<4D6963726F736F667420576F7264202D208BD994ED814796688CEC8145899890F58AC7979D2E646F63>



Similar documents
(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る


公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

<4D F736F F D D3188C091538AC7979D8B4B92F F292B98CF092CA81698A94816A2E646F63>

-4- 他 照 射 録 診 療 放 射 線 技 師 は 放 射 線 を 人 体 に 対 して 照 射 したときは 遅 滞 なく 必 要 事 項 を 記 載 した 照 射 録 を 作 成 し その 照 射 について 指 示 をした 医 師 又 は 歯 科 医 師 の 署 名 を 受 けているか ( 診

東近江行政組合職員の育児休業等に関する条例

独立行政法人国立病院機構呉医療センター医療機器安全管理規程

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震

スライド 1

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

岡山県警察用航空機の運用等に関する訓令

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

独立行政法人国立病院機構

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

Microsoft Word - 目次.doc

診療行為コード

第 1 章 総 括 事 項 第 1 節 一 般 事 項 1 仕 様 書 の 適 用 この 仕 様 書 は 山 形 県 企 業 局 酒 田 水 道 事 務 所 発 注 の 平 成 28 年 度 平 田 浄 水 場 及 び 酒 田 工 業 用 水 道 天 日 乾 燥 床 管 理 業 務 委 託 に 適

公表表紙


4-3-4共立蒲原総合病院組合職員の育児休業等に関する条例

新 行 財 政 改 革 推 進 大 綱 実 施 計 画 個 票 取 組 施 策 国 や 研 究 機 関 への 派 遣 研 修 による 資 質 向 上 の 推 進 鳥 インフルエンザ 等 新 たな 感 染 症 等 に 対 する 検 査 技 術 の 習 得 など 職 員 の 専 門

スライド 1

Microsoft Word - nagekomi栃木県特定医療費(指定難病)支給認定申請手続きのご案内 - コピー

退職手当とは

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や


< F2D A C5817A C495B6817A>

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

件名

毎 月 の 給 与 等 ( )を 一 定 の 等 級 区 分 にあてはめた 標 準 月 額 の 上 限 が 現 行 の47 等 級 から50 等 級 に 改 正 されます ( 別 紙 健 康 保 険 料 額 表 参 照 ) なお 法 改 正 に 伴 い 標 準 月 額 が 改 定 される 方 につい

●電力自由化推進法案

18 国立高等専門学校機構

Q10 適 用 年 度 の 前 事 業 年 度 末 日 に 雇 用 者 がいない 場 合 には 雇 用 増 加 割 合 が 算 出 できないため 適 用 年 度 において 雇 用 促 進 税 制 の 適 用 を 受 けることはできな いのか Q11 新 設 法 人 や 新 たに 事 業 を 開 始

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 135,6 243,7 2 級 185,8 37,8 3 級 4 級 222,9 354,7 ( 注 )

<4D F736F F D20365F335F8FF08C8F90DD92E FC92F994C5382D32816A>

(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

通 知 カード と 個 人 番 号 カード の 違 い 2 通 知 カード ( 紙 )/H27.10 個 人 番 号 カード (ICカード)/H28.1 様 式 (おもて) (うら) 作 成 交 付 主 な 記 載 事 項 全 国 ( 外 国 人 含 む)に 郵 送 で 配 布 希 望 者 に 交

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

< F2D F97CC8EFB8F BE8DD78F9192CA926D>

2 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (26 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 静 岡 県 国 類 似 団 体 2 技 能 労 務 職 区 41.8 歳 42.6 歳 43.5

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

<4D F736F F F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A CC8A AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

<4D F736F F D F582CC88E78E998B788BC693998FF097E15F E31318C8E333093FA816A>

全設健発第     号

新ひだか町住宅新築リフォーム等緊急支援補助金交付要綱

目 改 正 項 目 軽 自 動 車 率 の 引 上 げ 〇 国 及 び 地 方 を 通 じた 自 動 車 関 連 制 の 見 直 しに 伴 い 軽 自 動 車 の 標 準 率 が 次 のとおり 引 き 上 げられます 車 種 区 分 引 上 げ 幅 50cc 以 下 1,000 円 2,000 円

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

Microsoft PowerPoint 資料6 技術基準.ppt [互換モード]

学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

学校安全の推進に関する計画の取組事例

m07 北見工業大学 様式①

2 平 均 病 床 数 の 平 均 病 床 数 では 療 法 人 に 対 しそれ 以 外 の 開 設 主 体 自 治 体 社 会 保 険 関 係 団 体 その 他 公 的 の 規 模 が 2.5 倍 程 度 大 きく 療 法 人 に 比 べ 公 的 病 院 の 方 が 規 模 の 大 き いことが

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

Taro-条文.jtd

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

Microsoft Word 印刷ver 本編最終no1(黒字化) .doc

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135, , , , , ,600

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

事務連絡

16 日本学生支援機構

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

( 医 療 機 器 の 性 能 及 び 機 能 ) 第 3 条 医 療 機 器 は 製 造 販 売 業 者 等 の 意 図 する 性 能 を 発 揮 できなければならず 医 療 機 器 としての 機 能 を 発 揮 できるよう 設 計 製 造 及 び 包 装 されなければならない 要 求 項 目 を

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

いう )は 警 告 をしたときは 速 やかに その 内 容 及 び 日 時 を 当 該 警 告 を 求 める 旨 の 申 出 をした 者 に 通 知 しなければならないこととされ また 警 告 をし なかったときは 速 やかに その 旨 及 び 理 由 を 当 該 警 告 を 求 める 旨 の 申

第 7 条 職 員 の 給 与 に 関 する 規 程 ( 以 下 給 与 規 程 という ) 第 21 条 第 1 項 に 規 定 す るそれぞれの 基 準 日 に 育 児 休 業 している 職 員 のうち 基 準 日 以 前 6 月 以 内 の 期 間 にお いて 在 職 した 期 間 がある 職

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

(\202g22\214\366\225\\.xls)

 

<819A B8B975E8CF6955C2E786C73>

2. 会 計 規 程 の 業 務 (1) 規 程 と 実 際 の 業 務 の 調 査 規 程 や 運 用 方 針 に 規 定 されている 業 務 ( 帳 票 )が 実 際 に 行 われているか( 作 成 されている か)どうかについて 調 べてみた 以 下 の 表 は 規 程 の 条 項 とそこに

目 次 第 1 章 総 則 第 1 節 計 画 の 目 的... 1 第 1 計 画 の 目 的 1 第 2 計 画 の 策 定 1 第 3 計 画 の 構 成 2 第 4 用 語 の 意 義 2 第 2 節 計 画 の 前 提 条 件... 3 第 1 自 然 条 件 3 第 2 社 会 条 件

