目 次 取 組 にあたって(ステップ0)... 1 ECO-CRIP の 手 引 きの 読 み 方... 2 第 1 段 階... 3 ステップ1 環 境 負 荷 に 関 係 するコストを 分 析 してみよう( 電 気 料 金 の 把 握 )... 4 ステップ2 電 気 等 を 使 っている 場 所 と 用 途 を 把 握 しよう... 6 ステップ3 CO 2 の 排 出 量 を 調 べてみよう... 7 第 2 段 階... 8 ステップ4 取 組 内 容 と 従 業 員 全 員 の 役 割 を 決 めよう... 9 ステップ5 省 エネの 取 組 を 始 めよう... 11 第 3 段 階... 12 ステップ6 環 境 への 取 組 の 方 針 を 決 めよう... 13 ステップ7 CO 2 削 減 のための 目 標 を 決 めよう... 15 第 4 段 階... 16 ステップ8 取 組 の 結 果 を 評 価 し 問 題 点 を 明 らかにし 必 要 な 改 善 を 行 おう... 17 第 5 段 階... 19 ステップ9 取 組 結 果 をまとめよう... 20 次 年 度 の 取 組 に 向 けて... 23 ポイント1 エコアクション21のすすめ... 24 ポイント2 環 境 経 営 システムのすすめ... 26 エコアクション21 CO 2 削 減 プログラムに 参 加 する 事 業 者 様 へ... 28
取 組 にあたって(ステップ0) エコアクション21 CO 2 削 減 プログラム( 通 称 :Eco-CRIP エコ クリップ) は 環 境 省 が 策 定 した 環 境 経 営 システムである エコアクション21 のガイドラインをもとに 5つの 段 階 を 経 ることで 中 堅 中 小 事 業 者 にも 環 境 経 営 を 無 理 なく 実 践 していただけるよう 設 計 しています Eco-CRIP は 環 境 経 営 の 専 門 家 である エコアクション21 支 援 相 談 人 ( 以 下 支 援 相 談 人 とします ) による 5 回 の 訪 問 支 援 を 受 けながら 5 段 階 のプログラムにそってコスト 削 減 や 省 エ ネルギーの 取 組 (CO2 削 減 )に 無 理 なく 取 り 組 むことができるプログラムです Eco-CRIP では 支 援 相 談 人 と 相 談 しながら 業 種 業 態 等 の 実 態 やニーズに 応 じて ステップ を 柔 軟 に 組 み 合 わせながら 最 適 の 支 援 を 受 けることができます 全 5 回 (5 段 階 )の 個 別 訪 問 と 手 引 きにおけるステップの 流 れ Eco-CRIP は 5 回 の 個 別 訪 問 を 受 けながら 9 つのステップに 取 り 組 みます なお 本 手 引 きの ステップはあくまでも 推 奨 事 例 であり 必 ずしもこの 順 番 で 取 り 組 む 必 要 はありません 支 援 相 談 人 と 相 談 して 進 め 方 を 決 めてください ステップ1 環 境 負 荷 に 関 係 するコストの 分 析 P.4 第 1 段 階 ステップ2 電 気 等 の 使 用 場 所 と 用 途 の 把 握 P.6 ステップ3 CO 2 の 排 出 量 の 調 査 P.7 第 2 段 階 ステップ4 取 組 内 容 と 役 割 の 決 定 P.9 ステップ5 省 エネ 取 組 の 開 始 P.11 第 3 段 階 ステップ6 取 組 方 針 の 決 定 P.13 ステップ7 CO 2 削 減 目 標 の 決 定 P.15 第 4 段 階 ステップ8 取 組 結 果 の 評 価 等 P.17 第 5 段 階 ステップ9 取 組 結 果 の 取 りまとめ P.20 1
Eco-CRIP の 手 引 きの 読 み 方 栗 田 さん こちらは 業 務 用 栗 むき 機 製 造 事 業 者 株 式 会 社 エアクリ の 社 長 栗 田 さん 栗 田 さんは 株 式 会 社 エアクリ の 企 業 価 値 を 高 め 地 域 に 愛 される 環 境 に 配 慮 した 企 業 にす るため 環 境 経 営 に 取 り 組 みたいと 考 えました 取 引 先 からも 自 社 の 環 境 取 組 について 聞 かれてい たり 省 エネによるコスト 削 減 にも 繋 がることからも 環 境 配 慮 企 業 を 目 指 す 決 心 をしました 栗 田 さん しかし 栗 田 さんは 省 エネに 関 する 専 門 的 な 知 識 を 持 っていませんでした そもそも 何 から 始 めていいかもわかりませんし 仕 事 が 忙 しく 外 部 の 講 習 などを 受 ける 時 間 もあ りません 従 業 員 への 説 明 もしづらく 全 社 一 丸 となっての 取 組 ができませんでした そんな 悩 みを 抱 えていたときに 栗 田 さんは Eco-CRIP を 知 り 申 し 込 むこととしました 桃 山 さん Eco-CRIP では 専 門 的 な 知 識 を 持 ったエコアクション21 支 援 相 談 人 が 自 分 のスケジュールに 合 わせて 個 別 訪 問 を 行 い 支 援 をしてくれるので 仕 事 場 を 離 れられない 栗 田 さんにはぴったりの プログラムでした 支 援 相 談 人 の 桃 山 さんと 相 談 を 行 い その 支 援 を 受 けながら 自 社 のニーズに 沿 った 最 適 な 方 法 で 環 境 経 営 に 着 手 することにしました 桃 山 さん 栗 田 さん 栗 田 さん 桃 山 さんの 例 を 参 考 にしながら 一 緒 に Eco-CRIP に 取 り 組 んでみましょう! エコアクション21 支 援 相 談 人 とは エコアクション21 支 援 相 談 人 とは エコアクション21 審 査 人 の 中 からさらに 試 験 等 で 選 ばれ た 事 業 者 の 省 エネルギーの 取 組 の 支 援 と CO2 の 排 出 削 減 について 適 切 なデータの 計 測 算 定 の 支 援 ができるコンサルタントで 貴 社 貴 団 体 の Eco-CRIP の 取 組 を 一 緒 に 考 え 支 援 をします エコアクション21 審 査 人 は 事 業 者 の 環 境 への 取 組 と 環 境 経 営 システムの 専 門 家 として エコ アクション21 認 証 登 録 制 度 において 書 面 筆 記 面 接 の3 次 にわたる 試 験 を 経 て 認 定 された 環 境 経 営 と 環 境 への 取 組 に 関 する 専 門 家 です 1Eco-CRIP に 取 り 組 む 際 の 株 式 会 社 エ ア クリの 相 談 内 容 3 ス テ ッ プ ご と の 具 体 的 な 取 組 内 容 を 示 しています 支 援 相 談 人 と 一 緒 に 取 り 組 ん でください 2 株 式 会 社 エア ク リ の 疑 問 に 対 する 支 援 相 談 人 の 回 答 です ス テ ッ プで 主 に 取 り 組 む 内 容 が 記 載 さ れ て います 4CO 2 等 のデータを 記 入 す る 表 に 書 き 込 む 内 容 です 支 援 相 談 人 の 支 援 を 受 けな が ら 一 緒 に 作 成 して くだ さい 2
第 1 段 階 第 1 段 階 の 目 的 ステップ1 環 境 負 荷 に 関 係 するコストを 分 析 し てみよう( 電 気 料 金 の 把 握 ) ステップ2 電 気 を 使 っている 場 所 と 用 途 を 把 握 しよう ステップ3 CO 2 の 排 出 量 を 調 べてみよう 第 1 段 階 でご 用 意 いただくもの 決 算 書 等 の 経 理 書 類 光 熱 費 等 の 請 求 書 組 織 図 生 産 工 程 図 会 社 及 び 製 品 等 のパンフレット 等 3
ステップ1 環 境 負 荷 に 関 係 するコストを 分 析 してみよう( 電 気 料 金 の 把 握 ) なぜ 最 初 に 環 境 負 荷 に 関 係 するコストを 把 握 するのですか?