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新 行 財 政 改 革 推 進 大 綱 実 施 計 画 個 票 取 組 施 策 国 や 研 究 機 関 への 派 遣 研 修 による 資 質 向 上 の 推 進 鳥 インフルエンザ 等 新 たな 感 染 症 等 に 対 する 検 査 技 術 の 習 得 など 職 員 の 専 門

Transcription:

参 考 資 料 3 ( 平 成 23 年 5 月 更 新 ) インスリン 製 剤 の 基 礎 知 識 1.インスリン 製 剤 の 開 発 の 歴 史 インスリンは 20 世 紀 最 大 の 医 薬 品 の 発 明 ともいわれ インスリンを 理 解 する 上 で その 歴 史 を 知 ることは 意 義 のあることである インスリン 製 剤 の 歴 史 は 1921 年 にカナダ トロント 大 学 の Frederick Banting と Charles Best がすい 臓 からの 抽 出 物 が 血 糖 を 下 げることを 発 見 し 1922 年 に James Bertram Collip の すい 臓 抽 出 物 が1 型 糖 尿 病 の 少 年 Leonard Thompson に 初 めて 投 与 されて 劇 的 な 効 果 を 示 し そ の 抽 出 物 を インスリン と 命 名 したことから 始 まる 1922 年 にイーライリリー 社 が 世 界 で 初 めてインスリンの 製 剤 化 に 成 功 し 1923 年 にインスリ ン 製 剤 アイレチン R が 発 売 された 同 年 にノルディスク 社 から インスリンレオ R ヘキ スト( 現 サノフィ アベンティス) 社 から インスリンヘキスト R が 発 売 された すい 臓 抽 出 物 から 精 製 されたインスリンは 正 規 インスリンまたはレギュラーインスリンと 呼 ばれ その 後 Regular の 頭 文 字 をとってRと 称 されるようになった 1924 年 ベクトン ディッキンソン 社 は 世 界 初 のインスリン 専 用 注 射 器 を 製 造 し 1925 年 に ノボ 社 からシリンジタイプの インスリンノボ R が 発 売 された 1926 年 に Abel がインスリンの 結 晶 化 に 成 功 し 1929 年 に Scott がインスリン 結 晶 化 の 亜 鉛 の 必 要 性 を 発 見 した この 頃 からインスリンの 作 用 時 間 を 考 慮 した 製 剤 の 開 発 が 進 められ 1938 年 にはノボ 社 がプ ロタミン 亜 鉛 インスリン(PZI)を 発 売 1946 年 にノルディスク 社 から 自 社 インスリン 研 究 所 長 のハーゲドンらが 開 発 した インスリンに 硫 酸 プロタミンを 付 加 したイソフェンインスリン の 結 晶 性 プロタミンインスリン(NPH)が 発 売 された この 製 剤 は Neutral Protamine Hagedorn の 頭 文 字 をとってNPHと 命 名 され その 後 NPHやNと 称 されるようになった 1953 年 にノボ 社 は 持 続 型 亜 鉛 懸 濁 インスリン レンテ R シリーズ 1959 年 には 二 相 性 イ ンスリン ラピタード R ブタ 精 製 中 性 インスリン 注 アクトラピッド R を 発 売 した その 後 インスリンの 高 純 度 化 が 図 られ 1967 年 にヘキスト 社 がモノコンポーネントインスリ ンを 開 発 1972 年 にノボ 社 とイーライリリー 社 が 精 製 インスリンを 作 成 し 1973 年 にノボ 社 が 高 純 度 モノコンポーネント(MC)インスリン R を 発 売 1975 年 ノルディスク 社 が 高 純 度 ブタ インスリン インシュリン インスラタード ノルディスク R を 発 売 した この 間 に インスリンの 一 次 構 造 が 1953 年 に Sanger らによって 決 定 され インスリン 前 駆 体 である1 本 鎖 のプロインスリンが 1967 年 に Steiner らによって 発 見 1978 年 にノボ 社 がブ タインスリンB 鎖 30 位 のアラニンをスレオニンにペプチド 転 位 反 応 で 転 換 したヒトインスリ ン( 半 合 成 インスリン)の 合 成 に 成 功 した このヒトインスリンの 出 現 によって 動 物 由 来 のイ ンスリンに 比 べてアレルギー 反 応 などの 副 作 用 が 激 減 し 製 剤 も 安 定 化 して 保 存 期 間 の 延 長 が 図 られた イーライリリー 社 は 1979 年 に 組 み 換 え 遺 伝 子 技 術 を 用 いたヒトインスリンを 生 産 1981 年 に 大 腸 菌 でプロインスリン 遺 伝 子 を 用 いたヒトインスリンを 生 産 した

