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1 < 目次 > 第 1 部中国進出 ( 進出方式の選定 現地法人 駐在員事務所の開設 ) 4 Ⅰ. 中国進出に際しての組織選定 4 1. 進出形態 ( 駐在員事務所 現地法人 支店 ) 2. 各種形態の特徴 Ⅱ. 現地法人 ( 外商投資企業 ) の設立 6 1. 資本金 2. 現地法人 ( 外商投

チャイナアラート(中国速報)- 第6回, 2012年4月-増値税ゼロ税率課税役務の税金免除、控除及び還付の管理弁法の公布について

第4期電子公告(東京)

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平成30年公認会計士試験

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消費者金融会社試験管理弁法(意見募集稿)

第 16 回ビジネス会計検定試験より抜粋 ( 平成 27 年 3 月 8 日施行 ) 次の< 資料 1>から< 資料 5>により 問 1 から 問 11 の設問に答えなさい 分析にあたって 連結貸借対照表数値 従業員数 発行済株式数および株価は期末の数値を用いることとし 純資産を自己資本とみなす は

IFRS基礎講座 IAS第21号 外貨換算

連結貸借対照表 ( 単位 : 百万円 ) 当連結会計年度 ( 平成 29 年 3 月 31 日 ) 資産の部 流動資産 現金及び預金 7,156 受取手形及び売掛金 11,478 商品及び製品 49,208 仕掛品 590 原材料及び貯蔵品 1,329 繰延税金資産 4,270 その他 8,476

5. 自由貿易試験区内の企業は区外への再投資または業務展開ができるか A: 全体方案において自由貿易試験区内でのみ経営 サービス提供を限られている分野を除き 自由貿易試験区内の企業は関連法律 法規に基づいて区外への再投資または業務展開を行うことができる 6. 自由貿易試験区管理委員会はどのような外商

リリース

計算書類等

営業報告書

平成 29 年度連結計算書類 計算書類 ( 平成 29 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日まで ) 連結計算書類 連結財政状態計算書 53 連結損益計算書 54 連結包括利益計算書 ( ご参考 ) 55 連結持分変動計算書 56 計算書類 貸借対照表 57 損益計算書 58 株主

績が 5 千万ドル以上である企業の送金方式貿易代金の受領及び支払の場合には支払証憑書類を提出しなくてもよい ただし 支払などの証憑書類の免除を受けた企業は関連する証憑書類を 5 年間保管しなければならない また 指定取引外国為替銀行を通じた送金制度が設けられている この制度は 継続的に海外送金を行う

チャイナアラート(中国速報)-第2回, 2012年1月-2011年度税務確定申告のためのチェックリスト

野村アセットマネジメント株式会社 平成30年3月期 個別財務諸表の概要 (PDF)

( 資産の部 ) ( 負債の部 ) Ⅰ 特定資産の部 1. 流動負債 366,211,036 1 年内返済予定 1. 流動資産 580,621,275 特定社債 302,000,000 信託預金 580,621,275 事業未払金 2,363, 固定資産 6,029,788,716 未払

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

Giới thiệu tóm tắt CÔNG TY CỔ PHẦN PHÁT TRIỂN ĐẦU TƯ CÔNG NGHỆ - FPT TRUNG TÂM GIẢI PHÁP PHẦN MỀM FPT SOFTWARE SOLUTIONS

untitled

CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

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第4期 決算報告書

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自己株式の消却の会計 税務処理 1. 会社法上の取り扱い取得した自己株式を消却するには 取締役会設置会社の場合は取締役会決議が必要となります ( 会 178) 取締役会決議では 消却する自己株式数を 種類株式発行会社では自己株式の種類及び種類ごとの数を決定する必要があります 自己株式を消却しても 会

営業活動によるキャッシュ フロー の区分には 税引前当期純利益 減価償却費などの非資金損益項目 有価証券売却損益などの投資活動や財務活動の区分に含まれる損益項目 営業活動に係る資産 負債の増減 利息および配当金の受取額等が表示されます この中で 小計欄 ( 1) の上と下で性質が異なる取引が表示され

