平 成 25 年 度 税 制 改 正 要 望 事 項 平 成 24 年 10 月 指 定 都 市 市 長 会
目 次 1 個 人 住 民 税 の 充 実 強 化 1 2 地 方 法 人 課 税 の 拡 充 強 化 3 3 地 方 消 費 税 ( 現 行 分 )の 充 実 4 4 地 方 消 費 税 税 率 引 上 げ 分 の 使 途 及 び 地 方 の 役 割 の 拡 大 について 5 5 地 球 温 暖 化 対 策 に 係 る 税 財 源 の 確 保 充 実 6 6 車 体 課 税 の 見 直 しに 伴 う 市 町 村 税 財 源 の 確 保 等 7 7 社 会 保 障 税 番 号 制 度 導 入 への 対 応 9 8 還 付 加 算 金 の 割 合 の 引 下 げ 10 9 個 人 住 民 税 の 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 制 度 について (1) 市 外 転 出 者 等 に 係 る 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 の 継 続 について 11 (2) 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 の 対 象 とならない 年 金 受 給 者 の 給 与 からの 特 別 徴 収 の 実 施 について 12 (3) 特 別 徴 収 対 象 者 通 知 の 早 期 送 信 等 について 13 (4) 仮 特 別 徴 収 制 度 の 見 直 しについて 15 10 固 定 資 産 税 等 の 優 先 徴 収 制 度 の 創 設 17 11 税 制 改 正 に 伴 う 地 方 税 法 の 改 正 時 期 19 12 地 方 税 制 に 関 する 指 定 都 市 の 意 見 の 反 映 20
1 個 人 住 民 税 の 充 実 強 化 1 国 地 方 間 の 税 源 配 分 の 是 正 を 図 る 中 で 税 収 が 安 定 した 市 町 村 の 基 幹 税 目 である 個 人 住 民 税 の 一 層 の 充 実 を 図 ること 2 個 人 住 民 税 の 応 益 的 な 性 格 等 を 踏 まえ 政 策 誘 導 的 な 控 除 について 見 直 しを 行 うなど 課 税 ベースの 拡 大 を 図 ること 3 金 融 所 得 課 税 の 一 体 化 に 当 たって 利 子 配 当 など 資 産 性 所 得 に 係 る 個 人 住 民 税 の 税 率 を 見 直 す 際 には 給 与 所 得 等 に 係 る 税 率 と 同 水 準 と し その 配 分 割 合 を 拡 充 すること 4 個 人 住 民 税 均 等 割 の 税 率 については 個 人 の 税 負 担 の 動 向 等 にも 十 分 考 慮 を 払 いつつ 適 切 な 見 直 しを 行 うこと 1 個 人 住 民 税 は 地 域 社 会 の 費 用 を 広 く 分 担 する 税 であり 基 礎 的 行 政 サ ービスの 提 供 を 安 定 的 に 支 えていく 上 で 極 めて 重 要 な 税 源 である 平 成 19 年 度 に 所 得 税 から 個 人 住 民 税 への3 兆 円 規 模 の 税 源 移 譲 が 実 現 したものの 個 人 住 民 税 は 税 収 が 安 定 した 市 町 村 の 基 幹 税 目 であることを 考 慮 し 引 き 続 き 国 地 方 間 の 税 源 配 分 の 是 正 を 図 る 中 で より 一 層 の 充 実 を 図 る 必 要 がある 2 少 子 高 齢 化 の 進 展 雇 用 形 態 や 就 業 構 造 の 変 化 に 対 応 し 個 々 人 や 社 会 全 体 の 活 力 を 引 き 出 す 観 点 から 個 人 の 経 済 社 会 活 動 の 多 様 な 選 択 につ いて 税 制 がこれをできる 限 り 阻 害 しないよう 中 立 的 な 仕 組 みとしていく ことが 重 要 である さらに 国 民 にとって 分 かりやすい 簡 素 な 仕 組 みとなるよう 複 雑 化 した 制 度 の 整 理 合 理 化 を 図 ることも 課 題 となる このような 考 え 方 や 個 人 住 民 税 の 応 益 的 な 性 格 を 踏 まえ 低 所 得 者 への 影 響 にも 留 意 しつつ 政 策 誘 導 的 な 控 除 について 見 直 しを 行 うなど 課 税 ベース の 拡 大 を 図 ることが 必 要 である 3 現 在 利 子 配 当 株 式 土 地 等 の 譲 渡 益 といった 資 産 性 所 得 において は 一 部 を 除 き 給 与 所 得 等 に 係 る 税 率 10%よりも 低 い 税 率 となってい る 金 融 所 得 課 税 の 一 体 化 に 当 たっては 当 面 資 産 性 所 得 に 係 る 税 率 を 給 与 所 得 等 に 係 る 税 率 と 同 水 準 とし 資 産 性 所 得 課 税 に 係 る 個 人 住 民 税 の 配 分 割 合 を 拡 充 することが 必 要 である 4 個 人 住 民 税 均 等 割 の 標 準 税 率 については 1 人 当 たりの 国 民 所 得 や 地 方 歳 出 等 の 伸 びを 勘 案 すると なお 低 い 水 準 にとどまっていることから 個 人 の 税 負 担 の 動 向 等 にも 十 分 考 慮 を 払 いつつ 適 切 な 見 直 しがされる 必 要 がある - 1 -
利 子 配 当 株 式 土 地 等 の 譲 渡 益 等 に 係 る 個 人 住 民 税 所 得 税 の 税 率 給 与 所 得 等 その 他 の 所 得 ( 総 合 課 税 ) 預 貯 金 公 社 債 等 の 利 子 等 税 率 個 人 住 民 税 所 得 税 10% 最 低 5% 最 高 40% 5% 15% 配 当 等 株 式 等 譲 渡 所 得 土 地 等 譲 渡 所 得 上 場 株 式 等 5%(~H25:3%) 15%(~H25:7%) 上 場 株 式 等 以 外 ( 総 合 課 税 ) 10% 最 低 5% 最 高 40% 上 場 株 式 等 5%(~H25:3%) 15%(~H25:7%) 上 場 株 式 等 以 外 5% 15% 長 期 保 有 一 般 5% 15% 長 期 保 有 優 良 宅 地 等 ~2,000 万 円 :4% 2,000 万 円 :5% ~2,000 万 円 :10% 2,000 万 円 :15% 短 期 保 有 9% 30% 先 物 取 引 5% 15% 総 合 課 税 の 税 率 (10%)よりも 低 い! 個 人 市 民 税 均 等 割 の 税 率 等 の 推 移 ( 昭 和 30 年 度 =100) 昭 和 30 年 度 平 成 22 年 度 税 率 100 885 1 人 当 たりの 国 民 所 得 100 3,542 1 人 当 たりの 国 民 所 得 等 と 比 べると 伸 びが 非 常 に 低 い! 1 人 当 たりの 地 方 歳 出 額 1 人 当 たりの 消 費 支 出 100 5,896 100 1,959-2 -
