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議 により 作 成 しなければならない と 規 定 されている ( 災 害 対 策 基 本 法 16 条 等 ) この 計 画 が 各 市 町 村 の 防 災 を 進 める 基 本 となり 障 害 のある 人 に 対 する 対 応 も 当 然 この 計 画 が 基 本 となる また 国 の 防 災 基 本 計 画 について 災 害 対 策 基 本 法 42 条 で ( 略 ) 防 災 基 本 計 画 に 基 づき 当 該 市 町 村 の 地 域 に 係 る 市 町 村 地 域 防 災 計 画 を 作 成 し 及 び 毎 年 市 町 村 地 域 防 災 計 画 に 検 討 を 加 え 必 要 があると 認 めるときは これを 修 正 しなければならない と 規 定 しており これを 受 けて 国 は 東 北 の 被 害 をもとにした 津 波 対 策 等 についての 修 正 (2011 年 [ 平 成 23 年 ]12 月 )の 改 訂 以 降 8 回 にわたり 変 更 を 変 更 した アンケートでは9 年 程 改 訂 がなされていない 所 もあった 障 害 のある 人 や 高 齢 者 をは じめとした 災 害 時 に 何 らかの 配 慮 を 要 する 要 配 慮 者 ( 以 下 要 配 慮 者 という)に 対 しての 対 策 の 基 本 となる 市 町 村 地 域 防 災 計 画 を 防 災 基 本 計 画 に 合 致 したものとし さ らに 各 市 町 村 の 実 態 に 合 った 計 画 として 作 成 することが 重 要 な 課 題 となっている < 防 災 マニュアル> 各 市 町 村 地 域 防 災 計 画 に 基 づき 要 配 慮 者 に 対 して 具 体 的 な 対 応 等 を 示 したものとし て 防 災 マニュアル 等 があげられるが 作 成 済 み としたところが20 自 治 体 作 成 中 としたところが9 自 治 体 予 定 なし や 検 討 中 その 他 としたところが14 自 治 体 となった 昨 年 に 比 べ 作 成 済 み が3 自 治 体 増 えてはいるものの 予 定 なしが1 自 治 体 増 えている 作 成 は 義 務 ではないものの 要 配 慮 者 が 地 震 等 が 起 こった 折 に 自 ら 命 を 守 り 自 ら 避 難 行 動 をとり 避 難 生 活 を 他 の 人 と 同 様 に 行 うことができない もしくはできにくい 人 達 であることを 考 えると 各 行 政 が 要 配 慮 者 自 らとその 周 りで 何 らかの 支 援 を 行 う であろう 人 たちに 対 して 具 体 的 な 対 応 方 策 を 示 すものとして マニュアル は 何 らか の 形 で 必 要 ではないかと 考 える 作 成 中 とされたところは 早 急 に 作 成 頂 き 予 定 なし 検 討 中 その 他 と 回 答 された 自 治 体 はぜひ 作 成 して 頂 きたい( ) 国 の 防 災 基 本 計 画 の 以 下 には 次 のような 記 載 がある 第 3 節 国 民 の 防 災 活 動 の 促 進 2 防 災 知 識 の 普 及, 訓 練 (1) 防 災 知 識 の 普 及 市 町 村 ( 都 道 府 県 )は, 地 域 の 防 災 的 見 地 からの 防 災 アセスメントを 行 い, 地 域 住 民 の 適 切 な 避 難 や 防 災 活 動 に 資 する 防 災 マップ, 地 区 別 防 災 カルテ, 災 害 時 の 行 動 マニュアル 等 を 分 かりやすく 作 成 し, 住 民 等 に 配 布 するとともに, 研 修 を 実 施 するなど 防 災 知 識 の 普 及 啓 発 に 努 めるものとする 3

< 要 配 慮 者 等 への 避 難 勧 告 避 難 指 示 の 伝 達 > 何 らかの 災 害 が 予 想 されるときに 避 難 勧 告 や 指 示 が 出 されるが まずはその 情 報 が 障 害 のある 人 も 含 めた 一 人 ひとりに 届 かなければ 意 味 がない アンケートでは 自 治 体 ごとに 複 数 の 手 段 を 持 っていることが 確 認 でき 個 別 に 訪 問 して 頂 ける 可 能 性 のある 自 主 防 災 組 織 や 自 治 会 民 生 委 員 等 に 委 託 するところも 多 い 中 には 具 体 的 な 方 法 は 不 明 ではあるが 訪 問 して 伝 えるとするところもある 一 方 で 直 接 訪 問 の 手 段 をとらず テレビ ケーブルテレビ ラジオ 等 を 挙 げる 自 治 体 もあったが 発 災 時 に 起 こり 得 る 停 電 やスイッチが 入 っていないとき 等 機 器 が 使 用 できない 状 況 時 にはどのように 伝 えるのかの 不 安 が 残 る また SNSを 挙 げる 自 治 体 も 複 数 あったが これも 通 信 環 境 や 充 電 環 境 の 不 安 は 残 る しかし 東 北 大 震 災 時 等 では 大 きな 役 割 を 果 たしたことから 今 後 も 大 きな 役 割 を 担 う 可 能 性 も 大 きい しかし それは あくまでもそれを 持 つものだけが 享 受 できることで 持 たないもの との 格 差 が 命 の 差 にならないような 配 慮 を 願 いたい (2) 避 難 訓 練 避 難 訓 練 に 要 配 慮 者 の 参 加 の 有 無 をたずねている 参 加 している と 回 答 した 自 治 体 は18 地 域 による とする 自 治 体 は4の 合 計 22 自 治 体 であるが 昨 年 度 が23 自 治 体 であり 原 因 は 不 明 であるが 何 らかの 形 で 要 配 慮 者 の 参 加 を 確 認 しているところ は 減 少 した また 参 加 状 況 について 不 明 とする 自 治 体 が19 参 加 していない と 回 答 した 自 治 体 が2となった 具 体 的 な 対 応 策 では 車 椅 子 での 避 難 経 路 の 確 認 や 避 難 所 の 開 設 運 営 の 体 験 を 行 う などと 回 答 する 自 治 体 がある 一 方 で 参 加 し ていない と 回 答 する 自 治 体 が 残 されていることは この 分 野 での 格 差 が 大 きいことを 物 語 っている 訓 練 はあくまでも 訓 練 ではあるが その 実 施 の 経 験 は 発 災 時 に 何 らかの 形 をとって 生 かされるものである またそのためにも 繰 り 返 し 実 施 するとともに 課 題 の 確 認 やそれに 対 する 対 応 を 明 らかにして 共 有 する 中 で 要 配 慮 者 一 人 ひとりが 少 しで も 見 通 しを 持 つことにつながるであろうし 安 心 にもつながる 要 配 慮 者 が 参 加 できる よう その 人 にしっかりと 伝 わり 理 解 できる 形 での 避 難 訓 練 に 関 わる 情 報 の 提 供 を 行 う とともに 準 備 段 階 から 当 事 者 の 参 加 を 呼 びかけるなど できるだけ 多 くの 要 配 慮 者 が 訓 練 に 参 加 ができるよう 具 体 的 な 配 慮 支 援 を 構 築 しながら 準 備 を 進 めることが 重 要 となっている (3) 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 については 7 割 が 作 成 済 み 残 りは 作 成 中 となって いる 2013 年 度 と2014 年 度 を 見 比 べてみると 2014 年 度 に 作 成 済 み と 4

回 答 した 自 治 体 が 減 り 作 成 中 が 増 えている これは 災 害 対 策 基 本 法 の 改 正 により 名 簿 の 作 成 が 市 町 村 に 対 して 義 務 化 された 影 響 であろうと 推 測 される( 図 1) 更 に2015 年 度 に 関 しては 作 成 中 とする 自 治 体 もほぼ 同 年 度 中 には 完 成 予 定 とな っており 基 本 的 には 全 ての 自 治 体 で 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 が 整 うと 思 われる しかし 一 方 で 作 成 年 度 が2011 年 度 ( 平 成 23 年 度 )や2012 年 度 ( 平 成 24 年 度 )と 回 答 する 自 治 体 もあり 名 簿 の 更 新 管 理 状 態 が 問 われる さらに 名 簿 の 作 成 方 法 に 関 しては 関 係 機 関 共 有 方 式 を 採 用 する 自 治 体 が 増 加 している( 図 2) 名 簿 登 載 の 対 象 となるべき 人 をもれなく 捕 捉 するためには 災 害 対 策 基 本 法 で 推 奨 さ れている 関 係 機 関 共 有 方 式 ( )での 作 成 が 望 まれる しかし 残 念 ながら 手 上 げ 方 式 ( )もしくは 同 意 方 式 ( )のどちらか もしくは 両 方 のみのところがまだ3 5%ほど 残 っている 法 的 に 関 係 機 関 共 有 方 式 で 縛 られているわけではないが その 地 域 に 誰 がいて どのような 支 援 対 策 が 必 要 かを 把 握 するスタートラインにもなるもの であり もれなく 把 握 するためにはぜひ 関 係 機 関 共 有 方 式 での 名 簿 作 成 が 欠 かせないも のと 考 える また 名 簿 はつくることが 目 的 ではなく 実 際 の 発 災 時 に 活 かされるはずのものであ る 当 然 開 示 の 課 題 がでてくるが これに 関 わっては 当 方 の 設 問 の 課 題 もあり 別 の 機 会 の 評 価 とさせて 頂 くことをご 容 赦 頂 きたい 図 1 要 援 護 者 名 簿 ( 災 害 時 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 )の 作 成 状 況 とその 変 化 5

図 2 要 援 護 者 名 簿 ( 災 害 時 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 )の 作 成 方 法 とその 変 化 避 難 行 動 要 援 護 者 名 簿 策 定 の 方 式 災 害 時 要 援 護 者 の 避 難 支 援 ガイドライン( 平 成 18 年 3 月 ) より (1) 関 係 機 関 共 有 方 式 地 方 公 共 団 体 の 個 人 情 報 保 護 条 例 において 保 有 個 人 情 報 の 目 的 外 利 用 第 三 者 提 供 が 可 能 とされている 規 定 を 活 用 して 要 援 護 者 本 人 から 同 意 を 得 ずに 平 常 時 から 福 祉 関 係 部 局 等 が 保 有 する 要 援 護 者 情 報 等 を 防 災 関 係 部 局 自 主 防 災 組 織 民 生 委 員 などの 関 係 機 関 等 の 間 で 共 有 する 方 式 (2) 手 上 げ 方 式 要 援 護 者 登 録 制 度 の 創 設 について 広 報 周 知 した 後 自 ら 要 援 護 者 名 簿 等 への 登 録 を 希 望 した 者 の 情 報 を 収 集 する 方 式 実 施 主 体 の 負 担 は 少 ないものの 要 援 護 者 への 直 接 的 な 働 きかけをせず 要 援 護 者 本 人 の 自 発 的 な 意 思 に 委 ねてい るため 支 援 を 要 することを 自 覚 していない 者 や 障 害 等 を 有 することを 他 人 に 知 られたくない 者 も 多 く 十 分 に 情 報 収 集 できていない 傾 向 にある (3) 同 意 方 式 防 災 関 係 部 局 福 祉 関 係 部 局 自 主 防 災 組 織 福 祉 関 係 者 等 が 要 援 護 者 本 人 に 直 接 的 に 働 きかけ 必 要 な 情 報 を 収 集 する 方 式 要 援 護 者 一 人 ひとりと 直 接 接 することから 必 要 な 支 援 内 容 等 をきめ 細 かく 把 握 できる 反 面 対 象 者 が 多 い ため 効 率 的 かつ 迅 速 な 情 報 収 集 が 困 難 である このため 福 祉 関 係 部 局 や 民 生 委 員 等 が 要 援 護 者 情 報 の 収 集 共 有 等 を 福 祉 施 策 の 一 環 として 位 置 付 け そ の 保 有 情 報 を 基 に 要 援 護 者 と 接 すること または 関 係 機 関 共 有 方 式 との 組 合 せを 積 極 的 に 活 用 することが 望 ましい 6

(4) 避 難 所 福 祉 避 難 所 在 宅 避 難 対 策 発 災 時 避 難 時 の 対 策 も 重 要 であるが その 後 の 避 難 生 活 に 関 わっての 対 策 も 重 要 で ある 発 災 時 の 直 接 死 だけではなく 避 難 生 活 時 においても 関 連 死 や 新 たな 健 康 障 害 や 障 害 の 重 度 化 も 懸 念 される その 避 難 生 活 には まず 一 次 避 難 所 があり 二 次 避 難 所 としての 福 祉 避 難 所 がある そして 2013 年 ( 平 成 25 年 )の 災 害 対 策 基 本 法 の 改 正 を 受 けて 内 閣 府 から 出 され た 避 難 所 における 良 好 な 生 活 環 境 の 確 保 に 向 けた 取 組 指 針 には 一 次 避 難 所 の 中 に 要 配 慮 者 に 対 する 一 定 の 配 慮 がなされた 福 祉 避 難 室 の 設 置 が 推 奨 されている 障 害 のある 人 においてはその 障 害 等 により これまでの 災 害 時 において 開 設 された 避 難 所 では 避 難 生 活 を 送 ることが 困 難 な 人 もおり 車 中 や 場 合 によっては 壊 れかけた 自 宅 での 避 難 生 活 を 余 儀 なくされる 人 もいる 東 北 では 在 宅 避 難 の 人 達 には 情 報 や 支 援 物 資 等 が 届 かず 二 重 三 重 に 困 難 を 強 いられた 人 達 が 多 く 生 まれた 今 回 の 調 査 から 福 祉 避 難 室 と 在 宅 避 難 についても 新 たに 調 査 項 目 に 加 えた < 福 祉 避 難 室 > 今 回 の 調 査 では 1 自 治 体 が 既 に 設 置 した と 回 答 しており 10 自 治 体 が 設 置 予 定 と 回 答 した しかし 11 自 治 体 が 設 置 予 定 なし 21 自 治 体 が 未 定 と 回 答 した 未 定 と 回 答 しながらも 小 学 校 の 教 室 を 個 室 として 要 援 護 者 向 けの 利 用 とする 等 と 回 答 した 自 治 体 もあった 東 北 熊 本 の 地 震 においても 多 くの 人 が 避 難 所 からあふれ その 中 で 障 害 のある 人 の 避 難 生 活 は 厳 しいものがあり 結 局 一 次 避 難 所 での 避 難 生 活 をあきらめ 自 宅 や 車 での 生 活 を 強 いられている 人 が 多 く 生 まれた 避 難 所 は 学 校 や 公 共 施 設 に 開 設 される 場 合 が 多 く 少 し 工 夫 すれば 福 祉 避 難 室 の 設 置 は 可 能 であろうと 思 われるが 熊 本 の 現 状 をみれば 避 難 所 の 絶 対 数 が 不 足 しており 根 本 的 な 見 直 しが 必 要 かと 思 われる また 福 祉 避 難 室 に 関 して 京 都 府 では2013 年 ( 平 成 25 年 )3 月 に 福 祉 避 難 コ ーナー 設 置 ガイドライン を 作 成 し レイアウトの 例 示 等 も 示 しながら 京 都 府 が 先 導 し て 設 置 を 促 している 大 阪 府 におかれても このアンケートの 結 果 を 踏 まえてぜひ 先 導 役 を 果 たしていただきたいものと 考 える < 福 祉 避 難 所 > 福 祉 避 難 所 を 指 定 している 自 治 体 が33 自 治 体 指 定 を 予 定 している と 回 答 した 自 治 体 が6あった 指 定 している と 回 答 した 自 治 体 においても 人 口 比 からみ たとき 整 備 量 が 圧 倒 的 に 少 ない 自 治 体 も 存 することに 留 意 する 必 要 がある また 一 人 当 たりの 必 要 面 積 が1.65m2(たたみ 一 畳 分 程 度 )とするところが 複 数 あり 少 なく とも 車 椅 子 利 用 者 だけでなく 杖 歩 行 者 白 杖 使 用 者 や 感 覚 過 敏 の 障 害 がある 方 等 の 利 用 は 困 難 と 思 われ そうした 自 治 体 では 福 祉 避 難 所 の 利 用 対 象 者 をどのように 設 定 す 7

