食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 手 引 き2011 検 討 委 員 会 研 究 分 担 者 今 井 孝 成 医 師 伊 藤 浩 明 伊 藤 節 子 宇 理 須 厚 雄 海 老 澤 元 宏 柴 田 瑠 美 子 栄 養 士 池 本 美 智 子 市 場 祥 子 迫 和 子 高 松 伸 枝 長 谷

Similar documents
< F2D819B92CA926D E9693E A2E6A7464>

Microsoft Word - 目次.doc

Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

全設健発第     号

 

< F2D F97CC8EFB8F BE8DD78F9192CA926D>

<4D F736F F F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A CC8A AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

Microsoft Word - nagekomi栃木県特定医療費(指定難病)支給認定申請手続きのご案内 - コピー

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5

( 新 ) 医 療 提 供 の 機 能 分 化 に 向 けたICT 医 療 連 携 導 入 支 援 事 業 費 事 業 の 目 的 医 療 政 策 課 予 算 額 58,011 千 円 医 療 分 野 において あじさいネットを 活 用 したICT したICT 導 入 により により 医 療 機 能

    平成11年度余市町私立幼稚園就園奨励費補助金交付要綱

接 支 払 制 度 を 活 用 するか 意 思 を 確 認 する 確 認 に 当 たっては 次 の 各 号 に 掲 げる 事 項 について 書 面 により 世 帯 主 の 合 意 を 得 て 代 理 契 約 を 締 結 するものとする (1) 医 療 機 関 等 が 本 市 に 対 し 世 帯 主

<4D F736F F F696E74202D C928D4E C182C4967B939682C991CC82C982A282A282CC F4390B394C529>

Microsoft Word - 02第3期計画(元データ).doc

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

2 積 極 的 な 接 種 勧 奨 の 差 し 控 え 国 は 平 成 25 年 4 月 から 定 期 接 種 化 したが ワクチン 接 種 との 関 連 を 否 定 できない 持 続 的 な 痛 みなどの 症 状 が 接 種 後 に 見 られたことから 平 成 25 年 6 月 定 期 接 種 と

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

3 薬 局 サービス 等 (1) 健 康 サポート 薬 局 である 旨 の 表 示 健 康 サポート 薬 局 である 旨 を 表 示 している 場 合 健 康 サポート 薬 局 とは かかりつけ 薬 剤 師 薬 局 としての 基 本 的 な 機 能 に 加 えて 積 極 的 な 健 康 サポート 機

Taro-条文.jtd

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

Taro-iryouhoken

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

●幼児教育振興法案

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

社会資源について 

各論_1章〜7章.indd

別 紙 軽 費 老 人 ホームの 収 入 認 定 について 平 成 22 年 3 月 9 日 千 葉 県 健 康 福 祉 部 高 齢 者 福 祉 課 本 紙 は 平 成 18 年 1 月 24 日 老 発 第 号 厚 生 労 働 省 老 健 局 長 通 知 老 人 保 護 措 置 費

ⅰ_本扉.indd

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

2 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (26 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 静 岡 県 国 類 似 団 体 2 技 能 労 務 職 区 41.8 歳 42.6 歳 43.5

毎 月 の 給 与 等 ( )を 一 定 の 等 級 区 分 にあてはめた 標 準 月 額 の 上 限 が 現 行 の47 等 級 から50 等 級 に 改 正 されます ( 別 紙 健 康 保 険 料 額 表 参 照 ) なお 法 改 正 に 伴 い 標 準 月 額 が 改 定 される 方 につい

診療行為コード

スライド 1

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

01.活性化計画(上大久保)

< F2D874491E682528FCD2091E DF C A2E>

( 減 免 の 根 拠 等 ) 第 1 条 こ の 要 綱 は, 地 方 税 法 第 条 の 規 定 に 基 づ く 市 税 条 例 第 6 9 条 の 2 の 規 定 を 根 拠 と す る 身 体 障 害 者 等 に 対 す る 軽 自 動 車 税 の 減 免 の 具 体 的 な 対

<947A957A8E9197BF C E786C73>

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

スライド 1

学校安全の推進に関する計画の取組事例

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

守 口 市 立 東 小 学 校 大 久 保 小 学 校 の 統 合 実 施 計 画 目 次 第 1 守 口 市 における 学 校 統 合 の 背 景 1 第 2 東 小 学 校 と 大 久 保 小 学 校 の 統 合 について 1 第 3 統 合 校 の 学 校 づくりについて 2 第 4 東 小

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

32 農事組合法人法人用パンフ_24.2一部改正)


資料2 利用者負担(保育費用)

小山市保育所整備計画

健 康 医 療 戦 略 に 係 る 農 林 産 省 の 主 な 取 組 みについて 1. 健 康 長 寿 社 会 の 形 成 のための 食 の 研 究 開 発 の 推 進 2. 医 福 食 農 連 携 の 取 組 の 推 進 3 5 2

<4D F736F F D C93FA967B91E5906B8DD082D682CC91CE899E2E646F6378>

PowerPoint プレゼンテーション

後期高齢者医療制度

ウ 一 日 当 たりの 摂 取 目 安 量 粒 ~ 粒 お 召 し 上 がりください という 旨 の 幅 の 両 端 をもって 表 示 することも 可 能 です エ 栄 養 成 分 の 量 及 び 熱 量 ( 栄 養 成 分 表 示 ) 一 日 の 摂 取 目 安 量 当 たりの 栄 養 成 分 の

住み慣れたこの町で最期まで 安心して暮らすために

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

平成21年9月29日

(2) 保 育 料 等 減 免 措 置 に 関 する 調 書 (3) 地 方 税 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 226 号 ) 第 5 条 第 2 項 第 1 号 に 規 定 する 市 町 村 民 税 の 課 税 の 状 況 を 証 明 する 書 類 又 は 生 活 保 護 法 ( 昭 和

資 格 給 付 関 係 ( 問 1) 外 国 人 Aさん(76 歳 )は 在 留 期 間 が3ヶ 月 であることから 長 寿 医 療 の 被 保 険 者 ではない が 在 留 資 格 の 変 更 又 は 在 留 期 間 の 伸 長 により 長 寿 医 療 の 適 用 対 象 となる 場 合 には 国

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

独立行政法人国立病院機構呉医療センター医療機器安全管理規程

tokutei2-7.xls

定款

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

<4D F736F F F696E74202D D382E982B382C68AF1958D8BE090A C98AD682B782E B83678C8B89CA81698CF6955C A2E >

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

(別紙3)保険会社向けの総合的な監督指針の一部を改正する(案)

<4D F736F F D20836E E819592E88C5E B F944E82548C8E89FC90B3816A5F6A D28F57>

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

PowerPoint プレゼンテーション

< DB8CAF97BF97A6955C2E786C73>

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 H H H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H H H H5.4.1 H H5.4.1 ( 参 考

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

自 分 にあった 健 康 保 険 を 見 つけよう! それぞれの 健 康 保 険 の 特 徴 を 踏 まえ 自 分 にあった 健 康 保 険 を 選 ぶようにしましょう! 今 までの 収 入 扶 養 家 族 の 有 無 によって どの 健 康 保 険 に 加 入 するとメリットがあるか 参 考 にし

第5回法人課税ディスカッショングループ 法D5-4

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

Microsoft Word - H25普通会計決算状況 .docx

Transcription:

食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 手 引 き2011 検 討 委 員 会 研 究 分 担 者 今 井 孝 成 医 師 伊 藤 浩 明 伊 藤 節 子 宇 理 須 厚 雄 海 老 澤 元 宏 柴 田 瑠 美 子 栄 養 士 池 本 美 智 子 市 場 祥 子 迫 和 子 高 松 伸 枝 長 谷 川 実 穂 林 典 子 原 正 美 臨 床 心 理 士 松 嵜 くみ 子 国 立 病 院 機 構 相 模 原 病 院 小 児 科 あいち 小 児 保 健 医 療 総 合 センター アレルギー 科 同 志 社 女 子 大 学 生 活 科 学 部 食 物 栄 養 科 学 科 藤 田 保 健 衛 生 大 学 坂 文 種 報 徳 會 病 院 小 児 科 国 立 病 院 機 構 相 模 原 病 院 臨 床 研 究 センター アレルギー 性 疾 患 研 究 部 国 立 病 院 機 構 福 岡 病 院 小 児 科 国 立 病 院 機 構 九 州 医 療 センター 栄 養 管 理 室 社 団 法 人 全 国 学 校 栄 養 士 協 議 会 社 団 法 人 日 本 栄 養 士 会 別 府 大 学 食 物 栄 養 科 学 部 国 立 病 院 機 構 相 模 原 病 院 臨 床 研 究 センター アレルギー 性 疾 患 研 究 部 国 立 病 院 機 構 相 模 原 病 院 臨 床 研 究 センター アレルギー 性 疾 患 研 究 部 昭 和 女 子 大 学 生 活 科 学 部 管 理 栄 養 学 科 跡 見 学 園 女 子 大 学 文 学 部 臨 床 心 理 学 科 ( 協 力 者 ) 杉 崎 千 鶴 子 国 立 病 院 機 構 相 模 原 病 院 臨 床 研 究 センター アレルギー 性 疾 患 研 究 部 食 物 アレルギー 患 者 に 対 する 栄 養 指 導 の 役 割 は 大 きく 不 可 欠 である 食 物 アレルギー 患 者 は 正 しい 診 断 にもとづいた 必 要 最 小 限 の 食 物 除 去 を 行 いながら 適 切 な 栄 養 素 の 確 保 生 活 の 質 (QOL)を 維 持 すること が 求 められる それはつまり 健 康 的 で 安 心 できる 楽 しい 食 生 活 が 送 れることであり 栄 養 士 はその 支 援 指 導 に 関 わることが 期 待 されている 本 手 引 きは 主 に 管 理 栄 養 士 の 食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 レベルの 向 上 を 目 標 に 作 成 されているが 患 者 の 生 活 に 携 わるすべての 関 係 者 の 参 考 になると 考 える 本 手 引 きは 食 物 アレルギーの 標 準 治 療 にもとづいた 栄 養 指 導 の 基 本 を 示 すものであり 個 々の 指 導 法 の 詳 細 を 示 すものではない Copyrights2011 食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 手 引 き2011 検 討 委 員 会. All Rights reserved 無 断 転 載 掲 載 を 禁 ず - 1 -

