第 337 回 企 業 会 計 基 準 委 員 会 資 料 番 号 日 付 審 議 (2)-3 2016 年 5 月 31 日 プロジェクト 項 目 概 念 フレームワーク 概 念 フレームワークの 見 直 しに 関 する IASB における 議 論 の 状 況 Ⅰ. 本 資 料 の 目 的 1. 2016 年 5 月 の 国 際 会 計 基 準 審 議 会 (IASB)ボード 会 議 では 公 開 草 案 財 務 報 告 に 関 する 概 念 フレームワーク ( 以 下 本 ED という )に 寄 せられたコメントを 踏 まえ 第 1 章 - 一 般 目 的 財 務 報 告 の 目 的 及 び 第 2 章 - 有 用 な 財 務 情 報 の 質 的 特 性 の 提 案 に 修 正 が 必 要 かどうかについて 議 論 された 2. 本 資 料 は 本 委 員 会 において IASB ボード 会 議 のためのアジェンダ ペーパーにお ける 具 体 的 な 提 案 をご 紹 介 し 5 月 19 日 に 開 催 された ASAF 対 応 専 門 委 員 会 でのご 審 議 も 踏 まえてご 意 見 を 頂 くことを 目 的 としている 本 資 料 では IASB ボード 会 議 で 取 り 上 げた 論 点 のうち 次 の 2 つの 論 点 を 取 り 上 げている(これ 以 外 の 論 点 については 審 議 事 項 (2)-3 参 考 資 料 を 参 照 のこと) (1) 受 託 責 任 - 受 託 責 任 と 財 務 報 告 の 目 的 との 関 連 性 の 明 確 化 (2) 慎 重 性 - 非 対 称 としての 慎 重 性 の 本 文 での 記 載 方 法 Ⅱ. 受 託 責 任 - 受 託 責 任 と 財 務 報 告 の 目 的 との 関 連 性 の 明 確 化 論 点 3. 受 託 責 任 の 用 語 を 復 活 させることを 前 提 として 第 1 章 の 財 務 報 告 の 目 的 の 記 述 を 修 正 して 受 託 責 任 と 財 務 報 告 の 目 的 との 関 連 性 について 明 確 化 を 図 る 必 要 があるか 否 かが 論 点 とされた IASB スタッフの 提 案 4. 本 ED では 受 託 責 任 という 用 語 を 概 念 フレームワークに 復 活 させ 財 務 報 告 の 目 的 において 企 業 の 資 源 に 対 する 経 営 者 の 受 託 責 任 の 評 価 のために 必 要 な 情 報 を 提 供 することの 重 要 性 を 強 調 することが 提 案 された 5. 前 項 の 本 ED の 提 案 に 対 して 一 部 から 反 対 意 見 も 示 されたが 回 答 者 の 多 くは 経 営 者 の 受 託 責 任 を 評 価 するために 必 要 な 情 報 と 将 来 キャッシュ フローの 予 測 の ために 必 要 な 情 報 は 必 ずしも 同 じではない 等 の 理 由 から 本 ED の 提 案 を 支 持 した - 1 -
しかし 主 に 欧 州 の 一 部 の 回 答 者 は 受 託 責 任 について 資 源 配 分 の 意 思 決 定 の 有 用 性 とは 独 立 の 財 務 報 告 の 目 的 とすべきであると 回 答 した 本 ED に 対 する ASBJ のコメント レターにおける 意 見 経 営 者 の 受 託 責 任 に 関 する 情 報 は 資 源 配 分 の 意 思 決 定 ( 投 資 の 購 入 / 売 却 / 保 有 を 行 うか あるいは 融 資 やその 他 の 信 用 供 与 を 行 うか/ 止 めるか の 意 思 決 定 )に 用 いられる 情 報 の 一 部 を 形 成 し 経 営 者 の 受 託 責 任 の 評 価 に 資 する 情 報 を 提 供 すること 自 体 は 財 務 報 告 の 目 的 とは 考 えないとコメ ントしている 6. 