るのか あらためてしっかりと 議 論 することが 求 められている また 福 祉 避 難 所 の 指 定 を 行 っている 自 治 体 も 発 災 時 における 各 施 設 相 互 の 連 携 がとれているか との 質 問 には 連 携 できている とする 自 治 体 は30%にとどまっ ている( 図 3) 実 際 の 運 用 時 には 単 独 の 施 設 だけでの 運 営 は 困 難 であり 他 機 関 他 避 難 所 との 様 々 な 連 携 が 求 められている 次 の 大 きな 災 害 が 生 じる 前 にしっかりとした 連 携 体 制 を 構 築 することが 望 まれる また 福 祉 避 難 所 に 関 わっては 後 述 のように 熊 本 市 において 発 災 後 10 日 が 経 って も 事 前 予 定 の1 割 にも 満 たない 人 しか 利 用 できていない 状 況 が 生 じた 福 祉 避 難 所 に 指 定 された 福 祉 施 設 等 の 実 態 にあった 実 際 の 発 災 時 に 起 こり 得 る 具 体 的 なケースを 想 定 した 整 備 計 画 契 約 となるよう その 内 容 を 見 直 すことが 重 要 となっている 阪 神 淡 路 大 震 災 の 経 験 を 踏 まえて 提 案 された 福 祉 避 難 所 が より 有 効 に 機 能 するよう 開 設 に 向 けた 課 題 を 明 らかにすることで 障 害 があっても 少 しでも 安 心 して 避 難 生 活 を 送 ることができるよう 努 めることが 求 められている < 在 宅 避 難 > 在 宅 避 難 者 への 対 策 は 済 み 作 成 中 検 討 中 を 合 わせても6 自 治 体 に 留 まっ ており 残 りは 未 定 もしくは 作 成 していない と 回 答 している 先 述 したように 現 状 において 避 難 所 福 祉 避 難 所 での 避 難 生 活 を 送 ることができない 人 が 多 数 生 じる 可 能 性 がある 東 北 では 情 報 も 物 資 も 避 難 所 止 まりとなったこともあり 困 難 を 抱 えた 人 が 多 数 発 生 した その 苦 い 経 験 を 教 訓 として 避 難 所 における 良 好 な 生 活 環 境 の 確 保 に 向 けた 取 組 指 針 が 取 りまとめられたが 同 指 針 では 在 宅 避 難 対 策 についても 記 述 されている 特 に 大 規 模 広 域 災 害 時 には 圧 倒 的 に 避 難 所 の 数 が 不 足 するであろう 事 が 予 測 される ことから 早 急 に 具 体 的 な 対 策 を 講 じることが 求 められている 図 3 福 祉 避 難 所 の 指 定 と 連 携 状 況 8

図 4 在 宅 避 難 の 支 援 計 画 の 状 況 作 成 済 み 3か 所 7% 作 成 中 2か 所 25% 検 討 中 1か 所 2% 未 作 成 37か 所 86% 3.まとめにかえて 防 災 に 関 しては この 間 机 上 の 計 画 ではとても 対 応 できないことを 実 感 する 事 態 が 起 こっている そのうちの 大 きなできごとは 言 うまでもなく 熊 本 を 中 心 とする 地 震 であるが 現 時 点 でわかった 範 囲 での 情 報 と 若 干 の 考 察 は 別 項 でまとめているのでご 覧 いただきたい が いくつかの 特 徴 を 挙 げるとすれば 熊 本 市 は 福 祉 避 難 所 を 事 前 に176 施 設 約 1 700 人 分 を 用 意 していたとするが 地 震 発 生 後 9 日 目 の4 月 25 日 の 毎 日 新 聞 に よると34 施 設 104 人 分 しか 機 能 していないとされている 熊 本 市 はその 理 由 を 施 設 に 問 い 合 わせが 殺 到 し 現 場 が 混 乱 する として 市 民 に 広 く 開 設 を 知 らせなかったこと や 協 定 を 結 んでいる 施 設 の 受 け 入 れ 態 勢 が 整 わなかった と 説 明 している 国 は 福 祉 避 難 所 に 指 定 された 施 設 などの 場 所 を あらかじめ 要 支 援 者 や 住 民 など に 周 知 するよう 今 年 4 月 に 内 閣 府 ( 防 災 担 当 )がまとめた 福 祉 避 難 所 の 確 保 運 営 ガ イドライン に 明 記 している 災 害 が 起 こった 時 に 福 祉 避 難 所 となっている 施 設 にお いても 目 の 前 の 利 用 者 などへの 対 応 を 優 先 することは 想 像 を 少 し 働 かせればわかる ことであり 福 祉 避 難 所 の 整 備 数 は とりあえずの 数 合 わせ でしかなかったのではな いかとも 思 わせる また 何 よりも 一 時 避 難 所 が 圧 倒 的 に 不 足 し 駐 車 場 に 止 めた 車 での 避 難 生 活 を 余 儀 なくされた 人 が 多 数 いたことであり さらにそのことは エコノミークラス 症 候 群 によ 9

る 死 者 が 出 たことにより 健 康 と 命 に 関 わることであることが 確 認 された それらの 事 態 の 中 障 害 のある 人 がどのような 状 況 に 置 かれていたのかは 想 像 に 難 くない それらの 問 題 は 彼 の 地 だから 起 こった 事 ではなく 大 規 模 広 域 災 害 時 には 何 処 でも 同 様 のことが 起 こり 得 ること しかも 残 念 なことに 繰 り 返 し 起 こっていることを 改 めて 確 認 させられることとなった 戻 るが 防 災 計 画 は 机 上 の 計 画 では 対 応 できず 実 態 に 即 した 計 画 が 必 要 であり さ らに 行 政 としての 計 画 が 障 害 のある 市 民 も 含 めた 一 人 ひとりに 発 災 時 の 対 応 が 具 体 的 に 理 解 でき 納 得 できるものにしていかなければならないと 考 える それは 行 政 だけ に 任 せ 責 任 を 押 し 付 けてできることではない 命 に 健 康 に 大 きく 関 わるということ も 含 め 当 事 者 も 含 めた 計 画 づくりが 求 められる そして 計 画 に 基 づいて 法 により 市 町 村 に 義 務 化 された 名 簿 の 作 成 と 実 際 の 発 災 時 に 自 分 はどうするのか 具 体 的 な 支 援 の 可 能 性 も 含 め 個 々 具 体 の 個 別 計 画 の 作 成 によ り 見 通 しを 持 って 望 むことができるよう 早 急 に 具 体 化 する 必 要 があると 考 える また そうした 施 策 の 実 施 を 待 たずに 障 害 者 関 係 者 自 身 も 個 々ができることを 準 備 しておくことも 必 要 であり その 具 体 化 の 提 案 も 求 められている この 間 防 災 に 関 わって 国 からいくつかのガイドラインが 出 されている その 一 つは 内 閣 府 から2016 年 ( 平 成 28 年 )4 月 に 出 された 福 祉 避 難 所 の 確 保 運 営 ガイド ライン である 福 祉 避 難 所 に 関 わる 最 新 のガイドラインであるが 発 表 直 後 に 起 こった 熊 本 の 現 状 を 考 えると 実 際 の 発 災 時 に 起 こり 得 ることをしっかりと 想 像 しながら 読 み 込 むことが 必 要 ではないだろうか また 2016 年 ( 平 成 28 年 )4 月 に 内 閣 府 から 避 難 所 におけるトイレの 確 保 管 理 ガイドライン が 示 された マスコミ 等 ではあまり 取 り 上 げられない 課 題 ではある が 避 難 所 での 生 活 が 始 まった 時 点 で 飲 み 物 食 べ 物 は 多 少 の 我 慢 ができても 排 泄 は 待 ったなしの 状 況 に 置 かれる 避 難 生 活 が 始 まったその 時 点 から 深 刻 な 課 題 となり それは 障 害 のある 人 にとっても 極 めて 大 きな 問 題 となる このガイドラインでは 過 去 の 事 例 様 々な 工 夫 や 用 具 の 紹 介 等 を 行 っている その 中 には 東 日 本 大 震 災 時 に 仮 設 トイレの 設 置 に 要 した 日 数 を 東 北 の29 自 治 体 にアン ケート 調 査 を 行 った 結 果 を 紹 介 しているが 3 日 以 内 に 設 置 したと 答 えた 自 治 体 は3 4% 残 りは4 日 以 上 かかっているが 1ヶ 月 以 上 が14% 一 番 遅 いところは 65 日 であったという もちろん 各 自 治 体 が 事 前 の 準 備 をして 発 災 時 に 即 応 できるようにしておくことも 求 めたいが 大 規 模 広 域 災 害 時 に 全 ての 自 治 体 が 全 ての 避 難 所 に 対 応 できるとは 思 われ ない その 中 で 私 たち 自 身 も 課 題 として 認 識 し いろいろな 想 定 をしながら 各 自 が 何 らかの 対 応 策 を 行 っておくことの 重 要 性 を 再 認 識 させられた そして 防 災 を 直 接 の 目 的 とした 法 律 ではないが 障 害 者 差 別 解 消 法 が2016 年 10

と4 月 に 施 行 された 詳 述 は 避 けるが 東 北 等 で 命 の 差 とも 言 える 事 態 が 発 災 時 避 難 時 避 難 生 活 時 に 起 こっている 障 害 があることでの 命 の 差 であるとしたら 極 めて 大 きな 差 別 的 実 態 であると 指 摘 せざるを 得 ず その 解 消 に 合 理 的 配 慮 の 視 点 を 持 つことについて 私 たちも 検 討 を 積 み 重 ねながら 提 案 し 場 合 によっては 私 たち 自 身 の 手 による 訓 練 等 も 行 っていかなければならないと 考 えている 災 害 対 策 基 本 法 の 改 正 その 後 に 出 されたいくつかの 指 針 やガイドラインの 中 身 を 実 施 していくことで 一 定 の 前 進 を 計 ることは 可 能 であろう しかし 現 状 を 判 断 し 計 画 し ていくこと 実 施 に 際 しての 責 任 の 所 在 そしてその 費 用 等 が 全 て 市 町 村 任 せである としたら 財 政 規 模 による 差 がでてくるであろう 事 はもちろん 結 果 として 画 餅 と 化 してしまう 懸 念 を 持 たざるを 得 ない 地 震 等 はいつ 起 こるのかわからない と 言 うことは 日 常 に 起 こると 言 うことであり 日 常 生 活 の 中 に 備 えがなければならない 発 災 時 に 命 を 守 る 行 動 をとることができるこ とや 避 難 情 報 等 をしっかりと 受 け 止 め それに 対 しての 行 動 を 取 ることができること そして 命 健 康 を 守 るために 避 難 所 での 生 活 を 必 要 な 支 援 を 受 けながら 送 ることが できること これらは 障 害 に 直 接 関 わることであり 日 常 に 必 要 なそれぞれの 障 害 へ の 支 援 の 中 味 でもあり 合 理 的 配 慮 にも 大 きく 関 わる これらのことも 含 め 災 害 時 の 具 体 的 な 判 断 について 市 町 村 が 責 任 を 持 ちながらも 災 害 に 備 え 災 害 に 強 い 地 域 を 作 り 上 げていく 基 本 的 な 営 みについて ナショナルミ ニマム( 国 民 生 活 環 境 最 低 基 準 ) の 課 題 として 位 置 づけられるべきものと 考 える 重 ねてではあるが 熊 本 の 事 態 を 見 聞 きして 私 たち 自 身 も 行 政 だけに 任 せずに で きる 事 をしていかなければならないと あらためて 認 識 した しかし 各 行 政 におかれ ては ご 多 忙 の 中 努 力 を 重 ね 一 定 の 前 進 は 頂 いているものの 南 海 トラフ 大 地 震 を はじめとした 災 害 の 発 生 を 目 の 前 にしていると 言 える 今 あらたに 大 きな 犠 牲 を 出 さな いためにも 机 上 の 話 ではなく 当 事 者 も 交 えた 論 議 の 上 に 要 配 慮 者 対 策 を 進 めて 頂 ければと 願 っている 11

