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検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

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目 次 第 1 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 1. 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 2. 施 行 者 の 名 称 1 第 2 施 行 地 区 1 1. 施 行 地 区 の 位 置 1 2. 施 行 地 区 位 置 図 1 3. 施 行 地 区 の 区 域 1 4

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Transcription:

第 3 節 鎌 倉 地 域 における 渋 滞 問 題 と TDM 施 策 増 田 渚 1. 日 本 国 内 の 渋 滞 問 題 の 現 状 日 本 国 内 では 平 成 8 年 にひと 世 帯 当 たりの 自 家 用 車 の 普 及 台 数 が 1.000 台 を 超 え 平 成 18 年 には 過 去 最 高 の 普 及 台 数 である 1.112 台 に 達 し 途 中 減 尐 傾 向 はあったものの 平 成 22 年 は 1.080 台 と 自 家 用 車 は 一 家 に 一 台 が 当 たり 前 となってきている 1 しかし 自 動 車 の 利 便 性 の 弊 害 として 観 光 名 所 では 休 日 や 大 型 連 休 を 中 心 に 慢 性 的 な 交 通 渋 滞 が 問 題 となり 行 政 側 がその 解 決 策 を 模 索 しなければならない 状 況 が 発 生 する 渋 滞 によって 人 々の 時 間 が 損 失 されると 考 えると 交 通 の 目 的 が 商 業 やレジャーなどそれ ぞれ 異 なるとしても 大 きな 被 害 であることには 変 わりない また 渋 滞 は 経 済 的 損 失 を 生 み 出 すだけではなく 小 刻 みな 発 進 加 速 減 速 停 止 を 売 り 返 すことにより 燃 費 を 悪 化 させ 二 酸 化 炭 素 の 排 出 量 の 増 加 にもつながる つまり 渋 滞 は 環 境 汚 染 を 引 き 起 こすため 地 域 の 問 題 にとどまらず 日 本 の 地 球 全 体 の 問 題 に 直 結 しているとも 言 えるのである 実 際 走 行 速 度 が 時 速 30km から 15km に 低 下 すると 二 酸 化 炭 素 排 出 量 は 30% 増 加 することが 国 土 交 通 省 から 報 告 されている 国 民 的 課 題 でもあるといえる 渋 滞 問 題 の 解 決 策 は 大 きく 二 つにわけられ ひとつは 交 通 容 量 の 拡 大 もうひとつは 交 通 需 要 の 調 整 である このうち 後 者 の 代 表 的 なもの としてとりあげられるのが 交 通 需 要 マネジメント( 交 通 需 要 管 理 =Transportation Demand Management 以 下 TDM という) 施 策 である 本 稿 では 近 年 慢 性 的 な 交 通 渋 滞 が 深 刻 化 している 神 奈 川 県 鎌 倉 地 域 における TDM 施 策 から 交 通 渋 滞 が 引 き 起 こす 問 題 や それに 対 する 行 政 の 対 応 市 民 の 声 などに 注 目 し 今 後 自 家 用 車 のさらなる 普 及 とともに 増 えると 予 想 される 交 通 渋 滞 への 効 果 的 な 対 策 について 論 じていきたい 2. 鎌 倉 市 の 概 要 鎌 倉 市 は 神 奈 川 県 の 三 浦 半 島 西 側 の 付 け 根 に 位 置 し 南 は 相 模 湾 に 面 している 三 方 が 低 い 山 で 囲 まれ 海 に 面 する 地 であるため かつては 幕 府 が 置 かれ 政 権 の 要 の 地 であった 人 口 173,485 人 世 帯 数 73,582 世 帯 2 年 間 観 光 客 数 は 2,300 万 人 3を 超 え 国 内 有 数 の 観 光 地 として 有 名 である 休 日 ともなれば 慢 性 的 な 交 通 渋 滞 により 緊 急 車 両 や 公 共 交 通 の 運 行 を 妨 げてしまうこ ともある 一 方 で 戦 前 戦 