税 理 士 が 教 える 知 って 得 するマイホーム 節 税 術
2013 年 度 税 制 改 正 の 概 要 とスケジュール- 家 計 相 続 税 基 礎 控 除 を4 割 圧 縮 相 続 税 小 規 模 宅 地 等 の 特 例 要 件 緩 和 教 育 資 金 の 一 括 贈 与 1,500 万 円 まで 非 課 税 (~15 年 12 月 末 ) リフォーム 減 税 の 拡 充 延 長 (~17 年 12 月 末 ) 二 世 帯 住 宅 老 人 ホーム 入 所 の 場 合 の 小 規 模 宅 地 等 の 特 例 要 件 緩 和 2
Ⅰ. 買 う 前 に 知 っておく 1. 購 入 資 金 と 持 分 は 一 致 させておくこと! 資 金 の 拠 出 者 父 親 1000 万 円 息 子 1000 万 円 50%ずつ 資 金 拠 出 持 分 父 親 0% 息 子 100% これでは 贈 与 になる! < 注 意 点 > 注 取 得 資 金 の 拠 出 者 と 持 分 が 合 致 しない 場 合 贈 与 注 所 得 のない 人 が 自 己 資 金 を 拠 出 する 場 合 資 金 の 出 所 に 注 意 < 資 金 と 持 分 が 一 致 しない 場 合 は...> 1 正 しい 持 分 に 修 正 錯 誤 登 記 資 金 の 返 却 など 2 一 致 しない 額 を 貸 借 関 係 とする 金 銭 消 費 貸 借 契 約 書 の 作 成 返 済 の 実 行 ( 振 込 み 証 拠 を 残 す) 3 贈 与 とする 1. 住 宅 取 得 等 資 金 贈 与 の 非 課 税 2. 相 続 時 精 算 課 税 - 住 宅 の 特 例 3. 通 常 の 贈 与 税 の 対 象 3
2. 住 宅 取 得 等 資 金 贈 与 の 非 課 税 制 度 を 活 用 する 2012 年 より 住 宅 取 得 資 金 の 贈 与 を 受 けた 場 合 は 贈 与 税 の 非 課 税 枠 が 拡 大 さ れています (1) 内 容 この 制 度 は 20 歳 以 上 の 子 供 が 親 や 祖 父 母 など 直 系 尊 属 から 居 住 用 家 屋 の 取 得 に 充 てるために 金 銭 の 贈 与 を 受 けた 場 合 に 下 記 の 金 額 まで 贈 与 税 を 非 課 税 とする 制 度 です 住 宅 取 得 等 資 金 贈 与 の 非 課 税 枠 贈 与 年 一 般 の 贈 与 省 エネ 耐 震 性 の 高 い 住 宅 ( ) 2012 年 1,000 万 円 1,500 万 円 2013 年 700 万 円 1,200 万 円 2014 年 500 万 円 1,000 万 円 省 エネルギー 対 策 等 級 4または 耐 震 等 級 2 以 上 ( 免 震 住 宅 含 む)の 住 宅 東 日 本 大 震 災 の 被 災 者 については 3 年 間 1,000 万 円 と 1,500 万 円 の 非 課 税 となる (2) 主 な 要 件 1 居 住 要 件 贈 与 を 受 けた 年 の 翌 年 3 月 15 日 までに 居 住 の 用 に 供 することが 必 要 です ただし 住 宅 を 新 築 する 場 合 には 居 住 することが 確 実 ( 翌 年 3/15 までに 屋 根 ま でできていること)で かつ12 月 末 までに 居 住 していれば 適 用 を 受 けることができ ます (マンションや 住 宅 の 購 入 については 翌 年 3/15 までに 居 住 している 必 要 があります) 2 所 得 要 件 2012~2014 年 中 の 贈 与 について 適 用 を 受 けられる 者 は 贈 与 を 受 けた 年 の 合 計 所 得 金 額 が2,000 万 円 以 下 の 者 に 限 られます 3 物 件 の 要 件 床 面 積 50 m2 以 上 240 m2 以 下 (2012 年 改 正 で 上 限 設 定 ただし 東 日 本 大 震 災 の 被 災 者 を 除 く)の 住 宅 2 分 の 1 以 上 が 自 己 の 居 住 用 であること 中 古 住 宅 も 適 用 可 耐 火 建 築 物 築 25 年 以 内 4