Ⅱ 各 論 1. 要 援 護 者 支 援 マニュアル (1) 要 援 護 者 支 援 マニュアルの 整 備 昨 年 度 と 比 較 すると 数 字 の 動 きに 大 きな 変 化 はない 予 定 なし の 自 治 体 は 前 年 度 (2014 年 度 )に 改 訂 が 済 んでおり 2015 年 度 は 見 直 しをしていないというこ とである 図 5 要 援 護 者 支 援 マニュアル 作 成 状 況 25 20 15 10 5 0 19 20 17 17 14 12 13 8 8 8 9 8 4 4 5 6 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 作 成 済 み 作 成 中 予 定 なし その 他 (2)マニュアルが 想 定 している 対 象 者 全 般 的 に 想 定 している 対 象 者 が 増 えている 傾 向 がある それだけに 障 害 状 況 にみあ った 計 画 となっているかどうかが 重 要 である 明 示 なし が 増 えているのは 前 年 度 に 計 画 策 定 した 自 治 体 がが この 問 いに 回 答 していないためであることと 推 定 される 図 6 要 援 護 者 支 援 マニュアルが 想 定 している 対 象 者 30 25 20 15 10 5 0 23 24 23 24 22 20 20 20 21 15 12 13 14 12 12 13 10 10 22 16 11 8 9 8 9 8 9 想 定 している 対 象 者 2012 年 想 定 している 対 象 者 2013 年 想 定 している 対 象 者 2014 年 想 定 している 対 象 者 2015 年 12

表 1 要 援 護 者 支 援 マニュアルの 作 成 状 況 について 2012 年 度 2013 年 度 2014 年 度 2015 年 度 作 成 済 み 大 阪 市 堺 市 豊 能 町 摂 津 市 交 野 市 守 口 市 東 大 阪 市 高 石 市 岸 和 田 市 熊 取 町 泉 佐 野 市 岬 町 松 原 市 羽 曳 野 市 藤 井 寺 市 太 子 町 富 田 林 市 大 阪 狭 山 市 河 内 長 野 市 19 44% 大 阪 市 堺 市 能 勢 町 豊 能 町 高 槻 市 摂 津 市 交 野 市 守 口 市 高 石 市 岸 和 田 市 貝 塚 市 熊 取 町 泉 佐 野 市 岬 町 藤 井 寺 市 富 田 林 市 大 阪 狭 山 市 河 内 長 野 市 18 42% 大 阪 市 堺 市 能 勢 町 豊 能 町 高 槻 市 摂 津 市 交 野 市 守 口 市 貝 塚 市 熊 取 町 泉 佐 野 市 藤 井 寺 市 大 阪 狭 山 市 河 内 長 野 市 箕 面 市 東 大 阪 市 八 尾 市 阪 南 市 17 40% 大 阪 市 堺 市 能 勢 町 豊 能 町 箕 面 市 高 槻 市 四 条 畷 市 東 大 阪 市 八 尾 市 和 泉 市 高 石 市 岸 和 田 市 貝 塚 市 熊 取 町 田 尻 町 阪 南 市 藤 井 寺 市 河 南 町 大 阪 狭 山 市 河 内 長 野 市 20 47% 作 成 中 能 勢 町 四 条 畷 市 和 泉 市 泉 南 市 4 9% 八 尾 市 柏 原 市 和 泉 市 泉 南 市 羽 曳 野 市 5 12% 池 田 市 門 真 市 四 条 畷 市 柏 原 市 和 泉 市 高 石 市 岸 和 田 市 田 尻 町 泉 南 市 羽 曳 野 市 太 子 町 河 南 町 富 田 林 市 13 30% 池 田 市 摂 津 市 門 真 市 柏 原 市 泉 南 市 羽 曳 野 市 藤 井 寺 市 太 子 町 千 早 赤 阪 村 富 田 林 市 9 21% 予 定 な し 池 田 市 豊 中 市 島 本 町 吹 田 市 寝 屋 川 市 柏 原 市 貝 塚 市 河 南 町 8 19% 池 田 市 豊 中 市 吹 田 市 太 子 町 4 9% 豊 中 市 島 本 町 泉 大 津 市 泉 佐 野 市 岬 町 5 12% 豊 中 市 島 本 町 泉 大 津 市 泉 佐 野 市 岬 町 松 原 市 6 14% そ の 他 箕 面 市 茨 木 市 高 槻 市 枚 方 市 門 真 市 大 東 市 八 尾 市 泉 大 津 市 忠 岡 町 田 尻 町 阪 南 市 千 早 赤 阪 村 12 28% 箕 面 市 茨 木 市 島 本 町 枚 方 市 寝 屋 川 市 四 条 畷 市 門 真 市 大 東 市 東 大 阪 市 泉 大 津 市 忠 岡 町 田 尻 町 阪 南 市 松 原 市 河 南 町 千 早 赤 阪 村 16 37% 茨 木 市 吹 田 市 枚 方 市 寝 屋 川 市 大 東 市 忠 岡 町 松 原 市 千 早 赤 阪 村 8 19% 茨 木 市 吹 田 市 枚 方 市 交 野 市 寝 屋 川 市 守 口 市 大 東 市 忠 岡 町 8 19% 13

(3) 要 援 護 者 支 援 マニュアルの 周 知 方 法 周 知 方 法 については 全 ての 自 治 体 で 昨 年 度 よりもその 種 類 を 増 やす 傾 向 にあり 計 画 を 周 知 徹 底 しようとする 自 治 体 の 努 力 がうかがえる 図 7 要 援 護 者 支 援 マニュアルの 周 知 方 法 25 22 20 15 10 5 0 12 13 1110 6656 13 10 11 9 10 8 443 4 0101 1 0 13 6 22 0 17 8 周 知 方 法 2012 年 周 知 方 法 2013 年 周 知 方 法 2014 年 周 知 方 法 2015 年 (4) 要 援 護 者 支 援 マニュアルの 作 成 方 法 昨 年 度 と 比 べて 当 事 者 が 参 画 する 意 見 を 聞 くという 自 治 体 が 増 えていることは 評 価 できる 引 き 続 き 全 自 治 体 において 当 事 者 の 参 加 機 会 の 拡 大 に 取 り 組 まれること そ こで 出 された 意 見 を 施 策 にどうに 反 映 し 活 かすのかについて 検 討 を 重 ねることが 重 要 となっている 図 8 要 援 護 者 支 援 マニュアルの 作 成 方 法 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 18 8 2 2 14 7 3 3 14 10 9 8 8 6 0 0 7 4 4 2 3 1 1 0 15 10 9 6 作 成 方 法 2012 年 作 成 方 法 2013 年 作 成 方 法 2014 年 作 成 方 法 2015 年 14

1エリアメール 2HP 3 広 報 車 4 行 政 無 線 5 地 元 FM 放 送 6 一 斉 送 信 Fax 7 個 別 Fax 8 電 話 9 有 線 放 送 10 訪 問 11 自 主 防 災 組 織 12 自 治 会 13 民 生 委 員 14SNS 15その 他 障 害 への 配 慮 16 明 示 なし (5) 要 援 護 者 に 対 する 発 災 時 の 伝 達 方 法 昨 年 度 との 比 較 ではその 傾 向 は 変 わっていない 要 援 護 者 にとってどの 方 法 が 一 番 適 切 であるかという 検 証 を 行 う 上 で この 面 でも 要 援 護 者 からの 意 見 聴 取 が 必 要 である また 電 源 喪 失 時 の 伝 達 手 段 についても 複 数 以 上 の 方 法 を 確 保 する 必 要 があるものと 思 われる 図 9 要 援 護 者 への 発 災 時 の 伝 達 指 示 の 方 法 (2014 年 度 からの 聞 き 取 り 事 項 ) 40 35 30 25 20 15 10 5 0 36 35 36 35 33 32 33 54 5 3 4 5 2 3 4 29 28 25 26 24 22 10 6 3 5 伝 達 方 法 2012 年 伝 達 方 法 2013 年 伝 達 方 法 2014 年 伝 達 方 法 2015 年 2. 避 難 訓 練 避 難 訓 練 における 要 配 慮 者 の 参 加 状 況 を 問 うているが 何 らかの 形 で 参 加 しているとす る 自 治 体 は22 自 治 体 であり 原 因 は 不 明 であるが 何 らかの 形 で 要 配 慮 者 の 参 加 を 確 認 し ているところは 減 っている ただ 参 加 しているとする 自 治 体 に 居 住 する 当 事 者 の 方 に 聞 いてみると 避 難 訓 練 の 情 報 そのものを 知 らないとする 人 もいるなど 課 題 がある また 参 加 状 況 が 不 明 との 回 答 が19 自 治 体 参 加 していない との 回 答 が2 自 治 体 からあった 具 体 的 な 内 容 では 車 椅 子 での 避 難 経 路 の 確 認 や 避 難 所 の 開 設 運 営 や 体 験 を 行 うところ 等 が 挙 げられていた 未 だ 半 数 の 自 治 体 が 訓 練 に 障 害 のある 人 を 受 け 入 れていない 状 況 が 明 らかとなった 全 ての 自 治 体 で できれば 全 ての 住 民 参 加 で 避 難 訓 練 防 災 訓 練 の 実 施 が 進 むよう 改 善 が 求 められている 15

図 10 避 難 訓 練 への 要 配 慮 者 の 参 加 状 況 避 難 訓 練 について 国 の 防 災 基 本 計 画 には 以 下 のように 記 載 されている 第 1 編 総 則 第 4 章 防 災 計 画 の 効 果 的 推 進 等 ( 略 ) 要 配 慮 者 を 含 めた 多 くの 住 民 参 加 による 定 期 的 防 災 訓 練, 防 災 思 想 の 徹 底 等 を 図 る 必 要 がある 地 域 における 生 活 者 の 多 様 な 視 点 を 反 映 した 防 災 対 策 の 実 施 により( 略 ), 防 災 に 関 する 政 策 方 針 決 定 過 程 及 び 防 災 の 現 場 における 女 性 や 高 齢 者, 障 害 者 などの 参 画 を 拡 大 し,( 略 ) 多 様 な 視 点 を 取 り 入 れた 防 災 体 制 を 確 立 する 必 要 がある 第 3 節 国 民 の 防 災 活 動 の 促 進 2 防 災 知 識 の 普 及, 訓 練 (1) 防 災 知 識 の 普 及 市 町 村 ( 都 道 府 県 )は, 地 域 の 防 災 的 見 地 からの 防 災 アセスメントを 行 い, 地 域 住 民 の 適 切 な 避 難 や 防 災 活 動 に 資 する 防 災 マップ, 地 区 別 防 災 カルテ, 災 害 時 の 行 動 マニュアル 等 を 分 かりやすく 作 成 し, 住 民 等 に 配 布 するとともに, 研 修 を 実 施 するなど 防 災 知 識 の 普 及 啓 発 に 努 めるもの とする 3 国 民 の 防 災 活 動 の 環 境 整 備 (3) 防 災 知 識 の 普 及, 訓 練 における 要 配 慮 者 等 への 配 慮 防 災 知 識 の 普 及, 訓 練 を 実 施 する 際, 高 齢 者, 障 害 者, 外 国 人, 乳 幼 児, 妊 産 婦 等 の 要 配 慮 者 の 多 様 なニーズに 十 分 配 慮 し, 地 域 において 要 配 慮 者 を 支 援 する 体 制 が 整 備 されるよう 努 めるとともに, 被 災 時 の 男 女 のニ ーズの 違 い 等 男 女 双 方 の 視 点 に 十 分 配 慮 するよう 努 めるものとする 訓 練 を 実 施 することが 目 的 ではなく 実 際 の 発 災 時 に 具 体 的 に 活 きるような 中 身 でな ければならないはずである そのためには その 地 域 にどのような 人 がいて どのよう な 支 援 が 必 要 なのかを 事 前 に 把 握 して 練 習 する 機 会 でもある 国 の 防 災 基 本 計 画 に もあるように 当 事 者 参 画 の 取 り 組 みが 重 要 となっている 16

3. 要 援 護 者 名 簿 2013 年 6 月 の 災 害 対 策 基 本 法 の 改 正 に 伴 い 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 の 作 成 が 義 務 化 された これにより 昨 年 度 まで 作 成 していた 名 簿 を 作 り 直 した 自 治 体 が 多 く 今 年 度 末 までに 作 成 するところがほとんどである また 約 65%の 自 治 体 が 作 成 方 法 を 関 係 機 関 共 有 方 式 に 変 更 し 名 簿 の 範 囲 や 更 新 方 法 を 規 定 して 整 備 が 進 んでいる 名 簿 の 対 象 範 囲 については 障 害 者 総 合 支 援 法 の 施 行 等 の 環 境 の 変 化 に 伴 い 難 病 患 者 や 障 害 児 を 対 象 範 囲 に 含 める 自 治 体 が 増 えていることは 注 目 される しかし 名 簿 の 整 備 を 積 極 的 に 進 めている 自 治 体 と 法 改 正 前 の 名 簿 のままの 自 治 体 との 差 がはっきりしてきている 今 回 初 めて 名 簿 の 活 用 と 避 難 支 援 行 動 等 に 係 る マ ニュアル の 策 定 整 備 について 聞 いたが 今 後 の 進 展 が 注 目 される 名 簿 の 整 備 は 社 会 的 に 弱 い 立 場 の 人 たちが 命 をつなぐために 大 切 なツールである 安 否 確 認 を 含 め どこにどんな 人 たちが 暮 らしているのか 把 握 するためにも 平 時 に 整 備 しておきたい また 緊 急 時 の 名 簿 開 示 についても 本 来 の 名 簿 活 用 者 だけではなく 他 地 域 他 地 区 の 団 体 やボランティアの 応 援 を 受 けながらの 安 否 確 認 作 業 になることを 想 定 した 積 極 的 な 対 応 が 求 められる (1) 作 成 状 況 と 作 成 方 法 作 成 状 況 と 作 成 方 法 は 表 2 表 3 に 示 す 通 りとなっている 法 改 正 に 伴 い すべての 自 治 体 が 名 簿 を 作 りなおし 平 成 28 年 3 月 までに 新 たな 名 簿 を 作 成 する 予 定 になっている 関 係 機 関 共 有 方 式 をとっている 自 治 体 は6 割 以 上 にな り 名 簿 の 開 示 方 法 との 関 係 で 手 上 げ 方 式 もしくは 同 意 方 式 または 手 上 げ 同 意 方 式 をとっている 自 治 体 が 増 えている また 手 上 げ 方 式 同 意 方 式 のみ あるいは 双 方 の 組 み 合 わせで 名 簿 作 成 を 行 っている 自 治 体 については 国 が 求 める 名 簿 の 作 成 の 課 題 に 照 らして その 作 成 状 況 について 課 題 が 残 る 結 果 となっている 関 係 機 関 共 有 方 式 を 取 り 入 れた 名 簿 作 成 への 早 急 な 対 応 が 求 められている (2) 更 新 頻 度 更 新 頻 度 については 表 4 に 示 す 通 りとなっている 作 成 方 法 を 関 係 機 関 共 有 方 式 に 切 りかえた 自 治 体 が 増 え 更 新 頻 度 もデータベー スでは 半 年 または 随 時 更 新 を 行 い 紙 ベースでは1 年 をめどに 更 新 を 考 えている 自 治 体 が 多 い しかし 名 簿 の 作 成 方 法 が 手 上 げ 方 式 のみの 自 治 体 で 更 新 頻 度 が 未 定 にな っている 自 治 体 が4 自 治 体 ( 豊 中 豊 能 太 子 熊 取 )あるが これでは 正 確 な 名 簿 とは 言 えず 更 新 頻 度 を1 年 に1 回 行 うなどの 見 直 しが 必 要 であると 思 われる 17