第6期決算公告

海外財産の相続 : 事例研究 ~ 米国の財産の相続手続き ( 第 4 回 ) 三輪壮一氏三菱 UFJ 信託銀行株式会社リテール受託業務部海外相続相談グループ米国税理士 これまで 海外に財産を保有する場合の 海外相続リスク の存在 特にプロベイト手続き等の相続手続きの煩雑さについて 米国の例を基に説明

平成31年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

1 1. 課税の非対称性 問題 1 年をまたぐ同一の金融商品 ( 区分 ) 内の譲渡損益を通算できない問題 問題 2 同一商品で 異なる所得区分から損失を控除できない問題 問題 3 異なる金融商品間 および他の所得間で損失を控除できない問題

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ワコープラネット/標準テンプレート

(2) サマリー情報 1 ページ 1. 平成 29 年 3 月期の連結業績 ( 平成 28 年 4 月 1 日 ~ 平成 29 年 3 月 31 日 ) (2) 連結財政状態 訂正前 総資産 純資産 自己資本比率 1 株当たり純資産 百万円 百万円 % 円銭 29 年 3 月期 2,699 1,23

東京電力エナジーパートナー

1 制度の概要 (1) 金融機関の破綻処理に係る施策の実施体制金融庁は 預金保険法 ( 昭和 46 年法律第 34 号 以下 法 という ) 等の規定に基づき 金融機関の破綻処理等のための施策を 預金保険機構及び株式会社整理回収機構 ( 以下 整理回収機構 という ) を通じて実施してきている (2

スライド 1

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

計 算 書 類

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

第 部 B/S とキャッシュフロー 表 B 金満家この 1 年間の投資と調達の内容 ( 昨年末 ~ 本年末 )( 単位 : 百万円 ) 車 15 家 5 銀行借入 5 内部留保 ( 注 ) 昨年末と本年初は同じ B/S この結果 本年末の B/S は表 C のようになります 表 C

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IFRSへの移行に関する開示

国家公務員共済組合連合会 民間企業仮定貸借対照表 旧令長期経理 平成 26 年 3 月 31 日現在 ( 単位 : 円 ) 科目 金額 ( 資産の部 ) Ⅰ 流動資産 現金 預金 311,585,825 未収金 8,790,209 貸倒引当金 7,091,757 1,698,452 流動資産合計 3

1

財務諸表 金融商品取引法第 193 条の 2 第 1 項の規定に基づき 当社の貸借対照表 損益計算書 株主資本等変動計算書及び附属明細表については 有限責任あずさ監査法人の監査証明を受けております 貸借対照表 科目 ( 資産の部 ) 流動資産 平成 27 年度末平成 28 年 3 月 31 日現在

IFRS基礎講座 IAS第11号/18号 収益

貸借対照表 (2019 年 3 月 31 日現在 ) ( 単位 : 千円 ) 科目 金額 科目 金額 ( 資産の部 ) ( 負債の部 ) 流動資産 3,784,729 流動負債 244,841 現金及び預金 3,621,845 リース債務 94,106 前払費用 156,652 未払金 18,745


2017 年度第 1 四半期業績の概要 年 8 月 9 日 日本生命保険相互会社

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

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中国:なぜ経常収支は赤字に転落したのか

スポンサー企業 増減資により 再生会社をスポンサー企業の子会社としたうえで 継続事業を新設分割により切り分ける 100% 新株発行 承継会社 ( 新設会社 ) 整理予定の事業 (A 事業 ) 継続事業 会社分割 移転事業 以下 分社型分割により事業再生を行う場合の具体的な仕組みを解説する の株主 整

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様式第一六(第12条関係)

10 解説 p1 ⑵⑶ ⑷ 11

PYT & Associates Attorney at law

2017 年度決算概要 Ⅰ 年度連結業績概要 Ⅱ 年度連結業績予想 Ⅲ. 補足資料 シャープ株式会社 2018 年 4 月 26 日 見通しに関する注意事項 本資料に記載されている内容には シャープ株式会社及び連結子会社 ( 以下 総称して シャープ という ) の計画 戦略