ノボ 社 は 1982 年 に 半 合 成 インスリンを 発 売 1985 年 にペン 型 注 入 器 ノボペン R と 専 用 カートリッジ ペンフィル R を 発 売 1987 年 には 酵 母 を 用 いた 組 み 換 え 遺 伝 子 技 術 によるヒ トインスリンを 生 産 した これまでに 用 いられてきたレギュラーインスリンは 溶 液 の 中 で6 個 のインスリン 分 子 が 集 まった6 量 体 構 造 をとっている しかしこれを 皮 下 注 射 した 場 合 6 量 体 のままでは 血 管 内 に 移 行 できず 皮 下 で2 量 体 単 量 体 と 解 離 してから 血 液 中 に 移 行 して 作 用 を 発 揮 する そのた めレギュラーインスリンを 皮 下 注 射 しても インスリン 単 量 体 となって 作 用 を 発 現 するのに 約 30 分 の 時 間 を 要 し 生 理 的 なインスリンの 追 加 分 泌 に 比 べて 遅 く 血 中 濃 度 のピークもブロー ドであった また 作 用 時 間 を 長 くした 従 来 のNPH 製 剤 においてもピークが 存 在 し 長 時 間 に わたって 一 様 にインスリンを 作 用 させることは 難 しかった このような 問 題 を 解 決 し 生 理 的 なインスリン 分 泌 に 近 い 薬 物 動 態 を 示 すようにインスリン のアミノ 酸 配 列 を 修 飾 した 製 剤 がインスリンアナログ 製 剤 である 超 速 効 型 インスリンアナログ 製 剤 は 1995 年 にイーライリリー 社 からインスリン リスプロ を 有 効 成 分 とする ヒューマログ R が 発 売 され 1999 年 にノボノルディスク 社 からインスリ ン アスパルトを 有 効 成 分 とする ノボラピッド R が 発 売 また 2004 年 にアベンティスファ ーマ( 現 サノフィ アベンティス) 社 から インスリン グルリジンを 有 効 成 分 とする アピド ラ R が 発 売 された 2000 年 にアベンティスファーマ 社 から インスリングラルギンを 有 効 成 分 とする 持 効 型 溶 解 インスリンアナログ ランタス R が 発 売 され 2004 年 にノボノルディス ク 社 から インスリンデテミルを 有 効 成 分 とする 持 効 型 インスリンアナログ レベミル R が 発 売 された 超 速 効 型 と 持 効 型 のインスリンアナログ 製 剤 の 登 場 によって より 生 理 的 なインスリンの 動 態 を 模 倣 することが 可 能 となり 多 くの 糖 尿 病 患 者 の 血 糖 コントロールに 役 立 てられている また 近 年 インスリンとは 異 なる 新 しい 作 用 機 序 による 糖 尿 病 治 療 薬 の GLP-1 受 容 体 アゴニ スト( 作 動 薬 ) 注 射 剤 が 発 売 された 小 腸 下 部 から 分 泌 される 消 化 管 ホルモンの 一 種 であるイン クレチン ヒトグルカゴン 様 ペプチド-1(GLP-1:glucagon likepeptide-1) は 血 糖 値 に 依 存 してインスリンの 分 泌 を 促 進 する この GLP-1 は 低 血 糖 を 伴 わずに 血 糖 値 を 低 下 させる 利 点 があるが 生 体 内 で 速 やかな 酵 素 分 解 を 受 けるために 作 用 時 間 が 短 く 治 療 薬 としては 適 して いなかった そのためノボノルディスク 社 は GLP-1 に 脂 肪 酸 を 付 加 して 作 用 の 持 続 化 を 図 ったヒト GLP-1 アナログ 製 剤 リラグルチドを 開 発 し 2010 年 6 月 に ビクトーザ R 皮 下 注 18mg を 発 売 した またイーライリリー 社 とアミリン 社 は GLP-1 の 主 成 分 である GLP-1(7-36)amide の 対 応 部 分 のアミノ 酸 配 列 と 53%の 相 同 性 を 示 すペプチド Exendin-4 を トカゲの 一 種 (Heloderma suspectum)の 唾 液 から 単 離 した この Exendin-4 と 同 じアミノ 酸 配 列 を 有 するエキセナチドを ペプチド 固 相 合 成 法 により 製 造 し 2010 年 12 月 に 日 本 イーライリリー 社 が バイエッタ R 皮 下 注 5μg ペン 300 と バイエッタ R 皮 下 注 10μg ペン 300 を 発 売 した これにより 糖 尿 病 治 療 における 注 射 剤 は インスリン 製 剤 のみならずインクレチン 関 連 製 剤 へと 広 がりを 見 せ 始 めた

2.インスリンの 常 態 インスリンは すい 臓 に 存 在 するホルモン 分 泌 細 胞 の 塊 である 膵 島 (ランゲルハンス 島 )の β 細 胞 から 分 泌 されるペプチドホルモンの 一 種 で 血 糖 を 下 げるホルモンである 膵 島 の 径 は 0.1~0.3mm で ヒトの 膵 臓 全 体 で 100 万 個 以 上 存 在 し 健 常 人 の 約 5~7 日 分 に 相 当 する 約 200 単 位 のインスリンを 保 有 している 健 常 人 の1 日 のインスリン 分 泌 量 の 50%が 常 時 分 泌 される 基 礎 分 泌 で 残 りの 50%が 食 事 に 反 応 して 分 泌 されたインスリンとして 計 算 され 基 礎 分 泌 は 1 日 当 たり 18~32 単 位 (0.7~1.3mg)である 3.