後 の 大 規 模 な 住 宅 開 発 により 東 京 近 郊 のベッドタウンとし ての 性 格 も 持 つ 平 成 22 年 度 の 国 勢 調 査 によると 東 京 特 別 区 部 への 通 勤 率 は 23.5% 横 浜 市 への 通 勤 率 は 18.5%である 1 財 団 法 人 自 動 車 検 査 登 録 情 報 協 会 平 成 22 年 8 月 24 日 マイカーの 世 帯 当 たり 普 及 台 数 4 年 連 続 減 尐 2 平 成 26 年 6 月 現 在 の 統 計 より ( 鎌 倉 市 HP http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/ 平 成 26 年 06 月 29 日 最 終 閲 覧 ) 3 平 成 25 年 度 の 延 入 込 観 光 客 数 が 2,308 万 人 で 平 成 24 年 度 の 1,974 万 人 を 約 334 万 人 も 上 回 り 前 年 度 比 17%の 増 加 となった ( 鎌 倉 市 HP 参 照 ) 1

3. 鎌 倉 市 の 実 状 と 問 題 点 鎌 倉 市 を 訪 れる 年 間 観 光 客 1,782 万 人 ( 平 成 14 年 )のうち 9 割 以 上 は 鎌 倉 地 域 を 訪 れ る 観 光 目 的 の 交 通 と 通 過 交 通 により 鎌 倉 地 域 では 慢 性 的 な 交 通 渋 滞 が 引 き 起 こされ 時 には 路 線 バスの 予 定 運 行 時 間 を 8 倍 以 上 にさせ 市 民 生 活 に 極 めて 深 刻 な 問 題 を 起 こして いる 鎌 倉 地 域 の 都 市 構 造 4は 鎌 倉 幕 府 の 成 立 から 800 年 以 上 が 経 過 した 今 日 でも 大 きな 変 貌 を 遂 げずに 残 されている さらに 歴 史 的 遺 産 や 自 然 環 境 の 保 全 の 観 点 から 新 設 道 路 の 建 設 や 既 存 道 路 の 増 幅 がなされず 交 通 混 雑 の 抜 本 的 な 解 決 策 といえる 道 路 整 備 は 長 期 的 展 望 のもとですすめていかなければならないのである そのためには この 長 期 的 な 視 点 から 対 応 する 道 路 整 備 に 並 行 し 短 期 的 で かつ 即 効 性 のある 解 決 策 として TDM 施 策 という 手 法 を 用 いた 交 通 計 画 の 策 定 が 必 要 とされる しかし TDM は 自 動 車 利 用 をコントロールすることであり すべての 自 動 車 利 用 者 に メリットが 生 じるとは 限 らない そのため 行 政 の 計 画 に 対 し 利 用 者 である 市 民 や 観 光 客 商 工 業 者 に 同 意 を 求 める 方 法 では 賛 成 の 声 ばかりではないことは 予 想 するのは 簡 単 で あり いかに 行 政 と 市 民 の 意 見 を 合 わせられる 施 策 を 打 ち 出 せるかが 課 題 として 挙 げられ る 4. 解 決 策 としての TDM 鎌 倉 地 域 の 交 通 渋 滞 は 休 日 を 中 心 として 発 生 していることから 観 光 目 的 による 市 外 か らの 自 動 車 の 流 入 や 通 過 が 原 因 であると 考 えられる そのため 渋 滞 解 消 のためには 観 光 客 の 自 動 車 に 対 する TDM 施 策 が 求 められる そこで 以 下 に すでに 鎌 倉 市 で 実 施 され ているパーク アンド ライドと 現 在 構 想 中 であるロードプライシングというふたつの TDM に 注 目 する まず ひとつめのパーク アンド ライドについてである パーク アンド ライドと は 自 宅 から 最 寄 りの 駅 や 停 留 所 目 的 地 の 手 前 まで 自 動 車 で 行 って 駐 車 し そこから 公 共 交 通 機 関 を 利 用 して 目 的 地 まで 移 動 する 方 法 である 自 動 車 を 使 う 時 間 が 減 るため 環 境 にやさしく 渋 滞 も 尐 なくなり 時 間 どおりに 目 的 地 まで 行 くことができる 5 鎌 倉 地 域 では 江 ノ 島 駅 付 近 の 江 ノ 島 駐 車 場 センター 和 田 塚 駅 由 比 ヶ 浜 駅 付 近 の 県 営 由 比 ヶ 浜 地 下 駐 車 場 七 里 ヶ 浜 駅 付 近 の 七 里 ヶ 浜 海 岸 駐 車 場 稲 村 ヶ 崎 駅 付 近 の 稲 村 ヶ 崎 駐 車 場 を 拠 点 にパーク アンド