士業2012_社労士_h1h4



Similar documents
定款

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

<4D F736F F D C482C682EA817A89BA90BF8E7793B1834B A4F8D91906C8DDE8A A>

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

Microsoft Word 第1章 定款.doc

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

 

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

公表表紙

m07 北見工業大学 様式①

<4D F736F F D C93FA967B91E5906B8DD082D682CC91CE899E2E646F6378>

一般競争入札について

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

財団法人○○会における最初の評議員の選任方法(案)

スライド 1

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

Microsoft PowerPoint - 【資料5】社会福祉施設職員等退職手当共済制度の見直し(案)について

<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63>

<4D F736F F F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A CC8A AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

財団法人山梨社会保険協会寄付行為

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

人 に 使 用 される 者 としての 勤 続 期 間 を 当 該 職 員 となつた 者 の 職 員 としての 勤 続 期 間 に 通 算 することと 定 められている 法 人 に 限 る )をいう 3 第 一 項 の 退 職 手 当 通 算 予 定 職 員 とは 任 命 権 者 又 はその 委 任

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

定款  変更

鳥 取 国 民 年 金 事 案 177 第 1 委 員 会 の 結 論 申 立 人 の 昭 和 37 年 6 月 から 38 年 3 月 までの 国 民 年 金 保 険 料 については 納 付 していたものと 認 められることから 納 付 記 録 を 訂 正 することが 必 要 である 第 2 申

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務


預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

スライド 1

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

( 会 員 資 格 の 取 得 ) 第 6 条 本 会 の 会 員 になろうとする 者 は 別 に 定 める 入 会 届 により 申 し 込 みを し 理 事 会 の 承 認 を 得 なければならない ( 会 員 の 権 利 義 務 ) 第 7 条 会 員 は 本 会 の 事 業 活 動 につき そ

省 九 州 地 方 整 備 局 長 若 しくは 宮 崎 県 知 事 に 意 見 を 提 出 することができる ( 役 員 の 任 命 ) 第 8 条 理 事 長 及 び 監 事 は 宮 崎 県 知 事 が 任 命 する 2 理 事 は 理 事 長 が 任 命 する 3 副 理 事 長 は 理 事 長

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

<817993FA967B8E E A E815B817A B F976C8EAE82502D322E786C73>

<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

18 国立高等専門学校機構

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

平 均 賃 金 を 支 払 わなければならない この 予 告 日 数 は 平 均 賃 金 を 支 払 った 日 数 分 短 縮 される( 労 基 法 20 条 ) 3 試 用 期 間 中 の 労 働 者 であっても 14 日 を 超 えて 雇 用 された 場 合 は 上 記 2の 予 告 の 手 続

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

Q7 従 業 員 に 対 する 現 物 給 付 は 報 酬 給 与 額 に 含 まれます A7 法 人 が 役 員 又 は 使 用 人 のために 給 付 する 金 銭 以 外 の 物 又 は 権 利 その 他 経 済 的 利 益 (いわ ゆる 現 物 給 与 )については 所 得 税 において 給

消 費 生 活 センターに 関 する 条 例 の 制 定 施 行 規 則 第 8 条 地 方 消 費 者 行 政 ガイド ライン 施 行 規 則 において 都 道 府 県 及 び 消 費 生 活 センターを 設 置 する 市 町 村 が 消 費 生 活 センターの 組 織 及 び 運 営 及 び 情

< C8EAE81698B4C93FC8FE382CC97AF88D38E968D CA8E86816A2E786C73>

要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

厚 生 年 金 は 退 職 後 の 所 得 保 障 を 行 う 制 度 であり 制 度 発 足 時 は 在 職 中 は 年 金 を 支 給 しないこととされていた しかしながら 高 齢 者 は 低 賃 金 の 場 合 が 多 いと いう 実 態 に 鑑 み 在 職 者 にも 支 給 される 特 別

16 日本学生支援機構

Microsoft Word - 通達(参考).doc

03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

Taro-01 議案概要.jtd

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

Microsoft Word - 全国エリアマネジメントネットワーク規約.docx

認 し 通 常 の 立 入 検 査 に 際 しても 許 可 内 容 が 遵 守 されていることを 確 認 するこ と 2 学 校 薬 剤 師 業 務 の 兼 任 学 校 薬 剤 師 の 業 務 を 兼 任 する 場 合 の 取 扱 いは 次 のとおりとする (1) 許 可 要 件 1 薬 局 等 の

弁護士報酬規定(抜粋)

育休代替任期付職員制度について

平成21年9月29日

【労働保険事務組合事務処理規約】

第 3 章 会 員 ( 会 員 の 資 格 ) 第 5 条 協 会 の 会 員 は 協 会 の 目 的 に 賛 同 して 入 会 した 次 の 各 号 に 掲 げる 者 とする (1) 軽 種 馬 を 生 産 する 者 (2) 軽 種 馬 を 育 成 する 者 (3) 馬 主 (4) 調 教 師 (