(訂正・数値データ訂正)「平成25年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について

旭情報サービス (9799) 平成 28 年 3 月期第 1 四半期決算短信 ( 非連結 ) 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 業績予想などの将来予測情報に関する説明 2 2. サマリー情報 ( 注記

2019年年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)

-2-

平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠 UP!Consulting Up Newsletter 無対価での会社分割 バックナンバーは 当事務所のホームページで参照できます 1

日本基準基礎講座 有形固定資産

2. 控除の適用時期 Q. 12 月に取得した自宅の所在地に 年末までに住民票を移しましたが 都合で引っ越しが翌年になってしまった場合 住宅ローン控除はいつから受けることになりますか A. 住宅ローン控除の適用を受けるためには 実際に居住を開始することが必要です したがって 住民票を移した年ではなく

リコーグループサステナビリティレポート p

第 298 回企業会計基準委員会 資料番号 日付 審議事項 (2)-4 DT 年 10 月 23 日 プロジェクト 項目 税効果会計 今後の検討の進め方 本資料の目的 1. 本資料は 繰延税金資産の回収可能性に関わるグループ 2 の検討状況を踏まえ 今 後の検討の進め方につ

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2. 基準差調整表 当行は 日本基準に準拠した財務諸表に加えて IFRS 財務諸表を参考情報として開示しております 日本基準と IFRS では重要な会計方針が異なることから 以下のとおり当行の資産 負債及び資本に対する調整表並びに当期利益の調整表を記載しております (1) 資産 負債及び資本に対する

財務諸表 金融商品取引法第 193 条の 2 第 1 項の規定に基づき 当社の貸借対照表 損益計算書 株主資本等変動計算書及び附属明細表については 有限責任あずさ監査法人の監査証明を受けております 貸借対照表 科目 ( 資産の部 ) 流動資産 2017 年度末 2018 年 3 月 31 日現在 (

また 税務局は VAT 還付に対して非協力的な姿勢なため 理不尽な理由で還付を認めないことや 還付を認めたにもかかわらず送金までに時間を要することもあるため 資金繰りを考える際には慎重に時間を見積もることをお勧めする なお 還付手続に係る労力や還付が否認されるリスクを勘案すると 控除しきれない仕入

はじめに 会社の経営には 様々な判断が必要です そのなかには 税金に関連することも多いでしょう 間違った判断をしてしまった結果 受けられるはずの特例が受けられなかった 本来より多額の税金を支払うことになってしまった という事態になり 場合によっては 会社の経営に大きな影響を及ぼすこともあります また

貸借対照表 平成 28 年 3 月 31 日現在 ( 単位 : 千円 ) 科 目 金 額 科 目 金 額 資産の部 負債の部 流動資産 (63,628,517) 流動負債 (72,772,267) 現金及び預金 33,016,731 買掛金 379,893 売掛金 426,495 未払金 38,59

税法実務コース 海外勤務者と外国人の出国 入国 滞在時の国際税務 学習スケジュール 回数学習テーマ内容 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 1 章 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 第 7 章 第 8 章 テーマ 1 居住者 非居住者判定テーマ 2 課税範囲についてテー

3. その他 (1) 期中における重要な子会社の異動 ( 連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動 ) 無 (2) 会計方針の変更 会計上の見積りの変更 修正再表示 1 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 無 2 1 以外の会計方針の変更 無 3 会計上の見積りの変更 無 4 修正再表示 無 (3)

II. 課税標準の確定申告と納付 ( 地 税法第 103 条の23) 1. 申告期限 各事業年度の終了 が属する の末 から4ヶ 以内 ( 連結法 は5ヶ 以内 ) に納税地管轄の地 治 団体の に申告 納付しなければなりません 法 地 所得税の申告納付期限は下記のとおり 部変更されました 区分 従