そ れによって 何 がわかるのですか 光 熱 費 等 は 例 えば 電 気 を 使 用 することは 間 接 的 に CO2 の 排 出 に 繋 がるからです そしてこれらの 環 境 負 荷 に 関 係 するコスト は 経 費 の 中 で 大 きな 割 合 を 占 めていることがわかります 支 援 相 談 人 と 一 緒 に 貴 社 の 経 費 の 中 から 光 熱 費 など CO2 の 排 出 等 の 環 境 負 荷 に 関 係 するコス トの 事 業 年 度 あたりの 使 用 料 ( 経 費 )を 以 下 の 表 を 参 考 に 算 出 してみましょう 表 1: 株 式 会 社 エアクリの 光 熱 費 等 の 環 境 負 荷 に 関 係 するコスト 必 須 項 目 (CO2 排 出 に 関 係 す る 費 用 ) 項 目 電 気 注 : 光 熱 費 等 の 環 境 負 荷 に 関 係 するコストは 経 費 に 含 まれるものだけでなく 原 価 に 含 まれるものもありま す それらも 原 則 として 含 めて 把 握 してください 事 業 期 間 (20XX 年 4 月 1 日 ~20YY 年 3 月 31 日 ) 金 額 割 合 消 費 量 等 備 考 7,218,485 円 84.6 % 178,913 kwh 124,800 円 1.5 % 240 m3 都 市 ガス プロパンガス 0 円 0.0 % m3 灯 油 0 円 0.0 % リットル 燃 料 ガソリン 0 円 0.0 % リットル 軽 油 0 円 0.0 % リットル 重 油 0 円 0.0 % リットル 小 計 7,343,285 円 86.1 % 選 択 項 目 水 コピー 道 用 紙 348,390 702,300 4.1 8.2 92,000 125 m3 一 購 般 入 費 135,000 1.6 1.34 枚 A4 換 算 ( 会 社 の 廃 棄 物 処 原 産 業 廃 棄 物 0 0.0 t 実 情 に 合 輸 材 送 料 費 費 小 計 1,185,690 13.9 環 境 負 荷 に 関 係 するコストの 合 計 8,528,975 円 100.0 % 例 えば 上 記 の 株 式 会 社 エアクリの 場 合 環 境 負 荷 に 関 係 するコストの 中 で 光 熱 費 や 燃 料 はそ の 中 で 86.1%を 占 めていることがわかりました では 続 いて 以 下 の 表 を 用 いて 電 気 料 金 が 経 費 の 合 計 額 や 税 引 き 前 利 益 に 対 し どの 程 度 の 割 合 を 占 めているかを 分 析 してみましょう 表 2: 株 式 会 社 エアクリの 電 気 料 金 の 分 析 税 引 前 利 益 における 電 気 料 金 の 割 合 項 目 金 額 A: 電 気 料 金 7,218,485 円 B: 経 費 の 合 計 額 27,057,180 円 割 合 (A/B 100) 26.7 % C: 税 引 前 利 益 の 額 28,421,175 円 税 引 前 利 益 を 1 とした 場 合 のAの 割 合 25.4 % 電 気 料 金 の 割 合 :25.4% 4
電 気 料 金 が 株 式 会 社 エアクリの 経 費 の 中 で 意 外 に 大 きな 割 合 を 占 めているとともに 税 引 前 利 益 においても 大 きな 割 合 となっていることがわかります では 仮 に 省 エネなどの 取 組 をして 年 間 の 電 気 使 用 量 を5% 削 減 できた 場 合 どの 程 度 利 益 が 増 加 するのか 分 析 してみましょう 電 気 料 金 は 契 約 の 種 類 や 電 気 を 使 用 する 時 間 帯 によって 異 な りますが ここでは 単 純 に 電 気 料 金 も5% 削 減 されると 仮 定 して 計 算 してみます 表 3: 株 式 会 社 エアクリが 電 気 使 用 量 を5% 削 減 した 場 合 の 経 済 効 果 項 目 金 額 等 A: 電 気 使 用 量 178,913 kwh B: 年 間 の 電 気 料 金 の 合 計 額 7,218,485 円 C:5% 削 減 した 場 合 の 年 間 の 電 気 料 金 6,857,561 円 D:5% 削 減 した 場 合 の 年 間 利 益 の 増 加 金 額 (= 経 費 削 減 額 ) 360,924 円 E:5% 削 減 した 場 合 の 年 間 利 益 の 増 加 率 1.27 % 消 費 電 力 を 目 標 通 りに 削 減 できた 場 合 年 間 で 大 きなコスト 削 減 につながることがわかります この 他 に 燃 料 費 水 道 料 金 下 水 道 料 金 原 材 料 費 廃 棄 物 処 理 費 など 貴 社 の 経 費 の 中 で 大 きな 割 合 を 占 めると 考 えられる 項 目 についても 支 援 相 談 人 と 相 談 しながら 分 析 してみてください 電 気 使 用 量 等 の 環 境 情 報 と 光 熱 費 等 の 財 務 情 報 は 裏 表 の 関 係 にあり CO2 排 出 量 や 廃 棄 物 排 出 量 の 削 減 リサイクル 節 水 などの 環 境 への 取 組 は 実 はコストを 削 減 し 生 産 性 や 歩 留 まりを 改 善 するための 取 組 に 他 ならないことがわかります 5
ステップ2 電 気 等 を 使 っている 場 所 と 用 途 を 把 握 しよう 電 気 を 使 っている 場 所 と 用 途 は 何 のために 把 握 するのですか? またどのように 把 握 することが 効 果 的 でしょうか? 電 気 使 用 量 を 削 減 するためには どこで どのような 用 途 で 使 用 しているのか そこに 無 理 や 無 駄 がないか 等 を 把 握 すること が 必 要 です 組 織 図 や 生 産 工 程 図 等 を 基 に 現 場 で 確 認 するこ とが 重 要 です 支 援 相 談 人 と 一 緒 に 貴 社 の 工 場 やオフィスの 中 を 歩 いて 電 気 等 が 使 われている 場 所 と その 用 途 を 取 りまとめましょう 電 気 等 の 使 用 場 所 と 用 途 のなかで 無 理 や 無 駄 がないか 省 エネルギー 機 器 設 備 を 導 入 することで 削 減 が 可 能 なもの あまり 効 率 的 に 電 気 等 を 使 用 していないと 思 われるもの 節 電 が 可 能 と 思 われるもの 等 を 支 援 相 談 人 と 一 緒 に 探 し 省 エネの 取 組 で より 大 きな 削 減 効 果 が 期 待 できるもの を 検 討 し 重 点 項 目 を 考 えましょう 表 4: 株 式 会 社 エアクリ 社 内 の 電 気 等 の 使 用 場 所 と 用 途 の 取 りまとめ 表 重 点 項 目 施 設 建 物 等 電 気 等 の 使 用 場 所 電 気 等 の 用 途 工 場 ( 社 屋 1 階 ) A Bライン( 栗 むき 機 製 造 ) むき 機 組 立 1 台 工 場 ( 社 屋 1 階 ) 工 場 全 体 照 明 社 屋 2 階 フロア 全 体 冷 暖 房 社 屋 2 階 フロア 全 体 照 明 社 屋 2 階 オフィス オフィス 機 器 (パソコン 等 ) ここからは 電 気 の 使 用 に 着 目 して Eco-CRIP の 取 組 について 説 明 を 行 っていきますが 環 境 負 荷 に 関 係 するコスト 特 に CO2 の 排 出 に 関 係 するコストの 中 でどのコストが 多 いか は 事 業 者 の 業 種 業 態 規 模 等 により 異 なります 電 気 使 用 量 以 外 の 重 油 軽 油 灯 油 ガソリン 都 市 ガスなどの 使 用 量 ( 消 費 量 )が 多 い 場 合 は CO2 の 排 出 量 も 多 くなり 環 境 負 荷 としても 重 要 ですので 使 用 場 所 と 用 途 を 取 りまとめ 省 エネによる 効 果 を 検 討 してみましょう 6
ステップ3 CO2 の 排 出 量 を 調 べてみよう CO2 の 排 出 量 を 月 別 に 把 握 し 前 年 度 と 比 較 するのは どうして ですか? 毎 月 の CO2 排 出 量 を 前 年 度 と 比 較 することにより 季 節 的 な 変 動 や 生 産 状 況 との 関 係 を 把 握 することができます 支 援 相 談 人 と 一 緒 に 月 毎 及 び 年 間 の 電 気 使 用 量 を 前 年 度 と 比 較 しながら 把 握 し CO2 排 出 量 を 算 定 しましょう 把 握 に 当 たっては 前 年 度 の 事 業 期 間 ( 決 算 の 期 間 )から 行 って 下 さい なお CO2 排 出 量 を 算 定 する 際 に 用 いる 排 出 係 数 は 年 度 や 地 域 契 約 する 電 力 会 社 や 消 費 するエネルギ ーの 種 類 により 異 なりますので 支 援 相 談 人 とご 確 認 の 上 算 定 してください 表 5: 株 式 会 社 エアクリの 年 間 の 電 気 使 用 量 電 気 料 金 CO2 排 出 量 20XX 年 20YY 年 (kwh) 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 事 業 期 間 (20XX 年 4 月 1 日 20YY 年 3 月 31 日 ) 月 単 位 4 月 5 月 6 月 2 月 3 月 合 計 月 間 電 気 使 用 量 kwh 2,400 1,821 2,127 4,230 2,327 35,783 電 気 料 金 円 105,706 91,231 98,881 151,456 103,869 1,443,697 CO2 排 出 係 数 0.000530 0.000530 0.000530 0.000530 0.000530 月 間 CO2 排 出 量 t-co2 1.27 0.97 1.13 2.24 1.23 18.96 月 単 位 4 月 5 月 6 月 2 月 3 月 合 計 月 間 電 気 使 用 量 kwh 2,345 2,345 電 気 料 金 円 103,402 CO2 排 出 係 数 月 間 CO2 排 出 量 t-co2 0 電 気 料 金 の 増 減 額 円 -2,304-91,231-98,881-151,456-103,869-1,340,295 前 年 同 月 比 の 電 気 使 用 量 の 増 減 量 kwh -55-1,821-2,127-4,230-2,327-33,438 前 年 同 月 比 のCO2 排 出 量 の 増 減 量 t-co2-1.27-0.97-1.13-2.24-1.23-18.96 0 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 20XX 年 月 間 電 気 使 用 量 20YY 年 月 間 電 気 使 用 量 20XX 年 電 気 料 金 20YY 年 電 気 料 金 ( 円 ) 900,000 800,000 700,000 600,000 500,000 400,000 300,000 200,000 100,000 0 CO2 排 出 量 を 把 握 した 結 果 前 年 度 より CO2 排 出 量 が 増 加 している 場 合 は 支 援 相 談 人 と 増 加 の 原 因 を 分 析 し ステップ5で 検 討 する 省 エネの 取 組 に 活 かしてください また 必 要 に 応 じて 総 量 だけでなく 売 上 高 や 生 産 高 などを 用 いて 原 単 位 を 分 析 するとより 有 効 です 7