2 地 方 法 人 課 税 の 拡 充 強 化 1 都 市 的 税 目 である 法 人 住 民 税 について 大 都 市 特 有 の 財 政 需 要 に 対 応 するため 国 地 方 間 の 税 源 配 分 の 是 正 を 図 る 中 で 配 分 割 合 の 拡 充 を 図 ること 2 法 人 住 民 税 について 受 益 と 負 担 の 関 係 に 反 する 単 なる 地 方 間 の 税 収 の 再 配 分 となるような 制 度 の 見 直 しは 行 わないこと 1 法 人 住 民 税 は 地 域 の 構 成 員 である 法 人 が 市 町 村 から 産 業 集 積 に 伴 う 社 会 資 本 整 備 などの 行 政 サービスの 提 供 を 受 けていることに 対 する 負 担 で あり 市 町 村 の 基 幹 税 目 として 重 要 な 役 割 を 果 たしている 加 えて 指 定 都 市 には 圏 域 の 中 枢 都 市 としての 役 割 や 人 口 の 集 中 産 業 の 集 積 に 伴 う 都 市 的 課 題 から 生 じる 大 都 市 特 有 の 財 政 需 要 があり 法 人 住 民 税 は 重 要 な 税 源 である しかしながら 法 人 所 得 課 税 の 市 町 村 への 配 分 割 合 が 7.9%と 極 めて 低 く 大 都 市 特 有 の 財 政 需 要 に 対 応 した 税 収 が 確 保 できない 仕 組 みになって いる 現 状 を 踏 まえると 法 人 住 民 税 については 国 地 方 間 の 税 源 配 分 の 是 正 を 図 る 中 で その 配 分 割 合 の 拡 充 を 図 る 必 要 がある 2 地 方 法 人 課 税 のあり 方 を 見 直 す 場 合 に 法 人 住 民 税 について 地 域 間 の 財 政 力 格 差 の 是 正 を 名 目 として 地 方 間 の 税 収 の 再 配 分 を 行 うような 制 度 の 見 直 しを 行 うのであれば 受 益 と 負 担 の 関 係 に 反 するものであり 到 底 容 認 できるものではない 法 人 所 得 課 税 の 配 分 割 合 ( 実 効 税 率 ) 道 府 県 税 10.5% 市 町 村 税 7.9% 国 税 81.6% 市 町 村 税 の 配 分 割 合 が 極 めて 低 い! 注 1 実 効 税 率 は 法 人 事 業 税 及 び 地 方 法 人 特 別 税 が 損 金 算 入 されることを 調 整 した 後 の 税 率 である 2 資 本 金 が1 億 円 を 超 える 法 人 を 対 象 とした 場 合 である 3 復 興 特 別 法 人 税 を 加 味 した 数 値 である - 3 -
3 地 方 消 費 税 ( 現 行 分 )の 充 実 地 方 消 費 税 は 税 源 の 偏 在 性 が 小 さく 税 収 が 安 定 した 地 方 の 重 要 な 財 源 であり 地 方 税 にふさわしく また 税 率 引 上 げ 分 以 外 のいわゆる 現 行 分 の 地 方 消 費 税 については 都 市 における 消 費 流 通 活 動 に 伴 って 必 要 となる 都 市 インフラの 整 備 等 の 財 政 需 要 を 賄 うにふさわしい 都 市 税 源 で あり 国 地 方 の 税 源 配 分 の 是 正 を 図 る 中 で より 一 層 の 充 実 を 図 ること 地 方 消 費 税 は 税 源 の 偏 在 性 が 小 さく 税 収 が 安 定 した 地 方 の 重 要 な 財 源 であ り 地 方 税 にふさわしく また 社 会 保 障 の 安 定 財 源 の 確 保 等 を 図 る 税 制 の 抜 本 的 な 改 革 を 行 うための 地 方 税 法 及 び 地 方 交 付 税 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 で 改 められる 地 方 税 法 第 72 条 の116に 規 定 する 地 方 消 費 税 収 の 使 途 ( 改 正 後 の 消 費 税 法 第 1 条 第 2 項 に 規 定 する 社 会 保 障 4 経 費 その 他 社 会 保 障 施 策 に 要 する 経 費 )に 充 てることとされていない いわゆる 現 行 分 の 地 方 消 費 税 に ついては 都 市 における 消 費 流 通 活 動 に 伴 って 必 要 となる 都 市 インフラの 整 備 等 の 財 政 需 要 を 賄 うにふさわしい 都 市 税 源 であり 国 地 方 の 税 源 配 分 の 是 正 を 図 る 中 で より 一 層 の 充 実 が 必 要 である - 4 -
4 地 方 消 費 税 税 率 引 上 げ 分 の 使 途 及 び 地 方 の 役 割 の 拡 大 につい て 1 地 方 税 に 係 る 税 制 抜 本 改 革 法 において 税 率 引 上 げ 分 の 地 方 消 費 税 収 については その 使 途 を 社 会 保 障 経 費 として 明 確 化 するとされている が 使 途 として 対 象 とする 社 会 保 障 経 費 の 範 囲 を 国 が 一 方 的 に 判 断 す るのではなく 地 方 公 共 団 体 の 実 情 に 応 じて 柔 軟 に 定 めることができる よう 地 方 公 共 団 体 の 意 見 を 十 分 に 反 映 させること 2 納 税 相 談 を 伴 う 申 告 書 の 収 受 等 消 費 税 地 方 消 費 税 の 賦 課 徴 収 に 係 る 地 方 の 役 割 拡 大 については 実 務 上 の 問 題 点 を 整 理 し 検 討 するに 当 たっては 指 定 都 市 を 含 めた 地 方 公 共 団 体 の 意 見 を 十 分 に 反 映 させるこ と 1 社 会 保 障 の 安 定 財 源 の 確 保 等 を 図 る 税 制 の 抜 本 的 な 改 革 を 行 うための 地 方 税 法 及 び 地 方 交 付 税 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 ( 地 方 税 に 係 る 税 制 抜 本 改 革 法 )において 税 率 引 上 げ 分 の 地 方 消 費 税 収 については その 使 途 を 明 確 化 ( 社 会 保 障 4 経 費 及 びその 他 社 会 保 障 施 策 に 要 する 経 費 )するとされて おり 平 成 21 年 度 税 制 改 正 法 附 則 第 104 条 においても 地 方 分 権 の 推 進 及 び 国 と 地 方 を 通 じた 社 会 保 障 制 度 の 安 定 財 源 の 確 保 の 観 点 から 地 方 消 費 税 の 充 実 を 検 討 する とされている こうしたことから 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 構 築 に 当 たっては 社 会 