上 記 以 外 築 20 年 以 内 ただし 一 定 の 耐 震 基 準 適 合 証 明 書 又 は 住 宅 性 能 評 価 書 の 写 し に より 証 明 されたものについては 建 築 年 数 の 制 限 はありません (ただし 購 入 前 に 証 明 されたものであること) 住 宅 の 新 築 等 に 先 行 して 取 得 する その 敷 地 となる 土 地 を 取 得 する 場 合 の 資 金 贈 与 についても 非 課 税 の 対 象 となります (3)この 制 度 の 活 用 1リフォームにも 活 用 できる この 贈 与 税 の 非 課 税 は 住 宅 の 新 築 購 入 に 限 らず 一 定 の 増 改 築 の 資 金 などにも 活 用 することができます 一 定 の 増 改 築 等 とは 贈 与 を 受 けた 者 が 日 本 国 内 に 所 有 し かつ 自 己 の 居 住 の 用 に 供 している 家 屋 について 行 われる 増 築 改 築 大 規 模 の 修 繕 大 規 模 の 模 様 替 その 他 の 工 事 のうち 一 定 のもので 次 の 要 件 を 満 たすものをいいます イ) 増 改 築 等 の 工 事 に 要 した 費 用 が 100 万 円 以 上 であること なお 居 住 用 部 分 の 工 事 費 が 全 体 の 工 事 費 の 2 分 の 1 以 上 でなければなりません ロ) 増 改 築 等 後 の 家 屋 の 床 面 積 の 2 分 の 1 以 上 に 相 当 する 部 分 が 専 ら 居 住 の 用 に 供 されること ハ) 増 改 築 等 後 の 家 屋 の 登 記 簿 上 の 床 面 積 ( 区 分 所 有 の 場 合 には その 区 分 所 有 する 部 分 の 床 面 積 )が 50 m2 以 上 240 m2 以 下 であること 2 相 続 時 精 算 課 税 との 併 用 も 可 相 続 時 精 算 課 税 とも 併 用 することが 可 能 です (2013 年 の 限 度 額 ) 省 エネ 耐 震 1,200 万 円 +2,500 万 円 = 3,700 万 円 通 常 の 住 宅 700 万 円 +2,500 万 円 = 3,200 万 円 3 相 続 税 対 策 に 有 効 無 税 で 財 産 を 移 転 でき 相 続 時 に 持 ち 戻 す 必 要 もないため 相 続 税 対 策 になりま す ( 相 続 時 精 算 課 税 との 違 い) 5
3. 相 続 時 精 算 課 税 による 贈 与 を 活 用 する (1) 制 度 の 概 要 贈 与 時 に 贈 与 税 を 払 わずに 子 に 財 産 を 贈 与 し 相 続 時 に 精 算 すればよい 制 度 が 2003 年 にできました ( 相 続 時 精 算 課 税 の 概 要 ) 項 目 一 般 の 精 算 課 税 住 宅 の 特 例 親 の 年 齢 65 歳 以 上 制 限 なし 子 の 年 齢 20 歳 以 上 20 歳 以 上 非 課 税 枠 2,500 万 円 2,500 万 円 超 える 場 合 の 税 率 20% 20% 申 告 要 件 翌 年 3/15 迄 翌 年 3/15 迄 110 万 円 控 除 以 降 適 用 不 可 以 降 適 用 不 可 年 齢 は 贈 与 を 受 けた 年 の1 月 1 日 における 年 齢 ポイント 1 贈 与 時 は 上 記 枠 内 は 非 課 税 となるが 実 際 の 相 続 があった 時 に 相 続 財 産 に 組 み 入 れて 相 続 税 を 計 算 する 2その 際 2,500 万 円 の 枠 を 超 えて 既 に 支 払 った 贈 与 税 は 相 続 税 から 控 除 できる 3 父 親 および 母 親 から 上 記 贈 与 をそれぞれ 受 けられる (2) 活 用 方 法 1 親 の 相 続 財 産 の 総 額 を 概 算 で 計 算 しておくこと 2まずは 住 宅 取 得 等 資 金 の 贈 与 税 の 非 課 税 制 度 (3ページ)を 使 う 31の 親 の 