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就 学 前 教 育 保 育 の 実 施 状 況 ( 平 成 23 年 度 ) 3 歳 以 上 児 の 多 く(4 歳 以 上 児 はほとんど)が 保 育 所 又 は 幼 稚 園 に 入 所 3 歳 未 満 児 (0~2 歳 児 )で 保 育 所 に 入 所 している 割 合 は 約 2 割 就 学

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新 行 財 政 改 革 推 進 大 綱 実 施 計 画 個 票 取 組 施 策 国 や 研 究 機 関 への 派 遣 研 修 による 資 質 向 上 の 推 進 鳥 インフルエンザ 等 新 たな 感 染 症 等 に 対 する 検 査 技 術 の 習 得 など 職 員 の 専 門

 

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

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代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

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預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

類 ( 番 号 を 記 載 ) 施 設 名 事 所 名 所 在 事 開 始 年 月 日 事 規 模 ( 定 員 ) 公 益 事 必 要 な 者 に 対 し 相 談 情 報 提 供 助 言 行 政 や 福 祉 保 健 医 療 サービス 事 者 等 との 連 絡 調 整 を 行 う 等 の 事 必 要

1 はじめに 計 画 の 目 的 国 は 平 成 18 年 度 に 住 生 活 基 本 法 を 制 定 し 住 まいに 関 する 基 本 的 な 計 画 となる 住 生 活 基 本 計 画 ( 全 国 計 画 )を 策 定 し 住 宅 セーフティネットの 確 保 や 住 生 活 の 質 の 向 上

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や


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安 芸 太 田 町 学 校 適 正 配 置 基 本 方 針 の 一 部 修 正 について 1 議 会 学 校 適 正 配 置 調 査 特 別 委 員 会 調 査 報 告 書 について 安 芸 太 田 町 教 育 委 員 会 が 平 成 25 年 10 月 30 日 に 決 定 した 安 芸 太 田

類 ( 番 号 を 記 載 ) 施 設 名 事 所 名 所 在 事 開 始 年 月 日 事 規 模 ( 定 員 ) 公 益 事 1 必 要 な 者 に 対 し 相 談 情 報 提 供 助 言 行 政 や 福 祉 保 健 医 療 サービス 事 者 等 との 連 絡 調 整 を 行 う 等 の 事 必

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5

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有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

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(3) 調 査 の 進 め 方 2 月 28 日 2 月 28 日 ~6 月 30 日 平 成 25 年 9 月 サウンディング 型 市 場 調 査 について 公 表 松 戸 市 から 基 本 的 な 土 地 情 報 サウンディングの 実 施 活 用 意 向 アイデアのある 民 間 事 業 者 と

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16 日本学生支援機構

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(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

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住み慣れたこの町で最期まで 安心して暮らすために

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(2) 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 保 育 の 必 要 な 子 どものいる 家 庭 だけでなく 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 のために 利 用 者 支 援 事 業 や 地 域 子 育 て 支 援 事 業 な

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

3 独 占 禁 止 法 違 反 事 件 の 概 要 (1) 価 格 カルテル 山 形 県 の 庄 内 地 区 に 所 在 する5 農 協 が, 特 定 主 食 用 米 の 販 売 手 数 料 について, 平 成 23 年 1 月 13 日 に 山 形 県 酒 田 市 所 在 の 全 国 農 業 協

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通 知 カード と 個 人 番 号 カード の 違 い 2 通 知 カード ( 紙 )/H27.10 個 人 番 号 カード (ICカード)/H28.1 様 式 (おもて) (うら) 作 成 交 付 主 な 記 載 事 項 全 国 ( 外 国 人 含 む)に 郵 送 で 配 布 希 望 者 に 交

5 民 間 事 業 者 における 取 扱 いについて( 概 要 資 料 P.17~19) 6 法 人 番 号 について( 概 要 資 料 P.4) (3) 社 会 保 障 税 番 号 制 度 のスケジュールについて( 概 要 資 料 P.20) 1 平 成 27 年 10 月 から( 施 行 日 は

推 進 項 目 15 人 材 育 成 の 強 化 重 要 A 番 号 取 組 事 業 名 151 職 員 の 専 門 性 向 上 作 成 日 H 更 新 日 H 担 当 部 署 32 総 務 部 人 事 課 責 任 者 吉 田 克 夫 担 当 者 人 事 人 材 育 成 担

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

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2 条 例 の 概 要 (1) 趣 旨 この 条 例 は 番 号 利 用 法 第 9 条 第 2 項 に 基 づく 個 人 番 号 の 利 用 に 関 し 必 要 な 事 項 を 定 めます (2) 定 義 この 条 例 で 規 定 しようとする 用 語 の 意 義 は 次 のとおりです 1 個 人

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子 ども 手 当 の 支 給 対 象 や 支 給 額 等 の 仕 組 みはどのようになっていますか 平 成 22 年 度 の 子 ども 手 当 は 中 学 校 修 了 までの 子 ども 一 人 に つき 月 額 1 万 3 千 円 を 父 母 等 に 支 給 します 支 給 要 件 は 子 どもを