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

1. 任 免 1-1 採 用 ( 試 験 採 用 ) 1 任 免 試 験 採 用 採 用 者 予 定 者 数 報 告 試 験 公 告 任 命 結 果 通 知 書 採 用 予 定 者 数 の 報 告 採 用 説 明 会 の 計 画 実 施 人 事 異 動 対 象 者

Microsoft Word - 05_roumuhisaisoku

所令要綱

通 知 カード と 個 人 番 号 カード の 違 い 2 通 知 カード ( 紙 )/H27.10 個 人 番 号 カード (ICカード)/H28.1 様 式 (おもて) (うら) 作 成 交 付 主 な 記 載 事 項 全 国 ( 外 国 人 含 む)に 郵 送 で 配 布 希 望 者 に 交

慶應義塾利益相反対処規程

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

1 正 規 団 員 希 望 者 は 入 団 希 望 日 から1ヶ 月 間 の 仮 団 員 期 間 を 経 て 団 員 となることができる 仮 団 員 期 間 は 団 費 は 発 生 せず 入 団 届 けに 明 記 した 入 団 日 がその 月 の15 日 以 前 ならば 当 月 16 日 以 降 な

Microsoft Word 利子補給金交付要綱

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

●電力自由化推進法案

学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

2 前 項 に 定 める 日 に 支 給 する 給 与 は 総 額 給 与 を12 分 割 した 額 ( 以 下 給 与 月 額 という ) 扶 養 手 当 住 居 手 当 通 勤 手 当 単 身 赴 任 手 当 寒 冷 地 手 当 及 び 業 績 手 当 並 びに 前 月 分 の 超 過 勤 務

Microsoft Word

福 岡 厚 生 年 金 事 案 4486 第 1 委 員 会 の 結 論 申 立 人 の 申 立 期 間 については その 主 張 する 標 準 報 酬 月 額 に 基 づく 厚 生 年 金 保 険 料 を 事 業 主 により 給 与 から 控 除 されていたことが 認 められることから 申 立 期

基発第 号

( 参 考 ) 国 家 戦 略 特 別 区 域 法 ( 平 成 25 年 法 律 第 107 号 )( 抄 ) 国 家 戦 略 特 別 区 域 法 及 び 構 造 改 革 特 別 区 域 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 ( 平 成 27 年 法 律 第 56 号 ) による 改 正 後 (

独立行政法人国立病院機構

土 購 入 土 借 用 土 所 有 権 移 転 登 記 確 約 書 農 転 用 許 可 書 ( 写 ) 農 転 用 届 出 受 理 書 ( 写 ) 土 不 動 産 価 格 評 価 書 土 見 積 書 ( 写 ) 又 は 売 買 確 約 書 ( 写 ) 土 売 主 印 鑑 登 録 証 明 書 売 主

<4D F736F F D2091DE90458F8A93BE82C991CE82B782E98F5A96AF90C582CC93C195CA92A58EFB82CC8EE888F882AB B315D2E312E A2E646F63>

財政再計算結果_色変更.indd

Microsoft Word - law

公立大学法人秋田県立大学給与規程(案)

6 謝金(給与等)

理化学研究所の役職員への兼業(兼職)依頼について

目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を

一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 3 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 級 3 級 4 級 5 級 6 級 単 位 : ( ) 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 137, 163,7 4,9 31,4 71, 33,3 359,7 最 高 号 給 の 給 料 月 額

( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補 助 金 の 額 は 第 5 条 第 2 項 の 規 定 による 無 線 LAN 機 器 の 設 置 箇 所 数 に 1 万 5 千 円 を 掛 けた 金 額 と 第 5 条 第 3 項 に 規 定 する 補 助 対 象 経 費 の2 分 の1のいずれか 低

<4D F736F F D208CF689768ED C8FE395FB978E8CEA8BA689EF814592E88ABC2E646F63>

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

23 年 度 事 業 計 画 概 要 事 業 項 目 事 業 内 容 施 策 A. 各 種 制 度 改 変 への 対 応 (1) 老 人 福 祉 法 高 齢 者 住 まい 法 改 正 関 連 1 指 導 指 針 改 正 ( 老 福 法 ) 登 録 基 準 策 定 ( 住 まい 法 )への 対 応 2

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

Taro-29職員退職手当支給規程

後 にまで 及 んでおり(このような 外 部 研 究 資 金 を 以 下 契 約 理 由 研 究 という ) かつ その 者 が 退 職 後 も 引 き 続 き 研 究 代 表 者 となることを 研 究 所 が 認 める 場 合 とし 理 事 室 の 命 を 受 けて 発 議 書 ( 別 に 定 め

Transcription:

❶ 社 会 保 険 労 務 士 とは 社 会 保 険 労 務 士 ( 以 下 社 労 士 )とは 厚 生 労 働 省 が 所 管 する 国 家 資 格 であり 企 業 の 人 事 労 務 管 理 の 支 援 等 に 携 わる 専 門 職 です 根 拠 法 令 は 1968 年 ( 昭 和 43 年 )に 制 定 された 社 会 保 険 労 務 士 法 ( 以 下 社 労 士 法 )で その 冒 頭 には 以 下 のような 法 の 目 的 が 明 示 されています 社 会 保 険 労 務 士 法 1 条 この 法 律 は 社 会 保 険 労 務 士 の 制 度 を 定 めて その 業 務 の 適 正 を 図 り もって 労 働 およ び 社 会 保 険 に 関 する 法 令 の 円 滑 な 実 施 に 寄 与 するとともに 事 業 の 健 全 な 発 達 と 労 働 者 等 の 福 祉 の 向 上 に 資 することを 目 的 とする 社 労 士 として 名 乗 り その 業 務 を 行 っていくためには 前 提 として 全 国 社 会 保 険 労 務 士 会 連 合 会 ( 以 下 連 合 会 )の 社 会 保 険 労 務 士 名 簿 に 所 定 の 事 項 ( 氏 名 生 年 月 日 住 所 など)を 登 録 する 必 要 があります( 社 労 士 法 14 条 の2 第 1 項 ) この 社 労 士 登 録 を 行 うためには その 時 点 で 社 労 士 の 有 資 格 者 になっていなければなりません 有 資 格 者 となるための 原 則 的 要 件 は 1 社 会 保 険 労 務 士 試 験 ( 年 に1 回 以 上 行 われる 国 家 試 験 / 以 下 社 労 士 試 験 )に 合 格 し かつ 2 通 算 2 年 以 上 の 労 働 社 会 保 険 諸 法 令 に 関 する 実 務 経 験 ( 特 別 な 判 断 を 要 しない 単 純 な 事 務 の 経 験 は 除 きます)を 経 ていることです( 社 労 士 法 3 条 1 項 ) 単 に 国 家 試 験 に 合 格 しているというだけでは 社 労 士 の 有 資 格 者 とは 認 められません なお 2の 実 務 経 験 の 要 件 に 関 しては 厚 生 労 働 大 臣 がこれと 同 等 以 上 の 経 験 を 有 すると 認 めるもの については 不 要 とされています 具 体 的 には 連 合 会 が 毎 年 1 回 実 施 している 労 働 社 会 保 険 諸 法 令 関 係 事 務 指 定 講 習 ( 以 下 事 務 指 定 講 習 )を 修 了 した 者 が これに 該 当 し ます この 事 務 指 定 講 習 は 4ヶ 月 間 の 通 信 教 育 ( 労 働 社 会 保 険 関 係 の 各 種 書 式 を 作 成 の 上 提 出 ) と4 日 間 の 集 合 研 修 ( 正 式 には 面 接 指 導 と 称 していますが その 実 質 は 講 義 の 聴 講 です) によって 構 成 されています 資 料 : 社 労 士 への 道 1 2012 士 業 最 前 線 レポート 社 会 保 険 労 務 士 編