インスリンの 単 位 とは 医 薬 品 としてのインスリンは 重 量 ではなく 生 物 学 的 力 価 である 単 位 という 単 位 で 表 現 されている インスリン 発 見 当 初 のインスリン 製 剤 は 多 数 の 動 物 膵 臓 から 抽 出 精 製 されたが 当 時 の 技 術 では 純 度 が 一 定 せず 効 果 も 不 安 定 のため 重 量 では 表 現 することができなかった そのためインスリンを 発 見 した Frederick Banting Charles Best らは ウサギにインスリン を 注 射 した 時 に 血 糖 値 が 45mg/dL 以 下 に 下 がると 低 血 糖 の 痙 攣 を 起 こすことを 用 いたウサギ 血 糖 降 下 法 で 痙 攣 を 起 こす 最 少 量 のインスリンを1 単 位 と 呼 ぶことにした その 後 1923 年 に 国 際 連 盟 保 健 機 構 の 標 準 化 委 員 会 で インスリンの1 単 位 (unit:u)は 健 康 な 体 重 約 2Kg のウサギを 24 時 間 絶 食 状 態 にし そのウサギにインスリンを 注 射 して 3 時 間 以 内 に 痙 攣 を 起 こすレベル( 血 糖 値 : 約 45mg/dL)にまで 血 糖 値 を 下 げ 得 る 最 小 の 量 と 定 義 さ れた 1924 年 世 界 の 5 ヶ 所 の 施 設 からインスリン 粉 末 約 60g が 集 められ それらを 混 合 して 約 100mg に 小 分 けして 戻 し 5 ヶ 所 の 施 設 においてウサギ 血 糖 降 下 法 で 検 定 をした 結 果 1mg 当 たり 8.4~8.8 単 位 の 力 価 があり 1925 年 に 改 めてこの 混 合 物 ( 乾 燥 粉 末 )1mg を 8 単 位 と 定 義 し 直 された これが 最 初 のインスリン 国 際 標 準 品 である ウサギ 血 糖 降 下 法 は 検 体 と2 種 濃 度 のインスリン 標 準 品 希 釈 液 をウサギに 皮 下 注 射 し 一 定 時 間 後 に 採 血 して 血 糖 降 下 作 用 の 力 価 を 算 定 する 方 法 で 日 本 薬 局 方 アメリカ 薬 局 方 で 採 用 されている しかしウサギは 体 重 が 大 きい 上 に 個 体 差 も 大 きく 費 用 もかさむため 簡 便 なマ ウスを 用 いたマウス 痙 攣 法 が 検 討 され ヨーロッパ 薬 局 方 イギリス 薬 局 方 国 際 薬 局 方 で 採 用 されている マウス 痙 攣 法 は 健 康 なマウスに 検 体 と 標 準 品 を 皮 下 注 射 し 一 定 時 間 内 に 低 血 糖 による 痙 攣 を 起 こしたマウスの 数 から 力 価 を 算 定 する その 後 精 製 技 術 が 進 歩 し 1935 年 に1mg 当 たり 22 単 位 1952 年 に1mg 当 たり 24.5 単 位 1958 年 に1mg 当 たり 24 単 位 (1 単 位 =0.04167mg)と 国 際 的 基 準 として 定 められた しかし 1958 年 の 国 際 基 準 品 は ブタインスリンとウシインスリンを 48:52 の 割 合 で 混 合 し たもので サンプルと 製 剤 の 種 類 が 必 ずしも 一 致 しない 場 合 もあり 検 定 結 果 が 正 しくない 可 能 性 もあった それ 以 降 更 にインスリンの 精 製 技 術 が 格 段 に 進 歩 し 純 度 の 高 い 製 品 が 得 られるようにな り 1987 年 にブタ ウシ ヒトについて 個 々に 国 際 標 準 品 が 作 られ ブタとヒトのインスリン 標 準 品 では1mg 当 たり 26 単 位 ウシのインスリンは1mg 当 たり 25.7 単 位 とされた 日 本 薬 局 方 では インスリンは 換 算 した 乾 燥 物 に 対 して1mg 当 たり 26 単 位 以 上 を 含 むと 規 定 している 市 販 インスリン 製 剤 のインスリン 濃 度 は 1922 年 に 10 単 位 /ml 1923 年 に 20 単 位 /ml 1924 年 に 40 単 位 /ml 1925 年 に 80 単 位 /ml の 製 剤 が 各 国 で 作 られ その 後 40 単 位 /ml と 80 単 位 /ml の 2 種 類 の 製 剤 が 長 く 併 存 して 発 売 されていた

しかし 以 前 から 2 種 類 の 濃 度 の 製 剤 では 投 薬 ミスの 可 能 性 が 多 くなることや 非 10 進 法 で は 計 算 が 煩 わしいことが 指 摘 されており IDF(International Diabetes Federation 国 際 糖 尿 病 連 合 )が 100 単 位 /ml 製 剤 へ 統 一 するという 結 論 を 出 したことで 世 界 的 に 移 行 した 日 本 でも 2003 年 3 月 に 40 単 位 /ml 製 剤 が 経 過 措 置 品 目 として 官 報 に 告 示 され 2003 年 6 月 に 40 単 位 /ml 製 剤 の 出 荷 中 止 2004 年 4 月 からは 薬 価 削 除 となり 100 単 位 /ml 製 剤 のみに 統 一 された 4.