保 障 サービスが 国 と 地 方 で 一 体 的 に 提 供 されていることや 国 庫 補 助 事 業 を 補 完 する 地 方 単 独 事 業 の 役 割 を 十 分 に 理 解 する 必 要 がある したがって 税 率 引 上 げ 分 の 地 方 消 費 税 収 の 使 途 については 国 が 一 方 的 に 判 断 するのではなく 地 方 単 独 事 業 を 含 めた 地 方 の 社 会 保 障 に 要 する 費 用 に 幅 広 く 充 てられるようにすべきであり 各 地 方 公 共 団 体 の 判 断 により 柔 軟 に 定 めることができるよう 地 方 公 共 団 体 の 意 見 を 十 分 に 反 映 させる 必 要 がある 2 社 会 保 障 の 安 定 財 源 の 確 保 等 を 図 る 税 制 の 抜 本 的 な 改 革 を 行 うための 消 費 税 法 の 一 部 を 改 正 する 等 の 法 律 第 7 条 第 1 号 リにおいて 消 費 税 及 び 地 方 消 費 税 の 賦 課 徴 収 に 関 する 地 方 公 共 団 体 の 役 割 を 拡 大 するため 当 面 現 行 の 制 度 の 下 でも 可 能 な 納 税 に 関 する 相 談 を 伴 う 収 受 等 の 取 組 を 進 めた 上 で 地 方 公 共 団 体 における 体 制 の 整 備 状 況 等 を 見 極 めつつ 消 費 税 を 含 む 税 制 の 抜 本 的 な 改 革 を 行 う 時 期 を 目 途 に 消 費 税 及 び 地 方 消 費 税 の 申 告 を 地 方 公 共 団 体 に 対 して 行 うことを 可 能 とする 制 度 の 導 入 等 について 実 務 上 の 問 題 点 を 十 分 に 整 理 して 検 討 する とされたが 当 面 の 収 受 等 の 取 組 を 進 めるに 当 たり 国 は 十 分 な 支 援 等 を 行 うこと また 制 度 の 導 入 等 の 検 討 に 当 たっては 指 定 都 市 を 含 めた 地 方 公 共 団 体 の 意 見 を 十 分 に 反 映 させる 必 要 がある - 5 -
5 地 球 温 暖 化 対 策 に 係 る 税 財 源 の 確 保 充 実 地 方 公 共 団 体 が 地 球 温 暖 化 対 策 に 果 たす 役 割 と 責 任 などを 踏 まえ 地 球 温 暖 化 対 策 に 係 る 諸 施 策 を 地 域 において 総 合 的 に 進 めるための 市 町 村 の 税 財 源 を 確 保 充 実 する 制 度 を 早 急 に 創 設 すること 平 成 24 年 度 税 制 改 正 大 綱 においては 地 球 温 暖 化 対 策 に 関 する 国 と 地 方 の 役 割 分 担 を 踏 まえ 地 方 財 源 を 確 保 充 実 する 仕 組 みについて 平 成 25 年 度 実 施 に 向 けた 成 案 を 得 るべく 更 に 検 討 を 進 める こととされたが その 具 体 的 内 容 は 明 らかにされていない 地 方 公 共 団 体 は 従 来 から 地 球 温 暖 化 対 策 について 様 々な 分 野 で 多 くの 事 業 を 実 施 してきているとともに 地 球 温 暖 化 対 策 に 果 たす 大 きな 役 割 と 責 任 を 担 っている このことを 踏 まえ エネルギー 起 源 CO 2 排 出 抑 制 策 森 林 吸 収 源 対 策 などの 地 球 温 暖 化 対 策 に 係 る 諸 施 策 を 地 域 において 総 合 的 に 進 め るための 市 町 村 の 税 財 源 を 確 保 充 実 する 制 度 を 早 急 に 創 設 する 必 要 がある 地 方 公 共 団 体 の 地 球 温 暖 化 対 策 ( 平 成 22 年 度 予 算 ) これに 加 え その 他 の 環 境 対 策 ( 大 気 汚 染 騒 音 振 動 水 質 汚 濁 等 )の 取 組 として 指 定 都 市 では 約 5,300 億 円 を 予 算 措 置 ( 単 位 : 億 円 %) 地 球 温 暖 化 対 策 取 組 例 都 道 府 県 市 町 村 事 業 費 事 業 費 うち 指 定 都 市 事 業 費 指 定 都 市 / 市 町 村 エネルギー 起 源 のCO2 関 連 市 バス 等 のサービス 利 便 性 向 上 を 通 じた 公 共 交 通 機 関 の 利 用 促 進 都 市 公 園 街 路 等 の 緑 化 や 官 公 庁 の 屋 上 等 の 緑 化 太 陽 光 発 電 設 備 の 導 入 促 進 非 エネルギー 起 源 のCO2 関 連 CO2 メタン 一 酸 化 生 ごみ 処 理 機 購 入 費 用 の 助 成 二 窒 素 代 替 フロン 等 に 関 する 対 策 家 庭 用 廃 食 油 の 資 源 化 の 促 進 メタン 一 酸 化 二 窒 素 関 連 焼 却 灰 処 理 エコセメント 化 の 促 約 5,600 億 円 約 5,800 億 円 約 1,510 億 円 26% 進 ( 焼 却 灰 の 有 効 利 用 ) 下 水 汚 泥 処 理 施 設 ごみ 焼 却 処 理 施 設 の 高 度 化 代 替 フロン 等 関 連 代 替 製 品 (ノンフロン 製 品 )の 調 達 温 室 効 果 ガス 吸 収 源 対 策 その 他 の 対 策 森 林 整 備 事 業 森 林 害 虫 病 ( 松 くい 虫 )の 防 除 横 断 的 施 策 温 暖 化 対 策 地 域 推 進 計 画 の 策 定 温 室 効 果 ガス 排 出 量 の 調 査 公 表 その 他 の 温 暖 化 対 策 地 球 温 暖 化 対 策 アドバイザーの 派 遣 エコサインガイドラインの 策 定 約 3,400 億 円 約 200 億 円 約 1,200 億 円 約 100 億 円 約 340 億 円 約 30 億 円 28% 30% 合 計 約 9,200 億 円 約 7,200 億 円 約 1,880 億 円 26% 注 平 成 22 年 6 月 1 日 付 け 総 務 省 から 都 道 府 県 及 び 市 町 村 への 環 境 対 策 に 係 る 調 査 に 基 づき 作 成 - 6 -