第 2 段 階 第 2 段 階 の 目 的 ステップ4 取 組 内 容 と 従 業 員 全 員 の 役 割 を 決 め よう ステップ5 省 エネの 取 組 を 始 めよう 8
ステップ4 取 組 内 容 と 従 業 員 全 員 の 役 割 を 決 めよう 支 援 相 談 人 と 一 緒 に 省 エネの 取 組 を 誰 が いつ どのように 行 うのかをなるべく 具 体 的 に 決 めましょう 省 エネの 取 組 には 大 別 して 無 理 無 駄 をなくす 節 電 行 動 と 機 器 や 設 備 等 をよ り 省 エネ 型 のものにする 投 資 行 動 の2 種 類 があります 節 電 行 動 投 資 行 動 どうして 従 業 員 全 員 の 役 割 を 具 体 的 に 決 めなければならないの ですか? 従 業 員 全 員 の 役 割 すべきことを 具 体 的 に 定 めないと 誰 かが やるだろう とか 自 分 一 人 がしなくても となってしまい 結 局 は 継 続 的 な 取 組 にならない 可 能 性 があるからです 不 用 な 照 明 の 消 灯 間 引 き 冷 暖 房 の 設 定 温 度 の 見 直 し パソコン コピー 機 の 待 機 電 力 の 削 減 等 照 明 を LED 電 球 に 交 換 ハイブリッド 車 への 買 い 替 え 省 エネ 型 の 機 器 設 備 の 導 入 等 具 体 的 な 取 組 内 容 の 例 については 環 境 省 策 定 の エコアクション21ガイドライン 2009 年 版 ( 改 訂 版 ) の 環 境 への 取 組 の 自 己 チェックリスト に 記 載 されています また 省 エネの 手 法 に ついては 一 般 財 団 法 人 省 エネルギーセンターのホームページにも 記 載 されています 参 考 環 境 への 取 組 の 自 己 チェックリスト:http://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/04-5.html 一 般 財 団 法 人 省 エネルギーセンター:http://www.eccj.or.jp/sub_02.html これらを 参 考 に 支 援 相 談 人 と 一 緒 に 取 組 の 計 画 を 考 え まとめてみましょう なお 取 組 の 計 画 を 立 てるにあたっては 取 組 の 担 当 者 や 具 体 的 な 内 容 だけでなく その 取 組 が 適 切 に 実 施 できて いるかを 確 認 するために 点 検 の 担 当 者 時 期 頻 度 などを 合 わせて 決 めることが 重 要 です 表 6: 株 式 会 社 エアクリの 取 組 計 画 表 取 組 内 容 実 施 取 組 時 期 担 当 者 取 組 責 任 者 点 検 者 点 検 頻 度 工 場 ラインの 手 順 書 を 見 直 し 運 転 の 効 率 化 を 図 る 常 時 栗 林 工 場 長 栗 林 工 場 長 栗 林 工 場 長 毎 週 月 曜 使 用 していないパソコンのこ まめな 電 源 オフを 行 う 常 時 全 員 栗 原 総 務 課 長 栗 原 総 務 課 長 随 時 9
省 エネの 取 組 のうち 節 電 行 動 による 取 組 はコスト 削 減 効 果 が 比 較 的 早 く 現 れますが 投 資 が 伴 う 取 組 は 投 資 した 金 額 を 電 気 料 金 のコスト 削 減 額 で 回 収 するまでに 数 年 の 期 間 が 必 要 です 以 下 の 表 を 参 考 に 支 援 相 談 人 と 相 談 しながら 省 エネの 取 組 とそれに 伴 い 削 減 できるコストがどの 程 度 かを 推 計 し 設 備 投 資 を 含 め どのような 省 エネの 取 組 が 貴 社 にとって 最 適 かを 決 めることが 重 要 です 表 7: 株 式 会 社 エアクリの 取 組 によるコスト 削 減 額 ( 推 計 値 ) 取 組 内 容 削 減 できる コスト 削 減 額 エネルギー 量 単 価 ( 推 計 値 ) ( 推 計 値 ) 手 順 書 の 見 直 しによる 工 場 ラインの 運 転 の 効 率 化 6,000kWh 25 円 150,000 円 使 用 していないパソコンの こまめな 電 源 オフ 50kWh 25 円 1,250 円 LED の 導 入 ( 次 年 度 予 定 ) 設 備 投 資 等 によるコスト 削 減 の 効 果 について 一 般 に 一 定 金 額 以 上 の 設 備 機 器 の 導 入 や 施 設 の 改 修 等 を 行 った 場 合 そのコスト を 数 年 かけて 減 価 償 却 することとなります 例 えば 100 万 円 の 機 器 を 購 入 しても 当 該 年 度 にその 全 額 を 経 費 とすることはできません また その 設 備 や 機 器 を 使 用 することにより 省 エネの 効 果 経 費 の 削 減 効 果 がある 場 合 は 当 該 年 度 の 経 費 削 減 額 で 設 備 機 器 の 導 入 コストを 割 り 算 することにより その 導 入 コストを 何 年 で 回 収 できるか 把 握 することができます このコストを 回 収 できる 期 間 を 投 資 回 収 年 数 と 言 います 一 般 に 減 価 償 却 にかかる 期 間 が 短 い 方 が 有 利 といわれていますが 設 備 投 資 額 が 大 き くなればなるほど 投 資 回 収 年 数 は 長 くなる 傾 向 があります 投 資 の 効 果 や 減 価 償 却 にかか る 期 間 等 を 考 慮 しながら 支 援 相 談 人 と 一 緒 に 最 も 効 果 的 なプランをご 検 討 ください なお 省 エネや 地 球 温 暖 化 防 止 のための 設 備 については 国 や 地 方 公 共 団 体 の 補 助 金 を 受 給 できる 場 合 がありますので 支 援 相 談 人 に 相 談 してください 10
ステップ5 省 エネの 取 組 を 始 めよう 省 エネの 取 組 を 社 員 一 丸 となって 取 り 組 むにはどうすればよい のですか? 社 員 全 員 が 目 的 や 意 識 を 共 有 することと 取 組 の 成 果 を 見 え る 化 することが 効 果 的 です 取 組 を 始 める 際 の 従 業 員 への 説 明 ( 研 修 )には 支 援 相 談 人 が 協 力 します 代 表 取 締 役 または 取 組 の 責 任 者 の 方 は 全 従 業 員 が 目 的 や 意 識 を 共 有 するための 決 意 表 明 をお 願 いします また 日 常 的 な 省 エネの 取 組 では 照 明 のスイッチに 使 用 していない 時 はスイッチを 消 そう などのシールを 貼 ったり 空 調 のコントロールパネルに 標 準 的 な 設 定 温 度 を 掲 示 したりするなど 従 業 員 が 日 常 的 に 意 識 できるようにすることが 重 要 です またステップ4で 決 めた 主 な 取 組 内 容 を 従 業 員 全 員 が 見 える 場 所 に 掲 示 したり 昨 年 1 年 間 の 月 別 電 気 使 用 量 をグラフで 掲 示 し そこに 取 組 開 始 月 からの 電 気 使 用 量 CO2 削 減 量 電 気 料 金 削 減 額 優 良 取 組 などを 合 わせて 書 き 込 み 取 組 の 成 果 を 楽 しく 見 える 化 したりするなどの 工 夫 を 行 うことも 重 要 です 表 8: 株 式 会 社 エアクリの 取 組 開 始 時 の 役 割 担 当 者 取 組 開 始 時 の 役 割 栗 田 社 長 決 意 表 明 栗 林 工 場 長 栗 原 総 務 課 長 支 援 相 談 人 桃 山 氏 A ライン 及 び B ラインの 手 順 書 見 直 し オフィス 部 分 での 照 明 空 調 など 省 エネの 取 組 を 見 え る 化 月 別 の 取 組 成 果 の 報 告 について 従 業 員 説 明 ( 研 修 )への 協 力 表 9: 従 業 員 説 明 会 ( 研 修 会 )のプログラム 表 9: 従 業 員 説 明 会 ( 研 修 会 )のプログラム 日 時 7 月 27 日 ( 月 )11 時 ~( 朝 礼 後 ) 場 所 会 議 室 プログラム 時 間 内 容 ( 題 目 ) 担 当 者 11 時 00 分 ~11 時 05 分 決 意 表 明 栗 田 社 長 11 時 05 分 ~11 時 15 分 取 組 内 容 と 役 割 分 担 の 発 表 栗 林 工 場 長 栗 原 総 務 課 長 11 時 15 分 ~11 時 45 分 省 エネ 活 動 とその 効 果 桃 山 支 援 相 談 人 11 時 45 分 ~12 時 00 分 意 見 交 換 全 員 参 加 型 取 組 の 成 果 が 具 体 的 に 現 れるまで3ヶ 月 間 程 度 かかることがあります その 間 は 支 援 相 談 人 と 相 談 し 必 要 な 場 合 は 取 組 方 法 や 確 認 の 方 法 従 業 員 の 役 割 など 取 組 内 容 を 見 直 しして 改 善 することが 必 要 です 11