財 産 が 相 続 税 の 基 礎 控 除 額 以 下 の 場 合 は 相 続 時 精 算 課 税 を 使 えば 贈 与 の 時 に 贈 与 税 がかからず 相 続 の 時 にも 相 続 税 がかからない 親 の 財 産 を 生 前 に 有 効 に 活 用 することができる (3) 税 制 改 正 に 注 意 12015 年 1 月 より 相 続 税 の 基 礎 控 除 が 改 正 されます 現 在 5,000 万 円 +1,000 万 円 法 定 相 続 人 の 数 改 正 後 3,000 万 円 + 600 万 円 法 定 相 続 人 の 数 22015 年 1 月 より 相 続 時 精 算 課 税 制 度 が 改 正 されます 受 贈 者 の 範 囲 に 20 歳 以 上 である 孫 が 追 加 されます 贈 与 者 の 年 齢 要 件 が 60 歳 以 上 となります ( 現 行 は 65 歳 以 上 ) 6
4. 贈 与 税 の 配 偶 者 控 除 を 活 用 する (1) 対 象 となる 贈 与 婚 姻 期 間 が20 年 以 上 である 配 偶 者 から 居 住 用 不 動 産 の 贈 与 を 受 けた 場 合 または 金 銭 の 贈 与 を 受 けて 居 住 用 不 動 産 を 購 入 し 居 住 した 場 合 (2) 贈 与 税 の 課 税 対 象 額 贈 与 を 受 けた 不 動 産 の 価 額 または 金 銭 の 額 -2,000 万 円 -110 万 円 ( 相 続 税 評 価 額 ) (3) 効 果 一 方 の 配 偶 者 の 財 産 が 多 い 場 合 に 効 果 的 家 屋 の 持 分 を 持 つことにより その 後 売 却 した 場 合 などに 3,000 万 円 控 除 を2 人 分 使 うことができる 相 続 した 自 宅 などに 効 果 的 5. 消 費 税 率 のアップと 住 宅 等 の 経 過 措 置 2014 年 4 月 より 税 率 5% 8% に 増 税 経 過 措 置 2013 年 9 月 末 まで 請 負 契 約 分 は5% 2015 年 9 月 より 税 率 8% 10% に 増 税 経 過 措 置 2015 年 3 月 末 まで 請 負 契 約 分 は8% 消 費 税 率 経 過 措 置 契 約 と 引 き 渡 しの 時 期 に 注 意 2013 年 9 月 末 までに 請 負 契 約 すれば いつ 引 き 渡 しでも5% 2013 年 10 月 以 降 契 約 の 場 合 は 2014 年 3 月 末 までに 引 き 渡 しであれ ば5% 4 月 以 降 の 引 き 渡 しは8% 7
6. 知 っておきたい 小 規 模 宅 地 等 の 特 例 マイホーム 取 得 にあたって 将 来 の 相 続 などを 考 える 上 で 是 非 知 っておきたい 特 例 です 親 と 同 居 するか 二 世 帯 住 宅 にするか 将 来 は 誰 が 相 続 するのか そのようなことも 考 えておくことが 大 事 です 小 規 模 宅 地 等 の 特 例 とは 下 記 の 居 住 用 や 事 業 用 の 土 地 について 相 続 税 を 計 算 する 際 に 評 価 減 を 行 える 特 例 です (1) 現 行 の 制 度 の 内 容 次 のとおり3 種 類 の 土 地 を 400 m2に 換 算 して 合 計 400 m2までしか 評 価 減 を 受 けることができません A + B 5/3 + C 2 400m2 区 分 減 額 割 合 適 用 面 積 備 考 A: 特 定 事 業 用 特 定 事 業 を 承 継 して 継 続 した 場 合 80% 400 m2まで 同 族 会 社 事 業 用 ( 不 動 産 貸 付 業 を 除 く) 1 配 偶 者 が 相 続 B: 特 定 居 住 用 80% 240 m2まで 2 同 居 親 族 が 相 続 し 継 続 居 住 3 家 なき 子 が 相 続 4 同 一 生 計 親 族 の 居 住 用 C: 貸 付 事 業 用 50% 200 m2まで 青 空 駐 車 場 は 対 象 外 最 低 アス ファルト 