社 労 士 試 験 合 格 者 の 多 くは 実 務 経 験 に 欠 けています そのため 試 験 合 格 後 事 務 指 定 講 習 を 経 て 登 録 している 者 が 多 数 を 占 めています 連 合 会 の 平 成 23 年 度 事 業 報 告 によれば 同 年 度 の 事 務 指 定 講 習 の 申 込 者 数 は2,181 名 となっています この 年 の 国 家 試 験 の 合 格 者 数 が3,855 人 ですから 合 格 者 の 半 数 以 上 が 事 務 指 定 講 習 を 受 けていることになります 労 働 社 会 保 険 諸 法 令 社 労 士 が 業 務 上 取 り 扱 うことが 想 定 されている 法 令 の 総 称 を 意 味 します 具 体 的 には 社 労 士 法 別 表 第 一 に 労 働 基 準 法 労 働 者 災 害 補 償 保 険 法 健 康 保 険 法 など 全 部 で54の 法 令 が 列 挙 されています 労 働 法 と 社 会 保 険 に 関 する 諸 法 令 がほぼ 網 羅 されています が 労 働 組 合 法 労 働 関 係 調 整 法 など いわゆる 集 団 的 労 働 関 係 法 令 は この 中 に 含 まれていません これは かつて 社 労 士 法 で 社 労 士 による 労 働 争 議 への 介 入 が 禁 止 されて いたことに 対 応 していると 思 われますが この 禁 止 条 項 は2005( 平 成 17) 年 の 法 改 正 で 既 に 撤 廃 されています 近 年 個 人 加 入 の 合 同 労 働 組 合 ( ユニオン と 称 していること が 多 い)が 台 頭 してきており 社 労 士 が 業 務 の 中 で 労 働 組 合 とかかわる 機 会 は 増 えていくも のと 考 えられます そのため 今 後 は 集 団 的 労 働 関 係 法 令 についても 労 働 社 会 保 険 諸 法 令 に 含 めるべし という 声 が 強 くなってくるのではないでしょうか 社 労 士 の 総 数 は 連 合 会 の 会 報 誌 である 月 刊 社 労 士 で 毎 月 最 新 の 数 値 が 公 表 されて います 2012 年 8 月 号 によると 社 労 士 の 総 数 は 2012 年 ( 平 成 24 年 )6 月 末 日 現 在 37,047 人 と なっています 長 い 間 漸 増 傾 向 が 継 続 しており 前 年 同 時 期 (35,969 人 )に 比 べると 1,078 人 増 加 しています これは 新 規 登 録 者 と 登 録 抹 消 者 の 差 です 参 考 までに2011 年 ( 平 成 23 年 ) 度 の 新 規 登 録 者 数 は2,468 人 登 録 抹 消 者 数 は1,419 人 となっています 廃 業 ( 開 業 社 労 士 の 場 合 ) や 退 職 ( 勤 務 社 労 士 の 場 合 )によって 登 録 を 抹 消 する 人 も 結 構 多 いというのがわかります 月 刊 社 労 士 連 合 会 が 毎 月 発 行 している 会 報 誌 です 2010( 平 成 22) 年 の12 月 号 までは 月 刊 社 会 保 険 労 務 士 というタイトルで 発 行 されていましたが 2011( 平 成 23) 年 1 月 号 から 誌 面 の 大 幅 なリニューアル 判 型 の 変 更 (B5 A4)を 行 い 誌 名 も 月 刊 社 労 士 に 改 称 されました ここには 連 合 会 からの 伝 達 事 項 のほか 法 改 正 の 動 向 など 実 務 に 役 立 つ 情 報 が 盛 り 込 まれています 社 労 士 登 録 者 には 毎 月 送 付 されていますが それ 以 外 の 方 でも 購 読 料 ( 年 間 7,200 円 ) を 払 えば 入 手 することができます 資 料 : 増 え 続 ける 社 労 士 32,693 人 100 33,899 人 103.7 34,988 人 107.0 36,019 人 110.2 37,047 人 113.3 2012 士 業 最 前 線 レポート 社 会 保 険 労 務 士 編 2

社 会 保 険 労 務 士 ❷ 社 労 士 の 業 務 形 態 社 労 士 が 業 務 を 遂 行 する 形 態 としては 従 来 から 開 業 社 労 士 と 勤 務 社 労 士 という2つの 形 態 が 認 められてきました また 最 近 では 社 会 保 険 労 務 士 法 人 制 度 の 創 設 に 伴 い 法 人 社 員 という 形 態 を 取 ることも 可 能 です ⑴ 開 業 社 労 士 と 法 人 社 員 開 業 社 労 士 は 個 人 事 業 主 として 事 務 所 を 自 ら 開 設 し 顧 客 から 依 頼 を 受 け 報 酬 を 得 て 社 労 士 業 務 を 遂 行 することができます 事 務 所 に 関 しては 自 宅 を 事 務 所 として 使 用 することも 可 能 であり 新 規 開 業 者 の 多 くは そのようなかたちからスタートしています 2003 年 ( 平 成 15 年 ) 度 から 社 労 士 事 務 所 の 法 人 化 が 認 められました つまり 2 人 以 上 の 社 労 士 が 共 同 で 社 会 保 険 労 務 士 法 人 ( 以 下 社 労 士 法 人 )を 設 立 することにより 法 人 社 員 ( 法 人 の 共 同 経 営 者 という 意 味 であり 従 業 員 とは 異 なります)というかたちで 業 務 を 遂 行 すること が 可 能 になったということです この 場 合 は 法 人 そのものが 顧 客 から 社 労 士 業 務 の 委 託 を 受 ける というかたちになります 2012 年 ( 平 成 24 年 )6 月 末 日 現 在 個 人 事 業 主 として 開 業 している 社 労 士 は22,156 人 法 人 社 員 は1,001 人 となっています( 月 刊 社 労 士 2012 年 8 月 号 ) 開 業 社 労 士 や 法 人 社 員 が 業 務 を 遂 行 する 事 務 所 に 関 しては 社 労 士 法 で 以 下 のような 規 制 が 行 われています 社 労 士 事 務 所 に 関 する 法 規 制 開 業 社 労 士 の 事 務 所 ( 社 労 士 法 18 条 ) 複 数 の 社 労 士 事 務 所 を 設 けることは 原 則 禁 止 ( 例 外 : 特 に 必 要 がある 場 合 において 厚 生 労 働 大 臣 の 許 可 を 得 たとき) 社 労 士 法 人 の 事 務 所 ( 社 労 士 法 25 条 の16) 複 数 事 務 所 ( 主 たる 事 務 所 を1ヵ 所 従 たる 事 務 所 を1ヵ 所 以 上 )の 設 置 が 認 められるが いずれの 事 務 所 にも 常 駐 の 社 員 ( 法 人 の 共 同 経 営 者 )を 置 くことが 必 要 開 業 社 労 士 や 社 労 士 法 人 が 顧 客 を 獲 得 して 社 労 士 業 務 を 行 う 場 合 の 受 注 の 方 法 としては 事 業 主 ( 会 社 など)との 間 で 顧 問 契 約 ( 継 続 的 な 業 務 委 託 契 約 )を 結 んで 一 定 範 囲 の 業 務 を 継 続 的 に 請 け 負 う 場 合 と 単 独 で 個 々の 業 務 ( 例 えば 就 業 規 則 の 作 成 )を 請 け 負 う 場 合 の2つ 形 態 があります 後 者 は 俗 に スポットの 業 務 などと 呼 ばれています 顧 問 契 約 は 安 定 した 収 入 につながりますが 近 年 では 競 争 が 激 化 していることもあり 契 約 の 打 ち 切 りや 顧 問 料 の 引 き 下 げ 要 求 の 不 安 にさられることも 少 なくありません なお 顧 問 先 から 依 頼 された 業 務 であっても 顧 問 契 約 の 内 容 に 含 まれない 業 務 に 関 しては スポット 的 に 行 うことになります 3 2012 士 業 最 前 線 レポート 社 会 保 険 労 務 士 編