第 3 段 階 第 3 段 階 の 目 的 ステップ6 環 境 への 取 組 の 方 針 を 決 めよう ステップ7 CO 2 削 減 のための 目 標 を 決 めよう 12
ステップ6 環 境 への 取 組 の 方 針 を 決 めよう 環 境 への 取 組 方 針 はなぜ 決 めるのですか?また どんな 点 を 踏 ま えて 決 めれば 良 いのですか? 環 境 への 取 組 方 針 は 社 長 が 掲 げる 旗 印 であり 全 員 が 目 的 を 共 有 するためのものです 設 立 目 的 や 事 業 上 の 課 題 等 を 踏 まえ 骨 太 の 方 針 を 策 定 することが 必 要 です そもそも 貴 社 は どのような 事 業 を 行 うために 設 立 されたのでしょうか その 目 的 は 様 々で あると 思 います 例 えば 製 品 を 生 産 販 売 することで 生 活 者 の 暮 らしを 便 利 快 適 にする より 美 味 しい 安 心 安 全 な 食 品 を 生 活 者 に 提 供 する 資 源 をリサイクルし 限 りある 資 源 に 新 しい 価 値 を 与 える 車 を 生 活 者 に 提 供 するとともに その 車 をいつも 最 適 な 状 態 で 使 ってもらう 社 会 に 不 可 欠 な 道 路 橋 などのインフラを 整 備 する 安 全 快 適 で 住 みやすい 家 を 建 てる 従 業 員 を 養 い 従 業 員 とともに 発 展 する 地 域 社 会 の 福 祉 に 貢 献 する などが 考 えられます しかし 消 費 者 や 生 活 者 の 価 値 観 の 多 様 化 社 会 のグローバリゼーション 気 候 変 動 などの 環 境 問 題 の 深 刻 化 などにより 事 業 を 持 続 的 に 発 展 させるための 課 題 や 社 会 からの 要 求 も 多 種 多 様 なも のに 変 化 しています 例 えば 生 産 工 程 での 不 良 品 発 生 率 の 高 止 まり 消 費 者 からのクレーム 原 料 コストや 輸 送 コストの 上 昇 取 引 先 のバリューチェーン マネジメントの 強 化 による 環 境 情 報 の 開 示 要 請 取 引 先 からの 省 エネ 効 率 の 高 い 環 境 配 慮 製 品 製 造 の 要 請 廉 価 な 海 外 製 品 との 競 争 など 様 々です その 一 方 で 新 しい 事 業 上 のチャンスも 生 まれ 始 めています 例 えば 環 境 配 慮 設 計 によるランニングコストの 低 い 製 品 の 需 要 の 拡 大 安 心 安 全 な 国 産 製 品 への 需 要 の 拡 大 海 外 からの 注 文 増 加 などがあります そこで 環 境 への 取 組 の 方 針 を 定 めるにあたっては 貴 社 の 設 立 目 的 や 事 業 内 容 環 境 への 関 わ り 方 だけでなく 環 境 への 取 組 により 解 決 したい 貴 社 の 抱 える 課 題 などを 踏 まえ 貴 社 にとって 最 適 な 方 針 を 考 えることが 望 まれます 13
以 下 の 項 目 について 支 援 相 談 人 が 代 表 者 の 方 にインタビューを 行 い 取 りまとめさせていただ きます 必 要 な 資 料 もご 用 意 ください 項 目 考 え 方 経 営 方 針 貴 社 の 社 是 社 訓 創 業 者 の 言 葉 などの 経 営 方 針 や 設 立 目 的 等 事 業 内 容 生 産 販 売 する 製 品 やサービス 等 の 内 容 状 況 等 環 境 との 関 わり 事 業 活 動 において 排 出 する CO2 などの 環 境 負 荷 の 状 況 及 びこれを 削 減 する 取 組 生 産 販 売 提 供 する 製 品 やサービスを 環 境 配 慮 型 にする 取 組 事 業 上 の 課 題 と 機 会 事 業 の 継 続 的 な 発 展 のために 解 決 する 必 要 がある 課 題 ( 経 営 上 のリスク) 及 び 課 題 の 克 服 により 生 じる 新 たな 機 会 ( 経 営 上 のチャンス) 等 以 上 の4つの 項 目 と ステップ5までの 取 組 を 踏 まえて 環 境 への 取 組 の 方 針 を 決 めましょう 環 境 への 取 組 の 方 針 は CO2 削 減 のための 取 組 の 方 針 でもあります 策 定 にあたっては 本 業 にお いて 環 境 問 題 CO2 の 削 減 に 取 り 組 む 姿 勢 を 明 確 にすることが 重 要 です 第 1 段 階 で 行 った 環 境 負 荷 に 関 係 するコストの 分 析 省 エネのポイントの 特 定 CO2 の 排 出 量 の 把 握 を 踏 まえ 方 針 の 中 に おいて 特 に CO2 排 出 量 が 多 い 業 務 などを 記 載 した 上 で その 削 減 に 取 り 組 むことを 宣 言 しましょう さらに 第 2 段 階 で 取 りまとめた 主 な 省 エネの 取 組 内 容 を 挙 げ 具 体 的 に 行 う 取 組 を 明 らかにしま しょう そして 方 針 策 定 の 日 付 を 入 れます 表 10: 株 式 会 社 エアクリの 環 境 への 取 組 の 方 針 1 社 是 社 訓 創 業 者 の 言 葉 などの 経 営 方 針 誠 心 誠 意 で お 客 様 とともに 発 展 する 2 事 業 内 容 栗 むき 機 の 開 発 製 造 販 売 栗 消 費 量 の 調 査 及 び 栗 むき 機 の 需 要 調 査 3 環 境 との 関 わり 主 力 製 品 である 栗 むき 機 の 製 造 に 伴 うエネルギーの 使 用 4 事 業 上 の 課 題 と 機 会 課 題 : 原 料 及 びエネルギーコストの 高 騰 取 引 先 からのランニングコストの 低 い 製 品 の 要 請 機 会 : 省 エネの 取 組 等 の 徹 底 による 省 コスト 化 削 減 できたコストを 使 った 新 製 品 の 開 発 5 環 境 への 取 組 の 方 針 栗 むき 機 の 組 立 などにおける CO2 の 排 出 量 を 削 減 し 将 来 世 代 が 当 社 の 栗 むき 機 を 使 って 剥 かれた 栗 を 持 続 可 能 に 食 べられる 社 会 づくりに 貢 献 する CO2 排 出 量 の 削 減 については 工 場 内 及 びオフィスで 以 下 の 取 組 を 実 施 する 工 場 ラインの 効 率 化 ( 稼 働 時 運 転 時 点 検 時 等 ) オフィスの 使 用 していないパソコンのこまめな 電 源 オフ 等 方 針 の 策 定 日 : 8 月 3 日 方 針 の 策 定 にあたっては 代 表 者 自 らの 思 い を 盛 り 込 み 自 らの 言 葉 で 策 定 するこ とが 重 要 です 策 定 した 方 針 は 社 内 の 目 立 つところに 掲 示 し 従 業 員 全 員 が 随 時 意 識 できるようにすることが 必 要 です 14
ステップ7 CO2 削 減 のための 目 標 を 決 めよう CO2 削 減 の 目 標 はどのようなことに 留 意 して 決 めたらよいので すか? 