舗 装 が 必 要 家 なき 子 とは 相 続 前 3 年 間 自 己 または 配 偶 者 の 持 ち 家 に 住 んでない 子 ( 配 偶 者 および 同 居 親 族 がいない 場 合 に 限 る) (2) 改 正 の 内 容 1 特 定 居 住 用 宅 地 の 対 象 面 積 拡 大 240 m2 330 m2 2 特 定 事 業 用 宅 地 上 記 の 換 算 を 行 わず 単 独 で 400 m2まで 評 価 減 が 使 える 3 特 定 居 住 用 宅 地 上 記 の 換 算 を 行 わず 単 独 で 330 m2まで 評 価 減 が 使 える 41 棟 の2 世 帯 住 宅 で 構 造 上 区 分 されている 場 合 でも その 独 立 部 分 に 居 住 して いた 親 族 が 相 続 する 場 合 は その 全 部 が 小 規 模 宅 地 の 評 価 減 の 対 象 になる 5 老 人 ホームに 入 所 したことにより 居 住 用 に 該 当 しなくなった 建 物 の 敷 地 でも 介 護 が 必 要 なため 入 所 したものであること およびその 家 屋 が 貸 付 けられていな ければ 小 規 模 宅 地 の 評 価 減 の 対 象 になる 123は 2015 年 1 月 1 日 以 後 の 相 続 から 適 用 されます 45は 2014 年 1 月 1 日 以 後 の 相 続 から 適 用 されます 8
7. 住 宅 ローン 控 除 を 活 用 する (1) 制 度 の 概 要 10 年 以 上 の 住 宅 ローンをして 住 宅 を 購 入 した 場 合 は 住 宅 ローン 控 除 を 受 ける ことができます 住 宅 ローン 控 除 は 所 得 税 や 住 民 税 から 一 定 の 金 額 を 控 除 することにより 税 金 の 還 付 を 受 けたり 納 付 する 税 額 が 減 額 される 制 度 です < 現 在 の 住 宅 ローン 控 除 > 本 年 末 までとなっています 一 般 の 住 宅 ローン 控 除 居 住 年 控 除 期 間 住 宅 借 入 金 の 限 度 額 控 除 率 最 高 控 除 額 2013 年 10 年 間 2,000 万 円 1.0% 20 万 円 認 定 長 期 優 良 住 宅 認 定 低 炭 素 住 宅 の 住 宅 ローン 控 除 居 住 年 控 除 期 間 住 宅 借 入 金 の 限 度 額 控 除 率 最 高 控 除 額 2013 年 10 年 間 3,000 万 円 1.0% 30 万 円 住 民 税 からの 控 除 ( 所 得 税 から 引 き 切 れない 場 合 ) 所 得 税 の 課 税 総 所 得 の 5% 最 大 97,500 円 まで 控 除 される < 改 正 内 容 > 4 年 間 延 長 :2017 年 12 月 まで 消 費 税 増 税 に 伴 い 2014 年 4 月 以 降 居 住 分 から 増 額 されます 一 般 の 住 宅 ローン 控 除 居 住 年 月 控 除 期 間 住 宅 借 入 金 の 限 度 額 控 除 率 最 高 控 除 額 2014 年 3 月 迄 10 年 間 2,000 万 円 1.0% 20 万 円 2014 年 4 月 ~ 2017 年 12 月 迄 10 年 間 4,000 万 円 1.0% 40 万 円 認 定 長 期 優 良 住 宅 認 定 低 炭 素 住 宅 の 住 宅 ローン 控 除 居 住 年 月 控 除 期 間 住 宅 借 入 金 の 限 度 額 控 除 率 最 高 控 除 額 2014 年 3 月 迄 10 年 間 3,000 万 円 1.0% 30 万 円 2014 年 4 月 ~ 2017 年 12 月 迄 10 年 間 5,000 万 円 1.0% 50 万 円 ( 注 )2014 年 4 月 からの 欄 の 金 額 は 消 費 税 率 が 8%または 10%である 場 合 それ 以 外 の 場 合 の 借 入 限 度 額 は 2,000 万 円 ( 認 定 住 宅 は 3,000 万 円 )となる 9
