3. 鋼 橋 の 耐 久 性 向 上 に 関 わる 取 組 について (1) 溶 接 部 の 止 端 仕 上 げ 形 状 と 仕 上 げ 方 法 製 作 小 委 員 会 溶 接 技 術 部 会 村 上 貴 紀 山 田 浩 二 大 前 暢 鈴 木 俊 光 綿 谷 剛 1.はじめに 近 年 鋼 道 路 橋 においては 自 動 車 交 通 量 の 増 加 と 過 積 載 等 の 影 響 により 溶 接 接 合 部 において 多 数 の 疲 労 亀 裂 が 確 認 されている このことより 道 路 橋 示 方 書 同 解 説 II 鋼 橋 編 (2002 年 ) 1) において 鋼 橋 の 耐 久 性 の 向 上 を 図 るために 疲 労 の 影 響 を 考 慮 することが 規 定 され さらに 2012 年 には 道 路 橋 示 方 書 同 解 説 II 鋼 橋 編 2) および 鋼 構 造 物 の 疲 労 設 計 指 針 同 解 説 3) の 改 訂 により 鋼 橋 における 疲 労 設 計 が 充 実 化 された 疲 労 強 度 の 向 上 が 必 要 となる 場 合 もしくは 予 防 保 全 的 に 疲 労 強 度 の 向 上 を 図 る 場 合 において 一 般 的 に グラインダーによる 溶 接 部 の 止 端 仕 上 げが 適 用 される が 施 工 方 法 仕 上 げ 程 度 の 基 準 化 明 確 化 がまだ 十 分 な 状 況 にはなく 施 工 者 の 経 験 的 な 判 断 により 施 工 されることが 多 かった そこで 当 部 会 では 溶 接 部 の 止 端 仕 上 げに 着 目 し 止 端 仕 上 げの 施 工 方 法 や 仕 上 げ 程 度 の 明 確 化 注 意 点 などを 施 工 的 な 観 点 からまとめ より 実 際 の 施 工 に 即 した 溶 接 止 端 仕 上 げの 手 引 き を 作 成 するとともに 本 文 において 本 手 引 きの 概 説 を 行 うものである なお 止 端 仕 上 げ 形 状 等 についてはこれまで 明 確 で はなかったが 道 路 橋 示 方 書 同 解 説 II 鋼 橋 編 で は 止 端 仕 上 げの 曲 率 半 径 は3mm 以 上 と 規 定 され また 図 -1は ( 社 ) 日 本 橋 梁 建 設 協 会 としてこれまでに 実 施 した 面 外 ガセット 溶 接 継 手 における 止 端 曲 率 半 径 が 3mm 以 上 の 場 合 の 疲 労 試 験 データであり 疲 労 強 度 等 級 が 非 仕 上 げよりも1 等 級 向 上 していることが 確 認 さ れている 横 桁 の 仕 口 ( 多 主 桁 の 外 主 桁 に 取 り 付 けられるもの) など 十 字 継 手 としては 横 桁 の 仕 口 ( 多 主 桁 の 中 間 主 桁 に 取 り 付 けられるもの) 橋 脚 隅 角 部 の 梁 柱 接 合 部 などがあり 写 真 -1 に 適 用 継 手 の 事 例 を 示 す 応 力 範 囲 Δσ (N/mm 2 ) 200 100 3R 仕 上 げ 5R 仕 上 げ 溶 接 のまま 40 10 5 10 6 10 7 疲 労 寿 命 N (cycles) 図 -1 グラインダーによる 止 端 曲 率 半 径 3mm 以 上 の 止 端 仕 上 げを 行 った 疲 労 試 験 データ a) 垂 直 補 剛 材 b) 水 平 補 剛 材 JSSC A JSSC B JSSC C JSSC D JSSC E JSSC F 2. 止 端 仕 上 げの 適 用 箇 所 道 路 橋 示 方 書 同 解 説 では 1) 横 突 合 せ 溶 接 継 手 2) 十 字 溶 接 継 手 3)ガセット 溶 接 継 手 等 が 溶 接 部 の 止 端 仕 上 げを 行 うことで 疲 労 強 度 の 向 上 が 図 られ るとされている 手 引 きで 対 象 とした 継 手 形 状 は 面 外 ガセットおよび 十 字 継 手 ( 荷 重 伝 達 型 荷 重 非 伝 達 型 )とした 面 外 ガセット 継 手 としては 水 平 補 剛 材 c) 横 桁 仕 口 d) 橋 脚 隅 角 部 梁 柱 接 合 部 写 真 -1 適 用 継 手 事 例 3. 仕 上 げ 工 具 の 種 類 3.1 バーグラインダー バーグラインダーは 回 転 軸 の 先 端 に 軸 付 きの 先 端 工 具 を 取 付 け これを 高 速 回 転 させ 溶 接 部 表 面 の 切 削 3-1
