脳卒中に関わるケアマネージャーを始めとする在宅医療に関わる方々への資料



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目次

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主 要 な が ん 治 療 に つ い て 入 院 に か か る 医 療 費 の 支 払 い か ら 計 算 し た も の で す 例 え ば 胃 が ん に つ い て は 平 均 入 院 費 は 総 額 約 万 円 で 自 己 負 担 額 は 約 3 3 万 円 程 度 必 要

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(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135, , , , , ,600

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3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

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(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3


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診療行為コード

第 3 回 肥 満 質 質 基 本 形 酸 質 胃 腸 酵 素 酸 分 解 小 腸 吸 収 血 中 注 入 酸 各 細 胞 質 材 料 使 不 要 質 分 解 再 利 用 糖 不 足 酸 肝 臓 窒 素 除 去 糖 生 成 源 低 血 糖 時 補 充 大 栄 養 素 脂 肪 炭 水 化 物 大 栄

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

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第 2 部 各 論 1 糖 尿 病 に 関 する 柏 市 の 現 状 及 び 健 康 課 題 糖 尿 病 に 関 する 柏 市 の 現 状 から, 柏 市 の 健 康 課 題 を 抽 出 します 柏 市 の 現 状 データ 疾 病 の 指 摘 状 況 再 掲 図 4 成 人 の 疾 病 の 指 摘

首 は 下 あ ご の 骨 の 下 か ら 鎖 骨 の 上 ま で 自 分 の 首 を 両 手 で は さ ん で お さ え て み ま し ょ う 師 首 っ て ど ん な 仕 事 を し て い る か な 子 頭 を の せ て い る 頭 を お さ え て い る 頭 を 動 か し

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

全設健発第     号

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

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Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震


職員退職手当規程

経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

監 修 北 辰 会 有 澤 総 合 病 院 内 科 大 八 木 秀 和 1 時 間 目 子 宮 内 膜 症 名 古 屋 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 産 婦 人 科 中 原 辰 夫 NAKAHARA Tatsuo 月 経 困 腎 難 不 を 全 訴 とはどのような えて 来 院 される

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栄養管理手順について

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

表紙

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

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3 保 険 料 ( 掛 金 )を 納 めていること 原 則 として 初 診 日 月 前 々 月 まで 国 民 年 金 加 入 期 間 全 体 うち 3 分 2 以 上 きち んと 納 めている( 保 険 料 免 除 期 間 も 含 む)ことが 必 要 です 現 在 は 特 例 として 初 診 日 が

 

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4. 手 術 により 期 待 される 効 果 手 術 は 直 腸 癌 に 対 する 治 療 として 最 も 確 実 な 方 法 とされていますが これに よりすべての 直 腸 癌 が 治 癒 するわけではありません 肉 眼 的 にすべての 癌 が 取 り 除 けた 場 合 でも 目 には 見 えない

当 機 構 では 補 償 対 象 と 考 えられる 児 が 満 5 歳 の 誕 生 日 を 過 ぎたために 補 償 を 受 けることができないという 事 態 が 生 じることがないよう 昨 年 に 引 き 続 き 広 く 関 係 者 の 皆 様 に 本 制 度 の 周 知 をお 願 いしているところ

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頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

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先行研究のサマリー

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

5 月 25 日 2 口 腔 咽 頭 唾 液 腺 の 疾 患 2 GIO: 口 腔 咽 頭 唾 液 腺 の 疾 患 を 理 解 する SBO: 1. 急 性 慢 性 炎 症 性 疾 患 を 説 明 できる 2. 扁 桃 の 疾 患 を 説 明 できる 3. 病 巣 感 染 症 を 説 明 できる 4

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5

5 月 19 日 5 新 生 児 の 呼 吸 障 害 GIO: 新 生 児 期 に 生 じる 呼 吸 障 害 の 病 態 の 特 徴 を 説 明 でき 胸 部 XPから 診 断 できる SBO: 1. 新 生 児 呼 吸 障 害 の 病 態 に 基 づく 症 状 の 特 徴 を 説 明 できる 2.