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守 口 市 立 東 小 学 校 大 久 保 小 学 校 の 統 合 実 施 計 画 目 次 第 1 守 口 市 における 学 校 統 合 の 背 景 1 第 2 東 小 学 校 と 大 久 保 小 学 校 の 統 合 について 1 第 3 統 合 校 の 学 校 づくりについて 2 第 4 東 小

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

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そ の 他 類 ( 番 号 を 記 載 ) 施 設 名 事 所 名 所 在 事 開 始 年 月 日 事 規 模 ( 定 員 ) 公 益 事 広 島 市 城 山 北 城 南 域 包 括 支 援 センター 広 島 市 安 佐 南 区 川 内 B0 平 成 8 年 4 月 日 必 要 な 者

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土 購 入 土 借 用 土 所 有 権 移 転 登 記 確 約 書 農 転 用 許 可 書 ( 写 ) 農 転 用 届 出 受 理 書 ( 写 ) 土 不 動 産 価 格 評 価 書 土 見 積 書 ( 写 ) 又 は 売 買 確 約 書 ( 写 ) 土 売 主 印 鑑 登 録 証 明 書 売 主

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

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入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

( 補 助 金 等 交 付 決 定 通 知 に 加 える 条 件 ) 第 7 条 市 長 は 交 付 規 則 第 11 条 に 規 定 するところにより 補 助 金 の 交 付 決 定 に 際 し 次 に 掲 げる 条 件 を 付 するものとする (1) 事 業 完 了 後 に 消 費 税 及 び

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2 積 極 的 な 接 種 勧 奨 の 差 し 控 え 国 は 平 成 25 年 4 月 から 定 期 接 種 化 したが ワクチン 接 種 との 関 連 を 否 定 できない 持 続 的 な 痛 みなどの 症 状 が 接 種 後 に 見 られたことから 平 成 25 年 6 月 定 期 接 種 と

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スライド 1

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Ⅴ Ⅵ 目 予 算 編 成 のフローチャートと 決 算 書 類 19 図 表 6 予 算 編 成 のフローチャート 20 図 表 7 収 支 報 告 書 貸 借 対 照 表 財 産 目 録 備 品 台 帳 モデル 21 滞 納 金 回 収 に 関 する 管 理 会 社 の 業 務 と 役 割 25

003-00個人の健康増進・疾病予防の推進のための所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

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とする (1) 多 重 債 務 や 過 剰 債 務 を 抱 え 返 済 が 困 難 になっている 人 (2) 債 務 整 理 を 法 律 専 門 家 に 依 頼 した 直 後 や 債 務 整 理 途 上 の 人 (3) 収 入 よりも 生 活 費 が 多 くお 金 が 不 足 がちで 借 金 に 頼

Transcription:

規 制 改 革 会 議 海 外 人 材 タスクフォースヒヤリング 平 成 20 年 6 月 23 日 ( 月 ) ( 社 ) 国 際 日 本 語 普 及 協 会 (AJALT) 岩 見 宮 子 テーマ: 在 留 外 国 人 の 日 本 語 能 力 向 上 に 資 する 制 度 的 インフラの 整 備 について これまでの 取 り 組 み Ⅰ 国 際 日 本 語 普 及 協 会 の 生 活 者 としての 外 国 人 を 対 象 とする 主 な 事 業 Ⅱ 文 化 庁 国 立 国 語 研 究 所 日 本 語 教 育 学 会 の 取 り 組 み 今 後 への 提 言 Ⅲ 住 民 としての 外 国 人 成 人 が 必 要 とする 日 本 語 について Ⅳ 在 留 外 国 人 の 日 本 語 能 力 向 上 施 策 として どのような 取 組 みが 有 効 か Ⅰ( 社 ) 国 際 日 本 語 普 及 協 会 の 生 活 者 としての 外 国 人 を 対 象 とする 主 な 事 業 1 教 材 素 材 開 発 (1) リソース 型 生 活 日 本 語 データベース: 生 活 する 外 国 人 の 日 本 語 を 支 援 する 人 々のための 教 材 素 材 集 として 開 発 し web 上 での 公 開 開 発 意 図 1 生 活 上 必 要 な 行 動 シラバス( 別 紙 資 料 2の 目 次 参 照 )6つのカテゴリー 2 周 辺 の 人 々との 交 流 を 図 るコミュニケーション 力 3 社 会 生 活 上 必 要 な 社 会 文 化 情 報 の 知 識 (2) あたらしいじっせんにほんごー 技 術 研 修 編 : 外 国 人 研 修 生 のための 日 本 語 入 門 テキスト (3) かんじだいすき : 外 国 出 身 の 児 童 のための 漢 字 教 材 練 習 帳 絵 カード (4) JAPANESE FOR BUSY PEOPLE 1 3 巻 : 成 人 向 け 教 材 1 巻 はサバイバルレベル (5)その 他 ( 別 紙 出 版 物 リスト 資 料 3 参 照 ) 2 インドシナ 難 民 及 び 条 約 難 民 に 対 する 日 本 語 教 育 (1)インドシナ 難 民 に 対 する 日 本 語 教 育 1980 年 から( 財 )アジア 福 祉 教 育 財 団 難 民 事 業 本 部 (RHQ)の 委 嘱 を 受 けて 神 奈 川 県 大 和 市 の 定 住 促 進 センターで 1983 年 から 東 京 都 品 川 区 の 国 際 救 援 センターで 日 本 語 教 育 を 開 発 担 当 した ( 難 民 事 業 本 部 で 開 発 した 難 民 のための 教 材 は 別 紙 資 料 4 参 照 ) (2) 条 約 難 民 に 対 する 日 本 語 教 育 2003 年 から 国 際 救 援 センターにおいて 2006 年 からは 都 内 のRHQ 支 援 センターにおいて 認 定 された 条 約 難 民 を 対 象 に 日 本 語 教 育 が 実 施 されている ( 人 道 的 配 慮 に 基 づく 難 民 は 対 象 外 )2008 年 度 からは 日 本 語 教 育 572 時 限 と 生 活 ガイダンス 120 時 限 を 統 合 した 692 時 限 (1 時 限 =45 分 )の 総 合 プログラムを 実 施 している (3)RHQ 支 援 センターにおける 日 本 語 教 育 1) 教 育 目 標 難 民 及 びその 家 族 が 日 本 社 会 で 自 立 した 生 活 を 営 むために 必 要 な 日 本 語 力 と 日 本 社 会 の 仕 組 みや 文 化 習 慣 について 基 本 的 な 知 識 を 身 につけることを 支 援 する 即 ち 日 常 生 活 職 場 生 活 1