表 2 災 害 時 避 難 行 動 要 援 護 者 名 簿 等 の 作 成 状 況 について 2014 年 度 2015 年 作 成 済 み 大 阪 箕 面 高 槻 枚 方 八 尾 四 條 畷 (26 年 4 月 ) 和 泉 (26 年 3 月 ) 忠 岡 (2 6 年 9 月 ) 貝 塚 (23 年 8 月 ) 熊 取 羽 曳 野 千 早 赤 坂 東 大 阪 ( 法 改 正 以 前 に 台 帳 を 作 成 ) 13 30% 大 阪 堺 豊 能 池 田 箕 面 茨 木 高 槻 吹 田 摂 津 交 野 寝 屋 川 四 條 畷 東 大 阪 八 尾 柏 原 和 泉 高 石 忠 岡 岸 和 田 貝 塚 熊 取 泉 佐 野 岬 松 原 羽 曳 野 藤 井 寺 河 南 千 早 赤 阪 大 阪 狭 山 河 内 長 野 30 70% 作 成 中 池 田 (27 年 3 月 ) 豊 中 (2 8 年 3 月 ) 島 本 ( 時 期 未 定 ) 吹 田 (27 年 2 月 ) 摂 津 ( 完 成 未 定 ) 寝 屋 川 (27 年 3 月 ) 守 口 ( 時 期 未 定 ) 交 野 (27 年 3 月 ) 門 真 ( 完 成 未 定 ) 大 東 (27 年 3 月 ) 柏 原 高 石 (27 年 3 月 ) 泉 大 津 (27 年 3 月 ) 泉 佐 野 (26 年 12 月 ) 泉 南 (2 7 年 度 ) 阪 南 (27 年 4 月 ) 太 子 (27 年 3 月 ) 河 南 (2 6 年 10 月 ) 大 阪 狭 山 (2 6 年 9 月 ) 河 内 長 野 (26 年 12 月 ) 堺 (27 年 度 ) 富 田 林 ( 策 定 済 みの 災 害 時 要 援 護 者 台 帳 との 関 係 を 確 認 中 ) 22 51% 能 勢 (28 年 3 月 ) 豊 中 (28 年 3 月 ) 島 本 (28 年 3 月 ) 枚 方 (28 年 3 月 ) 守 口 (27 年 12 月 ) 門 真 (27 年 土 中 ) 大 東 (28 年 3 月 ) 泉 大 津 (27 年 12 月 ) 田 尻 (27 年 9 月 頃 ) 泉 南 (28 年 3 月 ) 阪 南 (27 年 12 月 ) 太 子 (28 年 3 月 ) 富 田 林 (28 年 3 月 ) 13 30% 検 討 中 能 勢 豊 能 茨 木 田 尻 岬 5 12% 0 0 準 備 中 藤 井 寺 (27 年 度 作 成 予 定 ) 1 2% 0 0 その 他 松 原 ( 要 援 護 者 安 否 確 認 名 簿 ) 岸 和 田 ( 平 成 17 年 度 に 作 成 支 援 プラン 策 定 後 移 行 ) 2 5% 計 計 43 100% 計 43 100% 18

表 3 災 害 時 避 難 行 動 要 援 護 者 名 簿 等 の 作 成 方 式 方 式 2014 年 度 2015 年 関 係 機 関 共 有 方 式 大 阪 箕 面 吹 田 四 條 畷 岬 5 12% 大 阪 箕 面 四 條 畷 3 7% 関 係 機 関 共 有 方 式 + 手 上 げ 方 式 + 同 意 方 式 池 田 茨 木 高 槻 交 野 守 口 泉 南 阪 南 藤 井 寺 千 早 赤 阪 大 阪 狭 山 10 23% 池 田 茨 木 高 槻 島 本 吹 田 摂 津 交 野 守 口 泉 南 阪 南 岬 藤 井 寺 千 早 赤 阪 大 阪 狭 山 14 33% 関 係 機 関 共 有 方 式 + 手 上 げ 方 式 寝 屋 川 門 真 柏 原 岸 和 田 泉 佐 野 富 田 林 6 14% 寝 屋 川 門 真 柏 原 高 石 岸 和 田 泉 佐 野 富 田 林 7 16% 関 係 機 関 共 有 方 式 + 同 意 方 式 堺 大 東 和 泉 河 南 4 9% 堺 能 勢 大 東 河 南 4 9% 手 上 げ 方 式 + 同 意 方 式 島 本 摂 津 枚 方 東 大 阪 泉 大 津 貝 塚 羽 曳 野 河 内 長 野 8 19% 枚 方 東 大 阪 八 尾 和 泉 泉 大 津 貝 塚 松 原 羽 曳 野 河 内 長 野 9 21% 手 上 げ 方 式 のみ 豊 能 豊 中 八 尾 忠 岡 熊 取 松 原 太 子 7 16% 豊 能 豊 中 忠 岡 熊 取 太 子 5 12% 同 意 方 式 のみ 0 0 田 尻 1 2% 未 定 能 勢 高 石 田 尻 3 7% 0 0 計 43 100% 43 100% 19

表 4 避 難 行 動 要 援 護 者 等 名 簿 の 更 新 頻 度 関 係 機 関 共 有 方 式 関 係 機 関 共 有 + 手 上 げ + 同 意 関 係 機 関 + 手 上 げ 関 係 機 関 + 同 意 手 上 げ + 同 意 手 上 げ 方 式 の み 同 意 のみ 検 討 中 未 定 未 記 入 岬 箕 面 吹 田 茨 木 守 口 泉 南 藤 井 寺 千 早 赤 阪 富 田 林 門 真 柏 原 岸 和 田 大 阪 狭 山 ( 定 期 更 新 ) 2014 年 度 2015 年 度 半 年 半 年 1 年 1 年 以 未 定 検 討 半 年 半 年 1 年 1 年 以 未 満 上 中 未 満 上 大 阪 四 條 畷 高 槻 池 田 阪 南 交 野 島 本 泉 南 守 口 岬 寝 屋 川 泉 佐 野 門 真 富 田 林 泉 佐 野 和 泉 大 東 堺 河 南 能 勢 大 東 島 本 羽 曳 野 忠 岡 熊 取 松 原 太 子 泉 大 津 高 石 能 勢 田 尻 摂 津 枚 方 東 大 阪 貝 塚 河 内 長 野 豊 能 八 尾 豊 中 豊 中 豊 能 太 子 熊 取 高 石 泉 大 津 箕 面 大 阪 四 條 畷 茨 木 泉 南 寝 屋 川 岸 和 田 枚 方 羽 曳 野 八 尾 池 田 高 槻 摂 津 吹 田 藤 井 寺 阪 南 千 早 赤 阪 大 阪 狭 山 柏 原 河 南 堺 (デ ー タ は 3 か 月 ) 松 原 貝 塚 和 泉 阪 南 東 大 阪 河 内 長 野 忠 岡 田 尻 交 野 ( 1 ~ 3 年 ) (3) 名 簿 の 対 象 者 障 害 者 の 範 囲 を 難 病 に 広 げたことで 難 病 患 者 や 障 害 児 を 対 象 範 囲 に 含 めた 自 治 体 が 増 えている しかし 難 病 患 者 の 範 囲 は 障 害 福 祉 サービスを 受 けている 者 に 限 定 して いる 自 治 体 が 多 いので サービスを 受 けている 人 が 少 ない 難 病 患 者 の 実 態 を 考 えると 今 後 の 検 討 が 必 要 である 高 齢 者 についても 65 歳 以 上 の 単 身 者 または75 才 以 上 な ど 範 囲 が 限 られているため 実 態 の 把 握 が 重 要 になると 考 えられる また 対 象 者 の 範 20

囲 をはっきり 決 め 名 簿 を 作 成 し 直 したこともあって 名 簿 対 象 者 以 外 の 把 握 について は 昨 年 は 予 定 していない と 回 答 した 自 治 体 がほとんどだったが 今 年 度 は 独 自 に 把 握 に 努 める 自 治 体 も 増 えてきている 表 5 避 難 行 動 要 援 護 者 名 簿 の 登 載 対 象 者 下 線 は2015 年 度 に 新 規 対 象 とした 自 治 体 2014 年 度 2015 年 度 身 体 37 86% 大 阪 堺 能 勢 豊 能 池 田 箕 面 豊 中 茨 木 高 槻 島 本 吹 田 摂 津 枚 方 交 野 寝 屋 川 守 口 門 真 四 條 畷 大 東 東 大 阪 八 尾 柏 原 和 泉 高 石 忠 岡 42(+5) 98% 岸 和 田 貝 塚 熊 取 泉 佐 野 田 尻 泉 南 阪 南 岬 松 原 羽 曳 野 藤 井 寺 太 子 河 南 千 早 赤 阪 富 田 林 大 阪 狭 山 河 内 長 野 知 的 37 86% 大 阪 堺 能 勢 豊 能 池 田 箕 面 豊 中 茨 木 高 槻 島 本 吹 田 摂 津 枚 方 交 野 寝 屋 川 守 口 門 真 四 條 畷 大 東 東 大 阪 八 尾 柏 原 和 泉 高 石 忠 岡 42(+5) 98% 岸 和 田 貝 塚 熊 取 泉 佐 野 田 尻 泉 南 阪 南 岬 松 原 羽 曳 野 藤 井 寺 太 子 河 南 千 早 赤 阪 富 田 林 大 阪 狭 山 河 内 長 野 精 神 34 80% 大 阪 堺 能 勢 豊 能 池 田 豊 中 茨 木 高 槻 島 本 吹 田 摂 津 枚 方 交 野 寝 屋 川 守 口 門 真 四 條 畷 大 東 東 大 阪 40(+6) 93% 八 尾 柏 原 和 泉 高 石 岸 和 田 貝 塚 熊 取 泉 佐 野 田 尻 泉 南 阪 南 岬 松 原 羽 曳 野 藤 井 寺 太 子 河 南 千 早 赤 阪 富 田 林 大 阪 狭 山 河 内 長 野 児 童 11 26% 大 阪 堺 池 田 豊 中 高 槻 島 本 枚 方 門 真 東 大 阪 岸 和 田 貝 塚 熊 取 泉 南 16 37% 阪 南 岬 羽 曳 野 富 田 林 (+6-1) 難 病 14 33% 大 阪 堺 池 田 高 槻 島 本 豊 中 枚 方 守 口 東 大 阪 貝 塚 泉 佐 野 ( 調 整 中 ) 17(+3) 40% 阪 南 松 原 羽 曳 野 太 子 富 田 林 河 内 長 野 高 齢 36 84% 大 阪 堺 池 田 箕 面 豊 中 茨 木 高 槻 島 本 吹 田 摂 津 枚 方 交 野 寝 屋 川 守 口 門 真 四 條 畷 大 東 東 大 阪 八 尾 40(+4) 93% 柏 原 和 泉 高 石 忠 岡 岸 和 田 貝 塚 熊 取 泉 佐 野 田 尻 泉 南 阪 南 岬 松 原 羽 曳 野 藤 井 寺 太 子 河 南 千 早 赤 阪 富 田 林 大 阪 狭 山 河 内 長 野 範 囲 の 記 載 無 1 2% 0 0 年 齢 等 級 の 限 1 2% 0 0 定 無 検 討 中 2 5% 0 0 未 定 1 2% 0 0 特 に 定 めてい ない 1 2% 泉 大 津 1 2% 21

(4) 名 簿 の 整 備 状 況 名 簿 の 対 象 者 を 決 め 名 簿 の 作 成 を 進 めたことで 昨 年 度 に 比 べて 整 備 状 況 はかなり 進 んでいる しかし 関 係 機 関 共 有 方 式 をとっていない 自 治 体 は 手 上 げ 方 式 同 意 方 式 を 採 用 しており なおかつその 整 備 が 進 んでいないことから 当 該 自 治 体 での 名 簿 整 備 に 向 けた 住 民 への 周 知 方 法 が 課 題 となっている これら 自 治 体 が 早 急 に 関 係 機 関 共 有 方 式 を 採 用 して 名 簿 整 備 を 急 ぐよう 提 言 したい また 名 簿 の 範 囲 外 の 要 支 援 者 については 把 握 に 努 めたいとしている 自 治 体 もあるが ほとんどの 自 治 体 で 把 握 の 予 定 はないとしている 手 帳 の 等 級 だけで 支 援 の 程 度 はわからないので 今 後 は 一 歩 進 めて 範 囲 外 の 要 支 援 者 についても 把 握 する 努 力 をしていくべきであると 考 え る (5) 管 理 保 管 活 用 管 理 保 管 は 行 政 機 関 が 担 い 活 用 は 警 察 や 消 防 をはじめ 自 治 会 や 民 生 委 員 校 区 福 祉 委 員 会 等 実 際 に 住 んでいる 地 域 住 民 の 代 表 者 や 捜 索 活 動 に 主 となって 携 わる 機 関 が 多 く 含 まれている ( 今 回 自 衛 隊 を 活 用 部 署 に 加 えた 自 治 体 があった) 地 域 の 実 情 によって 多 彩 な 方 法 で 保 管 管 理 活 用 がされていることがうかがえる 表 6 避 難 行 動 要 援 護 者 名 簿 等 の 保 管 管 理 及 び 活 用 する 部 署 保 管 管 理 部 署 活 用 する 部 署 防 災 担 当 部 署 27 63% 35 81% 福 祉 担 当 部 署 30 70% 38 88% 民 間 ( 社 協 自 主 防 災 民 生 委 員 等 ) 25 58% 41 95% 警 察 1 2% 12 28% 消 防 20 47% 31 72% その 他 ( 保 健 所 自 衛 隊 など) 2 5% 3 7% 未 定 3 7% 2 5% (6) 名 簿 の 開 示 名 簿 の 開 示 については 昨 年 度 とほぼ 変 わっていない 開 示 しないと 答 えた 自 治 体 も 個 人 情 報 の 保 護 に 関 して 慎 重 な 対 応 をとっている しかし 法 律 には 緊 急 時 には 本 人 の 同 意 なしに 開 示 できる とさている これは 災 害 時 には 想 定 されている 活 用 者 だ けではなく 他 地 域 からの 団 体 やボランティアの 応 援 のもとに 安 否 確 認 が 行 いやすいよ うに 考 えられたものであることから 緊 急 時 の 名 簿 開 示 については 積 極 的 に 行 っていく べきである 実 際 東 日 本 大 震 災 の 時 は 開 示 した 自 治 体 が2つしかなく 安 否 確 認 に 時 間 がかかった 自 分 で 動 く 事 の 難 しい 避 難 行 動 要 支 援 者 の 安 否 確 認 は 社 会 的 弱 者 の 命 をつなぐための 大 切 なツールである この 教 訓 をもとに 自 治 体 には 積 極 的 な 対 応 が 22