ライドを 実 施 している いずれも 江 ノ 島 電 鉄 の 駅 であ り 駐 車 場 料 金 や 電 車 の 利 用 料 金 が 割 引 されるなどの 特 典 が 付 いている 鎌 倉 市 役 所 のまちづくり 景 観 部 交 通 計 画 課 への 質 問 の 回 答 によると パーク アンド ライドの 施 策 の 利 用 者 は 増 加 の 傾 向 にはあるものの 交 通 渋 滞 の 基 本 的 な 解 決 には 至 って いない 加 えて 交 通 渋 滞 により 時 刻 表 通 りの 運 行 が 困 難 であり 利 用 者 の 方 々に 迷 惑 4 中 世 の 鎌 倉 地 域 は 京 都 の 朱 雀 大 路 をなぞらえ 造 成 された 若 宮 大 路 が 地 域 の 中 心 を 南 北 に 約 1km にわたり 縦 断 し その 北 端 にある 鶴 岡 八 幡 宮 を 起 点 として 放 射 状 に 広 がる 形 態 となっていた 放 射 状 に 広 がった 道 路 の 先 には 丘 陵 を 削 り 取 って 造 られた 切 通 し と 呼 ばれる 内 外 交 通 の 要 所 があり この 切 通 しは7か 所 に 限 定 され 城 塞 都 市 鎌 倉 の 砦 にもな っていた ( 鎌 倉 市 HP 鎌 倉 市 地 域 交 通 計 画 研 究 会 より) 5 福 岡 県 HP http://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/pandr.html 2014/6/29 最 終 閲 覧 2

をかけるとして 由 比 ガ 浜 地 下 駐 車 場 を 発 着 するシャトルバス フクちゃん 号 を 平 成 26 年 ゴールデンウィーク 期 間 中 運 行 していなかった 同 様 の 理 由 で 1/4~ 成 人 の 日 4 月 第 二 日 曜 日 7 月 ~8 月 も 運 休 となっていた (1/1~1/3 7 月 ~8 月 は 由 比 ガ 浜 を 含 む 各 駐 車 場 でパーク アンド ライドが 運 用 休 止 となっている ) このように 本 来 多 くの 観 光 客 が 訪 れるため バスが 必 要 とされるはずの 時 期 は 交 通 渋 滞 が 原 因 で 運 行 できないという 状 態 になっていたのだ 続 いて ロードプライシングについてである ロードプライシングとは 道 路 が 非 常 に 混 雑 している 地 域 において 課 金 によって 自 動 車 交 通 量 をコントロールし 道 路 をスムー ズに 走 行 できるようにする 方 策 である また 郊 外 の 有 料 道 路 料 金 を 低 く 設 定 することで 車 の 流 れを 誘 導 する この 施 策 は 海 外 では 事 例 があるものの 国 内 では 研 究 中 であり 実 施 例 がないため 鎌 倉 地 域 での 取 り 組 みは 注 目 されている 前 に 述 べたように 新 たな 道 路 の 建 設 や 道 路 整 備 を 行 えば 渋 滞 を 緩 和 できるかもしれない 鎌 倉 市 の 歴 史 的 環 境 の 保 全 などを 考 慮 すると 時 間 とコストが 多 くかかることが 予 想 される ことに 加 え 2020 年 の 東 京 五 輪 の 開 催 なども 考 えると 短 期 的 で 素 早 い 対 策 が 必 要 となる ため こういった TDM 施 策 が 取 り 上 げられることになったのだ 5. 鎌 倉 ロードプライシングの 概 要 ロードプライシングの 概 要 については 前 項 目 で 述 べたとおりである 平 成 24 年 に 鎌 倉 市 で 行 われた 市 民 アンケートでは 全 体 の 4 割 が 鎌 倉 地 域 で 生 じている 交 通 渋 滞 について 深 刻 であり 対 策 が 必 要 である ( 耐 え 難 いほど 深 刻 ) と 回 答 しており やや 深 刻 であり 対 策 が 必 要 と 回 答 した 人 と 合 わせると 全 体 の 8 割 もの 人 が 鎌 倉 地 域 での 交 通 渋 滞 に なんらかの 問 題 意 識 とを 持 っていて 対 策 の 必 要 性 を 感 じているという 状 況 である 6 鎌 倉 市 では 地 区 交 通 計 画 の 見 直 しや 新 たな 施 策 について 検 討 するために 平 成 24 年 5 月 市 長 の 諮 問 機 関 として 市 民 商 工 業 者 交 通 事 業 者 関 係 行 政 機 関 の 職 員 及 び 学 識 経 験 者 で 組 織 する 