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

Microsoft Word - 通達(参考).doc

(別紙3)保険会社向けの総合的な監督指針の一部を改正する(案)

(Microsoft Word - \220V\227v\215j\221S\225\266.DOC)

する 婦 人 相 談 所 その 他 適 切 な 施 設 による 支 援 の 明 記 禁 止 命 令 等 をすることが できる 公 安 委 員 会 等 の 拡 大 等 の 措 置 が 講 じられたものである 第 2 改 正 法 の 概 要 1 電 子 メールを 送 信 する 行 為 の 規 制 ( 法

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

我孫子市小規模水道条例

Microsoft Word - 制度の概要_ED.docx

職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 () 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 ( 年 4 月 日 現 在 ) 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 44. 歳 6,4, 歳,44 4,7 7,6 4. 歳 7,

目 次 事 例 法 別 5 法 別 5 70 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 誕 生 が 昭 和 9 年 月 以 降 の 者 3 法 別 5 70 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 特 例 措 置 対 象 者 法 別 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 特 例 措 置

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

①表紙

第 9 条 の 前 の 見 出 しを 削 り 同 条 に 見 出 しとして ( 部 分 休 業 の 承 認 ) を 付 し 同 条 中 1 日 を 通 じて2 時 間 ( 規 則 で 定 める 育 児 休 暇 を 承 認 されている 職 員 については 2 時 間 から 当 該 育 児 休 暇 の

1

<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

Taro-iryouhoken

Microsoft Word - 3大疾病保障特約付団体信用生命保険の概要_村上.docx

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

Transcription:

緊 急 被 ばく 医 療 のための 基 礎 資 料 - 医 療 スタッフの 放 射 線 防 護 汚 染 管 理 - 目 次 1. はじめに 2. 救 急 隊 員 の 対 応 3. 医 療 スタッフの 対 応 放 射 線 防 護 汚 染 管 理 を 理 解 するための 基 礎 資 料 1. 放 射 線 ( 能 )とその 単 位 2. 放 射 線 とその 影 響 3. 放 射 線 による 人 体 影 響 4. 被 ばくと 汚 染 5. 被 ばくの 形 態 とその 特 徴 6. 放 射 線 防 護 の 基 本 7. 医 療 スタッフと 放 射 線 防 護 8. 汚 染 患 者 から 受 ける 線 量 i. 汚 染 と 線 量 率

ii. 表 面 汚 染 の 面 積 密 度 と 線 量 の 関 係 iii. 表 面 汚 染 密 度 への 換 算 図 iv. 代 表 的 な 核 種 による 表 面 汚 染 密 度 と 線 量 の 関 係 v. 表 面 汚 染 患 者 からの 推 定 被 ばく 線 量 vi. 内 部 汚 染 患 者 からの 推 定 被 ばく 線 量 参 考 資 料 体 表 面 汚 染 時 の 測 定 と 皮 膚 の 線 量 まえがき 平 成 11 年 9 月 30 日 に 発 生 したJCOウラン 加 工 施 設 の 臨 界 事 故 では 安 全 確 保 を 大 前 提 に 原 子 力 の 開 発 利 用 を 進 めてきた 我 が 国 にとって 3 名 の 作 業 員 が 重 篤 な 被 ばくを 受 け 2 名 が 亡 くなられるなど 前 例 のない 大 事 故 となりま した このため JCO 臨 界 事 故 の 災 害 対 応 の 反 省 を 踏 まえ 平 成 11 年 12 月 には 原 子 力 災 害 対 策 特 別 措 置 法 が 制 定 され 原 子 力 災 害 の 特 殊 性 に 応 じた 緊 急 時 対 応 体 制 の 強 化 が 図 られました また 事 故 や 災 害 に 対 応 する 上 で 最 も 優 先 さ れるべきは 人 命 の 救 助 であり 国 の 原 子 力 安 全 委 員 会 は 命 の 視 点 に 立 った 報 告 書 緊 急 被 ばく 医 療 のあり 方 について を 取 りまとめ さらには 本 報 告 書 の 主 旨 を 受 けて 平 成 13 年 6 月 には 原 子 力 施 設 等 の 防 災 対 策 について ( 防 災 指 針 )が 改 訂 されました 現 在 国 地 方 公 共 団 体 および 原 子 力 事 業 者 等 の 関 係 機 関 では 原 子 力 安 全 委 員 会 の 基 本 的 な 考 え 方 等 を 踏 まえ それぞれの 防 災 計 画 の 見 直 しと 実 効 性 あ る 緊 急 被 ばく 医 療 体 制 の 整 備 が 進 められています 当 協 会 では 平 成 14 年 度 文 部 科 学 省 委 託 緊 急 時 対 策 総 合 技 術 調 査 の 一 環 として 二 次 被 ばく 医 療 マニュアルに 関 する 調 査 検 討 に 際 し 放 射 性 物 質 によ る 汚 染 患 者 に 接 する 医 療 スタッフ( 医 師 看 護 師 診 療 放 射 線 技 師 )および 救 急 隊 員 の 緊 急 被 ばく 医 療 に 関 する 理 解 増 進 ( 不 安 解 消 )を 図 るため 放 射 線 防 護 汚 染 管 理 を 行 う 際 の 基 本 的 な 考 え 方 や 関 連 データを 図 解 した 参 考 資 料 を 取 りまとめました

