Ⅳ 花 き 1 振 興 方 針 (1) 生 産 販 売 の 現 況 本 県 の 花 き 生 産 は 夏 期 の 冷 涼 な 気 候 や 南 北 に 長 く 標 高 差 のあるほ 場 の 立 地 条 件 等 を 活 かして 多 種 多 様 な 切 花 鉢 花 が 栽 培 されていることが 特 徴 である 切 花 類 では 出 荷 量 全 国 第 1 位 のカーネーション トルコギキョウ アルストロメリ アをはじめ 栽 培 の 歴 史 が 長 いキク リンドウ 等 を 主 要 品 目 として 各 地 に 大 型 産 地 が 形 成 されている また 鉢 物 類 においては 出 荷 量 全 国 第 1 位 のシクラメンを 中 心 に シンビジウムや 苗 物 等 バラエティに 富 んだ 品 目 が 県 下 全 域 で 栽 培 されている 平 成 24 年 における 切 花 の 栽 培 面 積 は646ha( 前 年 比 98%) 生 産 量 は 約 2 億 本 (197 百 万 本 )で 全 国 第 7 位 鉢 物 等 を 含 む 花 き 類 全 体 の 粗 生 産 額 は153 億 円 と 全 国 第 6 位 ( 農 林 水 産 省 平 成 24 年 生 産 農 業 所 得 統 計 )となっている 栽 培 形 態 を 見 ると 一 部 の 品 目 を 除 いて 厳 冬 期 を 避 けた 春 先 から 晩 秋 にかけて 出 荷 が 行 われ 特 に 西 南 暖 地 で 栽 培 が 困 難 となる 夏 秋 期 に 向 けた 生 産 が 盛 んである 鉢 花 類 は 大 半 が 施 設 栽 培 であるが 切 花 では 露 地 栽 培 の 割 合 が5 割 程 度 を 占 めている 販 売 面 においては 長 引 く 景 気 の 低 迷 により 切 花 鉢 花 ともに 需 要 の 減 少 と 価 格 の 低 落 が 問 題 となっているが 切 花 では 量 販 店 等 におけるホームユース 仕 向 けの 安 価 な 商 品 の 伸 びや 盆 や 彼 岸 の 物 日 需 要 が 顕 著 となっている 等 従 来 の 専 門 店 や 業 務 仕 向 けとの 消 費 の2 極 化 が 伺 える これに 呼 応 して 年 間 を 通 してカーネーション キク 等 の 輸 入 が 増 加 している (2) 基 本 方 針 花 きを 取 り 巻 く 情 勢 や 長 野 県 食 と 農 業 農 村 振 興 計 画 による 品 目 別 地 域 毎 別 の 推 進 方 針 に 基 づき 生 産 性 や 品 質 向 上 のための 栽 培 技 術 の 導 入 や 需 要 の 高 まる 秋 期 や 各 種 物 日 に 的 確 に 出 荷 するための 計 画 的 な 生 産 体 制 や 開 花 調 整 技 術 の 確 立 等 を 図 り 消 費 者 実 需 者 に 信 頼 され 選 択 される 産 地 づくりに 取 り 組 む 1 重 点 品 目 の 推 進 事 項 キク 特 需 期 に 合 わせた 省 力 かつ 計 画 的 な 安 定 生 産 化 カーネーション 需 要 のある 夏 秋 期 に 品 質 が 高 く 日 持 ちの 優 れた 商 品 の 生 産 拡 大 トルコギキョウ 9~11 月 出 荷 のための 作 型 及 び 技 術 開 発 と 生 産 性 の 向 上 アルストロメリア 秋 冬 期 出 荷 量 の 確 保 に 向 けた 生 産 性 の 向 上 リンドウ 切 花 年 数 5 年 以 上 切 り 花 本 数 5 万 本 /10aを 目 標 とした 5.5 チャレンジ の 推 進 2 課 題 別 推 進 事 項 ア 省 力 低 コスト 化 の 推 進 イ 担 い 手 の 育 成 ウ 計 画 生 産 のための 開 花 調 節 技 術 活 用 エ ニーズに 対 応 した 生 産 と 求 められる 品 質 の 確 保 オ 気 象 変 動 や 地 球 温 暖 化 に 対 応 した 技 術 の 導 入 推 進 カ 環 境 にやさしい 花 き 生 産 の 推 進 キ オリジナル 品 種 の 育 成 活 用 と 優 良 種 苗 供 給 体 制 の 推 進 ク 立 地 条 件 を 活 かした 花 木 類 の 振 興 27
