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Transcription:

調査研究報告 : 複数プロジェクト間の実行優先度の判断 管理の仕組み 2007 年 3 月 3 日 :P2M 実践事例研究会関西報告会より 2007 年 9 月 14 日 PMAJ 関西第 69 回例会 P2M 実践事例研究会関西分科会 4 朝田晋次 1

分科会のまとめ 目的 複数プロジェクトの実行優先度をどのように判断し管理しているかを調査することにより 実践事例の基礎的データを提供する さらに 調査結果を分析し P2Mに対する課題やPM 研究の方向性について提言を行う 調査から導かれた実態と傾向 人員数 と PMOの有無 型 プログラムの有無 に相関が有る プログラムの有無 と PMOの有無 型 に相関が有る 受託型の業態 :PMOを置くがプログラムは無い 組織形態とプログラムの有無に相関がある 組織形態とフォローアップ実施状況に相関がある 支援型 PMO: フォローアップを実施する フォローアップは定期的な報告会などで行う 競合を調整する際には 緊急度 納期 といった目先の指標が優先される プロジェクトの優先順位の最終決定 : 責任部門の部門長 / 関連部門長の合議 人事管理 負荷調整は担当部門の責任の下で行われる 分科会からの課題提示 プログラムマネジメントを実践する方法論やツールがない もしくは見えない 製造業におけるP2M 実践事例が少ない プロジェクトの競合調整は 目先の指標を優先して行われているのが現実 2

調査研究報告 : 複数プロジェクト間の実行優先度の判断 管理の仕組み 分科会の目的 調査方法 調査結果の分析 分科会からの提言 3

調査方法 P2M 実践事例研究会関西メンバーおよび関係者に対してアンケート調査を行い この集計結果を分析し 報告書にまとめる アンケート項目 ( 所属 氏名 ) 業種 企業規模 対象事業規模 所属部門 プロジェクト種別 業態 組織形態 PMO の有無 型 プロジェクト人員数 費用 期間 進捗管理方法 PMIS プログラム数 プロジェクト数 管理人員数 管理予算 プログラムの有無と競合調整方法 優先度の判断プロセス 最終決定者 事後検証の方法 人事管理 負荷調整方法 アンケート配布先 P2M 実践事例研究会 ( 東京 名古屋 ) メンバー P2M 関西例会メンバー P2M 実践事例研究会関西メンバー その他関係者 アンケート配布方法 回答者の匿名性を保つため PMAJ 関西運営事務局にアンケートの配布 回収を委託し 事務局で取りまとめた回答を分科会に送付してもらった アンケート質問票送付開始 :2006 年 11 月 10 日 アンケート回答回収終了 :2006 年 12 月 11 日 4

アンケート質問票 説明 依頼 フェイスシート プロジェクトに関する質問 優先度判断管理に関する質問 5

アンケート回答集計結果 アンケート回答集計表 回答者プロフィール プロジェクト 組織の状況 6

集計表 / アンケート回答集計結果 数値回答 選択式回答 記述式回答 コメントはそのまま記載 7

業種 / アンケート回答集計結果 1-1 業種 エンジニアリング業 建設業 IT 系サービス業 製造業もしくは製品開発型の製造業から回答 8 サービス業, 8 SI:4 コンサルティング :1 1 エンジニアリング, 6 専業エンジ :2 製造業のエンジ部門 :2 総合建設業のエンジ部門 :1 2 建設 不動産, 2 7 製造業, 8 総合建設業 :1 土木 :1 機械 :1 総合電機 :2 医薬 :1 ソフトウェア :3 四角内の数字は 業種小分類の回答数を集計したものである 小分類がない回答があったため各業種の集計とは一致しない 8

企業規模 / アンケート回答集計結果 1-2 企業規模 ( 従業員数 ) 910000~ 1 85000~9999 5 11~9 0 210~49 2 350~99 1 4100~299 1 5300~499 3 71000~4999 7 6500~999 4 24 社中 21 社が従業員 100 名以上 半数以上が 1000 名以上の大企業 9