地 域 における 生 活 者 のための 日 本 語 と 人 間 関 係 づくりのためのコミュニケーション 力 と 社 会 のきまりなどの 知 識 情 報 を 得 る 力 を 養 う 2) 授 業 方 針 エンパワメントの 日 本 語 教 育 自 己 を 語 り 自 己 実 現 を 目 指 す 力 を 養 成 する 1 生 活 上 の 実 用 性 とアイデンティティ 構 築 を 共 に 重 視 2 自 律 学 習 能 力 の 育 成 センター 退 所 後 を 見 据 えて- 3 学 びの 共 同 体 としての 教 室 文 化 の 育 成 4 教 師 は 上 記 の 学 習 を 促 進 させるファシリテータの 役 割 3) 受 講 対 象 : 受 講 の 権 利 を 与 えている 対 象 は 難 民 として 認 定 された 人 々で 受 講 希 望 者 4) 学 習 者 の 日 本 語 力 等 の 特 徴 母 語 宗 教 文 化 的 背 景 年 齢 滞 日 期 間 が 多 様 日 本 語 力 はゼロから 中 上 級 までレベル 差 大 自 然 習 得 または 地 域 の 教 室 等 で 学 習 概 して 読 み 書 き 能 力 が 低 い 5) 教 育 内 容 : 1ユニット 学 習 社 会 生 活 就 労 教 育 をテーマとして 日 本 語 力 に 差 のある 学 習 者 が 話 し 合 いや 活 動 の 中 から 生 活 に 必 要 なコミュニケーション 力 を 学 ぶ 2 一 般 言 語 項 目 文 字 文 法 プロソディ( 音 声 リズム 等 ) 談 話 と 作 文 読 解 3 体 験 学 習 地 域 コミュニティーとの 交 流 学 校 との 交 流 防 災 センター 見 学 体 験 ほか 4 生 活 ガイダンス 日 本 の 法 律 歴 史 社 会 保 障 制 度 医 療 保 険 制 度 健 康 季 節 の 行 事 仕 事 の 情 報 パソコン 指 導 就 労 面 接 など 3 地 域 における 日 本 語 教 育 (1) 地 域 の 日 本 語 教 師 養 成 日 本 語 ボランティア 研 修 事 業 1980 年 代 から 自 治 体 や 国 際 交 流 協 会 ボランティア 団 体 教 育 委 員 会 等 の 要 請 により 地 域 日 本 語 支 援 者 (ボランティア)の 育 成 研 修 を 行 う (2) 地 域 の 日 本 語 教 育 相 談 事 業 従 来 の 電 話 による 問 い 合 わせに 加 えて 2001 年 から 特 に 地 域 で 日 本 語 を 支 援 する 人 々を 主 たる 対 象 に メールによる 相 談 業 務 を 行 っている (3) 地 域 の 日 本 語 支 援 者 のためのメールマガジン こだま の 配 信 地 域 日 本 語 支 援 者 学 習 者 関 係 者 の 声 実 践 報 告 その 他 の 情 報 を 月 2 回 提 供 している Ⅱ 文 化 庁 国 立 国 語 研 究 所 日 本 語 教 育 学 会 の 取 り 組 み 1 文 化 庁 国 語 課 (1) 教 師 養 成 2000 年 日 本 語 教 育 のための 試 験 の 改 善 に 関 する 調 査 研 究 協 力 者 会 議 日 本 語 教 員 養 成 に 2