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(平成13年9月25日現在)

平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

毎 月 の 給 与 等 ( )を 一 定 の 等 級 区 分 にあてはめた 標 準 月 額 の 上 限 が 現 行 の47 等 級 から50 等 級 に 改 正 されます ( 別 紙 健 康 保 険 料 額 表 参 照 ) なお 法 改 正 に 伴 い 標 準 月 額 が 改 定 される 方 につい

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3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 岐 阜 県 類 似 団 体 平 均 年 齢 平 均 給

第 9 条 の 前 の 見 出 しを 削 り 同 条 に 見 出 しとして ( 部 分 休 業 の 承 認 ) を 付 し 同 条 中 1 日 を 通 じて2 時 間 ( 規 則 で 定 める 育 児 休 暇 を 承 認 されている 職 員 については 2 時 間 から 当 該 育 児 休 暇 の

( 減 免 の 根 拠 等 ) 第 1 条 こ の 要 綱 は, 地 方 税 法 第 条 の 規 定 に 基 づ く 市 税 条 例 第 6 9 条 の 2 の 規 定 を 根 拠 と す る 身 体 障 害 者 等 に 対 す る 軽 自 動 車 税 の 減 免 の 具 体 的 な 対

通 知 カード と 個 人 番 号 カード の 違 い 2 通 知 カード ( 紙 )/H27.10 個 人 番 号 カード (ICカード)/H28.1 様 式 (おもて) (うら) 作 成 交 付 主 な 記 載 事 項 全 国 ( 外 国 人 含 む)に 郵 送 で 配 布 希 望 者 に 交

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 25 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 給 与 月 額 平 均 年 齢 平 均 給 料

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( 医 療 機 器 の 性 能 及 び 機 能 ) 第 3 条 医 療 機 器 は 製 造 販 売 業 者 等 の 意 図 する 性 能 を 発 揮 できなければならず 医 療 機 器 としての 機 能 を 発 揮 できるよう 設 計 製 造 及 び 包 装 されなければならない 要 求 項 目 を

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

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人 間 ドックコース( 脳 検 査 がん 検 査 含 む) 298,000 円 / 税 込 その 他 肥 満 症 やせ 症 高 / 低 血 圧 近 視 乱 視 白 内 障 緑 内 障 網 膜 疾 患 外 部 の 音 を 遮 断 したブースで 音 を 聞 き 取 って 調 難 聴 腹 部 超 音 波

市 町 村 税 の 概 況 市 町 村 税 の 概 況 は 平 成 25 年 度 地 方 財 政 状 況 調 査 平 成 26 年 度 市 町 村 税 の 課 税 状 況 等 の 調 及 び 平 成 26 年 度 固 定 資 産 の 価 格 等 の 概 要 調 書 等 報 告 書 等 の 資 料 に

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

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2 平 均 病 床 数 の 平 均 病 床 数 では 療 法 人 に 対 しそれ 以 外 の 開 設 主 体 自 治 体 社 会 保 険 関 係 団 体 その 他 公 的 の 規 模 が 2.5 倍 程 度 大 きく 療 法 人 に 比 べ 公 的 病 院 の 方 が 規 模 の 大 き いことが

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2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

公平委員会設置条例

Transcription:

Ⅰ 脳 卒 中 とは 1 脳 卒 中 の 主 な 種 類 と 原 因 脳 卒 中 = 脳 血 管 障 害 Stroke Cerebrovascular disease 脳 卒 中 とは 脳 の 血 管 に 異 常 ( 破 裂 閉 塞 )が 生 じて 中 枢 神 経 系 に 障 害 が 生 じる 病 態 の 総 称 である 脳 卒 中 は 以 下 の3つのタイプに 分 類 できる (1) 脳 内 出 血 (2)クモ 膜 下 出 血 (3) 脳 梗 塞 *(1)と(2)を 合 わせて 脳 出 血 ということがある 本 邦 では 脳 卒 中 のうち 脳 梗 塞 が 最 多 で 約 3/4を 占 める( 脳 卒 中 データバ ンク2009より) (1) 脳 内 出 血 動 脈 硬 化 によって 傷 ついた 脳 深 部 の( 微 小 ) 動 脈 が 破 裂 して 出 血 するもの 血 圧 が 急 激 に 上 昇 した 際 ( 運 動 時 用 便 時 入 浴 時 など)に 発 生 しやす い 頭 痛 気 分 不 快 意 識 障 害 片 麻 痺 などで 急 激 に 発 症 して 数 分 以 内 に 症 状 が 完 成 することが 多 い 好 発 部 位 は 被 殻 視 床 脳 幹 ( 橋 ) 小 脳 大 脳 皮 質 下 である 重 症 の 場 合 は 外 科 的 治 療 ( 血 腫 除 去 術 )を 行 う (2) クモ 膜 下 出 血 脳 表 面 のクモ 膜 下 腔 ( 軟 膜 とクモ 膜 の 間 )に 突 然 の 出 血 をきたすもので 脳 動 脈 瘤 の 破 裂 がその 原 因 の 約 8 割 を 占 める(これ 以 外 の 原 因 は 脳 動 静 脈 奇 形 もやもや 病 など) 突 然 の 激 しい 頭 痛 ( 頭 をハンマーで 殴 られたような 衝 撃 的 な 痛 み) 吐 き 気 意 識 障 害 で 発 症 する( 片 麻 痺 はないことが 多 い) 突 然 死 の 原 因 に もなりうる 脳 動 脈 瘤 の 発 生 ( 中 大 脳 動 脈 前 交 通 動 脈 などに 多 い)には 先 天 的 要 因 が 大 きい( 家 族 歴 があることが 多 い) 治 療 法 として クリッピング 術 ( 開 頭 手 術 による) コイリング 術 ( 血 管 内 治 療 による)がある (3) 脳 梗 塞 脳 動 脈 が 閉 塞 して それより 末 梢 部 への 血 液 供 給 が 途 絶 することで 脳 組 織 が 壊 死 するというもの その 原 因 から3つのタイプに 分 類 される - 1 -

1 アテローム 血 栓 性 脳 梗 塞 脳 の 太 い 動 脈 ( 主 幹 動 脈 という)が 動 脈 硬 化 によって 傷 つき 閉 塞 することで 発 症 する 比 較 的 広 い 範 囲 の 梗 塞 巣 が 生 じ その 発 症 もゆるやか( 数 時 間 かけて 進 行 する)なことが 多 い 2 ラクナ 梗 塞 脳 の 細 小 動 脈 ( 穿 通 枝 という)が 動 脈 硬 化 によって 傷 つき 閉 塞 す ることで 発 症 する 梗 塞 病 巣 は 径 15mm 以 下 であり 意 識 障 害 や 高 次 脳 機 能 障 害 を 伴 うことはない 比 較 的 予 後 のよい 脳 梗 塞 のタイ プである 3 心 原 性 脳 塞 栓 症 心 臓 疾 患 ( 心 房 細 動 弁 膜 症 人 工 弁 心 筋 症 心 内 膜 炎 など) があるため 心 臓 内 で 血 のかたまり( 栓 子 )が 形 成 されてしまい それが 脳 動 脈 にいたり 動 脈 を 閉 塞 することで 発 症 する 突 然 発 症 して 梗 塞 病 巣 も 大 きく 意 識 障 害 や 高 次 脳 機 能 障 害 を 伴 うこ とが 多 い * 一 過 性 脳 虚 血 発 作 (TIA) 脳 の 血 管 が 一 時 的 に 閉 塞 して 脳 梗 塞 と 同 様 の 症 状 が 出 現 するが 1 時 間 以 内 に 消 失 するもの 脳 梗 塞 の 本 格 的 な 発 作 の 前 兆 として とらえるべきである ノート - 2 -