対象事業の規模 / アンケート回答集計結果 1-3 対象事業の規模 ( 売り上げ高 ) 半数近くが 1000 億円以上 11 億円未満 0 21 億 ~10 億円 4 61000 億円以上 11 310 億 ~100 億円 4 5500 億 ~1000 億円 0 4100 億 ~500 億円 5 10

回答者プロフィール / アンケート回答集計結果 1-1 業種 1-2 企業規模 ( 従業員数 ) 8 サービス業, 8 SI:4 コンサルティング :1 7 製造業, 8 機械 :1 総合電機 :2 医薬 :1 ソフトウェア :3 1 エンジニアリング, 6 専業エンジ :2 製造業のエンジ部門 :2 総合建設業のエンジ部門 :1 2 建設 不動産, 2 総合建設業 :1 土木 :1 910000~ 1 85000~9999 5 71000~4999 7 11~9 0 210~49 2 350~99 1 4100~299 1 5300~499 3 6500~999 4 四角内の数字は 業種小分類の回答数を集計したものである 小分類がない回答があったため各業種の集計とは一致しない 1-3 対象事業の規模 ( 売り上げ高 ) 回答者全体のプロフィール : 61000 億円以上 11 11 億円未満 0 21 億 ~10 億円 4 310 億 ~100 億円 4 エンジニアリング業 建設業 IT 系サービス業 製造業もしくは製品開発型の製造業に属し 半数が大企業で売り上げ1000 億円以上の事業に係わっている 5500 億 ~1000 億円 0 4100 億 ~500 億円 5 11

プロジェクト種別 業態 / アンケート回答集計結果 2-1 プロジェクト種別 2-2 業態 その他 : 人材育成戦略プログラム 1 1 新製品開発プロジェクト 4 8 3 ソフトウェア開発プロジェクト 9 2 建設 エンジニアリングプロジェクト 10 18 注意 : 重複回答が 2 社ある 新製品開発プロジェクトのうち3 社が自社内開発 1 社は新製品開発に関るコンサルティング業のため受託型 残りの自社内開発はソフトウェア開発プロジェクトが2 社 建設 エンジニアリングプロジェクトが2 社 人材開発戦略プログラムが1 社 受託開発 17 社は建設 エンジニアリングプロジェクトが9 社 ソフトウェア開発プロジェクトが8 社 建設 エンジニアリングプロジェクト ソフトウェア開発プロジェクトの中から各々 1 社が 受託開発 自社開発の両方があると回答 12

組織形態 PMO/ アンケート回答集計結果 半数がマトリクス型組織 約 30% がプロジェクト型組織 2-3 組織形態 PMOをおいていないところ 支援型 PMOをおいているところ 管理型 PMOをおいているところがほぼ同数 2-4 PMO 4 ライン型 PMO 1 1 機能型 5 3 管理型 PMO 7 1 なし 8 3 マトリクス型 12 2 プロジェクト型 8 注意 : プロジェクト型とマトリクス型との重複回答が 1 社ある 2 支援型 PMO 8 13

プロジェクト人員数 費用 期間 / アンケート回答集計結果 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 11~9 人 人員数 210~49 人 350~99 人 4100~299 人 5300~499 人 6500~999 71000 人以人上 2-5-1 最小人員数 19 5 0 0 0 0 0 2-5-2 平均的な人員数 12 8 3 1 0 0 0 2-5-3 最大人員数 3 8 4 7 2 0 0 12 10 8 6 4 2 0 1100 万円未満 2100 万円 ~500 万円未満 プロジェクト費用 3500 万円 ~1000 万円未満 41000 万円 ~5000 万円未満 55000 万円 ~1 億円未満 61 億円 ~ 10 億円未満 710 億円以上 2-6-1 最小費用 11 6 0 2 2 0 2 2-6-2 平均的な費用 2 3 4 5 3 1 5 2-6-3 最大費用 1 0 0 4 2 5 11 プロジェクト期間 14 12 10 8 6 4 2 0 13 ヶ月未満 23 ヶ月 ~6 ヶ月未満 36 ヶ月 ~1 年未満 41 年 ~3 年未満 53 年以上 2-7-1 最短期間 13 3 4 2 2 2-7-2 平均的な期間 2 6 8 4 2 2-7-3 最長期間 1 1 2 9 10 対象プロジェクトの平均的な姿 : 十数名の人員数千万円規模期間が約 1 年 14