インスリン 療 法 欧 米 ではインスリンの 登 場 とともに 患 者 自 身 による 自 己 注 射 がすぐに 始 まった しかし 我 国 での 自 己 注 射 は 危 険 を 理 由 に 遅 れたが 1981 年 に 健 康 保 険 の 適 応 となり 1986 年 には 血 糖 自 己 測 定 が 保 険 適 用 となった この 同 時 代 にヒトインスリン 製 剤 やペン 型 インスリン 注 射 器 の 導 入 が 行 われ インスリン 治 療 は 急 速 に 進 歩 し 患 者 の QOL は 改 善 された 健 常 人 では 食 事 の 直 後 から 急 激 なインスリンの 分 泌 が 起 こり 40~60 分 後 にインスリンの 血 中 濃 度 はピークとなる この 分 泌 量 は 朝 食 後 が 最 も 多 く 次 いで 夕 食 後 昼 食 後 の 順 となる 健 常 人 はインスリンの 基 礎 分 泌 も 安 定 し 食 後 のインスリン 分 泌 の 反 応 も 良 く 空 腹 時 血 糖 値 は 70~100mg/dL 食 後 血 糖 値 も 150mg/dL 以 下 と 安 定 している インスリン 療 法 は インスリンの 皮 下 注 射 により 健 常 人 の 血 中 インスリンのパターンを 再 現 して 血 糖 値 を 安 定 化 させることを 目 指 して 行 われ 従 来 注 射 法 (conventional insulin therapy)と 強 化 インスリン 療 法 (intensive insulin therapy)がある 従 来 は 中 間 型 あるいは 混 合 型 のインスリン 製 剤 を1 日 1~2 回 注 射 する 方 法 が 用 いられてい たが 血 糖 自 己 測 定 (Self-Monitoring of Blood Glucose:SMBG)によって より 厳 格 な 血 糖 管 理 が 可 能 となり 測 定 した 血 糖 値 に 対 応 して 各 食 前 に 超 速 効 型 や 速 効 型 のインスリンを 注 射 する 強 化 インスリン 療 法 が 多 くなった 血 糖 の 測 定 値 によって 次 のインスリン 投 与 量 を 1~2 単 位 増 減 したり 食 事 や 運 動 量 を 勘 案 し たりする 方 法 は スライディングスケール と 呼 ばれる 次 に インスリン 分 泌 障 害 がより 重 篤 な 例 に 対 するインスリン 処 方 を 紹 介 する

代 表 的 なインスリン 処 方 改 訂 第 3 版 糖 尿 病 専 門 医 研 修 ガイドブック( 日 本 糖 尿 病 学 会 編 )P122 図 8-8より 引 用 A 処 方 は インスリン 分 泌 障 害 も 進 行 し 始 めた 段 階 のもので 当 初 0.1U/kg 就 寝 前 ( 夕 食 の 遅 い 例 では 夕 食 前 も 可 その 場 合 は 混 合 型 製 剤 も 可 ) 投 与 から 開 始 し 翌 朝 の 血 糖 値 をみなが ら0.2U/kg 位 まで 増 量 する B 処 方 は2 型 糖 尿 病 に 対 して 最 もよく 使 われる 処 方 で 1 日 総 量 が0.4~0.8U/kgになることが 多 い B 処 方 で 朝 食 後 の 血 糖 上 昇 が 大 きい 例 に 対 しては C 処 方 でうまくコントロールできる 場 合 もある D 処 方 は2 型 糖 尿 病 のコントロール 不 良 例 に 対 して 糖 毒 性 の 解 消 をねらってインスリン 治 療 の 導 入 当 初 に 行 う 処 方 で 各 食 前 に0.1U/kgから 開 始 し 血 糖 日 内 変 動 をみながら 増 減 し A~ C 処 方 に 移 行 することが 多 い E 処 方 F 処 方 は 基 礎 インスリン 分 泌 障 害 が 起 き 始 めた2 型 糖 尿 病 に 対 するもので 昼 食 前 の 注 射 が 困 難 な 例 ではF 処 方 が 好 まれる 投 与 量 は1 日 総 量 0.3~0.6U/kgである 3 種 類 以 上 のインスリン 製 剤 を 併 用 することは 煩 雑 で 過 誤 を 起 こしやすいので 原 則 的 には 行 わない G 処 方 H 処 方 は 1 型 糖 尿 病 に 対 して よく 用 いられる1 日 4 回 の 注 射 法 (Multiple Daily Injection:MDI)や 携 帯 型 インスリン 注 入 ポンプを 用 いるCSII(Continuous Subcutaneous Insulin Infusion: 持 続 皮 下 インスリン 注 入 療 法 )と 血 糖 自 己 測 定 を 併 用 する 方 法 がよく 用 い られる 急 性 合 併 症 における 経 静 脈 投 与 からの 移 行 期 も G 処 方 でコントロールしやすい ただし 速 効 型 インスリンを 用 いたG 処 方 でコントロールが 良 くても 血 中 からの 消 失 のより 速 い 超 速

効 型 インスリンを 使 用 する 場 合 基 礎 インスリン 補 償 を 朝 にも 行 うH 処 方 が 必 要 な 症 例 もある 5.インスリン1 単 位 で 血 糖 値 はどのくらい 下 がるか? 1 単 位 のインスリンを 注 射 すると 血 糖 値 はどのくらい 下 がるのか? この 質 問 は インスリン 療 法 を 行 なう 医 療 者 にとっては 便 利 であり 治 療 を 受 ける 患 者 にと っても 知 り 得 たいことではあるが 残 念 ながらこれを 一 概 に 述 べることはできない 何 故 なら 個 々の 患 者 の 状 態 や 状 況 はさまざまであり インスリン 製 剤 にはいろいろなタイプのものが 発 売 されているためである しかし インスリン 注 射 療 法 を 開 始 する 場 合 の 目 安 となる 方 法 はいくつか 紹 介 されており これより1 単 位 のインスリン 注 射 で 下 がる 概 ねの 血 糖 値 を 把 握 することができる 初 回 に 投 与 する1 日 インスリン 総 量 の 目 安 を 算 出 する 方 法 として 伊 藤 の 計 算 法 がある 比 較 的 ゆるやかな 血 糖 値 コントロールを 目 指 す 従 来 注 射 法 の 場 合 空 腹 時 血 糖 値 を 用 いて 