または 研 削 を 行 う バーグラインダーは 形 状 が 細 いた め 狭 い 部 位 の 切 削 または 研 削 に 適 しており また 先 端 工 具 として 使 用 する 超 硬 バーや 軸 付 き 砥 石 の 種 類 が 多 く 局 部 的 な 切 削 または 研 削 に 適 し 溶 接 部 の 形 状 や 仕 上 げ 形 状 に 応 じた 曲 面 状 の 滑 らかな 仕 上 げ 面 と することができる 3.2 ディスクグラインダー ディスクグラインダーは 円 盤 状 の 砥 石 を 高 速 回 転 させ 溶 接 部 表 面 の 切 削 または 研 削 を 行 う ディスクグ ラインダーは 突 合 せ 溶 接 の 余 盛 りビード 仕 上 げのよ うに 構 造 上 開 放 した 部 位 を 切 削 または 研 削 するのに 適 しており バーグラインダーと 比 べて 切 削 量 が 多 い 砥 石 の 先 端 を 使 用 することにより 局 部 的 な 切 削 または 研 削 も 可 能 ではあるが 曲 面 状 の 滑 らかな 仕 上 げ 面 と するには 適 さない 4. 止 端 仕 上 げ 方 法 止 端 仕 上 げは 仕 上 げ 形 状 を 目 標 の 曲 率 半 径 で 滑 ら かな 曲 面 とする 必 要 があるため 原 則 としてバーグラ インダーで 行 う ディスクグラインダーは 目 標 の 曲 率 半 径 の 仕 上 げ 形 状 とするには 高 い 技 量 が 必 要 であり また 仕 上 げ 跡 には 応 力 方 向 に 直 角 な 直 線 状 の 切 削 痕 が 残 り 切 削 痕 の 深 さによっては 疲 労 強 度 に 影 響 する ため 止 端 仕 上 げには 不 適 切 である ただし 仕 上 げ 前 の 止 端 形 状 によってはバーグラインダーのみの 仕 上 げが 難 しい 場 合 があり この 場 合 はディスクグライン ダーで 止 端 仕 上 げがしやすい 形 状 に 仕 上 げた 後 バー グラインダーで 仕 上 げるのがよい この 際 ディスク グラインダーによる 切 削 痕 を 残 さないようにする 写 真 -2 にバーグラインダーおよびディスクグラインダ ーにより 止 端 仕 上 げを 施 した 外 観 写 真 を 示 す 適 切 不 適 切 切 削 痕 a)バーグラインダー b)ディスクグラインダー 写 真 -2 仕 上 げ 工 具 の 違 いによる 仕 上 げ 外 観 4.1 推 奨 工 具 バーグラインダーの 先 端 工 具 として 超 硬 バーがあり 多 くの 形 状 および 呼 び 刃 径 がある その 中 でも 目 標 の 曲 率 半 径 と 同 じ 直 径 の 球 形 あるいは 砲 弾 形 の 超 硬 バ ーは 比 較 的 容 易 に 目 標 の 曲 率 半 径 の 止 端 形 状 が 得 ら れるため 止 端 仕 上 げに 適 している またツクシ 形 や トンガリ 形 は 先 端 部 を 用 いて 止 端 ラインを 除 去 する ことに 適 しているが 刃 の 中 間 部 を 用 いれば 止 端 部 以 外 のビード 面 の 切 削 にも 併 用 することができる ただ し 曲 率 半 径 が 刻 々と 変 化 しているため 一 定 の 曲 率 半 径 を 得 るには 技 量 を 要 する 超 硬 バーには 他 にも 種 類 があるが 止 端 仕 上 げに 適 しているのは 上 記 の4 種 類 で あり その 特 徴 を 表 -1に 示 す これらの 特 徴 を 参 考 に 最 も 適 した 超 硬 バーを 用 いる 種 類 ツ ク シ ト ン ガ リ 球 砲 弾 形 状 表 -1 超 硬 バーの 特 徴 特 徴 先 端 部 と 平 坦 部 を 併 用 して 使 用 することが 可 能 であり 仕 上 げ 作 業 における 適 用 範 囲 