3 病床数 施設 ~19 床 床 床以上 284 (3 施設で未回答 ) 4 放射線専門医数 ( 診断 治療を含む ) 施設 ~5 人 226 6~10 人 人

Similar documents
2017 年 9 月 画像診断部 中央放射線科 造影剤投与マニュアル ver 2.0 本マニュアルは ESUR 造影剤ガイドライン version 9.0(ESUR: 欧州泌尿生殖器放射線学会 ) などを参照し 前マニュアルを改訂して作成した ( 前マニュアル作成 2014 年 3 月 今回の改訂

1 ヨード造影剤による副作用 腎以外 2 ヨード造影剤による副作用 腎 3 ガドリニウム造影剤による副作用 ( 臓器非特異性 ) 即時型 遅発型 超遅発型副作用の種類 危険因子 予防 4 その他 Contents

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の

造影剤を用いる MRI 検査を受けられる方へ 造影剤は画像検査で診断を容易にするために使用される検査用の薬剤です 今回の検査では ガドリニウム造影剤というガドリニウムという物質を含む薬剤が使用されます 造影剤は血管内に注射され 全身の血管や臓器に分布します 造影剤の使用によって病気の性質や血管や臓器

3 スライディングスケール法とアルゴリズム法 ( 皮下注射 ) 3-1. はじめに 入院患者の血糖コントロール手順 ( 図 3 1) 入院患者の血糖コントロール手順 DST ラウンドへの依頼 : 各病棟にある AsamaDST ラウンドマニュアルを参照 入院時に高血糖を示す患者に対して 従来はスライ

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

第1 総 括 的 事 項

Microsoft Word - 茬çfl�宛玺0618第1å‘·_æŠ¥èŒ¬é•£å®łã†¦é•ıç�¥ï¼‹ã…¡ã…‹ã…łã…«ã…�ㅳ;.doc

減量・コース投与期間短縮の基準

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

H29_第40集_大和証券_研究業績_C本文_p indd

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx

現況解析2 [081027].indd

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

より詳細な情報を望まれる場合は 担当の医師または薬剤師におたずねください また 患者向医薬品ガイド 医療専門家向けの 添付文書情報 が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

抗ヒスタミン薬の比較では 抗ヒスタミン薬は どれが優れているのでしょう? あるいはどの薬が良く効くのでしょうか? 我が国で市販されている主たる第二世代の抗ヒスタミン薬の臨床治験成績に基づき 慢性蕁麻疹に対する投与 2 週間後の効果を比較検討すると いずれの薬剤も高い効果を示し 中でもエピナスチンなら

心房細動1章[ ].indd

第3章 調査のまとめ

臨床No208-cs4作成_.indd

要望番号 ;Ⅱ 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望 者 ( 該当するものにチェックする ) 優先順位 学会 ( 学会名 ; 日本ペインクリニック学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 2 位 ( 全 4 要望中 )

脂質異常症を診断できる 高尿酸血症を診断できる C. 症状 病態の経験 1. 頻度の高い症状 a 全身倦怠感 b 体重減少 体重増加 c 尿量異常 2. 緊急を要する病態 a 低血糖 b 糖尿性ケトアシドーシス 高浸透圧高血糖症候群 c 甲状腺クリーゼ d 副腎クリーゼ 副腎不全 e 粘液水腫性昏睡

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

障害程度等級表 級別じん臓機能障害 1 級 じん臓の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの 2 級 3 級 じん臓の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの 4 級 じん臓の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの

デベルザ錠20mg 適正使用のお願い

2. 平成 9 年遠隔診療通知の 別表 に掲げられている遠隔診療の対象及び内 容は 平成 9 年遠隔診療通知の 2 留意事項 (3) イ に示しているとお り 例示であること 3. 平成 9 年遠隔診療通知の 1 基本的考え方 において 診療は 医師又は歯科医師と患者が直接対面して行われることが基本

Microsoft Word - cjs63B9_ docx

Microsoft Word - JAID_JSC 2014 正誤表_ 原稿

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

1治療 かっていたか, 予想される基礎値よりも 1.5 倍以上の増加があった場合,3 尿量が 6 時間にわたって 0.5 ml/kg 体重 / 時未満に減少した場合のいずれかを満たすと,AKI と診断される. KDIGO 分類の重症度分類は,と類似し 3 ステージに分けられている ( 1). ステー