再 審 議 に 際 し IASB スタッフは 次 のアプローチ A からアプローチ C を 検 討 した (1) アプローチ A: 本 ED を 修 正 せずに 本 ED の 提 案 を 維 持 する (2) アプローチ B: 受 託 責 任 の 評 価 を 明 示 的 に 言 及 するように 財 務 報 告 の 目 的 の 記 述 を 修 正 する( 具 体 的 な 提 案 については 別 紙 のアプローチ B を 参 照 ) (3) アプローチ C: 資 源 配 分 の 意 思 決 定 に 関 する 説 明 を 広 範 に 行 う( 具 体 的 な 提 案 については 別 紙 のアプローチ C を 参 照 ) その 結 果 IASB スタッフはアプローチ C を 提 案 している これは 受 託 責 任 の 評 価 は 究 極 的 には 資 源 配 分 の 意 思 決 定 を 目 的 としてなされていると 考 えられ アプローチ B は 適 切 でないと 考 えられること また 本 ED の 提 案 (アプローチ A) に 賛 成 するコメントの 中 にも 資 源 配 分 の 意 思 決 定 と 受 託 責 任 の 評 価 の 関 係 が 十 分 に 理 解 されていないコメントが 見 受 けられたこと 等 を 理 由 としている IASB ボード 会 議 (2016 年 5 月 18 日 開 催 )における 議 論 7. IASB は 前 項 のアプローチ C を 採 用 することで 暫 定 的 に 合 意 した しかし 以 下 の 懸 念 を 踏 まえ アプローチ C の 文 案 を 修 正 することを 予 定 している (1) 受 託 責 任 の 評 価 に 関 する 情 報 は 今 回 追 加 された 既 存 の 投 資 者 の 投 票 等 の 意 思 決 定 ( 別 紙 アプローチ C の 1.2 項 3 次 頁 ( 参 考 )も 参 照 )のみに 関 係 するよ うに 受 け 取 られる 可 能 性 があるが 潜 在 的 な 投 資 者 や 融 資 者 の 意 思 決 定 にも 用 いられるため 投 資 者 の 購 入 や 売 却 等 の 意 思 決 定 や 融 資 者 の 信 用 供 与 の 実 行 や 中 止 等 の 意 思 決 定 ( 別 紙 アプローチ C の 1.2 項 1 及 び2 次 頁 ( 参 考 )も 参 照 ) にも 関 係 することを 明 確 にすべきではないか (2) 別 紙 アプローチ C の 1.2 項 3の 内 容 が 明 確 ではない( 例 :その 他 の 権 利 が 何 を 意 味 するか) - 2 -
( 参 考 ) 受 託 責 任 の 位 置 づけに 関 するイメージ 一 般 目 的 財 務 報 告 の 目 的 ( 現 行 の 概 念 フレームワーク) 既 存 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 が 持 分 商 品 や 負 債 商 品 の 購 入 / 売 却 / 保 有 を 行 うか 融 資 やその 他 の 信 用 供 与 を 行 うか/ 止 めるかの 意 思 決 定 に 有 用 な 情 報 の 提 供 (OB2 項 ) 企 業 への 将 来 の 正 味 キャッシュ インフローの 見 通 しの 評 価 に 資 する 情 報 の 提 供 (OB3 項 ) 受 託 責 任 の 評 価 に 資 する 情 報 の 提 供 (OB4 項 ) ( 注 ) 受 託 責 任 という 用 語 は 用 いていない 一 般 目 的 財 務 報 告 の 目 的 (アプローチ A 及 び C) アプローチ A: 赤 枠 を 除 く アプローチ C: 赤 枠 を 含 む 既 存 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 が 持 分 商 品 や 負 債 商 品 の 購 入 / 売 却 / 保 有 を 行 うか 融 資 やその 他 の 信 用 供 与 を 行 うか/ 止 めるかの 意 思 決 定 に 有 用 な 情 報 の 提 供 (1.2 項 ) 資 源 提 供 に 関 する 意 思 決 定 とは 1 持 分 商 品 や 負 債 商 品 の 購 入 / 売 却 / 保 有 の 意 思 決 定 2 融 資 やその 他 の 信 用 供 与 を 行 うか/ 止 めるかの 意 思 決 定 3 投 資 を 保 有 しながら その 他 の 権 利 を 行 使 するのに 必 要 な 意 思 決 定 赤 枠 の 追 加 アプローチ C 企 業 への 将 来 の 正 味 キャ ッシュ インフローの 見 通 しの 評 価 に 資 する 情 報 の 提 供 (1.3 項 ) 受 託 責 任 の 評 価 に 資 す る 情 報 の 提 供 (1.3 項 ) - 3 -