具 体 的 な 取 組 内 容 や 可 能 な 場 合 は 部 門 ごとに CO2 排 出 量 削 減 目 標 決 めること 総 量 だけでなく 売 上 高 などに 基 づく 原 単 位 あた りの 目 標 を 決 めることが 必 要 です CO2 削 減 のための 目 標 は 原 則 として 環 境 への 取 組 の 方 針 に 記 載 した 取 組 の 内 容 について いつ までに どの 程 度 の 電 気 使 用 量 を 削 減 するのかを 具 体 的 に 決 め 取 組 の 責 任 者 等 を 定 めます 全 社 の 目 標 だけでなく 可 能 な 場 合 は 部 門 ごとに 目 標 を 決 めることが 効 果 的 です 電 気 使 用 量 の 削 減 量 や 削 減 率 は 第 2 段 階 から 実 施 した 省 エネの 取 組 の 実 施 状 況 を 踏 まえて 決 定 し 省 エネに 関 する 設 備 投 資 や 施 設 の 改 修 等 を 行 う 場 合 は その 削 減 効 果 も 加 味 してください そのため 形 式 的 な 目 標 ではなく 根 拠 に 基 づいた 目 標 を 策 定 することが 重 要 です 総 量 だけでな く 売 上 高 や 生 産 高 に 基 づいた 原 単 位 あたりの 目 標 についても 検 討 しましょう 表 11: 株 式 会 社 エアクリの CO2 削 減 のための 目 標 項 目 目 標 値 取 組 期 間 取 組 責 任 者 工 場 で の 電 気 使 用 20XX 年 度 を 基 準 として 生 20YY 年 8 月 1 日 から 量 の 削 減 産 原 単 位 で 5% 削 減 20YY 年 12 月 31 日 栗 林 工 場 長 オ フ ィ ス での 電 気 20XX 年 度 を 基 準 として 総 20YY 年 8 月 1 日 から 使 用 量 の 削 減 量 で 3% 削 減 20YY 年 12 月 31 日 栗 原 総 務 課 長 目 標 の 策 定 にあたって 目 標 は CO2 の 排 出 量 総 量 を 削 減 する 目 標 を 立 てることが 基 本 ですが 業 務 の 拡 大 生 産 量 の 増 加 新 たの 工 場 や 事 業 所 の 設 置 等 により 省 エネの 取 組 を 行 っても 結 果 として 電 気 使 用 量 等 が 増 加 し 総 量 の 削 減 が 難 しい 場 合 があります そのような 場 合 は 売 上 高 や 生 産 高 ( 生 産 数 量 等 )を 基 準 とした 原 単 位 当 たり の 削 減 目 標 についても 策 定 すること が 必 要 です 原 単 位 は 支 援 相 談 人 と 協 議 しながら それぞれの 業 種 業 態 に 応 じて 自 社 の 事 業 活 動 に 最 も 密 接 に 関 係 する 指 標 を 選 んでください 原 単 位 に 基 づく 目 標 の 例 売 上 高 100 万 円 あたりの CO2 排 出 量 (CO2 排 出 量 / 売 上 高 ( 単 位 :100 万 円 ) 製 品 1 個 あたりの CO2 排 出 量 (CO2 排 出 量 / 生 産 個 数 ) また CO2 削 減 目 標 は 例 えば1 年 間 ( 今 年 度 )の 削 減 目 標 を 定 め 次 年 度 以 降 は 単 年 度 の 目 標 と3 年 程 度 の 中 期 の 目 標 を 策 定 することも 効 果 的 です 15
第 4 段 階 第 4 段 階 の 目 的 ステップ8 取 組 の 結 果 を 評 価 し 問 題 点 を 明 ら かにし 必 要 な 改 善 を 行 おう 16
ステップ8 取 組 の 結 果 を 評 価 し 問 題 点 を 明 らかにし 必 要 な 改 善 を 行 おう 取 組 結 果 の 評 価 は どのように どういうことに 注 意 して 行 うこ とが 必 要 ですか? 目 標 の 達 成 結 果 だけに 着 目 せずに できたこと できなかった ことの 要 因 を 分 析 することが 必 要 です 省 エネの 取 組 を 始 めてから 定 期 的 (1ヶ 月 ごと 必 要 な 場 合 は 1 週 間 ごとなど)に 次 のような 視 点 で 取 組 の 評 価 を 行 います 目 標 の 達 成 状 況 について 取 組 によってどの 程 度 の 効 果 (コスト 削 減 効 果 と CO2 削 減 効 果 )があったのか 当 初 想 定 した 効 果 ( 電 気 使 用 量 の 削 減 )があったか 従 業 員 の 意 識 は 向 上 したか 行 動 は 変 化 したか 業 務 効 率 生 産 効 率 等 は 向 上 したか 要 因 について 取 組 を 行 う 上 での 問 題 や 課 題 はないか 問 題 や 課 題 の 原 因 は 何 か 問 題 や 課 題 を 解 決 改 善 するためにはどうしたらよいか 取 組 が 適 切 にできた できなかった 目 標 が 達 成 できた できなかった というこ とは 単 に 取 り 組 んだことの 結 果 であって 取 組 結 果 の 評 価 ではありません 誰 ができ なかったのか 誰 が 必 要 な 行 動 をしなかったのかなどを 追 求 するのではなく 行 動 がで きなかった 本 当 の 原 因 は 何 か 行 動 ができなかった 本 当 の 理 由 は 何 か をしっかりと 分 析 し その 改 善 を 図 ることが 重 要 です なお 評 価 にあたって 注 意 すべきことは 取 組 が 適 切 にできなかったことや 目 標 が 達 成 できなかったことより その 原 因 が 明 確 にならないことの 方 が 問 題 である という 認 識 を 持 つことです 省 エネ 取 組 の 目 標 できたこと できなかったこと 成 功 の 要 因 は 何 か 目 標 値 の 設 定 は 適 切 だったか なぜできなかったのか 達 成 するための 改 善 点 は 何 か 17
取 組 責 任 者 取 組 担 当 者 は 支 援 相 談 人 と 協 議 しながら 取 組 結 果 の 評 価 問 題 点 の 分 析 改 善 策 の 検 討 を 行 ってください それらを 踏 まえて 代 表 取 締 役 は 支 援 相 談 人 と 相 談 し 取 組 内 容 の 見 直 しを 行 います 2 年 度 目 の 取 組 においては 取 組 結 果 の 評 価 と 改 善 策 に 基 づき 目 標 や 取 組 内 容 各 自 の 役 割 な どを 見 直 し より 良 い 取 組 より 効 果 的 な 取 組 を 行 うようにしてください 表 12: 株 式 会 社 エアクリの CO2 削 減 の 取 組 結 果 の 取 りまとめ 表 項 目 目 標 値 取 組 期 間 20XX 年 度 20YY 年 度 CO2 推 定 コスト 達 成 使 用 量 使 用 量 削 減 量 削 減 額 状 況 工 場 での 電 20XX 年 度 を 基 準 20YY/8/1~ 8,950 8,720kWh/ 台 0.12 5,750 円 / 台 未 達 成 気 使 用 量 の 削 減 として 生 産 原 単 位 で 5% 削 減 20YY/12/31 kwh/ 台 ( 前 年 比 2.6% 減 ) t-co2/ 台 オフィスで 20XX 年 度 を 基 準 20YY/8/1~ 2,400 2,320kWh 0.04 2,000 円 達 成 の 電 気 使 用 量 の 削 減 として 総 量 で 3% 削 減 20YY/12/31 kwh ( 前 年 比 3.3% 減 ) t-co2 表 13: 株 式 会 社 エアクリの 取 組 結 果 の 評 価 及 び 分 析 項 目 取 組 結 果 の 評 価 及 び 分 析 生 産 原 単 位 で 2.6%の 削 減 ができた 要 因 Aラインの 立 ち 上 げ 時 の 手 順 書 の 見 直 しで 立 ち 上 げ 時 間 を 15 分 短 縮 操 業 時 に 無 人 となる 廊 下 の 照 明 の 消 灯 目 標 達 成 に 至 らなかった 要 因 工 場 での Bラインでの 取 組 について 取 組 内 容 が 曖 昧 で 従 業 員 に 具 体 的 な 行 動 が 明 示 できず 研 修 も 電 気 使 用 行 わなかった 取 組 手 順 書 を 事 前 に 検 証 しなかった 責 任 者 が 役 割 を 認 識 できていなかった 量 の 削 減 来 年 度 の 取 組 毎 月 のライン 責 任 者 会 議 において 進 捗 状 況 や 課 題 を 確 認 し 社 長 に 報 告 する 手 順 書 の 内 容 をチェックし その 効 果 の 検 証 を 定 期 的 に 行 い 必 要 な 見 直 しをする 工 場 の 照 明 を LED に 変 更 する これらの 取 組 により 20ZZ 年 度 は 20XX 年 度 を 基 準 として 生 産 原 単 位 で 7% 削 減 を 目 指 す 達 成 できたこと パソコンのこまめなオフ 廊 下 及 び 執 務 室 の 端 の 照 明 の 間 引 き 等 達 成 できなかったこと オフィス 残 業 時 の 不 要 照 明 の 消 灯 ( 不 要 な 照 明 を 個 別 に 消 灯 できるようになっていなかった) での 電 気 トイレの 未 使 用 時 の 消 灯 ( 消 し 忘 れをする 者 が 多 かった) 使 用 量 の 来 年 度 の 取 組 削 減 照 明 ごとに 個 別 スイッチを 設 置 するとともに 残 業 時 消 灯 チェック 表 を 作 成 する トイレについてはセンサーを 設 置 し 消 し 忘 れを 防 止 する 空 調 の 温 度 管 理 方 策 を 総 務 課 で4 月 末 までに 検 討 する これらの 取 組 により 20ZZ 年 度 は 20XX 年 度 を 基 準 として 総 量 で 5% 削 減 する 18
第 5 段 階 第 5 段 階 の 目 的 ステップ9 取 組 結 果 をまとめよう 19