求 められる 表 7 災 害 時 避 難 行 動 要 援 護 者 名 簿 等 の 開 示 について 2014 年 度 2015 年 度 原 則 開 示 する 11 26% 豊 中 高 槻 枚 方 大 東 柏 原 熊 取 泉 佐 野 田 尻 富 田 林 東 大 阪 河 南 9-4+2 21% 岬 藤 井 寺 開 示 しない 10 23% 堺 箕 面 摂 津 寝 屋 川 四 條 畷 泉 大 津 貝 塚 和 泉 千 早 赤 阪 大 阪 狭 山 9-3+2 21% 八 尾 河 内 長 野 能 勢 茨 木 島 本 吹 田 交 野 門 真 17 未 定 18 42% 和 泉 高 石 忠 岡 岸 和 田 阪 南 岬 -4+3 羽 曳 野 藤 井 寺 太 子 守 口 泉 南 河 40% 内 長 野 池 田 柏 原 松 原 状 況 に 応 じて 1 1 2% 大 阪 開 示 2% 開 示 しないが 5 0 0 堺 大 東 貝 塚 田 尻 河 南 同 意 分 は 開 示 12% 災 害 時 以 外 は 1 必 要 最 小 限 の 0 0 泉 大 津 2% 開 示 未 記 入 3 7% 豊 能 1-2 2% 合 計 43 100% 43 100% (7) 避 難 支 援 行 動 マニュアル 名 簿 の 作 成 については 全 ての 自 治 体 が 整 備 し どこに 支 援 が 必 要 な 方 がおられるのか が 把 握 できるようになったが 要 支 援 者 をどのように 支 援 するのかマニュアルを 作 成 し ている 自 治 体 はまだ15%しかない 現 在 作 成 中 検 討 中 の 自 治 体 は 名 簿 の 整 備 に 伴 い 検 討 に 入 ったと 思 われる しかし マニュアルをもとに 避 難 支 援 行 動 が 組 織 的 に 進 められると 思 われるので 来 年 度 以 降 の 課 題 として 注 視 していきたい 表 8 避 難 支 援 行 動 マニュアルについて 2014 年 度 2015 年 度 作 成 済 み 11 26% 箕 面 高 槻 島 本 四 條 畷 東 大 阪 15 34% 八 尾 和 泉 高 石 忠 岡 貝 塚 熊 取 泉 佐 野 阪 南 河 南 河 内 長 野 作 成 中 6 14% 守 口 柏 原 岸 和 田 (27 年 2 月 ) 4 9% 富 田 林 検 討 中 11 26% 大 阪 堺 能 勢 池 田 吹 田 摂 津 16 37% 枚 方 門 真 大 東 田 尻 泉 南 岬 松 原 藤 井 寺 太 子 千 早 赤 阪 未 定 5 11% 茨 木 羽 曳 野 2 5% 予 定 なし 6 14% 寝 屋 川 泉 大 津 2 5% その 他 1 2% 豊 中 交 野 ( 地 域 ごとに 作 成 ) 2 5% 未 記 入 3 7% 豊 能 大 阪 狭 山 2 5% 計 43 100% 43 100% 23

4. 避 難 所 等 < 福 祉 避 難 室 > 2015 年 度 のアンケートから 一 次 避 難 所 における 福 祉 避 難 室 についてのガイドラ インの 整 備 状 況 対 象 者 と 配 慮 事 項 を 福 祉 避 難 所 ( 要 援 護 者 二 次 避 難 所 )ついては 福 祉 避 難 所 への 支 援 を 行 政 としてどうとらえているか 在 宅 避 難 者 への 計 画 作 成 の 有 無 と 支 援 策 についての 聞 き 取 り 項 目 を 追 加 した 福 祉 避 難 室 については 整 備 数 が 少 ない 上 どんな 人 が 対 象 なのか 等 を 定 めたガイド ラインについて 予 定 なし や 未 定 が25 市 というなっている 福 祉 避 難 室 の 整 備 は 福 祉 避 難 所 での 混 乱 の 解 消 や 福 祉 避 難 所 開 設 までの 機 能 提 供 など その 重 要 性 は これまでから 想 定 されており あわせて2015 年 の 熊 本 地 震 では 障 害 のある 人 や 子 どもなど 他 の 被 災 者 に 影 響 のないようにと 車 中 泊 や ガレージ 玄 関 先 で 過 ごす 人 が 非 常 に 多 かったことが 明 らかとなっていることなど その 整 備 は 重 要 な 課 題 と 言 える 表 9 福 祉 避 難 室 の 整 備 状 況 整 備 済 み 設 置 予 定 予 定 な し 未 定 2014 年 度 2015 年 度 市 町 村 配 慮 事 項 1 市 10 市 10 市 町 21 市 町 村 無 記 入 1 市 堺 市 (1 市 ) 箕 面 市 (1 市 ) 大 阪 市 能 勢 町 堺 市 豊 中 市 枚 方 市 門 真 市 大 東 市 東 大 阪 市 岸 和 田 市 田 尻 町 羽 曳 野 市 河 内 長 野 市 (12 市 ) 介 護 室 や 授 乳 室 となる 部 屋 を 避 難 所 運 営 マニュアルに 記 載 ( 箕 面 ) 高 齢 者 用 のオムツ 高 齢 者 食 等 を 備 蓄 ( 豊 中 ) 福 祉 関 係 職 員 を 配 置 し 相 談 業 務 健 康 管 理 を おこなう( 羽 曳 野 ) 要 援 護 者 が 避 難 生 活 が 困 難 となった 場 合 に 相 談 等 の 生 活 支 援 が 受 けられる 福 祉 避 難 所 への 移 動 を 行 う( 東 大 阪 ) 豊 能 町 島 本 町 吹 田 市 寝 屋 川 二 次 的 に 福 祉 避 難 所 で 対 応 ( 吹 市 四 条 畷 市 八 尾 市 泉 大 津 市 田 ) 要 支 援 者 を 把 握 しだい 福 祉 忠 岡 町 熊 取 町 泉 南 市 松 原 市 避 難 所 へ 移 送 ( 泉 南 市 ) 富 田 林 市 大 阪 狭 山 市 (13 市 町 ) 池 田 市 茨 木 市 高 槻 市 摂 津 市 交 野 市 柏 原 市 和 泉 市 高 石 市 貝 塚 市 泉 佐 野 市 阪 南 市 岬 町 藤 井 寺 市 太 子 町 河 南 町 千 早 赤 阪 村 (16 市 町 村 ) 学 校 の 教 室 を 個 室 として 使 うこ とも 想 定 ( 摂 津 ) 手 すりなど 設 置 済 み( 河 南 ) 24

表 10 福 祉 避 難 室 ガイドラインの 整 備 状 況 避 難 室 ガイドライン 福 祉 避 難 室 対 象 者 作 成 済 み 箕 面 市 (1 市 ) 避 難 所 運 営 避 難 室 / 一 次 避 難 所 において 何 らかの 配 慮 を 必 要 とす 大 阪 市 枚 方 市 岸 和 田 市 マニュアル る 者 避 難 所 / 一 次 避 難 所 に 避 難 された 方 々の 中 で 現 (3 市 ) などに 記 載 品 所 での 生 活 が 困 難 と 判 断 された 者 ( 枚 方 市 ) 摂 津 市 大 東 市 柏 原 市 避 難 室 / 避 難 行 動 要 支 援 者 のうち より 軽 度 な 方 避 和 泉 市 高 石 市 泉 佐 野 市 検 討 中 難 所 / 避 難 行 動 要 支 援 者 のうち 特 別 な 配 慮 を 要 する 田 尻 町 河 南 町 河 内 長 野 方 ( 岸 和 田 市 ) 市 (9 市 ) 能 勢 町 高 槻 市 島 本 町 吹 田 市 寝 屋 川 市 門 真 市 避 難 室 / 避 難 所 での 生 活 に 支 障 がある 配 慮 者 避 難 所 / 四 条 畷 市 東 大 阪 市 八 尾 避 難 所 での 生 活 が 困 難 であり 特 に 支 援 が 必 要 である 市 柏 原 市 忠 岡 町 貝 塚 予 定 なし と 市 災 害 対 策 本 部 等 が 判 断 した 避 難 者 ( 門 真 市 ) 市 泉 南 市 岬 町 松 原 市 福 祉 避 難 所 本 人 及 び 周 囲 からの 要 請 にもとづ 羽 曳 野 市 藤 井 寺 市 太 子 く( 忠 岡 町 ) 町 千 早 赤 阪 村 富 田 林 市 大 阪 狭 山 市 (21 市 ) 池 田 市 茨 木 市 交 野 市 大 阪 市 池 田 市 柏 原 市 和 泉 市 高 石 市 松 未 定 (4 市 ) 原 市 太 子 町 千 早 赤 阪 村 堺 市 豊 能 町 豊 中 市 守 無 記 入 口 市 熊 取 町 阪 南 市 (6 市 ) < 福 祉 避 難 所 > 指 定 箇 所 数 は 昨 年 より6 自 治 体 の 増 加 となった 福 祉 避 難 所 の 指 定 箇 所 数 は 増 えてい るものの 協 定 などを 結 んでいるだけという 自 治 体 が 多 いのが 現 実 のようである 開 設 にあたってのイメージを 十 分 に 持 てていない 福 祉 避 難 所 の 運 営 管 理 者 や 自 治 体 も 多 い ように 思 われ 開 設 訓 練 をおこなうこと 等 が 重 要 な 課 題 と 言 える < 福 祉 避 難 所 運 営 マニュアル> 少 数 ではあるが 運 営 マニュアルを 整 備 した 自 治 体 が 増 えたことは 評 価 できるが 作 成 していない 市 町 村 が 昨 年 と 同 様 に 多 く 福 祉 避 難 所 の 場 所 や 人 備 蓄 などの 整 備 に 追 わ れ 運 営 マニュアルの 整 備 までは 追 いついていないのが 現 状 と 思 われる 25

表 11 福 祉 避 難 所 の 整 備 状 況 2014 年 度 2015 年 度 指 定 してい る 今 後 予 定 していない 大 阪 市 堺 市 能 勢 町 豊 能 町 池 田 市 箕 面 市 豊 中 市 茨 木 市 高 槻 市 島 本 町 ( 法 改 正 前 の 協 定 締 結 ) 吹 田 市 摂 33 市 町 村 津 市 枚 方 市 交 野 市 寝 屋 川 市 門 真 市 四 条 畷 市 大 東 市 東 大 阪 市 ( 法 改 正 前 の 協 定 締 結 ) 八 尾 市 柏 原 市 和 泉 市 高 石 市 泉 大 津 市 忠 岡 町 貝 塚 市 熊 取 町 泉 佐 野 市 田 尻 町 阪 南 市 岬 町 松 原 市 羽 曳 野 市 藤 井 寺 市 太 子 町 河 南 町 富 田 林 市 大 阪 狭 山 市 河 内 長 野 市 (39 市 町 村 ) 7 市 町 村 岸 和 田 市 泉 南 市 千 早 赤 阪 村 (3 市 町 村 ) 3 市 町 村 守 口 市 (1 市 ) 表 12 福 祉 避 難 所 運 営 マニュアルの 整 備 状 況 2014 年 度 2015 年 度 作 成 してい る 作 成 中 作 成 してい ない 無 記 入 7 市 町 村 大 阪 市 能 勢 町 茨 木 市 高 槻 市 吹 田 市 摂 津 市 交 野 市 東 大 阪 市 岸 和 田 市 藤 井 寺 市 (10 市 ) 7 市 町 村 和 泉 市 泉 南 市 羽 曳 野 市 河 内 長 野 市 (4 市 ) 26 市 町 村 豊 能 町 池 田 市 箕 面 市 豊 中 市 島 本 町 枚 方 市 寝 屋 川 市 門 真 市 大 東 市 四 条 畷 市 八 尾 市 柏 原 市 高 石 市 泉 大 津 市 忠 岡 町 貝 塚 市 熊 取 町 泉 佐 野 市 田 尻 町 阪 南 市 岬 町 松 原 市 太 子 町 河 南 町 富 田 林 市 千 早 赤 阪 村 (26 市 町 村 ) 3 市 町 村 堺 市 守 口 市 大 阪 狭 山 市 (3 市 町 村 ) < 福 祉 避 難 所 の 開 設 時 期 > 福 祉 避 難 所 の 開 設 時 期 については 昨 年 と 同 様 に 一 次 避 難 所 以 降 に 福 祉 避 難 所 の 開 設 をするとこたえた 市 町 村 が 多 かった 26