経 過 措 置 で 5%の 税 率 が 適 用 される 場 合 は 2014 年 4 月 以 降 でも 住 宅 ロー ン 控 除 は 以 前 のままということである (ダブルで 優 遇 は 受 けられない) 住 民 税 からの 控 除 ( 所 得 税 から 引 き 切 れない 場 合 )2014 年 4 月 から 所 得 税 の 課 税 総 所 得 の 7% 最 大 136,500 円 まで 控 除 される ただし 控 除 額 が 拡 大 されるのは 上 記 注 と 同 様 消 費 税 率 が 8%または 10% である 場 合 に 限 られる 現 金 給 付 ( 新 設 未 決 定 ) 所 得 税 住 民 税 から 控 除 し 切 れないローン 控 除 額 は 現 金 で 支 給 する ( 詳 細 は 今 後 ) (2) 住 宅 ローン 控 除 の 要 件 1 床 面 積 50 m2 以 上 の 住 宅 であること 2 返 済 期 間 10 年 以 上 の 借 入 金 があること 3 所 得 が 年 3,000 万 円 以 下 であること 4 居 住 用 の 3,000 万 円 特 別 控 除 買 換 え 特 例 などを 受 ける 場 合 には 適 用 不 可 5 中 古 住 宅 も 適 用 可 ( 耐 火 構 造 築 25 年 以 内 それ 以 外 築 20 年 以 内 ) 他 (3) 増 改 築 工 事 にも 利 用 できる この 住 宅 ローン 控 除 は 一 定 の 増 改 築 工 事 にも 利 用 することができます この 場 合 には 次 の 要 件 が 必 要 です 1 自 己 が 所 有 し 自 己 の 居 住 の 用 に 供 する 家 屋 について 行 なった 工 事 であること 2 増 築 改 築 など 建 築 基 準 法 に 規 定 する 大 規 模 な 工 事 であること など 3 工 事 費 が 100 万 円 を 超 えており その 1/2 以 上 が 自 己 の 居 住 用 の 工 事 であること 41. 特 例 要 件 の1~4の 要 件 を 満 たしていること なお Ⅱのリフォーム 支 援 の 減 税 措 置 を 受 けられる 場 合 は そちらとの 選 択 適 用 に なります 注 : 住 宅 ローン 控 除 による 還 付 は 本 人 の 源 泉 所 得 税 の 額 が 限 度 となります 夫 婦 共 所 得 がある 場 合 は 共 有 にして ローンも 連 帯 債 務 にすれば2 人 で 控 除 を 受 けられま す 10
8. 長 期 優 良 住 宅 制 度 を 活 用 する この 制 度 は 長 期 に 渡 り 居 住 可 能 な 住 宅 を 増 やすことにより 良 質 な 住 宅 ストック を 将 来 世 代 に 承 継 し より 豊 かでやさしい 暮 らしへの 転 換 を 促 進 する 制 度 です (1) 長 期 優 良 住 宅 の 認 定 基 準 ( 概 要 ) 認 定 を 受 ける 必 要 あり 認 定 長 期 優 良 住 宅 性 能 項 目 等 概 要 劣 化 対 策 数 世 代 にわたり 住 宅 の 構 造 躯 体 が 使 用 できること 耐 震 性 極 めて 稀 に 発 生 する 地 震 に 対 し 継 続 利 用 のための 改 修 の 容 易 化 を 図 るため 損 傷 のレベルの 低 減 を 図 ること 維 持 管 理 更 新 の 容 易 性 構 造 躯 体 に 比 べて 耐 用 年 数 が 短 い 内 装 設 備 について 維 持 管 理 ( 清 掃 点 検 補 修 更 新 )を 容 易 に 行 うために 必 要 な 措 置 が 講 じられていること 可 変 性 居 住 者 のライフスタイルの 変 化 等 に 応 じて 間 取 りの 変 更 が 可 能 な 措 置 が 講 じられていること バリアフリー 性 将 来 のバリアフリー 改 修 に 対 応 できるよう 共 用 廊 下 等 に 必 要 な スペースが 確 保 されていること 省 エネルギー 性 必 要 な 断 熱 性 能 等 の 省 エネルギー 性 能 が 確 保 されていること 居 住 環 境 良 好 