が 広 い ただし 超 硬 バーを 押 し 当 てる 角 度 によっ て 曲 率 半 径 が 変 わるため 注 意 が 必 要 である 尖 った 先 端 部 を 利 用 し 容 易 に 止 端 ラインを 除 去 することが 可 能 である ただし 目 標 の 曲 率 半 径 を 確 保 するためには 先 端 部 のみで 切 削 す ることができないため 曲 率 半 径 の 大 きな 部 分 で 切 削 する 超 硬 バーを 押 し 当 てる 角 度 によらず 一 定 の 曲 率 半 径 が 得 られる ビード 止 端 部 のみの 仕 上 げ には 適 するが 仕 上 げ 部 の 接 触 面 積 が 小 さいた め 広 範 囲 の 仕 上 げには 不 向 きである 超 硬 バーの 先 端 部 を 使 用 する 場 合 球 形 と 同 様 に 当 てる 角 度 によらず 一 定 の 曲 率 半 径 が 得 ら れるためビード 止 端 部 の 仕 上 げに 適 する 切 削 量 が 多 い 部 位 の 仕 上 げは 平 坦 部 を 使 用 する 4.2 推 奨 施 工 条 件 (1) 回 転 数 バーグラインダーの 無 負 荷 回 転 数 は グラインダー の 種 類 により 異 なる 超 硬 バーによる 止 端 仕 上 げに 使 用 しているエア 式 バーグラインダーの 回 転 数 を 鋼 橋 製 作 会 社 13 社 にアンケート 調 査 した 結 果 12,000~ 26,800rpmであり 機 種 も 様 々である また 回 転 数 が 遅 い 場 合 超 硬 バーを 押 し 当 てた 時 に 跳 ねやすくなり 周 囲 に 当 て 傷 がつく 場 合 があり 回 転 が 速 い 場 合 は 切 削 量 が 増 すため 作 業 性 が 良 くなる これらのことよ り バーグラインダーは 無 負 荷 回 転 数 が12,000rpm 以 上 のものを 使 用 するのがよい なお 回 転 数 の 上 限 につ いては 使 用 する 超 硬 バーの 最 高 使 用 回 転 数 以 下 にし 3-2
なければならない また バーグラインダーの 回 転 軸 が 偏 心 していると 回 転 数 の 低 下 および 仕 上 げ 時 に 跳 ねる 原 因 となるので 工 具 の 使 用 前 にテストピース 等 で 点 検 確 認 するのが よい (2) 押 し 当 て 位 置 と 動 作 止 端 仕 上 げ 時 における 超 硬 バーの 狙 い 位 置 と 角 度 を 球 形 の 超 硬 バーを 用 いた 場 合 を 例 として 図 -2に 示 す 当 て 位 置 は 超 硬 バーを 止 端 中 央 部 に 合 わせ 溶 接 線 に 沿 って 押 し 引 きを 繰 り 返 す この 際 下 板 の 削 り 込 み を 小 さくするために 超 硬 バーを 溶 接 部 側 に 押 し 当 て ながら 運 棒 するのがよい また 当 て 位 置 が 安 定 する までは 超 硬 バーが 跳 ねやすいため 注 意 が 必 要 である スカラップ 部 のまわし 溶 接 を 仕 上 げる 場 合 図 -3に 示 すように 超 硬 バーの 当 て 角 度 が 限 定 されるため 球 形 の 超 硬 バーを 用 いることが 望 ましい (3)まわし 溶 接 部 の 仕 上 げ 範 囲 止 端 仕 上 げの 範 囲 は 基 本 的 に 設 計 図 面 の 指 示 によ るものとするが 面 外 ガセット 継 手 やスカラップ 継 手 のまわし 溶 接 の 疲 労 強 度 向 上 のための 止 端 仕 上 げは 図 -4 に 示 す 範 囲 を 仕 上 げるのがよい 4) また 止 端 仕 上 げと 非 仕 上 げとの 境 界 部 を 滑 らかにするために 止 端 仕 上 げの 漸 変 区 間 を 設 けるのがよい( 写 真 -3) t 漸 変 区 間 2t 以 上 2t 以 上 止 端 仕 上 げ 範 囲 図 -4 まわし 溶 接 部 の 止 端 仕 上 げ 範 囲 まわし 溶 接 部 止 端 仕 上 げ t:ガセット 板 厚 超 硬 バーの 中 心 軸 を 下 板 に 対 し 40 ~ 60 動 作 方 