6 車 体 課 税 の 見 直 しに 伴 う 市 町 村 税 財 源 の 確 保 等 車 体 課 税 の 見 直 しに 当 たっては 自 動 車 取 得 税 及 び 自 動 車 重 量 税 が 都 市 基 盤 整 備 などの 貴 重 な 安 定 財 源 となっていることを 踏 まえ 市 町 村 に 対 する 確 実 な 代 替 税 財 源 を 確 保 すること また 軽 自 動 車 と 小 型 普 通 自 動 車 に 係 る 税 率 の 格 差 について 一 定 程 度 の 縮 小 を 図 るとともに 原 動 機 付 自 転 車 についても 徴 税 効 率 が 極 めて 低 水 準 にとどまっていることから 課 税 制 度 の 見 直 しを 行 うこと 平 成 24 年 度 税 制 改 正 大 綱 において 自 動 車 取 得 税 及 び 自 動 車 重 量 税 につ いては 国 地 方 を 通 じた 関 連 税 制 のあり 方 の 見 直 しを 行 い 安 定 的 な 財 源 を 確 保 した 上 で 地 方 財 政 にも 配 慮 しつつ 簡 素 化 負 担 の 軽 減 グリーン 化 の 観 点 から 見 直 しを 行 う こととされた これにより 環 境 自 動 車 税 ( 仮 称 ) 構 想 をはじめとした 車 体 課 税 全 般 の 見 直 しを 進 める 場 合 には 自 動 車 取 得 税 及 び 自 動 車 重 量 税 の 一 定 額 が 市 町 村 へ 交 付 譲 与 されており 都 市 基 盤 整 備 などのための 市 町 村 に 対 する 貴 重 な 安 定 財 源 となっていることを 踏 ま え 市 町 村 に 対 する 確 実 な 代 替 税 財 源 を 確 保 する 必 要 がある また 軽 自 動 車 (4 輪 自 家 用 )の 税 率 は 車 体 の 大 きさや 価 格 等 に 差 が 少 ない 小 型 の 普 通 自 動 車 ( 総 排 気 量 1.0リットル 以 下 )の 税 率 との 格 差 が 大 きいことから 車 体 課 税 の 見 直 しに 併 せて この 税 率 の 格 差 について 一 定 程 度 の 縮 小 を 図 るべきである さらに 原 動 機 付 自 転 車 は 税 収 に 比 べ 徴 収 コストが 高 いため 車 体 課 税 が 抜 本 的 に 見 直 される 機 会 に 課 税 のあり 方 標 準 税 率 及 び 課 税 方 法 等 の 見 直 しを 行 う 必 要 がある 1 総 排 気 量 が1.0L 以 下 の 普 通 自 動 車 と 軽 自 動 車 (4 輪 )の 比 較 区 分 普 通 自 動 車 (4 車 種 平 均 )1 1 軽 自 動 車 (4 車 種 平 均 )2 2 比 較 % (2/1) 100 全 長 3,703mm 3,395mm 91.7 全 幅 1,683mm 1,475mm 87.6 全 高 1,499mm 1,611mm 107.5 排 気 量 996cc 658cc 66.1 燃 費 20.8km/l 21.8km/l 104.8 車 両 重 量 940kg 823kg 87.5 価 格 125.9 万 円 105.8 万 円 84.0 税 率 ( 乗 用 自 家 用 ) 29,500 円 7,200 円 24.4 注 1 4 車 種 平 均 の 車 種 は IQ VITZ PASSO BELTA 2 4 車 種 平 均 の 車 種 は LIFE OTTI TANTO ALTO 3 平 成 24 年 6 月 5 日 時 点 の 各 社 HP による 車 体 規 格 及 び 価 格 は 大 差 なく 道 路 損 傷 負 担 金 財 産 課 税 いずれの 面 からも 現 在 の 税 率 格 差 を 説 明 で きない また 税 制 のグリーン 化 の 観 点 からも 燃 費 についても 大 差 がない これらの 状 況 にもかかわ らず 税 負 担 に 大 きな 格 差 が 生 じている - 7 -
2 原 動 機 付 自 転 車 (50cc 以 下 )に 係 る 軽 自 動 車 税 の 徴 税 費 ( 平 成 20 年 度 決 算 ベース) 政 令 市 等 (40 団 体 ) コスト 割 れ 団 体 :18 団 体 (45.0%) 959 標 準 税 率 (=1,000 円 ) 県 庁 所 在 市 (32 団 体 ) コスト 割 れ 団 体 :2 団 体 (6.3%) 524 税 収 に 比 べ 高 い 徴 収 コスト! 小 規 模 都 市 (39 団 体 ) コスト 割 れ 団 体 :6 団 体 (15.4%) 703 町 村 (46 団 体 ) コスト 割 れ 団 体 :26 団 体 (56.5%) 1254 平 均 (157 団 体 ) コスト 割 れ 団 体 :52 団 体 (33.1%) 860 ( 円 ) 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 出 典 : 自 動 車 関 係 税 制 に 関 する 研 究 会 報 告 書 ( 平 成 22 年 9 月 参 考 資 料 P19) - 8 -
7 社 会 保 障 税 番 号 制 度 導 入 への 対 応 社 会 保 障 税 番 号 制 度 の 導 入 に 際 しては 運 用 面 について 指 定 都 市 を 含 めた 地 方 団 体 と 十 分 協 議 し 地 方 団 体 の 意 見 を 反 映 させること また 地 方 団 体 に 新 たな 経 費 負 担 が 生 じることのないよう 国 が 責 任 を 持 って 財 政 措 置 を 講 じるとともに 迅 速 かつ 詳 細 な 情 報 提 供 を 行 い シス テムの 構 築 など 地 方 団 体 が 制 度 導 入 に 対 応 するために 必 要 な 期 間 を 確 保 すること 国 においては 社 会 保 障 税 番 号 制 度 の 導 入 に 当 たって 社 会 保 障 税 番 号 大 綱 ( 平 成 23 年 6 月 30 日 政 府 与 党 社 会 保 障 改 革 検 討 本 部 決 定 )が 策 定 され 行 政 手 続 における 特 定 の 個 人 を 識 別 するための 番 号 の 利 用 等 に 関 する 法 律 案 ( 平 成 24 年 2 月 14 日 閣 議 決 定 以 下 マイナンバー 法 案 という ) 等 が 国 会 に 提 出 された マイナンバー 法 案 によれば 市 町 村 長 は 法 定 受 託 事 務 として 住 民 票 コード を 変 換 して 得 られる 個 人 番 号 ( 以 下 マイナンバー という )を 定 め 本 人 に 通 知 し 法 人 番 号 については 国 税 庁 長 官 が 法 人 等 に 通 知 するとされている ま た マイナンバーの 利 用 範 囲 を 法 律 に 規 定 するとされ 平 成 27 年 1 月 以 降 社 会 保 障 税 防 災 等 の 各 分 野 のうち 可 能 な 範 囲 でマイナンバーの 利 用 を 開 始 することとされている しかしながら 社 会 保 障 税 番 号 制 度 の 具 体 的 な 運 用 面 や 導 入 に 当 たり 必 要 となるシステムの 構 築 インフラの 整 備 経 費 負 担 等 の 諸 課 題 については 現 時 点 で 未 定 の 部 分 が 多 い 状 況 である 社 会 保 障 税 番 号 制 度 の 目 的 を 達 成 するためには 具 体 的 な 運 用 手 続 の 制 度 設 計 や 制 度 導 入 に 伴 うシステムの 構 築 等 を 行 う 際 に 実 務 を 担 う 指 定 都 市 を 含 めた 地 方 団 体 と 十 分 協 議 を 行 い 地 方 団 体 の 意 見 を 反 映 させることが 必 要 となる また 地 方 団 体 に 新 たな 経 費 負 担 が 生 じることのないよう 国 が 責 任 を 持 っ て 財 政 措 置 を 講 じるとともに 迅 速 かつ 詳 細 な 情 報 提 供 を 行 い システムの 構 築 など 地 方 団 体 が 制 度 導 入 に 対 応 するために 必 要 な 期 間 を 確 保 することが 必 要 である - 9 -