ステップ9 取 組 結 果 をまとめよう 取 組 結 果 をレポートに 取 りまとめる 意 味 は 何 ですか そのレポー トをどのように 利 用 したらよいですか? 取 組 結 果 を 取 りまとめて その 成 果 を 会 社 の 内 外 にアピールす ることができます 従 業 員 取 引 先 などに 配 布 し 紹 介 しまし ょう 取 組 を3ヶ 月 程 度 行 った 後 取 組 全 体 を エコアクション21 CO2 削 減 プログラム 取 組 報 告 書 に 取 りまとめてみましょう レポートには 組 織 の 概 要 や 取 組 方 針 取 組 の 目 標 取 組 結 果 (CO2 の 削 減 量 ) 代 表 者 による 取 組 結 果 の 分 析 評 価 と 今 後 の 取 組 や 改 善 案 などを 記 載 します レポートの 作 成 にあたっては グラフなどを 用 いて 取 組 結 果 が 一 目 で 分 かるようにしたり 各 従 業 員 の 取 組 を 行 っての 感 想 を 記 載 したり 取 組 状 況 の 写 真 を 掲 載 する 等 の 工 夫 を 行 い 分 かりや すく 読 みやすいものとなるようにします また 各 部 門 から 編 集 担 当 者 を 出 して みんなで 協 働 し て 作 成 するなど 作 成 方 法 にも 工 夫 してください 作 成 したレポートは 取 引 先 や 自 治 体 等 の 関 係 者 に 配 布 してみてください 近 年 大 企 業 では バリューチェーン マネジメントとして 取 引 先 等 と 一 体 となった 取 組 を 極 めて 重 視 するようにな っています 例 えば 取 引 先 で 環 境 に 関 連 する 不 祥 事 があった 場 合 大 企 業 がその 責 任 を 追 及 される ことや 大 企 業 に 損 害 が 発 生 することがあります また CO2 排 出 量 の 削 減 を 取 引 先 と 一 緒 に 行 っ たり 取 引 先 の 取 組 を 支 援 したりしています 作 成 したレポートを 活 用 して Eco-CRIP に 参 加 し たことをアピールしてみてください さらに 全 従 業 員 がレポートを 家 庭 に 持 ち 帰 り その 内 容 を 家 族 に 説 明 し ご 自 宅 においても 環 境 に 配 慮 した 取 組 をするよう 提 案 し CO2 排 出 量 削 減 の 取 組 を 広 げることに 挑 戦 してみてください ご 自 宅 でも 環 境 保 全 と 家 計 の 両 立 ができるかも 知 れません バリューチェーン マネジメント 環 境 取 組 の 要 請 CO2 削 減 大 作 戦 レポートを 活 用 した 報 告 貴 社 での 省 エネ 取 組 取 引 先 ( 仕 入 先 ) CO2 削 減 大 作 取 引 先 ( 得 意 先 ) 戦 レポートを 活 用 した 報 告 家 庭 での 取 組 次 のページに 株 式 会 社 エアクリの 報 告 書 を 参 考 に 紹 介 します 貴 社 の 業 種 や 特 徴 にあわせ わか りやすい 工 夫 した 報 告 書 づくりに 取 り 組 んでみてください 20
株 式 会 社 エアクリ エコアクション21 CO2 削 減 プログラム 取 組 報 告 書 1. 会 社 概 要 社 名 : 株 式 会 社 エアクリ 住 所 : 100-1020 東 京 都 千 代 田 区 千 代 田 1 丁 目 2 番 電 話 番 号 :03-1020-xxxx 代 表 者 : 栗 田 一 郎 従 業 員 数 :30 名 主 な 事 業 内 容 : 栗 むき 機 の 製 造 販 売 2. 環 境 への 取 組 の 方 針 当 社 は 栗 むき 機 の 組 立 などにおける CO2 の 排 出 量 を 削 減 し 栗 を 取 り 巻 く 生 態 系 への 影 響 を 軽 減 することで 将 来 世 代 が 当 社 の 栗 むき 機 を 使 って 剥 かれた 栗 を 持 続 可 能 に 食 べられる 社 会 づくりに 貢 献 します CO2 排 出 量 の 削 減 については 工 場 内 及 びオ フィスで 以 下 の 取 組 を 実 施 します 工 場 ラインの 効 率 化 ( 稼 働 時 運 転 時 点 検 時 等 ) オフィスの 使 用 していないパソコン 照 明 などのこまめな 電 源 オフ 等 3. 取 組 の 目 標 (20YY 年 度 ) 1 工 場 での 電 気 使 用 量 を 20XX 年 度 を 基 準 として 生 産 原 単 位 で 5% 削 減 する 2 オフィスでの 電 気 使 用 量 を 20XX 年 度 を 基 準 として 総 量 で 3% 削 減 する 4. 取 組 結 果 (CO 2 の 削 減 量 ) 1 Aラインの 立 ち 上 げ 時 の 手 順 書 を 見 直 し 操 業 時 には 無 人 となる 廊 下 の 照 明 を 消 灯 することによ り 電 気 使 用 量 の 生 産 原 単 位 を 前 年 度 比 2.6% 削 減 することができた 2 パソコンのこまめなオフや 廊 下 及 び 執 務 室 の 端 の 照 明 を 間 引 きにより 電 気 使 用 量 を 前 年 度 比 3.1% CO 2 の 排 出 量 を 0.3t-CO2 削 減 することが できた 工 場 での 電 気 使 用 量 について (kwh) 8000 8500 9000 20XX 年 度 使 用 量 8950 20YY 年 度 目 標 値 8503 20YY 年 度 使 用 量 8720 5. 代 表 者 による 取 組 結 果 の 評 価 と 今 後 の 取 組 ( 改 善 策 を 含 む)のあり 方 1 工 場 での 電 気 使 用 量 の 削 減 については 取 組 の 責 任 を 個 人 に 負 わせるのではなく 毎 月 のライン 責 任 者 会 議 において 進 捗 状 況 や 課 題 を 確 認 し そ の 内 容 を 社 長 に 報 告 する 併 せて 工 場 の 照 明 を 蛍 光 灯 から LED に 変 更 する これらの 取 組 により 20ZZ 年 度 は 20XX 年 度 を 基 準 として 生 産 原 単 位 で 7.0% 削 減 する 工 場 での 電 気 使 用 量 20ZZ 年 度 目 標 8000 8500 9000 20XX 年 度 使 用 量 8950 20YY 年 度 使 用 量 8720 20ZZ 年 度 目 標 値 8324 (kwh) 2 オフィスでの 電 気 使 用 量 の 削 減 については 終 業 時 の 消 灯 チェック 表 を 作 成 し 残 業 する 者 が 取 組 状 況 をチェックし 総 務 部 長 がそれを 確 認 することで 徹 底 を 図 るとともに トイレについ 21
てはセンサーを 設 置 し 消 し 忘 れを 防 止 する さらに 空 調 の 温 度 管 理 に 新 たに 取 り 組 むこと とし その 方 策 を 総 務 課 で4 月 末 までに 検 討 する これらの 取 組 により 20ZZ 年 度 は 20XX 年 度 を 基 準 として 総 量 で 5.0% 削 減 する 3 幹 部 会 議 において 環 境 への 取 組 の 必 要 性 取 組 状 況 その 効 果 について 四 半 期 毎 に 確 認 する とともに 毎 月 の 朝 礼 において 管 理 職 が 環 境 への 取 組 の 効 果 等 を 話 し 従 業 員 の 意 識 を 高 め ることとする 作 成 日 :20ZZ 年 1 月 20 日 株 式 会 社 エアクリ 住 所 : 100-1020 東 京 都 千 代 田 区 千 代 田 1 丁 目 2 番 電 話 番 号 :03-1020-xxxx 担 当 : 総 務 課 長 栗 原 二 郎 取 組 報 告 書 の 作 成 にあたっては エコアクション21ガイドライン 2009 年 版 ( 改 訂 版 ) 第 4 章 環 境 活 動 レポート(42 ページ) <http://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/04-5.html> を 参 照 してください 一 般 財 団 法 人 持 続 性 推 進 機 構 エコアクション21 中 央 事 務 局 の URL で エコアクション2 1の 認 証 を 取 得 している 約 7,700 社 の 全 ての 環 境 活 動 レポートを 閲 覧 することができます 閲 覧 にあたって 所 在 地 業 種 従 業 員 数 などで 検 索 することができますので 貴 社 と 同 じ 業 種 規 模 の 事 業 者 の 環 境 活 動 レポートを 参 考 としてください <http://www.ea21.jp/list/ninsho_search.php> 環 境 省 は 優 れた 環 境 活 動 レポート 等 を 表 彰 する 環 境 コミュニケーション 大 賞 を 毎 年 実 施 しています 毎 年 度 の 受 賞 事 業 者 の 環 境 活 動 レポートを 参 考 として より 良 い 取 組 報 告 書 を 作 成 してください <http://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/report.html> 22
次 年 度 の 取 組 に 向 けて 次 年 度 に 取 り 組 んでいただきたいこと ポイント1 エコアクション21のすすめ ポイント2 環 境 経 営 システムのすすめ 23
