連 合 第 13 回 中 央 執 行 委 員 会 確 認 /2012.10.18(2012.11.26 改 訂 ) 連 合 改 正 労 働 契 約 法 に 関 する 取 り 組 みについて 1. 改 正 法 成 立 の 経 緯 改 正 労 働 契 約 法 が 2012 年 8 月 3 日 に 成 立 し 同 年 8 月 10 日 に 公 布 された 今 回 の 改 正 内 容 のうち いわゆる 雇 止 め 法 理 の 制 定 法 化 の 規 定 については 8 月 10 日 ( 公 布 日 )に 施 行 された 無 期 労 働 契 約 への 転 換 規 定 期 間 の 定 めを 理 由 とする 不 合 理 な 労 働 条 件 の 禁 止 規 定 については 2013 年 4 月 1 日 とする 旨 の 政 令 案 要 綱 が 第 101 回 労 働 条 件 分 科 会 (2012 年 9 月 19 日 )において 諮 問 された その 他 クーリング 期 間 に 関 する 労 働 契 約 法 第 十 八 条 第 一 項 の 通 算 契 約 に 関 する 基 準 を 定 める 省 令 案 要 綱 契 約 更 新 の 判 断 基 準 の 明 示 に 関 する 労 働 基 準 法 施 行 規 則 の 一 部 を 改 正 する 省 令 案 要 綱 についても 諮 問 され 2012 年 10 月 10 日 に 答 申 され 同 月 26 日 に 公 布 された 改 正 法 の 施 行 を 見 据 え 以 下 の 取 り 組 みを 行 う 2. 構 成 組 織 単 組 の 取 り 組 み (1) 無 期 転 換 促 進 の 取 り 組 み 法 律 で 通 算 5 年 を 超 える 場 合 となっている 有 期 契 約 労 働 者 の 無 期 労 働 契 約 へ の 転 換 について 5 年 より 短 い 期 間 で 転 換 させるよう 労 使 協 議 を 行 い 労 働 協 約 又 は 就 業 規 則 の 規 定 として 具 体 化 する 法 律 上 無 期 労 働 契 約 への 転 換 は いわゆる 正 社 員 転 換 を 義 務 付 けるもので はないが 法 改 正 の 趣 旨 を 踏 まえ 無 期 転 換 後 は 原 則 正 社 員 とする 制 度 (パ ートタイム 労 働 者 については 短 時 間 正 社 員 を 含 む)を 設 ける また 既 に 正 社 員 転 換 制 度 などを 設 けている 場 合 には 法 改 正 を 踏 まえて 制 度 内 容 の 見 直 しを 行 う 派 遣 労 働 者 の 通 算 契 約 期 間 は 派 遣 元 事 業 主 との について 計 算 される 通 算 契 約 期 間 の 5 年 を たとえば 3 年 に 短 縮 するように 労 使 で 話 し 合 う 無 期 転 換 権 は 当 該 の 初 日 から 期 間 満 了 日 までの 間 行 使 することがで きる しかし 次 の 契 約 更 新 がなされないままにこの 日 を 過 ぎてしまった 場 合 には 無 期 転 換 権 は 行 使 できないこととなるので 有 期 契 約 労 働 者 に 対 して 無 期 転 換 の 申 込 みが 可 能 である 期 間 を 周 知 しておくことが 重 要 である 有 期 契 約 労 働 者 についてすでに 正 社 員 への 登 用 制 度 が 設 けられている 場 合 には 例 え ば の 通 算 契 約 期 間 が 3 年 経 過 後 の 労 働 者 には 正 社 員 転 換 の 受 験 資 格 を 付 与 するなどの 取 り 組 みを 行 う 通 算 契 約 期 間 のカウントは 法 施 行 日 である 2013 年 4 月 1 日 以 後 に 締 結 更 新 された が 対 象 となる ただし 法 を 上 回 る 取 り 組 みとして 法 施 行 日 前 の 契 約 期 間 も 通 算 契 約 期 間 のカウントに 含 めることを 求 め その 結 果 通 算 契 約 期 間 が 5 年 を 超 える 有 期 契 約 労 働 者 については 法 が 定 める 通 算 契 約 期 間 の 5 年 経 過 を 待 つ ことなく 無 期 転 換 を 目 指 す (2) 無 期 転 換 後 の 労 働 条 件 の 対 応 無 期 転 換 後 の 労 働 条 件 については 法 律 上 別 段 の 定 めがある 部 分 を 除 いて 同 一 となっているが 時 の 低 い 処 遇 で 固 定 化 されないよう 無 期 転 換 後 の 労 働 条 件 については 引 き 上 げをめざして 継 続 的 に 労 使 協 議 を 行 い