おいて 必 要 とされる 教 育 内 容 に 移 民 難 民 政 策 地 域 の 日 本 語 教 育 事 情 多 文 化 主 義 など が 加 わる (2) 定 住 外 国 人 に 対 する 施 策 地 域 日 本 語 教 育 推 進 事 業 :1996 年 ~ 全 国 8つの 市 において 教 室 開 設 と 指 導 者 研 修 等 を 実 施 地 域 日 本 語 教 育 支 援 事 業 :2001 年 ~ボランティア 研 修 日 本 語 教 室 設 置 運 営 教 材 作 成 連 携 推 進 事 業 生 活 者 としての 外 国 人 のための 日 本 語 教 育 事 業 :2007 年 ~ 研 究 開 発 指 導 員 養 成 等 (3) 2007 年 1 月 の 九 州 における 日 本 語 教 育 大 会 で 生 活 のための 日 本 語 学 習 支 援 をテーマに 学 習 内 容 方 法 形 態 及 び 地 域 の 外 国 人 の 日 本 語 学 習 に 関 する 課 題 について 論 議 (4) 文 化 審 議 会 国 語 分 科 会 日 本 語 教 育 小 委 員 会 を 2007 年 7 月 に 発 足 趣 旨 : 外 国 人 の 定 住 化 傾 向 や 社 会 参 加 の 必 要 性 の 高 まりを 踏 まえた 日 本 語 教 育 の 在 り 方 につ いて 検 討 する 理 念 : 外 国 人 の 社 会 参 加 を 促 進 するための 共 通 語 としての 日 本 語 の 普 及 と 学 習 の 促 進 日 本 語 教 育 の 内 容 の 検 討 と 学 習 機 会 の 提 供 のための 仕 組 みづくりの 整 備 今 後 検 討 すべき 課 題 : 1 内 容 の 改 善 : 地 域 における 日 本 語 教 育 の 専 門 性 と 内 容 の 明 確 化 専 門 職 の 養 成 2 体 制 の 整 備 : 日 本 語 教 育 の 政 策 的 位 置 づけ 地 域 における 体 制 整 備 3 連 携 協 力 の 推 進 : 関 係 者 関 連 機 関 の 連 携 協 力 関 連 分 野 の 専 門 家 との 連 携 協 力 2 国 立 国 語 研 究 所 日 本 語 教 育 基 盤 情 報 センター 学 習 項 目 グループ (2006) 日 本 語 教 育 における 学 習 項 目 一 覧 と 段 階 的 目 標 基 準 の 開 発 :(2006 年 4 月 2011 年 3 月 ) ( 外 国 人 が) 日 本 社 会 の 一 員 として 人 間 関 係 を 築 きながら 地 域 社 会 に 根 付 き 生 活 のために 使 う 日 本 語 に 焦 点 を 当 て 開 発 する ( 開 発 したものは) 日 本 語 教 育 機 関 が 日 本 語 学 習 内 容 の 選 定 やカリキュラムの 作 成 をしたり 日 本 語 教 育 関 係 者 が 教 材 や 試 験 の 開 発 を 行 ったりする 上 で 参 考 にできる 資 料 として 提 供 する 3 ( 社 ) 日 本 語 教 育 学 会 テーマ 領 域 別 研 究 会 多 文 化 共 生 社 会 における 日 本 語 教 育 研 究 会 の 発 足 (2006) 外 国 人 に 対 する 実 践 的 な 日 本 語 教 育 の 研 究 開 発 (2007): 生 活 者 としての 外 国 人 に 対 す る 地 域 日 本 語 教 育 システムづくり 実 態 調 査 ボランティア 養 成 研 修 教 材 開 発 の 取 り 組 み Ⅲ 住 民 としての 外 国 人 成 人 が 必 要 とする 日 本 語 について 1 定 義 1 なんのための 日 本 語 将 来 の 日 本 社 会 を 展 望 し 外 国 人 が 日 本 社 会 に 参 加 し 自 己 実 現 を 可 能 とするような 外 国 人 が 日 本 に 住 んでみたいと 思 うような 日 本 社 会 を 形 成 するための 日 本 語 ( 社 会 の 姿 ) 3