2 脳 卒 中 の 危 険 因 子 について 脳 卒 中 の 危 険 因 子 は 修 正 できない 危 険 因 子 と 修 正 できる 危 険 因 子 と がある よって 脳 卒 中 を 予 防 するためには 修 正 できる 危 険 因 子 を 改 善 す るように 日 頃 から 注 意 していく 必 要 がある (1) 修 正 できない 危 険 因 子 1 年 齢 :55 歳 以 上 では 10 歳 ごとに 脳 卒 中 発 症 リスクが 約 2 倍 になる 2 性 別 : 男 性 は 女 性 よりも ハイ リスクである 3 脳 卒 中 の 家 族 歴 : 両 親 祖 父 母 に 脳 卒 中 の 既 往 がある 場 合 脳 卒 中 リスク が 高 くなる (2) 修 正 できる 危 険 因 子 1 高 血 圧 血 圧 が 高 いと 血 管 壁 が 強 い 刺 激 を 受 けることになり 傷 ついてしまう ( 動 脈 硬 化 になる) 高 血 圧 は 脳 卒 中 の 最 大 の 危 険 因 子 であり 血 圧 が 高 いほど 脳 卒 中 の 発 生 率 は 高 くなる 降 圧 剤 投 与 によって 脳 卒 中 の 発 症 が 減 少 することは 多 くの 臨 床 研 究 で 確 認 されている 高 齢 者 は 140/90mmHg 未 満 若 年 中 年 者 は 130/85mmHg 未 満 糖 尿 病 や 腎 障 害 合 併 例 には 130/80mmHg 未 満 が 推 奨 される( 脳 卒 中 治 療 ガイドライ ン 2009 から) 定 期 的 に 血 圧 を 測 定 する( 自 己 測 定 が 望 ましい 起 床 後 と 就 寝 前 ) 高 血 圧 の 合 併 症 を 眼 底 検 査 心 電 図 尿 検 査 などで 定 期 的 にチェック する 食 塩 を 摂 りすぎない( 理 想 的 には 塩 分 摂 取 量 を 6g/ 日 未 満 にする 薄 味 にする 減 塩 しょうゆを 使 うなど) 過 剰 なストレス( 精 神 的 身 体 的 )を 避 ける( 疲 れたら 無 理 をしない 気 分 転 換 をするなど) 急 激 な 寒 暖 差 を 避 ける( 暖 かい 部 屋 から 寒 い 廊 下 に 出 る 時 突 然 にクー ラーにあたるなど) 入 浴 の 際 は ぬるま 湯 にそっとゆっくりと 入 る(ぬるめの 湯 は 血 管 を 拡 張 する) 定 期 的 に 有 酸 素 運 動 ( 例 えば 散 歩 を 毎 日 30 分 間 )を 行 う 野 菜 果 物 魚 類 を 積 極 的 に 摂 るようにする(カリウムの 摂 取 が 望 まし い) 体 重 を 減 らす - 3 -

医 師 の 指 示 通 りに 降 圧 薬 を 内 服 する(カルシウム 拮 抗 剤 アンギオテ ンシンⅡ 受 容 体 拮 抗 薬 ACE 阻 害 薬 β 遮 断 薬 など) 2 糖 尿 病 ( 高 血 糖 ) 糖 尿 病 は インスリンの 作 用 不 足 によって 血 糖 値 が 上 昇 する 病 態 であ る 糖 尿 病 は 脳 卒 中 のうち 特 に 脳 梗 塞 の 危 険 因 子 として 重 要 である 空 腹 時 血 糖 が 110mg/dl 以 下 ヘモグロビン A1c(HbA1c= 過 去 約 1 カ 月 間 の 血 糖 値 を 反 映 する)が 5.8% 以 下 を 目 指 す 定 期 的 に 医 療 機 関 で 血 糖 を 測 定 する( 食 前 採 血 が 望 ましい) 糖 尿 病 の 合 併 症 を 眼 底 検 査 心 電 図 尿 検 査 などで 定 期 的 にチェック する 食 事 カロリーを 減 らす(エネルギー 摂 取 量 を 減 らす) 偏 食 傾 向 を 治 す(バランスのよい 食 事 摂 取 を 心 がける) 定 期 的 に 有 酸 素 運 動 ( 散 歩 ジョギングなど)を 行 う 規 則 正 しく 疲 れすぎない 生 活 を 送 るようにする 医 師 の 指 示 通 りに 経 口 血 糖 降 下 剤 を 内 服 またはインスリン 注 射 を 行 う(インスリン 注 射 を 行 っている 場 合 には 血 糖 自 己 測 定 が 望 ましい) (インスリン 注 射 を 行 っている 場 合 ) 低 血 糖 症 状 を 正 しく 理 解 して そ の 対 処 法 ( 例 えば アメをなめるなど)を 知 っておく ノート - 4 -