食 物 アレルギーの 基 礎 知 識 食 物 アレルギーとは 食 物 アレルギーの 診 療 の 手 引 き2011( 研 究 代 表 者 海 老 澤 元 宏 )より 一 部 改 変 食 物 によって 引 き 起 こされる 免 疫 反 応 を 介 して 生 体 にとって 不 利 益 な 症 状 が 誘 発 される 現 象 を さす このため 食 中 毒 食 物 不 耐 症 などは 含 まない 食 物 アレルギーの 原 因 は 食 物 のタンパク 質 であり それ 以 外 の 成 分 ( 脂 質 糖 質 など)では 基 本 的 に 食 物 アレルギーは 起 きない 食 物 アレルギーの 臨 床 型 食 物 アレルギーは 症 状 などの 特 徴 から 幾 つかの 病 型 に 分 類 される 特 に 栄 養 指 導 が 求 められる 病 型 は 食 物 アレルギーの 関 与 する 乳 児 アトピー 性 皮 膚 炎 と 即 時 型 である 臨 床 型 頻 度 の 多 い 発 症 年 齢 頻 度 の 高 い 食 物 アナフィラ キシーの 危 険 耐 性 獲 得 新 生 児 乳 児 消 化 管 アレルギー 新 生 児 期 牛 乳 有 り 多 い 食 物 アレルギーの 関 与 する 乳 児 アトピー 性 皮 膚 炎 乳 児 期 鶏 卵 牛 乳 小 麦 大 豆 など 有 り 多 い 即 時 型 乳 幼 児 期 年 齢 によって 異 なる 高 い 鶏 卵 牛 乳 小 麦 大 豆 などは 多 く それ 以 外 は 少 ない 特 殊 型 食 物 依 存 性 運 動 誘 発 アナフィラキシー (FEIAn/FDEIA) 口 腔 アレルギー 症 候 群 (OAS) 学 童 期 ~ 成 人 期 学 童 期 ~ 成 人 期 小 麦 甲 殻 類 など 果 物 野 菜 など 高 い 低 い 少 ない 少 ない 食 物 アレルギーの 症 状 全 身 のあらゆる 臓 器 に 症 状 が 誘 発 されうるが 特 に 皮 膚 症 状 粘 膜 症 状 ( 唇 やまぶたの 腫 れなど)が 多 い 中 にはアナフィラキシーショックとなり 生 命 の 危 険 を 伴 う 場 合 もある 皮 膚 症 状 : かゆみ じんましん 赤 み 湿 疹 ( 乳 児 期 を 中 心 とする) 粘 膜 症 状 : 眼 症 状 : 目 の 充 血 腫 れ かゆみ 流 涙 まぶたの 腫 れ 鼻 症 状 :くしゃみ 鼻 みず 鼻 詰 まり 口 腔 咽 頭 症 状 : 口 唇 舌 の 違 和 感 腫 れ のどの 痒 み イガイガ 感 消 化 器 症 状 : 腹 痛 悪 心 嘔 吐 下 痢 血 便 呼 吸 器 症 状 : 喉 が 絞 められる 感 覚 声 嗄 れ せき ぜん 鳴 呼 吸 困 難 全 身 性 症 状 : アナフィラキシー 即 時 型 の 症 状 平 成 20 年 即 時 型 食 物 アレルギー 全 国 モニタリング 調 査 より アナフィラキシー 症 状 食 物 薬 物 ハチ 毒 などが 原 因 で 起 こる 即 時 型 アレルギー 反 応 のひとつで 皮 膚 呼 吸 器 消 化 器 など 全 身 の 多 臓 器 に 重 篤 な 症 状 が 現 れる 血 圧 低 下 や 意 識 喪 失 など 生 命 をおびやかす 症 状 を 伴 うものをアナフィラキシーショックと 呼 ぶ - 2 -

食 物 アレルギーの 疫 学 わが 国 の 有 病 率 調 査 は 諸 家 の 報 告 より 乳 児 が 約 10% 3 歳 児 が 約 5% 保 育 所 児 が5.1% 学 童 以 降 が 1.3-2.6% 程 度 と 考 えられる 即 時 型 の 原 因 食 物 は 鶏 卵 牛 乳 小 麦 が 多 い しかし 年 齢 ごとにその 頻 度 は 異 なり 学 童 期 以 降 になると 甲 殻 類 果 物 類 魚 類 などが 新 たな 原 因 となる 全 年 齢 における 原 因 食 物 新 規 発 症 例 甲 殻 類 3.9% 果 物 類 4.0% 魚 卵 4.3% ピ ーナッツ 4.8% 魚 類 2.5% ソバ 2.4% 木 の 実 類 大 豆 1.7% 小 麦 12.1% 1.5% その 他 3.3% n=2478 牛 乳 20.9% 鶏 卵 38.7% No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 0 歳 n=678 鶏 卵 55.6% 牛 乳 27.3% 小 麦 9.6% 1 歳 n=248 鶏 卵 41.5% 魚 卵 14.9% 牛 乳 8.9% ピーナッツ 8.5% 果 物 類 小 麦 5.2% 2,3 歳 n=169 魚 卵 20.1% 鶏 卵 16.6% ピーナッツ 10.7% 牛 乳 8.9% 小 麦 8.3% 4-6 歳 n=85 ソバ 15.3% 鶏 卵 14.1% 木 の 実 類 11.8% 果 物 類 魚 卵 10.6% 7-19 歳 n=105 果 物 類 21.9% 甲 殻 類 17.1% 小 麦 15.2% 鶏 卵 10.5% ソバ 魚 卵 6.7% n=1375 20 歳 以 上 n=90 小 麦 23.3% 甲 殻 類 22.2% 果 物 類 18.9% 魚 類 12.2% 平 成 20 年 即 時 型 食 物 アレルギー 全 国 モニタリング 調 査 より 食 物 アレルギーの 診 断 日 本 小 児 アレルギー 学 会 食 物 アレルギー 経 口 負 荷 試 験 ガイドライン2009 参 照 基 本 は 食 物 経 口 負 荷 試 験 補 助 特 異 的 IgE 抗 体 検 査 好 塩 基 球 ヒスタミン 遊 離 試 験 皮 膚 プリックテスト 診 断 の 基 本 は 詳 細 な 病 歴 聴 取 と 食 物 経 口 負 荷 試 験 ( 以 下 負 荷 試 験 )であり この 他 の 検 査 は 補 助 的 存 在 に 過 ぎない 検 査 結 果 だけを 除 去 の 根 拠 とすることは 最 小 限 にするべきである 特 に 耐 性 獲 得 の 診 断 には 負 荷 試 験 は 必 須 である 特 異 的 IgE 抗 体 検 査 は その 結 果 (クラス)から 負 荷 試 験 の 陽 性 ( 食 べられない) 確 率 を 推 測 できる 負 荷 試 験 実 施 医 療 施 設 は 食 物 アレルギー 研 究 会 (http://foodallergy.jp)で 公 開 されている 食 物 経 口 負 荷 試 験 6ヶ 月 1 年 後 に 再 度 負 荷 試 験 実 施 負 荷 試 験 は 専 門 の 医 師 のもとで 原 因 と 考 えられる 食 物 を 実 際 に 食 べて 症 状 の 有 無 を 確 認 する 負 荷 試 験 は 1 原 因 食 物 の 診 断 2 耐 性 獲 得 の 確 認 を 目 的 に 行 われるが その 多 くは2を 目 的 とする 除 去 継 続 食 物 アレルギー 診 断 完 全 除 去 食 物 経 口 負 荷 試 験 実 施 負 荷 試 験 で 食 べた 量 を 上 限 に 自 宅 での 解 除 自 宅 で 一 定 期 間 試 し 安 全 性 を 確 認 する 問 題 なし 負 荷 試 験 で 食 べた 量 を 上 限 に 自 宅 以 外 でも 解 除 園 や 学 校 外 食 などで 自 由 に 食 べることができる 食 物 アレルギーの 予 後 上 限 量 が 十 分 量 ( 例 : 鶏 卵 1 個 )であれば 完 全 解 除 を 指 示 される 1 原 因 食 物 の 診 断 結 果 が 陽 性 の 場 合 基 本 的 には 負 荷 食 物 ( 原 因 食 物 )の 除 去 指 導 となる その 後 原 因 食 物 の 種 類 や 特 異 的 IgE 抗 体 の 変 化 臨 床 経 過 を 見 ながら 耐 性 獲 得 の 確 認 を 目 的 に 再 度 負 荷 試 験 を 考 慮 する 2 耐 性 獲 得 の 確 認 結 果 が 陽 性 の 場 合 負 荷 試 験 を 実 施 する 前 の 食 生 活 が 継 続 される 原 因 食 物 にもよるが 6ヶ 月 1 年 程 度 あけて 再 度 負 荷 試 験 を 考 慮 する 負 荷 試 験 が 段 階 的 に 行 われた 場 合 は 少 量 を 摂 取 した 結 果 が 陰 性 でも その 食 物 の 完 全 解 除 になるわけではない 例 : 鶏 卵 アレルギー 患 者 が 卵 黄 加 熱 全 卵 非 加 熱 全 卵 の 順 で 負 荷 試 験 を 行 う 場 合 卵 黄 負 荷 試 験 の 結 果 が 陰 性 であっても 鶏 卵 の 完 全 解 除 に はならない 乳 幼 児 期 に 発 症 する 主 な 原 因 食 物 ( 鶏 卵 牛 乳 小 麦 )や 大 豆 は 年 齢 とともに 食 べられるようになる 傾 向 が 強 く 一 般 的 に3 歳 までに50% 6 歳 までに80-90%が 食 べられるようになる これを 耐 性 の 獲 得 という これ 以 外 の 原 因 食 物 は 上 記 の 原 因 食 物 と 同 様 には 耐 性 を 獲 得 することが 難 しい - 3 -

食 物 アレルギーの 治 療 管 理 原 則 正 しい 診 断 にもとづいた 必 要 最 小 限 の 原 因 食 物 の 除 去 必 要 最 小 限 の 除 去 とは 必 要 最 小 限 の 除 去 とは 1 食 べると 症 状 が 誘 発 される 食 物 だけを 除 去 する 念 のため 心 配 だから といって 必 要 以 上 に 除 去 する 食 物 を 増 やさない 2 原 因 食 物 でも 症 状 が 誘 発 されない 食 べられる 範 囲 までは 食 べることができる 食 べられる 範 囲 を 超 えない 量 までは 除 去 する 必 要 がなく むしろ 積 極 的 に 食 べることができる 医 師 が 指 示 する 食 べられる 範 囲 食 物 アレルギー 症 状 が 誘 発 される 量 は 患 者 によって 異 なり 極 微 量 から 数 グラムまで 幅 がある 食 べられる 範 囲 とは 患 者 にとって 症 状 が 誘 発 されずに 安 全 に 食 べられる 原 因 食 物 の 量 を 指 す これは 食 物 経 口 負 荷 試 験 の 結 果 などをもとに 医 師 から 患 者 が 日 常 生 活 で 安 全 に 摂 取 できることを 考 慮 して 個 々に 指 示 される 患 者 はその 範 囲 内 であれば 原 因 食 物 でも 制 限 する 必 要 はなく 食 生 活 の 幅 を 広 げるためにも 食 べられる 範 囲 を 積 極 的 に 食 べていくことが 推 奨 される 食 べられる 範 囲 と 食 生 活 の 広 がり 食 物 アレルギーの 原 因 となるのは 原 因 食 物 のタンパク 質 である つまり 食 べられる 範 囲 は 食 品 の 量 ではなく 食 品 に 含 まれる 原 因 食 物 のタンパク 質 量 にもとづいて 考 えられる 食 べられる 範 囲 の タンパク 質 量 を 超 えないように 様 々な 食 品 を 選 択 し 利 用 することができれば 患 者 の 食 生 活 の 幅 を 広 げ ることができる P16 同 じ 量 のタンパク 質 を 含 む 食 品 の 例 参 照 ただし 原 因 食 物 のタンパク 質 は 加 熱 や 発 酵 などの 加 工 によって 抗 原 性 (アレルギーを 起 こす 力 )が 変 化 する 場 合 がある 食 べられる 範 囲 を 考 える 時 には 単 純 にタンパク 質 の 量 だけで 考 えるのではなく 原 因 食 物 ごとの 抗 原 性 の 変 化 も 考 慮 する 必 要 がある さらに 患 者 の 体 調 不 良 時 には 理 論 通 りに 食 べら れないこともある P8-11 除 去 食 物 別 の 栄 養 指 導 参 照 必 要 最 小 限 の 除 去 の 栄 養 指 導 は 医 師 が 指 示 する 食 べられる 範 囲 にも とづいて 行 う こ とが 必 須 である 栄 養 士 の 役 割 は 患 者 が 指 示 された 食 べられる 範 囲 を 具 体 的 な 食 品 や 調 理 方 法 と して 患 者 に 示 し 食 生 活 の 幅 を 広 げるこ とである 食 物 アレルギーの 診 療 の 推 移 以 以 前 前 の の 食 物 アレルギーの 診 療 は は 厳 格 除 去 食 療 法 ともいわれ 疑 わしい 食 物 も 含 めた 完 全 除 去 が 基 本 であった 当 当 時 時 の 医 師 は は 現 在 のように 負 荷 試 験 による 情 報 の 集 積 がなく 特 異 的 IgE 抗 体 が 診 断 根 拠 になると 思 っていたため 過 剰 な 除 去 や 念 のための のため の 除 去 という 曖 昧 な 判 断 に 陥 っていた また アトピー 性 皮 膚 炎 の 治 療 目 的 として 広 範 広 囲 範 に 囲 渡 に って 渡 徹 って 底 徹 的 底 な 的 食 な 物 食 の 物 除 の 去 除 が 去 指 が 導 指 導 されることもあった 現 在 現 は 在 標 は 準 標 的 準 治 的 療 治 が 療 確 が 立 確 し 立 診 し 断 診 の 断 基 の 本 基 は 本 食 は 物 食 経 物 口 負 経 荷 口 試 負 験 荷 治 試 療 験 は 治 必 療 要 は 最 必 小 要 限 最 の 小 原 限 因 の 食 原 物 因 の 食 除 物 去 の とされるようになってきた 除 去 とされるようになってきた 最 近 は 経 口 免 疫 療 法 ( 減 感 作 療 法 )が 注 目 されている 将 来 の 食 物 アレルギーの 治 療 方 法 として 期 待 されるが 現 時 点 では 未 だ 研 究 段 階 であり 効 果 や 危 険 性 に 関 して 未 知 な 点 が 多 く 治 療 方 法 として 十 分 に 確 立 されていない このため その 実 施 は 食 物 負 荷 試 験 の 経 験 豊 かな 食 物 アレルギーを 専 門 とする 医 師 のもとで 慎 重 に 行 われるべき であり 一 般 的 な 治 療 方 法 としては 推 奨 されていない - 4 -