資 料 : 顧 問 契 約 のイメージ 社 会 保 険 の 手 続 きや 労 務 管 理 の 指 導 相 談 など 幅 広 く 対 応 ( ) 手 続 き 中 心 で 労 務 管 理 に 関 しては 日 常 的 な 指 導 相 談 に 限 定 労 務 管 理 の 指 導 相 談 に 特 化 開 業 社 労 士 や 社 労 士 法 人 が 顧 客 から 受 け 取 る 報 酬 に 関 する 取 扱 いについて かつては 報 酬 基 準 ( 一 種 のガイドライン)が 各 社 労 士 会 の 会 則 で 定 められていましたが これは 2002 年 ( 平 成 14 年 )11 月 27 日 をもって 撤 廃 されています この 報 酬 基 準 の 撤 廃 は 当 時 の 政 府 が 強 力 に 推 進 していた 規 制 緩 和 の 流 れに 対 応 した 措 置 です 報 酬 の 現 状 社 労 士 会 の 報 酬 基 準 が 存 在 したときも 実 際 には その 基 準 よりはやや 低 めの 報 酬 で 業 務 を 行 う 社 労 士 が 相 当 多 かったといわれています 近 年 では ホームページなどで 事 務 所 の 報 酬 基 準 を 公 開 している 例 が 多 いのですが 従 前 の 社 労 士 会 の 報 酬 基 準 をふまえた 基 準 ( 同 額 かやや 低 め)を 示 している 事 務 所 が 少 なくありません 他 方 実 際 の 報 酬 額 に 関 しては か なりバラつきがあり 従 来 の 常 識 から 考 えると 驚 くような 低 価 格 ( 例 えば 就 業 規 則 の 新 規 作 成 を50,000 円 )で 業 務 を 受 注 している 事 務 所 もあるようです なお 消 費 者 保 護 の 観 点 から 近 年 社 労 士 法 施 行 規 則 が 改 正 され 開 業 社 労 士 社 労 士 法 人 には 業 務 の 依 頼 を 受 任 しようとする 場 合 あらかじめ 依 頼 者 に 対 し 報 酬 額 の 算 定 方 法 等 を 明 示 すべきことが 義 務 付 けられました( 社 労 士 則 12 条 の10) ⑵ 勤 務 社 労 士 勤 務 社 労 士 は 会 社 や 各 種 団 体 などに 従 業 員 として 勤 務 し 自 社 に 関 する 社 労 士 業 務 を 行 い ます 一 般 企 業 における 勤 務 社 労 士 の 活 用 方 法 はまちまちです かつては 人 事 部 門 で 事 務 的 な 業 務 ( 社 会 保 険 手 続 き 給 与 計 算 など)のリーダーを 務 めることが 多 かったようです しかし 最 近 では 人 事 企 画 的 な 業 務 ( 人 事 制 度 の 改 革 など)や 労 務 関 係 のトラブル 対 応 に 腕 をふるう 勤 務 社 労 士 も 増 えてきています 開 業 社 労 士 や 社 労 士 法 人 の 事 務 所 に 従 業 員 として 勤 務 し 社 労 士 業 務 に 従 事 する 場 合 (この 場 合 は 事 務 所 が 顧 客 から 受 託 した 業 務 を 担 当 することが 可 能 です)も 勤 務 社 労 士 としての 業 務 形 態 に 含 まれます ただ 社 労 士 事 務 所 の 現 状 を 見 てみますと 社 労 士 の 有 資 格 者 であっ ても 社 労 士 登 録 をさせることなく かたちの 上 では 補 助 者 的 な 立 場 で 業 務 に 従 事 させている こちらの 方 が 多 いのではないでしょうか 勤 務 社 労 士 は 開 業 社 労 士 や 法 人 社 員 と 比 べると 社 会 保 険 労 務 士 会 ( 以 下 社 労 士 会 ) に 納 入 する 年 会 費 の 負 担 が 相 当 軽 くなっていることが 少 なくありません ただ 地 域 によっては 開 業 社 労 士 等 と 同 額 のこともあるようです 2012 士 業 最 前 線 レポート 社 会 保 険 労 務 士 編 4