Microsoft Word 高尿酸血症痛風の治療ガイドライン第3版主な変更点_最終


ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

A9R284E

平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2

スライド 1


佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

本用紙は項目 1-4 をご記入いただき 検査当日患者さまにお持ちいただきます小千谷総合病院カルテ 医療者用 MRI チェックリスト ( 検査後カルテ貼付 ) 検査日 ID 患者氏名身長 cm 体重 kg 1) 体内に以下のような医療による金属類 機械 人工物はありますか? 心臓ペースメーカ 植込み型

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果

インフルエンザ(成人)

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12

パスを活用した臨床指標による慢性心不全診療イノベーション よしだ ひろゆき 福井赤十字病院クリニカルパス部会長循環器科吉田博之 緒言本邦における心不全患者数の正確なデータは存在しないが 100 万人以上と推定されている 心不全はあらゆる心疾患の終末像であり 治療の進步に伴い患者は高齢化し 高齢化社会

針刺し切創発生時の対応

目次 C O N T E N T S 1 下痢等の胃腸障害 下痢について 3 下痢の副作用発現状況 3 最高用量別の下痢の副作用発現状況 3 下痢の程度 4 下痢の発現時期 4 下痢の回復時期 5 下痢による投与中止時期 下痢以外の胃腸障害について 6 下痢以外の胃腸障害の副

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF315F817582C782B182C582E0826C C B4C985E82C98AD682B782E98DEC8BC EF92868AD495F18D902E B8CDD8AB B83685D>

日本内科学会雑誌第103巻第8号

72 豊橋創造大学紀要第 21 号 Ⅱ. 研究目的 Ⅲ. 研究方法 1. 対象 A B

診療のガイドライン産科編2014(A4)/fujgs2014‐114(大扉)

メディフィットプラスパンフ_通販用_ ai

1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを

<4D F736F F F696E74202D202888F38DFC AB38ED28FEE95F182CC8BA4974C82C98AD682B782E B D B2E >


<4D F736F F D2089BB8A7797C C B B835888E790AC8C7689E6>

600人の耳鼻咽喉科医師とその家族対象 アレルギー疾患に関する全国調査

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

14栄養・食事アセスメント(2)

(2) 健康成人の血漿中濃度 ( 反復経口投与 ) 9) 健康成人男子にスイニー 200mgを1 日 2 回 ( 朝夕食直前 ) 7 日間反復経口投与したとき 血漿中アナグリプチン濃度は投与 2 日目には定常状態に達した 投与 7 日目における C max 及びAUC 0-72hの累積係数はそれぞれ

Microsoft PowerPoint - 2.医療費プロファイル 平成25年度(長野県・・

日本内科学会雑誌第98巻第12号

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M

要望番号 ;Ⅱ-286 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 33 位 ( 全 33 要望

認定看護師教育基準カリキュラム

調査概要 1 日 2 回でずっと効く コンタック 600 プラス を製造販売するグラクソ スミスクライン株式会社のコンタック総合研究所 ( は 花粉シーズン到来を前に ドラッグストアや薬局 薬店で販売されている鼻炎薬を含めた 市販薬の知識 & イメージ

(別紙様式1)

院外処方箋の検査値活用法につ??

わが国における糖尿病と合併症発症の病態と実態糖尿病では 高血糖状態が慢性的に継続するため 細小血管が障害され 腎臓 網膜 神経などの臓器に障害が起こります 糖尿病性の腎症 網膜症 神経障害の3つを 糖尿病の三大合併症といいます 糖尿病腎症は進行すると腎不全に至り 透析を余儀なくされますが 糖尿病腎症

DRAFT#9 2011

岸和田徳洲会病院 当院では以下の研究に協力し情報を提供しております この研究は 国が定めた指針に基づき 対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得るかわりに 研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開しています 研究結果は学会等で発表されることがありますが その際も個人を特定する情報は公表し

ROCKY NOTE 食物アレルギー ( ) 症例目を追加記載 食物アレルギー関連の 2 例をもとに考察 1 例目 30 代男性 アレルギーについて調べてほしいというこ