本 冊 子 をお 読 みいただき 救 急 隊 員 や 医 療 スタッフが 放 射 性 物 質 による 汚 染 を 伴 った 患 者 の 搬 送 や 診 療 に 従 事 しても 放 射 線 防 護 と 管 理 の 原 則 を 適 切 に 遵 守 すれば 汚 染 患 者 から 受 ける 線 量 は 無 視 できるレベルであり 将 来 にわたっ ても 医 学 的 に 何 ら 心 配 することはないことをご 理 解 いただければ 幸 いです 平 成 15 年 3 月 1.はじめに 緊 急 被 ばく 医 療 とは 原 子 力 災 害 や 放 射 線 事 故 により 発 生 する 被 ばく 患 者 もし くは 放 射 性 物 質 による 汚 染 を 伴 う 救 急 患 者 に 対 する 医 療 であり 通 常 の 救 急 医 療 に 被 ばくもしくは 放 射 性 物 質 による 汚 染 対 応 が 加 わったものです したがって 放 射 性 物 質 による 汚 染 の 管 理 および 医 療 スタッフの 放 射 線 防 護 内 部 被 ばくや 汚 染 された 創 傷 に 対 する 医 療 処 置 が 必 要 となります 緊 急 被 ばく 医 療 の 特 徴 と 一 般 医 療 との 相 違 点 は 以 下 の 通 りです (1) 緊 急 被 ばく 医 療 の 特 徴 1. 低 頻 度 の 事 象 に 対 する 医 療 であること 放 射 性 物 質 による 汚 染 および 放 射 性 物 質 や 放 射 線 による 被 ばくは 頻 度 の 低 い 事 象 ですが 日 頃 から 適 切 な 準 備 が 行 われていれば 医 療 としての 実 効 性 を 確 保 することができます 2. 放 射 性 物 質 や 放 射 線 に 対 する 不 安 感 があること 放 射 線 は 五 感 で 感 じることができないために それらに 対 する 不 安 感 があります しかし 感 染 症 などと 比 べると 放 射 線 による 人 体 への 影 響 は より 定 量 的 に 扱 うことができます したがって 医 療 関 係 者 が 緊 急 被 ばく 医 療 について 基 礎 知 識 を 持 ち 日 頃 より 十 分 な 研 修 や 訓 練 を 行 うことにより 何 ら 不 安 を 感 じることなく 実 践 することができます 3. 放 射 性 物 質 による 汚 染 や 放 射 線 による 被 ばくの 測 定 が 容 易 であること 放 射 性 物 質 による 汚 染 の 程 度 や 放 射 線 の 量 は サーベイメータや 個 人 線 量 計 などの 放 射 線 測 定 器 を 用 いて 物 理 的 に 測 定 することができます 放 射

性 物 質 や 放 射 線 に 対 する 知 識 を 有 し 汚 染 の 拡 大 防 止 措 置 や 線 量 評 価 を 行 える 者 ( 以 下 放 射 線 管 理 要 員 という )との 共 同 作 業 により 治 療 方 針 を 立 案 し 実 施 する ことができます (2) 被 ばく 医 療 と 一 般 医 療 との 相 違 点 このような 特 徴 を 持 つ 緊 急 被 ばく 医 療 は 次 の 点 で 一 般 の 医 療 とは 異 なります 1. 汚 染 管 理 および 放 射 線 防 護 が 必 要 となること i. 医 療 関 係 者 の 被 ばく 線 量 の 低 減 化 を 図 るとともに 医 療 機 器 壁 床 などの 汚 染 防 止 汚 染 の 拡 大 防 止 などの 放 射 線 防 護 対 策 が 不 可 欠 となります ii. 医 療 関 係 者 の 被 ばく 線 量 を 管 理 する 必 要 があります iii. 放 射 性 物 質 による 汚 染 がある 場 合 には 除 染 を 行 います iv. 除 染 に 使 用 した 資 機 材 などについては 汚 染 の 有 無 を 確 認 します 汚 染 が 確 認 されたものは 一 時 的 に 保 管 し 原 子 力 事 業 者 へ 引 き 渡 し ます 2. 内 部 被 ばくおよび 汚 染 創 傷 に 対 する 処 置 対 策 が 異 なること i. 内 部 被 ばくや 汚 染 創 傷 に 対 する 治 療 (ブラッシング デブリードマ ンなど)が 必 要 となります ii. 尿 便 吐 物 などの 生 体 試 料 を 管 理 します 3. 線 量 の 評 価 に 基 づき 治 療 方 針 を 策 定 する 必 要 があること 緊 急 被 ばく 医 療 機 関 の 医 師 は 被 ばく 患 者 の 推 定 被 ばく 線 量 に 基 づき 放 射 線 による 障 害 の 程 度 を 考 慮 して 治 療 方 針 を 策 定 します 4. 放 射 線 管 理 要 員 の 協 力 や 支 援 が 不 可 欠 となること 被 ばく 患 者 の 搬 送 時 医 療 機 関 における 除 染 処 置 や 汚 染 の 拡 大 防 止 など 放 射 線 防 護 や 放 射 線 管 理 のために 放 射 線 管 理 要 員 の 協 力 支 援 が 不 可 欠 で す

1. 防 水 シート ( 床 や 備 品 等 の 汚 染 防 止 ) 2. 個 人 線 量 計 3.GM 管 式 サーベイ メータ 処 置 終 了 後 シートの 回 収 により 速 やかに 原 状 復 帰 が 可 能 となる 外 部 被 ばくの 有 無 程 度 の 確 認 汚 染 の 有 無 程 度 の 確 認 2. 救 急 隊 員 の 対 応 (1) 現 場 到 着 までの 準 備 汚 染 拡 大 を 防 止 するため ゴム 手 袋 毛 布 シーツ ビニールシートなどを 準 備 します (2) 患 者 収 容 時 の 注 意 点 i. 救 急 隊 員 は 原 子 力 施 設 の 放 射 線 管 理 要 員 から 個 人 線 量 計 を 受 け 取 り 装 着 します ii. 救 急 車 に 患 者 を 収 容 する 前 に 汚 染 した 衣 服 の 脱 衣 を 確 認 します iii. 患 者 の 保 温 と 汚 染 拡 大 防 止 のため ストレッチャーにビニールシートまた は 毛 布 を 敷 き 患 者 を 乗 せて 固 定 します

iv. 放 射 線 管 理 要 員 または 放 射 線 防 護 に 協 力 する 要 員 が 随 行 することを 確 認 します (3) 搬 送 中 の 注 意 点 搬 送 中 は 一 般 患 者 と 同 様 にバイタルサイン( 呼 吸 血 圧 脈 拍 意 識 レベ ル 体 温 )および 病 状 を 観 察 します その 際 汚 染 拡 大 防 止 のために 汚 染 部 位 を 被 覆 したガーゼなどは 剥 がさないように 注 意 します (4) 搬 送 終 了 後 の 汚 染 検 査 搬 送 終 了 後 放 射 線 管 理 要 員 による 救 急 隊 員 および 救 急 車 内 部 の 汚 染 検 査 を 受 けて 下 さい 汚 染 検 査 を 受 けるまで 飲 まない 食 べない 吸 わないこと 個 人 線 量 計 を 装 着 通 気 性 のよいシーツでくるむ 決 してす 巻 きにしないこと! 搬 送 終 了 後 に 汚 染 検 査