社 会 保 険 労 務 士 資 料 : 社 労 士 が 負 担 する 年 会 費 の 額 ( 東 京 都 社 労 士 会 の 例 ) 96,000 円 (1 月 当 たり 8,000 円 ) 42,000 円 (1 月 当 たり 3,500 円 ) 研 修 や 会 報 ( 連 合 会 の 会 報 + 社 労 士 会 の 会 報 )により 法 改 正 情 報 や 実 務 の 動 向 など 業 務 に 役 立 つ 情 報 提 供 を 継 続 的 に 受 けられることを 考 えると 東 京 会 などの 会 費 の 額 は 決 して 高 い 水 準 とは 言 えないでしょう 社 会 保 険 労 務 士 会 社 労 士 として 登 録 すると 自 動 的 に 都 道 府 県 のエリア 単 位 で 組 織 されている 社 労 士 会 に 入 会 することになります( 社 労 士 法 25 条 の29 第 1 項 本 文 ) かつては 登 録 のみ 行 い 社 労 士 会 には 入 会 しない という 取 扱 いが 認 められ 未 入 会 の 登 録 者 がかなり 存 在 していました しかし 1993( 平 成 5) 年 の 第 4 次 社 労 士 法 改 正 によって 現 行 の 登 録 即 入 会 という 制 度 に 移 行 しました どの 都 道 府 県 の 社 労 士 会 に 入 会 するかという 点 については 社 労 士 法 で 以 下 のように 規 定 されており( 社 労 士 法 25 条 の29 第 1 項 1 号 2 号 ) 各 人 が 任 意 に 選 択 することはできません 開 業 社 労 士 法 人 社 員 事 務 所 所 在 地 を 管 轄 する 社 労 士 会 勤 務 社 労 士 勤 務 する 事 業 所 の 所 在 地 を 管 轄 する 社 労 士 会 また 各 社 労 士 会 には 地 域 ごとに 区 分 された 支 部 が 設 置 されており 会 としての 日 常 活 動 を 推 進 していくための 基 礎 組 織 として 機 能 しています 開 業 後 間 もない 社 労 士 にとっては この 支 部 の 会 合 ( 研 修 的 な 要 素 を 兼 ねることもあります )に 出 席 して 情 報 収 集 人 脈 作 りに 励 むことが 社 労 士 生 活 の 第 一 歩 といえます ⑶ その 他 登 録 社 労 士 の 登 録 上 の 種 別 としては 既 に 紹 介 した1 開 業 社 労 士 2 法 人 社 員 3 勤 務 社 労 士 の ほかに 4 その 他 登 録 というユニークな 形 態 も 認 められています これは いわば 純 然 た る 個 人 としての 資 格 で 社 労 士 の 登 録 を 行 う( 仮 に 会 社 等 に 勤 務 していたとしても 勤 務 先 につ いては 登 録 しない)というものです もちろん 顧 客 を 獲 得 して 報 酬 を 得 て 社 労 士 業 務 を 行 うことはできませんが 社 労 士 として の 肩 書 きを 活 用 して 原 稿 執 筆 や 講 演 を 行 うこと(これらは 社 労 士 本 来 の 業 務 ではありません) は 可 能 です また 社 労 士 会 が 主 催 する 各 種 研 修 を 受 講 したり( 基 礎 的 な 研 修 は 無 料 で 受 講 することができます) 会 報 誌 などを 通 じて 情 報 提 供 を 受 けることができます さらに 行 政 協 力 というかたちで 例 えば 年 金 相 談 のような 業 務 に 従 事 することも 可 能 です 5 2012 士 業 最 前 線 レポート 社 会 保 険 労 務 士 編