2 主 要 品 目 の 概 要 (1)キク 昭 和 30 年 頃 から 急 激 な 生 産 拡 大 が 図 ら れたが 昭 和 50 年 代 をピークに 作 付 面 積 は 減 少 を 続 けている 平 成 24 年 の 作 付 面 積 は133ha( 前 年 比 9 8%) 生 産 量 は3,600 万 本 (100%)である 輪 ギク 小 ギク スプレーギクのうち 輪 ギクが8 割 を 占 めており 露 地 栽 培 が 大 半 である 主 な 産 地 は 佐 久 と 諏 訪 で ほ 場 の 標 高 は300m~1,100mに 至 る 近 年 は 省 力 化 による 規 模 拡 大 や 量 販 店 や 加 工 仕 向 け 専 用 の 栽 培 新 たな 栽 培 者 への 小 ギクの 導 入 が 進 められている (ア) 物 日 及 び 業 務 需 要 に 向 けた 計 画 生 産 と 生 産 量 確 保 (イ) 施 設 化 による 高 品 質 安 定 生 産 と 作 期 拡 大 (ウ) 小 ギク スプレーギクの 新 産 地 の 育 成 (エ) 種 苗 供 給 体 制 の 整 備 (オ) 大 規 模 経 営 体 と 新 規 栽 培 者 の 育 成 (2)カーネーション キク 同 様 に 昭 和 30 年 頃 から 生 産 拡 大 が 図 られたが 平 成 5 年 をピークに 作 付 面 積 は 減 少 傾 向 となっている 平 成 24 年 の 作 付 面 積 は93ha( 前 年 比 97%) 生 産 量 は5,860 万 本 ( 前 年 比 95%)で 全 国 第 一 である スタンダード 系 とスプレー 系 の 比 率 は ほぼ 半 数 である 主 な 産 地 は 佐 久 諏 訪 上 伊 那 下 伊 那 及 び 松 本 で 6 月 ~10 月 の 夏 秋 切 り 作 型 が 中 心 であるが 一 部 地 区 では1.5~2.0 年 の 長 期 作 型 も 見 られる 近 年 は 周 年 を 通 してコロンビアや 中 国 等 からの 輸 入 品 のシェアが 増 大 しており 県 産 カーネーションにとっても 大 きな 脅 威 となっている また 夏 の 高 温 化 による 生 育 前 進 や 品 質 低 下 への 対 策 が 課 題 である (ア) 秋 切 り(9 月 ~11 月 )に 向 けた 出 荷 量 の 確 保 と 品 質 の 向 上 (イ) 需 要 にあわせた 配 色 バランスと 作 型 設 定 (ウ) 日 持 ち 性 の 高 い 切 花 品 質 の 確 保 (エ) 予 約 購 買 による 優 良 種 苗 の 安 定 供 給 体 制 の 確 立 28
(3)トルコギキョウ 昭 和 20 年 代 から 全 国 に 先 駆 けて 営 利 栽 培 が 始 まった 50 年 頃 までは 僅 かに 栽 培 されていたものが 県 内 の 民 間 育 種 家 が 育 成 した 覆 色 系 品 種 等 により 市 場 評 価 が 高 まり 昭 和 60 年 代 から 平 成 の 初 期 にか けては 大 幅 な 生 産 拡 大 が 図 られ 複 数 の 新 産 地 が 形 成 された 平 成 6 年 をピークに 作 付 けは 減 少 傾 向 となっており ここ 数 年 は 横 ばいとなっている 平 成 24 年 の 作 付 面 積 は51ha( 前 年 比 101%) 生 産 量 は1,400 万 本 ( 前 年 比 106%)で 全 国 第 1 位 である 出 荷 期 は7 8 月 を 中 心 に5 月 から11 月 まで 行 われ 作 柄 が 不 安 定 となりやすい10 月 ~11 月 の 抑 制 作 型 では 種 子 冷 蔵 冷 房 育 苗 短 日 処 理 等 を 駆 使 し た 作 付 け 拡 大 が 図 られている 品 質 確 保 の 一 環 として 近 年 は 湿 式 低 温 輸 送 が 全 県 で 普 及 している 主 な 産 地 は 諏 訪 上 伊 那 長 野 及 び 上 小 であるが 施 設 栽 培 により 県 下 のほぼ 全 域 で 作 付 けされている (ア) 6~11 月 までの 高 品 質 安 定 生 産 の 推 進 (イ) 栽 培 出 荷 ロス 削 減 に 向 けた 作 型 作 付 規 模 及 び 栽 