食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 目 的 栄 養 士 は 患 者 が 健 康 的 な 安 心 できる 楽 しい 食 生 活 を 営 むための 支 援 をする その 支 援 は 医 師 の 診 断 指 示 にもとづくものである 患 者 必 要 最 小 限 の 食 物 除 去 * の 指 導 を 受 ける 適 切 な 栄 養 素 を 摂 取 し 楽 しく 豊 かな 食 生 活 を 送 る 食 べられる 範 囲 を 定 期 的 に 確 認 しながら 食 生 活 の 幅 を 広 げる 管 理 栄 養 士 必 要 最 小 限 の 食 物 除 去 * の 考 え 方 を 伝 える 食 生 活 の 評 価 および 指 導 を 行 う 保 護 者 ( 患 者 )の 不 安 を 解 消 する 栄 養 指 導 指 示 確 認 フィードバック 正 しい 診 断 必 要 最 小 限 の 食 物 除 去 * 指 導 *P4 必 要 最 小 限 の 除 去 とは 参 照 総 論 : 栄 養 指 導 の 実 際 1 必 要 最 小 限 の 食 物 除 去 の 考 え 方 を 伝 える 原 因 食 物 の 除 去 をする 場 合 医 師 の 診 断 する 原 因 食 物 がどのような 食 品 に 含 まれ 何 を 除 去 するべきか を 根 拠 にもとづいた 正 しい 情 報 をもとに 正 確 に 伝 える P 8-11 除 去 食 物 別 の 栄 養 指 導 参 照 P17-18 具 体 的 な 解 説 例 参 照 食 物 アレルギーの 原 因 はタンパク 質 である タンパク 質 の 混 入 が 極 めて 少 ない 食 品 添 加 物 や 精 製 度 の 高 い 油 脂 ( 大 豆 油 など)や 糖 類 ( 砂 糖 など)は 一 般 的 に 食 物 アレルギーの 原 因 とはならない 根 拠 なく 食 品 の 抗 原 性 の 高 さなどを 分 類 した 表 や 同 じ 食 物 を 食 べ 続 けないようにする 食 生 活 ( 回 転 食 ) はエビデンスに 乏 しく 患 者 の 生 活 の 質 (QOL)を 著 しく 低 下 させるため 適 切 な 指 導 法 ではない 仮 性 アレルゲンと 呼 ばれる 薬 理 活 性 物 質 (ヒスタミンなど)は じんま 疹 やかゆみなどアレルギー 症 状 に 似 た 症 状 を 引 き 起 こすことがあり これを 食 物 不 耐 症 という 仮 性 アレルゲンを 多 く 含 む 食 品 (サバ ヤマイモなど)を 食 べると 症 状 を 認 めることがあるが 食 物 アレルギーとは 異 なるため 一 般 的 にこれら を 除 去 する 必 要 はない - 5 -

原 因 食 物 の 除 去 解 除 * をする 場 合 * 食 物 経 口 負 荷 試 験 の 結 果 をもとに 食 べられる 範 囲 を 自 宅 で 繰 り 返 し 食 べて 症 状 が 出 ないことを 患 者 自 身 ( 保 護 者 )が 確 認 し 解 除 を 進 める 自 宅 で 食 べて 問 題 がある 場 合 は 医 師 に 相 談 する 医 師 の 診 断 する 原 因 食 物 の 食 べられる 範 囲 をもとに 患 者 が 安 全 に 食 べることができる 食 品 や 量 を 示 す この 際 それらの 食 品 を 医 師 に 確 認 することが 望 ましい P 4 食 物 アレルギーの 治 療 管 理 参 照 P 8-11 除 去 食 物 別 の 栄 養 指 導 参 照 P16 同 じ 量 のタンパク 質 を 含 む 食 品 の 例 参 照 患 者 の 他 の 原 因 食 物 が 含 まれていないことを 確 認 しながら 具 体 的 に 食 べられる 食 品 例 を 示 す 原 因 食 物 のタンパク 質 の 特 徴 ( 加 熱 や 発 酵 などによる 変 化 )を 伝 える 解 除 が 進 みにくい 場 合 は 患 者 の 悩 みに 合 わせて 具 体 的 な 方 法 を 検 討 する 患 者 の 不 安 が 強 い 場 合 は 解 除 された 食 物 が 外 観 から 分 からないように 患 者 の 好 む 料 理 に 混 ぜたりして 解 除 食 物 を 食 べても 大 丈 夫 という 自 信 をつけ 安 心 して 食 べられるようにする また 食 べられるようになったときの 食 生 活 の 広 がりや 楽 しみなど 具 体 的 なイメージを 伝 える 調 理 の 技 術 に 問 題 がある 場 合 は 保 護 者 の 技 術 に 合 わせた 調 理 法 や 解 除 された 食 物 を 含 む 加 工 食 品 を 紹 介 する 2 食 生 活 の 評 価 および 指 導 を 行 う 患 者 および 家 族 の 嗜 好 や 食 習 慣 食 事 の 内 容 を 確 認 し 栄 養 摂 取 状 況 に 配 慮 する 主 食 主 菜 副 菜 がバランスよくとれていれば 栄 養 状 態 が 悪 化 することは 基 本 的 にない 体 重 増 加 不 良 がある 場 合 には 身 長 体 重 臨 床 検 査 値 食 事 記 録 などをもとに 主 治 医 に 報 告 し 対 策 を 検 討 する P 8 食 事 のバランス 参 照 3 患 者 ( 保 護 者 )の 不 安 を 解 消 する 患 者 あるいは 保 護 者 の 抱 える 食 生 活 に 関 する 悩 みを 受 け 止 め それを 整 理 し 解 消 するための 情 報 提 供 や 支 援 を 行 う P14 栄 養 士 の 視 点 で 患 者 や 保 護 者 を 支 援 参 照 誤 食 を 起 こさず 安 全 に 食 生 活 を 送 ることができる 方 法 を 伝 える 食 べる 前 に 加 工 食 品 のアレルギー 表 示 を 常 に 確 認 する 習 慣 をつけてもらう これまで 食 べられていた 加 工 食 品 でも 規 格 変 更 されて 原 材 料 が 変 わることがあるため 注 意 する P12 加 工 食 品 のアレルギー 表 示 参 照 調 理 や 食 事 の 際 に 原 因 食 物 を 混 入 させないための 方 法 を 指 導 する 家 族 と 共 有 する 調 理 器 具 や 食 器 は 充 分 に 洗 浄 する 患 者 の 食 事 は 家 族 より 先 に 調 理 する 調 理 後 すぐにふたをする 食 べこぼし 食 事 やおやつの 取 り 違 えに 留 意 する 重 症 な 患 者 の 場 合 は 家 族 や 周 りの 人 の 手 や 箸 を 介 した 混 入 に 留 意 する 重 症 な 患 者 の 場 合 は 専 用 の 調 理 器 具 や 食 器 を 用 意 する 食 物 除 去 が 不 徹 底 で 誤 食 が 多 発 する 場 合 は 除 去 すべき 食 物 や 除 去 をする 必 要 性 誤 食 を 防 ぐ 方 法 の 再 確 認 をする 食 物 アレルギーの 診 療 の 手 引 き 2011 P4-9 参 照 - 6 -

乳 児 期 の 栄 養 指 導 食 物 アレルギーの 関 与 する 乳 児 アトピー 性 皮 膚 炎 食 物 アレルギー 発 症 のほとんどは 乳 児 期 (0 歳 児 )で その 多 くは 食 物 アレルギーの 関 与 する 乳 児 アトピー 性 皮 膚 炎 である この 病 型 は 生 後 間 もなく~3,4ヶ 月 に 顔 から 始 まる 湿 疹 が 徐 々に 体 に 広 がる スキンケアや 十 分 な 軟 膏 療 法 を 行 っても 原 因 食 物 を 除 去 しないと2ヶ 月 以 上 改 善 しない しかし 乳 児 期 のなかなか 治 らない 湿 疹 が 全 てこの 病 型 とは 限 らない 慢 性 に 経 過 する 湿 疹 に 対 して とりあえず または 念 のため 特 定 の 食 物 を 除 去 することは 推 奨 されない 乳 児 期 の 慢 性 に 経 過 する 湿 疹 の 診 断 1 適 切 なスキンケアと 十 分 な 軟 膏 療 法 改 善 改 善 みられず 2 除 去 試 験 * 改 善 みられず 改 善 4 食 物 経 口 負 荷 試 験 * 湿 疹 悪 化 せず 湿 疹 悪 化 食 物 アレルギーの 関 与 する 乳 児 アトピー 性 皮 膚 炎 の 診 断 1 問 診 し スキンケアと 十 分 な 軟 膏 療 法 でも 湿 疹 が 改 善 せず 他 の 病 気 が 除 外 されることが 前 提 である 2 湿 疹 が 改 善 しなければ 軟 膏 療 法 と 並 行 して 除 去 試 験 ( 疑 わしい 原 因 食 物 を1-2 週 間 除 去 する) を 行 う この 時 授 乳 中 であれば 母 親 の 除 去 も 最 小 限 行 う 3 湿 疹 が 改 善 しなければ( 除 去 試 験 陰 性 ) 診 断 を 見 直 し 疑 わしい 原 因 食 物 を 再 考 する 4 湿 疹 が 改 善 されれば( 除 去 試 験 陽 性 ) 食 物 経 口 負 荷 試 験 を 行 い 湿 疹 が 再 び 悪 化 することを 確 認 し 原 因 食 物 を 診 断 する * 食 物 日 誌 ( 患 者 および 母 親 が 何 を どのくらい 食 べて いつ どのような 症 状 が 出 たか を 記 録 し 主 治 医 に 相 談 するための 日 誌 )が 必 須 である 1 栄 養 指 導 のポイント 離 乳 食 は 医 師 より 指 示 された 原 因 食 物 を 除 去 しながら 厚 生 労 働 省 策 定 授 乳 離 乳 の 支 援 ガイド にもとづいて 開 始 し 進 める 2 保 護 者 が 念 のため に 食 物 の 除 去 を 拡 げることがないように 保 護 者 の 不 安 を 取 り 除 く 離 乳 食 食 物 アレルギーでも 離 乳 食 の 開 始 や 進 行 を 遅 らせる 必 要 は 基 本 的 にない 患 者 の 皮 膚 症 状 が 良 くない 場 合 は 改 善 してから 離 乳 食 を 始 めないと 食 べた 食 物 の 皮 膚 症 状 への 影 響 を 判 断 しにくい 初 めての 食 物 を 与 えるときは 患 者 の 体 調 のよいときに 新 鮮 な 食 材 を 充 分 に 加 熱 し 少 量 から 与 える 平 日 の 昼 間 に 与 えれば 症 状 が 出 た 場 合 に 医 師 の 診 察 を 受 けやすい 乳 児 期 の 原 因 食 物 は 鶏 卵 牛 乳 小 麦 が90%を 占 める 離 乳 食 開 始 時 に 利 用 される 米 イモ 類 (ジャガイ モ サツマイモ) 野 菜 類 ( 大 根 人 参 カボチャなど)が 原 因 食 物 となることは 少 ない 保 護 者 の 不 安 や 自 己 判 断 により 念 のため に 医 師 の 指 示 以 外 の 食 物 を 除 去 しないようにする 妊 娠 中 授 乳 中 の 母 親 の 食 物 除 去 母 乳 が 原 因 で 患 者 の 症 状 が 悪 化 する 場 合 には 母 親 も 原 因 食 物 の 除 去 を 指 示 されることが 時 にあるが 母 親 が 患 者 と 同 等 の 除 去 を 長 期 間 必 要 とすることは 少 ない 母 親 が 食 物 除 去 をする 場 合 には 母 親 の 栄 養 状 態 にも 留 意 する ハイリスク 児 ( 両 親 同 胞 に 一 人 以 上 のアレルギー 患 者 がいる 児 )に 対 して アレルギー 性 疾 患 発 症 予 防 を 目 的 とした 妊 娠 中 授 乳 中 の 母 親 への 食 物 制 限 は 十 分 な 根 拠 がなく 勧 められない - 7 - 食 物 アレルギーの 診 療 の 手 引 き2011 P5-6 参 照 厚 生 労 働 省 策 定 授 乳 離 乳 の 支 援 ガイド 参 照