<4D F736F F D CB48D655F94928D95445F90488E9690DB8EE68AEE8F802E646F63>

3) 適切な薬物療法ができる 4) 支持的関係を確立し 個人精神療法を適切に用い 集団精神療法を学ぶ 5) 心理社会的療法 精神科リハビリテーションを行い 早期に地域に復帰させる方法を学ぶ 10. 気分障害 : 2) 病歴を聴取し 精神症状を把握し 病型の把握 診断 鑑別診断ができる 3) 人格特徴

2015 年 7 月 8 日放送 抗 MRS 薬 最近の進歩 昭和大学内科学臨床感染症学部門教授二木芳人はじめに MRSA 感染症は 今日においてももっとも頻繁に遭遇する院内感染症の一つであり また時に患者状態を反映して重症化し そのような症例では予後不良であったり 難治化するなどの可能性を含んだ感

最終.indd

スライド 1

水光No49 最終.indd

腎動脈が瘤より分枝し腎動脈再建を要した腹部大動脈瘤の3手術例

DRAFT#9 2011

ビジネスパーソン外飲み事情

B型平成28年ガイドライン[5].ppt

1)表紙14年v0

2009年8月17日

21 CKD における薬物投与 CQ 1 造影剤は CKD の進展に影響を及ぼすか? 造影剤は造影剤腎症の発症を介して,CKD の進展に影響を及ぼす. CKD ステージ G3b 以降 (GFR 45 ml/ 分 /1.73 m 2 未満 ) では, 造影 CT により造影剤腎症を発症するリスクが高い

2009年8月17日

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

ン (LVFX) 耐性で シタフロキサシン (STFX) 耐性は1% 以下です また セフカペン (CFPN) およびセフジニル (CFDN) 耐性は 約 6% と耐性率は低い結果でした K. pneumoniae については 全ての薬剤に耐性はほとんどありませんが 腸球菌に対して 第 3 世代セフ

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」

さらに, そのプロセスの第 2 段階において分類方法が標準化されたことにより, 文書記録, 情報交換, そして栄養ケアの影響を調べる専門能力が大いに強化されたことが認められている 以上の結果から,ADA の標準言語委員会が, 専門職が用いる特別な栄養診断の用語の分類方法を作成するために結成された そ

(6/5 19:00修正)資料3 標準的な健診・保健指導プログラム改定のポイント (2) (2)

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

Microsoft Word - 44-第4編頭紙.doc

要望番号 ;Ⅱ-183 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者学会 ( 該当する ( 学会名 ; 日本感染症学会 ) ものにチェックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品


2018 年 10 月 4 日放送 第 47 回日本皮膚アレルギー 接触皮膚炎学会 / 第 41 回皮膚脈管 膠原病研究会シンポジウム2-6 蕁麻疹の病態と新規治療法 ~ 抗 IgE 抗体療法 ~ 島根大学皮膚科 講師 千貫祐子 はじめに蕁麻疹は膨疹 つまり紅斑を伴う一過性 限局性の浮腫が病的に出没

ここが知りたい かかりつけ医のための心不全の診かた

                       三重大学医学部附属病院臨床研究開発センター

甲状腺機能が亢進して体内に甲状腺ホルモンが増えた状態になります TSH レセプター抗体は胎盤を通過して胎児の甲状腺にも影響します 母体の TSH レセプター抗体の量が多いと胎児に甲状腺機能亢進症を引き起こす可能性が高まります その場合 胎児の心拍数が上昇しひどい時には胎児が心不全となったり 胎児の成

Transcription:

造影剤使用に関するアンケート調査 集計報告 2015.7.21 日本医学放射線学会造影剤安全性委員会 ヨードおよびガドリニウム造影剤の安全使用に関して 国内における使用実態を調査するために 2015 年 2 月に 全国の総合修練施設 191 施設 修練施設 521 施設 特殊修練施設 13 施設 計 724 施設にアンケート回答を要請いたしました 計 329 施設から回答を得ましたので ( 回答率 45.4%) その結果をご報告いたします 現在 国内においてはヨード造影剤使用に関するガイドラインとして日本腎臓学会 日本医学放射線学会 日本循環器学会共同編集の 腎障害患者におけるヨード造影剤使用に関するガイドライン 2012 が またガドリニウム造影剤使用に関するガイドラインとして 日本医学放射線学会 日本腎臓学会の NSF とガドリニウム造影剤使用に関する合同委員会による 腎障害患者におけるガドリニウム造影剤使用に関するガイドライン があり 広く利用されています 欧米では European Society of Urogenital Radiology 編集の ESUR Guidelines on Contrast Media v.9 American Congress of Radiology (ACR) の ACR Committee on Drugs and Contrast Media が編集している ACR Manual on Contrast Media v.9 などがあります ここではアンケートの結果を報告するとともに これら4つのガイドラインあるいはマニュアルの記載と適宜比較しつつ 委員会からの簡単なコメントを加えることとしました 造影剤の使用に関してはエビデンスが明確でない事項も多いのですが 皆様の日々の診療に役立てていただければ幸いです 1. 送付先等 1 所在地 施設 0 20 40 60 80 100 北日本 32 関東 93 中部 50 関西 58 中国 四国 45 九州 51 2 修練施設認定総合修練施設修練施設特殊修練施設 施設 0 50 100 150 200 250 119 202 6 (2 施設で未回答 ) 1

3 病床数 施設 0 50 100 150 200 250 300 0~19 床 3 20-299 床 39 300 床以上 284 (3 施設で未回答 ) 4 放射線専門医数 ( 診断 治療を含む ) 施設 0 50 100 150 200 250 1~5 人 226 6~10 人 45 11 人以上 57 (1 施設で未回答 ) 5 CT 装置台数 ( 治療計画用 CT 装置を除く ) 施設 0 50 100 150 200 250 300 1 台 68 2~5 台 252 6 台以上 9 6 MRI 装置台数 0 台 1 台 2~5 台 6 台以上 施設 0 50 100 150 200 250 1 98 223 6 2

2. ヨード造影剤 : 問診 ヨード造影剤投与前に問診等で確認している項目はどれですか ( 複数回答可 ) ヨード造影剤使用の既往と副作用の有無 気管支喘息 他の薬剤や食物などに対する重篤なアナフィラキシーの既往 92.7% 99.1% 98.8% 花粉症 58.4% 腎機能障害 97.0% 高血圧症 23.7% 重篤な心疾患 53.8% 糖尿病 69.0% メトホルミン投与 86.3% 年齢 ( 高齢者 ) 74.8% 体重 86.0% * 21.6% * には 甲状腺疾患 が N=27 ほか 3. ヨード造影剤 : 造影剤腎症 1 造影剤腎症の危険因子として考慮しているのはどれですか ( 複数回答可 ) 慢性腎機能障害 急性腎機能障害 96.7% 93.6% 糖尿病 62.3% 高血圧症 12.2% 重篤な心疾患 37.1% 脱水 73.9% 腎毒性のある薬剤 (NSAID など ) の使用 34.0% ヘマトクリット低値 4.9% 高齢者 64.7% 透析患者 46.8% 3.3% 3

コメント : 腎不全が危険因子として考慮されることは当然ですが いずれにおいても糖尿病 腎毒性のある薬剤の使用 高齢者が危険因子として挙げられています また においては心疾患の有無にも配慮すべきとしています ヘマトクリット低値はが危険因子として挙げています 2 ヨード造影剤投与前に血清クレアチニン測定等の腎機能検査を実施していますか 全例に実施している 63.5% 実施するが必須とはしていない 23.1% 必要と考えられる症例にのみ実施している実施していない 3.3% 0.9% 5.8% 3.6% コメント : ヨード造影剤投与前に全ての患者について腎機能評価を行うべきかどうかについては明確ではあ りません 潜在的腎機能障害の可能性を考慮すれば 全例について腎機能評価を行うのが理想的でしょう ではリスクが高いと考えられる患者について実施されるべきとしています 2 腎機能障害の有無は何を基準にしていますか また危険因子とする基準値はどのように設定しています か 血清クレアチニン 0.7-1.0 1.1-2.0 3.3% 17.0% 血清クレアチニンから計算した egfr 30-49 45.9% 50-69 34.3% 70-80 血清シスタチンCから計算したeGFR 60 80 0.6% 0.6% 0.3% 6.7% コメント : 腎機能評価の指標として と では egfr が適切としていますが では egfr の 使用が血清クレアチニン値よりも優れているかどうかは不明であるとしています では egfr<60 ml/min/1.73m 2 で造影剤腎症のリスクが増加するとしていますが では 動注においては 60ml/min/1.73m 2 ですが 静注では 45ml/min/1.73m 2 としています では血清クレアチニン値が 2.0 mg/dl 以下であれば造影剤腎症のリスクは十分に低いとしています 4