培 技 術 の 見 直 し (ウ) 鮮 度 保 持 輸 送 の 拡 大 による 高 温 期 を 主 体 とする 市 場 評 価 の 向 上 (エ) ロゼット 回 避 技 術 徹 底 による 抑 制 作 型 の 拡 大 及 び 短 日 処 理 による 品 質 向 上 (オ) 県 内 オリジナル 品 種 の 作 付 推 進 (カ) 共 同 育 苗 委 託 育 苗 等 による 優 良 種 苗 の 安 定 供 給 (キ) 需 要 に 応 じた 仕 立 て 方 法 の 検 討 (4)アルストロメリア 昭 和 54 年 に 伊 那 地 方 に 種 苗 導 入 され たのが 栽 培 の 始 まりで 現 在 は 養 液 土 耕 や 地 中 冷 却 加 温 設 備 の 導 入 により 秋 から 春 を 中 心 に 夏 期 も 一 定 量 が 出 荷 される 周 年 栽 培 となっている 平 成 24 年 の 作 付 面 積 は27ha( 前 年 比 1 02%) 生 産 量 は2,020 万 本 ( 前 年 比 106%) で 全 国 第 1 位 である 過 去 10 年 間 作 付 け 面 積 はほぼ 横 ばいで 推 移 してきた が 既 存 生 産 者 の 規 模 拡 大 や 新 規 参 入 に 伴 って ここ 数 年 は 微 増 傾 向 にある 主 な 産 地 は 上 伊 那 諏 訪 である (ア) 品 種 特 性 に 合 わせた 地 中 冷 却 温 度 の 設 定 (イ) 長 期 切 花 に 向 けた 品 種 維 持 のための 土 づくりの 徹 底 (ウ) 安 定 した 切 花 収 量 と 品 質 の 良 い 優 良 品 種 の 導 入 推 進 29
(5)リンドウ 県 試 験 場 による 実 生 育 苗 技 術 の 確 立 ( 昭 和 35 年 )により 昭 和 50 年 代 前 半 にかけては 大 幅 な 生 産 拡 大 が 図 られた その 後 は 市 場 における 洋 花 人 気 や 株 落 ちの 主 原 因 となる 褐 色 根 腐 病 等 の 発 生 から 生 産 減 が 顕 著 となり 県 や 関 係 機 関 団 体 による 各 種 の 生 産 再 興 の 取 組 が 続 けられた 結 果 ここ 数 年 の 生 産 量 は 横 ばいとなっている 平 成 24 年 の 作 付 面 積 は 37ha( 前 年 比 100%) 生 産 量 は620 万 本 ( 前 年 比 87%)とな っている 近 年 は 物 日 需 要 が 明 瞭 となっている 一 方 で 夏 の 高 温 化 により 早 生 種 の 前 進 開 花 や 晩 生 種 の 開 花 遅 れ~ 未 開 花 により 需 要 期 と 出 荷 時 期 が 合 致 しない 点 が 問 題 となっている 主 産 地 は 北 信 上 小 諏 訪 松 本 等 である (ア) 水 田 転 作 品 目 として 作 付 拡 大 (イ) 中 山 間 地 等 の 新 産 地 の 育 成 (ウ)セル 成 型 苗 育 苗 による 種 苗 の 安 定 供 給 (エ) 経 営 規 模 の 適 正 化 によるロスの 削 減 (オ) 湿 式 輸 送 の 推 進 (6)スターチス 類 昭 和 50 年 代 から 栽 培 が 始 まり 市 場 における 洋 花 消 費 の 伸 びや 品 質 に 優 れたメリクロン 苗 及 び 宿 根 性 のハイブ リット 系 品 種 の 普 及 により 平 成 5 年 を ピークに 作 付 け 拡 大 が 図 れたが 以 降 は 減 少 が 続 いている 平 成 24 年 の 作 付 面 積 は13ha( 前 年 比 1 00%) 生 産 量 は895 万 本 ( 前 年 比 94%) であり 出 荷 量 の 大 半 をシヌアータ 系 ( 一 年 生 )が 占 めている 主 な 産 地 は 諏 訪 上 小 である (ア) 冬 定 植 5~6 月 出 荷 作 型 の 推 進 (イ) 優 良 種 苗 の 安 定 供 給 (ウ)ピンク 色 系 の 優 良 品 種 の 選 定 (エ) 物 日 需 要 への 対 応 強 化 30