3. 医 療 スタッフの 対 応 (1) 患 者 到 着 までの 準 備 i. 汚 染 拡 大 を 防 止 するため 放 射 線 管 理 要 員 などと 協 力 して 処 置 室 への 人 お よび 物 品 の 出 入 りを 管 理 します ii. 撥 水 性 の 手 術 着 やゴム 手 袋 を 装 着 します iii. 放 射 線 管 理 要 員 または 診 療 放 射 線 技 師 より 個 人 線 量 計 を 受 け 取 り 装 着 し ます iv. 救 急 隊 員 から 患 者 の 全 身 状 態 放 射 線 管 理 要 員 から 汚 染 部 位 や 程 度 などを 確 認 します (2) 診 療 手 順 i. バイタルサインを 確 認 します 救 命 のための 処 置 を 最 優 先 に 行 い 病 態 に 応 じて 気 道 確 保 酸 素 吸 入 人 工 呼 吸 心 臓 マッサージ 止 血 血 管 確 保 輸 血 の 開 始 などを 行 います ii. バイタルサインが 安 定 したら 患 者 の 汚 染 検 査 を 行 います iii. 診 療 放 射 線 技 師 または 放 射 線 管 理 要 員 の 指 示 に 従 い 患 者 の 汚 染 部 位 を 除 染 します iv. 患 者 の 汚 染 部 位 が 十 分 に 除 染 されたことを 診 療 放 射 線 技 師 または 放 射 線 管 理 要 員 が 確 認 します v. 洗 浄 デブリードマン 縫 合 などの 外 科 的 処 置 やその 他 の 処 置 を 行 います (3) 診 療 後 の 措 置 i. 診 療 放 射 線 技 師 または 放 射 線 管 理 要 員 は 医 療 スタッフや 医 療 機 器 類 の 汚 染 検 査 を 行 います また 処 置 室 の 床 や 備 品 などを 覆 っていた 防 水 シート を 回 収 し 床 などの 汚 染 検 査 を 行 います ii. 診 療 放 射 線 技 師 または 放 射 線 管 理 要 員 が 医 療 スタッフから 個 人 線 量 計 を 回 収 します iii. 除 染 に 使 用 した 洗 浄 水 ガーゼ 医 療 スタッフが 着 用 した 手 袋 マスクな どはポリバケツやビニール 袋 に 集 めて 一 時 的 に 保 管 します これらのサン プル は 線 量 測 定 放 射 性 核 種 の 同 定 に 利 用 します 最 終 的 には 汚 染 廃 棄 物 として 放 射 線 管 理 要 員 が 回 収 し 原 子 力 事 業 所 に 持 ち 帰 り 処 理 しま す

外 来 処 置 室 での 処 置 手 順 患 者 到 着 事 故 の 概 略 と 汚 染 部 位 を 聞 き バイタルサインのチェック バイタルサインを 安 定 化 させる 創 傷 部 の 汚 染 検 査 と 内 部 被 ばくに 対 するキレート 剤 の 投 与 ( 必 要 に 応 じて) 創 傷 部 の 除 染 と 医 学 的 処 置 採 血 検 査 創 傷 部 の 医 学 的 処 置 ( 汚 染 防 護 処 置 も) 全 身 の 汚 染 検 査 ( 口 角 鼻 腔 スメアの 検 査 も) 今 後 の 検 査 と 治 療 方 針 の 決 定 退 出 のため 患 者 の 体 表 面 汚 染 検 査 患 者 退 出 医 療 スタッフの 汚 染 検 査

処 置 室 内 の 汚 染 検 査 処 置 室 を 含 め 医 療 機 関 の 放 射 線 学 的 な 安 全 宣 言 放 射 線 防 護 汚 染 管 理 を 理 解 するための 基 礎 資 料

1. 放 射 線 ( 能 )とその 単 位 放 射 能 と 放 射 線

放 射 線 ( 能 )の 単 位 名 称 意 味 新 単 位 旧 単 位 照 射 線 量 人 体 にどれだけ 当 たっている か クーロン/キロ グラム C/kg レントゲン R 放 射 線 の 単 位 吸 収 線 量 等 価 線 量 実 効 線 量 人 体 にどれだけ 吸 収 されたか グレイ Gy 人 体 への 影 響 はどうか シーベルト Sv ラド rad レム rem 放 射 能 の 単 位 放 射 能 どれだけ 放 射 線 が 出 ているか (どれだけ 壊 変 する 量 がある か) ベクレル Bq キュリー Ci C/kg は γ(x) 線 が 空 気 をどれだけ 電 離 するかを 表 す 単 位 空 気 1kg を 照 射 し 1クーロンのイオンを 作 る γ(x) 線 の 線 量 1R=2.58 10-4 C/kg 2. 放 射 線 とその 影 響 日 常 生 活 と 放 射 線 出 典 : 資 源 エネルギー 庁 原 子 力 2002 他

出 典 :ICRP Pub.60 他 3. 放 射 線 による 人 体 影 響 放 射 線 による 人 体 への 影 響 は 放 射 線 の 電 離 能 力 に 依 存 します そのため 電 離 能 力 の 高 い 放 射 線 は 同 じ 線 量 でも 影 響 は 大 きく 現 れます 例 えば 電 離 能 力 の 大 きい α 線 は γ 線 に 比 べ 影 響 は 大 きくなります また 被 ばくの 形 式 との 関 係 では 一 般 に 外 部 被 ばくでは γ 線 やX 線 が 内 部 被 ばくでは α 線 や β 線 が 問 題 となります 放 射 線 が 人 体 に 与 える 影 響 は 身 体 的 影 響 と 遺 伝 的 影 響 に 大 別 されます 身 体 的 影 響 とは 放 射 線 を 受 けた 人 だけに 現 れる 影 響 です 遺 伝 的 影 響 とは 放 射 線 を 受 けた 人 の 遺 伝 子 を 通 じて 子 孫 に 現 れる 影 響 です 身 体 的 影 響 は さらに 急 性 影 響 と 晩 発 影 響 に 分 けられます 急 性 影 響 とは かなりの 放 射 線 を 受 けた 場 合 に 数 週 間 以 内 に 症 状 が 現 れる 影 響 です 晩 発 影 響 とは 白 内 症 やがんのようにもっと 長 い 潜 伏 期 ( 数 年 から 数 十 年 )の 後 に 症 状 が 現 れる 影 響 です 放 射 線 影 響 には 確 定 的 影 響 と 確 率 的 影 響 があります 確 定 的 影 響 は 受 け た 放 射 線 量 がある 量 (しきい 値 ) 以 上 の 線 量 を 受 けた 場 合 に 発 生 する 影 響 であ り 線 量 が 増 加 すると 症 状 が 重 篤 化 します 一 方 確 率 的 影 響 とは 受 けた 線 量 により 発 生 確 率 が 増 加 していく 影 響 であ り 線 量 が 増 加 しても 影 響 ( 症 状 )は 重 篤 化 しません 発 がんや 遺 伝 的 影 響 が 主 な 例 です 放 射 線 の 人 体 への 影 響