3 血清クレアチニン測定はいつ実施していますか 投与直前 ( あるいは当日 ) に限る 1 週間以内であればよし 1 か月以内であればよし 0.3% 3.6% 10.3% 3 か月以内であればよし 36.5% 実施してあれば時期はいつでもよい 2.1% 17.9% 22.2% コメント : では 腎機能評価は造影剤投与前 7 日以内に行うべきとしています 4 腎機能障害が存在する場合 どのように対処していますか ( 腎機能障害の程度によって対処が異なる場 合には すべての対処について複数回答してください ) 造影しない ヨード造影剤を減量する 90.0% 86.9% 飲水を促す 69.9% 輸液を行う 89.1% * 13.4% * には 主治医の判断 が N=14 腎臓内科コンサルト が N=3 ほか コメント : 造影剤腎症を予防するための方策として のいずれも輸液の有用性を提示し ています 飲水の有用性については明確ではありません ヨード造影剤の投与量を必要最小限とすべきことは 大切です 5

4. ヨード造影剤 : 急性 ( 即時性 ) 副作用 1 ヨード造影剤に対する急性 ( 即時性 ) 副作用の危険因子として考慮しているのはどれですか ( 複数回答可 ) ヨード造影剤による急性 ( 即時性 ) 副作用の既往 98.5% ヨード造影剤による遅発性副作用の既往 89.1% ガドリニウム造影剤による急性 ( 即時性 ) 副作用の既往 43.5% 現在治療中あるいは最近の発作の既往のある気管支喘息 97.3% 過去の ( 小児期などの ) 気管支喘息の既往 42.6% 他の薬剤に対するアナフィラキシーの既往 73.6% 花粉症 25.2% * 4.6% * には 食物アレルギー が N=4 ほか コメント : のいずれもヨード造影剤に対する急性副作用の既往 気管支喘息 のアレルギー 疾患の存在を危険因子としています 過去の ( 小児期などの ) 気管支喘息の既往が危険因子かどうかははっきりし ません ガドリニウム造影剤に対する急性副作用の既往が危険因子かどうかも明確ではありません 2 過去にヨード造影剤に対する急性 ( 即時性 ) 副作用の既往がある患者について 再度のヨード造影剤投与を 行いますか 重症度にかかわらず二度と投与しない 軽度 ( あるいは中等度 ) の副作用の既往がある場合には 前投薬を行ってから 再投与する ( ことがある ) 軽度 ( あるいは中等度 ) の副作用の既往がある場合には 造影剤を変更して 再投与する ( ことがある ) 軽度 ( あるいは中等度 ) の副作用の既往がある場合には 造影剤を変更して かつ前投薬を行ってから 再投与する ( ことがある ) 重症度にかかわらず 特に考慮することなく再投与する * 4.6% 15.2% 0.0% 19.8% 33.1% 30.4% * には 主治医の判断 立ち合い が N=20 ほか 6

3 過去の ( 小児期などの ) 気管支喘息の既往がある患者について どのように対応していますか 一切投与しない 前投薬を実施して投与する 特に考慮することなく投与する 1.5% 1.2% 10.6% 最終発作の時期や内服薬の有無等を考慮し 個別に対応する 73.9% 7.6% 6.1% 4 現在治療中あるいは最近の発作の既往のある気管支喘息がある患者について どのように対応しています か 一切投与しない 前投薬を実施して投与する 特に考慮することなく投与する 6.4% 1.2% 16.1% 最終発作の時期や内服薬の有無等を考慮し 個別に対応する 54.7% * 7.6% 16.4% * には 主治医の判断 立ち合い が N=36 ほか 5 危険因子が存在する場合の前投薬はどのように実施していますか ( 緊急時を除く ) 前投薬は実施しない 8.5% 造影剤投与直前にステロイドを静注する 20.7% 造影剤投与直前 ( あるいはおおむね 6 時間以内 ) にステロイドを経口投与する 造影剤投与のじゅうぶん前 ( おおむね 6 時間以上 ) にステロイドを経口投与する 12 時間前と 2 時間前の 2 回 ステロイドを経口投与する 3.3% 3.6% 18.5% 35.6% * 14.9% * には 主治医の判断 一任 が N=24 ほか コメント : のいずれも急性副作用の予防としてステロイドの前投薬を紹介していますが その有効性については明確な証拠はありません ステロイドの投与は ヨード造影剤投与のじゅうぶん前であるべきです ( では少なくとも6 時間前としています ) 直前のステロイド静注は無効とされており 緊急時を除いて推奨されません 7

