2.Excel の基本操作 2-1 Windows の基本操作 Excel のもっとも基本的な部分の操作は Windows の基本操作と共通しています マウスの操作クリック ダブルクリック ドラッグ ドラッグ & ドロップ 右クリック ウィンドウの操作ウィンドウの基本構成は 使用するプログラムが違っていても ほとんどが同じ構成となっており その操作方法も同じです タイトルバー メニューバー ツールバー 最小化ボタン 元に戻すボタン 閉じるボタンステータスバー タスクバー 言語ツールバー スクロールバー等 Excel2007 より ウィンドウの画面構成が 2003 以前と大きく変わり メニューバー ツールバーに代わりオフィスボタン クイックアクセスツールバー リボンの構成となりました また 新たな機能として表示ボタン ズームスライダ等が追加されています クリップボード Windows のアプリケーションでは [ ホーム ] タブにある [ 切り取り ] [ コピー ] などを実行すると選択されているデータを いったんクリップボードに取り込みます そして [ ホーム ] タブの [ 貼り付け ] でクリップボードから編集中のデータに取り込んで利用することができます たとえば Word と Excel を同時に起動していたとしたら Word で編集中の文章を Excel に取り込むことができます 2-2.Excel の操作 1)Excel の起動 : 右イラストのエクセルアイコンをダブルクリックするか < スタート > >< すべてのプログラム > > <Microsoft Office> ><Microsoft Office Excel20xx> をクリック 2)Excel の終了 : Excel を [ 閉じる ] ボタン ファイルを [ 閉じる ] ボタン 閉じるボタン x またはオフィスボタンの <Excel の終了 > をクリックします (Excel2010 では ファイル タブのメニュー 終了 をクリック ) プログラムの起動 終了等はバージョンによりますが ほとんどが共通の操作方法です 4
3)Excel の画面構成 オフィスボタン タイトルバー 数式バー Excel の クイックアクセス ツールバー リボン ( メニュー ツールバーに相当 ) 閉じる ボタン ファイル ( ブック ) の 閉じる ボタン 名前ボックス ( セル番地 ) 分割バー 行番号 アクティブセル ダイアログボックス 起動ツール セル 列番号 行と列で囲まれた中がワークシート ( 作業領域 ) です シート見出し 表示ボタン スクロールバー ズームスライダ ステータスバー 見出しスクロールボタン : 左のボタンから 先頭のシート見出しを表示 1つ前のシート見出しを表示 1つ後のシート見出しを表示 最後のシート見出しを表示 Excel2010 では オフィスボタンは ファイル タブとなっております <Excelのウィンドウ> タイトルバー現在作業中のブックファイルのファイル名が表示されます タイトルとして Book1 と表示されているのは 新規にExcelを開いたときのブックファイルのファイル名です 一度 名前を付けてディスクに保存し 再度その名前のブックファイルを開くと タイトルはファイル名となります オフィスボタン他のウィンドウソフトでのメニューのファイルに相当する部分にあたります クイックアクセスツールバー他のウィンドウソフトでのツールバーに相当する部分にあたります リボンいくつかのタブから構成され 1つのタブには作業に必要なコマンドが配置されおり 他のウィンドウソフトで メニューやツールバーと呼ばれている部分にあたります 数式バー文字や数値などのデータを入力するときや セルに入力されているデータの内容を確認するときに使います 5
ステータスバー左側の部分 ( 前ページ Excel 画面下部の コマンド と表示されている部分 ) は Excel の作業状態や 操作の簡単な解説が表示されます 表示ボタンワークシートの表示として 標準 ページレイアウト 改ページプレビューができます ズームスライダワークシートの表示倍率を変更する場合に左右にずらします < ワークシートのウィンドウ > 分割バー縦スクロールバーの上と横スクロールの右にある小さな黒い部分が 分割バー です この部分をドラッグして ワークシートの任意の位置を指定すると ひとつのワークシートを複数に分割して表示できます ワークシート行と列に囲まれ表示されている作業領域が ワークシート です Excel のさまざまな処理は このワークシートにおいてのデータ処理を基本にしています ひとつのワークシートしか画面に表示されませんが いくつものシートをまとめた ブック と呼ばれる形でウィンドウの中に表示されています 1 つのブックは 最大 255 枚? までのワークシートを含みます また開いているシートを アクティブシート と呼びます シート見出しワークシートの下にタグのように表示されている ワークシートの名称 ( 例 :Sheet1 ) を表示した部分です このタグをクリックして アクティブシートを選択表示します アクティブシートは シート見出しの部分が白く表示されますのでそれと見分けできます 見出しスクロールボタンワークシートがいくつもある場合は すべてのシート見出しを表示できません 表示されてないシート見出しを表示させるときにボタンをクリックします 4) ワークシートの構造ウィンドウの中に表示されるワークシートは 下図 ( 赤枠内の部分 ) のようになっています 現在選択されているセルをアクテ ィブセルという マウス操作や矢 印 ( ) キーなどで動かせる 列番号の表示 行番号の表示 右下隅の小さい をフィルハンドル と呼び マウスによるドラッグ操作で 使用します 十字形のマウスポインタ ( 通常は矢印 ) 6