労 働 協 約 又 は 就 業 規 則 の 規 定 として 具 体 化 する また 別 段 の 定 め による 労 働 条 件 の 引 き 下 げは 認 めない 前 掲 (1)のとおり 無 期 転 換 後 の 労 働 者 は 正 社 員 化 することを 目 指 して 取 り 組 む 無 期 転 換 後 の 労 働 条 件 については 無 期 転 換 後 の 労 働 者 に 適 用 される 就 業 規 則 を 新 た に 整 備 するよう 労 使 協 議 を 行 う また 無 期 転 換 後 の 労 働 者 は 労 働 協 約 が 及 ぶよ う 労 働 協 約 上 の 組 合 員 とする 無 期 転 換 後 に 適 用 される 労 働 条 件 が 広 域 配 転 条 項 労 働 時 間 の 大 幅 変 更 など 無 期 転 換 の 申 込 みを 抑 制 するような 内 容 にならないように 人 事 管 理 の 必 要 性 妥 当 性 処 遇 水 準 などに 留 意 し 労 使 協 議 を 行 う 仮 に 無 期 転 換 後 に 適 用 される 労 働 条 件 に 広 域 配 転 条 項 など 正 社 員 と 同 程 度 の 内 容 が 盛 り 込 まれる 場 合 には 処 遇 のみ 低 い 第 二 正 社 員 的 な 取 扱 いがなされないよう 賃 金 等 の 処 遇 についても 正 社 員 と 同 程 度 とするよ う 取 り 組 む なお 職 務 の 内 容 などが 変 更 されないにもかかわらず 無 期 転 換 後 における 労 働 条 件 を 従 前 よりも 低 下 させることは 労 働 条 件 の 不 利 益 変 更 にあたり 無 期 転 換 の 申 込 みを 事 実 上 抑 制 することとなるため 認 めない (3) 無 期 転 換 の 申 込 み 権 に 関 する 周 知 無 期 転 換 の 申 込 み 権 が 発 生 する 要 件 とその 行 使 可 能 期 間 について 周 知 し 雇 い 入 れ 時 毎 回 の 契 約 更 新 時 に 書 面 で 明 示 するよう 使 用 者 に 求 める また 無 期 転 換 の 申 込 みは 書 面 など 記 録 に 残 る 形 で 行 うことについても 周 知 する 無 期 転 換 の 申 込 み 権 は 当 該 契 約 期 間 中 に 通 算 契 約 期 間 が5 年 を 超 えることとなる 有 期 労 働 契 約 の 初 日 から 期 間 満 了 日 までの 間 行 使 することができる このため 法 施 行 日 から5 年 の 経 過 を 待 たずに 無 期 転 換 の 申 込 み 権 が 発 生 することもあることに 留 意 する( 図 1 参 照 ) 無 期 転 換 の 申 込 み 権 を 当 該 の 満 了 日 までに 行 使 しなかった 場 合 であって も 再 度 が 更 新 された 場 合 には 新 たに 更 新 された の 満 了 日 までの 間 に 無 期 転 換 の 申 込 み 権 を 行 使 することが 可 能 となる( 図 2 参 照 ) 有 期 契 約 労 働 者 にあらかじめ 無 期 転 換 の 申 込 み 権 を 放 棄 させること( 例 えば 採 用 時 や 契 約 更 新 時 の 条 件 として 無 期 転 換 の 申 込 み 権 の 放 棄 を 求 めることなど)は 法 改 正 の 趣 旨 を 損 なうものであり 公 序 良 俗 違 反 として 許 されない 労 働 者 が 無 期 転 換 の 申 込 み 権 を 行 使 したにもかかわらず の 満 了 日 に 契 約 を 終 了 させることは 無 期 転 換 の 申 込 み 権 の 行 使 によってすでに 成 立 している 無 期 労 働 契 約 の 解 約 にあたる したがって こうした 場 合 は 無 期 労 働 契 約 の 解 雇 として 労 契 法 16 条 の 解 雇 権 濫 用 法 理 が 