一 般 目 的 財 務 報 告 の 目 的 (アプローチ B) 既 存 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 が 持 分 商 品 や 負 債 商 品 の 購 入 / 売 却 / 保 有 を 行 うか 融 資 やその 他 の 信 用 供 与 を 行 うか/ 止 めるかの 意 思 決 定 に 有 用 な 情 報 の 提 供 受 託 責 任 の 評 価 に 資 する 情 報 の 提 供 企 業 への 将 来 の 正 味 キャッシュ インフ ローの 見 通 しの 評 価 に 資 する 情 報 の 提 供 ASBJ 事 務 局 による 気 付 事 項 8. 受 託 責 任 の 評 価 を 資 源 提 供 に 関 する 意 思 決 定 と 独 立 の 財 務 報 告 の 目 的 としない とする IASB スタッフの 提 案 を 支 持 する ASBJ のコメント レターでも 示 したよう に 受 託 責 任 の 評 価 に 資 する 情 報 は 資 源 提 供 に 関 する 意 思 決 定 に 用 いる 情 報 の 一 部 を 構 成 すると 考 えるためである 9. また IASB スタッフ 提 案 では 資 源 提 供 に 関 する 意 思 決 定 の 一 部 として 投 票 及 びその 他 の 経 営 者 の 行 動 に 影 響 を 与 える 権 利 の 行 使 を 明 示 し 受 託 責 任 の 評 価 が 財 務 報 告 の 目 的 にどのように 関 係 するかを 明 確 化 しており この 提 案 については 反 対 しないことが 考 えられる 第 41 回 ASAF 対 応 専 門 委 員 会 (2016 年 5 月 19 日 開 催 )で 聞 かれた 主 な 意 見 資 源 提 供 に 関 する 意 思 決 定 として 明 示 された 3 つの 意 思 決 定 がそれぞれ 企 業 への 将 来 の 正 味 キャッシュ インフローの 見 通 しの 評 価 に 資 する 情 報 の 提 供 と 受 託 責 任 の 評 価 に 資 する 情 報 の 提 供 とどのように 関 係 するのか について 明 確 にすべきではないか アプローチ C の 1.2 項 3の その 他 の 権 利 を 行 使 する 意 思 決 定 は 受 託 責 任 の 評 価 の 一 部 に 過 ぎないと 思 われるため アプローチ C の 1.2 項 3の 意 思 決 定 と 受 託 責 任 の 解 除 の 関 係 を 明 確 にすべきものと 考 える - 4 -
ディスカッション ポイント 受 託 責 任 に 関 する IASB ボード 会 議 における 暫 定 決 定 及 び ASBJ 事 務 局 の 気 付 事 項 について ご 質 問 やご 意 見 があれば 頂 きたい Ⅲ. 慎 重 性 - 非 対 称 としての 慎 重 性 の 本 文 での 記 載 方 法 論 点 10. 本 論 点 では 利 得 ( 資 産 )と 損 失 ( 負 債 )で 非 対 称 な 会 計 方 針 を 選 択 する 可 能 性 があることを 概 念 フレームワークの 結 論 の 根 拠 ではなく 概 念 フレームワーク の 本 文 に 含 めるべきかどうかを 議 論 している IASB スタッフの 提 案 11. 本 ED の 本 文 では 非 対 称 としての 慎 重 性 を 有 用 な 財 務 諸 表 のために 必 要 な 特 性 と しては 認 識 していないが 結 論 の 根 拠 において 利 得 を 損 失 と 異 なるように 扱 う 会 計 方 針 は 次 のような 場 合 に 選 択 できると 説 明 している (1) その 会 計 方 針 が 財 務 情 報 が 利 用 者 に 有 利 又 は 不 利 に 受 け 取 られる 確 率 を 増 大 させることを 意 図 しないように 選 択 される( 例 : 中 立 的 な 会 計 方 針 が 選 択 され る) (2) その 選 択 が 表 現 しようとしているものを 忠 実 に 表 現 する 目 的 適 合 性 のある 情 報 をもたらすことを 意 図 している 12. 