ポイント1 エコアクション21のすすめ Eco-CRIP の 取 組 を 発 展 させ さらに 効 果 をあげたい 場 合 何 に 取 り 組 めばよいでしょうか? エネルギーだけでなく 廃 棄 物 や 水 等 の 削 減 も 行 う エコアクショ ン21 に 取 り 組 んでみましょう 経 営 的 な 効 果 も 期 待 できます 貴 社 に 取 り 組 んでいただいた Eco-CRIP は エコアクション21 を 基 礎 にして 作 られています 持 続 可 能 な 社 会 を 構 築 していくためには あらゆる 主 体 が 積 極 的 に 環 境 への 取 組 を 行 うことが 必 要 であり 事 業 者 においては 製 品 サービスを 含 む 全 ての 事 業 活 動 の 中 に 省 エネ 省 資 源 廃 棄 物 削 減 などの 環 境 配 慮 を 織 り 込 むことが 求 められています エコアクション21は 広 範 な 事 業 者 学 校 公 共 機 関 などの 全 ての 事 業 者 が 環 境 への 取 組 を 効 果 的 効 率 的 継 続 的 に 行 うことを 目 的 に 環 境 への 目 標 を 持 ち 行 動 し 結 果 を 取 りまとめ 評 価 する 環 境 経 営 システムを 構 築 運 用 維 持 するとともに 社 会 との 環 境 コミュニケーションを 行 うための 方 法 として 環 境 省 が 策 定 したエコアクション21ガイドラインに 基 づく 取 組 です エコアクション21は 環 境 経 営 システムの 構 築 環 境 への 取 組 環 境 報 告 の3 要 素 が 一 つに 統 合 されたガイドラインであることから 環 境 への 取 組 を 効 率 的 かつ 効 果 的 に 進 めることができます 中 堅 中 小 事 業 者 等 でも 容 易 に 取 り 組 める 環 境 経 営 システム 環 境 への 負 荷 の 自 己 チェックの 手 引 き 環 境 への 取 組 の 自 己 チェックの 手 引 き を 用 い 事 業 者 が 自 らの 環 境 負 荷 に 関 する 状 況 と 環 境 保 全 活 動 の 具 体 的 な 方 法 を 簡 単 に 把 握 できるように なっています 環 境 配 慮 に 必 要 な 取 組 がわかる 把 握 すべき 環 境 負 荷 の 項 目 と 取 り 組 みについて CO2 や 廃 棄 物 の 削 減 など 環 境 経 営 にあたっての 必 須 要 件 を 定 めています 初 めての 事 業 者 でも 無 理 なく 具 体 的 な 環 境 保 全 活 動 を 始 められるよ うになっています 環 境 コミュニケーションを 実 現 できる( 環 境 報 告 : 環 境 活 動 レポートの 作 成 と 公 表 ) 環 境 活 動 レポート の 作 成 を 必 須 要 件 とすることで 事 業 者 が 環 境 への 取 組 状 況 等 を 公 表 する 環 境 コミュニケーションを 行 うことにより 取 引 先 やお 客 様 からの 信 頼 を 得 ることができます 環 境 活 動 レポートは エコアクション21 中 央 事 務 局 のホームページに 掲 載 され 一 般 の 方 々が 閲 覧 することができます エコアクション21に 取 り 組 み 環 境 経 営 システムを 構 築 運 用 することで 環 境 への 取 組 の 推 進 だけでなく 経 費 の 削 減 や 生 産 性 歩 留 まりの 向 上 目 標 管 理 の 徹 底 など 経 営 的 な 効 果 も 期 待 できます また 環 境 活 動 レポートを 作 成 し 公 表 することで 利 害 関 係 者 ( 取 引 先 や 一 般 消 費 者 地 域 住 民 等 )に 対 する 信 頼 性 の 向 上 に 繋 げることも 可 能 です さらに エコアクション21ガイドラインで 定 めている 環 境 経 営 システム 及 び 環 境 活 動 レポート の 要 求 事 項 を 満 たす 取 組 を 行 った 事 業 者 に 対 し 第 3 者 が 一 定 の 評 価 を 与 える 制 度 として エコア クション21 認 証 登 録 制 度 があります( 環 境 省 の 許 可 を 受 けて 一 般 財 団 法 人 持 続 性 推 進 機 構 が 実 24
施 ) エコアクション21の 認 証 を 取 得 することで 大 企 業 が 環 境 への 取 組 や 環 境 経 営 システムの 構 築 を 取 引 先 の 条 件 の 一 つとするサプライチェーンのグリーン 化 に 対 応 することができるとともに 自 治 体 の 入 札 参 加 資 格 において 加 点 を 受 けることや 金 融 機 関 の 低 利 融 資 を 受 ける 条 件 を 満 たすこ ともできます 貴 社 においても Eco-CRIP の 取 組 を 発 展 させ 是 非 エコアクション21に 取 り 組 んでい ただければと 思 います エコアクション21の 詳 しい 内 容 や 具 体 的 な 取 組 方 法 認 証 を 取 得 する 方 法 などについては 支 援 相 談 人 にご 相 談 下 さい エコアクション21ガイドラインについて: エコアクション21 認 証 登 録 制 度 について: <http://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/04-5.html> <http://www.ea21.jp/index.html> Eco-CRIP の 取 組 を 発 展 させてエコアクション21に 取 り 組 むには 追 加 的 に 取 組 が 必 要 な 項 目 があります その 主 な 内 容 をまとめましたので 参 考 にしてください 要 求 事 項 Plan ( 計 画 の 策 定 ) Do ( 計 画 の 実 施 ) Check ( 取 組 状 況 の 確 認 及 び 評 価 ) Action ( 全 体 の 評 価 と 見 直 し) 環 境 情 報 の 取 りま とめ 及 び 公 表 Eco-CRIP - CO 2 削 減 に 関 する 方 針 の 策 定 CO 2 等 に 関 する 費 用 分 析 エネルギー 等 の 使 用 場 所 と 用 途 の 把 握 CO 2 等 の 排 出 量 の 把 握 - CO 2 削 減 のための 具 体 的 な 取 組 内 容 ( 取 組 計 画 )を 決 める CO 2 削 減 のための 目 標 の 策 定 従 業 員 全 員 の 役 割 を 決 める - - 省 エネの 取 組 を 始 める - - 取 組 の 結 果 を 評 価 し 問 題 点 明 らかにし 必 要 な 改 善 を 行 う 代 表 者 による 取 組 内 容 の 見 直 し 取 組 報 告 書 を 取 りまとめて 取 引 先 等 に 配 布 する エコアクション21のために 追 加 的 に 取 り 組 む 内 容 取 組 の 対 象 となる 組 織 及 び 活 動 を 全 組 織 全 活 動 に 拡 大 する CO 2 以 外 の 主 要 な 環 境 負 荷 の 削 減 に 関 する 方 針 を 策 定 する CO 2 以 外 の 環 境 への 負 荷 及 び 環 境 への 取 組 状 況 を 把 握 し 評 価 す る 事 業 を 行 ううえで 遵 守 すべき 環 境 に 関 連 する 法 規 等 を 取 りまと める CO 2 以 外 の 主 要 な 環 境 負 荷 の 削 減 に 関 する 目 標 と 取 組 内 容 ( 環 境 活 動 計 画 )を 策 定 する 環 境 経 営 システムに 必 要 な 実 施 体 制 を 構 築 する 取 組 を 適 切 に 実 行 するために 必 要 な 教 育 訓 練 を 実 施 する 組 織 の 内 部 及 び 外 部 に 対 して 必 要 なコミュニケーションを 行 う エコアクション21 1. 取 組 の 対 象 組 織 活 動 の 明 確 化 2. 環 境 方 針 の 策 定 3. 環 境 への 負 荷 と 環 境 への 取 組 状 況 の 把 握 及 び 評 価 4. 環 境 関 連 法 規 等 の 取 りまとめ 5. 環 境 目 標 及 び 環 境 活 動 計 画 の 策 定 6. 実 施 体 制 の 構 築 7. 教 育 訓 練 の 実 施 8. 環 境 コミュニケーション の 実 施 環 境 方 針 環 境 目 標 を 達 成 する ために 必 要 な 取 組 ( 省 エネ 以 外 ) 9. 実 施 及 び 運 用 を 実 施 する 環 境 上 の 緊 急 事 態 を 想 定 し 対 応 策 を 定 め 訓 練 を 実 施 する 取 組 に 必 要 なその 他 の 文 書 及 び 記 録 を 作 成 し 管 理 する CO 2 削 減 以 外 の 取 組 についても 実 施 する CO 2 削 減 以 外 の 取 組 についても 実 施 する CO 2 削 減 以 外 の 取 組 について 結 果 を 取 りまとめ 公 表 する 10. 環 境 上 の 緊 急 事 態 への 準 備 及 び 対 応 11. 環 境 関 連 文 書 及 び 記 録 の 作 成 管 理 12. 取 組 状 況 の 確 認 並 びに 問 題 の 是 正 及 び 予 防 13. 代 表 者 による 全 体 の 評 価 と 見 直 し 環 境 活 動 レポートの 作 成 及 び 公 表 25