除去食物別の栄養指導 栄養指導のポイント 1 原因食物のタンパク質の特徴を理解し 医師の指示にもとづく患者の 食べられる範囲 に 詳細は 参照 合わせて 必要最小限の除去を行う 2 栄養面 調理や食品選択において 除去する食物の代わりになるものを利用し 患者や 詳細は 参照 その家族の生活の質 QOL を維持する 原因食物のタンパク質の特徴を考慮し 選択できる食品の幅を広げる 原因食物の特徴を知り 医師から指示された 食べられる範囲 に合わせて 患者が食品選択の 幅を広げられるようにする 原因食物のタンパク質には 加工や調理によって抗原性が変化しやすい ものと変化しにくいものがあるため その特徴を考慮しながら 食べられる食品を具体的に示す 例 鶏卵は加熱により抗原性が低下するが 牛乳は加熱 発酵などで抗原性は変化しにくい など P4 食物アレルギーの治療 管理 参照 食物除去によって栄養が偏らないよう バランスよく食事をする 最小限の食物除去を行いながら 主 食 主 菜 副 菜 を組み合わせたバランスの良い献立から 十分な栄養素を摂取できるようにする 牛乳アレルギーのカルシウムや 魚アレルギーのビタミンD など 特定の食物の除去で不足しやすい栄養素がある場合は それを補う食品を十分に摂取できる P15 代替食品の栄養素の目安 参照 ようにする 食事のバランス 野菜 海草 きのこ いも 豆 大豆以外 果物 など 副菜 主に体の調子をととのえるもの ごはん パン めん など 卵 乳製品 肉 魚 大豆製品 など 主食 主にエネルギー源になるもの 主菜 主に体をつくるもの = たんぱく質 不足しやすいカルシウム 乳製品 大豆製品 小魚 青菜など を積極的にとり バランスを整える 1食で食べる量の目安 年齢 主食 主菜 1-2歳 ごはん80-100g 肉 魚なら20-30g 3-5歳 ごはん100-150g 肉 魚なら30-40g 6-8歳 ごはん150-180g 肉 魚なら40-60g 副菜 野菜 海藻 きのこ いも 豆 大豆以外 果物など 大人の1/3 1/2程度 除去する食物を使わない調理方法や加工食品を活用し 食生活を豊かにする 除去する食物のために調味料や加工食品が利用できないと 食生活の負担が増大する 除去する食物を使わない調理方法や代替食材を活用して 生活の質 QOL を維持する また 加工食品のアレルギー表示を正しく理解し 食品選択の幅を広げる P12 加工食品のアレルギー表示 参照 P17-18 具体的な解説例 参照 -8-

1. 鶏 卵 アレルギー P17 具 体 的 な 解 説 例 参 照 鶏 卵 アレルギーの 多 くは 卵 白 のタンパク 質 が 原 因 であり 卵 黄 から 解 除 できる 場 合 が 多 い 卵 殻 カルシウムは 焼 成 未 焼 成 とも 鶏 卵 アレルギーの 症 状 を 誘 発 しないため 除 去 の 必 要 は 基 本 的 にない また 鶏 肉 や 魚 卵 は 鶏 卵 と 原 因 タンパク 質 が 異 なる ため 除 去 する 必 要 は 基 本 的 にない 鶏 卵 は 加 熱 により 抗 原 性 が 大 きく 低 減 するため 加 熱 卵 が 食 べられても 生 卵 や 半 熟 卵 などの 摂 取 には 注 意 する 肉 や 魚 などのタンパク 源 の 食 品 を 食 べれば 鶏 卵 を 除 去 しても 栄 養 面 の 問 題 は 生 じにくい 市 販 のクッキーやビスケットなどの 菓 子 類 でも 鶏 卵 を 含 まないものもある 鶏 卵 を 含 まないホット ケーキミックスなどを 利 用 して 家 庭 でもケーキやクッキーなどを 比 較 的 簡 単 に 作 ることができる 2. 牛 乳 アレルギー P17 具 体 的 な 解 説 例 参 照 牛 乳 アレルギーの 原 因 タンパク 質 は 加 熱 や 発 酵 による 変 化 を 受 けにくい このため 食 品 に 含 まれるタンパク 質 の 量 にもとづいて 食 べられる 範 囲 の 具 体 的 な 食 品 例 を 考 えやすい 乳 製 品 の 中 でも タンパク 質 量 の 少 ない 食 品 (バターなど)や 多 い 食 品 (チーズなど) がある P16 同 じ 量 のタンパク 質 を 含 む 食 品 の 例 参 照 牛 肉 は 牛 乳 と 原 因 タンパク 質 が 異 なるため 除 去 する 必 要 は 基 本 的 にない 牛 乳 アレルギー 児 のカルシウム 摂 取 量 は 非 牛 乳 アレルギー 児 の 約 50%で 非 常 に 不 足 しやすい このため 普 段 の 生 活 の 中 でカルシウムを 多 く 含 む 食 品 から 適 切 に 摂 取 できるようにする 牛 乳 アレルギー 用 ミルクには 牛 乳 のタンパク 質 を 加 水 分 解 し 抗 原 性 を 低 下 させた 加 水 分 解 乳 や ミルクの 組 成 に 近 づけてアミノ 酸 を 混 合 した アミノ 酸 乳 などがある 乳 児 期 の 母 乳 の 代 替 としてだけ でなく 牛 乳 の 代 わりにカルシウム 源 としても 利 用 できる 製 品 によって 分 解 タンパク 質 の 種 類 や 分 解 度 などの 特 徴 が 異 なるため 主 治 医 の 指 示 のもとに 利 用 する ミルクアレルゲン 除 去 食 品 の 表 示 が ないペプチドミルクは 牛 乳 アレルギー 用 ではないため 注 意 する 調 製 粉 乳 の 中 でも 特 に 加 水 分 解 乳 とアミノ 酸 乳 にはビオチン セレンなどの 栄 養 素 が 十 分 量 添 加 されていないため 乳 児 早 期 の 牛 乳 アレルギー 児 は 欠 乏 症 に 注 意 が 必 要 である 加 水 分 解 乳 アミノ 酸 乳 ミルフィーHP ( 明 治 ) MA-mi ( 森 永 乳 業 ) ペプディエット (ヒ ーンスタークスノー) ニューMA-1 ( 森 永 乳 業 ) エレメンタル フォーミュラ ( 明 治 ) 最 大 分 子 量 3,500 以 下 2,000 以 下 1,500 以 下 1,000 以 下 - 組 成 カゼイン 分 解 物 タンパク 質 乳 清 タンパク 質 分 解 物 乳 清 タンパク 質 分 解 物 アミノ 酸 乳 糖 含 まない ごく 微 量 含 む (0.06mg/100ml) カゼイン 分 解 物 カゼイン 分 解 物 アミノ 酸 アミノ 酸 含 まない 含 まない 含 まない 大 豆 成 分 含 まない 含 まない 含 む ( 大 豆 レシチン) 含 まない 含 まない カルシウム (mg) 調 整 100mlあたり 54 (14.5% 調 乳 ) 56 (14% 調 乳 ) 56 (14% 調 乳 ) 60 (15% 調 乳 ) 65 (17% 調 乳 ) アミノ 酸 臭 のみやすい のみにくい 牛 乳 アレルギー 用 のミルクは 特 有 のアミノ 酸 臭 があるため 1 歳 過 ぎてからの 利 用 は 難 しいことがある そのままで 飲 みにくい 場 合 には 果 物 やココアなどで 風 味 をつけたり 料 理 に 利 用 するなど 工 夫 する 生 後 5-6ヵ 月 頃 から 離 乳 食 などに 利 用 し 始 めると 継 続 しやすい - 9 -