適 用 される 無 期 転 換 の 申 込 み 権 については 使 用 者 に 対 し 厚 労 省 モデル 労 働 条 件 通 知 書 を 活 用 した 上 で その 他 欄 に 無 期 転 換 の 申 込 み 権 を 行 使 できる 具 体 的 な 期 間 を 個 々の 有 期 労 働 契 約 者 ごとに 記 載 するように 求 める 無 期 転 換 の 申 込 みを 書 面 で 行 う 場 合 でも 無 期 労 働 契 約 転 換 申 込 書 を 受 け 取 ったか 否 かで 会 社 側 とトラブルにならないよう 書 面 に 加 えて 例 えばメールでも 申 込 みを 行 い その 送 信 記 録 を 残 しておくといった 対 応 を 行 う (4) クーリング 期 間 の 悪 用 防 止
無 期 化 逃 れの 目 的 での 派 遣 請 負 形 態 への 切 り 替 えなどが 行 われないよう 使 用 者 及 び 有 期 契 約 労 働 者 への 周 知 徹 底 など クーリング 期 間 の 悪 用 を 防 止 す る 取 り 組 みを 行 う クーリング 期 間 は 通 算 契 約 期 間 が1 年 以 上 の 場 合 は6ヶ 月 以 上 1 年 未 満 の 場 合 は 通 算 契 約 期 間 の2 分 の1 以 上 の 期 間 が 必 要 である 無 期 化 を 免 れる 意 図 の 下 に 派 遣 形 態 や 請 負 形 態 を 偽 装 して 形 式 的 に 使 用 者 を 代 えた にすぎないと 認 められるようなケースについては 法 の 適 用 逃 れであって 通 算 契 約 期 間 としてカウントされることが 国 会 答 弁 で 確 認 され 行 政 通 達 も 発 出 されている ことに 留 意 する 改 正 労 働 者 派 遣 法 では 離 職 した 労 働 者 を 離 職 後 1 年 以 内 に 派 遣 労 働 者 として 受 け 入 れることも 禁 止 された 無 期 化 逃 れの 目 的 のもと クーリング 期 間 の 濫 用 的 利 用 がなされないよう 点 検 取 り 組 みを 進 める (5) 雇 止 め 法 理 の 周 知 有 期 契 約 労 働 者 に 対 し が 反 復 更 新 により 無 期 労 働 契 約 と 実 質 的 に 異 ならない 状 態 で 存 在 している 場 合 または の 期 間 満 了 後 の 雇 用 継 続 につき 合 理 的 期 待 が 認 められる 場 合 には 雇 止 めが 認 められない 場 合 があることを 周 知 する 労 働 者 が 雇 用 継 続 に 対 して 抱 いた 合 理 的 期 待 に 関 しては 契 約 が1 回 以 上 更 新 されていることは 必 ずしも 必 要 ではない いわゆる 雇 止 め 法 理 においても 更 新 が 一 回 もなくても 合 理 的 期 待 が 認 められた 判 決 がある( 龍 神 タクシー 事 件 大 阪 高 判 平 3/1/16: 契 約 期 間 1 年 の 臨 時 雇 運 転 手 について 当 該 会 社 における 臨 時 雇 運 転 手 制 度 創 設 以 来 自 己 都 合 で 退 職 する 者 以 外 は 雇 用 を 継 続 され 正 規 運 転 手 に 欠 員 が 生 じた 時 は 正 規 運 転 手 に 登 用 されてきた 事 案 ) 菅 野 労 働 法 192 頁 雇 用 継 続 に 対 する 合 理 的 期 待 は 労 契 法 19 条 2 号 の 法 文 上 では 満 了 時 となっ ている しかし 雇 止 めに 関 する 裁 判 例 と 同 様 最 初 の の 締 結 時 から 雇 止 めされた の 満 了 時 までの 間 におけるあらゆる 事 情 が 総 合 的 に 勘 案 され ることが 国 会 答 弁 で 確 認 され 行 政 通 達 も 発 出 されている 判 例 法 理 を 制 定 法 化 した 労 契 法 19 条 の 効 果 は 同 一 の 条 件 での の 更 新 であって 無 期 契 約 とされることなく が 一 回 更 新 されるにとどまる ただし の 通 算 契 約 期 間 が 5 年 となる 直 前 で(あと1 回 の 契 約 更 新 で 5 年 を 超 える 場 合 に) 雇 止 