行 政 協 力 社 労 士 に 限 らず 専 門 士 業 では 行 政 官 庁 等 から 各 種 の 協 力 の 依 頼 を 受 けることが 多 く これを 行 政 協 力 などと 呼 んでいます 行 政 協 力 に 関 する 具 体 的 な 情 報 ( 日 時 場 所 協 力 の 内 容 報 酬 など)は 社 労 士 会 の 支 部 の 会 合 や 社 労 士 会 からのEメールなどを 通 じて 社 労 士 に 提 供 されます 将 来 社 労 士 会 の 幹 部 として リーダーシップを 発 揮 しようと 考 えて いる 人 にとっては 行 政 協 力 での 実 績 の 積 み 重 ねは 必 須 の 前 提 条 件 といえます 近 年 社 労 士 試 験 の 合 格 者 の 中 には 今 すぐ 独 立 開 業 する 予 定 はないが 将 来 的 には 開 業 を 考 えている という 開 業 予 備 軍 とでもいうべきスタンスの 人 が 増 えてきています 開 業 に 踏 み 切 ることによって 背 負 うリスクは 相 当 高 い というのが 現 状 ですから このような 状 況 は やむを 得 ないでしょう ただ この 人 たちは 将 来 的 には 開 業 を 考 えているのですから 専 門 情 報 のメインテナンス( 法 改 正 のフォローなど)や 将 来 をにらんだ 人 脈 づくりなどを 希 望 しており そのための 手 段 として その 他 登 録 を 行 うケースがかなりあるようです なお その 他 登 録 の 場 合 には 現 住 所 を 管 轄 する 社 労 士 会 に 入 会 することになります( 社 労 士 法 25 条 の29 1 項 3 号 ) また 会 費 の 額 については 勤 務 社 労 士 と 同 様 の 低 めの 水 準 とさ れることが 多 いようです 資 料 : 社 労 士 登 録 の 種 別 (まとめ) 個 人 事 業 主 として 事 務 所 を 開 設 のうえ 顧 客 を 獲 得 して 社 労 士 業 務 を 遂 行 社 労 士 法 人 の 共 同 経 営 者 として 法 人 の 名 で 法 人 のために 社 労 士 業 務 を 遂 行 一 般 企 業 に 勤 務 : 自 社 内 の 社 労 士 業 務 を 従 業 員 としての 立 場 で 遂 行 社 労 士 事 務 所 に 勤 務 : 事 務 所 のスタッフとして 事 務 所 が 受 注 した 社 労 士 業 務 を 遂 行 社 労 士 としての 肩 書 を 活 かした 講 演 や 執 筆 行 政 協 力 が 可 能 ❸ 社 労 士 制 度 の 歴 史 ⑴ 社 労 士 制 度 が 誕 生 するまで 第 二 次 世 界 大 戦 終 了 後 日 本 国 憲 法 27 条 で 保 障 された 国 民 の 勤 労 の 権 利 を 具 体 化 するた めに 労 働 基 準 法 労 働 者 災 害 補 償 保 険 法 ( 労 災 保 険 法 ) 失 業 保 険 法 ( 現 在 の 雇 用 保 険 法 の 前 身 となる 法 律 ) 等 労 働 関 係 法 令 の 整 備 が 急 速 に 進 みました また 1954 年 ( 昭 和 29 年 )の 厚 生 年 金 保 険 法 全 面 改 正 などを 通 じて 社 会 保 険 制 度 も 拡 充 されてきました このような 時 代 の 流 れを 受 け 各 種 の 団 体 や 個 人 が 企 業 の 労 務 管 理 や 社 会 保 険 の 手 続 きなど に 関 する 事 業 主 のサポートをビジネスとして 行 うようになってきました ただ その 中 には 事 業 主 に 対 して 著 しく 高 額 な 報 酬 を 請 求 したり 労 働 争 議 に 不 当 に 介 入 するなど 社 会 的 に 問 題 を 引 き 起 こす 者 も 含 まれていました そこで 業 界 団 体 を 結 成 し 業 界 の 健 全 化 を 図 る 必 要 性 が 認 識 されるようになってきました このようなニーズに 対 応 すべく 労 務 管 理 士 社 会 保 険 士 といった 民 間 資 格 が 登 場 し 社 労 士 制 度 誕 生 までの 間 一 定 の 役 割 を 果 たしました 2012 士 業 最 前 線 レポート 社 会 保 険 労 務 士 編 6

