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資料 2-2(1) 小樽港本港地区 臨港道路整備事業 再評価原案準備書説明資料 平成 21 年度北海道開発局

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5 ii) 実燃費方式 (499GT 貨物船 749GT 貨物船 5000kl 積みタンカー以外の船舶 ) (a) 新造船 6 申請船の CO2 排出量 (EEDI 値から求めた CO2 排出量 ) と比較船 (1990~2010 年に建造され かつ 航路及び船の大きさが申請船と同等のものに限る )

目次 1. 大阪港の概要 1 大阪港の概要 大阪港の位置 大阪港の取扱貨物量 外貿コンテナ貨物の取扱状況 大阪港の再編計画 2. 対象事業の概要 5 整備目的 事業の主な経緯 整備対象施設の概要 事後評価に至る経緯 3. 費用対効果分析 7 便益項目の抽出 需要の推計 便益計測 荷主の輸送コストの削

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中国の対東南アジア戦略

前回の御指摘概要 1 CY カットタイムの短縮 < 諸外国の現状 > 北米 欧州等が 24 時間をルール導入 北米向け貨物の書類のカット日はタイが 3 日前 台湾 3 日前 ベトナム 48 時間 南中国 香港 48 時間 韓国 48 時間 ( 日本は書類 貨物共に 3 日前 ) 荷主からもらったデー

資料 4 H24 北陸地域国際物流戦略チーム幹事会 日本海側拠点港における取り組み状況 金沢港 七尾港 平成 25 年 3 月 8 日 石川県

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NYKレポート2013

説明用パワーポイント

船の種類 船の種類 船の種類 ( 使用目的で分類 ) 商船 ( 積載物の運搬で利益を得る船, 貨物船, 客船 ) 商船の分類 ( 積荷で分類 ) (1) 客船 (2) 貨物船 一般貨物船 (General Cargo Ships)

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数値目標 事業開始前 ( 現時点 ) 平成 28 年度 (1 年目 ) 平成 29 年度 (2 年目 ) 平成 30 年度 (3 年目 ) 港湾取扱貨物量 556 万トン 4 万トン 0 万トン 20 万トン 観光入込客数 2,899.4 万人回 -9.5 万人回 1.9 万人回 1.9 万人回 7

Ⅰ. 世界海運とわが国海運の輸送活動 1. 主要資源の対外依存度 わが国は エネルギー資源のほぼ全量を海外に依存し 衣食住の面で欠くことのでき ない多くの資源を輸入に頼っている わが国海運は こうした海外からの貿易物質の安定輸送に大きな役割を果たしている 石 炭 100% 原 油 99.6% 天然ガ

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第 2 章 産業社会の変化と勤労者生活

はじめに マーケティング を学習する背景 マーケティング を学習する目的 1. マーケティングの基本的な手法を学習する 2. 競争戦略の基礎を学習する 3. マーケティングの手法を実務で活用できるものとする 4. ケース メソッドを通じて 現状分析 戦略立案 意思決定 の能力を向上させる 4 本講座

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Microsoft Word - ②千葉港長期構想1~2-1

Transcription:

第 125 回海洋フォーラム要旨 2015 年 10 月 26 日 大型化が進むコンテナ船 ~ 現状と今後 ~ 川崎汽船株式会社執行役員 木戸貴文 講演要旨 1. 海上貨物輸送コンテナ化の歴史コンテナ船の発明 登場 15 世紀末に海上貨物輸送が開始され 産業革命を経た 19 世紀に大きく発展することとなった このころから 定期船と不定期船という分類が登場してきた 当時は 定期船と言っても荷物をバラ積みしており もちろん 雨が降れば荷役ができないということで 不安定なものだった 世界で初めてのコンテナ船は 1956 年にアメリカのマルコム マクリーン (Malcom P. McLean) が買収した会社が タンカーを改装してコンテナを輸送したのが始まりである 彼は有数の陸運業者であり 陸でも海上でも同じコンテナを利用して荷物を運ぶほうが便利であると考えた 現在では 2 万本ものコンテナを載せられる船が出てきたのでマルコム氏も驚くだろうが 彼の働きによって 海上貨物輸送には大きな革命が生じたことになる 日本では 1964 年の海運集約を契機として海運業の規模拡大が図られた 1967 年にアメリカのマトソン社が 定期コンテナ船の荷物を日本に持ってきた 当時 これは大騒ぎになったが 邦船もこれに対抗しなければならないということになり 日本郵船が初のコンテナ船となる 箱根丸 を就航させ これ以降 日本もコンテナ船の時代を迎えることになる コンテナ船の登場により 多くの変化が生じた コンテナは国際規格であり 基本的には 20 フィート 40 フィート 45 フィートが長さの基準となり 幅は 8 フィートで統一されている これが コンテナ船や陸上輸送のトレーラーの基準となっている また 荷役効率も飛躍的に向上した クレーンが大型化したこともあり 一度に非常に多くの荷物を積み降ろしできる 従来船では 荷物を陸上に下ろした時点で船会社の責任は終わったが 現在は陸海一貫複合輸送化であり 輸送契約があれば内陸まで輸送することが船会社の責任となった コンテナ船の登場は 船会社の経営にとっても大きな変化をもたらした その一つが 事業参入障壁が下がったということである 在来船では 荷役のノウハウなどや利益効率など専門性が高かったが 現在では 船やコンテナをリースし ターミナルと契約を結べば 理論的には比較的たやすく海運業を営めるような状況へとハードルが下がった これによって 海運業は競争激化の時代に入くことになる コンテナ貨物専用船の登場 コンテナ貨物専用船が一般化した 1960 年代半ばでは 700 本程度のコンテナしか積めなかっ たが 1990 年代後半にパナマ運河の通過を前提としないオーバーパナマックスの 6,000TEU の 1