2 どんな 日 本 語 社 会 統 合 のための 日 本 語 日 本 人 と 外 国 人 が 互 いに 関 係 を 形 成 し 相 互 理 解 を 深 めるための 日 本 語 ことばの 壁 を 低 くして 暮 らすことができる 相 互 に 歩 み 寄 る 日 本 語 共 生 日 本 語 ( 目 的 ) 3 日 本 語 の 種 類 と 学 習 項 目 外 国 人 成 人 が 日 本 において 住 民 として 自 立 した 生 活 を 営 むことができるための 生 活 上 職 業 上 に 必 要 な 日 本 語 のコミュニケーション 力 及 び 社 会 のきまりや 習 慣 コミュニケーションスタイル 等 社 会 文 化 的 知 識 と 社 会 言 語 能 力 ( 教 育 内 容 ) 2 カリキュラム (1) 難 民 に 対 する 日 本 語 教 育 中 国 帰 国 者 に 対 する 日 本 語 教 育 当 協 会 の リソース 型 生 活 日 本 語 国 立 国 語 研 究 所 の 研 究 成 果 に 生 活 者 としての 外 国 人 のための 学 習 項 目 として 参 考 になるものがある (2) 上 記 を 基 に 生 活 就 労 子 育 て 等 の 個 人 の 生 活 に 不 可 欠 の 内 容 や 人 々との 関 係 づくり 生 きたコミ ュニケーション 力 を 育 成 する 内 容 を 選 定 する 生 活 者 のための 日 本 語 のカリキュラムは 上 記 3の 全 て の 要 素 が 含 まれる 日 本 語 の 聞 く 話 す 読 む 書 く 能 力 (3) 定 義 理 念 ガイドラインに 基 づき 日 本 語 教 育 関 係 者 以 外 の 人 々にもわかりやすい 表 現 で 行 動 達 成 目 標 の 詳 細 を 記 述 する 3 教 材 (1)ナショナルカリキュラムガイドライン( 後 述 )に 沿 い 自 律 学 習 を 促 進 するための 教 材 を 開 発 する 学 習 対 象 その 他 の 条 件 によって 何 種 類 かあってよい 地 域 日 本 語 教 育 の 事 情 に 詳 しい 専 門 家 や 専 門 機 関 を 認 定 し 開 発 を 委 託 教 える 人 は 専 門 家 かボランティアか 学 習 対 象 者 学 習 ニー ズ どんな 学 習 形 態 か クラスか1 対 1かなどの 条 件 によって 多 様 な 教 材 が 考 えられる (2) 紙 媒 体 の 教 材 の 他 より 広 く 学 習 の 機 会 を 提 供 するための コンピュータによる 学 習 プログラムを 開 発 し どこでも 自 学 自 習 することを 可 能 とする 体 制 を 整 える 4 教 育 法 機 械 的 に 決 まった 会 話 を 覚 えさせるのではなく 学 習 者 の 主 体 性 を 重 んじ 学 習 者 に 現 実 の 言 語 活 動 を 体 験 させ 関 係 性 の 中 から 学 習 者 自 身 のことばを 引 き 出 しながらコミュニケーション 活 動 を 行 う 教 室 活 動 言 い 換 えれば 学 習 者 参 加 型 自 己 実 現 型 双 方 向 型 の 自 律 学 習 能 力 の 開 発 に 重 点 を 置 い た 教 授 法 これによって 社 会 生 活 におけるコミュニケーション 能 力 を 養 う そこにおいて 教 師 はファ シリテータの 役 割 を 果 たす 5 指 導 者 の 養 成 (1) 養 成 内 容 と 人 材 生 活 者 としての 外 国 人 のための 日 本 語 教 育 は 留 学 生 等 を 中 心 になされてきたいわゆる 従 来 型 の 日 本 語 教 育 とは 内 容 方 法 ともに 違 いがある 社 会 統 合 のための 日 本 語 教 育 という 4

