吹 き 上 がる 風 を 抑 えることで 下 痢 発 生 を 予 防 する 表 3: 異 なった 環 境 給 餌 による 低 臨 界 温 度 保 温 箱 というのは 子 豚 にとっては 風 よけ 箱 であり 体 感 温 度 を 維 持 し 体 力 の 消 耗 を 防 ぐためのものです 一 方 母 豚 にとっては 保 温 器 具 からの 熱 を 遮 って 乳 房 炎 発 生

を 防 いだり 体 感 温 度 を 下 げて 食 下 量 を 維 持 させるための 熱 の 遮 断 箱 としての 役 割 があ ります また ガスを 利 用 した 保 温 器 具 は 熱 量 が 高 いことが 利 点 です しかし 逆 に その 熱 による 母 豚 ( 特 に 顔 や 乳 房 )への 直 接 的 な 影 響 酸 素 消 費 増 加 による 酸 欠 状 態 を 起 こしやすいこと 上 昇 気 流 の 増 加 による 吹 き 上 がりの 風 が 起 こりやすく なることなど 欠 点 もあるため これらの 事 柄 を 考 慮 して 使 用 することが 重 要 にな ります( 写 真 2 4) 前 述 の 吹 き 上 がる 風 と 酸 欠 状 態 の 影 響 は 哺 乳 子 豚 や 離 乳 後 の 下 痢 だけでなく 肥 育 段 階 での 衰 弱 死 増 加 や 呼 吸 器 病 増 加 の 要 因 として 絶 対 に 起 こしてはいけな い 現 象 であり 種 豚 子 豚 肉 豚 すべ ての 豚 にとっての 環 境 制 御 の 中 で 最 も 重 要 な 項 目 になります 写 真 2: 保 温 箱 のない 分 娩 豚 房 子 豚 が 逃 げてしまっている 保 温 器 具 からの 熱 が 母 豚 に 直 接 当 たってしまう ⅲ) 循 環 血 液 量 の 低 下 循 環 血 液 量 の 低 下 は ア) 飲 水 量 低 下 イ) 運 動 不 足 と 圧 迫 ウ) 床 面 を 走 って 吹 き 上 がる 風 による 腹 冷 え エ) 床 面 の 汚 染 膀 胱 炎 増 加 などの 要 因 により 起 こります これらの 要 因 によって うつ 伏 せに 寝 る 母 豚 が 増 加 し その 結 果 乳 房 への 血 流 量 低 下 による 泌 乳 量 不 足 が 起 こ って ひいては 下 痢 発 生 の 原 因 となりま す また このような 母 豚 では 初 乳 がド ロドロになりやすく 子 豚 が 乳 を 吸 引 で きなくなります たとえ 分 割 授 乳 を 行 っ たとしても この 状 態 では 初 乳 が 十 分 に 写 真 3: 保 温 箱 造 設 写 真 4: 保 温 箱 造 設 熱 源 の 影 響 が 母 豚 に 直 接 当 たる 場 合 コルツヒー ターのほうが 良 いことが 多 い 飲 めない 子 豚 が 増 加 し 早 発 性 下 痢 が 発 生 する 原 因 となってしまいます

これを 防 ぐためには 最 低 でも 分 娩 前 2 週 間 からの 母 豚 の 飲 水 量 排 尿 量 (ふんの 硬 さ 床 面 の 汚 れで 判 断 ) 起 立 回 数 と 起 立 している 時 間 をチェックし 飲 水 量 と 排 尿 量 を 十 分 に 確 保 することが 重 要 です 排 尿 量 が 少 ない 母 豚 は 導 尿 や 降 圧 利 尿 剤 の 使 用 も 必 要 となります 子 豚 の 吸 引 量 が 低 下 する 要 因 子 豚 の 吸 引 量 が 低 下 する 要 因 は ⅰ) 生 時 体 重 活 力 低 下 ⅱ) 環 境 感 作 ⅲ) 里 子 の 失 敗 ⅳ) 母 豚 への 治 療 不 足 が 要 因 として 挙 げられます ⅰ)の 生 時 体 重 活 力 低 下 は ア) 母 豚 の 循 環 障 害 ( 前 述 ) イ) 妊 娠 中 の 給 餌 ミス: 特 に 妊 娠 初 期 3 週 間 と 妊 娠 末 期 2 週 間 ウ) 分 娩 豚 舎 と 妊 娠 豚 舎 との 温 度 差 による 飲 水 排 尿 不 足 と 食 下 量 不 足 によって 起 こります ⅱ)の 環 境 感 作 は 主 に 分 娩 直 後 3 日 までの 子 豚 の 体 感 温 度 低 下 によって 起 こり この 体 感 温 度 低 下 の 引 き 金 として 大 きいのが 先 にも 述 べた 吹 き 上 がる 風 の 影 響 です ⅲ)の 里 子 の 失 敗 については 主 に 子 豚 の 吸 う 力 と 乳 頭 の 大 きさ 乳 房 の 張 りのバラ ンスが 悪 い 場 合 など 里 子 を 行 う 目 的 のズレ( 母 豚 のために 行 うのか 子 豚 のために 行 うのか)が 起 こった 場 合 に 発 生 します ⅳ)の 母 豚 治 療 の 不 足 は 主 に 乳 房 炎 膀 胱 炎 治 療 の 不 足 を 指 し 母 豚 の 状 態 を 餌 食 いの 良 し 悪 しだけで 判 断 している 場 合 に 起 こる 現 象 です( 表 4) 離 乳 後 の 下 痢 次 に 離 乳 後 の 下 痢 が 発 症 する 環 境 要 因 と 管 理 のポイントですが これは 死 なない 管 理 から 発 育 する 管 理 への 変 更 をいつ どのように 行 うかということです これに は 換 気 と 保 温 の 意 味 合 いと 温 度 を 下 げるということの 目 的 を 理 解 した 上 で 離 乳 後 の 食 下 量 と 飲 水 量 を 把 握 することが 重 要 になります つまり 1 換 気 : 入 気 と 排 気 があり この 両 者 のバランスとそのときの 空 気 の 動 き 方 を 考 える 2 保 温 : 豚 の 発 散 熱 量 = 食 下 量 と 必 要 熱 量 とのバランスを 考 える 3 温 度 を 下 げる 目 的 : 食 下 量 を 増 加 させるために 行 う= 食 下 量 が 少 ないときは 下 げては いけない の3 点 を 理 解 し 吹 き 上 がる 風 による 腹 冷 えと 酸 欠 を 起 こさない 状 態 で( 写 真 6 7) どのくらいの 飼 料 を 子 豚 に 食 べさせたいかという 目 標 を 明 確 にすることが 重 要 です こ

の 酸 欠 については 豚 の 寝 方 でも 判 断 できます この 場 合 母 乳 から 固 形 飼 料 への 急 変 への 対 応 として 制 限 給 餌 や 撒 き 餌 での 対 応 腸 絨 毛 の 萎 縮 脱 落 に 対 する 対 応 として 溶 きミルクの 給 与 も 必 要 になります( 写 真 8) このように 衣 服 靴 の 履 き 替 えや 水 洗 消 毒 の 実 施 により 人 や 豚 の 移 動 器 具 器 材 による 接 触 感 染 を 抑 えること またそれらの 作 業 を 行 うときの 意 識 が すべての 病 気 を 防 ぐ 基 本 的 な 事 柄 として 重 要 となっています ( 月 刊 養 豚 界 2007 年 4 月 号 掲 載 )