めにあってしまい 19 条 により 雇 止 めの 有 効 性 を 争 う 場 合 裁 判 等 の 場 面 で 併 せて 18 条 の 無 期 転 換 の 申 込 みを 主 張 しておけば 雇 止 めが 無 効 である と 認 められた 際 には 有 期 契 約 が 更 新 されて 通 算 契 約 期 間 が 5 年 を 超 えることとなり その 結 果 無 期 転 換 の 申 込 み 権 が 発 生 することになるので 無 期 転 換 をすることも 可 能 となる (6) 雇 止 めを 争 う 場 合 の 契 約 更 新 の 申 込 み に 関 する 周 知 雇 止 めを 不 服 として 争 う 場 合 には 使 用 者 に 対 する 契 約 更 新 の 申 込 みを 行 う 必 要 がある 旨 を 周 知 する その 際 更 新 の 申 込 みは 書 面 など 記 録 に 残 る 形 で
行 うことについても 併 せて 周 知 する 雇 止 めを 争 う 場 合 の 契 約 更 新 の 申 込 み(19 条 )については 契 約 満 了 日 までしか 行 使 できない 無 期 転 換 の 申 込 み(18 条 )とは 異 なり 契 約 期 間 終 了 後 も 遅 滞 のない 範 囲 で 行 使 でき 正 当 な 又 は 合 理 的 な 理 由 による 申 込 みの 遅 滞 は 許 容 される また 契 約 更 新 の 申 込 み(19 条 )をしたことの 主 張 立 証 については 労 働 審 判 など ADR への 申 立 てなどによって 雇 止 めに 異 議 があることが 使 用 者 に 直 接 又 は 間 接 に 伝 えられたことで 足 りることが 国 会 答 弁 で 確 認 されており 行 政 通 達 も 発 出 されている しかし 契 約 更 新 の 申 込 み 日 をめぐってトラブルにならないよう 雇 止 めを 不 服 に 思 ったら す ぐに 申 込 みをメールなどで 行 い その 送 信 記 録 も 残 しておくといった 対 応 を 行 う (7) 有 期 契 約 労 働 者 の 労 働 条 件 全 般 の 点 検 均 等 均 衡 待 遇 の 実 現 に 向 けて 有 期 契 約 労 働 者 のすべての 労 働 条 件 につい て 同 一 企 業 の 期 間 の 定 めのない 労 働 者 との 相 違 の 有 無 内 容 について 点 検 を 行 う なお 同 一 企 業 については 事 業 所 単 位 ではなく 法 人 単 位 で 考 える ものとする 同 一 企 業 については 条 文 では 同 一 の 使 用 者 と 規 定 されている 同 一 の 使 用 者 とは 労 働 契 約 を 締 結 する 法 律 上 の 主 体 が 同 一 であることを 意 味 しており 事 業 場 単 位 ではない したがって 特 に 全 国 展 開 をしている 企 業 においては 不 合 理 な 労 働 条 件 の 差 異 を 点 検 するにあたって この 点 に 留 意 する (8) 職 務 内 容 などの 異 同 に 関 する 分 析 検 討 上 記 (7)の 点 検 の 結 果 労 働 条 件 に 相 違 がある 場 合 有 期 契 約 労 働 者 と 期 間 の 定 めのない 労 働 者 の1 職 務 内 容 2 職 務 の 内 容 や 配 置 の 変 更 の 範 囲 3その 他 の 事 情 ( 合 理 的 な 労 使 慣 行 など)などの 異 同 について 分 析 を 行 い 当 該 相 違 が 合 理 的 理 由 となるかについて 検 討 する 20 条 が 禁 止 する 不 合 理 な 労 働 条 件 に 当 たる 場 合 は 当 該 労 働 条 件 は 無 効 となり 不 法 行 為 として 損 害 賠 償 の 対 象 となる また 不 合 理 であり 無 効 とされた 労 働 条 件 は 基 本 的 には 無 期 契 約 労 働 者 と 同 じ 労 働 条 件 が 認 められることが 国 会 答 弁 で 確 認 され 行 政 通 達 も 発 出 されている 20 条 の 労 働 条 件 には 賃 金 や 労 働 時 間 等 の 狭 義 の 労 働 条 件 のみならず 労 働 契 約 の 内 容 となっている 災 害 補 償 人 事 事 