前 提 に 立 つ 日 本 語 教 育 の 指 導 者 を 養 成 する 必 要 がある 地 域 の 日 本 語 教 育 の 専 門 職 指 導 者 の 育 成 第 二 言 語 としての 日 本 語 教 育 の 専 門 家 に さらに 社 会 統 合 のための 日 本 語 教 育 の 理 念 とカリキュ ラム 教 授 法 の 研 修 を 行 い 養 成 する 生 活 者 としての 外 国 人 に 対 する 日 本 語 教 育 の 専 門 家 の 育 成 のため 大 学 の 日 本 語 教 育 専 攻 修 了 者 日 本 語 教 育 能 力 試 験 合 格 者 海 外 での 日 本 語 教 育 経 験 者 第 二 言 語 としての 日 本 語 教 育 資 格 を 有 する 教 師 の 人 材 を 活 用 する (2) 指 導 者 の 指 導 に 当 たる 人 材 の 養 成 社 会 統 合 の 理 念 地 域 の 日 本 語 教 育 の 目 標 を 理 解 し カリキュラムガイドラインの 内 容 及 び 地 域 の 実 情 に 応 じたプログラムに 基 づき 指 導 者 を 育 成 する 人 材 を 養 成 する 6 能 力 判 定 方 法 の 開 発 と 資 格 認 定 試 験 内 容 の 選 定 : 生 活 者 のニーズにかなった 内 容 不 可 欠 な 生 活 場 面 の 選 定 学 習 者 企 業 関 係 者 福 祉 関 係 者 職 安 職 員 等 の 関 係 者 と 連 携 し 必 要 なコミュニケーション 力 を 記 述 し 関 係 者 にもわかりやすい 評 価 内 容 にする また 評 価 結 果 を 分 析 する 試 験 資 格 研 究 所 を 設 置 し 評 価 のフォローアップ 改 善 を 図 る ヨーロッパ 言 語 共 通 参 照 枠 (CEFR)を 参 考 に 日 本 の 移 民 難 民 のための 段 階 的 な 言 語 能 力 の 基 準 づくりを 行 う ( 国 際 交 流 基 金 国 立 国 語 研 究 所 AOTS 日 本 語 教 育 学 会 AJALT 等 の 連 携 ) ゼロレベルから 自 立 した 生 活 を 営 めるレベル キャリアアップのための 日 本 語 力 へ 段 階 的 な 学 習 項 目 を 設 定 し 学 習 到 達 目 標 の 指 標 をつくる ヨーロッパ 言 語 ポートフォリオ を 参 考 に 具 体 的 な 言 語 学 習 体 験 言 語 熟 達 度 到 達 度 を 示 す 評 価 法 を 作 成 する 学 校 や 日 常 生 活 職 場 における 言 語 使 用 経 験 母 語 話 者 との 接 触 を 記 録 する 成 果 証 明 資 料 の 提 出 を 要 求 するこの 評 価 法 は 実 際 的 に 言 語 活 動 を 促 し 自 律 学 習 につながるものとして 大 いに 参 考 になる テストの 社 会 に 対 する 影 響 は 大 きい 外 国 人 拒 否 に 利 用 されない 方 策 が 重 要 目 的 はあくまで 学 習 者 の 学 習 権 の 保 障 のため 学 習 の 目 標 設 定 のために 使 われるべきで 入 国 時 の 振 り 分 けのために 使 われるべきではない 立 案 時 で 日 本 語 能 力 による 優 遇 策 試 験 を 課 することのみが 一 人 歩 きしな いようにすることが 重 要 学 習 内 容 が 個 人 の 言 語 活 動 を 促 進 する 内 容 であるかどうかの 評 価 が 重 要 何 とか 周 辺 の 人 の 助 けを 借 りて 生 活 が 営 める 日 本 語 力 は 初 級 程 度 (CEFR の A2 程 度 )のレベル こ のレベルに 達 していない 人 に 無 料 または 廉 価 で 学 習 する 権 利 と 機 会 を 提 供 する サバイバルレベル(CEFR の A1 程 度 )まで 学 習 すれば 何 とか 自 力 で あるいは 他 人 の 力 を 借 りつ つ 学 習 を 継 続 できる 可 能 性 がある 職 業 のキャリアアップのための 日 本 語 教 育 を 職 業 訓 練 校 の 制 度 の 枠 を 広 げて 実 施 する 上 記 の 日 本 語 力 のゼロレベルの 段 階 的 から 職 業 に 必 要 な 日 本 語 力 の 段 階 へ 一 貫 性 を 持 たせる 中 級 前 期 又 は CEFR の B1 修 了 者 は 職 業 訓 練 のための 日 本 語 の 学 習 へ 進 むことができるものとする 5

Ⅳ 在 留 外 国 人 の 日 本 語 能 力 向 上 施 策 として どのような 取 組 みが 有 効 か 1 移 民 難 民 庁 の 設 置 と 法 律 の 制 定 国 連 統 計 委 員 会 の 移 民 の 定 義 : 通 常 の 居 住 地 以 外 の 国 に 移 動 し 少 なくとも 12 ヶ 月 間 当 外 国 に 居 住 する 人 ( 長 期 の 移 民 ) (1997 年 1 月 ) 入 国 し 日 本 で 生 活 する 移 民 および 難 民 の 日 本 語 の 学 習 権 の 保 障 学 習 機 会 の 提 供 まずは 義 務 ではなく 権 利 を 与 えることが 先 決 生 活 者 のための 日 本 語 教 育 として 長 期 的 ビジョンに 立 つ 政 策 が 求 められる 2 国 立 日 本 語 教 育 研 究 センターの 設 置 ナショナルカリキュラム(ガイドライン)の 構 築 自 律 学 習 支 援 の 方 法 資 格 認 定 の 企 画 開 発 を 行 う 移 民 のための 日 本 語 教 育 のインフラ 整 備 を 実 施 し 体 系 的 継 続 的 体 制 づくりを 立 案 する センターを 移 民 難 民 庁 の 中 に 置 き 日 本 語 教 育 の 中 にとどまらず 移 民 全 体 の 政 策 や 施 策 と 連 動 させることが 必 要 具 体 的 には 以 下 のことをまとめる 1 教 育 方 針 理 念 対 話 の 促 進 個 人 の 幸 せを 追 求 できる 理 念 2カリキュラムガイドラインの 作 成 3 教 育 学 習 方 法 の 提 案 4 自 己 評 価 法 を 加 えた 自 律 学 習 促 進 に 益 する 評 価 法 5 教 員 養 成 についての 研 究 開 発 実 施 体 制 の 立 案 3 人 材 バンク 上 記 インフラができていない 状 況 で インフラ 整 備 を 企 画 準 備 するには 準 備 期 間 と 専 従 の 人 材 が 必 要 政 策 を 実 行 するための 人 材 バンクをつくる 諸 外 国 の 移 民 難 民 政 策 や 日 本 の 外 国 人 に 対 する 日 本 語 教 育 等 の 実 情 に 詳 しい 専 門 家 既 に 国 内 の 地 域 の 日 本 語 教 育 に 実 績 のある 日 本 語 教 育 の 専 門 家 の 情 報 データを 整 え 政 策 実 行 のための 専 門 職 を 登 用 する 4 学 習 歴 保 存 のデータベースの 整 備 学 習 歴 日 本 語 力 評 価 ファイル 言 語 資 格 等 の 情 報 を 一 元 化 し 管 理 するデータベースを 整 える 移 動 の 激 しい 移 民 にとって 学 習 が 中 断 してもいつでもどこでも 学 習 が 継 続 できるように 整 備 する 学 習 環 境 言 語 の 支 援 体 制 等 の 地 域 格 差 の 解 消 のため 有 益 であり かつ 指 導 者 にとっ ても 学 習 者 の 多 様 性 に 対 応 することが 可 能 となり 移 動 後 の 自 律 学 習 支 援 体 制 を 整 える 資 料 とし て 活 用 することができる 5 地 域 における 取 組 み: (1) ボランティア 依 存 型 からの 脱 却 を 地 域 の 日 本 語 教 室 は 地 域 住 民 交 流 の 形 成 の 場 として 重 要 な 場 ではあるが 活 動 をボランティア に 依 存 している 結 果 対 症 療 法 的 緊 急 対 策 的 対 応 となる 傾 向 が 強 い 言 語 保 障 という 点 では 6