5. ヨード造影剤 : 妊娠と授乳 1 患者が妊娠している ( あるいは疑いがある ) 場合 ヨード造影剤を使用しますか ( 緊急時を除く ) CT 検査自体を実施しない 43.5% ヨード造影剤を一切使用しないが CT 検査は行う ヨード造影剤の種類や量を考慮する 場合によってはヨード造影剤を使用するが ヨード造影剤の種類や量は考慮しない 妊娠について考慮することなく使用する 16.1% 5.2% 18.2% 1.2% 14.9% コメント : ヨード造影剤の使用は必然的に患者および胎児の X 線被ばくを伴いますから 配慮が必要なのは当然です では 妊婦へヨード造影剤を投与した場合 新生児の甲状腺機能を生後 1 週間以内に検査すべきとしています 現在日本では新生児マススクリーニング検査に TSH 測定が含まれていますし でも新生児にルーチンに行われている検査以上のことは特に不要としています 2 患者が授乳中の場合 ヨード造影剤を使用しますか 一切使用しない 2.1% 場合によっては使用する 78.7% 授乳中であることを考慮することなく使用する 11.9% 7.3% 3 授乳中の患者にヨード造影剤を使用する場合 どのように対処しますか ( 複数回答可 ) 造影剤を選択する 造影剤を減量する 2.1% 5.8% 投与後一定期間の授乳を避ける 89.1% 8.8% コメント : では 授乳中の女性に対するヨード造影剤の投与に特に配慮は不要であり 授乳も通常どおり継続してよいとしています は 授乳中の女性に投与されたヨードの 1% 以下が母乳中に含まれ 乳児が摂取したヨードの 1% 以下が消化管から吸収される可能性があり その結果として乳児の体内に入るヨードは授乳中の女性に投与されたヨードの 0.01% 以下と見積もっています この量は非常にわずかであり 結論として授乳中の女性に対するヨード造影剤投与は問題なしとしています ただし授乳中の女性が不安を感ずる場合には ヨード造影剤投与後 12 から 24 時間 授乳を控えてもよいとしています 8

6. ヨード造影剤 : 血管外漏出 1 静脈内投与の際に中等度以上の血管外漏出を生じた場合 どのように対処しますか ( 複数回答可 ) 患肢の挙上 35.6% 患部を冷やす ( 冷罨法 ) 67.8% 患部を温める 11.2% 急性期あるいは疼痛のある場合には冷やすが その後は温める 34.3% 患部をマッサージする 12.8% 17.3% コメント : では 単純 X 線写真で血管外漏出を記録し ほとんどの場合保存療法で十分であるとしています 具体的には患肢の挙上 アイスパック 注意深いモニタリングを勧めています では 処置方法について一定の見解がないとしており 患肢の挙上についても有効性は不明であるとしています 9