3 脂 質 異 常 症 脂 質 異 常 症 とは 高 コレステロール 血 症 ( 高 LDL-コレステロール 血 症 ) 高 トリグリセリド 血 症 ( 高 中 性 脂 肪 血 症 ) 低 HDL-コレステロール 血 症 を 指 す 高 コレステロール 血 症 が 脳 卒 中 のうち 特 に 脳 梗 塞 の 危 険 因 子 として 重 要 である 高 LDL-コレステロール 血 症 は 冠 動 脈 疾 患 ( 心 筋 梗 塞 狭 心 症 )の 危 険 因 子 としても 重 要 である 他 の 冠 動 脈 疾 患 の 危 険 因 子 ( 年 齢 高 血 圧 糖 尿 病 冠 動 脈 疾 患 の 家 族 歴 など)の 有 無 によって LDL-コレステロールの 目 標 値 は 異 なるが できれ ば LDL-コレステロール 120~160mg/dl 以 下 HDL-コレステロール 40mg/dl 以 上 トリグリセリド 150mg/dl を 目 指 すべきである( 動 脈 硬 化 性 疾 患 予 防 ガイドラインから) 動 物 性 脂 肪 ( 肉 や 乳 製 品 に 多 く 含 まれる)の 摂 りすぎに 注 意 する( 一 日 のコレステロール 摂 取 量 は 300g 以 下 にする) 食 物 線 維 ( 野 菜 海 そう 穀 類 豆 類 に 多 く 含 まれる)を 多 く 摂 る 植 物 油 大 豆 緑 黄 色 野 菜 を 多 く 摂 る 定 期 的 に 有 酸 素 運 動 を 行 う 4 心 房 細 動 などの 心 疾 患 心 房 細 動 は 脳 梗 塞 ( 心 原 性 脳 塞 栓 症 )の 危 険 因 子 である 心 臓 弁 膜 症 がない 患 者 における 心 房 細 動 のことを 非 弁 膜 症 性 心 房 細 動 (NVAF)という ワーファリン 内 服 による 抗 凝 固 療 法 を 行 うことで 脳 梗 塞 の 発 症 率 が 低 下 することが 確 認 されている ワーファリンを 適 切 に 内 服 して 定 期 的 に 医 師 の 診 察 を 受 ける 過 剰 なストレス( 精 神 的 身 体 的 )を 避 ける( 無 理 をしない) 心 症 状 ( 動 悸 息 切 れ めまい 胸 痛 など)が 出 現 したら すぐに 医 療 機 関 を 受 診 する 過 剰 な 水 分 摂 取 を 避 ける( 体 内 水 分 が 過 剰 になると 心 臓 に 負 担 がかか る) 医 師 の 指 示 通 りに ワーファリンを 内 服 定 期 的 にプロトロンビン 時 間 (INR)を 測 定 する INR を 2.0~3.0( 高 齢 者 では 1.6~2.6)にコント ロールする (ワーファリンを 内 服 している 場 合 )ビタミン K を 多 く 含 む 食 品 ( 納 豆 緑 色 野 菜 など)の 摂 取 を 避 ける (ワーファリンを 内 服 している 場 合 ) 出 血 傾 向 に 気 をつける( 打 撲 切 り 傷 で 出 血 しやすい) - 5 -