(7)ユリ 類 シンテッポウユリは 長 野 県 の 民 間 育 種 家 が 実 生 繁 殖 できる 鉄 砲 ユリとし て 育 成 したものである これにより 昭 和 50 年 にかけて 作 付 けが 急 増 して 各 地 で 産 地 化 が 図 られたが 作 付 け 面 積 は50 年 代 当 初 をピークに 減 少 が 続 いて いる 一 方 昭 和 末 期 から 平 成 の 初 期 にか けて 市 場 の 洋 花 人 気 によりオリエン タルユリ アジアティックユリ 等 のハイブリット 系 が 導 入 され 一 時 に 拡 大 したが 球 根 の 高 騰 と 切 花 価 格 の 低 落 により 以 降 は 作 付 けが 急 速 に 減 少 した ユリ 類 の 平 成 24 年 の 作 付 面 積 は22ha( 前 年 比 96%) 生 産 量 は325 万 本 ( 前 年 比 96%) である 主 な 産 地 は シンテッポウユリで 佐 久 上 伊 那 オリエンタルユリで 上 伊 那 北 信 等 である (ア) 水 田 転 作 による 安 定 生 産 (イ) 球 根 冷 蔵 球 根 鉄 砲 利 用 等 による 長 期 出 荷 の 推 進 (ウ) 早 生 ~ 晩 生 ( 特 に 秋 ) 系 統 による 計 画 生 産 の 推 進 (エ) 省 力 化 機 械 導 入 による 規 模 拡 大 ( 以 上 シンテッポウユリ) (オ) 秋 初 作 型 (9 月 ~11 月 出 荷 )の 推 進 と 品 質 向 上 (カ) 優 良 球 根 の 確 保 及 び 球 根 養 成 の 推 進 (キ) 切 り 下 球 二 度 切 り 栽 培 の 推 進 ( 以 上 オリエンタルハイブリットユリ) (ク) 優 良 品 種 の 生 産 拡 大 (ケ) 冷 蔵 球 利 用 による 長 期 出 荷 の 推 進 (コ) 他 品 目 との 組 合 せ 作 型 の 推 進 ( 以 上 アジアティック LAハイブリットユリ) (8)シャクヤク 北 信 地 域 の 特 産 品 目 として 昭 和 27 年 に 和 シャクヤクが 40 年 頃 からは 現 在 の 洋 シ ャクヤクが 導 入 され 産 地 化 が 図 られてきた 作 付 けは 昭 和 50 年 代 前 半 をピークとして 減 少 してきたが 近 年 の 市 場 における 大 輪 系 花 の 人 気 により 需 要 が 安 定 したことから 再 び 作 付 けが 増 加 している 平 成 22 年 の 作 付 面 積 は54ha( 前 年 比 126%) 生 産 量 は319 万 本 ( 前 年 比 106%)で 全 国 第 1 位 で 主 な 産 地 は 北 信 と 上 小 である (ア) 計 画 的 な 株 の 更 新 と 優 良 品 種 の 導 入 (イ) 促 成 栽 培 の 推 進 による 出 荷 期 の 拡 大 と 集 中 出 荷 の 回 避 (ウ) 分 荷 調 整 機 能 の 強 化 (エ) 新 規 作 付 推 進 31
(9) 宿 根 カスミソウ ア 生 産 動 向 スプレー 咲 タイプの 花 の 人 気 に 伴 って 昭 和 50 年 代 後 半 から60 年 代 にかけて 生 産 量 が 大 きく 伸 びたが 平 成 4 年 をピークに 生 産 は 大 きく 減 少 している 平 成 22 年 の 作 付 面 積 は7ha( 前 年 比 140%) 生 産 量 は130 万 本 ( 前 年 比 113%) 主 な 産 地 は 諏 訪 である (ア) 夏 期 の 高 品 質 生 産 と 秋 の 需 要 期 に 向 けた 計 画 出 荷 (イ) 作 柄 安 定 品 質 向 上 のための 優 良 種 苗 の 導 入 (ウ) 適 期 切 り 前 などによる 品 質 管 理 の 徹 底 (エ) 前 処 理 剤 の 適 正 使 用 及 び 低 温 輸 送 体 系 の 確 立 (10)グラジオラス 昭 和 20 年 代 中 頃 から 栽 培 が 始 まり 当 初 は 球 根 自 給 が 中 心 であったが 近 年 は 輸 入 球 根 の 利 用 により 花 色 花 形 ともに 多 様 化 している 平 成 22 年 の 作 付 面 積 は16ha( 前 年 比 81%) 生 産 量 は338 万 本 ( 前 年 比 89%)で 主 な 産 地 は 上 小 と 松 本 である (ア) 転 作 田 への 作 