項 服 務 規 律 教 育 訓 練 付 随 義 務 福 利 厚 生 等 労 働 者 に 対 する 一 切 の 待 遇 を 包 含 する 20 条 の 不 合 理 性 の 判 断 は 有 期 契 約 労 働 者 と 無 期 契 約 労 働 者 との 間 の 労 働 条 件 の 相 違 について 職 務 の 内 容 当 該 職 務 の 内 容 及 び 配 置 の 変 更 の 範 囲 その 他 の 事 情 を 考 慮 し て 個 々の 労 働 条 件 ごとに 判 断 される とりわけ 通 勤 手 当 食 堂 の 利 用 安 全 管 理 などについて 労 働 条 件 を 相 違 させることは 職 務 の 内 容 当 該 職 務 の 内 容 及 び 配 置 の 変 更 の 範 囲 その 他 の 事 情 を 考 慮 して 特 段 の 理 由 がない 限 り 合 理 的 とは 認 められない 旨 の 行 政 通 達 が 発 出 されていることに 留 意 する 20 条 の 労 働 者 の 業 務 の 内 容 及 び 当 該 業 務 に 伴 う 責 任 の 程 度 とは 労 働 者 が 現 に 従 事 している 業 務 の 内 容 及 び 当 該 業 務 に 伴 う 責 任 の 程 度 を 当 該 職 務 の 内 容 及 び 配 置 の
変 更 の 範 囲 とは 今 後 の 見 込 みも 含 め 異 動 昇 進 といった 人 事 異 動 等 の 有 無 及 び これに 伴 い 変 更 される 職 務 の 内 容 の 範 囲 を それぞれ 指 す その 他 の 事 情 とは 合 理 的 な 労 使 の 慣 行 労 働 者 の 従 前 の 職 務 の 成 果 意 欲 能 力 経 験 等 の 諸 事 情 が 想 定 されている したがって その 他 の 事 情 については 労 使 協 議 の 際 に 労 働 条 件 格 差 に 影 響 を 与 える 真 に 合 理 性 のある 事 由 に 限 定 するように 協 議 を 行 う 20 条 の 不 合 理 な 労 働 条 件 の 禁 止 は 同 一 使 用 者 の 下 で 有 期 契 約 労 働 者 と 無 期 労 働 契 約 者 との 間 の 労 働 条 件 の 差 異 についてである したがって から 無 期 労 働 契 約 へ 転 換 した 労 働 者 と 採 用 時 から 無 期 契 約 である 労 働 者 ( 正 社 員 など)との 間 を 含 め 無 期 契 約 労 働 者 同 士 の 差 異 には 及 ばない 今 回 の 法 改 正 前 は 無 期 契 約 労 働 者 間 の 労 働 条 件 格 差 については 同 一 労 働 同 一 賃 金 における 賃 金 格 差 が 課 題 となってお り そこでの 不 合 理 な 格 差 は 公 序 良 俗 違 反 ( 民 法 90 条 )や 権 利 濫 用 の 禁 止 や 信 義 則 などの 一 般 条 項 の 解 釈 にあたって 考 慮 される 労 契 法 3 条 2 項 の 均 衡 考 慮 義 務 違 反 の 問 題 とされていた しかし 今 回 の 20 条 の 創 設 により 無 期 転 換 前 の の 段 階 で 採 用 時 からの 無 期 契 約 労 働 者 との 間 の 不 合 理 な 労 働 条 件 の 差 異 は 解 消 され そ の 後 に 無 期 転 換 した 際 の 労 働 条 件 はすでに 不 合 理 性 が 解 消 された 状 態 のものとなるべ きである したがって 労 働 組 合 としては 有 期 契 約 労 働 者 に 無 期 転 換 の 申 込 み 権 が 生 じる 前 の 段 階 で 20 条 にもとづき 不 合 理 な 労 働 条 件 が 是 正 されるように 労 使 協 議 を 行 うなど 取 り 組 みを 進 める (9) 労 働 条 件 の 是 正 に 向 けた 労 使 協 議 上 記 (8)の 検 討 の 結 果 労 働 条 件 を 相 違 させることに 合 理 性 が 無 いと 判 断 され る 場 合 は 労 働 条 件 の 是 正 に 向 けた 労 使 協 議 を 行 う 特 に 通 勤 手 当 食 堂 やロッカーの 利 用 などの 福 利 厚 生 災 害 時 の 備 品 の 貸 与 などの 安 全 管 理 慶 弔 休 