ポイント2 環 境 経 営 システムのすすめ 経 営 (マネジメント)システム という 言 葉 を 聞 いたことがありますでしょうか 経 営 システム とは 事 業 者 が その 経 営 において 取 組 を 実 施 するための 方 針 や 目 標 を 設 定 し これらの 達 成 に 向 けて 取 り 組 み その 取 組 結 果 を 確 認 及 び 評 価 し 改 善 していくこと 仕 組 みのこと です マネジメントシステムは 事 業 者 の 経 営 方 針 と 現 状 に 基 づき 策 定 した 目 標 の 達 成 状 況 を 管 理 し その 目 標 達 成 に 向 けた 取 組 を 効 果 的 効 率 的 に 行 うための 仕 組 みであり 経 営 の 基 本 となるべ きものです そして 環 境 への 取 組 を 行 うための 経 営 システムを 環 境 経 営 システム (EMS:Environmental Management System)と 言 います 環 境 経 営 システムは 事 業 活 動 に 伴 い 発 生 する 環 境 への 負 荷 ( 資 源 エネルギー 使 用 量 廃 棄 物 排 出 量 等 )を 減 らすとともに 環 境 に 配 慮 した 製 品 やサービスを 提 供 する 等 の 環 境 への 取 組 を 行 う ために 事 業 者 が 1 2 3 4 自 主 的 に 環 境 への 取 組 方 針 と 目 標 などを 定 め( 計 画 =P:Plan) その 目 標 を 達 成 するための 組 織 体 制 を 整 備 して 必 要 な 取 組 を 行 い( 実 施 =D:Do) システムの 運 用 状 況 や 目 標 の 達 成 状 況 を 把 握 評 価 し( 確 認 評 価 =C:Check) 改 善 し 定 期 的 にシステムを 見 直 していく( 見 直 し=A:Action) PDCA サイクルを 基 本 とし これによって 環 境 経 営 システムと 環 境 への 取 組 の 継 続 的 改 善 を 図 って いくことを 目 的 としています 継 続 的 改 善 見 直 し:Action 計 画 :Plan 確 認 評 価 :Check 実 施 :Do 環 境 経 営 システムは 事 業 者 における 様 々な 問 題 の 改 善 に 役 立 ちます 一 人 あるいは 特 定 の 人 ではなく 全 員 で 取 り 組 む その 場 その 時 限 りの 取 組 ではなく 決 められたルール( 基 準 )に 基 づいて 行 動 する 取 組 にあたっての 目 標 が 明 確 になる 取 組 の 結 果 をきちんと 評 価 できる 目 標 が 達 成 出 来 なかった 場 合 は 原 因 を 明 らかにできる 日 々の 取 組 を 積 み 重 ねることにより 年 々 継 続 的 に 改 善 できる 26
併 せて 環 境 経 営 システムを 運 用 し 環 境 への 取 組 を 行 うことにより 次 のような 効 果 も 期 待 でき ます 省 資 源 省 エネルギー 廃 棄 物 削 減 による 更 なるコストダウン 環 境 汚 染 や 事 故 による 環 境 リスクの 未 然 防 止 環 境 法 の 遵 守 Eco-CRIP の 各 ステップの 取 組 を PDCA サイクルに 当 てはめてみると 次 のように 整 理 できます P: 計 画 D: 実 施 C: 確 認 評 価 A: 見 直 し ステップ1: 環 境 負 荷 に 関 係 するコストを 分 析 してみよう( 電 気 料 金 の 把 握 ) ステップ2: 電 気 を 使 っている 場 所 と 用 途 を 把 握 しよう ステップ3: CO2 の 排 出 量 を 調 べてみよう ステップ6: 環 境 への 取 組 の 方 針 を 決 めよう ステップ7: CO2 削 減 のための 目 標 を 決 めよう ステップ4: 取 組 内 容 と 従 業 員 全 員 の 役 割 を 決 めよう ステップ5: 省 エネの 取 組 を 始 めよう ステップ8: 取 組 の 結 果 を 評 価 し 問 題 点 を 明 らかにし 必 要 な 改 善 を 行 おう PDCA サイクルに 基 づく 環 境 経 営 システムの 具 体 的 な 構 築 運 用 方 法 等 については 支 援 相 談 人 にご 相 談 下 さい そして 環 境 経 営 システムを 導 入 し 貴 社 貴 団 体 の 組 織 運 営 基 盤 を 強 化 するこ とで リスクを 減 らし チャンスを 増 やす 事 業 活 動 に 取 り 組 んでください 27
エコアクション21 CO 2 削 減 プログラムに 参 加 する 事 業 者 様 へ 経 済 の 発 展 は 私 たちの 文 明 社 会 を 快 適 かつ 豊 かなものにしました しかし 人 口 増 加 や 先 進 国 の みならず 新 興 国 途 上 国 での 経 済 発 展 などが 資 源 枯 渇 や 水 大 気 汚 染 等 の 環 境 問 題 を 国 や 地 域 を 越 えた 地 球 規 模 の 問 題 へと 変 容 させ 特 に 人 為 起 源 といわれる 気 候 変 動 地 球 温 暖 化 は 私 たちの 文 明 社 会 を 根 底 から 覆 すほどの 重 大 なリスクとなりつつあります 文 明 社 会 の 重 要 な 一 員 である 事 業 者 は これらの 環 境 リスクに 対 して 特 に 人 類 最 大 の 危 機 とも いえる 地 球 温 暖 化 に 対 して 積 極 的 な 対 策 を 行 うことが 重 要 です これは 大 企 業 のみならず 中 堅 中 小 事 業 者 も 一 丸 となり 積 極 的 な 対 策 を 行 うことが 望 まれています また 事 業 をより 少 ない 資 源 エネルギー 消 費 で 営 むことは 地 球 温 暖 化 の 原 因 である 二 酸 化 炭 素 ( 以 下 CO2 という )の 削 減 といった 直 接 的 な 効 果 のみならず 生 産 性 の 向 上 や 歩 留 まりの 改 善 により 値 上 がりの 一 途 を 辿 っている 原 材 料 費 や 光 熱 費 等 のコスト 削 減 の 効 果 をもたらし 事 業 者 の 経 営 力 強 化 にも 資 することとなります このような 取 組 は 地 球 温 暖 化 対 策 のために 不 可 欠 なだけでなく 事 業 活 動 を 営 む 上 で 大 企 業 等 の 取 引 先 からの 要 請 に 応 えるための 要 件 にもなっています 実 際 大 企 業 ではバリューチェーンに 潜 む 環 境 リスクを 重 要 な 経 営 リスクとして 認 識 しつつあり そのための 調 達 基 準 を 策 定 し 一 定 の 要 件 を 満 たすことを 取 引 先 に 要 求 しています この 調 達 基 準 には 環 境 経 営 システムを 構 築 し PDCA サイクルの 運 用 ( 環 境 経 営 システム や PDCA サイクル については 本 手 引 き 26 ページ を 参 照 )に 取 り 組 むことが 要 件 の 1 つにもなっています その 結 果 中 堅 中 小 事 業 者 においても これまで 通 り 安 くて 質 の 高 い 製 品 の 製 造 や サービスの 提 供 を 続 けていたとしても 取 引 の 継 続 や 新 規 の 取 引 の 開 始 ができなくなる 可 能 性 がでてきています つまり 環 境 リスクが 経 営 リスクとな りつつあるということです エコアクション21 CO2 削 減 プログラム( 通 称 :Eco-CRIP エコ クリップ) は 環 境 省 が 策 定 した 環 境 経 営 システムである エコアクション21 のガイドラインをもとに 5つの 段 階 を 経 ることで 中 堅 中 小 事 業 者 にも 環 境 経 営 を 無 理 なく 実 践 していただけるよう 設 計 されています 環 境 経 営 の 実 践 により CO2 排 出 量 の 削 減 と 省 エネによるコスト 削 減 を 実 現 するだけでなく 組 織 横 断 的 な 取 組 を 通 じた 組 織 の 再 活 性 化 や 環 境 経 営 システムの 構 築 という 経 営 基 盤 の 強 化 さらには 企 業 のイメージアップ 及 び 企 業 価 値 の 上 昇 といった 新 しい チャンス の 創 出 につながるように 配 慮 されています また 専 門 家 による5 回 の 訪 問 支 援 を 無 料 で 受 けることができますので 事 業 者 それぞれのニーズに 合 わせながら 取 り 組 むことが 可 能 なプログラムとなっております Eco-CRIP を 通 じ 多 くの 事 業 者 に 環 境 経 営 を 実 践 していただくことで 地 球 温 暖 化 解 決 への 取 組 を 実 施 すると 同 時 に 事 業 者 を 取 り 巻 く 多 くの 環 境 リスクや 経 営 リスクを 減 らし 新 しいチ ャンスを 増 やす 一 助 となることを 心 から 望 んでいます 環 境 省 総 合 環 境 政 策 局 環 境 経 済 課 28
エコアクション21 CO 2 削 減 プログラム の 手 引 き 環 境 省 ( 総 合 環 境 政 策 局 環 境 経 済 課 ) 100-8975 東 京 都 千 代 田 区 霞 が 関 1-2-2 TEL:03-5521-8240 FAX:03-3580-9568 ホームページ:htpp://www.env.go.jp/