社 会 保 険 労 務 士 資 料 : 労 務 管 理 士 の 歩 み 労 務 関 係 の 代 行 業 者 らが 東 京 都 労 働 事 務 管 理 団 体 連 合 会 を 設 立 上 記 連 合 会 を 社 団 法 人 労 務 管 理 協 会 に 改 組 (その 後 全 国 で 労 務 管 理 士 協 会 を 名 乗 る 団 体 が 乱 立 ) 日 本 労 務 管 理 士 連 合 会 が 設 立 され 労 務 管 理 士 の 資 格 の 検 定 と 付 与 を 実 施 社 団 法 人 日 本 労 務 管 理 協 会 設 立 ( 社 団 法 人 労 務 管 理 士 協 会 と 日 本 労 務 管 理 士 連 合 会 を 統 合 ) 社 団 法 人 日 本 労 務 管 理 士 協 会 発 足 ( 社 団 法 人 日 本 労 務 管 理 協 会 の 定 款 変 更 ) 資 料 : 社 会 保 険 士 の 歩 み 社 会 保 険 の 専 門 家 によって 東 京 都 社 会 保 険 士 協 会 が 設 立 (その 後 大 阪 北 海 道 にも 社 会 保 険 士 協 会 が 設 立 ) 3つの 協 会 を 統 合 した 社 団 法 人 日 本 社 会 保 険 士 協 会 が 設 立 され 各 都 道 府 県 に 支 部 を 設 置 このような 民 間 資 格 を 統 合 し 新 たな 公 的 資 格 を 制 度 化 すべく 1966 年 ( 昭 和 41 年 ) 以 降 法 制 化 の 動 きが 現 実 化 しました そして 行 政 書 士 や 税 理 士 など 既 存 の 士 業 者 との 調 整 を 経 た 上 で 1968 年 ( 昭 和 43 年 )5 月 に 議 員 立 法 のかたちで 社 労 士 法 が 制 定 され 同 年 12 月 2 日 に 施 行 さ れました 他 の 士 業 と 比 較 すると 社 労 士 制 度 の 歴 史 は 比 較 的 浅 いと 言 えます 社 会 保 険 労 務 士 という 資 格 の 名 称 は 既 にあった 労 務 管 理 士 と 社 会 保 険 士 を 合 体 したものです ここに 新 たな 公 的 ライセンスとしての 社 労 士 制 度 が 誕 生 しました ⑵ 全 国 団 体 の 統 合 社 労 士 資 格 の 誕 生 は 既 存 の 民 間 資 格 の 統 合 というプロセスを 経 ていたために 社 労 士 を 束 ね る 団 体 の 統 合 を 実 現 するためには かなりの 年 月 がかかりました まず 1976 年 ( 昭 和 51 年 )に 社 団 法 人 全 国 社 会 保 険 労 務 士 会 が 認 可 され その 後 1978 年 ( 昭 和 53 年 )の 社 労 士 法 改 正 に よって 都 道 府 県 社 会 保 険 労 務 士 会 全 国 社 会 保 険 労 務 士 会 連 合 会 という 現 行 の 組 織 へ の 移 行 が 実 現 しました ⑶ 社 労 士 の 権 限 拡 大 の 歴 史 社 労 士 制 度 が 発 足 してから 40 年 以 上 の 年 月 が 経 過 しましたが その 間 に7 回 の 社 労 士 法 改 正 が 行 われています そして 現 在 連 合 会 は 第 8 次 法 改 正 に 向 け 動 いています この 法 改 正 の 歴 史 は 社 労 士 の 権 限 拡 大 の 歴 史 であったと 言 っても 過 言 ではありません 社 労 士 制 度 発 足 当 初 の 権 限 1 労 働 社 会 保 険 諸 法 令 に 基 づく 帳 簿 や 書 類 の 作 成 ( 社 労 士 法 2 条 1 項 1 号 2 号 ) 2 労 働 7 2012 士 業 最 前 線 レポート 社 会 保 険 労 務 士 編

社 会 保 険 に 関 する 事 項 についての 相 談 指 導 ( 社 労 士 法 2 条 1 項 3 号 )のみが 社 労 士 の 業 務 として 認 められていました 提 出 手 続 き 代 行 と 事 務 代 理 1978 年 ( 昭 和 53 年 )の 第 1 次 社 労 士 法 改 正 で 行 政 官 庁 等 ( 労 働 基 準 監 督 署 公 共 職 業 安 定 所 など)への 書 類 提 出 手 続 きの 代 行 権 ( 社 労 士 法 2 条 1 項 1 号 の2)が 認 められました 1986 年 ( 昭 和 61 年 )の 第 3 次 法 社 労 士 改 正 においては 各 種 手 続 き( 申 請 届 出 報 告 など) や 行 政 官 庁 等 の 調 査 処 分 に 対 して 社 労 士 が 代 理 人 として 対 応 する 権 限 (いわゆる 事 務 代 理 )が 認 められました( 社 労 士 法 2 条 1 項 1 号 の3) 紛 争 解 決 手 続 き 代 理 業 務 の 登 場 2005 年 ( 平 成 17 年 )の 第 7 次 社 労 士 法 改 正 では 特 定 社 会 保 険 労 務 士 制 度 の 創 設 とワンセ ットで 紛 争 解 決 手 続 き 代 理 業 務 (いわゆるADR 代 理 権 )の 拡 充 が 図 られています( 社 労 士 法 2 条 1 項 1 号 の4~1 号 の6) この 紛 争 解 決 手 続 き 代 理 業 務 については 法 的 色 彩 の 強 い 業 務 であることから 特 定 社 会 保 険 労 務 士 ( 以 下 特 定 社 労 士 と 略 します )に 限 って 行 うことができます( 社 労 士 法 2 条 2 項 ) 特 定 社 労 士 になるためには 1 社 労 士 が 連 合 会 が 主 催 する 所 定 の 研 修 ( 全 63.5 時 間 の 特 別 研 修 )を 受 講 し 2 特 別 研 修 の 最 終 日 に 実 施 される 試 験 ( 紛 争 解 決 手 続 き 代 理 業 務 試 験 )に 合 格 した 上 で 3 社 労 士 名 簿 に 特 定 社 労 士 である 旨 を 付 記 する 必 要 があります 2012 士 業 最 前 線 レポート 社 会 保 険 労 務 士 編 8