学 習 時 間 学 習 内 容 の 質 ともに 不 十 分 である 公 的 な 言 語 保 障 がまずあることにより ボラン ティアの 活 動 をより 柔 軟 に 豊 かにすることが 可 能 となる (2) 日 本 語 教 育 事 業 の 実 施 主 体 として 国 が 枠 組 み(ガイドライン)をつくり 地 方 自 治 体 が 運 営 する 国 の 補 助 金 を 地 方 自 治 体 へ 拠 出 する 地 方 自 治 体 から 民 間 のしかるべき 機 関 へ 委 託 する 企 業 から 民 間 の 機 関 へ 委 託 する ことを 奨 励 する (3) 専 門 家 との 連 携 日 本 語 を 母 語 としないすべての 住 民 に 開 放 された 第 二 言 語 としての 学 習 の 機 会 を 提 供 し 地 域 の 日 本 語 教 育 の 支 援 体 制 を 整 えるため ナショナルカリキュラムのガイドラインに 沿 い か つ 個 人 のニーズが 達 成 できる 学 習 内 容 方 法 評 価 のシステムづくりの 取 り 組 みを 専 門 家 と 連 携 し 実 施 する (4) 地 域 日 本 語 教 育 担 当 部 署 の 設 置 関 係 者 との 連 携 専 門 職 の 設 置 1 地 域 行 政 の 中 で 社 会 統 合 政 策 の 一 環 として 外 国 人 に 対 する 日 本 語 支 援 政 策 を 立 案 し 学 習 の 機 会 を 提 供 するシステムを 構 築 に 当 たる 部 署 を 置 く 2 地 域 の 行 政 地 域 コミュニティ 企 業 外 国 人 住 民 等 の 関 係 者 との 情 報 交 換 調 整 を 行 い 日 本 語 学 習 のプログラムを 構 築 し モニターし 改 善 を 図 る 日 本 語 コーディネータを 置 く 3 学 習 アドバイザーの 設 置 学 習 者 に 対 しては 地 域 日 本 語 教 育 システムやカリキュラムガイドラインを 各 々の 学 習 者 に 柔 軟 に 対 応 できるよう 学 習 アドバイザーを 置 く 学 習 アドバイザーは 直 接 学 習 者 に 対 して 言 語 学 習 に 対 するアドバイスを 行 う また 学 習 者 の 状 況 について 指 導 者 への 橋 渡 しを 行 う 役 割 を 担 う (5) 外 国 人 担 当 部 局 は 国 際 課 から 市 民 住 民 担 当 課 へ 移 動 国 際 交 流 の 一 環 としてではなく 市 民 住 民 の 問 題 としてとらえることが 重 要 (6) 一 般 の 日 本 人 への 啓 蒙 活 動 の 奨 励 異 文 化 理 解 講 座 共 生 日 本 語 の 考 え 方 の 研 修 等 (7)エスニックグループの 支 援 へ 母 語 母 文 化 の 継 承 のため コミュニティー 活 動 に 支 援 を 行 う 自 己 に 自 信 を 持 ち 社 会 参 加 を 可 能 とすることができるように そのために 専 従 職 員 を 置 ける 財 政 的 な 支 援 を 行 い 高 齢 者 の 居 場 所 づくりの 支 援 カウンセラー ソーシャルワーカー バイリンガル 教 員 を 育 成 する (8) 多 言 語 環 境 の 整 備 日 本 語 の 言 語 保 障 とともに 日 本 語 力 の 十 分 でない 人 にも 情 報 へのアクセスの 共 有 ができ 災 害 時 や 通 常 の 社 会 生 活 に 支 障 をきたさぬようにする 8 職 場 における 取 組 み (1) 職 場 をあげての 社 会 統 合 多 文 化 共 生 社 会 の 理 念 の 共 有 化 を 図 るための 取 り 組 み (2) 日 本 人 従 業 員 に 対 する 共 生 日 本 語 の 実 践 互 いに 歩 み 寄 るコミュニケーションの 実 践 外 国 人 の 完 全 ではない 日 本 語 にも 寛 容 となり 外 国 人 にもわかりやすいことばで 話 す 実 践 に 取 り 組 む (3) 外 国 人 従 業 員 に 日 本 語 の 学 習 機 会 を 提 供 する 日 本 語 能 力 者 を 優 遇 し 学 習 の 動 機 づけを 与 える 7