以 下 の 伊 藤 の 計 算 法 で 算 出 する 伊 藤 の 計 算 法 1 日 インスリン 総 量 ( 単 位 )=( 空 腹 時 血 糖 値 -20) 10 ただし この 式 で 算 出 されたインスリン 量 の 上 限 は 20 単 位 とする 出 典 : 臨 床 糖 尿 病 マニュアル( 改 訂 第 2 版 )( 編 集 者 小 林 哲 郎 )p99 より この 式 で 求 めた 1 日 インスリン 総 量 ( 単 位 )は 従 来 注 射 法 でも 強 化 インスリン 療 法 でも 用 い る 比 較 的 ゆるやかな 血 糖 値 コントロールを 目 指 す 従 来 注 射 法 の1 日 2 回 朝 食 前 と 夕 食 前 の 注 射 の 場 合 は 夕 食 前 のインスリン 初 期 量 を 2~4 単 位 とし 1 日 インスリン 総 量 と 夕 食 前 イン スリン 量 の 差 を 朝 食 前 に 投 与 する しかし 一 般 に 最 終 的 に 夕 食 前 インスリン 量 が 12 単 位 を 超 え ることは 稀 である 頻 回 の 注 射 をする 強 化 インスリン 療 法 の 場 合 は 1 日 のインスリン 総 量 を 基 礎 インスリン 量 (Basal 量 )と 各 食 前 の 追 加 インスリン 量 (Bolus 量 )に 分 けて 設 定 する 基 礎 分 泌 に 相 当 する 基 礎 インスリン 量 (Basal 量 )は 体 重 を 目 安 として 次 の 式 で 求 め 遅 効 型 または 超 遅 効 型 のインスリンを 用 いる 基 礎 インスリン 量 ( 単 位 )= 患 者 の 体 重 (kg) 5 食 事 に 反 応 して 分 泌 されるインスリン 量 に 相 当 する 追 加 インスリン 量 (Bolus 量 )は 1 日 イン スリン 総 量 と 基 礎 インスリン 量 の 差 を 3 分 割 して 超 速 効 型 または 速 効 型 のインスリンを 投 与 する 強 化 インスリン 療 法 の 場 合 インスリン 量 は 朝 > 夕 > 昼 の 順 で 配 分 するのが 一 般 的 である 肝 障 害 感 染,ステロイドホルモン 投 与 などインスリン 感 受 性 の 低 下 がある 場 合 には 配 分 比 も 異 なり インスリン 必 要 量 が 通 常 の 1.5~3 倍 となることもある 超 速 効 型 インスリンを 使 用 して 間 食 時 や 血 糖 値 上 昇 時 の 補 正 を 目 的 として 少 量 (2~3U) の Bolus 投 与 を 行 う また インスリン 1 単 位 による 血 糖 降 下 の 程 度 を 探 る 上 で カーボハイドレートカウンティ ング( 炭 水 化 物 計 算 法 )という 摂 取 する 糖 質 に 対 するインスリン 必 要 量 を 概 算 する 方 法 もある 糖 質 摂 取 量 に 対 する 食 前 インスリン 用 量 の 概 算 は 患 者 の 過 去 3 日 間 の 正 確 な 摂 食 記 録 とイ

ンスリン 使 用 記 録 から1 日 に 摂 食 している 糖 質 の g 数 を 求 め 1 日 の 毎 食 前 に 注 射 しているイ ンスリンの 合 計 単 位 数 で 割 り インスリン1 単 位 の 糖 質 g 数 を 求 めるものである また 補 正 インスリン 用 量 の 算 出 は インスリン 1 単 位 で 降 下 する 血 糖 値 の 早 見 表 から 求 め る この 早 見 表 は 1 日 の 総 インスリン 量 からインスリン1 単 位 で 降 下 する 血 糖 値 が 示 されて いる しかし 超 速 効 型 インスリンの 使 用 と 速 効 型 インスリンの 使 用 とでは その 血 糖 降 下 作 用 に 差 があり 数 多 くの 経 験 から 超 速 効 型 インスリンの 場 合 は 1 単 位 の 注 射 で 3 時 間 30 分 後 に 1800 TDD(1 日 必 要 総 インスリン) 速 効 型 インスリンの 場 合 は 1 単 位 の 注 射 で5 時 間 後 に 1,500 TDD(1 日 必 要 総 インスリン)の 分 だけ 血 糖 が 下 がるといわれている そのため 超 速 効 型 インスリンを 使 用 している 場 合 は 1800 ルールの 値 を 使 用 し 速 効 型 インス リンを 使 用 している 場 合 は 1500 ルールの 値 を 使 用 する 1 単 位 当 りの 血 糖 降 下 値 の 早 見 表 1 日 総 インスリン 量 1800 ルール 超 速 効 型 インスリンの 使 用 時 1500 ルール 速 効 型 インスリンの 使 用 時 ( 単 位 ) 1 単 位 で 降 下 する 血 糖 値 (mg/dl) 1 単 位 で 降 下 する 血 糖 値 (mg/dl) 20 90 75 30 60 50 40 45 38 50 36 30 60 30 25 70 26 21 80 23 19 90 20 17 100 18 15 Staged Diabetes management 糖 尿 病 診 療 の 基 本 マニュアル 日 本 版 2008 ( 日 本 版 編 著 SDM 研 究 会 代 表 松 岡 健 平 )P68 より 引 用 作 成 6.インスリン 製 剤 を 調 剤 する 上 での 留 意 点 1)インスリン 製 剤 の 名 称 の 読 み 間 違 いに 注 意! インスリン 製 剤 の 販 売 名 については 医 療 事 故 を 防 止 するためのインスリン 製 剤 販 売 名 命 名 の 取 扱 い 対 策 として 平 成 20 年 3 月 31 日 に インスリン 製 剤 販 売 名 命 名 の 取 扱 いについて ( 薬 食 審 査 発 第 0331001 号, 薬 食 安 発 第 0331001 号 )として 出 された これによりインスリン 製 剤 の 販 売 名 命 名 の 原 則 は バイアル 製 剤 では ブランド 名 + 製