な 景 観 の 形 成 その 他 の 地 域 における 居 住 環 境 の 維 持 及 び 向 上 に 配 慮 されたものであること 住 戸 面 積 良 好 な 居 住 水 準 を 確 保 するために 必 要 な 規 模 を 有 すること 一 戸 建 ての 住 宅 75 m2 以 上 (2 人 世 帯 の 一 般 型 誘 導 居 住 面 積 水 準 ) 維 持 保 全 計 画 建 築 時 から 将 来 を 見 据 えて 定 期 的 な 点 検 補 修 等 に 関 する 計 画 が 策 定 されていること (2) 長 期 優 良 住 宅 制 度 による 優 遇 措 置 1 住 宅 ローン 控 除 制 度 の 優 遇 ( 前 ページ 参 照 ) 2 投 資 型 住 宅 取 得 減 税 ( 下 記 5. 参 照 ) 3 登 録 免 許 税 の 優 遇 保 存 登 記 ( 一 般 ) 1.5/1000 ( 優 良 ) 1.0/1000 移 転 登 記 ( 一 般 )3.0/1000 ( 優 良 ) 1.0/1000 4 不 動 産 取 得 税 一 般 住 宅 特 例 の 控 除 額 1,200 万 円 ( 優 良 )1,300 万 円 5 固 定 資 産 税 戸 建 ( 一 般 ) 1~3 年 目 1/2 軽 減 ( 優 良 )1~5 年 目 同 軽 減 マンション ( 一 般 )1~5 年 目 1/2 軽 減 ( 優 良 )1~7 年 目 同 軽 減 6 住 宅 ローン フラット35S 金 利 1.0% 優 遇 期 間 を 10 年 20 年 に 長 期 優 良 住 宅 でなくても 一 定 の 要 件 を 満 たせば 優 遇 を 受 けられます 11
(3) 投 資 型 ( 住 宅 取 得 ) 減 税 長 期 優 良 住 宅 を 新 築 等 した 場 合 (2009 年 1 月 1 日 ~2013 年 12 月 31 日 ) 認 定 長 期 優 良 住 宅 を 新 築 し または 新 築 を 取 得 した 場 合 には 住 宅 ローンを 組 まな いで 取 得 した 場 合 であっても 所 得 税 額 の 控 除 を 受 けることができます 所 得 税 額 から 控 除 される 金 額 は 次 のとおりです なお 控 除 しきれない 場 合 には 翌 年 に 繰 越 することができます その 年 の 合 計 所 得 金 額 が 3,000 万 円 を 超 える 場 合 には 適 用 されません 控 除 額 = 標 準 的 な 性 能 強 化 費 用 相 当 額 (500 万 円 限 度 ) 10% 標 準 的 な 性 能 強 化 費 用 とは 長 期 優 良 住 宅 の 認 定 に 係 る 耐 久 性 耐 震 性 省 エ ネ 性 能 可 変 性 更 新 の 容 易 性 等 の 項 目 ごとに その 基 準 に 適 合 するために 必 要 となる 標 準 的 な 費 用 をいう(m2あたり 決 められた 金 額 床 面 積 ) 長 期 優 良 住 宅 に 係 る 標 準 的 な 性 能 強 化 費 用 構 造 種 別 1m2あたり 単 価 木 造 床 面 積 1m2につき33,000 円 鉄 骨 鉄 筋 コンクリート 造 床 面 積 1m2につき36,300 円 鉄 筋 コンクリート 造 床 面 積 1m2につき36,300 円 鉄 骨 造 床 面 積 1m2につき33,000 円 木 造 鉄 骨 鉄 筋 コンクリート 造 鉄 筋 コン 床 面 積 1m2につき33,000 円 クリート 造 及 び 鉄 骨 造 以 外 の 構 造 構 造 に 応 じた 単 位 当 たりの 金 額 に 床 面 積 を 乗 じた 額 が 性 能 強 化 費 用 となる 12