表 13 福 祉 避 難 所 の 開 設 時 期 避 難 勧 告 時 一 次 避 難 所 開 設 以 降 2014 年 度 2015 年 度 4 市 24 市 町 能 勢 町 寝 屋 川 市 高 石 市 貝 塚 市 泉 南 市 阪 南 市 (6 市 ) 豊 能 町 豊 中 市 高 槻 市 吹 田 市 摂 津 市 枚 方 市 交 野 市 門 真 市 東 大 阪 市 八 尾 市 柏 原 市 和 泉 市 泉 大 津 市 忠 岡 町 岸 和 田 市 熊 取 町 泉 佐 野 市 藤 井 寺 市 太 子 町 河 南 町 富 田 林 市 大 阪 狭 山 市 大 阪 狭 山 市 河 内 長 野 市 (24 市 町 ) 未 定 4 市 町 島 本 町 四 条 畷 市 大 東 市 田 尻 町 (4 市 町 ) 無 記 入 8 市 町 村 堺 市 守 口 市 松 原 市 千 早 赤 阪 村 (4 市 町 村 ) その 他 3 市 大 阪 市 池 田 市 箕 面 市 茨 木 市 岬 町 (5 市 町 ) < 福 祉 避 難 所 への 誘 導 > 今 年 度 は 自 分 家 族 で という 回 答 に 加 えて 一 次 避 難 所 担 当 者 等 が 誘 導 すると こたえた 市 町 村 が14 市 あった 自 分 家 族 と 回 答 した 自 治 体 も 多 くあり 誘 導 方 法 にはなお 課 題 が 残 っている 表 14 福 祉 避 難 所 への 誘 導 一 次 避 難 所 担 当 者 や 民 生 委 員 など 自 分 家 族 の み 2014 年 度 2015 年 度 大 阪 市 能 勢 町 豊 能 町 箕 面 市 大 東 市 八 尾 市 柏 原 市 和 泉 市 泉 大 津 市 忠 岡 町 阪 南 市 羽 曳 野 市 太 子 町 河 内 長 野 市 (14 市 町 ) 12 市 町 村 池 田 市 豊 中 市 高 槻 市 吹 田 市 摂 津 市 枚 方 市 四 条 畷 市 東 大 阪 市 高 石 市 岸 和 田 市 泉 南 市 岬 町 松 原 市 河 南 町 大 阪 狭 山 市 (15 市 町 ) 無 記 入 6 市 町 村 守 口 市 千 早 赤 阪 村 (2 市 村 ) < 福 祉 避 難 所 確 保 への 課 題 > 1 人 当 たりの 避 難 スペースが2m2~4m2くらいと 回 答 している 自 治 体 が 多 く 車 椅 子 などを 利 用 している 身 体 障 害 者 などのスペースとして 十 分 な 空 間 が 確 保 できるのか ま た 自 閉 的 傾 向 のある 知 的 障 害 などが 過 ごすことができる 空 間 とする 上 で スペース 面 で の 大 きな 制 約 がかかるのではないか 等 についての 懸 念 が 生 じる 福 祉 避 難 所 の 指 定 数 を 増 やすことを 検 討 している 市 や また 要 支 援 者 名 簿 の 状 況 に 合 わせて 必 要 数 を 整 備 することを 検 討 していると 回 答 した 自 治 体 は18あり 福 祉 避 難 所 の 整 備 に 努 めている 市 町 村 が 多 いことは 評 価 できる 27

多 くの 場 合 自 治 体 としての 対 応 策 が 備 蓄 物 資 などの 配 備 民 間 施 設 との 協 議 等 にと どまっており 今 後 この 分 野 での 抜 本 的 な 具 体 的 な 整 備 が 求 められている < 在 宅 避 難 支 援 計 画 > 今 年 度 新 たに 加 えたアンケート 項 目 である 在 宅 避 難 支 援 については 作 成 して いる と 回 答 した 自 治 体 は4 自 治 体 にとどまり 他 は 作 成 していない という 回 答 で あった < 在 宅 避 難 者 への 支 援 策 > 避 難 所 運 営 マニュアルの 中 で 避 難 所 を 在 宅 避 難 者 も 含 めた 物 資 の 供 給 拠 点 である ことを 位 置 付 けている 在 宅 避 難 者 に 市 災 害 対 策 本 部 等 から 情 報 を 伝 えるための 広 報 掲 示 板 を 作 成 し 管 理 する など 主 に 避 難 所 からの 情 報 発 信 の 支 援 が 想 定 されている 在 宅 療 養 者 に 対 して 健 康 維 持 活 動 を 行 う としている 市 も 見 られるが ほとんどの 自 治 体 で 具 体 的 な 方 策 が 検 討 されておらず 避 難 所 や 福 祉 避 難 所 の 整 備 開 設 に 加 えて 在 宅 避 難 者 への 支 援 を 実 施 するための 人 的 配 置 も 含 めた 困 難 の 大 きさを 示 している 28

5. 政 令 指 定 都 市 の 状 況 (1) 大 阪 市 1 地 域 防 災 計 画 について 災 害 対 策 基 本 法 の 一 部 改 正 に 伴 い 平 成 26 年 10 月 に 大 阪 市 避 難 行 動 要 支 援 者 避 難 支 援 計 画 ( 全 体 計 画 ) ( 以 下 避 難 支 援 計 画 という)の 改 訂 が 行 われている そ のことに 伴 い 改 訂 が 行 われているのが12 行 政 区 あり 現 在 改 訂 を 進 めている3 行 政 区 をあわせると62.5%の 行 政 区 が 改 訂 された 災 害 対 策 基 本 法 に 基 づいた 地 域 防 災 計 画 の 策 定 を 行 っていることになる 表 15 大 阪 市 行 政 区 ごとの 最 新 計 画 作 成 時 期 最 新 計 画 作 成 時 期 平 成 25 年 3 月 平 成 25 年 5 月 平 成 25 年 9 月 平 成 25 年 10 月 平 成 26 年 1 月 平 成 26 年 2 月 平 成 26 年 7 月 平 成 26 年 10 月 平 成 26 年 11 月 平 成 26 年 12 月 平 成 27 年 3 月 平 成 27 年 6 月 平 成 27 年 8 月 平 成 27 年 11 月 平 成 28 年 3 月 行 政 区 大 正 区 城 東 区 旭 区 住 吉 区 東 住 吉 区 浪 速 区 東 淀 川 区 福 島 区 平 野 区 西 成 区 住 之 江 区 西 区 此 花 区 淀 川 区 鶴 見 区 西 淀 川 区 港 区 中 央 区 東 成 区 北 区 阿 倍 野 区 生 野 区 都 島 区 天 王 寺 区 改 訂 作 業 中 大 正 区 旭 区 住 吉 区 (29 年 度 中 ) 29

2 避 難 訓 練 について 要 支 援 者 の 参 加 については 昨 年 同 様 大 半 の 行 政 区 が 参 加 している もしくは 参 加 している 地 域 がある との 回 答 を 寄 せている また 福 祉 避 難 所 の 開 設 訓 練 に 要 支 援 者 を 巻 き 込 んで 取 組 を 進 めていると 回 答 してい る 行 政 区 が6ヶ 所 あった 以 外 にも 福 祉 避 難 所 への 呼 びかけを 行 ったり 車 いす 担 架 リヤカーを 使 用 した 搬 送 訓 練 イーバックチェア 階 段 避 難 訓 練 安 否 確 認 避 難 誘 導 訓 練 など 要 支 援 者 を 巻 き 込 むためにいろんな 工 夫 をしていることが 伺 われる 3 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 について 要 援 護 者 名 簿 については 基 本 的 には 大 阪 市 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 作 成 基 準 に 基 づき 各 区 で 作 成 されている 作 成 方 法 については 関 係 機 関 共 有 方 式 と 回 答 している 行 政 区 でも 地 域 組 織 や 福 祉 施 設 等 と 連 携 しながら 同 意 手 あげ 方 式 を 取 り 入 れ 手 帳 の 判 定 だけにとらわれず 支 援 が 必 要 な 人 も 含 めた 名 簿 作 りを 行 っている 更 新 の 頻 度 に 関 しては 大 阪 市 が 年 1 回 更 新 した 名 簿 を 基 に 更 新 しているため 大 半 の 行 政 区 が 年 1 回 になっている 介 護 認 定 の 更 新 等 に 応 じて 年 2 回 更 新 している 行 政 区 や 町 会 での 見 守 り 活 動 や 随 時 の 手 あげ 等 に 対 応 して2ヶ 月 に1 回 の 更 新 を 行 っている 行 政 区 もある 避 難 支 援 等 に 係 るマニュアル 等 の 作 成 については 東 淀 川 区 旭 区 が 作 成 済 みと 回 答 しているのとあわせて 15 行 政 区 が 作 成 する 方 向 で 検 討 がなされている 表 16 大 阪 市 行 政 区 ごとの 最 新 計 画 作 成 時 期 行 政 区 作 成 済 み 東 淀 川 区 (H21.11 月 ) 旭 区 (H26.2 月 ) 作 成 する 方 向 で 検 討 中 予 定 なし 未 定 未 回 答 都 島 区 北 区 福 島 区 此 花 区 港 区 大 正 区 西 淀 川 区 住 之 江 区 生 野 区 平 野 区 阿 倍 野 区 住 吉 区 西 成 区 中 央 区 天 王 寺 区 淀 川 区 城 東 区 東 成 区 鶴 見 区 東 住 吉 区 西 区 浪 速 区 30

4 避 難 所 について 一 次 避 難 所 における 福 祉 避 難 室 の 設 置 については 大 半 の 行 政 区 は 予 定 していると 回 答 しているが 個 所 数 まで 回 答 している 行 政 区 は 東 淀 川 区 (33ヶ 所 ) 福 島 区 (1 0ヶ 所 ) 西 淀 川 区 (20ヶ 所 ) 住 之 江 区 (24ヶ 所 ) 旭 区 (22ヶ 所 ) 阿 倍 野 区 (1 5ヶ 所 )の6 行 政 区 にとどまっている 今 後 避 難 行 動 要 支 援 者 の 人 数 が 掌 握 されてい く 中 で 各 行 政 区 とも 福 祉 避 難 室 の 個 所 数 が 確 定 していくと 推 測 される また 福 祉 避 難 室 や 福 祉 避 難 所 に 関 するガイドラインについては 大 阪 市 が 作 成 した 避 難 所 開 設 運 営 マニュアル に 準 じるとほとんどの 行 政 区 が 回 答 しているが 生 野 区 平 野 区 西 成 区 は 作 成 予 定 と 回 答 を 寄 せており 行 政 区 独 自 のマニュアルを 作 成 していこうとしている 姿 勢 が 伺 われる 福 祉 避 難 室 と 福 祉 避 難 所 の 対 象 者 については 北 区 西 成 区 の2 行 政 区 が 回 答 を 寄 せ てはいるが どちらの 行 政 区 も 対 象 者 の 区 別 がされているわけではなく 現 時 点 でどの 行 政 区 も 明 確 な 区 別 ができていないのが 現 状 である また 避 難 所 での 配 慮 については 大 阪 市 が 策 定 している 避 難 支 援 計 画 に 基 づいて 行 うという 回 答 が 大 半 であった 5 福 祉 避 難 所 確 保 等 に 関 する 課 題 福 祉 避 難 所 確 保 等 に 関 する 課 題 としては 福 祉 避 難 所 の 確 保 そのものが 困 難 であると 回 答 した 行 政 区 が 一 番 多 く ヘルパー 等 介 護 者 の 確 保 が 困 難 であると 回 答 した 行 政 区 も 3ヵ 所 あった また 行 政 区 によっては 比 較 的 小 規 模 の 施 設 が 多 く 津 波 に 備 えて3 階 建 て 以 上 の 施 設 を 確 保 することも 困 難 であると 回 答 している 行 政 区 もあった 今 後 の 課 題 として マニュアル 等 の 更 新 や 福 祉 避 難 所 施 設 間 の 連 携 と 回 答 している 行 政 区 もあった 6 福 祉 避 難 所 への 支 援 福 祉 避 難 所 に 対 する 支 援 策 については 福 祉 避 難 所 開 設 に 関 わる 支 援 と 回 答 している 行 政 区 も 多 くあるが 福 祉 避 難 所 同 士 の 意 見 交 換 会 を 設 けたり 福 祉 避 難 所 の 開 設 訓 練 の 見 学 会 を 催 すなど 工 夫 を 凝 らしている 行 政 区 もある また 備 蓄 物 資 等 の 配 布 と 回 答 している 行 政 区 は 発 電 機 や 簡 易 トイレ( 生 野 区 )やデジタル 無 線 ( 西 成 区 )を 協 定 を 結 んだ 福 祉 避 難 所 に 配 布 している また 城 東 区 では アルファー 化 米 水 簡 易 トイ レ トイレ 用 テント 発 電 機 投 光 器 などの 配 布 を 行 っている そして 備 蓄 物 資 の 保 管 が 困 難 な 施 設 のために 規 模 の 大 きい 施 設 ( 拠 点 施 設 )に 近 隣 の 福 祉 避 難 所 の 分 も 含 めた 備 蓄 倉 庫 ( 保 管 庫 )を 設 けるなどの 支 援 も 行 っている 31

表 17 大 阪 市 内 における 福 祉 避 難 所 への 支 援 支 援 内 容 福 祉 避 難 所 開 設 訓 練 等 の 支 援 備 蓄 物 資 の 配 布 区 社 協 と 連 携 した 本 部 設 置 やボラン ティアセンターの 開 設 訓 練 意 見 交 換 会 の 定 期 開 催 福 祉 避 難 所 開 設 訓 練 見 学 会 デジタル 無 線 の 配 備 検 討 中 未 回 答 行 政 区 都 島 区 港 区 西 淀 川 区 住 之 江 区 東 成 区 旭 区 鶴 見 区 阿 倍 野 区 住 吉 区 天 王 寺 区 北 区 城 東 区 生 野 区 福 島 区 住 吉 区 住 吉 区 西 成 区 東 住 吉 区 淀 川 区 東 淀 川 区 此 花 区 大 正 区 平 野 区 中 央 区 西 区 浪 速 区 7 在 宅 避 難 者 に 対 する 支 援 在 宅 避 難 者 に 対 する 支 援 計 画 を 作 成 していると 回 答 した 行 政 区 については 大 阪 市 が 作 成 している 大 阪 市 避 難 行 動 要 支 援 者 避 難 支 援 計 画 を 流 用 していると 推 測 される ただ 区 本 部 は 自 主 防 災 組 織 介 護 事 業 者 の 協 力 を 得 て 被 災 後 も 自 宅 で 生 活 してい る 避 難 行 動 要 支 援 者 に 対 して 定 期 的 に 安 否 を 確 認 するとともに 心 理 的 にも 孤 立 しない よう 配 慮 します と 記 載 されているだけなので 各 行 政 区 での 具 体 化 が 今 後 求 められ るであろう 表 17 大 阪 市 内 における 在 宅 避 難 者 への 支 援 計 画 行 政 区 作 成 している 作 成 していない 作 成 中 検 討 中 大 阪 市 の 計 画 淀 川 区 港 区 大 正 区 西 淀 川 区 鶴 見 区 阿 倍 野 区 天 王 寺 区 浪 速 区 東 淀 川 区 福 島 区 住 之 江 区 城 東 区 東 成 区 生 野 区 平 野 区 西 成 区 北 区 住 吉 区 中 央 区 都 島 区 此 花 区 旭 区 その 他 東 住 吉 区 ( 未 定 ) 未 回 答 西 区 8 要 支 援 者 の 防 災 対 策 の 課 題 災 害 時 は 自 助 自 立 に 頼 らざるを 得 ないために 地 域 に 働 きかけている( 此 花 区 ) 日 常 からの 地 域 とのコミュニティーづくり( 港 区 ) 32