向 に 対 し 25 ~45 に 傾 ける 漸 変 区 間 写 真 -3 止 端 仕 上 げの 漸 変 区 間 施 工 例 図 -2 止 端 仕 上 げ 時 の 超 硬 バー 位 置 ( 直 線 部 ) 超 硬 バーの 当 て 位 置 は 回 し 溶 接 部 に 沿 っ てあわせる (4) 仕 上 げ 深 さ 止 端 仕 上 げは 止 端 ラインを 完 全 に 除 去 するまで 仕 上 げるため 写 真 -4 に 示 すように 母 材 を 削 り 込 むこ となるが 必 要 以 上 に 削 り 込 まないように 注 意 する 必 要 がある 道 路 橋 示 方 書 同 解 説 II 鋼 橋 編 では 母 材 の 削 り 込 みは 0.3mm 程 度 までを 目 安 にするとし ている 0.3mm 程 度 まで 曲 率 半 径 3mm 図 -3 止 端 仕 上 げ 時 の 超 硬 バー 位 置 (まわし 溶 接 部 ) 写 真 -4 止 端 仕 上 げ 箇 所 の 断 面 写 真 3-3
しかしながら 表 -2 の 疲 労 試 験 体 の 止 端 形 状 測 定 結 果 からわかるように 曲 率 半 径 が 3mm の 止 端 仕 上 げの 場 合 慎 重 に 施 工 しても 約 0.5mm の 削 り 込 み 深 さ となる 場 合 がある また 面 外 ガセット 溶 接 継 手 の 疲 労 強 度 に 対 する 母 材 の 削 り 込 み 深 さの 影 響 を 確 認 した 5) 文 献 によると 0.5mm 程 度 までの 削 り 込 み 深 さでは 疲 労 強 度 への 影 響 は 少 ないとされている( 図 -5) さ らに JSSC テクニカルレポート No.84 6) では 国 内 外 の 溶 接 止 端 部 処 理 基 準 類 の 比 較 がなされ IIW Ⅷ-2200r3-07 7) では 母 材 の 板 厚 に 応 じて 削 り 込 み 深 さ の 許 容 値 が 規 定 されており 最 大 で 1mm 以 下 とする がよいとされている これらのことから 本 手 引 きでは 止 端 仕 上 げの 目 標 削 りこみ 深 さを 0.3mm( 目 安 )としたが 削 り 込 み 深 さを 0.3mm 以 下 とすると 止 端 ラインが 残 ることがあ るため この 場 合 は 削 り 込 み 深 さを 0.5mm 程 度 までと して 止 端 ラインが 完 全 に 除 去 されることを 優 先 する ものとした 5. 品 質 確 認 5.1 検 査 項 目 止 端 仕 上 げ 完 了 後 表 -3 に 示 す 検 査 項 目 および 判 定 基 準 に 基 づき 検 査 を 行 うものとし 要 求 された 形 状 および 外 観 を 満 足 しているか 確 認 する 必 要 がある な お 所 定 の 疲 労 強 度 等 級 を 満 足 させるためには 止 端 ラインを 完 全 に 除 去 することが 重 要 である 表 -3 止 端 仕 上 げ 後 の 検 査 項 目 および 判 定 基 準 検 査 項 目 判 定 基 準 止 端 部 の 形 状 止 端 部 の 曲 率 半 径 が 3R 以 上 止 端 ライン 止 端 ラインが 完 全 に 除 去 されていること 削 り 込 み 深 さ 0.3mm 程 度 まで( 目 安 ) 4.2 検 査 方 法 止 端 仕 上 げ 後 の 検 査 方 法 は, 目 視 ならびに 限 界 ゲー ジ 等 の 測 定 器 具 を 用 いて 行 うものとする 測 定 器 具 を 用 いた 検 査 方 法 の 例 を 図 -6 に 示 す 表 -2 疲 労 試 験 体 の 止 端 形 状 測 定 結 果 削 り 込 み 深 さ 試 験 体 (mm) 測 定 結 果 平 均 値 3R 0.19~0.44 0.28 5R 0.25~1.40 0.77 3R: 超 硬 バー(6 mm 球 )による 止 端 仕 上 げ 5R: 超 硬 バー(10 mm 球 )による 止 端 仕 上 げ a) 止 端 部 の 形 状 応 力 範 囲 Δσ(N/mm 2 ) 200 100 AW 3RS 3RD 50 10 5 10 6 10 7 疲 労 寿 命 N(cycles) 試 験 体 No. 