Ⅱ. 売 る 前 に 知 っておく 1. 居 住 用 の3,000 万 円 特 別 控 除 の 活 用 居 住 用 不 動 産 ( 自 宅 )を 譲 渡 して 譲 渡 益 が 出 る 場 合 には 譲 渡 益 から 3,000 万 円 を 控 除 することができる 制 度 です かなりポピュラーな 制 度 ですので まずはこの 制 度 の 活 用 を 考 えるべきです 特 に 相 続 物 件 などは この 制 度 の 検 討 が 欠 かせません 譲 渡 所 得 = 譲 渡 収 入 - 取 得 費 - 譲 渡 費 用 - 3,000 万 円 (1)3,000 万 円 控 除 適 用 の 注 意 点 1. 配 偶 者 や 直 系 親 族 同 一 世 帯 の 親 族 あるいはこれらの 者 が 経 営 する 会 社 への 譲 渡 は 対 象 外 2. 3 年 内 に 売 却 すること 3. 建 物 を 取 り 壊 した 場 合 は 1 年 以 内 に 土 地 の 譲 渡 契 約 をし 3 年 以 内 に 引 き 渡 せば 適 用 可 4. 建 物 を 取 壊 し 敷 地 の 一 部 を 売 った 場 合 は 一 定 の 条 件 のもと 適 用 可 5. 夫 婦 共 有 名 義 ( 建 物 )であれば 各 人 3,000 万 円 ずつ( 合 計 6,000 万 円 ) 6. 土 地 奥 様 建 物 ご 主 人 などの 場 合 は 合 わせて 3,000 万 円 まで 控 除 可 7. 住 宅 ローン 特 別 控 除 との 併 用 不 可 8. 過 去 2 年 間 に 居 住 用 買 換 え 3,000 万 円 控 除 等 を 受 けた 場 合 は 対 象 外 (2) 譲 渡 所 得 に 乗 じる 税 率 分 離 課 税 の 税 率 ( 所 有 期 間 は 譲 渡 した 年 の1 月 1 日 で 計 算 します) 長 期 : 所 有 期 間 5 年 超 20%( 所 得 税 15% 住 民 税 5%) 短 期 : 所 有 期 間 5 年 以 内 39%( 所 得 税 30% 住 民 税 9%) 超 長 期 の 居 住 用 不 動 産 の 税 率 居 住 用 不 動 産 の 場 合 所 有 期 間 が10 年 以 上 になると 税 率 が 下 がります 6,000 万 円 以 下 の 部 分 14%( 所 得 税 10% 住 民 税 4%) 6,000 万 円 超 の 部 分 20%( 所 得 税 15% 住 民 税 5%) 所 有 期 間 10 年 以 上 であれば 上 記 3,000 万 円 控 除 をした 後 に この 税 率 を 使 用 することができます 13
2. 居 住 用 財 産 の 買 換 え 制 度 (2013 年 12 月 31 日 まで) (1) 適 用 要 件 1 所 有 期 間 が 10 年 超 のマイホームであること 2 居 住 期 間 が 10 年 以 上 のマイホームであること 3 売 却 先 が 配 偶 者 や 親 族 等 の 特 別 な 関 係 者 ではないこと 4 売 却 した 年 の 前 年 から 翌 年 までの 3 年 間 に 買 換 えること 5 買 換 資 産 である 建 物 の 床 面 積 が 50 m2 以 上 のものであり 又 は 買 換 資 産 である 土 地 の 面 積 が 500 m2 以 下 であること 6 売 却 価 額 が 1 億 5 千 万 円 以 下 であること (2) 制 度 の 内 容 居 住 用 財 産 を 譲 渡 し 新 たに 居 住 用 財 産 ( 買 換 え 資 産 )を 購 入 した 場 合 において 上 記 のすべての 要 件 を 満 たせば 売 却 時 には 譲 渡 所 得 がなかったものとされ 将 来 買 換 資 産 を 売 却 した 際 に 今 回 の 売 却 分 と 合 わせて 税 金 を 納 めるものです ただし 次 の 図 のように 売 却 代 金 よりも 買 換 資 産 の 購 入 価 格 の 方 が 低 い 場 合 に は その 差 額 部 分 に 対 しては 売 却 時 に 課 税 されます 今 回 は 課 税 されない 部 分 ( 課 税 の 繰 延 ) 譲 渡 価 格 譲 渡 資 産 の 課 税 される 部 分 購 入 価 格 買 換 資 産 の (3) 効 果 注 意 点 この 特 例 を 使 うことにより 譲 渡 益 が 3,000 万 円 を 超 えていても 売 却 代 金 以 上 の 買 換 資 産 を 購 入 することにより 