コンテナ船が就航した それが次第に大型化していき 現在では 20,000TEU 型という巨大なコ ンテナ船が登場している 2. コンテナ船のサイズと大型船化大型コンテナ船のサイズコンテナ船の大型化の状況を視覚化して比較してみると 9,000TEU クラスのコンテナ船で東京タワーの高さである 333 メートルを越え 20,000TEU 型となると全長は 400 メートルにもなる 単純に比較すると ( 甲板の広さは ) テニスコート 90 面分もの広さがある 当社でも 2000 年代なかばに 9,000TEU のコンテナ船を発注したが 東京タワーよりも大きくて 鉄腕アトムの 10 万馬力のエンジンという大きな船を作って大丈夫なのか が役員に答申した際の反応であった それくらい コンテナ船の大型化は急速に進んでいった 新造船の大型船化リーマン ショック以降は それ以前の燃料油の高騰などもあって新造船の省エネ化が進んでおり 低速運行する前提で作られている為 最新の 14,000TEU サイズの船のエンジンは 2000 年代の 9,000TEU の船よりも小さい 足許の燃料油価格は 原油価格の下落もあって下がってきているが 最新鋭大型船の投入による燃料コストの低減は大きなものがある 世界的なコンテナ貨物量の増加に伴って 船社も輸送能力を増やしているが 変動が激しい燃料油コストを低減するために本船の大型化が進むのは自然の流れと言える フルコンテナ船就航隻数と平均船型の変化全体の平均船型と新造船の平均船型を見てみると 1990 年代初頭には 全体の平均が 1 千数百 TEU であり 新造船の平均も同じくらいの大きさだった それが新造船のサイズが次第に大型化していき 現在では 新造船の平均は 9,000TEU に迫る勢いである 船隊規模で言えば 当時から比べると 8 倍程度にまで大型化しているのが現状である 特に 2000 年代に入って急激に大型化が進んでいる これは 欧州の需要が活発化した時期に合致しており パナマ運河を通過しないことを前提とした航路の大型化が一気に進んだ その後 デンマーク船社であるマースクが 16,000TEU という大型コンテナ船を発注し 以後 超大型コンテナ船の造船技術や運行技術が発展した サイズ別コンテナ船隻数現在 10,000TEU を超える大型コンテナ船の発注が 200 隻近くある一方で 現在パナマ運河を通航できる 5,000TEU のサイズのコンテナ船はあまり発注されていない 2016 年半ばにパナマ運河が 13,000TEU のサイズが通航できるまでに拡張されるが それによって新たに通行可能となる 7,000~13,000TEU サイズのコンテナ船の発注が増えている アジア海域などで需要のある 1,500~3,000TEU のサイズのコンテナ船の発注も 164 隻ほどあるが このサイズ全体における割合としては約 1 割程度であり 老朽船の代替などが中心だと思われる 3. コンテナ船大型化の歴史と背景 コンテナ貨物量の急激な増大 2