4. 被 ばくと 汚 染 被 ばくとは 電 離 性 の 放 射 線 を 受 けることをいい 全 身 または 体 の 一 部 が 体 外 あるいは 体 内 にある 放 射 線 源 から 放 出 される 放 射 線 にさらされる 場 合 に 起 こ ります 一 方 汚 染 は 放 射 性 の 原 子 を 含 む 物 質 が 皮 膚 や 衣 服 に 付 着 したり 本 来 あ るべきではない 場 所 に 置 かれた 場 合 に 生 じます 放 射 性 物 質 により 汚 染 された 人 は 放 射 線 源 ( 放 射 性 物 質 )を 除 去 するまで 被 ばくし( 放 射 線 を 受 け) 続 け ることになります 放 射 性 物 質 による 汚 染 は 拡 大 防 止 に 注 意 することが 重 要 で す 被 ばく: 外 部 より 放 射 線 を 浴 びるだけ

例 えば X 線 撮 影 後 の 患 者 のように! 放 射 線 事 故 では 事 故 が 発 生 した 場 所 や 経 緯 とは 関 係 なく 外 部 被 ばく 放 射 性 物 質 による 汚 染 内 部 被 ばくという 形 態 で 発 生 します これらは 併 発 す ることもあれば 外 傷 や 病 気 の 程 度 によって 複 雑 になることもあります いず れの 場 合 でも 放 射 線 測 定 汚 染 管 理 除 染 などの 放 射 線 関 連 の 処 置 よりも 生 命 に 係 わる 医 学 的 な 問 題 への 対 応 を 常 に 優 先 することが 必 要 です 被 ばくと 汚 染 の 形 態

5. 被 ばくの 形 態 とその 特 徴 被 ばくには 外 部 被 ばくと 内 部 被 ばくの2つがあります 外 部 被 ばくとは X 線 診 断 のように 体 の 外 にある 放 射 線 源 ( 放 射 性 物 質 等 )から 出 る 放 射 線 を 受 けることです 一 方 内 部 被 ばくとは 放 射 性 物 質 で 汚 染 されたものを 飲 み 込 んだり 汚 染 された 空 気 を 吸 ったりすることにより 放 射 性 物 質 が 体 内 に 入 り それによって 受 ける 被 ばくをいいます (1) 外 部 被 ばくの 特 徴 i. 被 ばくすると 放 射 線 は 一 時 的 に 体 内 にラジカルを 生 成 し 組 織 や 遺 伝 子 に 傷 を 残 しますが 一 般 に 人 体 を 放 射 化 することはありません したがっ て 外 部 被 ばくを 受 けた 患 者 であっても 他 の 通 常 の 患 者 と 同 じように 扱 っても 何 ら 差 し 支 えありません ii. α 線 は 衣 服 や 皮 膚 の 表 面 で 阻 止 されてしまうので ほとんど 影 響 はありま せん β 線 も 同 様 に 皮 膚 や 眼 の 被 ばく 以 外 を 考 慮 する 必 要 はありません γ 線 は 透 過 力 が 強 いので 放 射 線 の 量 によっては 人 体 の 内 部 組 織 にも 影 響 を 与 えます iii. 被 ばく 線 量 は 個 人 線 量 計 などで 比 較 的 容 易 に 測 定 できます (2) 内 部 被 ばくの 特 徴 i. α 線 は 透 過 力 は 弱 いのですが エネルギーが 大 きいため すぐ 近 くの 細 胞 には 大 きな 影 響 を 与 えます ii. 体 内 に 取 り 込 まれた 放 射 性 物 質 の 多 くは 人 体 の 生 理 作 用 にしたがって 排 泄 されますが 放 射 性 物 質 の 中 には 体 内 の 特 定 の 部 位 ( 臓 器 など)に 沈 着 する 性 質 を 持 つものもあります 例 えば 放 射 性 ヨウ 素 は 甲 状 腺 に 集 まり 甲 状 腺 に 被 ばくを 与 えます iii. 内 部 被 ばくは 放 射 性 物 質 が 体 内 に 存 在 する 限 り 続 きます しかし 放 射 性 物 質 の 体 内 残 留 量 は 物 理 的 な 減 衰 と 生 物 学 的 な 減 衰 ( 新 陳 代 謝 など) の 両 方 で 減 少 します

6. 放 射 線 防 護 の 基 本 1. 外 部 被 ばくの 防 護 ( 防 護 の 三 原 則 ) (1) 遮 へいによる 防 護 放 射 線 に 対 する 遮 へいは 鉛 やコンクリートなど 比 重 と 密 度 の 大 きなものの 方 が 有 効 です 線 量 当 量 率 を 1/10 にするために 必 要 な 厚 さ(Co-60 の γ 線 の 例 ) 水 : 約 30cm コンクリート: 約 15cm 鉛 : 約 3cm 放 射 線 の 種 類 と 透 過 力

(2) 距 離 による 防 護 放 射 線 の 強 さは 距 離 の2 乗 に 反 比 例 し 線 源 からの 距 離 が 遠 くなれば 減 少 します 1m で 1.6mSv/h であったとすると (3) 時 間 による 防 護 放 射 線 を 受 ける 時 間 を 少 なくすれば それだけ 外 部 被 ばく 線 量 は 少 なくなり ます O.4mSv/h の 線 量 率 の 場 所 で 作 業 を 行 うとすると 15 分 間 作 業 すると O.1mSv 30 分 間 作 業 すると O.2mSv 1 時 間 作 業 すると O.4mSv 2. 内 部 被 ばくの 防 止 空 気 汚 染 表 面 汚 染 身 体 汚 染 などに 起 因 する 内 部 被 ばくを 防 止 するために は マスクを 着 用 して 下 さい i. マスクを 着 用 して 下 さい ii. 手 袋 を 着 用 した 手 では 口 に 触 れないようにして 下 さい iii. 汚 染 検 査 が 終 了 するまで 飲 食 喫 煙 は 禁 止 です 3. 体 表 面 汚 染 の 拡 大 防 止 放 射 性 物 質 による 皮 膚 などの 体 表 面 汚 染 の 拡 大 を 防 止 するため 診 療 放 射 線 技 師 または 放 射 線 管 理 要 員 の 指 示 に 従 い i. 予 防 衣 の 着 脱 と 取 扱 いは 正 しく 行 って 下 さい ii. 退 出 時 には 汚 染 検 査 を 受 けて 下 さい