8 還 付 加 算 金 の 割 合 の 引 下 げ 還 付 加 算 金 の 割 合 について 社 会 経 済 情 勢 を 反 映 した 割 合 に 引 き 下 げ ること 還 付 加 算 金 の 割 合 については 社 会 経 済 情 勢 の 大 きな 変 化 にもかかわらず 昭 和 38 年 以 降 地 方 税 法 の 本 則 は7.3%に 据 え 置 かれたままであり 平 成 12 年 から 当 分 の 間 の 特 例 措 置 として 本 則 に 代 えて 適 用 されている 特 例 基 準 割 合 も 4%を 超 える 高 い 水 準 に 設 定 されている このため 厳 しい 財 政 状 況 の 中 還 付 加 算 金 の 支 出 額 は 地 方 の 財 政 運 営 に 大 きな 負 担 となっていることから 市 中 金 利 も 考 慮 した 還 付 加 算 金 の 割 合 の 引 下 げが 必 要 である 還 付 加 算 金 の 割 合 と 市 中 金 利 の 比 較 市 中 金 利 と 大 きな 乖 離! 注 日 本 銀 行 統 計 資 料 に 基 づく 指 定 都 市 における 還 付 加 算 金 の 支 出 状 況 百 万 円 2,500 2,000 もともと 大 きな 負 担 となって いる 中 景 気 低 迷 により 法 人 市 民 税 中 間 納 付 額 の 還 付 が 増 え ると さらに 負 担 は 増 大! 1,500 1,000 500 1,027 911 1,619 2,203 1,115 0 H18 H19 H20 H21 H22 注 決 算 額 による 数 値 であり 平 成 18 年 度 以 降 に 指 定 都 市 となった 市 の 支 出 額 を 含 む - 10 - 年 度
9 個 人 住 民 税 の 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 制 度 について (1) 市 外 転 出 者 等 に 係 る 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 の 継 続 について 市 外 転 出 者 介 護 保 険 料 が 減 免 減 額 となった 者 及 び 税 額 変 更 が 生 じた 者 について 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 が 停 止 とならないよう 改 正 を 行 うこと 公 的 年 金 から 特 別 徴 収 されている 者 が 市 外 転 出 した 場 合 介 護 保 険 料 はそ の 転 出 月 の 前 月 分 までの 保 険 料 を 転 出 前 の 市 区 町 村 へ 転 出 月 以 降 の 保 険 料 を 転 出 先 の 市 区 町 村 へ 納 めることとなっているのに 対 して 個 人 住 民 税 は 年 税 額 の 全 額 を 賦 課 期 日 に 住 所 のある 市 区 町 村 へ 納 めることになっている 制 度 を 簡 明 とするため 現 行 制 度 における 個 人 住 民 税 の 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 対 象 者 は 介 護 保 険 料 の 特 別 徴 収 の 対 象 となっていることが 条 件 となって おり 年 度 途 中 の 市 外 転 出 者 及 び 介 護 保 険 料 が 減 免 減 額 となった 者 につい ては 介 護 保 険 に 準 じて 個 人 住 民 税 の 特 別 徴 収 が 中 止 され 普 通 徴 収 へ 切 り 替 わる また 公 的 年 金 に 係 る 個 人 住 民 税 額 に 変 更 が 生 じた 場 合 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 税 額 に 変 更 が 生 じることとなり 特 別 徴 収 を 継 続 すること はできないため 徴 収 方 法 が 特 別 徴 収 から 普 通 徴 収 へ 切 り 替 わる 個 人 住 民 税 においては 市 外 転 出 者 や 介 護 保 険 料 が 減 免 減 額 となった 者 を 普 通 徴 収 へ 切 り 替 える 理 由 はなく また 税 額 変 更 が 生 じても 普 通 徴 収 税 額 の 増 減 で 対 応 できる 場 合 は 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 税 額 に 変 更 が 生 じな いため 普 通 徴 収 へ 切 り 替 える 必 要 はない このような 場 合 にも 公 的 年 金 か らの 特 別 徴 収 を 継 続 できれば 納 税 義 務 者 の 納 付 の 手 間 を 減 らすことができ る 現 行 の 取 扱 いは 納 税 義 務 者 の 納 税 の 利 便 性 の 向 上 及 び 市 区 町 村 の 事 務 の 効 率 化 という 制 度 導 入 の 目 的 から 大 きくかけ 離 れている 現 行 介 護 保 険 料 の 徴 収 中 止 事 由 が 発 生 した 場 合 市 外 転 出 者 介 護 保 険 料 が 減 免 減 額 となった 者 税 額 変 更 が 生 じた 場 合 個 人 住 民 税 における 徴 収 を 中 止 しなくてはな らない 特 別 徴 収 税 額 に 変 更 がない 場 合 特 別 徴 収 を 継 続 できるよう 改 正 した 場 合 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 税 額 に 変 更 がないため 継 続 可 能 な 場 合 市 外 転 出 者 介 護 保 険 料 が 減 免 減 額 となった 者 普 通 徴 収 税 額 の 増 減 で 対 応 することにより 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 税 額 に 変 更 がないため 継 続 可 能 な 場 合 税 額 変 更 が 生 じた 者 納 税 義 務 者 の 納 税 の 利 便 性 の 向 上 市 区 町 村 の 事 務 の 効 率 化 - 11 -