人 工 呼 吸 器 等 の 特 殊 医 療 機 器 を 利 用 している 要 配 慮 者 への 啓 発 ( 住 之 江 区 ) 避 難 行 動 要 支 援 者 がために 避 難 時 に 備 えた 避 難 支 援 プランの 作 成 ( 西 成 区 ) 福 祉 事 業 者 との 連 携 と 体 制 の 構 築 ( 西 成 区 ) コミュニティーに 無 関 心 な 住 民 に 対 する 啓 発 ( 中 央 区 ) 要 支 援 者 の 把 握 ( 浪 速 区 ) 要 支 援 者 に 対 する 支 援 者 の 把 握 ( 浪 速 区 ) 表 福 祉 避 難 所 等 の 協 定 締 結 状 況 ( 大 阪 市 HPより) 区 介 護 高 齢 者 福 祉 施 設 障 害 児 者 施 設 その 他 施 設 計 北 区 5 0 0 5 都 島 区 17 4 0 21 福 島 区 3 0 1 4 淀 川 区 2 4 0 6 東 淀 川 区 15 2 0 17 此 花 区 5 2 0 7 港 区 18 10 0 28 大 正 区 5 1 0 6 西 淀 川 区 5 4 0 9 中 央 区 1 0 0 1 西 区 4 0 0 4 天 王 寺 区 3 1 1 5 浪 速 区 5 2 0 7 東 成 区 5 1 0 6 生 野 区 14 1 0 15 旭 区 8 3 0 11 城 東 区 9 27 0 36 鶴 見 区 4 1 1 6 阿 倍 野 区 7 1 0 8 住 之 江 区 8 0 0 8 住 吉 区 23 13 0 36 東 住 吉 区 9 2 0 11 平 野 区 8 2 0 10 西 成 区 4 0 0 4 187 81 3 271 平 成 27 年 10 月 1 日 現 在 33

(2) 堺 市 1 市 域 全 体 の 状 況 地 域 防 災 計 画 改 定 福 祉 避 難 所 協 定 民 生 委 員 による 訪 問 調 査 防 災 タウンページの 全 戸 配 布 等 必 要 なことが 少 しずつ 進 んでいる しかし 実 際 に 災 害 が 起 こった 時 堺 市 各 区 役 所 地 域 住 民 障 害 者 や 家 族 が 行 動 できるための 課 題 を 多 く 残 している 堺 聴 覚 障 害 者 防 災 ネットワーク も 立 ち 上 り 各 障 害 者 団 体 家 族 会 でも 連 携 してい く 必 要 がある < 地 域 防 災 計 画 > 新 しい 地 域 防 災 計 画 が2014 年 12 月 に 策 定 された 要 配 慮 者 の 視 点 平 常 時 か らの 状 況 把 握 が 課 題 となっている < 避 難 訓 練 > 障 害 者 の 参 加 状 況 は 充 分 把 握 されていないが 今 年 度 はモデル10 校 区 で 地 域 によ る 避 難 所 運 営 ワークショップを 実 施 し 要 配 慮 者 への 対 応 方 法 の 検 討 が 始 まっている < 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 > 平 常 時 からの 状 況 把 握 として 重 要 な 民 生 委 員 による 訪 問 調 査 同 意 書 作 成 は 全 93 校 区 中 89 校 区 で 取 り 組 まれ 2012 年 から2015 年 の 累 積 で 全 障 害 者 の20%が 登 録 をおこなっている 2015 年 度 は 約 18000 人 の 対 象 者 に 訪 問 調 査 のための 文 書 が 送 られている 調 査 では 関 係 機 関 共 有 方 式 と 同 意 方 式 各 々で 保 管 管 理 活 用 についての 回 答 があった 障 害 児 については 今 まで 未 回 答 だったが 者 と 同 じ 枠 組 み で 捉 えることとされた < 一 次 避 難 所 > エレベーター 以 外 は 整 備 済 みとなっているが 福 祉 避 難 室 は 昨 年 度 設 置 予 定 と 回 答 していたものが2015 年 度 は 未 回 答 となっている 避 難 所 ごとの 開 設 運 営 に 向 けた 計 画 策 定 が 喫 緊 の 課 題 となっている < 福 祉 避 難 所 > 協 定 を 締 結 した 避 難 所 についてはホームページ 上 で 公 開 されているが 運 営 マニュア ルを 含 め 具 体 的 な 調 整 は 今 後 の 課 題 となっており 早 急 に 着 手 することが 求 められてい る 34

< 在 宅 避 難 者 支 援 > 堺 市 防 災 計 画 には 記 載 されているが 今 回 のアンケートには 未 回 答 であった 2 堺 市 各 区 での 状 況 昨 年 同 様 各 区 が 回 答 したものを 本 庁 の 危 機 管 理 室 が 補 足 して 一 括 回 答 しているが 各 区 の 回 答 も 避 難 訓 練 に 加 えて 一 次 避 難 所 の 整 備 状 況 が 加 わった 2015 年 度 は 各 区 で 区 民 評 議 会 が 開 かれ 南 区 と 西 区 では 防 災 についての 協 議 が 進 められている 自 治 会 任 せでなく 区 役 所 が 意 識 を 持 って 働 きかけて 一 次 避 難 所 とな る 各 小 学 校 区 を 中 心 とした 避 難 訓 練 等 の 実 施 や 地 域 ごとの 課 題 の 整 理 が 必 要 となって いる そのために 各 区 の 意 識 的 な 取 り 組 みが 求 められている 35

Ⅲ 補 論 ~ 熊 本 地 震 について < 熊 本 地 震 から 改 めて 災 害 対 策 を 考 える> この 報 告 をまとめる 作 業 の 最 中 に 熊 本 を 中 心 とした 九 州 において 大 きな 地 震 が 起 こ り 現 時 点 ではまだ 収 束 したとは 言 えない 状 況 にある その 中 で 予 断 を 持 って 語 ること はできないが それでも 新 聞 等 から 幾 つかの 現 状 が 明 らかになったこともある 熊 本 で の 犠 牲 や 大 きな 被 害 から 同 じ 事 を 繰 り 返 さないためにも 学 ばなければならないことも あるのではないかと 考 える 熊 本 を 中 心 とした 地 震 に 関 わり この 間 入 手 することができた 新 聞 記 事 等 から 少 しだ け 振 り 返 ってみたい 前 震 本 震 そして 未 だに 余 震 が 続 く 中 発 災 当 初 はその 被 害 の 状 況 を 中 心 とした 記 事 が 続 く その 後 避 難 した 人 たちの 食 事 や 寝 具 等 発 災 直 後 に 直 面 する 課 題 の 状 況 が 明 らかに なる さらに いわゆる エコノミークラスクラス 症 候 群 の 罹 患 者 死 者 がでたことによ り 避 難 所 や 避 難 者 の 置 かれた 状 況 課 題 が 具 体 的 に 明 らかになっていく そして 障 害 のある 人 に 関 わる 状 況 が 徐 々に 明 らかになっていく いくつかの 記 事 を 見 出 しを 中 心 に 取 り 上 げたい 申 し 上 げるまでもないが 事 実 の 一 端 を 伝 えていることには 間 違 いないと 思 うが 全 てを 検 証 しているわけではないので 参 考 として 頂 きたい また 今 後 時 間 の 経 過 とともに 客 観 的 に 判 断 するための 情 報 も 入 ってくるであろう 個 々の 問 題 に 関 しての 評 価 は 各 々に 任 せたいが 渦 中 に 置 かれ ている 人 たちの 大 変 さは 充 分 に 伝 わってくる 社 説 車 中 泊 で 死 者 一 刻 も 早 い 対 策 が 必 要 ( 毎 日 新 聞 2016 年 4 月 20 日 ) ( 略 ) 車 中 泊 が 多 いのは 避 難 所 の 収 容 能 力 が 追 いつかないためだ さらにプライバ シーのない 避 難 所 を 避 けたい 意 識 もあるだろう 車 中 なら 地 震 が 起 きても 建 物 の 下 敷 きになる 恐 れがなく 安 心 だという 人 もいる ( 略 ) 車 中 泊 にとどまらず 避 難 環 境 の 悪 化 が 心 配 だ 断 水 で トイレなどの 衛 生 が 劣 悪 な 避 難 所 もある 熊 本 市 内 の 避 難 所 では 下 痢 症 状 を 訴 えた 人 からノロウイルスが 検 出 された 集 団 感 染 の 恐 れもあ る ( 略 ) と 言 う 状 況 に 多 くの 人 が 置 かれた その 中 で 障 害 のある 人 は 更 に 大 変 な 状 況 にあった であろうが 障 害 のある 人 の 避 難 生 活 の 場 として 阪 神 淡 路 大 震 災 の 経 験 から 提 案 され ている 福 祉 避 難 所 があるが そこに 関 わっては 下 記 のような 記 事 があった 熊 本 地 震 福 祉 避 難 所 機 能 せず 利 用 わずか104 人 ( 毎 日 新 聞 2016 年 4 月 25 日 ) ( 略 ) 熊 本 市 は 災 害 時 に 自 力 での 避 難 が 難 しい 市 民 が 約 3 万 5000 人 いると 想 定 し 福 祉 施 設 を 受 け 入 れ 先 として 活 用 できるよう 14 年 度 までに 社 会 福 祉 法 人 など 8 団 体 と 協 定 を 締 結 約 1700 人 の 受 け 入 れ 枠 を 確 保 したとしていた ( 略 ) としていたにもかかわらず 見 出 しの 事 態 に 至 った 発 災 前 ( 略 ) 市 は 施 設 に 問 い 合 わせが 殺 到 し 現 場 が 混 乱 する として 市 民 に 広 く 開 設 を 知 らせず( 略 ) 36

加 えて ( 略 ) 市 は 協 定 を 結 んでいる 施 設 の 受 け 入 れ 態 勢 が 整 わなかった と 説 明 する ( 略 ) としているが 記 事 では 続 けて とする ( 略 ) 内 閣 府 が 今 年 4 月 にまとめたガイドラインには 福 祉 避 難 所 に 指 定 された 施 設 などの 場 所 を あらかじめ 要 支 援 者 や 住 民 などに 周 知 するよう 明 記 されている ( 略 ) 注 釈 : 内 閣 府 が 今 年 4 月 にまとめたガイドライン とは 今 年 4 月 に 内 閣 府 ( 防 災 担 当 )より 出 された 福 祉 避 難 所 の 確 保 運 営 ガイドライン を 指 す これについ ては 若 干 後 述 したい また 同 記 事 では 福 祉 避 難 所 を 事 前 に 確 保 していた とした 後 で だが 16 日 の 本 震 を 受 けて 市 が 福 祉 避 難 所 を 開 設 できたのは 受 け 入 れ 先 とされて いた176 施 設 のうち34 施 設 とする 実 際 の 発 災 時 に 既 存 の 福 祉 施 設 は その 施 設 の 被 害 の 状 況 如 何 に 関 わらず 目 の 前 にいる 人 への 対 応 で 手 一 杯 になるなど 現 実 的 ではない 福 祉 避 難 所 としての 締 結 がなされていたのではないかとうかがえる 障 害 者 を 孤 立 させない 支 援 センターが 発 足 熊 本 市 で 初 会 合 [ 熊 本 県 ]( 西 日 本 新 聞 2016 年 04 月 26 日 ) 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 で 支 援 活 動 に 取 り 組 んできた 全 国 組 織 日 本 障 害 フォーラム (JDF)は25 日 熊 本 障 害 者 支 援 センター( 仮 称 )を 発 足 させ 熊 本 市 で 初 会 合 を 開 いた ( 略 ) 全 国 から 支 援 が 始 まった そして 各 障 害 個 別 の 課 題 も 明 らかになっていく 聴 覚 障 害 者 を 孤 立 させない 熊 本 地 震 避 難 所 の 連 絡 体 制 ( 日 本 経 済 新 聞 2016 年 4 月 27 日 ) 発 達 障 害 者 つらい 避 難 所 物 音 不 規 則 な 生 活 にハ ニック 行 き 場 失 い 車 中 泊 ( 西 日 本 新 聞 2016 年 4 月 30 日 ) 熊 本 地 震 介 護 に 片 付 け 医 療 機 器 破 損 重 度 障 害 者 の 厳 しい 避 難 生 活 ( 産 経 新 聞 2016 年 5 月 1 日 ) 発 達 障 害 者 配 慮 を = 避 難 所 入 れず 物 資 困 窮 ~ 家 族 ら 無 理 解 を 痛 感 熊 本 地 震 ( 時 事 ドットコムニュース 2016 年 5 月 8 日 ) 熊 本 地 震 高 齢 者 障 害 者 らの 対 応 追 いつかず 熊 本 益 城 町 ( 神 戸 新 聞 2016 年 5 月 8 日 ) と 続 き 障 害 のある 人 の 置 かれている 状 況 を 垣 間 見 ることができ 胸 が 痛 む さらに 障 害 のある 人 達 を 支 援 する 側 にも 厳 しい 事 態 がある 福 祉 施 設 職 員 167 人 不 足 熊 本 地 震 全 国 から 応 援 ( 中 日 新 聞 2016 年 5 月 2 日 ) しかし これらの 事 態 は 初 めて 見 聞 きすることではない 阪 神 淡 路 大 震 災 の 時 には 同 37