暇 などの 休 日 休 暇 制 度 などについては 働 き 方 に 関 係 なく 同 一 の 労 働 条 件 とする 労 使 協 議 にあたっては 連 合 改 正 パートタイム 労 働 法 を 職 場 にいかす 取 り 組 み 指 針 (2008.2.15) 均 等 待 遇 の 判 断 基 準 と 実 践 の 方 法 (2003.2.14)を 参 考 にする (10) 組 織 化 の 推 進 有 期 契 約 労 働 者 の 組 織 化 の 取 り 組 みを 促 進 する 特 に 無 期 転 換 した 労 働 者 については 確 実 に 組 合 員 とする 3. 連 合 本 部 の 取 り 組 み 残 された 課 題 について 引 き 続 き 検 討 するとともに 2013 春 季 生 活 闘 争 の 取 り 組 み と 連 動 した 運 動 展 開 を 行 う また 改 正 法 に 関 する 周 知 広 報 器 材 を 作 成 する 18 条 の 無 期 転 換 する 仕 組 みに 関 しては 無 期 転 換 の 申 込 み 権 が 発 生 する 期 間 ( 通 算 契 約 期 間 5 年 超 )の 手 前 で 雇 止 めがなされたり クーリング 期 間 が 濫 用 的 に 利 用 されるとい ったような 規 制 逃 れが 発 生 するおそれも 考 えられる したがって 18 条 については 附 則 で 法 施 行 後 8 年 経 過 後 に 施 行 状 況 をふまえた 検 証 見 直 しを 行 うことが 予 定 されている が これに 先 駆 けて 雇 止 め 等 の 抑 制 策 を 検 討 するとともに 無 期 転 換 の 状 況 などの 検 証 に 努 める 18 条 をはじめとして 改 正 法 の 規 定 には 複 雑 でその 内 容 が 理 解 しにくいものが 多 いといっ た 指 摘 があることを 踏 まえ 改 正 法 の 趣 旨 内 容 に 関 するわかりやすい 器 材 を 作 成 する
4. 地 方 連 合 会 の 取 り 組 み 改 正 法 の 内 容 の 周 知 理 解 促 進 に 向 けた 学 習 会 を 実 施 する なお 今 回 の 法 改 正 は 企 業 内 労 働 組 合 での 労 使 協 議 に 限 らず 地 域 ユニオンに 加 盟 する 労 働 組 合 員 の 労 働 条 件 への 対 応 が 必 要 であり 必 要 によっては 団 体 交 渉 などでの 対 応 を 行 う
参 考 3:2012 春 季 生 活 闘 争 方 針 < 抜 粋 > (3) 非 正 規 労 働 者 の 労 働 条 件 改 善 の 取 り 組 み 非 正 規 労 働 者 の 労 働 条 件 改 善 の 取 り 組 みは パート 有 期 契 約 共 闘 を 中 心 に 非 正 規 共 闘 を 強 化 し 取 り 組 みを 展 開 する なお 構 成 組 織 単 組 の 実 情 に 応 じて 要 求 要 請 項 目 を 設 定 し 推 進 することとする 1) 非 正 規 労 働 者 に 関 するコンプライアンスの 徹 底 については すべての 組 合 が 取 り 組 む 2)パートタイム 労 働 者 だけでなく 派 遣 労 働 者 等 間 接 労 働 者 を 含 む 非 正 規 労 働 者 の 労 働 条 件 改 善 の 取 り 組 みを 展 開 する 3) 重 点 項 目 を 基 本 に 正 社 員 登 用 制 度 の 創 設 等 非 正 規 労 働 者 の 正 規 化 の 促 進 均 等 均 衡 待 遇 に 向 けた 時 間 給 の 引 き 上 げをはかるとともに 福 利 厚 生 等 の 不 合 理 な 適 用 についての 点 検 是 正 を 行 う 等 総 合 的 な 労 働 条 件 向 上 の 取 り 組 みを 展 開 する また 改 正 パートタイム 労 働 法 の 定 着 徹 底 に 向 け 以 下 の 課 題 に 取 り 組 む [1] 連 合 パート 労 働 者 等 ガイドライン 補 強 版 (2009 年 )を 活 用 した 職 場 での 点 検 活 動 を 推 進 す る [2]パートタイム 労 働 法 の 遵 守 徹 底 に 関 する 経 営 側 との 協 議 パートタイム 労 働 法 などパートタ イム 労 働 者 に 関 する 法 律 が 遵 守 されているか 点 検 活 動 もあわせて 実 施 する 参 考 4:2012 春 季 生 活 闘 争 パート 有 期 契 約 共 闘 方 針 < 抜 粋 > 1. 