納 付 する 税 額 がなくなります ただし あくま でも 買 換 え 資 産 を 譲 渡 するまでの 税 金 の 繰 延 べであって 税 金 の 免 除 をされたわけ ではありませんので ご 注 意 ください なお この 特 例 では 所 有 期 間 以 外 に 居 住 期 間 という 要 件 も 満 たさなけれ ばなりません 所 有 期 間 は 売 却 年 の 1 月 1 日 時 点 で 判 定 しますが 居 住 期 間 につ いては 実 際 に 居 住 していた 期 間 で 判 定 することとなります もし 転 勤 等 で 居 住 していない 期 間 がある 場 合 には その 期 間 を 除 いて 考 える 必 要 があります 14
3. 譲 渡 損 が 出 そうな 場 合 の 対 策 通 常 不 動 産 の 譲 渡 損 失 については 他 の 所 得 と 損 益 通 算 できませんが 居 住 用 財 産 ( 自 宅 土 地 建 物 )の 譲 渡 により 損 失 が 生 じた 場 合 には 他 の 所 得 との 損 益 通 算 ができ また 3 年 間 の 繰 越 控 除 を 行 うことが 可 能 です なお この 特 例 は 2013 年 12 月 31 日 までの 譲 渡 について 適 用 することができます (1) 買 換 え 等 の 場 合 ( 買 換 え 等 の 場 合 の 損 失 ) 譲 渡 した 居 住 用 財 産 は 所 有 期 間 が5 年 を 超 えていること ( 譲 渡 年 の 1/1 で) 買 換 え 不 動 産 は 一 定 面 積 (50 m2 以 上 )の 家 屋 またはその 敷 地 であること 買 換 え 不 動 産 について 償 還 期 間 10 年 以 上 の 住 宅 ローンがあること 損 失 を 他 の 所 得 と 損 益 通 算 し なお 通 算 しきれない 部 分 3 年 間 繰 越 控 除 住 宅 ローン 控 除 と 併 用 可 (2)ローンの 残 債 が 残 る 場 合 ( 特 定 居 住 用 の 損 失 ) 譲 渡 した 居 住 用 財 産 は 所 有 期 間 が5 年 を 超 えていること ( 譲 渡 年 の 1/1 で) 譲 渡 した 日 の 前 日 において 償 還 期 間 10 年 以 上 のローンが 残 っていること ローンの 残 債 から 譲 渡 対 価 の 額 を 控 除 した 残 高 を 限 度 ローン 残 高 - 譲 渡 対 価 の 額 = 限 度 額 損 失 を 他 の 所 得 と 損 益 通 算 し なお 通 算 しきれない 部 分 3 年 間 繰 越 控 除 < 注 意 点 > 繰 越 控 除 は 所 得 金 額 が 3,000 万 円 以 下 の 年 分 のみ( 損 益 通 算 は 所 得 要 件 なし) 1は 取 得 資 産 のローンが 2は 譲 渡 資 産 のローンが 要 件 となる 前 年 または 前 々 年 に 3,000 万 円 控 除 居 住 用 の 買 換 えを 適 用 の 場 合 対 象 外 (3) 譲 渡 所 得 内 の 損 益 通 算 不 動 産 の 譲 渡 損 失 については 居 住 用 以 外 は 他 の 所 得 との 損 益 通 算 は 認 められ ません ただし 不 動 産 の 譲 渡 所 得 どうしでは 通 算 することができます 不 動 産 を 売 却 して 損 が 出 た 場 合 含 み 益 のある 他 の 不 動 産 を 売 却 する 同 益 が 出 た 場 合 含 み 損 のある 他 の 不 動 産 を 売 却 する 講 師 紹 介 樋 口 智 勇 (ひぐち のりお) 代 表 社 員 / 税 理 士 東 京 都 新 宿 区 西 新 宿 6-5-1 新 宿 アイランドタワー4F TEL:03-3345-8991 FAX:03-3345-8992 Eメール:higuchi@tmcg.co.jp 家 づくり 不 動 産 購 入 売 買 関 連 の 税 金 相 続 贈 与 の 問 題 などのご 相 談 は 初 回 無 料 で 承 っております お 気 軽 にご 相 談 ください 15