剤 組 成 の 情 報 (R N 等 ) + 注 + 100 単 位 /ml カートリッジ 製 剤 やキット 製 剤 では ブ ランド 名 + 製 剤 組 成 の 情 報 (R N 等 ) + 注 + 容 器 の 情 報 (カート キット 等 ) と 整 理 された しかしブランド 名 には 各 製 薬 会 社 のシリーズ 化 されたブランド 名 称 が 多 く 用 いられ 頭 数 文 字 までが 同 じ 名 称 の 販 売 名 が 多 数 存 在 している そのためインスリン 製 剤 を 特 定 するには 販 売 名 の 最 後 の 一 文 字 まで 読 んで 確 認 することが 重 要 である 2)インスリン 製 剤 の 製 剤 組 成 に 注 意! インスリン 製 剤 は その 製 剤 組 成 によって 作 用 発 現 時 間 最 大 作 用 発 現 時 間 作 用 持 続 時 間 などが 異 なり 静 注 や 皮 下 注 などの 投 与 経 路 や 使 用 方 法 なども 異 なる 製 剤 組 成 の 情 報 として 使 用 されている R は regular の 略 で 標 準 の 意 味 を 持 ち N は NPH を 略 したもので その NPH は neutral protamine hagedorn の 略 である こ の NPH は hagedorn が protamine を 用 いて 作 った Neutral( 中 性 )の 製 剤 であることを 意 味 している R(regular) 製 剤 やN(NPH) 製 剤 は 単 剤 であるが たとえば 製 剤 組 成 の 情 報 として 30Rで 表 現 しているものは R(regular) 製 剤 を 30%とN(NPH) 製 剤 を 70% 配 合 した 製 剤 であり 販 売 名 か ら 製 剤 組 成 等 を 安 易 に 判 断 せずに 確 認 することが 必 要 である 3)インスリン 製 剤 の 外 観 類 似 に 注 意! インスリン 製 剤 は 視 覚 障 害 のある 糖 尿 病 患 者 への 配 慮 も 含 め 包 装 や 形 態 の 色 や 文 字 配 置 書 体 デザインなどについて 取 り 間 違 い 防 止 のための 努 力 がなされている しかし 調 剤 に おいて この 外 観 の 違 いを 頼 りに 安 易 に 取 り 扱 うことは 極 めて 危 険 である インスリン 製 剤 を 特 定 するには 販 売 名 称 を 最 後 の 一 文 字 まで 正 確 に 読 んで 確 認 する しか ないことを 理 解 して 実 施 する 4)インスリン 製 剤 の 処 方 薬 の 記 載 間 違 いにも 注 意! オーダリングシステムを 利 用 して 処 方 せんを 発 行 する 場 合 薬 品 名 の 頭 3 文 字 を 入 力 して 医 薬 品 マスターの 中 から 抽 出 された 医 薬 品 群 の 中 から 処 方 する 医 薬 品 を 選 択 する 方 法 が 取 られ ていることが 多 い しかし 先 にも 述 べたが インスリン 製 剤 はシリーズ 化 された 同 じブランド 名 から 始 まる 名 称 が 多 く 販 売 名 の 頭 3 文 字 入 力 では 区 別 ができず 処 方 時 の 医 薬 品 の 選 択 ミスが 生 じること が 懸 念 される また 手 書 きで 処 方 せんを 発 行 する 場 合 インスリン 製 剤 の 名 称 が 最 後 まで 正 確 に 記 載 されず に 部 分 的 な 省 略 や 独 自 の 略 号 が 用 いられることが 危 惧 される そのため 添 付 文 書 や 薬 歴 お 薬 手 帳 患 者 インタビューなどに 基 づく 処 方 鑑 査 とともに 今 回 紹 介 した 4.インスリン 療 法 なども 踏 まえ 処 方 の 妥 当 性 についても 配 慮 して 処 方 鑑 査 を 行 う 必 要 がある 5)インスリン 製 剤 の 投 薬 時 の 服 薬 指 導 は 重 要! インスリン 製 剤 は 医 師 が 継 続 的 なインスリン 注 射 が 必 要 と 判 断 した 患 者 に 対 して 十 分 な 説 明 を 患 者 および 家 族 に 行 なったうえで 患 者 自 身 またはその 家 族 がインスリンを 注 射 する 自 己 注 射 が 認 められている 特 別 な 医 薬 品 である