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

2 事業活動収支計算書 ( 旧消費収支計算書 ) 関係 (1) 従前の 消費収支計算書 の名称が 事業活動収支計算書 に変更され 収支を経常的収支及び臨時的収支に区分して それぞれの収支状況を把握できるようになりました 第 15 条関係 別添資料 p2 9 41~46 82 参照 消費収入 消費支出

Microsoft Word 【公表】HP_T-BS・PL-H30年度

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 金 25, 2, 15, 12, 営業利益率 経常利益率 額 15, 9, 当期純利益率 6. 1, 6, 4. 5, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 8 社 214 年度 215 年度前年度差 ( 単位 : 億円 ) 前年

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

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説明会資料 IFRSの導入について

決算概要

派遣添付書類一覧(30年1月訂正)

新規文書1

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西川計測 (7500) 2019 年 6 月期第 2 四半期決算短信 ( 非連 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 業績予想などの将来予測情報に関する説明 2 2. 四半期財務諸表及び主な注記 3 (1

営 業 報 告 書

1. 国際財務報告基準に準拠した財務諸表 ( 抜粋 翻訳 ) 国際財務報告基準に準拠した財務諸表の作成方法について当行の国際財務報告基準に準拠した財務諸表 ( 以下 IFRS 財務諸表 という ) は 平成 27 年 3 月末時点で国際会計基準審議会 (IAS B) が公表している基準及び解釈指針に

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上海市外国投資促進センター 華鐘コンサルタント 三井住友銀行他共催 第 17 回 2014 年秋季セミナー ( 日本会場編 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 セミナーのレジメと付属資料 2014 年 11 月 作成 編集 : 華鐘コンサルタントグループ 日本 www.shcs.jp 中国 www.shcs.com.cn 上海華鐘コンサルタントサービス有限公司 上海華鐘投資コンサルティング有限公司 上海華鐘信息管理コンサルティング有限公司 上海華鐘国際貿易有限公司 株式会社華鐘コンサルティング 非売品 ( 会員内部資料 ) 本資料は全て華鐘コンサルグループがその著作権を有し 弊社の許可なく一切の複写及び転載を禁じます

第 17 回 2014 年秋季セミナー開催スケジュール ( 中国 日本 ) 中国会場 (10 月 16 日 ~10 月 23 日 ) 北京会場 ( 定員 150 名 ):10 月 16 日 ( 木 ) 13:30~17:30 京倫飯店住所 : 北京市建国門内大街 3 号 ( 地下鉄 1 号線永安里駅 B 出口 ) 京倫飯店 2 階白鶴宴会庁大連会場 ( 定員 150 名 ):10 月 17 日 ( 金 ) 13:30~17:30 大連凱倫飯店住所 : 大連市経済技術開発区金馬路 186 号大連凱倫飯店 2 階聚雅斋広州会場 ( 定員 150 名 ):10 月 20 日 ( 月 ) 13:30~17:30 嘉逸国際酒店住所 : 広州市天河北路 468 号嘉逸国際酒店 3 階嘉逸宴会庁上海会場 ( 定員 500 名 ):10 月 22 日 ( 水 ) 13:00~17:30 花園飯店住所 : 上海市茂名南路 58 号花園飯店 2 階百花庁蘇州会場 ( 定員 150 名 ):10 月 23 日 ( 木 ) 13:30~17:30 蘇州金陵観園国際酒店住所 : 蘇州工業園区翠薇街 168 号蘇州金陵観園国際酒店姑蘇庁 日本会場 (11 月 10 日 ~11 月 14 日 ) 名古屋会場 ( 定員 120 名 ):11 月 10 日 ( 月 )13:30~17:30 名古屋商工会議所ビル 2 階住所 : 名古屋市中区栄 2-10-19 ( 地下鉄東山線伏見駅 5 番出口上がる ) 横浜会場 ( 定員 120 名 ):11 月 11 日 ( 火 )13:30~17:30 横浜情報文化センター情文ホール住所 : 横浜市中区日本大通 11 番地 ( みなとみらい線 日本大通り駅 情文センター口直結 JR 横浜市営地下鉄 関内駅 徒歩 10 分 )( アクセスはHPご参照 http://www.idec.or.jp/shisetsu/jouhou/access.php) 東京会場 ( 定員 450 名 ):11 月 12 日 ( 水 )13:30~17:30 三井住友銀行本店 3 階大ホール住所 : 東京都千代田区丸の内一丁目 1 番 2 号 ( 地下鉄各線 大手町 駅 C13 出口直結 ) 大阪会場 ( 定員 200 名 ):11 月 13 日 ( 木 )13:30~17:30 三井住友銀行大阪本店講堂住所 : 大阪市中央区北浜 4-6-5 ( 地下鉄御堂筋線 淀屋橋駅 4 番 10 番出口を西へ ) 京都会場 ( 定員 70 名 ):11 月 14 日 ( 金 )13:30~17:30 京都銀行協会ビル 6 階ホール住所 : 京都市中京区木屋町通二条下ル ( アクセスはHP 参照 :www.ginkyo-kyoto.or.jp)