本 ED の 提 案 に 対 して 一 部 の 回 答 者 は 利 得 及 び 損 失 ( 資 産 及 び 負 債 )のために 会 計 方 針 を 選 択 する 際 に 非 対 称 となる 可 能 性 があることが 目 に 触 れやすいように 概 念 フレームワークの 結 論 の 根 拠 ではなく 本 文 に 記 載 することを 提 案 した 本 ED に 対 する ASBJ のコメント レターにおける 意 見 非 対 称 性 としての 慎 重 性 の 概 念 が 基 準 開 発 プロセスにおいて 適 用 可 能 で あり 重 要 であると 考 えるため IASB による 会 計 基 準 の 開 発 の 文 脈 に 対 応 する 非 対 称 としての 慎 重 性 を 第 5 章 認 識 及 び 認 識 の 中 止 及 び 第 6 章 測 定 において 明 示 的 に 記 述 することを 提 案 している - 5 -
13. 再 審 議 に 際 し 表 現 しようとしているものを 忠 実 に 表 現 するような 目 的 適 合 的 な 情 報 となることが 意 図 されている 場 合 には 利 得 ( 又 は 資 産 ) 及 び 損 失 ( 又 は 負 債 )を 非 対 称 的 に 取 り 扱 う 会 計 方 針 を 選 択 し 得 ることを 認 める 旨 の 記 述 を 次 の ように 改 訂 後 の 第 2 章 の 本 文 に 含 めることが IASB スタッフから 提 案 された 中 立 性 は その 選 択 が 表 現 しようとしているものを 忠 実 に 表 現 するような 目 的 適 合 的 な 情 報 となることが 意 図 されている 場 合 には 利 得 ( 又 は 資 産 ) 及 び 損 失 ( 又 は 負 債 )を 非 対 称 的 に 取 り 扱 う 会 計 方 針 の 選 択 を 排 除 するものではない IASB ボード 会 議 (2016 年 5 月 18 日 開 催 )における 議 論 14. IASB は 暫 定 決 定 を 行 っていない 議 論 を 通 じて 概 ね 非 対 称 としての 慎 重 性 を 概 念 フレームワーク 本 文 に 記 載 する 方 向 となったが 表 現 の 仕 方 により 賛 否 が 分 かれる 可 能 性 があったことから 文 案 をさらに 検 討 するよう IASB スタッフに 指 示 があった 前 項 の 文 案 については 次 のような 指 摘 があった (1) 非 対 称 としての 慎 重 性 を 本 文 に 再 導 入 していることを 意 味 するものと 誤 解 さ れる 可 能 性 があるのではないか (2) 会 計 方 針 を 選 択 する 主 体 は 企 業 ではなく IASB であることを 明 確 にすべきでは ないか (3) 非 対 称 な 会 計 方 針 は 利 用 者 のニーズに 基 づき 目 的 適 合 性 と 忠 実 な 表 現 の 両 方 を 考 慮 した 結 果 として 開 発 されることを 示 すべきではないか ASBJ 事 務 局 による 気 付 き 事 項 15. 非 対 称 としての 慎 重 性 について 利 得 ( 又 は 資 産 ) 及 び 損 失 ( 又 は 負 債 )を 非 対 称 的 に 取 り 扱 う 会 計 方 針 を 選 択 し 得 ることを 認 める 記 述 を 改 訂 後 の 第 2 章 に 含 め るとする IASB スタッフの 提 案 を 支 持 する これは 常 に 非 対 称 性 という 意 味 での 慎 重 性 を 適 用 することは 適 切 ではないと 考 えるが 会 計 基 準 の 開 発 の 文 脈 で は 非 対 称 としての 慎 重 性 が 対 象 を 忠 実 に 表 現 する 場 合 もあると 考 えられるため である ただし 以 下 に 留 意 すべきと 考 える (1) IASB ボード 会 議 でも 指 摘 されるように 会 計 方 針 の 選 択 との 表 現 を 用 いる 場 合 主 体 が 企 業 のみであると 理 解 される 恐 れがあるため 選 択 は 主 に IASB が 会 計 基 準 を 開 発 する 際 に 行 うことを 明 示 すべきである (2) 非 対 称 としての 慎 重 性 を IASB が 会 計 基 準 を 開 発 する 際 に 行 う 選 択 であるこ とを 理 解 しやすいように 第 5 章 認 識 及 び 認 識 の 中 止 及 び 第 6 章 測 定 においても 明 示 的 に 記 述 すべきである - 6 -