コンテナ船の大型化を進めた要因とは何であったかについて触れたい 一つ目は コンテナ貨物輸送需要の急激な増大である コンテナ貨物は 2000 年代の初頭から急速に輸送量が伸びている 中国の WTO 加盟によって中国発のコンテナ貨物の量が急増した これ以降 年率 10% 以上の割合でコンテナ貨物輸送量は成長していき その需要に対応するためにそれまで主流であった 4,000~5,000TEU サイズと入れ替える形で 5,000~8,000TEU サイズへの大型化が進んだ 一方で世界各地の港湾ターミナルが急速な貨物量の増大に対応が出来ず 混雑が恒常化し コンテナ船も滞船するようになって行った 船社はスケジュール維持に苦慮し 運航速度を上げるなどで対応したが 同時期に燃料油価格が記録的に高騰し始めたこともあり 追加本船を投入することで増速によるコスト増加を回避すべく 追加の新造船発注を進めることになる ところが 2008 年のリーマン ショックを機に荷動きが急落 一転して船余りの状況となった船社は サービスへの投入船数を更に増やして低速運航に向かった リーマン ショック後にコンテナ貨物輸送量の伸びが一段落し 更に 2011 年半ばころから原油価格が再び高騰し始めた為 コストを削減の観点からより大型のコンテナ船を建造しようという流れにつながった 燃料油の高騰コンテナ船は C 重油を利用するが 2005 年には 1 トン当たり 150 ドル程度であったのが リーマン ショック直前にはこれが 700 ドルにも急騰した これによって コンテナ船の減速運行が進むことになったが 減速運行によって定期航路では船数が増加することになった その後 リーマン ショックを経て原油価格は一時暴落するが その後は投機的な動きが出てきて C 重油価格は 1 トン当たり 750 ドルにまで上昇した これにより 船会社はさらに大きなコンテナ船を作ろうと言う意思が働き 新造船の大型化に結びついた 現在は 2005 年ころの状況に戻ってきたが 原油価格の変動に翻弄されてきた船会社が コンテナ船の大型化と減速運行というスタイルを変更するとは当面は考えにくい 船社アライアンスの深化原油価格の高騰を含めた複数の理由があって コンテナ船の大型化を進めたという事情は既に説明したとおりだが コンテナ船を大型化するとコスト競争力は高まるが そのぶん便数が減る 荷主さんとしては毎日でも荷物を出したいので 船社もそれに対応するために競合他社との提携により複数のサービス提供を目指した これが船社アライアンスの原点であり サービスの他頻度化 寄港地の拡大 本船の大型化が可能となった 1990 年代にアライアンスが登場したが 現在では 1 Maersk+MSC 2CMA- CGM+CSCL+UASC 3 K-Line+COSCON+Yang Ming+Hanjin+Evergreen 4 NYK+MOL+HPG+OOCL+APL+Hyundai へと集約され この 4 つのアライアンスで東西航路の約 9 割を超えるシェアを持っている アライアンス同士の競合も激化しており コスト競争力の強化の観点から大型船化が更に進むこととなる パナマ運河の拡張が来年の夏に完成する パナマ運河の拡張は輸送ルートの変化をもたらすことになる これまでパナマ運河は 5,000TEU サイズのコンテナ船 所謂 PANAMAX 型が通過可能な最大船型であるが 今度の拡張によって 13,000TEU サイズのコンテナ船 ( これを NEO- 3

PANAMAX と呼ぶ ) が通過可能となる 現在 中国 アジアから北米東岸へは パナマ運河を通過するかどうかで 2 つのルートが有る パナマ運河を通過するルートでは PANAMAX しか通航できないが 通過しなければ NEO-PANAMAX サイズのコンテナ船を使うことが出来る為 大型船化が進む これら大型船は 14,000TEU や 20,000TEU などの超大型船の欧州航路への就航により押し出されてくる 8,000TEU~13,000TEU 型で これによって余剰となる PANAMAX 型は欧州域内航路やアジア海域に回り これによってアジア近海航路などでもコンテナ船の大型化が進むことになる 4. 考察では コンテナ船はどれだけ巨大化が進むのだろうか これまで説明したように コンテナ貨物需要の伸びや燃料費の変動 アライアンスの深化によるコスト削減 港湾施設の整備 などといった様々な要因によって コンテナ船は大型化してきた これについては 様々な場面で質問を受けるが 理論的にはコンテナ船の大型化は輸送コストの低下に繋がることから この流れは止まらないのではないか 仮に 技術的に 25,000TEU とか 30,000TEU といった超超大型船が導入されたとしたら 現在の 20,000TEU という超大型船はどこかの航路に押し出されることになる それに続いて 15,000TEU といったコンテナ船も別の航路に押し出されていく これらの大型化には現時点では制限も多く 技術面の進歩やインフラ面での更なる整備が前提となるが 大型化が船会社と顧客の両方にメリットを生むということであれば大型化が更に進む可能性は高いと考える いずれにせよ 同我々は コンテナ貨物をいかにスムーズに運んでいくかを追求し 顧客の利便性の改善を念頭に置いて 事業を進める立場であることに変わりない 航空業界でもエアバス A380 型機という超大型機が登場したが それによって空港でも新たなインフラ面での負担が生じ 利便性を考慮した中型機による省エネ開発に重点が移って来ていると聞く 巨艦主義の様相を呈している現在のコンテナ船大型化競争についても どれだけ意味があるか見極める時期が来ているのではないかという思いがある 質疑応答 Q: 一点目は コンテナ船のオーバーサプライの問題に関する認識は如何か? 発注残などが存在している状態の中で なぜ 大型化を進めていくのかという問題をお聞きしたい 二点目は コンテナ船の大型化に伴って それまで主力だったサイズのコンテナ船が別航路へと置き換わっていっているが このまま大型化の流れが進むとなると 現在主力である 8,000~ 9,000TEU クラスのコンテナ船はどうなってしまうのかという問題について意見をお聞かせ願いたい A: 確かに ご指摘頂いたとおり 世界の荷物量は成長しているものの 伸びは鈍化してきている そしてその一方で 我々船会社が従来通りにコンテナ船を発注していることもご指摘のとおり 世界経済は一時的な停滞状態であるが その一方で 順調に世界の人口は増えている コンテナ船が運ぶ貨物の大半は一般消費財であり その意味では徐々にオーバーサプライの問題というものは 収まっていくと考えている 船会社が大型化に向かう背景にはプレゼンでご説明した通り色々な要素があるが コスト競争力がある大型船を運航できる船社でなければ生き残れないという危機感が大型船による自社の船体整備を行なう心理的な要因になって 4