またインスリン 療 法 で 1 日 の 血 糖 変 動 を 健 常 人 に 近 づけようとすればするほど インスリン による 低 血 糖 のリスクは 高 まる そのためインスリンによる 低 血 糖 症 状 や 低 血 糖 時 の 対 処 方 法 の 患 者 への 教 育 指 導 は 重 要 で インスリン 製 剤 は 適 正 使 用 と 低 血 糖 等 に 関 する 教 育 指 導 を 受 けた 患 者 だけが 安 全 に 使 用 できる 医 薬 品 である しかし 万 が 一 インスリン 製 剤 を 本 来 の 患 者 ではなく 別 の 患 者 に 誤 投 与 して 使 用 された 場 合 その 誤 投 薬 をされた 患 者 は 安 全 使 用 のための 教 育 を 受 けていないため 低 血 糖 症 状 が 発 現 しても 適 切 な 対 処 が 行 えず 極 めて 危 険 な 状 況 に 陥 る 可 能 性 がある このようなインスリン 製 剤 の 別 人 への 誤 投 薬 防 止 のためにも 投 薬 時 の 薬 剤 確 認 と 服 薬 指 導 は 重 要 である 6)インスリン 製 剤 の 単 位 を 見 誤 らないように! インスリンはその 歴 史 から 生 物 学 的 力 価 である 単 位 という 単 位 で 表 現 されており イ ンスリン 製 剤 の 濃 度 は 国 際 的 に 100 単 位 /ml に 統 一 されている しかし インスリン 製 剤 の 濃 度 が 統 一 されているために インスリンの 投 与 量 を 単 位 で はなく ml で 指 示 している 場 合 もあり 注 意 が 必 要 である 単 位 数 と ml 数 を 見 誤 ると 100 倍 のインスリンを 投 与 してしまう 危 険 性 がある またインスリン 製 剤 の 包 装 で 濃 度 を 示 す 100 単 位 /ml の 100 単 位 の 文 字 が 強 調 されてい るために 1 バイアル10mL の 中 に 含 まれるインスリンの 総 量 が100 単 位 と 誤 解 して10 倍 量 を 投 与 した 事 例 や 単 位 を unit の 略 で U と 手 書 きで 記 載 し その 記 載 文 字 U を CC と 読 み 間 違 って 100 倍 投 与 した 事 例 インスリン 製 剤 名 の 後 に 投 与 時 間 が 14 時 の 意 味 で 医 師 が 記 載 した 14 を 14 単 位 と 解 釈 して 誤 投 与 した 事 例 など インスリンに 関 わるインシデントや アクシデント 報 告 は 後 を 絶 たない インスリン 製 剤 の 指 示 に 関 する 数 字 や 単 位 が 不 明 瞭 な 場 合 は 自 分 でこじつけ 的 な 解 釈 をし て 調 剤 をせずに 必 ず 確 認 することが 重 要 である またインスリンの 1 単 位 がどの 程 度 の 血 糖 降 下 作 用 を 発 現 するのかを 理 解 し 患 者 の 状 態 と 照 らし 合 わせて インスリンの 投 与 量 の 妥 当 性 についても 確 認 することが 大 切 である ( 3. インスリンの 単 位 とは 医 療 事 故 情 報 収 集 等 事 業 医 療 安 全 情 報 No.1,No.6 を 参 照 ) 7)インスリン 製 剤 の 分 類 に 注 意! 一 般 的 にインスリン 製 剤 は 超 短 時 間 短 時 間 中 間 型 混 合 型 持 続 型 二 相 型 などに 分 類 されているが これはインスリン 製 剤 の 開 発 にともない その 時 代 その 時 代 で 分 かりやすく 区 別 するために 付 けられた 分 類 名 称 と 考 えられる しかしこの 分 類 は 作 用 時 間 を 表 す 超 短 時 間 短 時 間 中 間 型 持 続 型 や 製 剤 的 特 徴 を 示 す 混 合 型 二 相 型 など 異 なるカテゴリーによる 分 類 名 称 が 混 在 する 結 果 となった また 作 用 時 間 を 表 す 用 語 の 定 義 なども 明 確 ではなかった 今 回 このような 経 緯 の 理 解 のためにインスリン 製 剤 の 開 発 の 歴 史 を 紹 介 するとともに イ ンスリン 製 剤 一 覧 表 の 中 でも 作 用 時 間 別 製 剤 的 特 長 による 分 類 を 試 みた ( 1.インスリ ン 製 剤 の 開 発 の 歴 史 インスリン 製 剤 一 覧 表 を 参 照 ) 8)インスリン 製 剤 の 読 み 方 も 大 切! 処 方 せんの 疑 義 照 会 や 患 者 からの 薬 に 関 する 問 い 合 わせは 電 話 で 行 なわれることが 多 い

しかし この 時 に ヒューマカート3/7 注 のように 誰 もが 必 ずしも 正 確 に 読 めない 販 売 名 も 存 在 し 疑 義 照 会 時 などに 正 確 な 意 図 が 通 じないことが 危 惧 される 今 回 インスリン 製 剤 の 分 類 表 に 読 み 仮 名 を 付 けたので 参 考 にされたい ( インスリン 製 剤 一 覧 表 を 参 照 ) 9)インスリン 専 用 注 射 器 の 表 示 注 射 針 微 量 採 血 のための 穿 刺 器 具 血 糖 測 定 器 などにつ いても 注 意! インスリン 専 用 注 射 器 として 発 売 されているものに 薬 液 採 取 用 目 盛 りの 単 位 が UNITS と 表 示 されているものや 一 つの 注 射 器 の 目 盛 りで UNITS と CC または UNITS と ml と2 種 類 の 単 位 が 併 記 されているものがある 使 用 者 に UNITS の 表 示 がインスリンの 単 位 を 意 味 することが 伝 わらないことや 一 つ の 目 盛 りに 対 して 二 つの 計 量 単 位 が 表 示 されていることによる 計 量 目 盛 りの 使 い 間 違 いが 危 惧 される また 薬 剤 には インスリン 以 外 にもヘパリンのように 単 位 で 表 示 する 薬 剤 があり それらの 個 々の 薬 剤 で 用 いられる 単 位 に 相 関 は 無 い