セルワークシートは 薄く縦横の線が引かれてたくさんのマス目に分割されています この1つ 1つのマス目を セル といいます Excelでは 1つのワークシートに 横方向に 16384 列 縦方向に 1048576 行のセルが並んでいます アクティブセルワークシートのセルの中で 太い枠線で囲まれているセルが現在選択されているセルで アクティブセル と呼んでいます アクティブセルはマウスによる操作や キーなどで動かすことができます また アクティブセルの右下にある小さい を フィルハンドル と呼び マウスによるドラッグ操作をする際に利用します Excelは セルを単位にしたデータ処理が基本です すなわち 処理を行うときは ワークシートの中から処理をするセルを選んでアクティブにし データを入力したりします マウスポインタの形 Windowsではマウスポインタの形は 矢印 ( ) がよく知られていますが 作業を行う状態によってマウスポインタの形はいろいろと変化します ここでは その一部を紹介しておきます マウスポインタ 表示場所と操作内容 タイトルバー メニューバー ツールバーなどの上 またセル内容をドラ ッグ移動するときに表示されます ワークシート上で CTRLキーを押すとマウスポインタの右上に + のマークが表示されます これは ドラッグ操作によるセル内容のコピーを行うときに表示されます ワークシートの内部にマウスポインタがあるとき表示されます また アクティブセル上では枠内部にマウスポインタあるときです ツールを選択したあとのワークシート上で表示され 図形やグラフの 描画位置や描画サイズの指定に使用されます アクティブセル右下のフィルハンドル上に表示されます 連続コピー 連続データの作成を実行する際に使用されます アクティブセル右下のフィルハンドル上にCtrlキーを押すことにより表示されます 連続コピー 連続データの作成を実行する際に使用されます データの入力時 数式バーの中 およびダイアログボックス上のテキストボックスで文字列や数値の入力位置を指定する際に表示されます テキストボックス オートシェイプ ワードアート等でワークシート上に 貼り付けたオブジェクト上で表示されます ドラッグすることにより 貼り付けたオブジェクトを移動することができます 7
セルの位置の表し方ワークシートの任意のセルの位置を指定する場合は 列番号 ( アルファベット ) と行番号 ( 数字 ) の組み合わせでセルの位置を表します 例えば C 列の 5 行目ならば C5 と表します 先頭 ( ワークシートのいちばん左上 ) のセルは [A1] 最後のセルはワークシートのいちばん右下 です 列番号は A B C X Y Z AA AB のように変化します 列番号 行番号 は 使用する Excel のバージョンにより違います ただし これは 現在表示されているワークシート ( アクティブシート ) の中での位置の表し方で アクティブシートから同じブックの別のワークシートのセル位置の表し方は先頭にシートの名前をつけます 例えば Sheet2 の C5 を表す場合は Sheet2!C5 となります シート名とセル番地の間は! で区切ります ここで紹介したセルの位置の表し方は A1 方式 とよばれ Lotus1-2-3 などで使われている方式です また これとは違って列位置 行位置ともに数字を使って表すこともできます この方式を R1C1 方式 と呼びます Excel2007 以降では [ オフィスボタン ] の [Excel のオプション ] の 数式 の 数式の処理 にある [R1C1 参照形式 ] を使用するにチェックをいれます 2-3 Excel のコマンドとツール <Excel コマンドの実行方法 > Excel のコマンド選択は Office ボタン クイックアクセスツールバー リボン操作が基本で それ以外の方法も用意されています Office ボタンからのコマンド選択右に示すように Office ボタンをクリック プルダウンメニューを表示させコマンドを選択 クリックします メニューの中には メニュー名の右端に三角マークがついているコマンドがあります これは選択するとサブメニューが表示されるコマンドです 右のメニューの中にも 該当するものがいくつかあります 選択コマンドのキャンセルは [ESC] キーを押すか メニュー メニューバー以外の任意の位置をクリックします ツールバーの利用メニューバーの下にあるツールバーに表示されているボタンは よく使われるコマンドをアイコンとしてまとめたもので このボタンをマウスでクリックするだけで コマンドを実行できます ミニツールバーの利用セルの上で右クリックし 表示されたミニツールバーも利用することができます 8