PMIS/ アンケート回答集計結果 2-9 PMIS その他, 1 1 なし, 3 5 独自開発, 8 2MS-Excel, 9 4 アルテミス, 1 3MS-Project, 9 PMIS: マイクロソフト社 Excel 同 Projectおよび独自開発したPMISがほぼ同数の割合で使用されていた 15

プログラムの有無と競合調整方法 3-6 プログラムの有無 1 有, 7 プロジェクト間の競合調整 : プログラムが無い場合にはプロジェクト間で交渉 2 無, 14 プログラムが有る場合には PMOかそれに類する機能が調整する 3-7 プログラムがある場合の競合調整方法 3-8 プログラムが無い場合の競合調整方法 その他 ; 0 1 プログラム間で交渉し調整する ; 2 その他 ; 4 2PMO などが全プロジェクトを見渡して調整する ; 6 2PMO などが全プロジェクトを見渡して調整する ; 3 1 プロジェクト間で交渉し調整する ; 10 16

分析結果 / アンケート調査結果 分析方法 分析結果 17

アンケート回答分析方法 分析の視点 1 PMO の有無 型 と 競合調整方法 との関係 分析の視点 2 プログラムの有無 と 競合調整方法 との関係 分析の視点 3 判断対象となる人員数 と PMO の有無 プログラムの有無 との関係 分析の視点 4 業態: 受託 / 自社開発 PMO の有無 型 プログラムの有無 および 競合調整方法 間の関係 分析の視点 5-1 設問 3-9: 優先度の判断プロセス 分析の視点 5-2 設問 3-10: 優先度の最終決定者 分析の視点 5-3 設問 3-11: 判断の事後検証 ( フォローアップ ) 方法 分析の視点 5-4 設問 3-12: 人事管理 負荷調整方法 18

人員数との相関傾向 / アンケート回答分析結果 1. 判断 管理対象となる人員が多い 管理型 PMO ライン型 PMO 2. 判断 管理対象となる人員が少ない 支援型 PMO 3. プログラムが有る 判断 管理対象となる人員数が多い 1) プログラムが存在するケースでは 判断 管理対象となる人員数が比較的多くなっている プログラムが存在するケース 200 人 200 人 90 人 5000 人 500 人 75 人 250 人 プログラムが存在しないケース 40 人 20 人 5 人 200 人 5 人 20 人 500 人 2) 判断 管理対象となる人員数が多くなると PMOを設置するケースが多い PMOが存在するケース 40 人 200 人 20 人 5 人 90 人 5000 人 200 人 500 人 250 人 PMOが存在しないケース 200 人 5 人 75 人 20 人 500 人 ( うち200 人と75 人のケースはプログラムマネージャが存在する ) 3) 支援型 PMOは 判断 管理対象人員数の比較的少ない企業で採用され 管理型 PMO ライン型 PMOは 判断 管理対象人員数の比較的多い企業で採用されている 判断 管理対象人員が多くなると 支援型 では対応しきれないのかもしれない 支援型 PMOの対象人員数 40 人 20 人 5 人 管理型 PMO ライン型 PMOの対象人員数 200 人 90 人 5000 人 200 人 500 人 250 人 19