7. ガドリニウム造影剤 : 問診 ガドリニウム造影剤投与前に問診等で確認している項目はどれですか ( 複数回答可 ) ガドリニウム造影剤使用の既往と副作用の有無 気管支喘息 98.2% 96.7% 他の薬剤や食物などに対する重篤なアナフィラキシーの既往 86.3% 花粉症 49.2% 腎機能障害 97.3% 体重 85.4% 6.7% 8. ガドリニウム造影剤 :NSF 1 NSF 発症の危険因子として考慮しているのはどれですか ( 複数回答可 ) 慢性腎機能障害 急性腎機能障害 透析患者 90.6% 98.5% 96.4% 安定性の低い造影剤の使用 55.6% 特に考慮している危険因子はない 0.3% 0.9% コメント : いずれにおいても 患者関連として慢性腎臓病 (CKD) ステージ 4 と 5 (egfr<30) の患者 透析患者 急性腎不全患者を高リスク CKD3 (egfr=30-59) の患者を有リスクとし 造影剤関連としては Gadodiamide と Gadopentitate dimeglumine の使用をリスク最大 Gadoterate meglumine と Gadoteridol の使用をリスク最少としています では表現がやや異なりますが ほぼ同様の考え方です 2 ガドリニウム造影剤投与前に血清クレアチニン測定等の腎機能検査を実施していますか 全例に実施している 65.7% 実施するが必須とはしていない 19.8% 必要と考えられる症例にのみ実施している実施していない 4.3% 1.8% 5.5% 2.7% 10

コメント : ガドリニウム造影剤投与前に全ての患者について腎機能評価を行うべきかどうかについては明確ではありません 潜在的腎機能障害の可能性を考慮すれば 全例について腎機能評価を行うのが理想的でしょう では緊急検査などやむをえない場合を除き egfr を用いた腎機能評価を推奨しています ではリスクが最小の造影剤を用いる場合には腎機能評価は必須ではないとする一方 リスクが最大の造影剤を使用する場合には腎機能評価は必須としています また腎機能が低下している患者に誤って高リスクの造影剤を使用ないように 高リスクの造影剤は分けて保管するように勧めています では 全例について投与前 2 日以内に egfr による評価をすべきであるとしています 3 腎機能障害の有無は何を基準にしていますか また危険因子とする基準値はどのように設定しています か 血清クレアチニン 0.7-1 1.1~2 2.1~3 2.7% 11.9% 0.9% 血清クレアチニンから計算した egfr 30-49 47.7% 50-69 34.3% 70-80 血清シスタチンCから計算したeGFR 50 60 80 0.6% 0.3% 0.6% 0.3% 6.1% コメント : 腎機能評価の指標として いずれにおいても egfr の使用を勧めており egfr<30 の患者を高リスクとしています 4 血清クレアチニン測定はいつ実施していますか 投与直前 ( あるいは当日 ) に限る 1 週間以内であればよし 1 か月以内であればよし 0.3% 3.6% 12.2% 3 か月以内であればよし 35.3% 実施してあれば時期はいつでもよい 2.1% 15.8% 23.1% 11

コメント : では直近のデータとしています では 投与前 2 日以内に egfr による評価をすべ きであるとしています 5 腎機能障害が存在する場合 どのように対処していますか ( 腎機能障害の程度等によって対処が異なる 場合には すべての対処について複数回答してください ) 造影しない 90.0% ガドリニウム造影剤を減量する 飲水を促す 輸液を行う 31.6% 29.8% 29.5% * 21.3% * には 造影剤の種類を変更する ( あるいは NSF のリスクに低い造影剤を使用する マクロ環構造の造影剤 を使用するなど ) が N=48 (14.7%) ほか コメント : では 高リスクと判断される患者にやむを得ず使用する場合には NSF 発症報告の多い ガドリニウム造影剤の使用を避けるのが望ましいとしています においては特に 臨床的に適応がある にも関わらず造影 MRI 検査をしないことがあってはならないとしており CKD 4 または 5 の患者に対しては低 リスクの造影剤を慎重に投与すべきであり 投与間隔は最低 7 日間あけるように推奨しています ガドリニウ ム造影剤の投与量を必要最小限とすることは必須です 飲水や輸液は のいずれにお いても有効とはされていません 9. ガドリニウム造影剤 : 急性 ( 即時性 ) 副作用 1 ガドリニウム造影剤に対する急性 ( 即時性 ) 副作用の危険因子として考慮しているのはどれですか ( 複数回 答可 ) ガドリニウム造影剤による急性 ( 即時性 ) 副作用の既往 98.8% ヨード造影剤による急性 ( 即時性 ) 副作用の既往 58.1% ヨード造影剤による遅発性副作用の既往 48.3% 現在治療中あるいは最近の発作の既往のある気管支喘息 94.8% 過去の ( 小児期などの ) 気管支喘息の既往 43.5% 他の薬剤に対するアナフィラキシーの既往 73.3% 花粉症 25.8% 3.0% 12