そのためインスリン 専 用 注 射 器 では インスリン 以 外 の 薬 剤 を 秤 取 することができないこと を 認 識 する インスリン 専 用 注 射 器 には 30 単 位 用 50 単 位 用 100 単 位 用 などのように 秤 取 できる 単 位 数 が 異 なる 注 射 器 が 販 売 されており インスリンの 秤 取 時 には 注 射 器 の 種 類 や 目 盛 りの 確 認 が 必 要 である インスリンの 自 己 注 射 には カートリッジ 式 やキット 式 のインスリンペン 型 注 入 器 が 汎 用 さ れており これらのインスリンペン 型 注 入 器 に 使 用 できる 注 射 針 を 提 供 するが 必 要 で 使 用 で きないもあるため 確 認 が 必 要 である また 血 糖 値 の 自 己 測 定 のために 用 いる 微 量 採 血 のための 穿 刺 器 具 の 取 扱 いについても 回 し 使 い 等 による 血 液 感 染 等 の 危 険 性 や 血 糖 測 定 器 に 指 定 外 の 試 薬 を 取 り 付 けた 場 合 やイコデ キストリンを 含 む 透 析 液 を 投 与 している 場 合 などに 誤 った 血 糖 値 が 表 示 されるなど これらの 取 扱 いについては 十 分 理 解 して 患 者 への 注 意 指 導 を 行 う 必 要 がある ( PMDA 医 療 安 全 情 報 No.5,No.8,No.18,No.23 医 療 事 故 情 報 収 集 等 事 業 医 療 安 全 情 報 No.6,No.21,No.26 を 参 照 ) 以 上

参 考 文 献 1) 大 阪 府 下 市 立 病 院 薬 剤 部 長 会 情 報 ネットワーク 委 員 会 : 糖 尿 病 患 者 教 室 - 知 って おきたい 薬 の 知 識 -, 医 薬 ジャーナル 社,52-54,1999 2) 清 野 弘 明, 朝 倉 俊 成 :インスリン 療 法 マスターガイドブック- 導 入 からトラブル 対 処 法 まで-, 南 江 堂,2-21,2007 3) 堀 田 饒 :わかりやすいインスリン 治 療 のベンチマーク, 医 歯 薬 出 版,2008 4) 河 盛 隆 造 監 修, 弘 世 貴 久, 綿 田 裕 孝 編 :インスリン 療 法 最 前 線 第 2 版 -2 型 糖 尿 病 へのアプローチ-, 日 本 医 事 新 報 社,2-20,2008 5)G.A.レンシャル,G.ヘテニー 著,W.R.フィーズビー, 二 宮 睦 雄 訳 :インシュリ ン 物 語, 岩 波 書 店,104-114,1965 6) 二 宮 睦 雄 :インスリン 物 語, 医 歯 薬 出 版,107-108,222-224,2002 7) 葛 谷 信 貞, 矢 内 原 昇, 葛 谷 健, 兼 子 俊 男 :インスリン, 講 談 社,1-4,179-191, 1980 8) 厚 田 幸 一 郎 : 薬 剤 師 のための 糖 尿 病 説 明 ガイド, 南 山 堂,97-107,2002 9)CLINICIAN No.540,エーザイ,570-571,2005 10) 肥 満 と 糖 尿 病 Vol.6/No.4, 丹 水 社,600-603,2007 11) 診 断 と 治 療 Vol.93-No.5, 診 断 と 治 療 社,684-772,2005 12) 貴 田 岡 正 史, 菅 野 一 男 監 修 :ヒヤリ ハット 事 例 に 学 ぶ 糖 尿 病 看 護 のリスクマネ ジメント, 医 学 書 院,2004 13) 鈴 木 節 子, 佐 藤 志 美 子, 高 島 幹 子, 成 田 琢 磨, 浅 沼 義 博 : 新 しいインスリン 指 示 書 導 入 によるインシデント 低 減 の 効 果 ~インシデントレポートの 分 析 から~ 秋 田 大 学 医 学 部 保 健 学 科 紀 要 第 16 巻 第 2 号 ( 研 究 報 告 ),116-122,2008 14) 葛 谷 健 :インスリン- 分 子 メカニズムから 臨 床 へ, 講 談 社,182-184,190-192, 1996 15) 松 沢 佑 次 監 修, 花 房 俊 昭, 難 波 光 義 編 集 : 今 日 から 始 める 外 来 インスリン 療 法, 医 薬 ジャーナル 社,1997 16) 門 脇 孝 :やさしい 糖 尿 病 教 室, 医 薬 ジャーナル 社,2008 17) 日 本 糖 尿 病 学 会 : 糖 尿 病 専 門 医 研 修 ガイドブック 改 定 第 3 版, 診 断 と 治 療 社, 119-136,2006 18)SDM 研 究 会 :Staged Diabetes Management 糖 尿 病 の 基 本 マニュアル ( 日 本 版 2008), 2008 19)C ロナルド カーン:ジョスリン 糖 尿 病 学 第 2 版,メディカル サイエンス インターナショナル,125-126,2007 20) 川 村 智 行 : 糖 尿 病 のあなたへ かんたんカーボカウント~ 豊 かな 食 生 活 のために ~, 医 薬 ジャーナル 社,7-44,2006 21) 坂 根 直 樹 佐 野 喜 子 : 糖 尿 病 患 者 のためのカーボカウント 完 全 ガイド, 医 歯 薬 出 版,130-157,2007 22) 小 林 哲 郎 : 臨 床 糖 尿 病 マニュアル, 南 江 堂,95-121,2004 23) 繁 田 幸 男 景 山 茂 石 井 均 : 糖 尿 病 診 療 事 典 第 2 版, 医 学 書 院,394-404,2004