(2) 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 の 対 象 とならない 年 金 受 給 者 の 給 与 か らの 特 別 徴 収 の 実 施 について 給 与 からの 特 別 徴 収 の 対 象 者 で かつ 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 の 対 象 とならない 年 金 受 給 者 について 公 的 年 金 の 所 得 に 係 る 税 額 につ いても 給 与 から 特 別 徴 収 できるようにすること 給 与 からの 特 別 徴 収 の 対 象 者 で かつ 市 外 転 出 者 や 介 護 保 険 料 において 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 の 対 象 となっていない 等 の 理 由 によって 公 的 年 金 か らの 特 別 徴 収 の 対 象 とならない 納 税 義 務 者 については 公 的 年 金 の 所 得 に 係 る 税 額 を 普 通 徴 収 で 納 税 することになり 利 便 性 が 低 下 する また 65 歳 未 満 で 給 与 からの 特 別 徴 収 の 対 象 者 については 公 的 年 金 の 所 得 を 有 する 納 税 義 務 者 であっても 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 の 対 象 者 とな らず 公 的 年 金 の 所 得 に 係 る 税 額 についても 給 与 から 特 別 徴 収 することがで きる 他 方 65 歳 以 上 の 納 税 義 務 者 については 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 の 対 象 者 とならない 場 合 でも 公 的 年 金 の 所 得 に 係 る 税 額 を 給 与 から 特 別 徴 収 することができないため 公 平 な 制 度 となっていない 給 与 からの 特 別 徴 収 対 象 者 で かつ 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 の 対 象 となってい ない 者 公 的 年 金 の 所 得 に 係 る 税 額 を 給 与 から 特 別 徴 収 することができない 市 外 転 出 者 や 介 護 保 険 料 において 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 の 対 象 となっていない 者 等 については 普 通 徴 収 で 納 税 することになり 利 便 性 が 低 下 する 上 記 の 状 況 を 改 善 し 納 税 義 務 者 からの 要 望 に 応 えるため 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 の 対 象 とならない 年 金 受 給 者 について 公 的 年 金 の 所 得 に 係 る 税 額 を 給 与 からの 特 別 徴 収 の 対 象 とすること - 12 -
(3) 特 別 徴 収 対 象 者 通 知 の 早 期 送 信 等 について 1 年 金 保 険 者 から 送 信 される 特 別 徴 収 対 象 者 通 知 を 遅 くとも5 月 10 日 までに 送 信 すること 2 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 停 止 の 通 知 を 送 信 してから 停 止 反 映 ま で2 箇 月 程 度 の 期 間 を 要 しているが 1 箇 月 程 度 で 反 映 すること 3 納 税 義 務 者 の 死 亡 後 に 特 別 徴 収 されたことによって 生 じる 過 誤 納 金 について ア 返 納 ( 返 納 不 要 ) 情 報 について 全 ての 年 金 保 険 者 から 迅 速 に データを 提 供 すること イ 納 税 義 務 者 の 死 亡 後 に 特 別 徴 収 されたことによる 過 誤 納 金 で 1 年 以 上 経 過 してもなお 返 納 が 確 定 しないものについては いっ たん 全 て 年 金 保 険 者 へ 還 付 又 は 全 て 遺 族 へ 還 付 することとし そ の 後 の 手 続 は 遺 族 と 年 金 保 険 者 の 間 で 行 うこと 1 特 別 徴 収 対 象 者 通 知 は 地 方 税 法 で5 月 25 日 までに 市 区 町 村 に 通 知 し なければならないと 規 定 されているが 地 方 税 法 に 定 める 期 日 では 納 税 通 知 書 ( 兼 税 額 決 定 通 知 書 )は6 月 中 旬 までに 発 送 しなくてはならないため 電 算 処 理 発 送 準 備 等 の 日 程 が 極 めて 厳 しい 状 況 にある 2 特 別 徴 収 停 止 の 通 知 は 送 信 した 月 の 翌 々 月 以 降 に 支 給 される 公 的 年 金 から 反 映 される そのため 本 来 徴 収 すべきでない 税 額 が 徴 収 され 納 税 義 務 者 又 は 年 金 保 険 者 に 対 して 多 くの 還 付 が 生 じるとともに 還 付 額 を 含 む 税 額 を 普 通 徴 収 により 徴 収 することとなり 納 税 の 利 便 性 が 損 なわれ 納 税 義 務 者 の 理 解 を 得 られにくい 状 況 が 生 じている 3ア 納 税 義 務 者 の 死 亡 後 に 特 別 徴 収 されたことによって 生 じた 過 誤 納 金 に ついては その 年 金 が 過 払 年 金 か 未 支 給 年 金 かによって 返 納 又 は 返 納 不 要 となるが 返 納 及 び 返 納 不 要 情 報 提 供 方 法 について 次 の 問 題 が 生 じて いる (ア) 日 本 年 金 機 構 からは 返 納 ( 返 納 不 要 ) 情 報 が 紙 媒 体 のみで 提 供 される ため システム 反 映 に 伴 うデータ 化 の 費 用 が 発 生 し 年 々 増 加 している (イ) 一 部 の 共 済 組 合 からは 返 納 不 要 情 報 は 提 供 されず 市 区 町 村 が 共 済 組 合 に 対 して 照 会 を 行 わなければならない 納 税 義 務 者 の 遺 族 へ 迅 速 に 還 付 手 続 を 行 うためにも 全 ての 年 金 保 険 者 から 返 納 及 び 返 納 不 要 情 報 をいただきたい また 情 報 提 供 は 年 間 ス ケジュールに 基 づき 統 一 様 式 のデータでお 願 いしたい - 13 -
イ 納 税 義 務 者 の 死 亡 後 に 特 別 徴 収 されたことによって 生 じた 過 誤 納 金 に ついては 年 金 保 険 者 からの 返 納 又 は 返 納 不 要 情 報 を 待 って 還 付 及 び 返 納 の 手 続 を 行 っているが 返 納 等 の 状 況 が 不 明 で 還 付 保 留 となっている ものが 多 数 存 在 する これらの 過 誤 納 金 を 未 還 付 のまま 放 置 すると 還 付 できないまま 時 効 を 迎 えてしまう 可 能 性 があり 市 税 還 付 事 務 の 上 でも 好 ましくない また 年 金 保 険 者 において 納 税 義 務 者 の 死 亡 が 事 後 確 認 されることな どにより 返 納 対 象 となった 場 合 は 年 金 保 険 者 から 納 税 義 務 者 の 遺 族 へ 返 納 請 求 していただきたい - 14 -