クイックアクセスツールバーの利用 ( 右の枠内 ) Excel2003 においても よく利用されるコマンドをツールバー上にボタン化して利用できたように Excel2007 でも同様にクイックアクセスツールバーに登録し 利用することができます クイックアクセスツールバーへの登録は Office ボタンの [Excel のオプション ] から ユーザー設定を選択し利用するコマンドを選んで追加ボタンで登録します <Excel のオプション > のユーザー設定のクイックアクセスツール ( アイコン ) 一覧 クリック (Excel2010 では ファイル タブの オプション メニューの中にあるクイックアクセスツールバーにて行います ) なお クイックアクセスツールバーについては 下記のショートカットメニューでもカスタマイズすることができます ショートカットメニューの利用 ショートカットメニュー は Excel ウィンドウ内の任意の位置でマウスの右ボタンをクリックすると表示されます 内容は マウスを右クリックする位置により異なります つまり クリックした位置から判断して よく使われるであろうと思われるコマンドを抜粋して表示します ここでは 2 例を紹介します 1 ワークシートのセルの上で マウスを右クリックするとワークシートの編集に関するコマンドを中心としたメニューが表示されます 右イラスト図参照 2 リボンタブ上で右クリックしたときには クイックアクセスツールバー他に関してのショートカットメニューが表示されます ( 上イラストの左図参照 ) 9
2-4 セルの移動と選択 < アクティブセルの移動 > ワークシート上での操作では ワークシートの中からアクティブにするセルを選択 作業するのが基本となります 基本的なセルの移動マウスを使ってアクティブセルを移動するには マウスポインタが十字形のときに ワークシートのウィンドウ内に表示されているセルの中から アクティブにしたいセルにマウスポインタを移動しクリックします 例 :A1 のアクティブセルから C5 へのアクティブセルの移動 クリック 移動先のセルにマウスポインタを合わせるセルA1がアクティブセル名前ボックスはA1 アクティブセルが C5 に移動 名前ボックスも C5 となる もし ウィンドウ内に目的のセルが表示されていないときは スクロールバーを使ってワークシートを上下 左右にスクロールさせます 名前ボックスを使用した移動名前ボックスをマウスでクリックし 移動先のセル番地 ( 半角英数字 ) を入力し Enter キーを押すと 入力したセル番地に移動します キーボードを使用したアクティブセルの移動次のキーボード操作によってもアクティブセルを移動することができます 上下左右への移動方向キー ( ) を押すと そのキーの方向に 1 つずつセルが移動します 行の先頭セルへの移動 <CTRL>+< > キーを押すと 左端のセルへ移動します 列の先頭セルへの移動 <CTRL>+< > キーで列の先頭のセルに移動します 上記以外にも アクティブセルの移動方法はありますがエクセルでどのような作業をするのかによって決まってきます 10
2-5 セル範囲の選択複数のセルを対象にコマンドを実行する場合もあります 複数のセルをセル範囲として選択するには 次の操作を行います マウスによるセル範囲の選択 1 範囲にしたいセルの一端にマウスポインタ ( ) を移動します 2マウスのボタンを押し そのままドラッグします 範囲が選択されたことを示すために選択された部分が反転表示されます 選択中名前ボックスは行数 列数が表示されます A1-> ->B2 ドラッグし ボタンを離すと 注 : ドラッグするときに マウスポインタがアクティブセル右下にあるフィルハンドルに 合っていると 範囲指定ではなくオートフィルとなってしまいます キーボードによるセル範囲の選択 1 範囲にしたいセルの一端をアクティブセルにします 2<Shift> キーを押しながら 方向キー ( ) を押すと反転表示が広がります 3 範囲が指定されたなら キーから指を離します 4 範囲が指定された状態で 次のコマンド操作などを実行します その他 便利なセル範囲の選択方法 ワークシート全体の選択は 左上隅の列番号と行番号が交差する部分をクリック または <Shift>+<CTRL>+ スペースキーを押すとワークシート全体が選択されます 行 または列の選択は 行番号または列番号をクリックします 行番号 または列番号をクリックしドラッグすると 複数行または複数列が選択されます 複数箇所のセル範囲の選択 2-6 セル列幅 行高さの変更データ入力で文字列の表示のため 列の幅 行の高さの調節が必要となってきます その調節方法は 列 または行の境界へマウスポインタを移動すると矢印が 左右 または上下表示の矢印に変わるので ドラッグして変更します ( その他メニューの書式でもできます ) 列幅の変更例 マウスで に ドラッグする マウスで に ドラッグする 行高さの変更例 11