7. 医 療 スタッフと 放 射 線 防 護 医 療 スタッフや 救 急 隊 員 などが 汚 染 患 者 に 接 する 場 合 1. 患 者 の 汚 染 つま り 患 者 に 付 着 した 放 射 性 物 質 による 二 次 汚 染 2. 患 者 に 付 着 した 放 射 性 物 質 に よる( 中 性 子 線 による 被 ばくの 場 合 は 患 者 の 体 内 で 放 射 化 した 元 素 による) 被 ばくについて 注 意 が 必 要 です 二 次 汚 染 に 関 しては 医 師 や 看 護 師 は 感 染 症 対 策 と 同 様 に 防 水 性 の 手 術 着 と ゴム 手 袋 マスク 手 術 用 帽 子 ゴーグルを 着 用 することにより 十 分 に 防 護 す ることできます また パウダー 状 の 汚 染 物 質 に 関 しては 汚 染 部 に 水 をソフ トに 噴 霧 または 水 分 を 十 分 含 ませたガーゼなどで 汚 染 部 を 覆 い 空 中 に 舞 い 上 がらないように 注 意 します 患 者 に 付 着 した 放 射 性 物 質 による 医 療 スタッフや 救 急 隊 員 などの 被 ばくに 関 して 世 界 的 に 見 ても 健 康 に 影 響 を 与 えた 報 告 はありません さらに 放 射 性 物 質 や 放 射 化 した 元 素 から 出 る 放 射 線 に 対 しては 放 射 線 防 護 措 置 などを 講 じることにより 医 療 スタッフや 救 急 隊 員 などの 被 ばく 線 量 を 安 全 域 に 保 つことができます 医 療 処 置 や 除 染 処 置 を 行 う 医 療 スタッフの 服 装 医 療 処 置 や 除 染 処 置 を 行 う 医 療 スタッフの 服

医 療 スタッフと 放 射 線 防 護 α 線 の 場 合 手 術 着 ゴム 手 袋 などで 十 分 に 防 護 できます( 遮 へい)

β 線 の 場 合 手 術 着 などでかなり 防 護 できます( 遮 へい) 長 鑷 子 ( 長 ピンセット)を 使 って 汚 染 物 質 ( 線 源 )と 手 指 の 距 離 をとります( 距 離 ) γ 線 の 場 合 個 人 線 量 計 で 被 ばく 線 量 をチェックします アラームが 鳴 った 場 合 には 他 の 医 療 要 員 と 交 代 します( 被 ばく 時 間 ) 長 鑷 子 ( 長 ピンセット)を 使 って 汚 染 物 質 ( 線 源 )と 手 指 の 距 離 をとります( 距 離 ) なお 最 近 の 個 人 線 量 計 は 機 能 が 充 実 しているため 特 に TLD バッジの 併 用 はしなくてもよい 手 際 よく 処 置 を 行 いましょう( 時 間 ) X 線 撮 影 用 の 鉛 エプロンは 高 エネルギーの γ 線 に 対 する 遮 へい 効 率 が 悪 く かつ 作 業 効 率 が 下 がるため 使 用 しません このように 医 療 スタッフは 防 水 性 の 手 術 着 やゴム 手 袋 などを 着 用 するとと もに 個 人 線 量 計 を 装 着 し 汚 染 防 止 に 努 めることにより あらゆる 汚 染 レベ ルの 患 者 を 安 全 に 取 り 扱 うことができます 汚 染 管 理 の 基 本 汚 染 の 拡 大 を 防 ぐために 細 心 の 注 意 が 必 要 です i. 壁 床 機 器 の 養 生 ii. 患 者 の 取 り 扱 い( 汚 染 した 衣 服 下 着 ガーゼ) ビニール 袋 へ iii. 患 者 の 生 体 試 料 ビニール 袋 へ iv. 洗 浄 液 などの 医 療 廃 棄 物 ポリバケツへ

A. 診 療 放 射 線 技 師 または 放 射 線 管 理 要 員 ( 外 回 り): 放 射 線 防 護 および 機 材 調 達 B. 看 護 師 : 記 録 C. 医 師 : 除 染 治 療 担 当 D. 診 療 放 射 線 技 師 : 放 射 線 測 定 防 護 管 理 E. 看 護 師 : 除 染 治 療 担 当 F. 医 師 :チームリーダー

8. 汚 染 患 者 から 受 ける 線 量 汚 染 患 者 を 救 急 隊 員 が 搬 送 したり 医 療 スタッフが 処 置 したとしても 放 射 線 防 護 や 汚 染 管 理 の 原 則 を 遵 守 すれば 汚 染 患 者 から 追 加 的 に 受 ける 放 射 線 の 量 は 極 めて 低 いレベルであり 医 学 的 に 何 ら 心 配 する 必 要 はありません 以 下 に 放 射 性 物 質 からの 距 離 と 時 間 を 考 慮 して 受 ける 放 射 線 量 の 関 係 を 具 体 的 に 例 示 します i. 放 射 性 医 薬 品 を 投 与 された 患 者 の 退 出 基 準 ( 厚 生 省 医 薬 発 第 70 号 平 成 10 年 )に 関 して ヨウ 素 131 を 投 与 された 患 者 の 体 表 面 から1m 地 点 で の 線 量 率 は 30μSv/h となります ii. iii. テクネチウム 99m-MDP による 骨 シンチを 受 けた 直 後 の 患 者 から 30cm の 距 離 における 線 量 率 は 9.6μSv/h となります 患 者 の 皮 膚 が スクリーニングレベルに 相 当 する 40Bq/cm 2 という 汚 染 密 度 のコバルト 60 で 100cm 2 に わたり 汚 染 されていたとして 医 療 スタッ フが 患 者 から 平 均 して 30cm 離 れて1 時 間 継 続 して 医 療 処 置 を 行 った 場 合 に 医 療 スタッフが 受 ける 被 ばく 線 量 は 約 0.02μSv と 推 計 されます この 被 ばく 線 量 は 1 回 の 胸 部 レントゲン 撮 影 で 受 ける 被 ばく 線 量 50μSv に 比 べ はるかに 低 い 値 となります 1. 汚 染 と 線 量 率

2. 表 面 汚 染 の 面 積 密 度 と 線 量 の 関 係 患 者 から 30cm の 距 離 汚 染 の 密 度 面 積 が 大 きくなるほど 一 定 の 距 離 における 単 位 時 間 当 たり の 線 量 ( 線 量 率 )は 高 くなります