(4) 仮 特 別 徴 収 制 度 の 見 直 しについて 特 別 徴 収 税 額 の 増 減 に 伴 って 生 じる 仮 徴 収 税 額 と 本 徴 収 税 額 との 乖 離 を 平 準 化 できるよう 仮 特 別 徴 収 制 度 の 見 直 しを 行 うこと 現 行 の 仮 特 別 徴 収 制 度 は 前 年 度 2 月 分 の 税 額 を 仮 徴 収 税 額 としているた め 公 的 年 金 等 に 係 る 所 得 金 額 や 所 得 控 除 額 の 変 動 などにより ある 年 度 の 特 別 徴 収 税 額 が 大 きく 増 減 した 場 合 に 仮 徴 収 税 額 と 本 徴 収 税 額 が 乖 離 する 状 態 が 生 じ その 乖 離 は 翌 年 度 以 降 も 継 続 してしまうこととなる こうした 制 度 上 の 問 題 から 納 税 者 に 無 用 の 負 担 や 苦 情 が 生 じている 現 行 仮 徴 収 税 額 (4 月 6 月 8 月 )= 前 年 度 2 月 分 の 税 額 ( 単 位 : 円 ) 年 度 23 年 度 24 年 度 25 年 度 26 年 度 27 年 度 28 年 度 特 別 徴 収 税 額 60,300 42,000 60,300 60,300 60,300 60,300 4 月 10,000 10,100 3,900 16,200 3,900 16,200 仮 徴 収 6 月 10,000 10,100 3,900 16,200 3,900 16,200 8 月 10,000 10,100 3,900 16,200 3,900 16,200 10 月 10,100 3,900 16,200 3,900 16,200 3,900 本 徴 収 12 月 10,100 3,900 16,200 3,900 16,200 3,900 翌 2 月 10,100 3,900 16,200 3,900 16,200 3,900 ( 乖 離 額 ) (6,200) (12,300) (12,300) (12,300) (12,300) 特 別 徴 収 税 額 が 大 きく 変 動 した 24 年 度 に 仮 徴 収 税 額 と 本 徴 収 税 額 の 乖 離 が 生 じ ( 特 別 徴 収 税 額 が 元 に 戻 った 場 合 ) 翌 年 度 には 乖 離 が 拡 大 する この 乖 離 は 26 年 度 以 降 も 繰 り 返 し 継 続 してしまう このため 仮 徴 収 税 額 と 本 徴 収 税 額 との 乖 離 が 生 じた 場 合 に これを 長 期 に 継 続 させずに 平 準 化 させるための 制 度 変 更 が 急 務 である 具 体 的 には 仮 徴 収 税 額 を 決 定 する 方 法 について 以 下 に 例 示 する 見 直 し 案 のとおり 前 年 度 の 特 別 徴 収 税 額 ( 年 額 )を 算 定 の 基 礎 とする ことで 税 額 の 平 準 化 に 大 きな 効 果 が 期 待 できる 将 来 的 には 仮 特 別 徴 収 制 度 に 係 る 問 題 の 抜 本 的 な 解 決 を 目 指 しつつ 当 面 は 納 税 者 の 理 解 を 得 やすい 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 制 度 とするため こ うした 見 直 しを 行 うこととし 市 町 村 や 年 金 保 険 者 の 事 務 コスト 等 にも 配 慮 しつつ 早 期 に 協 議 調 整 の 上 仮 特 別 徴 収 制 度 の 改 善 に 努 めていただきた い - 15 -
見 直 し 案 仮 徴 収 税 額 は 前 年 度 特 別 徴 収 税 額 ( 年 額 )を 基 礎 として 決 定 する < 具 体 例 > 仮 徴 収 税 額 (4 月 6 月 8 月 ) = 前 年 度 特 別 徴 収 税 額 ( 年 額 )の6 分 の1 ( 単 位 : 円 ) 年 度 23 年 度 24 年 度 25 年 度 26 年 度 27 年 度 28 年 度 特 別 徴 収 税 額 60,300 42,000 60,300 60,300 60,300 60,300 仮 徴 収 本 徴 収 4 月 10,000 10,000 7,000 10,000 10,000 10,000 6 月 10,000 10,000 7,000 10,000 10,000 10,000 8 月 10,000 10,000 7,000 10,000 10,000 10,000 10 月 10,100 4,000 13,100 10,100 10,100 10,100 12 月 10,100 4,000 13,100 10,100 10,100 10,100 翌 2 月 10,100 4,000 13,100 10,100 10,100 10,100 乖 離 額 (6,000) 平 準 化 前 年 度 特 別 徴 収 税 額 ( 年 額 ) とは 便 宜 上 前 年 度 分 の 年 金 所 得 に 係 る 特 別 徴 収 税 額 ( 仮 徴 収 税 額 + 本 徴 収 税 額 ) としているが 公 的 年 金 からの 特 別 徴 収 が 開 始 する 初 年 度 は 仮 徴 収 税 額 がないため 適 用 に 当 たっては 公 的 年 金 等 に 係 る 所 得 に 係 る 所 得 割 額 及 び 均 等 割 額 の 合 算 額 をいうものとする - 16 -
10 固 定 資 産 税 等 の 優 先 徴 収 制 度 の 創 設 固 定 資 産 税 都 市 計 画 税 の 安 定 確 保 及 び 税 負 担 の 公 平 の 観 点 から 課 税 対 象 不 動 産 について 滞 納 処 分 による 差 押 えや 競 売 等 の 手 続 が 開 始 され た 場 合 に 手 続 開 始 後 に 納 期 限 が 到 来 する 固 定 資 産 税 都 市 計 画 税 をそ の 換 価 代 金 から 優 先 的 に 徴 収 する 制 度 を 創 設 すること 固 定 資 産 の 所 有 者 に 課 税 される 固 定 資 産 税 都 市 計 画 税 は ほとんどの 場 合 課 税 対 象 不 動 産 について 不 動 産 の 価 格 を 上 回 る 抵 当 権 等 が 設 定 され 納 税 よりも 抵 当 権 者 等 への 返 済 が 優 先 される 事 態 が 生 じている その 結 果 毎 年 課 税 される 固 定 資 産 税 都 市 計 画 税 の 滞 納 が 累 増 している これは 抵 当 権 等 が 設 定 された 後 に 固 定 資 産 税 都 市 計 画 税 が 新 たに 毎 年 課 税 されるためで 現 行 制 度 では 常 に 課 税 対 象 不 動 産 に 設 定 された 抵 当 権 等 に 劣 後 することから 当 該 不 動 産 について 滞 納 処 分 を 進 めることができず また 競 売 等 の 強 制 換 価 手 続 からも 徴 収 することができない 適 法 に 課 税 された 固 定 資 産 税 都 市 計 画 税 が 制 度 上 徴 収 できないことは 市 町 村 の 基 幹 税 目 である 固 定 資 産 税 都 市 計 画 税 の 安 定 確 保 や 税 負 担 の 公 平 の 観 点 から 著 しく 不 合 理 で 大 きな 損 失 である そこで 上 のとおり 固 定 資 産 税 都 市 計 画 税 の 徴 収 制 度 の 改 善 を 要 望 する - 17 -