いる可能性がある 邦船 3 社とは異なり 世界の主要船社におけるコンテナ船の事業費率が極めて高いこともある 現在主力の 8,000~9,000TEU クラスがどうなるかだが 欧米 アジアのみならず南米やアフリカ 中東などでも港湾インフラの整備が進んでいることもあって 従来 8,000TEU を活用できなかった航路にも投入ができる様になってきているので 今後は 8,000TEU サイズのコンテナ船が パナマックス サイズ (5,000TEU) に代わる主力船になるだろう Q: パナマ運河の価値は 拡張によってどうなっていくのであろうか? A: パナマ運河の拡張によって 通航できるコンテナ船が大型化するのみならず 新たにバルク船や北米シェールガスを輸送するタンカーや LNG 船などにも利用が広まるだろう 一方で混雑などが起きないかという危惧もある コンテナ船に関しては 例えば中国から北米東岸の輸送では航海距離やコストの面でスエズ経由とパナマ経由で大きな差は無いので 船会社としてはトータルコストの差を見ながら スエズ運河回りかパナマ運河回りかを選択できるようになる Q: 最近話題になってきている北極海航路とコンテナ船の大型化の関係についてお聞かせ願いたい また 今後は 地産地消 が進むことで コンテナ貨物の量自体が減少していくのではないだろうか? A: コンテナ船は定期航路が主体であり 予め寄港地が決まっていて そこでコンテナの積み下ろしをしながら移動していく したがって 北極海の氷の状態を見ながら航路を変えなければならない北極海航路が 今後 コンテナ船輸送のメインになる可能性は低いと思う 氷の問題だけでなく 北極海航路では積み下ろしの出来る寄港地がロシアなど限られた場所になるが 北極海沿岸にどれだけコンテナ貨物のマーケットが存在しているか疑問であり コンテナ船事業の特性を考えると 北アジア~ 東南アジア~ 地中海 ~ 欧州というルートの有利性は変わらないと考える 北海油田関連貨物を輸送するタンカーや LNG 船などには需要があるであろうが 二点目の 地産地消 が進んでいくという問題であるが 確かに 中国での生産コストの上昇などの影響が出てくるだろう 中国に代わって東欧やメキシコ 中南米などへ生産拠点が一部移管されるという可能性はあると思う しかし 結論から言えば まだアジア地域が生産の中心であり また圧倒的な人口を持つ巨大な輸入市場であるのも事実であり アジアとそれ以外の地域を結ぶコンテナ船の価値は低下しないと考えている Q: 外航船の大型化が進んでいくということは理解できたが 内航船や陸運への影響はどうなるのであろうか? A: 外航船の大型化が進んでいくであろうことはご説明させて頂いたとおりであるが 日本の内航船や陸運に与える影響が大きくないと考える 日本の国内港湾では主要港であっても 8,000TEU 型や 10,000TEU 型ですら寄港できないターミナルも多いという現実がある 日本の輸出貨物は円安状況においても伸びが無いが 一方アジアで第二位の輸入大国である 冷凍 冷蔵貨物も含めて輸入先は世界各地に広がっており 市場としての日本の価値は高いが 必ずしも大型コンテナ船の母船が直接寄航する必要は無い 航空業界と同様に 海運業界でも ハ 5

ブ & スポーク 型が進んできており 例えば 瀬戸内海を小型のコンテナ船が回って荷物を集め それを韓国や台湾で大型コンテナ母船に積み替えるなど 中型外航コンテナ船での日本直航サービスなどは邦船として維持していくので 国内のハブ港と国内地方港の間の内航や陸運を使った輸送には大きな影響は出ないであろう 6