3. 表 面 汚 染 密 度 への 換 算 図 ( 窓 面 積 20cm 2 )( 線 源 検 出 器 距 離 0.5cm) 4. 計 数 率 (1 分 当 たりのカウント 数 )から 汚 染 密 度 (1cm 2 当 たりのベクレ ル 数 )の 関 係 (TGS-133 の 例 )では 線 源 との 距 離 や 検 出 面 積 が 変 わる と 換 算 係 数 が 変 わります

5. 代 表 的 な 核 種 による 表 面 汚 染 密 度 と 線 量 の 関 係 患 者 から 30cm の 距 離 汚 染 密 度 を 一 定 (100cm 2 )とした 場 合 放 射 性 物 質 の 種 類 ( 核 種 )に 応 じ て 線 量 率 も 変 化 します

6. 表 面 汚 染 患 者 からの 推 定 被 ばく 線 量 放 射 能 量 1MBq 点 線 源 の 表 面 汚 染 患 者 に 対 し 医 療 スタッフなどが 距 離 30cm で 連 続 3 時 間 処 置 にあたったと 仮 定 した 場 合 医 療 スタッフな どの 推 定 被 ばく 線 量 は 以 下 の 通 りです 核 種 線 量 率 推 定 被 ばく 線 量 Co-60 3.9μSv/h 11.7μSv I-131 0.72μSv/h 2.16μSv Cs-137 1.1μSv/h 3.3μSv なお 皮 膚 表 面 汚 染 密 度 1Bq/cm 2 当 たりの 皮 膚 吸 収 線 量 率 は 以 下 の 通 りです 核 種 深 さ(mm) 0.07 0.4 Co-60 935 ngy/h 26 ngy/h

I-131 1,319 ngy/h 303 ngy/h Cs-137 1,432 ngy/h 384 ngy/h 7. 内 部 汚 染 患 者 からの 推 定 被 ばく 線 量 1MBq の 内 部 汚 染 患 者 に 対 し 医 療 スタッフが 30cm の 距 離 で1 日 8 時 間 ずつ2 週 間 処 置 にあたり また 家 族 は1m の 距 離 で 毎 日 24 時 間 介 護 し たと 仮 定 した 場 合 の 推 定 被 ばく 線 量 は 以 下 の 通 りです Co-60 I-131 Cs-137 医 療 スタ ッフ 29μSv 10μSv 15μSv 家 族 11μSv 3μSv 8.5μSv ( 体 内 からの 排 泄 も 考 慮 ) 1. 自 然 放 射 線 ( 年 2.4mSv)から 計 算 すると 誰 でも1 日 6.6μSv を 受 けていることになります 2. 治 療 のために I-131 を 用 いた 場 合 500MBq または 30μSv/h 以 下 で あれば 周 囲 の 人 が 公 衆 の 線 量 限 度 である 年 間 1mSv を 超 えて 被 ばくす ることはないので 退 院 することができるという 基 準 ( 厚 生 省 医 薬 発 第 70 号. 平 成 10 年 )が 定 められています 体 表 面 汚 染 時 の 測 定 と 皮 膚 の 線 量 ( 出 典 :JAMMRA 第 4 号 ( 平 成 10 年 9 月 ) 事 例 研 究 山 口 武 憲 ( 日 本 原 子 力 研 究 所 保 健 物 理 部 )より 引 用 )

原 子 力 施 設 の 事 故 では 一 般 に 複 合 核 種 による 体 表 面 汚 染 が 考 えられる βγ 線 放 出 核 種 の 場 合 被 汚 染 者 の 皮 膚 被 ばく( 主 に β 線 による)が 重 要 で あり また 医 療 要 員 の 受 ける 外 部 被 ばく( 主 に γ 線 による)も 重 要 である 一 方 α 線 放 出 核 種 の 場 合 α 線 の 飛 程 は 短 く 被 汚 染 者 の 皮 膚 への 線 量 寄 与 は 無 いも のの 汚 染 部 位 との 接 触 除 染 時 の α 核 種 の 飛 散 による 経 口 摂 取 や 吸 入 による 内 部 被 ばくが 重 要 となる ここでは 被 汚 染 者 の 体 表 面 汚 染 測 定 に 用 いられる β 線 用 サーベイメータの 換 算 係 数 と 線 量 評 価 および 体 表 面 汚 染 と 医 療 要 員 が 受 ける 外 部 被 ばくを 中 心 に 述 べる 1. 被 汚 染 者 の 体 表 面 汚 染 測 定 と 線 量 評 価 β γ 線 放 出 核 種 の 測 定 では β 線 を 主 に 計 測 する 端 窓 型 のGM 管 式 サーベイ メータが 広 く 用 いられている 測 定 に 際 しては サーベイメータの 表 面 を 薄 い ビニールなどで 覆 ってサーベイメータの 汚 染 を 防 止 しながら 体 表 面 に 密 着 さ せて 測 定 する 以 下 では A 社 の TGS-133 型 を 例 として その 特 性 を 述 べる (1)サーベイメータの 換 算 係 数 と 表 面 密 度 線 源 から 放 出 される β 線 がサーベイメータの 窓 から 入 射 する 場 合 そのエネ ルギーに 応 じて 計 数 率 (cpm)が 異 なる これを 機 器 効 率 と 呼 んでいるが 下 表 に 示 すように β 線 の 最 大 エネルギーに 依 存 している 表 1.GMサーベイメータの 機 器 効 率 1) 核 種 半 減 期 β 線 最 大 エネルギー( 放 出 率 ) 機 器 効 率 Pm-147 2.62 年 O.225MeV(100%) 28.3% Co-60 5.27 年 O.318MeV(100%) 36.9%

Cs-137 30.0 年 0.512MeV(94%) 56.3% 1.17MeV(6%) Cl-36 3.01 10 5 年 O.709MeV(98%) 58.7% Tl-204 3.78 年 0.763MeV(97%) 59.3% U 3 O 8 4.47 10 9 年 2.29MeV(98%) *1 74.3% 1) JAERl-M92-144, p229-231, JAER1992. *1 β 線 最 大 エネルギーは Pa-234m から 放 出 される β 線 である 体 表 面 の 汚 染 部 位 から 放 出 される β 線 の 放 出 割 合 を 100%とした 場 合 線 源 の 外 表 面 に 出 てくる β 線 の 割 合 を 線 源 効 率 と 呼 んでおり 線 源 から 放 出 さ れる β 線 が 線 源 内 部 で 自 己 吸 収 されれば 線 源 効 率 を 低 下 させ 後 方 散 乱 されれば 線 源 効 率 を 増 加 させる 上 記 核 種 のエネルギー 範 囲 であればその 値 に 幅 はあるも のの 50% 程 度 と 見 て 良 いであろう 以 上 の 機 器 効 率 と 線 源 効 率 を 乗 じること により サーベイメータの 入 射 窓 面 積 20cm 2 当 たりの 放 射 能 量 (Bq)を 得 るた めの 換 算 係 数 ((Bq/20cm 2 )/cpm)が 得 られる β 線 サーベイメータ 校 正 用 と しては 一 般 に U 3 O 8 線 源 が 使 用 されており その 換 算 係 数 は 約 0.045 であるが 図 1に 示 すように β 線 エネルギーが 低 くなれば 換 算 係 数 は 高 くなる 図 1.β 線 最 大 エネルギーと 換 算 係 数 いくつかの 核 種 を 例 に その β 線 最 大 エネルギーと GM サー