コメント : のいずれもガドリニウム造影剤に対する急性副作用の既往 気管支喘息 のアレルギー疾患の存在を危険因子としています 過去の ( 小児期などの ) 気管支喘息の既往が危険因子かどうかははっきりしません ヨード造影剤に対する急性副作用の既往が危険因子かどうかも明確ではありません 2 過去にガドリニウム造影剤に対する急性 ( 即時性 ) 副作用の既往がある患者について 再度のガドリニウム 造影剤投与を行いますか 重症度にかかわらず二度と投与しない 軽度 ( あるいは中等度 ) の副作用の既往がある場合には 前投薬を行ってから 再投与する ( ことがある ) 軽度 ( あるいは中等度 ) の副作用の既往がある場合には 造影剤を変更して 再投与する ( ことがある ) 軽度 ( あるいは中等度 ) の副作用の既往がある場合には 造影剤を変更して かつ前投薬を行ってから 再投与する ( ことがある ) 重症度にかかわらず 特に考慮することなく再投与する * 17.3% 13.4% 0.0% 15.8% 27.1% 28.6% * には 主治医の判断 立ち合い が N=20 ほか 3 過去の ( 小児期などの ) 気管支喘息の既往がある患者について どのように対応していますか 一切投与しない 前投薬を実施して投与する 特に考慮することなく投与する 0.9% 1.8% 10.3% 最終発作の時期や内服薬の有無等を考慮し 個別に対応する 75.1% 8.2% 4.3% 4 現在治療中あるいは最近の発作の既往のある気管支喘息がある患者について どのように対応しています か 一切投与しない 20.4% 前投薬を実施して投与する 特に考慮することなく投与する 4.9% 1.2% 最終発作の時期や内服薬の有無等を考慮し 個別に対応する 57.4% * 5.8% 10.6% * には 主治医の判断 立ち合い が N=30 ほか 13

5 危険因子が存在する場合の前投薬はどのように実施していますか ( 緊急時を除く ) 前投薬は実施しない 造影剤投与直前にステロイドを静注する 造影剤投与直前 ( あるいはおおむね 6 時間以内 ) にステロイドを経口投与する 造影剤投与のじゅうぶん前 ( おおむね 6 時間以上 ) にステロイドを経口投与する 12 時間前と 2 時間前の 2 回 ステロイドを経口投与する 13.7% 18.8% 2.1% 3.6% 15.5% 36.8% 11.9% コメント : のいずれも急性副作用の予防としてステロイドの前投薬を紹介していますが その有 効性については明確な証拠はありません 考え方はヨード造影剤の場合と同様です 10. ガドリニウム造影剤 : 妊娠と授乳 1 患者が妊娠している ( あるいは疑いがある ) 場合 ガドリニウム造影剤を使用しますか ( 緊急時を除く ) MRI 検査自体を実施しない 11.9% ガドリニウム造影剤を一切使用しないが MRI 検査は行う 51.1% 安定性の高いガドリニウム造影剤を選択する 場合によってはガドリニウム造影剤を使用するが 使用造影剤は考慮しない 妊娠について考慮することなく使用する 4.3% 18.2% 0.3% 17.6% コメント : では 最も安定なガドリニウム造影剤 (NSF の低リスク造影剤 ) の最低用量を妊婦に投与することは可能であり 新生児の検査も不要としています もほぼ同様の記載です 2 患者が授乳中の場合 ガドリニウム造影剤を使用しますか 一切使用しない 3.0% 場合によっては使用する 81.2% 授乳中であることを考慮することなく使用する 10.0% 5.8% 14

3 授乳中の患者にガドリニウム造影剤を使用する場合 どのように対処しますか ( 複数回答可 ) 安定性の高いガドリニウム造影剤を選択する 造影剤を減量する 10.0% 4.9% 投与後一定期間の授乳を避ける 90.0% 4.9% コメント : では NSF 高リスクの造影剤を使用する場合には投与後 24 時間は授乳を避けるべきとしています では 乳児の体内に入るガドリニウムは非常に微量であるので 安全であるとしています ただし授乳中の女性が不安を感ずる場合には ガドリニウム造影剤投与後 12 から 24 時間 授乳を控えてもよいとしています 以上 15