乳 製 品 は 加 工 食 品 のアレルギー 表 示 の 義 務 があるが 代 替 表 記 などが 複 雑 なため 正 しく 理 解 し 適 切 に 食 品 を 選 択 できるようにする 乳 化 剤 や 乳 酸 カルシウム などは 誤 解 されることが 多 いが 乳 成 分 は 含 まず 乳 製 品 とは 関 係 がない P12 加 工 食 品 のアレルギー 表 示 参 照 乳 製 品 の 代 替 品 には 豆 乳 で 作 られたヨーグルトやアイスクリーム 生 クリームなどがあり スーパー でも 購 入 することができる 3. 小 麦 アレルギー P18 具 体 的 な 解 説 例 参 照 醤 油 の 原 材 料 に 利 用 される 小 麦 は 醤 油 を 作 る 過 程 で 小 麦 のタンパク 質 が 完 全 に 分 解 され 完 成 した 醤 油 には 残 存 していない このため 原 材 料 に 小 麦 の 表 示 があっても 醤 油 を 除 去 する 必 要 は 基 本 的 にない 大 麦 やライ 麦 など 他 の 麦 類 は 小 麦 と 異 なる 麦 だが 大 麦 やライ 麦 には 小 麦 と 交 差 抗 原 性 *が あることが 知 られているため 除 去 の 必 要 の 有 無 を 主 治 医 に 確 認 する 米 を 中 心 に 主 食 を 十 分 摂 取 すれば 栄 養 面 での 問 題 は 生 じにくい 小 麦 の 代 わりに 米 や 雑 穀 を 使 っためんやパン それらの 粉 やでんぷんを 調 理 に 利 用 することで メニューの 選 択 範 囲 を 広 げることができる 米 粉 パンは 小 麦 グルテンを 使 用 していることが 多 いため 注 意 する 4. 大 豆 アレルギー P18 具 体 的 な 解 説 例 参 照 大 豆 アレルギーで 他 の 豆 類 の 除 去 が 必 要 なことは 非 常 に 少 ない 精 製 した 大 豆 油 には 大 豆 のタンパク 質 は 含 まれないため 大 豆 油 を 除 去 する 必 要 は 基 本 的 にない 発 酵 食 品 である 醤 油 や 味 噌 は 製 造 の 過 程 で 大 部 分 の 大 豆 のタンパク 質 が 分 解 されるため 食 べ られる 場 合 が 多 い 醤 油 や 味 噌 の 除 去 に 伴 う 生 活 の 質 (QOL)の 低 下 は 大 きいため 除 去 の 必 要 の 有 無 を 主 治 医 に 確 認 する 大 豆 の 醤 油 や 味 噌 なども 除 去 する 必 要 がある 場 合 には 米 や 雑 穀 などから 作 られる 代 替 調 味 料 を 利 用 して 調 理 の 負 担 を 軽 減 する 代 替 調 味 料 はスーパーなどでは 手 に 入 りにくいが 通 信 販 売 で 購 入 することができる 5. 魚 アレルギー 魚 は 魚 種 間 で 交 差 抗 原 性 *があることが 知 られている まれに 全 ての 魚 が 食 べられないことがあるが 種 類 によって 食 べられる 魚 があることが 多 い また 青 身 魚 や 白 身 魚 など 魚 種 を 色 で 区 別 して 除 去 することには 根 拠 がないため ひとくくりに 除 去 するのではなく 経 口 食 物 負 荷 試 験 で 症 状 の 有 無 を 確 認 することが 大 切 である 重 症 でなければ だし(かつおだし いりこだしなど)の 除 去 は 必 要 ないことが 多 い だしの 除 去 に 伴 う 生 活 の 質 (QOL)の 低 下 は 大 きいため 除 去 の 必 要 の 有 無 を 主 治 医 に 確 認 する 魚 のだしを 除 去 する 必 要 がある 場 合 は しいたけ 昆 布 肉 などのだしを 利 用 する だしをあらかじめとらなくても 料 理 にしいたけや 昆 布 肉 を 直 接 加 えて うまみをつけることもできる 全 ての 魚 種 が 食 べられない 場 合 ビタミンDの 不 足 が 問 題 になる ビタミンDを 多 く 含 む 卵 黄 きのこ 類 などを 利 用 し 不 足 しないようにする 牛 乳 アレルギー 用 ミルクでもビタミンDを 補 うことができる * 交 差 抗 原 性 : 異 なる 食 物 でも 原 因 タンパク 質 の 構 造 が 似 ている 場 合 原 因 食 物 以 外 でも 症 状 が 誘 発 されることがある これを 交 差 抗 原 性 といい 起 きる 反 応 を 交 差 反 応 という 交 差 抗 原 性 が 認 められる 食 物 で 症 状 が 誘 発 されるかどうかには 個 人 差 があり 主 治 医 の 指 示 に 従 って 除 去 する - 10 -

6. 甲 殻 類 軟 体 類 貝 アレルギー エビやカニなど 甲 殻 類 間 や イカとタコなど 軟 体 類 間 貝 類 間 には それぞれ 交 差 抗 原 性 *があることが 知 られている それぞれのアレルギーと 診 断 された 場 合 は 関 連 して 除 去 する 食 物 の 有 無 を 主 治 医 に 確 認 する *P10 交 差 抗 原 性 参 照 7. 肉 アレルギー 肉 類 のアレルギーの 患 者 は 少 なく また 全 ての 肉 ( 牛 肉 豚 肉 鶏 肉 など)の 除 去 が 必 要 になることはほとんどない アレルギーであってもエキス(だし)は 食 べられる 場 合 が 多 いため 除 去 の 必 要 の 有 無 を 主 治 医 に 確 認 する 全 ての 肉 類 を 除 去 する 場 合 には ヘム 鉄 摂 取 量 や 鉄 吸 収 の 低 下 によって 不 足 しない よう 鉄 分 を 多 く 含 む 食 品 を 積 極 的 にとる 8. 野 菜 果 物 イモアレルギー 一 部 の 野 菜 や 果 物 は 花 粉 との 間 に 交 差 抗 原 性 *があることが 知 られており 複 数 の 野 菜 や 果 物 に 対 して 食 べたときに 主 に 口 の 中 やのどの 痒 み 等 の 症 状 が 現 れることがある( 口 腔 アレルギー 症 候 群 ) 口 やのどの 症 状 だけの 場 合 は 加 熱 すれば 食 べられることが 多 く また 違 和 感 を 感 じたときに 食 べることを 中 止 するよう 管 理 することで 必 ずしも 厳 密 な 除 去 をする 必 要 性 は 少 ない *P10 交 差 抗 原 性 参 照 特 定 の 野 菜 果 物 イモ ( 例 :キウイ バナナ ヤマイモ など)に 強 いアレルギー 症 状 を 起 こす 場 合 には その 食 物 を 厳 密 に 除 去 する 食 べられる 野 菜 や 果 物 イモで 必 要 なビタミン ミネラル 食 物 繊 維 などの 栄 養 素 を 摂 取 できるようにする 9.ピーナッツ ナッツ ゴマアレルギー ピーナッツ 樹 木 ナッツ 類 (クルミ カシューナッツなど) ゴマなどはそれぞれ 原 因 タンパク 質 が 異 なるため まとめて 除 去 する 必 要 はない 血 液 検 査 の 結 果 だけで 除 去 が 指 示 されることがあるが 食 物 経 口 負 荷 試 験 を 実 施 して 指 導 を 受 けることが 望 ましい 症 状 が 誘 発 された 時 に 比 較 的 重 篤 化 することが 多 く 注 意 が 必 要 である 10.ソバアレルギー 症 状 が 誘 発 された 時 に 比 較 的 重 篤 化 することが 多 く 注 意 が 必 要 である ソバと 同 じ 茹 で 汁 で 茹 でたうどんなどは コンタミネーション( 混 入 )の 可 能 性 がある クレープや そばぼうろなど 菓 子 類 の 材 料 にもソバ 粉 が 使 われていることがある 食 物 アレルギーの 診 療 の 手 引 き 2011 P2 口 腔 アレルギー 症 候 群 参 照 - 11 -

加 工 食 品 のアレルギー 表 示 栄 養 指 導 のポイント 1 2 3 原 因 食 物 が 表 示 義 務 のある 特 定 原 材 料 7 品 目 か それ 以 外 かを 区 別 する アレルギー 表 示 は 容 器 包 装 された 加 工 食 品 が 対 象 である 代 替 表 記 特 定 加 工 食 品 を 正 しく 理 解 し 不 必 要 な 除 去 や 誤 食 を 防 ぐ 表 示 義 務 と 推 奨 表 示 患 者 数 が 多 いか 重 篤 度 の 高 い 7 品 目 ( 卵 乳 小 麦 えび かに 落 花 生 そば) は 特 定 原 材 料 として 表 示 が 義 務 付 けら れている 他 に18 品 目 の 表 示 を 推 奨 されている 食 物 がある が これらも 含 めて 義 務 7 品 目 以 外 では 全 て 表 示 義 務 がない このため 義 務 7 品 目 以 外 は 製 品 に 含 まれていても 表 示 され ない 可 能 性 があり 個 々に 製 造 会 社 に 確 認 する 必 要 がある また これまで 摂 取 できていた 加 工 食 品 でも 規 格 変 更 される ことがあるため 購 入 ごとに 表 示 を 確 認 する 必 要 がある アレルギー 表 示 の 対 象 1) 容 器 包 装 された 加 工 食 品 及 び 添 加 物 が 表 示 の 対 象 となる 義 務 推 奨 表 示 義 務 はない 特 定 原 材 料 等 卵 乳 小 麦 えび かに 落 花 生 そば あわび いか いくら オレンジ キウイフルーツ 牛 肉 くるみ さけ さば 大 豆 鶏 肉 バナナ 豚 肉 まつたけ もも やまいも りんご ゼラチン 加 工 食 品 中 に 特 定 原 材 料 が 数 ppm(1/100 万 ) 以 上 の 濃 度 で 含 まれた 場 合 に 表 示 が 必 要 となる 容 器 包 装 の 表 示 面 積 が30cm 2 以 下 のものには 表 示 されないことがあるので 注 意 する 2) 外 食 産 業 (ファストフードやレストラン)や 弁 当 惣 菜 などの 店 頭 での 対 面 販 売 は 表 示 の 対 象 外 である 表 示 があっても 精 度 の 高 い 管 理 にもとづくものではないため 患 者 の 外 食 は 重 症 度 にあわせて 慎 重 に 考 慮 されなければならない 代 替 表 記 特 定 加 工 食 品 代 替 表 記 または 特 定 加 工 食 品 は 表 記 から 使 用 されている 原 材 料 が 容 易 に 連 想 できるものとして 認 められた 表 記 である 原 材 料 を 改 めて 表 記 されていないことがあるため 見 落 としに 注 意 する P16 加 工 食 品 のアレルギー 表 示 参 照 紛 らわしい 表 示 について 表 示 の 中 に 一 見 すると 特 定 原 材 料 が 含 まれ ている と 患 者 が 誤 解 しやすい 言 葉 がある 特 に 乳 の 文 字 は 様 々な 加 工 食 品 に 使 われて いるが 中 には 牛 乳 とは 関 係 のないものがある 注 意 喚 起 表 示 と 可 能 性 表 示 アレルギー 鶏 卵 牛 乳 小 麦 除 去 の 必 要 がない 焼 成 未 焼 成 卵 殻 カルシウム 乳 酸 菌 乳 酸 カルシウム 乳 酸 ナトリウム 乳 化 剤 麦 芽 糖 原 材 料 表 示 の 欄 外 にある 本 品 製 造 工 場 では を 含 む 製 品 を 生 産 しています などの 表 記 は 注 意 喚 起 表 示 という 工 場 内 で 起 こりうる 意 図 しない 混 入 (コンタミネーション)への 配 慮 を 意 味 し この 表 示 が あっても 最 重 症 の 患 者 でなければ 通 常 食 べることができる また が 入 っているかもしれません が 入 っている 可 能 性 があります などの 可 能 性 表 示 は 禁 止 されている こうした 表 記 があった 場 合 は 関 係 各 所 へ 報 告 が 必 要 である 表 示 についての 情 報 は 消 費 者 庁 のHPに 詳 しく パンフレット 加 工 食 品 のアレルギー 表 示 をダウンロードできる http://www.caa.go.jp/foods/index8.html 食 品 表 示 に 関 する 問 い 合 わせ 加 工 食 品 の 詳 細 な 原 材 料 を 知 りたいときは 製 造 会 社 や 販 売 会 社 に 問 い 合 わせをする アレルギー 表 示 は 食 品 衛 生 法 で 規 定 されており 制 度 について 表 示 義 務 違 反 不 十 分 な 対 応 があった 場 合 は 1 地 域 保 健 所 の 食 品 衛 生 担 当 課 2 都 道 府 県 や 都 市 の 食 品 衛 生 担 当 課 3 消 費 者 庁 の 何 れかに 問 い 合 わせをすると 良 い - 12 -