第 41 回 ASAF 対 応 専 門 委 員 会 (2016 年 5 月 19 日 開 催 )で 聞 かれた 主 な 意 見 注 意 深 さとしての 慎 重 性 と 非 対 称 としての 慎 重 性 がそれぞれ IASB による 会 計 基 準 の 開 発 企 業 による 会 計 方 針 の 選 択 及 び 企 業 による 会 計 方 針 の 適 用 とどのように 関 連 するか 整 理 するとよりわかりやすくなるのではな いか IASB は 証 拠 に 基 づく 基 準 開 発 を 掲 げているのであれば 慎 重 性 ( 保 守 主 義 ) は 学 術 研 究 の 成 果 が 蓄 積 されている 領 域 であるため 研 究 成 果 に 着 目 する と 良 いのではないか ディスカッション ポイント 慎 重 性 に 関 する IASB スタッフの 提 案 IASB ボード 会 議 における 議 論 及 び ASBJ 事 務 局 の 気 付 事 項 について ご 質 問 やご 意 見 があれば 頂 きたい 以 上 - 7 -
別 紙 財 務 報 告 の 目 的 と 受 託 責 任 の 関 連 性 を 明 確 にするためのアプローチ アプローチ B: 受 託 責 任 の 評 価 を 明 示 的 に 言 及 するように 財 務 報 告 の 目 的 の 記 述 を 修 正 する 一 般 目 的 財 務 報 告 の 目 的 有 用 性 及 び 限 界 1.2 一 般 目 的 財 務 報 告 の 目 的 は 次 の 場 合 において 現 在 の 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 に 有 用 な 報 告 企 業 についての 財 務 情 報 を 提 供 することである (a) 企 業 への 資 源 の 提 供 に 関 する 意 思 決 定 を 行 う 場 合 それらの 意 思 決 定 は 資 本 性 及 び 負 債 性 金 融 商 品 の 売 買 又 は 保 有 並 びに 貸 付 金 及 び 他 の 形 態 の 信 用 の 供 与 又 は 決 済 を 伴 う (b) 企 業 の 資 源 に 係 る 経 営 者 の 受 託 責 任 を 評 価 する 場 合 1.3 現 在 の 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 による 資 本 性 及 び 負 債 性 金 融 商 品 の 売 買 又 は 保 有 に 関 する 意 思 決 定 は 当 該 金 融 商 品 への 投 資 から 彼 らが 期 待 するリターン( 例 えば 配 当 元 利 支 払 又 は 市 場 価 格 の 上 昇 )に 左 右 される 同 様 に 現 在 の 及 び 潜 在 的 な 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 による 貸 付 金 及 び 他 の 形 態 の 信 用 の 供 与 又 は 決 済 に 関 する 意 思 決 定 は 彼 らが 期 待 する 元 利 支 払 又 は 他 のリターンに 左 右 される 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 のリターンに 関 する 期 待 は 企 業 への 将 来 の 正 味 キャ ッシュ インフローの 金 額 時 期 及 び 不 確 実 性 ( 見 通 し)に 関 する 彼 らの 評 価 及 び 企 業 の 資 源 に 係 る 経 営 者 の 受 託 責 任 の 評 価 に 左 右 される したがって 現 在 の 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 は 企 業 への 将 来 の 正 味 キャッシュ インフローの 見 通 しの 評 価 それらの 評 価 を 行 うのに 役 立 つ 情 報 を 必 要 としている 1.4 現 在 の 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 は このそれらの 評 価 を 行 う のに 役 立 てるために 以 下 に 関 する 情 報 を 必 要 としている (a) 企 業 の 資 源 企 業 に 対 する 請 求 権 及 びそれらの 資 源 及 び 請 求 権 の 変 動 (1.12 項 から 1.21 項 参 照 ) (b) 1.5 企 業 の 資 源 企 業 に 対 する 請 求 権 及 びそれらの 資 源 及 び 請 求 権 の 変 動 に 関 する 情 報 に 加 えて 現 在 の 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 は 企 業 の 資 源 に 係 る 受 託 責 任 を 評 価 するため 企 業 の 経 営 者 や 統 治 機 関 が 企 業 の 資 源 を 利 用 す る 責 任 をどれだけ 効 率 的 かつ 効 果 的 に 果 たしたのかに 関 する 情 報 を 必 要 とする (1.22 項 から 1.23 項 参 照 ) - 8 -