ベイメータの 換 算 係 数 (cpm 値 から 窓 面 積 20cm 2 当 たりの 放 射 能 を 求 めるための 係 数 )との 関 係 を 表 している 汚 染 部 位 の 放 射 能 面 密 度 (Bq/cm 2 )を 求 めるには 得 られた 放 射 能 量 をサー ベイメータの 入 射 窓 面 積 (20cm 2 )で 除 して 求 めるが 汚 染 部 位 がこれより 小 さ い 場 合 汚 染 部 位 を 特 定 するため 約 2.5MeV の β 線 を 遮 へいできる6mm 厚 の アルミニウム 板 あるいは2mm 厚 の 鋼 板 を 用 いて 入 射 窓 面 積 を 狭 め 汚 染 面 積 を 決 定 する 必 要 がある (2) 汚 染 部 位 の 線 量 評 価 汚 染 部 位 の 放 射 能 面 密 度 が 決 定 したら 次 に 皮 膚 の 吸 収 線 量 率 ((ngy/h)/ (Bq/cm 2 ))を 求 める この 吸 収 線 量 率 について ICRU( 国 際 放 射 線 単 位 測 定 委 員 会 )は 体 組 織 を 水 に 置 き 換 え 皮 膚 汚 染 を 模 擬 して 計 算 した 結 果 を ICRU Report.56,1997 で 示 している その 核 種 数 は 123 核 種 で 面 線 源 の 形 状 は 円 形 面 積 は1cm 2 と 100cm 2 の2 種 類 であり 放 射 能 面 密 度 は1Bq/cm 2 で あ る 図 2に いくつかの 核 種 について β 線 最 大 エネルギーと 吸 収 線 量 率 を 示 す ただし ある 核 種 が 複 数 の β 線 を 放 出 する 場 合 β 線 最 大 エネルギーには 主 要 な 被 ばくを 与 える 最 も 放 出 率 の 高 いエネルギーを 示 した したがって I-131 や Cs-137 は 複 数 の β 線 を 放 出 するため 図 2の 曲 線 から 外 れてい る こ の 吸 収 線 量 率 を 用 いることにより 皮 膚 の 単 位 面 積 における1 時 間 当 たりの 吸 収 線 量 が 得 られる 汚 染 面 積 との 関 係 はどうであろうか ICRP( 国 際 放 射 線 防 護 委 員 会 )の 勧 告 書 (Pub1.60)では 放 射 線 作 業 者 に 対 して 皮 膚 の 確 定 的 影 響 を 防 止 するための 年 限 度 値 を 被 ばく 面 積 にかかわらず 任 意 の 1cm 2 にわたり 平 均 して 500mSv としている したがって 皮 膚 被 ばくでは 汚 染 部 位 の1cm 2 当 たりの 吸 収 線 量 率 とともに 汚 染 面 積 を 記 録 しておくことが 必 要 であろう

図 2.β 線 最 大 エネルギーと 皮 膚 吸 収 線 量 率 との 関 いくつかの 核 種 における β 線 最 大 エネルギーと 皮 膚 の 単 位 放 射 能 (Bq/cm 2 ) 当 たりの 吸 収 線 量 率 (ngy/h)との 関 係 を 表 している 2. 体 表 面 汚 染 と 医 療 要 員 が 受 ける 外 部 被 ばく 被 汚 染 者 に 医 療 処 置 を 施 す 際 に 医 療 要 員 が 装 着 する 防 護 服 や 防 護 マスク メガネなどにより 線 源 からの β 線 の 多 くは 遮 へいされるので γ 線 による 外 部 被 ばくが 重 要 となる 汚 染 部 位 と 身 体 幹 部 との 距 離 は 通 常 30~40cm は 確 保 さ れると 考 えられるので 汚 染 面 積 が 大 きくなれば 汚 染 部 位 を 点 線 源 と 見 ても 外 部 被 ばく 評 価 上 大 差 はないと 考 えられる そこで いくつかの 核 種 につい て 点 線 源 に 対 する1cm 線 量 当 量 率 定 数 ((μsv/h)/(mbq/m 2 ))を 下 表 に 示 す 1cm 線 量 当 量 とは 透 過 性 放 射 線 (γ X 線 )のエネルギーの 違 いにかかわ らず 主 要 臓 器 の 受 ける 線 量 を 一 義 的 に 表 すためのものである この 定 数 は 線 源 との 距 離 が1m の 時 放 射 能 1MBq 当 たりの 線 量 率 (μsv/h)を 表 してお り 線 量 率 は 距 離 の 2 乗 に 反 比 例 する したがって 汚 染 部 位 との 距 離 が 30cm

になれば その 線 量 率 は 距 離 1m の 場 合 の 約 11 倍 となる さらに 距 離 30cm でも 汚 染 面 積 が 100cm 2 になれば この 定 数 は 下 表 のように 10% 前 後 大 きくな るので 面 積 が 広 ければ 定 数 を 大 きめにとって 線 量 評 価 する 必 要 がある 表 2.γ 線 エネルギーと1cm 線 量 当 量 率 定 数 2) 核 種 γ 線 エネルギ ー ( 放 出 率 ) 1cm 線 量 当 量 率 定 数 (μsv/h)/ (MBq/m 2 ) [ 点 線 源 で 距 離 1m] 距 離 30cm の 定 数 面 積 100cm 2 の 円 形 距 離 30cm の 場 合 の 定 数 Cr-51 Mn-54 0.320MeV (10%) 0.835MeV (100%) 0.00558 0.062 0.071 0.127 1.4 1.6

Co-60 I-131 (Cs-137) Ba-137m 1.173MeV (100%) 1.333MeV (10O%) 0.364MeV ( 81%) 0.637MeV (7.3%) 0.662MeV ( 85%) 0.347 3.9 4.1 0.0648 0.72 0.82 0.0963 1.1 1.2 2) アイソトープ 手 帳 ( 社 ) 日 本 アイソトープ 協 会,1990.