保 育 所 幼 稚 園 学 校 における 役 割 食 物 アレルギー 児 が 誤 食 事 故 を 起 こさず 他 の 子 どもと 同 じように 集 団 生 活 を 送 るための 最 大 限 の 支 援 をする 保 護 者 からの 申 請 が 正 しい 診 断 にもとづくものか 確 認 し 必 要 に 応 じて 適 切 な 情 報 提 供 に 務 め 標 準 治 療 への 架 け 橋 となる 対 応 のポイント 文 部 科 学 省 参 考 サイト: http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1291672.htm 厚 生 労 働 省 参 考 サイト: http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku03.pdf 1 2 3 対 応 は 医 師 の 指 示 ( 生 活 管 理 指 導 表 など)にもとづいて 行 う 対 応 は 安 全 面 を 重 視 して 簡 単 単 純 な 方 法 から 実 践 する 対 応 はスタッフ 全 員 で 取 り 組 み スタッフ 間 保 護 者 医 療 機 関 との 連 携 を 密 にする 給 食 対 応 の 基 本 的 考 え 方 給 食 で 最 も 優 先 的 されるのは 安 全 性 であり その 次 が 多 様 性 である 同 じ 原 因 食 物 でも 患 者 によって 食 べられる 範 囲 は 異 なるため 個 別 対 応 すると 作 業 が 煩 雑 となり かえって 事 故 の 危 険 性 が 高 まる このリスク 管 理 の 観 点 から 園 学 校 対 応 は 家 庭 での 摂 取 状 況 と 同 等 と 考 えることなく 完 全 除 去 を 基 本 として 作 業 を 単 純 化 し 安 全 性 を 担 保 する ただし 調 理 場 の 施 設 設 備 や スタッフの 技 術 知 識 とスキルが 十 分 にあれば 個 別 対 応 できると 良 い 給 食 対 応 は 医 師 の 指 示 にもとづく 学 校 生 活 管 理 指 導 表 (( 財 ) 日 本 学 校 保 健 会 ) 保 育 所 におけるアレルギー 疾 患 生 活 管 理 指 導 表 ( 厚 生 労 働 省 )が 運 用 されている これらを 単 に 食 物 アレルギーの 指 示 書 としてだけでなく 面 談 を 介 して 保 護 者 とのコミュ ニケーションツールとして 用 いる 家 庭 で 食 べられる 範 囲 で 食 べていても 摂 取 量 が 少 なかったり 十 分 な 安 全 性 が 確 認 できていない 場 合 は 給 食 での 完 全 除 去 を 継 続 する 方 が 望 ましい 生 活 管 理 指 導 表 の 診 断 根 拠 / 除 去 根 拠 の 捉 え 方 1 明 らかな 症 状 の 既 往 3IgE 抗 体 等 検 査 結 果 陽 性 診 断 根 拠 として 信 頼 性 が 高 い しかし1 年 以 上 前 の 既 往 の 場 合 は 既 に 耐 性 が 進 んでいる 可 能 性 がある 特 に 耐 性 を 獲 得 しやすい 主 要 原 因 食 物 ( 鶏 卵 牛 乳 小 麦 )はその 傾 向 が 強 い 2 食 物 負 荷 試 験 陽 性 医 師 が 直 接 症 状 を 確 認 しているので 最 も 信 頼 性 が 高 い しかし1 年 以 上 前 の 負 荷 試 験 結 果 の 場 合 は 既 に 耐 性 が 進 んでいる 可 能 性 がある 誤 食 事 故 新 規 発 症 事 故 を 予 防 するために 1ヒューマンエラー 対 策 1) 情 報 の 収 集 と 共 有 ( 生 活 管 理 指 導 表 や 保 護 者 との 面 談 ) 2) 職 員 給 食 関 係 者 の 知 識 と 危 機 管 理 意 識 の 向 上 3)マニュアル 作 成 ( 役 割 分 担 と 連 携 の 明 確 化 )とシミュレーション 4) 取 り 違 えや 誤 配 膳 防 止 のための 多 重 チェック 指 さし 声 だし 確 認 2 混 入 (コンタミネーション)の 防 止 1) 納 入 時 の 原 材 料 表 示 の 確 認 2) 調 理 場 や 作 業 服 の 清 潔 管 理 調 理 手 順 の 確 認 3) 配 膳 時 喫 食 時 の 注 意 と 工 夫 3 献 立 の 工 夫 1) 頻 度 の 多 い 原 因 食 物 ( 鶏 卵 牛 乳 小 麦 )を 使 わない 献 立 日 数 を 増 やす 2) 新 規 発 症 する 危 険 性 の 高 い 食 物 の 回 避 3) 調 理 作 業 の 効 率 化 や 作 業 スペースを 意 識 した 献 立 4その 他 の 工 夫 給 食 で 初 めて 食 べることの 回 避 - 13 - 食 物 アレルギーの 可 能 性 を 示 唆 するが 確 定 診 断 の 根 拠 にはならない このため 多 くの 食 物 に3だけが 根 拠 として 書 かれている 場 合 は 除 去 する 食 物 を 整 理 できる 可 能 性 がある 4 未 摂 取 ( 保 育 所 におけるアレルギー 疾 患 生 活 管 理 指 導 表 のみ) 食 べた 経 験 はないが 医 師 がアレルギーリスクが あると 判 断 した 食 物 である 実 際 にアレルギー 症 状 が 誘 発 されるかはわからない

栄 養 士 の 視 点 で 患 者 や 保 護 者 を 支 援 患 者 や 保 護 者 は さまざまなストレスや 心 理 的 負 担 を 抱 えていることがある 食 生 活 に 関 する 負 担 に 関 しては 特 に 栄 養 士 が 専 門 的 な 視 点 で 積 極 的 な 支 援 ができると 良 い 支 援 は 医 師 と 連 携 しながら 行 い 必 要 に 応 じて 臨 床 心 理 士 の 協 力 を 検 討 する 患 者 や 保 護 者 の 負 担 の 増 強 につながるもの 患 者 や 保 護 者 が 負 担 を 抱 えて 孤 立 しないように 栄 養 士 は 問 題 を 共 有 し 解 決 方 法 を 一 緒 に 考 える 姿 勢 で 接 する 特 に 以 下 の 要 因 があると 負 担 が 増 強 する 傾 向 がある 栄 養 士 は 患 者 の 混 乱 を 助 長 しないよう 正 しい 情 報 の 提 供 窓 口 になる 1 微 量 の 原 因 食 物 でも 重 篤 な 症 状 が 出 現 する 2 3 4 除 去 品 目 数 が 多 い 家 族 や 地 域 などの 理 解 が 得 られない 氾 濫 する 情 報 による 混 乱 問 題 解 決 への 基 本 的 な 面 接 技 法 と 支 援 の 手 法 話 を 聴 くときの 基 本 的 な 心 構 え 話 しやすい 環 境 作 り 場 所 と 時 間 の 確 保 体 の 向 き 姿 勢 視 線 相 槌 など 話 の 聴 き 方 批 判 否 定 説 得 を 控 え これまでの 経 験 苦 労 を 受 け 止 める 問 題 解 決 の 支 援 第 1 段 階 問 題 点 の 把 握 と 明 確 化 : 個 々の 問 題 点 を 把 握 し それを 患 者 保 護 者 とともに 明 確 にする 第 2 段 階 達 成 しやすい 目 標 の 設 定 と 実 行 : 問 題 に 対 して 具 体 的 で 明 確 実 現 可 能 短 時 間 に 結 果 がわかる を 鍵 に 達 成 しやすい 解 決 目 標 を 決 め 行 動 を 促 す 第 3 段 階 結 果 の 検 討 : 目 標 が 達 成 できていれば 次 の 問 題 の 解 決 へ 進 む うまくいかない 場 合 努 力 不 足 や 出 来 ない では なく 目 標 設 定 が 高 かったと 考 え より 実 現 可 能 な 目 標 に 設 定 を 修 正 して 繰 り 返 す 患 者 の 悩 みと 支 援 食 品 購 入 や 外 食 食 品 表 示 がわからない 食 べられる 食 品 がない 外 食 ができない など アレルギー 表 示 の 解 説 アレルギーに 配 慮 された 食 品 の 紹 介 外 食 時 の 注 意 点 説 明 など 家 庭 地 域 正 しい 情 報 が 得 られない 誤 食 が 心 配 献 立 作 成 に 行 き 詰 まる 患 児 の 成 長 将 来 が 不 安 理 解 者 がおらず 孤 立 など 食 物 アレルギーの 正 しい 知 識 誤 食 を 防 ぐ 方 法 簡 単 な 調 理 方 法 の 説 明 栄 養 バランス 解 説 など - 14 - 園 や 学 校 給 食 対 応 に 不 満 事 故 時 の 対 応 が 不 安 など アレルギー 対 応 ガイドライン の 紹 介 活 用 園 や 学 校 への 交 渉 支 援 など

エネルギー *1 kcal たんぱく 質 *2 g 男 子 V.D *3 μg 参 考 資 料 日 本 人 の 食 事 摂 取 基 準 [2010 年 版 ] カルシウム *4 mg 鉄 *5 mg エネルギー *1 kcal たんぱく 質 *2 g 女 子 V.D *3 μg カルシウム *4 mg 1-2 歳 1000 20 2.5 400 4.0 900 20 2.5 400 4.5 3-5 歳 1300 25 2.5 600 5.5 1250 25 2.5 550 5.5 6-7 歳 1550 30 2.5 600 6.5 1450 30 2.5 550 6.5 8-9 歳 1800 40 3.0 650 8.5 1700 40 3.0 750 8.0 鉄 *5 mg *1 エネルギー: 推 定 エネルギー 必 要 量 ( 身 体 活 動 レベルⅡ) *2 たんぱく 質 : 推 奨 量 *3 V.D: 目 安 量 *4 カルシウム: 推 奨 量 *5 鉄 : 推 奨 量 代 替 食 品 の 栄 養 素 の 目 安 エネルギー 160kcal の 目 安 ごはん おにぎり 中 1 個 100g 食 パン 6 枚 切 1 枚 60g 乾 めん 1/2 食 分 45g 雑 穀 の 粉 1/2カップ 45g さつまいも( 蒸 し) 中 1 本 120g じゃがいも( 蒸 し) 小 2 個 190g たんぱく 質 6g の 目 安 鶏 卵 M 玉 1 個 50g 肉 薄 切 り2 枚 30-40g 魚 1/2 切 30-40g 豆 腐 ( 絹 ごし) 1/2 丁 130g 牛 乳 コップ1 杯 180ml ビタミンD 1μg の 目 安 焼 き 鮭 1 口 2.5g しらす 干 し 小 さじ1 2g ツナ 缶 ( 水 煮 ) 1 缶 100g 卵 黄 1 個 17g 乾 燥 きくらげ 1かけ 0.2g 干 しいたけ 3-4 個 6g 量 の 換 算 は 日 本 食 品 標 準 成 分 表 2010 にもとづく カルシウム 100mg の 目 安 普 通 牛 乳 コップ1/2 杯 90ml アレルギー 用 ミルク コップ1 杯 180ml 調 整 豆 乳 コップ2 杯 弱 320ml 豆 腐 ( 木 綿 ) 1/4 丁 80g しらす 干 し 2/3カップ 50g さくらえび( 素 干 し) 大 さじ1-2 杯 5g ひじき 煮 物 小 鉢 1 皿 29g 切 干 大 根 煮 物 小 鉢 1/2 皿 19g 干 しずいき(ゆで) 小 茶 碗 1 杯 75g さつまいも( 蒸 し) 中 1 本 100g 小 松 菜 (ゆで) 2 株 70g 鉄 1mg の 目 安 鶏 レバー 1/4 羽 分 10g 牛 モモ 肉 ( 赤 身 ) 薄 切 り2 枚 35g あさりむきみ 6-7 個 分 30g 鶏 卵 M-L 玉 1 個 55g 豆 腐 ( 絹 ごし) 1/2 丁 130g オートミール 1/4カップ 25g ひじき 煮 物 小 鉢 1/4 皿 7g いんげん 豆 ( 煮 豆 ) 1/4カップ 45g 小 松 菜 (ゆで) 1.5 株 50g - 15 -