項目間の相関傾向 / アンケート回答分析結果 4. プログラムが無い 支援型 PMOを設置 5. プログラムが有る 管理型 PMOを設置 6. 受託型の業態 :PMOを置くがプログラムは無いことが多い 7. 機能型組織とプロジェクト型組織ではプログラムが無い傾向 各項目間の相関 支援型 PMOを置くところでフォローアップを実施することが多い 機能型組織 : フォローアップを行うことが少ない 2-2 業態 プロジェクト型組織 : フォローアップを行うことが多い マトリクス型組織 : フォローアップを行うことが特に多い フォローアップは定期的な報告などで行うことが多い 2-3 組織形態 -0. 085 2-4 PMO( 有無 ) 競合を調整する際には 緊急度 納期 が優先される プロジェクトの優先順位の最終決定 : 責任部門の部門長 / 関連部門長の合議 -0. 145 0. 013-0. 357 人事管理 負荷調整は担当部門の責任の下で行われることが多い -0. 040-0. 071-0. 015-0. 202 0. 838 3-6 プログラムの有無 -0. 280 2-4 PMO( 型 ) 数値は項目間の相関係数 20

調査から導かれた実態と傾向 / アンケート回答分析結果 1. 判断 管理対象となる人員が多い 管理型 PMO ライン型 PMO 2. 判断 管理対象となる人員が少ない 支援型 PMO 3. プログラムが有る 判断 管理対象となる人員数が多い 4. プログラムが無い 支援型 PMOを設置 5. プログラムが有る 管理型 PMOを設置 6. 受託型の業態 :PMOを置くがプログラムは無いことが多い 7. 機能型組織とプロジェクト型組織ではプログラムが無い傾向 8. 支援型 PMOを置くところでフォローアップを実施することが多い 9. 機能型組織 : フォローアップを行うことが少ない 10. プロジェクト型組織 : フォローアップを行うことが多い 11. マトリクス型組織 : フォローアップを行うことが特に多い 12. フォローアップは定期的な報告会などで行うことが多い 13. 競合を調整する際には 緊急度 納期 が優先される 14. プロジェクトの優先順位の最終決定 : 責任部門の部門長 / 関連部門長の合議 15. 人事管理 負荷調整は担当部門の責任の下で行われることが多い 21

課題提示 22

分科会からの課題提示 1. プログラムマネジメントを実践する方法論やツールがない もしくは実務家から見えないアンケートの回答や分科会での議論から プログラムの概念やプログラムマネジメントのフレームワークが提供されているが どのように実務へ適用してゆけばよいかがわかりにくい状況にあることがわかった また プログラムの概念もいろいろな捉え方がされていることもわかった P2Mの実践事例を研究するとともに 実務家にとって使いやすい方法論やツールが提供されることが望まれる 2. 製造業におけるP2M 実践事例が少ないアンケート調査結果からは 製造業にプログラムの概念を持つ比率が高いと分析できたが 製造業からの回答数が少なく より詳細な分析を行うことが出来なかった P2Mの特徴であるプログラムの実践事例を増やすためには 製造業へP2Mを広め P2M 実践事例を増やしてゆくことが望まれる 3. プロジェクトの競合調整は 目先の指標を優先して行われているのが現実アンケート調査結果を分析すると 競合時の調整指標はプロジェクトの 収益性 重要度 リスク度 といった企業にとって戦略上重要な指標は一応考慮されているが 優先度は低く むしろ 緊急度 納期 といった目先の指標に高い優先度が割り振られているのが現実であることがわかった 今後 これを戦略上重要な指標に基づいて優先度を決定する方向にしていくことが 当面の課題と思われる プロジェクトの優先順位を 実務家がより戦略的に決定することができるフレームワーク 方法論が提供されることが望まれる 23

ありがとうございました アンケートにご協力いただきありがとうございました アンケートの配布 回収をお引き受けいただきありがとうございました 報告を最後までお聞きいただき ありがとうございました 調査結果を活用いただければ ありがたく存じます P2M 実践事例研究会関西分科会 4 朝田晋次 ( 主査 ) 上原賢明玄耕太郎三木隆司松谷知成 ( 事務局 ) 24