付 誘 導 (イ) 輸 入 球 根 導 入 による 新 産 地 の 育 成 と 既 存 産 地 での 生 産 拡 大 (ウ)7 月 から9 月 の 安 定 生 産 と 実 需 期 に 向 けた 安 定 出 荷 (エ) 優 良 球 根 の 産 地 内 確 保 (オ) 抑 制 栽 培 の 推 進 (11)バラ 昭 和 28 年 に 坂 城 町 に 導 入 されたのが 始 まりで 当 初 は 露 地 栽 培 であったが 30 年 代 中 頃 から 施 設 化 が 図 られてきた 以 降 ロックウール 栽 培 の 普 及 による 全 国 的 な 作 付 拡 大 と 他 の 洋 花 類 の 消 費 の 伸 びや 輸 入 品 の 増 大 等 から 平 成 に 入 ってからは 生 産 の 減 少 が 続 いている 平 成 24 年 の 作 付 面 積 は14ha( 前 年 比 94%) 生 産 量 は567 万 本 ( 前 年 比 104%)である 主 産 地 は 長 野 伊 那 等 である (ア) 品 種 選 定 暖 房 コスト 低 減 等 による 経 営 強 化 (イ) 夏 秋 バラの 品 質 の 向 上 (ウ) 鮮 度 保 持 流 通 の 実 施 拡 大 (エ) 除 湿 冷 房 暖 房 のヒートポンプ 活 用 ( 試 行 )) 32
(12) 枝 物 葉 物 ヒペリカムやシンフォリカルポス クラブアップル 等 中 山 間 地 の 立 地 条 件 を 活 か した 実 物 花 木 等 の 栽 培 が 増 加 しており 平 成 24 年 の 作 付 面 積 は86ha( 前 年 比 98%) 生 産 量 は826 万 本 ( 前 年 比 104%)となっている 主 な 産 地 は 北 信 長 野 下 伊 那 佐 久 である (ア) 中 山 間 地 等 への 実 ものを 中 心 とした 生 産 の 拡 大 (イ) 立 地 条 件 を 活 かした 適 樹 種 の 選 定 (ウ) 共 同 利 用 施 設 による 促 成 出 荷 の 拡 大 (13)シクラメン 昭 和 20 年 代 後 半 に 導 入 され 30 年 生 産 量 ( 千 鉢 ) 代 後 半 から 本 格 的 な 栽 培 が 始 まった 40 年 代 から60 年 代 にかけては 堅 調 な 家 庭 消 費 や 贈 答 品 の 需 要 に 支 え られて 順 調 に 生 産 拡 大 が 図 れてきた が 平 成 に 入 ってからは 需 要 と 単 価 の 低 迷 が 顕 著 となり ミニシクラメ ンを 含 む 小 鉢 化 (3 号 ~5 号 未 満 ) と 他 の 鉢 物 や 苗 物 との 複 合 や 品 目 転 換 が 進 んでいる 平 成 24 年 の 作 付 面 積 は20ha( 前 年 比 98%) 生 産 量 は285 万 鉢 ( 前 年 比 99%)で 全 国 第 1 位 である 生 産 量 ( 鉢 数 )が 増 加 している 一 因 としては 先 述 した 小 鉢 化 が 主 な 産 地 は 下 伊 那 上 伊 那 諏 訪 等 である (ア) 需 要 の 多 様 化 に 対 応 した 配 色 鉢 サイズの 確 保 (イ) 新 品 種 の 積 極 的 な 導 入 (ウ) 早 期 安 定 出 荷 対 策 としてF1 種 早 生 品 種 の 計 画 作 付 け (エ) 品 目 組 み 合 わせによる 施 設 の 効 率 利 用 33
( 参 考 資 料 ) 全 国 の 花 き 出 荷 量 に 占 める 長 野 県 の 位 置 ( 平 成 24 年 産 ) 区 分 全 国 第 1 位 第 2 位 第 3 位 第 4 位 第 5 位 ( 単 位 :ha 千 本 千 鉢 ) 長 野 県 シェ ア(%) キク 都 道 府 県 名 愛 知 沖 縄 鹿 児 島 福 岡 長 崎 長 野 (9) 5,230 1,284 856 317 298 168 133 2.5 生 産 量 ( 千 本 ) 1,595,000 458,500 272,900 108,500 106,500 70,300 36,000 2.3 カーネーション 都 道 府 県 名 長 野 愛 知 兵 庫 北 海 道 千 葉 367 93 52 28 45 27 25.3 生 産 量 ( 千 本 ) 