同 じ 量 のタンパク 質 を 含 む 食 品 の 例 ( 乳 製 品 小 麦 製 品 ) 医 師 から 食 べられる 範 囲 (P4 参 照 )として 牛 乳 50ml 相 当 またはうどん100g 相 当 のタンパク 質 を 含 む 食 品 を 指 示 された 患 者 に 示 す 食 品 の 量 の 例 牛 乳 50ml 相 当 の 牛 乳 タンパク 質 を 含 む 乳 製 品 の 量 バター 乳 製 品 量 小 麦 製 品 量 牛 乳 50ml ( = 牛 乳 タンパク 質 量 1.6g ホイップクリーム 乳 酸 菌 飲 料 ヨーグルト ( 全 脂 無 糖 ) 265g 94g 135ml 44g スライスチーズ 7.3g( 約 1/2 枚 ) パルメザンチーズ 3.6g ( うどん100g 相 当 の 小 麦 タンパク 質 を 含 む 小 麦 製 品 の 量 薄 力 粉 中 力 粉 強 力 粉 うどん(ゆで) 100g(1/2 玉 ) (= 小 麦 タンパク 質 量 2.6g) 33g 29g 22g 食 パン 28g(6 枚 切 約 1/2 枚 ) スパゲティ マカロニ ( 乾 ) 20g(1/5 人 前 ) 量 の 換 算 は 日 本 食 品 標 準 成 分 表 2010 にもとづく 食 べられる 範 囲 である 牛 乳 50ml またはうどん100gに 含 まれている 原 因 タンパク 質 量 を 超 えないで 患 者 が 他 の 食 品 を 日 常 生 活 で 選 択 できるよう 具 体 的 に 例 示 する * 上 表 は 食 物 経 口 負 荷 試 験 の 結 果 をもとに 医 師 が 指 示 した 食 べられる 範 囲 にもとづいて 患 者 が 安 全 に 食 品 を 選 択 するための 例 である この 表 をもとに 患 者 や 保 護 者 が 過 去 に 食 べて 症 状 が 出 なかった 経 験 から 自 身 で 食 べられる 範 囲 を 推 測 して 食 べることは 症 状 誘 発 の 可 能 性 があり 危 険 である 食 べられる 範 囲 は 食 物 経 口 負 荷 試 験 の 結 果 から 医 師 の 指 示 にもとづき 考 えることが 必 須 である 加 工 食 品 のアレルギー 表 示 特 定 原 材 料 の 代 わりの 表 記 代 替 表 記 表 示 されるアレルギー 物 質 に 認 められている 別 の 書 き 方 特 定 加 工 食 品 名 称 からアレルギー 物 質 が 含 まれていることが 明 白 なもの えび かに 卵 海 老 エビ 蟹 カニ たまご 鶏 卵 あひる 卵 うずら 卵 タマゴ 玉 子 エッグ マヨネーズ かに 玉 親 子 丼 オムレツ 目 玉 焼 オムライス 小 麦 こむぎ コムギ パン うどん そば 落 花 生 乳 ソバ ピーナッツ 生 乳 牛 乳 特 別 牛 乳 成 分 調 整 牛 乳 低 脂 肪 牛 乳 無 脂 肪 牛 乳 加 工 乳 クリーム( 乳 製 品 ) バター バターオイル チーズ 濃 縮 ホエイ( 乳 製 品 ) アイスクリーム 類 濃 縮 乳 脱 脂 濃 縮 乳 無 糖 れん 乳 無 糖 脱 脂 れん 乳 加 糖 れん 乳 加 糖 脱 脂 れん 乳 全 粉 乳 脱 脂 粉 乳 クリームパウダー( 乳 製 品 ) ホエイパウダー( 乳 製 品 ) タンパク 質 濃 縮 ホエイパウダー ( 乳 製 品 ) バターミルクパウダー 加 糖 粉 乳 調 製 粉 乳 はっ 酵 乳 乳 酸 菌 飲 料 乳 飲 料 生 クリーム ヨーグルト ミルク ラクトアイス * アイスミルク 乳 糖 * 乳 糖 は 原 料 である 牛 乳 のたんぱく 質 が 残 留 している ことが 確 認 されたため 乳 の 特 定 加 工 食 品 として 扱 わ れる しかし 非 常 に 微 量 であるため 少 量 の 乳 糖 摂 取 に よって 症 状 が 誘 発 される 患 者 はほとんどいない 加 工 食 品 のアレルギー 表 示 ( 厚 生 労 働 省 )より 一 部 改 編 - 16 -

鶏 卵 を 使 わないで おいしく 食 べる 工 夫 をしましょう 鶏 卵 アレルギーの 食 事! 鶏 卵 は 加 熱 によってアレルギーを 起 こす 力 が 弱 くなります このため 加 熱 卵 が 食 べられるようになっても 生 卵 や 半 熟 卵 には 注 意 が 必 要 です 鶏 卵 と 鶏 卵 が 入 った 食 品 を 食 べないようにします 鶏 卵 が 入 った 食 品 の 例 :マヨネーズ * 練 り 製 品 ハムなどの 肉 加 工 品 洋 菓 子 卵 のつなぎ 卵 を 使 った 揚 げものの 衣 など *マヨネーズやアイスクリーム カスタードクリームなどに 入 っている 鶏 卵 は 十 分 に 加 熱 されていないので 特 に 気 をつけましょう 鶏 肉 魚 卵 は 鶏 卵 アレルギーの 原 因 には ならないので 基 本 的 に 避 ける 必 要 はありません 主 治 医 の 指 示 に 従 って 食 べて 症 状 が 出 る 必 要 最 小 限 の 食 物 だけを 除 去 しましょう 加 工 食 品 は 原 材 料 を 確 認 して 上 手 に 利 用 しましょう 鶏 卵 は 容 器 包 装 された 加 工 食 品 に 微 量 でも 含 まれている 場 合 必 ず 表 示 しなければいけない 特 定 原 材 料 です 原 材 料 欄 に 卵 を 示 す 表 記 がなければ その 加 工 食 品 には 卵 が 入 っていないこと になるので 鶏 卵 アレルギーでも 利 用 することができます 卵 を 示 す 表 記 代 替 表 記 特 定 加 工 食 品 食 べられるもの 卵 たまご 鶏 卵 あひる 卵 うずら 卵 タマゴ 玉 子 エッグ マヨネーズ かに 玉 親 子 丼 オムレツ 目 玉 焼 き オムライス 卵 殻 カルシウム 調 理 では 鶏 卵 を 使 わずおいしく 食 べる 工 夫 をしましょう ひき 肉 料 理 のつなぎ でんぷん( 片 栗 粉 など)や じゃがいもやれんこんなどをすりおろして 使 ったり 豆 腐 やきざんだ 野 菜 水 分 を 多 めに 入 れたりすることでやわらかく 仕 上 がります 揚 げものの 衣 小 麦 粉 やでんぷん( 片 栗 粉 など)を 水 でといてからめると 衣 がつきやすくなります また 下 味 をつけて 小 麦 粉 やでんぷん( 片 栗 粉 など)をまぶし 唐 揚 げにしても おいしく 食 べることができます ホットケーキなど 重 曹 やベーキングパウダーを 使 ってふっくら 仕 上 げます 口 当 たりがぱさつくときにはバターや 牛 乳 豆 乳 などを 多 めに 加 えるとしっとりします プリン 卵 豆 腐 卵 の 代 わりにゼラチンや 寒 天 で 固 めることができます 彩 り コーンや 黄 パプリカ かぼちゃを 使 ったり ターメリックやサフランで 色 をつけます 食 事 のバランス 鶏 卵 が 食 べられなくても 主 食 主 菜 副 菜 を 組 み 合 わせて 鶏 卵 と 同 じたんぱく 質 を 多 く 含 む 食 品 をきちんと 食 べていれば 栄 養 を 十 分 にとることができます ごはん パン めん など 野 菜 海 草 きのこ いも 豆 ( 大 豆 以 外 ) 果 物 など 副 菜 : 主 に 体 の 調 子 をととのえるもの 卵 乳 製 品 肉 魚 大 豆 製 品 など 鶏 卵 M 玉 1 個 の 栄 養 エネルギー 76kcal たんぱく 質 6.2g 同 等 量 の たんぱく 質 の 食 品 ( 例 ) 鮭 1/3 切 (30g) 絹 豆 腐 1/2 丁 (130g) 豚 ロース 肉 薄 切 り 2 枚 (35g) 牛 乳 コップ 1 杯 (200ml) 主 食 : 主 にエネルギー 源 になるもの 主 菜 : 主 に 体 をつくるもの = たんぱく 質 カルシウム( 乳 製 品 大 豆 製 品 小 魚 青 菜 など)を 積 極 的 にとるとさらにバランスが 良 くなります 食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 手 引 き 2011

乳 製 品 を 使 わないで おいしく 食 べる 工 夫 をしましょう 牛 乳 アレルギーの 食 事! 牛 乳 乳 製 品 は 加 熱 や 発 酵 処 理 をしてもアレルギーを 起 こす 力 は ほとんど 変 わりません 乳 製 品 によってタンパク 質 量 が 多 い 食 品 (チーズなど)と 少 ない 食 品 (バターなど)があります 牛 乳 乳 製 品 乳 製 品 が 入 った 食 品 を 食 べないようにします 乳 製 品 :ヨーグルト チーズ バター 生 クリーム はっ 酵 乳 乳 酸 菌 飲 料 れん 乳 粉 ミルク アイスクリーム など 乳 製 品 が 入 った 食 品 の 例 :パン パン 粉 洋 菓 子 類 など 牛 肉 は 牛 乳 アレルギーの 原 因 には ならないので 基 本 的 に 避 ける 必 要 はありません 主 治 医 の 指 示 に 従 って 食 べて 症 状 が 出 る 必 要 最 小 限 の 食 物 だけを 除 去 しましょう 一 般 の 粉 ミルクとは 別 に 牛 乳 アレルギー 用 に 加 工 されたアレルギー 用 ミルクや 大 豆 乳 があります 主 治 医 に 相 談 して 適 切 なものを 利 用 しましょう 加 工 食 品 は 原 材 料 を 確 認 して 上 手 に 利 用 しましょう 乳 ( 牛 乳 乳 製 品 )は 容 器 包 装 された 加 工 食 品 に 微 量 でも 含 まれている 場 合 必 ず 表 示 しなければ いけない 特 定 原 材 料 です 原 材 料 欄 に 乳 を 示 す 表 記 がなければ その 加 工 食 品 には 乳 が 入 っていない ことになるので 牛 乳 アレルギーでも 利 用 することができます 乳 を 示 す 表 記 代 替 表 記 特 定 加 工 食 品 食 べられるもの 乳 生 乳 牛 乳 特 別 牛 乳 成 分 調 整 牛 乳 低 脂 肪 牛 乳 無 脂 肪 牛 乳 加 工 乳 クリーム( 乳 製 品 ) バター バターオ イル チーズ 濃 縮 ホエイ( 乳 製 品 ) アイスクリーム 類 濃 縮 乳 脱 脂 濃 縮 乳 無 糖 れん 乳 無 糖 脱 脂 れん 乳 加 糖 れん 乳 加 糖 脱 脂 れん 乳 全 粉 乳 脱 脂 粉 乳 クリームパ ウダー( 乳 製 品 ) ホエイパウダー( 乳 製 品 ) たんぱく 質 濃 縮 ホエイパウダー( 乳 製 品 ) バターミルクパウダー 加 糖 粉 乳 調 製 粉 乳 はっ 酵 乳 乳 酸 菌 飲 料 乳 飲 料 生 クリーム ヨーグル ト ミルク ラクトア イス アイスミルク 乳 糖 * 乳 化 剤 乳 酸 菌 乳 酸 カルシウム 乳 酸 ナトリウム カカオバター * 乳 糖 には 原 料 の 牛 乳 たんぱく 質 が ごく 微 量 に 残 っていますが 大 量 に 食 べなければ ほとんどの 場 合 は アレルギー 症 状 を 起 こす 原 因 にはなりません 利 用 できるかどうかは 主 治 医 に 相 談 しましょう 調 理 では 牛 乳 を 使 わずおいしく 食 べる 工 夫 をしましょう シチュー グラタン じゃがいもやかぼちゃを 煮 崩 してポタージュ 状 にしたり 乳 成 分 が 入 っていないマーガリン と 小 麦 粉 ( 米 粉 )でルウを 作 ることができます アレルギー 用 のルウの 素 も 利 用 できます 牛 乳 の 代 わりに 豆 乳 を 使 ったり 少 量 のひき 肉 や コンソメの 素 を 入 れると 味 にコクが 出 ます 洋 菓 子 (クリーム 類 ) 豆 乳 のホイップクリームやココナッツミルクで 代 用 したり 果 物 やさつまいもをピューレ にしてでんぷん(コーンスターチなど)を 混 ぜて 火 にかけ クリームを 作 ることもできます! 食 事 のバランス 乳 製 品 が 食 べられなくても 主 食 主 菜 副 菜 を 組 み 合 わせて バランス 良 く 食 事 をしましょう 牛 乳 アレルギーでは カルシウ ム 摂 取 量 が 不 足 しやすくなるので いろいろな 食 材 から 積 極 的 に 摂 りましょう 野 菜 海 草 きのこ いも 豆 ( 大 豆 以 外 ) 果 物 など 副 菜 : 主 に 体 の 調 子 をととのえるもの ごはん パン めん など 牛 乳 100ml の 栄 養 エネルギー 69kcal たんぱく 質 3.4g カルシウム 113mg 卵 乳 製 品 肉 魚 大 豆 製 品 など カルシウム を 多 く 含 む 食 品 ( 例 ) アレルギー 用 ミルク 54~60mg 大 豆 製 品 調 整 豆 乳 200ml 62mg 小 魚 しらす 干 し 大 さじ 1 杯 13mg 青 菜 小 松 菜 お 浸 し 30g 45mg 海 藻 ひじき 煮 物 1 人 分 20g 70mg 主 食 : 主 にエネルギー 源 になるもの 主 菜 : 主 に 体 をつくるもの = たんぱく 質 カルシウムの 摂 取 推 奨 量 ( 日 本 人 の 食 事 摂 取 基 準 2010 年 版 ) 1~2 歳 : ( 男 女 とも)400mg 3~7 歳 :( 男 子 )600mg /( 女 子 )550mg 8~9 歳 :( 男 子 )650mg /( 女 子 )750mg 食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 手 引 き 2011