様 のことが 起 きて 大 きな 問 題 となり 課 題 となった その 教 訓 等 を 踏 まえて 災 害 時 要 援 護 者 の 避 難 支 援 ガイドライン(2006 年 平 成 18 年 ) や 福 祉 避 難 所 設 置 運 営 に 関 するガイドライン(2008 年 平 成 20 年 6 月 ) が 出 されたであろうにもかかわらず その 後 に 起 こった 東 日 本 大 震 災 の 時 にも 変 わらず 同 様 のこと 等 が 起 き 阪 神 淡 路 で 起 こ ったことが 教 訓 化 され 課 題 が 少 しでも 解 決 できた とは 言 えない 状 況 となった <より 安 心 を 求 める 根 拠 と 防 災 に 関 わってのこの 間 の 動 きから> そして 何 度 もの 大 きな 犠 牲 等 をふまえて 2013 年 ( 平 成 25 年 )に 災 害 対 策 基 本 法 が 改 正 されたが 特 に 重 要 な 改 正 点 として 第 三 節 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 の 作 成 等 ( 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 の 作 成 ) 第 四 十 九 条 の 十 市 町 村 長 は 当 該 市 町 村 に 居 住 する 要 配 慮 者 のうち 災 害 が 発 生 し 又 は 災 害 が 発 生 するおそれがある 場 合 に 自 ら 避 難 することが 困 難 な 者 であつて その 円 滑 かつ 迅 速 な 避 難 の 確 保 を 図 るため 特 に 支 援 を 要 するもの( 以 下 避 難 行 動 要 支 援 者 という )の 把 握 に 努 めるとともに ( 略 ) 避 難 行 動 要 支 援 者 について 避 難 の 支 援 安 否 の 確 認 その 他 の 避 難 行 動 要 支 援 者 の 生 命 又 は 身 体 を 災 害 から 保 護 するために 必 要 な 措 置 ( 略 )を 実 施 するための 基 礎 とする 名 簿 ( 以 下 この 条 及 び 次 条 第 一 項 において 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 という )を 作 成 しておかなければならない ( 下 線 枠 囲 みは 筆 者 以 下 同 様 ) として 市 町 村 に 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 の 作 成 を 義 務 とした さらには また 第 五 節 被 災 者 の 保 護 ( 避 難 所 における 生 活 環 境 の 整 備 等 ) 第 八 十 六 条 の 六 略 災 害 が 発 生 したときは 略 遅 滞 なく 避 難 所 を 供 与 する とともに 当 該 避 難 所 に 係 る 必 要 な 安 全 性 及 び 良 好 な 居 住 性 の 確 保 当 該 避 難 所 にお ける 食 糧 衣 料 医 薬 品 その 他 の 生 活 関 連 物 資 の 配 布 及 び 保 健 医 療 サービスの 提 供 そ の 他 避 難 所 に 滞 在 する 被 災 者 の 生 活 環 境 の 整 備 に 必 要 な 措 置 を 講 ずるよう 努 めなけれ ばならない ( 避 難 所 以 外 の 場 所 に 滞 在 する 被 災 者 についての 配 慮 ) 第 八 十 六 条 の 七 ( 略 )やむを 得 ない 理 由 により 避 難 所 に 滞 在 することができない 被 災 者 に 対 しても 必 要 な 生 活 関 連 物 資 の 配 布 保 健 医 療 サービスの 提 供 情 報 の 提 供 その 他 これらの 者 の 生 活 環 境 の 整 備 に 必 要 な 措 置 を 講 ずるよう 努 めなければならない とする 等 一 定 の 前 進 があった 災 害 対 策 基 本 法 改 正 を 受 けて 2013 年 ( 平 成 25 年 )8 月 には 避 難 行 動 要 支 援 者 の 避 難 行 動 支 援 に 関 する 取 組 指 針 が 内 閣 府 から 出 され 特 に 第 4 個 別 計 画 の 策 定 ( 略 ) 全 体 計 画 に 加 え 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 の 作 成 に 合 わ せて 平 常 時 から 個 別 計 画 の 策 定 を 進 めることが 適 切 である とするなど 一 人 一 人 の 支 援 を 具 体 化 することを 求 めている さらに 同 時 に 避 難 所 における 良 好 な 生 活 環 境 の 確 保 に 向 けた 取 組 指 針 も 内 閣 府 から 出 され 一 般 の 避 難 所 の 中 に 一 定 の 配 慮 がなされた 福 祉 避 難 室 を 設 置 するこ 38

とや 避 難 所 外 での 避 難 者 への 支 援 についても 記 載 された そして 本 年 (2016 年 4 月 平 成 28 年 )4 月 に 内 閣 府 から 福 祉 避 難 所 の 確 保 運 営 ガイドライン がだされた これは ( 略 ) 本 ガイドラインは 平 成 25 年 8 月 に 策 定 された 避 難 所 における 良 好 な 生 活 環 境 の 確 保 に 向 けた 取 組 指 針 を 受 けて 東 日 本 大 震 災 の 教 訓 を 考 慮 し 福 祉 避 難 所 設 置 運 営 に 関 するガイドライン( 以 下 新 ガイドライン) ( 平 成 20 年 6 月 )を 実 質 的 に 改 定 修 正 する 形 で 作 成 したものである ( 略 )[ はじめに より] としてあり 福 祉 避 難 所 設 置 運 営 に 関 するガイドライン( 以 下 旧 ガイドライン) の 改 訂 版 であることがわかる しかし 旧 ガイドラインの 中 で 大 きく 疑 問 に 感 じていた 福 祉 避 難 所 の 対 象 者 のとこ ろについては 1.1.3 福 祉 避 難 所 の 利 用 の 対 象 となる 者 身 体 等 の 状 況 が 特 別 養 護 老 人 ホーム 又 は 老 人 短 期 入 所 施 設 等 へ 入 所 するには 至 らない 程 度 の 者 であって 避 難 所 での 生 活 におい て 特 別 な 配 慮 を 要 する 者 であること( 略 ) と 基 本 的 には 旧 ガイドラインと 基 本 的 には 変 わっておらず 重 度 の 障 害 のある 方 は 対 象 とせず 重 度 の 障 害 のある 人 の 対 応 ができる 施 設 にて ( 略 ) 適 切 に 対 応 されるべきであるため 原 則 として 福 祉 避 難 所 の 対 象 者 とはしてい ない としている 但 し 新 ガイドラインのその 後 の 記 述 では 上 記 を 原 則 としつつも 地 域 や 被 災 者 の 被 災 状 況 に 応 じて さらに 避 難 生 活 中 の 状 態 等 の 変 化 に 留 意 し 必 要 に 応 じて 適 切 に 対 処 する 必 要 がある としており 結 局 は 各 市 町 村 の 判 断 に 委 ねられているように 思 われる 更 に その 具 体 的 な 中 身 でもあると 思 われるところでは 以 下 の 記 述 が 見 える 3.2 福 祉 避 難 所 における 支 援 の 提 供 市 町 村 は 福 祉 サービス 事 業 者 保 健 師 民 生 委 員 等 と 連 携 を 図 り 福 祉 避 難 所 に 避 難 している 要 配 慮 者 に 対 して 必 要 な 福 祉 サービスを 提 供 する として その 下 の 実 施 にあたってのポイント 留 意 点 には 福 祉 避 難 所 におけるホームヘルパーの 派 遣 等 福 祉 各 法 による 在 宅 福 祉 サービス 等 の 提 供 は 福 祉 各 法 による 実 施 を 想 定 している ( 災 害 救 助 法 による 救 助 としては 予 定 し ていない ) としている その 続 きには 東 日 本 大 震 災 においては 要 配 慮 者 のニーズにきめ 細 かく 対 応 することが 難 しく 支 援 が 行 き 届 かなかったといわれている 過 去 の 他 の 災 害 においても 多 様 なニーズを もつ 要 配 慮 者 への 支 援 には 課 題 が 指 摘 されている このため 災 害 時 に 医 療 や 福 祉 ニ ーズが 想 定 される 要 配 慮 者 を 可 能 な 限 り 平 時 に 把 握 して 対 応 を 検 討 することが 重 要 と 39

なる また 当 事 者 と その 家 族 や 支 援 者 等 による 自 助 共 助 の 取 り 組 みに 寄 り 添 い 多 様 なニーズに 応 えるための 配 慮 に 平 時 から 取 り 組 む 必 要 がある と 記 述 されてはいるが その 責 任 と 費 用 については 明 確 に 読 み 取 ることはできない また 自 助 共 助 の 取 り 組 みに 寄 り 添 い とはどのような 意 味 合 いなのか 理 解 に 苦 しむ 発 災 時 その 直 後 に 直 接 的 な 公 助 を 求 めることは 現 実 的 では 無 いとは 考 え るが 自 らが 他 の 人 と 同 様 に(この 場 合 は 発 災 時 に 命 を 守 り 避 難 行 動 をとること) 行 うという 意 味 での 自 助 ができない もしくはできにくい 人 であり 共 助 を 求 めることも 周 りの 人 を 組 織 することも 自 らではできにくい もしくは できないであ ろう 人 が 大 半 を 占 める 人 が 対 象 である せめて 事 前 に その 人 にとっての 自 助 につながる 用 具 やバリアフリーの 環 境 そして 人 的 な 支 援 等 の 確 保 等 により 自 助 ができる 仕 組 み 作 りや 実 態 を 反 映 する 避 難 行 動 要 支 援 者 名 簿 の 作 成 の 基 一 人 一 人 の 実 情 に 合 った 個 別 計 画 を 作 成 する 中 で 支 援 する 側 自 身 が 命 を 守 り 支 援 することを 無 理 強 いしない 共 助 をしっかりと 位 置 づける 必 要 があると 考 える しかし いずれも 時 間 も 経 費 もかかることであろう それも 全 て 市 町 村 任 せであ るとしたら 財 政 規 模 や 考 え 方 の 違 いにより 中 身 は 大 きく 違 うであろうし この 間 の かけ 声 の 結 果 の 一 つとしての 熊 本 の 状 況 があるとしたら 同 様 のことが 起 こるであ ろうことは 想 像 に 難 くない 改 めて 熊 本 のことや 阪 神 淡 路 東 北 でのことを 想 起 し 災 害 対 策 基 本 法 その 後 のいくつかの 取 組 指 針 やガイドライン また 憲 法 や 障 害 のある 人 の 権 利 に 関 する 条 約 差 別 解 消 法 等 にも 学 び そして 我 々が 求 めていることに 対 しての 根 拠 としたい そし て この 間 起 こっていること そして このアンケートから 見 えてくるものを 合 わせて 検 討 し 少 なくとも 一 人 一 人 があきらめずに 何 らかの 形 で 見 通 しを 持 つ 事 ができる 様 現 状 では 先 の 見 えない 大 きく 開 いている 溝 を 埋 めていく 作 業 を 行 っていく 必 要 がある と 考 える もちろん 先 述 の 様 な 根 拠 を 基 に 公 に 求 めていくことはしながらも その 一 方 で 自 らができること- 命 を 守 り 今 ある 健 康 の 状 態 を 維 持 していくために 最 低 限 必 要 なことを 準 備 しておくこと-を 何 からでも 防 災 を 意 識 した 取 り 組 みを 一 歩 でも 進 めていく 必 要 もあると 考 える 繰 り 返 し 起 こってきたことに 対 して 繰 り 返 し 対 策 が 行 われてきた(はずである) しかし また 同 様 の 事 が 起 こってしまっている 天 災 だから 仕 方 がないのか 障 害 があるから 仕 方 がないのか 大 きな 災 害 が 起 これば 命 まであきらめなければならな いのか 天 災 は 忘 れた 頃 にやってくる と 言 ったとされる 戦 前 の 物 理 学 者 寺 田 寅 彦 は 災 難 雑 考 において 地 震 の 現 象 と 地 震 による 災 害 とは 区 別 して 考 えなければ ならない 現 象 のほうは 人 間 の 力 でどうにもならなくても 災 害 のほうは 注 意 次 第 で どんなにでも 軽 減 されうる 可 能 性 があるのである としている 防 災 を 意 識 して 何 か 一 歩 を 踏 み 出 すことが 日 常 に 防 災 ( 命 をあきらめないために できることして)を 位 置 づける 為 に 重 要 ではないか そのために とりあえずできる こととして 考 えられることを 以 下 に 列 挙 する 地 域 の 防 災 マップやハザードマップを 確 認 する 土 地 の 歴 史 を 知 る 自 宅 の 地 質 等 を 確 認 する (いずれもネットでも 可 図 書 館 等 も 利 用 )それにより 自 40

宅 の 周 りで 起 こり 得 ることを 確 認 想 像 する 災 害 時 に 備 えた 水 や 食 事 それぞれの 障 害 の 部 分 への 支 援 に 必 要 な 用 具 や 薬 等 を 準 備 する 家 具 の 固 定 や 上 からものが 落 ちてこないようにする トイレ 排 泄 に 関 わっての 準 備 をする 近 隣 の 避 難 所 を 複 数 確 認 し そこまでの 避 難 路 を 実 際 に 確 認 する できれば 隣 近 所 の 人 と 大 阪 府 の 防 災 メールに 登 録 する いくつかの 想 定 をして 家 族 間 の 連 絡 体 制 を 確 認 する 自 宅 の 耐 震 診 断 を 受 け 必 要 に 応 じて 耐 震 工 事 を 行 う ( 行 政 からの 補 助 金 を 確 認 ) 障 害 者 ( 児 )を 守 る 全 大 阪 連 絡 協 議 会 障 害 者 にとっての 防 災 課 題 検 討 委 員 会 氏 名 担 当 所 属 等 雨 田 信 幸 要 援 護 者 支 援 マニュアル きょうされん 大 阪 支 部 荒 木 勝 司 大 阪 市 障 害 者 ( 児 )を 守 る 住 吉 連 絡 協 議 会 今 西 恒 毅 泉 北 泉 南 岸 和 田 障 害 者 児 関 係 団 体 連 絡 協 議 会 朽 見 圭 子 要 援 護 者 名 簿 北 河 内 寝 屋 川 市 障 害 児 者 を 守 る 親 の 会 塩 見 洋 介 事 務 局 障 害 者 ( 児 )を 守 る 全 大 阪 連 絡 協 議 会 関 口 奈 緒 美 避 難 所 等 南 河 内 南 河 内 障 害 者 団 体 連 絡 会 高 橋 茂 之 中 河 内 障 害 者 ( 児 )を 守 る 東 大 阪 連 絡 協 議 会 西 村 具 通 三 島 吹 田 市 障 害 児 者 を 守 る 連 絡 協 議 会 信 下 博 豊 能 障 害 児 者 を 守 る 豊 中 連 絡 協 議 会 増 澤 高 志 総 論 避 難 訓 練 補 論 工 学 博 士 生 活 工 房 代 表 吉 井 マヤ 堺 市 堺 障 害 者 ( 児 ) 団 体 連 絡 協 議 会 41