鎌 倉 市 交 通 計 画 検 討 委 員 会 ( 以 下 検 討 委 員 会 という)と 下 部 委 員 会 として 鎌 倉 市 交 通 計 画 検 討 委 員 会 専 門 部 会 を( 以 下 専 門 部 会 という)を 設 置 した その 中 で 平 成 25 年 10 月 から 交 通 渋 滞 の 解 決 策 の 一 つとして 鎌 倉 ロードプライシング の 内 容 について 検 討 を 始 めた ロードプライシングの 検 討 をはじめた 理 由 として 市 民 ア ンケートの 結 果 に 加 え 車 の 流 入 を 抑 制 することにより 交 通 流 が 円 滑 になり 交 通 量 が 増 えるという 考 えもある 鎌 倉 市 のロードプライシングに 対 する 基 本 的 な 考 え 方 は 自 動 車 を 通 さないということ ではなく 経 済 的 手 段 によって 選 択 制 を 与 えることにより 休 日 の 混 雑 にピーク 時 に 適 正 な 交 通 量 で 地 域 内 の 車 を 動 きやすくするというものである 同 時 に 歩 行 環 境 の 向 上 を 図 ることも 目 的 とされている 鎌 倉 ロードプライシングは 検 討 中 の 項 目 が 多 くある 具 体 的 にあげると まず 混 雑 し た 地 域 を 対 象 にするのか 混 雑 したルートやポイントを 対 象 にするのかという 対 象 エリア に 関 する 点 年 間 を 通 じて 最 もバスの 遅 れが 発 生 する 1 月 と 11 月 ゴールデンウィーク を 中 心 とするか 年 間 を 通 じて 比 較 的 バスの 遅 れが 発 生 する 月 を 対 象 とするかという 時 期 6 鎌 倉 市 交 通 計 画 検 討 委 員 会 専 門 部 会 資 料 参 照 3

や 時 間 帯 に 関 する 点 また 課 金 対 象 に 市 民 ははいるのか お 年 寄 りや 体 の 不 自 由 な 方 な ど 車 がなければ 生 活 できない 方 への 配 慮 はどうするかという 点 である 徴 収 金 の 使 途 については 道 路 整 備 や 公 共 交 通 のサービス 向 上 に 充 てている 諸 外 国 に 対 し 鎌 倉 市 では 課 金 の 一 部 を 商 業 観 光 振 興 に 充 てることも 検 討 の 一 つとして 考 えている 施 策 を 決 定 するのは 行 政 であるが そのシステムを 実 際 に 利 用 するのは 鎌 倉 に 住 む 市 民 であり 鎌 倉 を 訪 れる 観 光 客 であり また 鎌 倉 で 仕 事 をする 商 工 業 者 なのである 彼 ら の 十 分 な 理 解 と 同 意 が 得 られない 状 態 で 新 しいシステムを 実 際 に 導 入 することはできな い 鎌 倉 市 では 過 去 にロードプライシングの 検 討 段 階 で 不 確 定 の 情 報 が 広 まったことで 市 民 商 工 業 者 等 に 誤 解 を 招 くことがあった そのため 誤 解 を 招 かぬように 専 門 部 会 で 検 討 している 内 容 や 検 討 の 経 緯 等 を 広 く 公 表 している 6. 鎌 倉 市 の 課 題 とこれから 鎌 倉 といえば 平 成 25 年 の 世 界 遺 産 文 化 遺 産 登 録 で 武 家 の 古 都 鎌 倉 がユネスコ の 諮 問 機 関 から 不 登 録 の 評 価 を 受 けたことも 記 憶 に 新 しい 武 家 の 古 都 鎌 倉 は 歴 史 的 な 重 要 性 は 十 分 説 明 されている とされたが 社 寺 中 心 で 遺 跡 が 尐 なく 都 市 化 が 進 んでいることも 影 響 して 不 登 録 となった 渋 滞 のひどさも 不 登 録 の 一 因 になったとも 言 われている 鎌 倉 市 は これまでも 全 く 手 を 打 ってこなかったわけではない 市 周 辺 部 に 駐 車 する パーク アンド ライド や バスや 電 車 を 自 由 に 乗 り 降 りできる 環 境 手 形 の 導 入 などが すでに 行 われたのだが いずれも 市 街 地 の 渋 滞 を 解 消 できるほどの 特 効 薬 とは 言 えない 結 果 だった こうした 経 緯 からも 今 回 のロードプライシング 導 入 はか なり 実 現 性 が 高 いように 思 われている 2020 年 の 東 京 オリンピックまでに 本 格 実 施 を 目 指 しているだけに 力 の 入 れようも 違 うのではないだろうか ただ ロードプライシングを 導 入 