小 麦 を 使 わないで おいしく 食 べる 工 夫 をしましょう 小 麦 アレルギーの 食 事! 小 麦 粉 は 薄 力 粉 < 中 力 粉 < 強 力 粉 の 順 にタンパク 質 の 量 が 多 くなりますが 薄 力 粉 よりも 強 力 粉 がアレルギーを 起 こし やすい 食 品 ということではありません また 小 麦 製 品 も それぞれに 含 まれているタンパク 質 量 が 異 なります 小 麦 小 麦 製 品 と 小 麦 が 入 った 食 品 を 食 べないようにします 小 麦 : 薄 力 粉 中 力 粉 強 力 粉 デュラムセモリナ 小 麦 など 小 麦 製 品 :パン うどん 麩 マカロニ スパゲティ 餃 子 の 皮 など 小 麦 が 入 った 食 品 の 例 : 洋 菓 子 類 ルウなど 小 麦 を 使 った 調 味 料 市 販 の 醤 油 は 原 材 料 欄 に 小 麦 と 表 記 されていますが 小 麦 のタンパク 質 が 完 全 に 分 解 されているため 基 本 的 に 小 麦 アレルギーでも 利 用 することができます 大 麦 オーツ 麦 など 他 の 麦 類 は 小 麦 アレルギーの 原 因 にはならないので 基 本 的 に 避 ける 必 要 はありません 他 の 麦 類 を 食 べて 症 状 が 起 こる 場 合 があります 主 治 医 と 相 談 しながら 初 めて 食 べる 時 には 注 意 しましょう 加 工 食 品 は 原 材 料 を 確 認 して 上 手 に 利 用 しましょう 小 麦 は 容 器 包 装 された 加 工 食 品 に 微 量 でも 含 まれている 場 合 必 ず 表 示 しなければいけない 特 定 原 材 料 です 原 材 料 欄 に 小 麦 を 示 す 表 記 がなければ その 加 工 食 品 には 小 麦 が 入 っていないこと になるので 小 麦 アレルギーでも 利 用 することができます 小 麦 を 示 す 表 記 代 替 表 記 特 定 加 工 食 品 食 べられるもの 小 麦 こむぎ コムギ パン うどん 麦 芽 糖 米 粉 パン には 食 感 を 良 くするために 小 麦 グルテン( 小 麦 タンパク 質 )が 入 って いるものがあります 原 材 料 を 確 認 して 小 麦 が 入 っていないものを 選 びましょう 調 理 では 小 麦 を 使 わずおいしく 食 べる 工 夫 をしましょう パン ケーキなど 米 の 粉 雑 穀 粉 そば 粉 などで 代 用 しましょう 米 の 粉 には ごはんと 同 じうるち 米 から 作 られる 米 粉 や 上 新 粉 と もち 米 から 作 られるよりもっちりした 食 感 の 白 玉 粉 があります 米 の 粉 にでんぷん( 片 栗 粉 )を 少 し 混 ぜて 使 うと 食 感 が 軽 く 仕 上 がります うどんなどめん 類 米 の 粉 や 雑 穀 でできためんで 代 用 しましょう アジアの 食 材 で スーパーなどでも 手 に 入 りやすい 米 のめん(フォー: 平 めん ビーフン: 細 めん)は うどんやそうめん 中 華 めんの 代 わりに 利 用 することができます フォーは 煮 てやわらかくなるので 離 乳 食 にも 利 用 できます 揚 げものの 衣 小 麦 からできたパン 粉 の 代 わりに 細 かく 砕 いたコーンフレークや 細 かく 切 った 春 雨 を 衣 に 利 用 できます 卵 が 使 えない 時 には でんぷん( 片 栗 粉 など)を 水 でといたものを タネにしっかりからめると 衣 がつきやすくなります ギョウザ 春 巻 生 春 巻 用 のライスペーパーを 利 用 したり スライスした 大 根 で 代 用 することもできます ルウ 米 の 粉 やでんぷん( 片 栗 粉 )でとろみをつけたり アレルギー 用 のルウの 素 も 利 用 できます 食 事 のバランス 主 食 主 菜 副 菜 を 組 み 合 わせてバランス 良 く 食 事 をすれば 栄 養 摂 取 上 での 問 題 はありません パンやめんなどの 主 食 は 小 麦 粉 以 外 の 食 材 でできたものを 利 用 して いろいろなメニューを 楽 しみましょう 食 パン 1 枚 の 栄 養 エネルギー 160kcal たんぱく 質 5.6g 同 等 量 の エネルギー の 食 品 ( 例 ) ごはん おにぎり 1 個 ( 100g) 米 めん( 乾 燥 ) 40g ごはん パン めん など 野 菜 海 草 きのこ いも 豆 ( 大 豆 以 外 ) 果 物 など 副 菜 : 主 に 体 の 調 子 をととのえるもの 卵 乳 製 品 肉 魚 大 豆 製 品 など 主 食 : 主 にエネルギー 源 になるもの 主 菜 : 主 に 体 をつくるもの カルシウム( 乳 製 品 大 豆 製 品 小 魚 青 菜 など)を 積 極 的 にとるとさらにバランスが 良 くなります 食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 手 引 き 2011

大 豆 を 使 わないで おいしく 食 べる 工 夫 をしましょう 大 豆 アレルギーの 食 事! 醤 油 や 味 噌 などの 調 味 料 は 発 酵 中 にタンパク 質 の 大 部 分 が 分 解 されているため 大 豆 アレルギーでも 食 べられることが 多 くあります 主 治 医 と 相 談 して 適 切 に 最 小 限 の 除 去 をし ましょう 大 豆 大 豆 製 品 大 豆 が 入 った 食 品 を 食 べないようにします 大 豆 : 黄 大 豆 黒 大 豆 ( 黒 豆 ) 青 大 豆 ( 枝 豆 ) 大 豆 製 品 :きなこ おから 豆 乳 湯 葉 厚 揚 げ 油 揚 げ がんも 豆 腐 納 豆 醤 油 味 噌 大 豆 が 入 った 食 品 の 例 : 大 豆 由 来 の 乳 化 剤 を 使 った 食 品 など * 大 豆 油 は 一 般 的 に 精 製 度 が 高 く アレルギーの 原 因 になるタンパク 質 が ほとんど 取 り 除 かれているため 基 本 的 に 大 豆 アレルギーでも 利 用 することができます 小 豆 やえんどう 豆 いんげん 豆 など 大 豆 以 外 の 豆 類 は 大 豆 アレルギーの 原 因 にはならないので 基 本 的 に 避 ける 必 要 はありません 大 豆 と 共 通 するたんぱく 質 によって 他 の 豆 類 を 食 べて 症 状 が 起 こる 場 合 があります 主 治 医 と 相 談 しながら 初 めて 食 べる 時 には 注 意 しましょう 加 工 食 品 は 原 材 料 を 確 認 して 上 手 に 利 用 しましょう 大 豆 は 表 示 義 務 のある 特 定 原 材 料 ではないので 容 器 包 装 された 加 工 食 品 に 含 まれていても 原 材 料 欄 に 表 示 されていないことがあります 下 記 の 大 豆 を 示 す 表 記 がある 場 合 には 大 豆 が 含 まれる ことを 示 しますが 表 示 がないからといって 入 っていないということは 判 断 できません 加 工 食 品 の 中 に 大 豆 が 含 まれていないかを 確 認 するためには メーカーに 問 い 合 わせをすることが 必 要 です 大 豆 を 示 す 表 記 代 替 表 記 特 定 加 工 食 品 大 豆 だいず ダイズ 醤 油 味 噌 豆 腐 油 揚 げ 豆 乳 納 豆? 例 えば 同 じ 大 豆 から 作 られている 乳 化 剤 でも 表 示 義 務 がないので 乳 化 剤 ( 大 豆 由 来 ) / 乳 化 剤 / レシチン( 大 豆 由 来 ) / レシチン など いろいろな 表 記 で 表 示 されている 可 能 性 があります 調 理 では 大 豆 を 使 わずおいしく 食 べる 工 夫 をしましょう 醤 油 味 噌 が 使 えないとき 米 や 雑 穀 などの 大 豆 以 外 の 原 材 料 からできた 醤 油 や 味 噌 を 利 用 しましょう 原 材 料 に 大 豆 を 使 わない 魚 醤 なども 利 用 できます 食 事 のバランス 大 豆 が 食 べられなくても 主 食 主 菜 副 菜 を 組 み 合 わせて 大 豆 と 同 じたんぱく 質 を 多 く 含 む 食 品 をきちんと 食 べていれば 栄 養 を 十 分 にとることができます ごはん パン めん など 主 食 : 主 にエネルギー 源 になるもの 野 菜 海 草 きのこ いも 豆 ( 大 豆 以 外 ) 果 物 など 副 菜 : 主 に 体 の 調 子 をととのえるもの 卵 乳 製 品 肉 魚 大 豆 製 品 など 主 菜 : 主 に 体 をつくるもの = たんぱく 質 カルシウム( 乳 製 品 大 豆 製 品 小 魚 青 菜 など)を 積 極 的 にとるとさらにバランスが 良 くなります 絹 豆 腐 1/2 丁 (130g)の 栄 養 エネルギー 73kcal たんぱく 質 6.4g 同 等 量 の たんぱく 質 の 食 品 ( 例 ) 鮭 1/3 切 (30g) 豚 ロース 肉 薄 切 り 2 枚 (35g) 牛 乳 コップ 1 杯 (200ml) 鶏 卵 M 玉 1 個 食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 手 引 き 2011