* 最 近 ワーファリンと 同 様 な 効 果 の 薬 として プラザキサという 薬 が 発 売 されている この 薬 は INRを 定 期 的 に 測 定 する 必 要 がなく また 食 物 との 相 互 作 用 がないため 食 品 の 摂 取 制 限 は 不 要 である 腎 機 能 が 低 下 している 患 者 には 効 きすぎることがあるので 注 意 を 要 する 5 喫 煙 喫 煙 は 脳 卒 中 のうち 特 に 脳 梗 塞 とクモ 膜 下 出 血 の 危 険 因 子 である ニコチンは 血 管 を 収 縮 させて 高 血 圧 や 動 脈 硬 化 を 一 層 悪 化 させる 受 動 喫 煙 も 脳 卒 中 の 危 険 因 子 と 考 えられている 禁 煙 する(タバコは 百 害 あって 一 利 なし である) タバコを 買 わない 灰 皿 やライターを 捨 てる 皆 の 前 で 禁 煙 宣 言 をする 禁 煙 外 来 を 受 診 して 専 門 的 な 治 療 を 受 ける ノート - 6 -

6 飲 酒 飲 酒 量 が 増 えるほど 脳 内 出 血 とクモ 膜 下 出 血 の 発 症 率 は 高 くなる 脳 梗 塞 の 発 症 率 は 少 量 ~ 中 等 量 の 飲 酒 者 ではむしろ 低 くなるが 大 量 飲 酒 者 では 高 くなる( 大 量 飲 酒 は 脱 水 を 誘 発 して 血 液 を 濃 くして 固 ま りやすく= 詰 まりやすくする) 摂 取 アルコール 量 を 一 日 30g 以 下 ( 日 本 酒 で 1 合 以 下 ビールで 大 びん 1 本 以 下 ワインなら 240cc 以 下 に 相 当 する)にする アルコールを 買 わない 飲 み 会 宴 会 への 参 加 を 控 える 休 肝 日 を 作 る 7 肥 満 (メタボリック シンドローム) 運 動 不 足 肥 満 やメタボリック シンドロームは 新 たな 脳 卒 中 の 危 険 因 子 として 注 目 されている メタボリック シンドロームの 診 断 基 準 は ウエスト 周 囲 径 が 男 性 85cm 以 上 女 性 90cm 以 上 であり トリグリセリド 150mg/dl 以 上 かつ/また は HDL-コレステロール 40mg/dl 未 満 収 縮 期 血 圧 13mmHg 以 上 かつ/または 拡 張 期 血 圧 85mmHg 以 上 空 腹 時 血 糖 110mg/dl 以 上 のうちの 2 項 目 以 上 が 存 在 すること とされている BMI{ 体 重 (kg) 身 長 (m) 2 }を 25 未 満 にする 過 剰 なカロリー 摂 取 (エネルギー 摂 取 )を 避 ける 毎 日 体 重 やウエスト 周 囲 径 を 測 定 する( 自 己 への 動 機 づけを 行 う) 定 期 的 に 運 動 を 行 う( 散 歩 早 歩 き ジョギング 自 転 車 など) ノート - 7 -

< 脳 卒 中 予 防 10 か 条 ( 日 本 脳 卒 中 協 会 )> 日 本 脳 卒 中 協 会 が 発 表 している 脳 卒 中 予 防 のポイント 1: 手 始 めに 高 血 圧 から 治 しましょう 2: 糖 尿 病 放 っておいたら 悔 い 残 る 3: 不 整 脈 見 つかり 次 第 すぐ 受 診 4: 予 防 には タバコを 止 める 意 志 を 持 て 5: アルコール 控 えめは 薬 過 ぎれば 毒 6: 高 すぎる コレステロールも 見 逃 すな 7: お 食 事 の 塩 分 脂 肪 控 えめに 8: 体 力 に 合 った 運 動 続 けよう 9: 万 病 の 引 き 金 になる 太 りすぎ 10: 脳 卒 中 起 きたらすぐに 病 院 へ - 8 -