制 度 改 革 を 行 う (4) 職 場 で 必 要 な 日 本 語 の 内 容 と 能 力 の 評 価 の 内 容 と 方 法 を 企 業 と 日 本 語 教 育 の 専 門 家 とで 共 同 開 発 する 9 学 校 との 関 係 (1) 外 国 人 政 策 理 念 を 学 校 関 係 者 へ 研 修 し 理 念 の 共 有 化 を 図 る (2) マイノリティーの 子 どもたち 第 二 世 代 第 三 世 代 を 社 会 の 底 辺 に 追 いやらぬように 学 習 権 の 法 的 裏 づけが 必 要 (3) 第 二 言 語 としての 日 本 語 教 育 及 び 社 会 統 合 のための 理 念 教 授 法 などを 教 員 養 成 課 程 の 科 目 に 入 れる (4) すべての 教 科 において 教 員 のだれもが 言 語 教 育 に 当 たれるよう 研 修 する 日 本 語 母 語 話 者 も 含 め 対 話 力 を 養 成 し 豊 かな 言 語 活 動 の 実 践 を 行 う (5) 外 国 人 の 子 供 を 含 めたすべての 子 供 に 互 いの 関 係 づくりを 人 権 教 育 の 一 貫 として 行 う 子 どもの 頃 から 互 いの 多 様 性 を 尊 重 する 心 を 養 い 人 間 関 係 づくりの 方 法 を 学 ぶ 必 要 がある 10 入 管 制 度 との 関 係 移 民 の 社 会 統 合 政 策 の 長 期 的 ビジョンがまずあるべき それに 基 づく 入 管 制 度 をたてるべきであり 入 管 制 度 のみ 先 走 ることを 危 惧 する 統 合 政 策 と 入 管 政 策 は 足 並 みをそろえるべきという 意 識 を 関 係 省 庁 で 共 有 することが 大 切 まずは 外 国 人 が 日 本 に 住 んでみたいと 思 うような 体 制 づくりが 先 決 そ の 重 要 な 項 目 として 言 語 保 障 がある 入 国 は 開 放 し 入 国 後 の 育 成 学 習 保 障 学 習 機 会 の 提 供 の 充 実 を 図 るべきである 参 考 文 献 ( 財 )アジア 福 祉 教 育 財 団 難 民 事 業 本 部 (2006) オランダにおける 第 三 国 定 住 プログラムによって 受 け 入 れられた 難 民 及 び 庇 護 申 請 者 等 に 対 する 支 援 状 況 調 査 報 告 岩 見 宮 子 (20005) 地 域 に 根 ざした 日 本 語 教 育 月 刊 言 語 6 月 号 Vol,34,No6,27-35 岡 崎 眸 監 修 (2007) 共 生 日 本 語 教 育 学 多 言 語 多 文 化 共 生 社 会 のために 雄 松 堂 出 版 佐 藤 学 (2008) リテラシーの 概 念 とその 教 育 日 本 言 語 政 策 学 会 2008 年 度 関 東 地 区 大 会 予 稿 集 pp3 4 同 基 調 講 演 西 尾 珪 子 (2005) 日 本 語 ボランティア 活 動 講 座 日 本 語 教 育 学 第 1 巻 - 文 化 の 理 解 と 言 語 の 教 育 第 3 章 第 3 節 176-188 縫 部 義 憲 監 修 スリーエーネットワーク ( 社 ) 日 本 語 教 育 学 会 (2008) 平 成 19 年 度 文 化 庁 日 本 語 教 育 研 究 委 嘱 報 告 書 外 国 人 に 対 する 実 践 的 な 日 本 語 教 育 の 研 究 開 発 日 本 語 教 育 基 盤 情 報 センター 学 習 項 目 グループ(2006) 調 査 研 事 業 日 本 語 教 育 における 学 習 項 目 一 覧 と 段 階 的 目 標 基 準 の 開 発 について 国 立 国 語 研 究 所 文 化 庁 編 (2004) 地 域 日 本 語 学 習 支 援 の 充 実 - 共 に 育 む 地 域 社 会 の 構 築 に 向 けて- 国 立 印 刷 局 吉 島 茂 大 橋 理 枝 他 訳 (2004) 外 国 語 教 育 Ⅱ 外 国 語 の 学 習 教 授 評 価 のためのヨーロッパ 共 通 参 照 枠 朝 日 出 版 社 8