止 端 曲 率 半 径 ( 平 均 ) 削 り 込 み 深 さ ( 平 均 ) 3RS 3.4mm 0.14mm 3RD 3.9mm 0.48mm 図 -5 削 り 込 み 深 さと 疲 労 寿 命 との 関 係 b) 削 り 込 み 深 さ 図 -6 測 定 器 具 を 用 いた 検 査 方 法 の 例 4.3 仕 上 げの 良 否 止 端 仕 上 げは 溶 接 止 端 部 の 仕 上 げ 形 状 が 各 検 査 項 目 を 満 足 しているかを 確 認 することが 重 要 である 写 真 -5 a)~c)に 各 検 査 項 目 における 仕 上 げの 良 否 を 比 較 した 写 真 を 示 す 写 真 -5 a)の 止 端 部 の 形 状 は 曲 率 半 径 3mm の R ゲージ 先 端 の 中 間 部 に 隙 間 がないこと 3-4
で 止 端 部 の 曲 率 半 径 が 3mm 以 上 であることが 確 認 できる 写 真 -5 c)の 削 り 込 み 深 さは 限 界 ゲージの 先 端 が 止 端 部 に 接 触 し 限 界 ゲージのベース 部 に 隙 間 が 生 じることで 削 り 込 み 深 さが 限 界 値 以 下 であること ができる R ゲージ R ゲージ 6.おわりに 今 回 止 端 仕 上 げの 具 体 的 な 施 工 方 法 や 仕 上 げ 程 度 についてまとめた 溶 接 止 端 仕 上 げの 手 引 き を 発 刊 しました 本 手 引 きが 疲 労 設 計 上 必 要 な 箇 所 に 施 さ れ 止 端 仕 上 げの 品 質 向 上 ならびに 疲 労 耐 久 性 の 向 上 の 一 助 となれば 幸 いである 謝 辞 溶 接 止 端 仕 上 げ 手 引 き 発 刊 に 際 し 終 始 ご 指 導 頂 い た 法 政 大 学 デザイン 工 学 部 都 市 環 境 デザイン 工 学 科 森 猛 教 授 に 深 く 感 謝 いたします a) 止 端 部 の 形 状 [ 参 考 文 献 ] 1) ( 社 ) 日 本 道 路 協 会 : 道 路 橋 示 方 書 同 解 説 II 鋼 橋 編, 2002. b) 止 端 ライン 2) ( 社 ) 日 本 道 路 協 会 : 道 路 橋 示 方 書 同 解 説 II 鋼 橋 編, 2012. 3) ( 社 ) 日 本 鋼 構 造 協 会 : 鋼 構 造 物 の 疲 労 設 計 指 針 同 解 説 - 付 設 計 例 -, 2012. 4) ( 社 ) 日 本 鋼 構 造 協 会 : 鋼 構 造 物 の 疲 労 設 計 指 針 同 解 説 ( 改 定 案 ), 2010. 5) 佐 々 木 雄 一, 森 猛, 内 田 大 介 : 溶 接 止 端 を 仕 上 げた 面 外 ガセ ット 継 手 の 疲 労 強 度 に 対 する 削 りこみ 深 さの 影 響, 土 木 学 会 第 66 回 年 次 学 術 講 演 概 要 集, Ⅰ-140, p277-288, 2011.9. 6) ( 社 ) 日 本 鋼 構 造 協 会 : 疲 労 損 傷 を 受 けた 鋼 橋 の 耐 久 性 評 価 お 限 界 ゲージ 限 界 ゲージ よび 耐 久 性 向 上 技 術,JSSC テクニカルレポート No.84, 2009.9. 7) Haagensen P.J.and Maddox S.J., IIW Recommendations on Post Weld Improvement of Steel and Aluminium Structures, Ⅷ-2200r3-07, 2009. 先 端 に ベース 部 に 先 端 に ベース 部 に c) 削 り 込 み 深 さ 写 真 -5 仕 上 げの 良 否 5. 作 業 者 の 技 量 止 端 仕 上 げの 品 質 は 仕 上 げ 作 業 者 の 技 量 によると ころが 大 きく またグラインダー 仕 上 げの 技 量 に 関 す る 公 的 資 格 等 はないため 本 仕 上 げの 手 引 きを 参 考 に 技 量 訓 練 を 行 い 十 分 な 技 量 を 有 する 者 に 限 定 するの が 望 ましい 3-5