したからと 言 って 鎌 倉 地 域 の 渋 滞 が 解 消 されるとは 限 らない そもそも 1000 円 程 度 の 課 金 7で 観 光 客 などが 自 家 用 車 での 乗 り 入 れを 躊 躇 するだろうか ほとんどの 観 光 客 が 鎌 倉 への 入 場 料 が 1000 円 になった という 感 覚 に なるだけであり 遠 方 からやってきた 人 ならなおさら 自 家 用 車 での 鎌 倉 地 域 への 進 入 を やめるという 決 定 には 至 らない 可 能 性 が 高 い そうなると 市 内 の 渋 滞 は 解 消 されず バス などの 公 共 交 通 の 定 時 性 も 確 保 されない 結 局 渋 滞 は 今 のままで 台 数 分 の 1000 円 の 税 収 増 で 終 わってしまうのではないか もちろん 税 収 増 は 悪 いことではない もともと 鎌 倉 は 市 内 に 宿 泊 施 設 が 尐 なく 日 帰 り 観 光 が 主 流 のため 観 光 客 数 のわりに 市 内 にお 金 が 落 ちない という 問 題 点 があった 観 光 客 にきちんとお 金 を 落 としてもらうために 1000 円 を 徴 収 するのなら それは 一 つの 考 え 方 である しかし やはり 本 気 で 渋 滞 を 解 消 する となると 1000 円 は 価 格 設 定 として 安 すぎるのではないか 間 違 いなく 渋 滞 を 解 消 するに は 1 万 円 くらいの 価 格 設 定 にする 必 要 があるかもしれない それだけの 価 格 になれば 郊 外 のパーク アンド ライドを 利 用 する 観 光 客 も 増 えると 予 想 され そうなればシャト ルバスも 機 能 するだろう 一 方 で 1 万 円 も 課 金 したら 観 光 客 自 体 が 減 尐 する という 副 作 用 も 当 然 予 想 される それを 心 配 する 地 元 の 観 光 業 者 が 反 対 するのも 間 違 いない この 7 鎌 倉 市 交 通 計 画 検 討 委 員 会 専 門 部 会 第 12 回 の 資 料 中 で ロードプライシングの 超 概 算 と して 課 金 額 を 車 1 台 に 対 し 1000 円 で 設 定 されている 4

価 格 設 定 については 鎌 倉 市 交 通 計 画 検 討 委 員 会 専 門 部 会 もまだ 検 討 中 であり 海 外 などの 事 例 も 含 め 最 も 有 効 な 案 を 模 索 している また 課 金 ゲートを 設 置 するとなれば 景 観 の 問 題 も 発 生 する 鎌 倉 では 景 観 も 観 光 資 源 の 一 部 であることから ゲートの 設 置 により 大 き く 景 観 が 阻 害 されることがあれば 悪 影 響 が 出 る 質 問 への 解 答 では 市 はあくまでイメー ジ 図 としてゲート 状 のものをイラストとして 使 っているだけであり 景 観 への 影 響 は 十 分 考 えたうえでどういったシステムにするのか 決 定 するということだった 2020 年 の 東 京 五 輪 までに 導 入 するとなれば その 前 の 試 験 運 用 期 間 や 課 金 のためのゲ ートの 設 置 などを 考 慮 しいちはやくも 動 き 出 す 必 要 がある 日 本 国 内 では 実 際 に 導 入 した 例 のない ロードプライシングという 一 般 道 での 課 金 システムだけに とても 注 目 を 集 め ている 海 外 でのロードプライシングの 例 を 見 ても 課 金 システムには 日 本 の 技 術 が 多 く 利 用 されていて 日 本 企 業 の 製 品 が 使 われている そのため 日 本 にはすでに ロードプラ イシングのための 技 術 を 持 った 企 業 が 存 在 するということだ これまでに 鎌 倉 で 導 入 された 渋 滞 解 消 のためのいくつかの 施 策 は 実 際 には 結 果 は 出 せ ていない しかし ロードプライシングが 導 入 されるからそれらの 施 策 は もうやめてい い のではなく 複 合 的 に 実 施 することで 自 動 車 利 用 者 の 選 択 肢 が 増 え 両 方 の 施 策 が 生 きてくるのではないか 日 本 全 国 で 自 家 用 車 の 保 有 率 が 上 がっている 今 日 渋 滞 問 題 は 様 々なところで 起 きている そんななかで 鎌 倉 市 のロードプライシングの 導 入 という 先 進 的 な 例 が 良 い 結 果 をだすことを 期 待 したい 5