314,300 58,600 52,900 36,200 32,900 26,000 18.6 リンドウ 都 道 府 県 名 岩 手 長 野 福 島 516 350 35 39 6.8 (H19) 生 産 量 ( 千 本 ) 90,100 57,000 8,090 4,820 9.0 トルコキ キョウ 都 道 府 県 名 長 野 熊 本 福 岡 北 海 道 山 形 435 51 45 38 35 28 11.7 生 産 量 ( 千 本 ) 101,900 14,000 10,600 9,280 5,960 5,220 13.7 ユ リ 都 道 府 県 名 埼 玉 高 知 新 潟 鹿 児 島 千 葉 長 野 (11 位 ) 805 82 103 149 37 33 22 2.7 生 産 量 ( 千 本 ) 148,900 27,800 17,700 16,300 8,850 8,350 3,250 2.2 スターチス 都 道 府 県 名 和 歌 山 北 海 道 長 野 212 67 68 13 6.1 生 産 量 ( 千 本 ) 125,200 58,300 35,800 8,950 7.1 アルストロメリア 都 道 府 県 名 長 野 愛 知 北 海 道 山 形 茨 城 93 27 15 11 10 8 29.0 生 産 量 ( 千 本 ) 63,100 20,200 10,700 8,730 7,210 3,760 32.0 バ ラ 都 道 府 県 名 愛 知 静 岡 福 岡 山 形 神 奈 川 長 野 (16 位 ) 409 52 40 22 20 16 14 3.4 生 産 量 ( 千 本 ) 287,700 50,500 24,400 18,900 17,600 13,700 5,670 2.0 シャクヤク 都 道 府 県 名 長 野 和 歌 山 徳 島 高 知 福 島 76 47 7 6 2 4 42.7 (H19) 生 産 量 ( 千 鉢 ) 8,800 4,600 1,300 600 200 200 43.3 都 道 府 県 名 愛 知 沖 縄 福 岡 鹿 児 島 千 葉 長 野 (7 位 ) 切 花 計 15,550 1,530 1,063 597 734 644 646 4.2 生 産 量 ( 千 本 ) 4,069,000 632,600 313,100 239,700 207,300 206,500 196,800 4.8 シクラメン 都 道 府 県 名 長 野 愛 知 茨 城 栃 木 千 葉 207 20 23 11 15 19 9.7 生 産 量 ( 千 鉢 ) 20,200 2,850 2,240 1,280 1,240 1,180 14.1 都 道 府 県 名 愛 知 埼 玉 岐 阜 静 岡 新 潟 長 野 (9 位 ) 鉢 物 計 1,798 352 188 49 63 98 66 3.7 生 産 量 ( 千 鉢 ) 247,300 59,700 26,300 20,500 14,000 11,400 8,770 3.5 出 典 : 農 林 水 産 省 大 臣 官 房 統 計 部 平 成 24 年 産 花 きの 作 付 ( 収 穫 ) 面 積 及 び 出 荷 量 34
区 分 制 事 業 名 度 3 花 き 価 格 安 定 対 策 特 産 花 き 生 産 出 荷 安 定 資 金 造 成 事 業 県 単 事 業 目 的 花 きの 市 場 販 売 価 格 が 低 落 したときに 生 産 者 に 補 てん 金 を 交 付 するための 資 金 を 造 成 することにより 農 家 の 経 営 安 定 と 生 産 拡 大 を 図 り あわせて 市 場 の 大 型 化 に 対 応 した 産 地 体 制 を 強 化 する 資 金 造 成 先 ( 財 ) 長 野 県 野 菜 生 産 安 定 基 金 協 会 対 象 花 き キク カーネーション トルコギキョウ リンドウ アルストロメリア 事 業 のしくみ 平 均 価 格 (a) : 過 去 6 年 間 の 最 高 と 最 低 を 除 いた 平 均 価 格 保 証 基 準 額 (b) : 平 均 価 格 の90% 補 て ん 額 (c):(b)-(d)の90% 市 場 販 売 価 格 (d) 最 低 基 準 価 格 (e) :(b)の50% 35