プログラム の捉え方の違い プログラム プロジェクトプロジェクトプロジェクト プロジェクト プロジェクト プログラムをブレークダウンしたものが個々のプロジェクト プロジェクト間の競合が起きることはない? プログラム プロジェクトプロジェクトプロジェクト プロジェクト プロジェクト プロジェクト プロジェクト プロジェクト プログラムの目標を達成するために 個々のプロジェクトが走る プロジェクト間は有機的に連携し 時には競合する プログラムマネジメントではなく マルチプロジェクトマネジメントではないのか? 25

組織形態 : 機能型 開発本部長 商品企画部長 ハードウェア開発部長 ソフトウェア開発部長 定常的組織における必要な機能別部門に分解され それぞれの機能の効率性が強く求められる 部門内では通常 階層的な序列となり コミュニケーションは円滑であるが プロジェクトでは部門文化と部門間境界が強い影響力を持つ プロジェクトマネージャーが選任させない場合もあり プロジェクトのコーディネーションは部門の長が行うことになる 26

組織形態 : プロジェクト型 開発本部長 プロジェクトマネージャ A プロジェクトマネージャ B プロジェクトマネージャ C プロジェクトマネージャーは独立性と強い権限を有し 資源に対しての選択権 拒否権 調整権を持っている 間接部門では プロジェクトに対する支援サービスを行う 27

組織形態 : マトリクス型 事業本部長 商品企画部 ハードウェア開発部 ソフトウェア開発部 品質管理部 プロジェクトマネージャ プロジェクトマネージャ プロジェクトマネージャ プロジェクトマネージャ 機能型組織とプロジェクト型組織との特徴を併せ持つもので 部門調整型 作業分担型 リソースプール型など プロジェクトマネージャーと機能別部門長との権限 調整方法によってさまざまな形態がある 28

PMO: 支援型 PMO 開発本部長 商品企画部長 ハードウェア開発部長 ソフトウェア開発部長 各組織へのサポート的な役割を果たす スタッフとして経験のある人材が配属され プロジェクトマネージャーやラインマネージャーに対して プロジェクトの円滑な運営のためのさまざまな助言を行う 29

PMO: 管理型 開発本部長 PMO 商品企画部長 ハードウェア開発部長 ソフトウェア開発部長 プロジェクトマネージャプロジェクトマネージャ プロジェクトマネージャ プロジェクトマネージャ 管理機能を持ち すべてのプロジェクトに対してモニタリング活動を行う プロジェクトに関する情報を収集し 客観的データに基づいて分析を行う プロジェクト遂行上で問題があれば警告を与え 改善を促す プロジェクトの可視化が重要になってくる 30

31 商品企画部ハードウェア開発部品質管理部ソフトウェア開発部 PMO: ライン型品質管理部ソフトウェア開発部ハードウェア開発部品質管理部ソフトウェア開発部商品企画部ハードウェア開発部ソフトウェア開発部商品企画部ハードウェア開発部品質管理部ソフトウェア開発部商品企画部ハードウェア開発部事業本部長品質管理部ソフトウェア開発部商品企画部ハードウェア開発部品質管理部ソフトウェア開発部ハードウェア開発部商品企画部品質管理部ソフトウェア開発部ハードウェア開発部 PMO 事業本部長商品企画部ハードウェア開発部ソフトウェア開発部プロジェクトマネージャーの専門集団としての機能を持ち すべてのプロジェクトは PMO に所属するプロジェクトマネージャーによって実施される プロジェクト間の調整は プロジェクトマネージャーに委ねられている プロジェクトマネージャ品質管理部プロジェクトマネージャプロジェクトマネージャプロジェクトマネージャ事業本部長商品企画部ハードウェア開発部事業本部長商品企画部ソフトウェア開発部ハードウェア開発部事業本部長商品企画部品質管理部ソフトウェア開発部ハードウェア開発部事業本部長商品企画部プロジェクト型組織もしくはマトリクス型組織