均 等 均 衡 待 遇 実 現 を 含 めた 総 合 的 な 労 働 条 件 向 上 への 取 り 組 み 産 別 単 組 は パートタイム 労 働 法 の 遵 守 を 徹 底 するとともに ガイドライン を 活 用 しながら それぞれの 実 情 に 応 じて 中 期 的 重 点 項 目 を 設 定 し 均 等 均 衡 待 遇 実 現 を 含 めた 総 合 的 な 労 働 条 件 向 上 へ 向 けた 取 り 組 みを 推 進 する 2012 春 季 生 活 闘 争 においては 昨 年 に 引 き 続 き 重 点 項 目 を 設 定 し 参 加 産 別 が 連 携 して 取 り 組 み 最 大 限 の 成 果 獲 得 をめざす 2012 重 点 項 目 1 正 社 員 への 転 換 ルールの 明 確 化 導 入 促 進 2 昇 給 ルールの 明 確 化 3 一 時 金 の 支 給 4 通 勤 費 駐 車 料 金 慶 弔 休 暇 に 加 え 福 利 厚 生 全 般 に 関 する 取 り 組 み 5 正 社 員 と 同 様 の 時 間 外 割 増 率 適 用 正 規 労 働 者 の 割 増 賃 金 が 法 定 内 残 業 でも 時 間 外 割 増 率 の 適 用 対 象 となる 場 合 ( 例 えば 所 定 労 働 時 間 が 7.15H で それ 以 降 に 割 増 賃 金 が 適 用 される 場 合 )であれば パート 労 働 者 等 にも 同 率 の 時 間 外 割 増 率 を 適 用 する 参 考 5: 連 合 改 正 パートタイム 労 働 法 を 職 場 にいかす 取 り 組 み 指 針 (2008.2.15)< 抜 粋 > 2. 労 働 協 約 化 に 取 り 組 む (1) 以 下 の1~3の 課 題 について 必 要 な 場 合 の 見 直 しを 含 め 均 等 待 遇 の 判 断 基 準 と 実 践 方 法 ( 資 料 2)を 参 考 に 労 働 協 約 化 に 取 り 組 む 1パートタイム 労 働 者 固 有 の 制 度 を 整 備 する ( 例 : 正 社 員 への 転 換 制 度 の 導 入 就 業 規 則 の 整 備 など) 2 働 き 方 に 関 係 なく 全 員 に 適 用 される 労 働 条 件 ( 例 : 休 日 休 暇 制 度 通 勤 手 当 など) 3 時 間 比 例 を 考 慮 しながら 整 備 する( 例 : 職 務 関 連 手 当 一 時 金 など) 特 に 下 記 の 課 題 については 改 正 パートタイム 労 働 法 を 上 回 る 要 求 として 積 極 的 に 取 り 組 む 通 勤 手 当 正 社 員 と 支 給 基 準 を 同 様 とする 慶 弔 休 暇 正 社 員 と 付 与 基 準 を 同 様 とする 人 事 制 度 正 社 員 への 転 換 制 度 を 導 入 する (2) いわゆる 疑 似 パート について 正 社 員 と 働 き 方 人 材 活 用 などが 実 質 的 に 異 ならない 労 働 者 については 改 正 パートタイム 労 働 法 に 基 づき 正 社 員 への 転 換 若 しくは 同 一 労 働 条 件 とする
図 1: 無 期 転 換 の 申 込 み 権 : 第 18 条 関 係 1 施 行 通 達 ( 基 発 0810 第 2 号 ): 第 5 4(2)エ 連 合 作 成 無 期 転 換 の 申 込 み 可 能 期 間 5 年 2 年 2 年 2 年 無 期 転 換 の 申 込 みは 5 年 をまた ぐ の 始 期 から 行 使 できる(5 年 より 前 でも 行 使 可 ) 図 2: 無 期 転 換 の 申 込 み 権 : 第 18 条 関 係 2 施 行 通 達 ( 基 発 0810 第 2 号 ): 第 5 4(2)エ 連 合 作 成 5 年 無 期 転 換 の 申 込 み 可 能 期 間 申 込 みをせず で 継 続 申 込 みをせず で 継 続 無 期 転 換 の 申 込 み 権 はその 都 度 発 生 する 無 期 転 換 の 申 込 み 権 はその 都 度 発 生 する