アプローチ C: 資 源 配 分 の 意 思 決 定 に 関 する 説 明 を 広 範 に 行 う 一 般 目 的 財 務 報 告 の 目 的 有 用 性 及 び 限 界 1.2 一 般 目 的 財 務 報 告 の 目 的 は 現 在 の 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 が 企 業 への 資 源 の 提 供 に 関 する 意 思 決 定 を 行 う 際 に 有 用 な 報 告 企 業 についての 財 務 情 報 を 提 供 することである それらの 企 業 への 資 源 提 供 に 関 する 意 思 決 定 に は 以 下 が 含 まれる (a) 資 本 性 及 び 負 債 性 金 融 商 品 の 売 買 又 は 保 有 するための 意 思 決 定 (b) 並 びに 貸 付 金 及 び 他 の 形 態 の 信 用 の 供 与 又 は 決 済 をするための 意 思 決 定 伴 う (c) 投 資 を 保 有 しながらその 他 の 権 利 ( 経 営 者 の 行 動 に 投 票 その 他 の 方 法 で 影 響 を 与 える 権 利 など)を 行 使 するのに 必 要 な 意 思 決 定 1.3 現 在 の 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 による 資 本 性 及 び 負 債 性 金 融 商 品 の 売 買 又 は 保 有 に 関 する 意 思 決 定 は 当 該 金 融 商 品 への 投 資 から 彼 らが 期 待 するリターン( 例 えば 配 当 元 利 支 払 又 は 市 場 価 格 の 上 昇 )に 左 右 される 同 様 に 現 在 の 及 び 潜 在 的 な 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 による 貸 付 金 及 び 他 の 形 態 の 信 用 の 供 与 又 は 決 済 に 関 する 意 思 決 定 は 彼 らが 期 待 する 元 利 支 払 又 は 他 のリターンに 左 右 される 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 のリターンに 関 する 期 待 は 企 業 への 将 来 の 正 味 キャ ッシュ インフローの 金 額 時 期 及 び 不 確 実 性 ( 見 通 し)に 関 する 彼 らの 評 価 及 び 企 業 の 資 源 に 係 る 経 営 者 の 受 託 責 任 の 評 価 に 左 右 される これらの 評 価 は 投 資 を 保 有 しながらその 他 の 権 利 ( 経 営 者 の 行 動 に 投 票 その 他 の 方 法 で 影 響 を 与 え る 権 利 など)を 行 使 するためにも 必 要 となる したがって 現 在 の 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 は それらの 評 価 を 行 うのに 役 立 つ 情 報 を 必 要 と している 1.4 現 在 の 及 び 潜 在 的 な 投 資 者 融 資 者 及 び 他 の 債 権 者 は それらの 評 価 を 行 うのに 役 立 てるために 以 下 に 関 する 情 報 を 必 要 としている (a) 企 業 の 資 源 企 業 に 対 する 請 求 権 及 びそれらの 資 源 及 び 請 求 権 の 変 動 (1.12 項 から 1.21 項 参 照 ) (b) 企 業 の 経 営 者 や 統 治 機 関 が 企 業 の 資 源 を 利 用 する 責 任 をどれだけ 効 率 的 か つ 効 果 的 に 果 たしたのか(1.22 項 から 1.23 項 参 照 ) 以 上 - 9 -