固 定 資 産 税 等 の 徴 収 に 関 する 現 状 適 法 に 課 税 された 固 定 資 産 税 等 が 徴 収 できないことは 制 度 上 の 問 題 点 1 指 定 都 市 の 市 税 未 収 額 に 占 める 固 定 資 産 税 等 の 割 合 が 大 幅 に 増 加 している 平 成 3 年 度 1,446 億 円 平 成 22 年 度 2,320 億 円 2 現 行 制 度 では 新 たに 課 税 される 固 定 資 産 税 等 は 常 に 抵 当 権 等 に 劣 後 する ため 徴 収 が 確 保 できない その 他 1,018 億 円 固 定 資 産 税 等 428 億 円 (29.6%) その 他 1,378 億 円 固 定 資 産 税 等 942 億 円 (40.6%) 徴 収 確 保 が 見 込 まれるもの 29.6% 現 行 法 上 抵 当 権 等 に 劣 後 し 徴 収 が 確 保 できないもの 70.4% ( 注 ) 不 動 産 を 差 し 押 さえた100 万 円 以 上 の 滞 納 物 件 による ( 平 成 22 年 度 実 績 を 基 に 集 計 ) - 18 -
11 税 制 改 正 に 伴 う 地 方 税 法 の 改 正 時 期 税 条 例 の 改 正 に 係 る 地 方 議 会 での 審 議 時 間 が 十 分 確 保 されるよう ま た 住 民 への 周 知 期 間 が 十 分 確 保 できるよう 地 方 税 法 の 改 正 時 期 につ いて 配 慮 すること 地 方 税 法 の 改 正 に 伴 う 税 条 例 の 改 正 は 住 民 の 生 活 に 多 大 な 影 響 を 与 える ものであることから 住 民 の 意 思 を 代 表 する 地 方 議 会 での 十 分 な 審 議 を 得 た 上 で 議 決 により 行 われることに 加 え 住 民 への 周 知 期 間 が 十 分 確 保 されるこ とが 適 切 である 地 方 税 法 の 改 正 時 期 等 平 成 19 年 度 平 成 20 年 度 平 成 21 年 度 平 成 22 年 度 平 成 23 年 度 平 成 24 年 度 ( 法 律 第 4 号 ) ( 法 律 第 21 号 ) ( 法 律 第 9 号 ) ( 法 律 第 4 号 ) ( 法 律 第 83 号 ) ( 法 律 第 17 号 ) 可 決 日 3 月 23 日 4 月 30 日 3 月 27 日 3 月 24 日 6 月 22 日 3 月 30 日 公 布 日 3 月 30 日 4 月 30 日 3 月 31 日 3 月 31 日 6 月 30 日 3 月 31 日 施 行 日 4 月 1 日 4 月 30 日 4 月 1 日 4 月 1 日 6 月 30 日 4 月 1 日 注 施 行 日 については 改 正 条 項 のうち 施 行 が 最 も 早 いものに 係 る 日 を 掲 載 している 可 決 日 から 施 行 日 までの 期 間 が 短 すぎるので 地 方 議 会 での 審 議 時 間 と 住 民 への 周 知 期 間 が 十 分 確 保 できない! - 19 -
12 地 方 税 制 に 関 する 指 定 都 市 の 意 見 の 反 映 指 定 都 市 の 代 表 者 を 国 と 地 方 の 協 議 の 場 の 構 成 員 とし 地 方 税 制 に 関 して 大 都 市 という 観 点 を 踏 まえた 指 定 都 市 の 意 見 を 反 映 させること 国 と 地 方 の 協 議 の 場 が 法 制 化 され 関 係 大 臣 と 地 方 六 団 体 の 代 表 者 による 協 議 が 行 われているが 指 定 都 市 の 代 表 者 は 国 と 地 方 の 協 議 の 場 に 参 加 を 認 められていない しかしながら 地 方 税 制 に 関 する 地 方 の 声 を 十 分 に 反 映 していくためには 大 都 市 という 観 点 も 含 めた 多 様 な 地 域 の 意 見 を 直 接 聴 取 すべきであると 考 え る ついては 社 会 経 済 の 変 化 に 対 応 し 地 方 の 実 態 に 即 した 地 方 税 制 を 確 立 するために 最 も 自 立 した 基 礎 自 治 体 であり また 大 都 市 特 有 の 役 割 と 財 政 需 要 をもつ 指 定 都 市 の 代 表 者 を 国 と 地 方 の 協 議 の 場 の 構 成 員 に 加 え 地 方 税 制 に 関 して 直 接 意 見 を 聴 取 し その 意 見 を 十 分 反 映 させることが 必 要 であ る 国 と 地 方 の 協 議 の 場 に 関 する 法 律 ( 抄 ) ( 構 成 及 び 運 営 ) 第 2 条 協 議 の 場 は 次 に 掲 げる 者 をもって 構 成 する 一 内 閣 官 房 長 官 二 内 閣 府 設 置 法 第 九 条 第 一 項 の 規 定 により 置 かれた 特 命 担 当 大 臣 のう ち 同 法 第 四 条 第 一 項 第 三 号 の 二 の 改 革 に 関 する 事 務 を 掌 理 する 職 にあ る 者 三 総 務 大 臣 四 財 務 大 臣 五 前 各 号 に 掲 げる 者 のほか 国 務 大 臣 のうちから 内 閣 総 理 大 臣 が 指 定 す る 者 六 都 道 府 県 知 事 の 全 国 的 連 合 組 織 ( 地 方 自 治 法 ( 昭 和 二 十 二 年 法 律 第 六 十 七 号 ) 第 二 百 六 十 三 条 の 三 第 一 項 に 規 定 する 全 国 的 連 合 組 織 で 同 項 の 規 定 による 届 出 をしたものをいう 以 下 同 じ )を 代 表 する 者 一 人 七 都 道 府 県 議 会 の 議 長 の 全 国 的 連 合 組 織 を 代 表 する 者 一 人 八 市 長 の 全 国 的 連 合 組 織 を 代 表 する 者 一 人 九 市 議 会 の 議 長 の 全 国 的 連 合 組 織 を 代 表 する 者 一 人 十 町 村 長 の 全 国 的 連 合 組 織 を 代 表 する 者 一 人 十 一 町 村 議 会 の 議 長 の 全 国 的 連 合 組 織 を 代 表 する 者 一 人 2-10 省 略 - 20 -