目 次 1. セミナー講師紹介 1 2. レジメ 1) 発足この一年 上海自由貿易試験区 に何が起こったのか? ~ 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の新しい各種政策について~ 2 2) 新常態 に入る中国と日中関係 ~ 新常態 時代に如何に適応するか ~ 18 3) 事例報告 1 会計 税務 企業再編 -PE 課税 移転価格 利益分配の会計と税務など - 38 4) 事例報告 2 撤退 合併 立退き時の労務 土地問題 法務問題等 53 3. 付属資料 1) 月刊華鐘通信 巻頭言集 (2014 年 4 月 ~2014 年 10 月 ) 70 2) 経営者集中簡易案件の適用基準に関する暫定規定 に関するQ&A 86 3) 未使用土地 ( 遊休土地 ) に対する最近の政策と対応に関するQ&A(1~2) 88 4) 労災が認定される範囲の明確化に関するQ&A 92 5) 江蘇省従業員出産保険規定 に関するQ&A 94 6) 上海市の労務派遣雇用関連事項の明確化に関するQ&A 96 7) 北京市での外国人就業に関わる管理強化に関するQ&A 98 8) 国家税務総局弁公庁の対外支払高額費用租税回避調査に関する通知 ( 日中対照訳 ) 100 4. 華鐘コンサルタントグループの紹介 5. 華鐘希望奨学基金 への義捐金募金の呼びかけ

上海市外国投資促進センター 華鐘コンサルタント 三井住友銀行他共催 第 17 回 2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 セミナー講師紹介 羅和慶 上海市外国投資促進センター顧問 ( 元アジア アフリカ部部長 ) ( 経歴 )1954 年上海市生まれ 1975 年上海対外貿易学院日本語学部卒 1978 年以降 上 海市対外貿易局外事処 上海市対外経済貿易委員会外事処 同外事処主任科長 副処長を歴任 1994 年上海市対外経済貿易代表 ( 日本大阪 ) 事務所首席代表 1999 年上海市対外経済貿易委員会対外経済協力処調研員に就任 2001 年上海市外国投資促進センター日本代表事務所首席代表兼任 2004 年上海市外国投資促進センター上席マネジャー 2006 年上海市外国投資促進センター投資促進部部長 2012 年アジア アフリカ部部長就任 2014 年 10 月顧問就任し現在に至る 古林恒雄 華鐘コンサルタントグループ董事長 総経理 ( 経歴 )1965 年東京大学工学部卒業 鐘紡 入社 75 年初訪中の技術紹介が成功し 78 年から 84 年まで上海石化向け PET プラント輸出の現地総代表 85 年より中国室長 中国首席代表として中国事業開発に従事 20 数社の合弁会社を設立運営 94 年上海華鐘コンサルタントサービス 05 年上海華鐘投資コンサルティング 09 年上海華鐘信息管理コンサルティング を設立 董事長を兼任 上海外国投資促進センター高級顧問 上海市外商投資企業協会副会長 各地人民政府 開発区顧問など 主な著書に 海外職業訓練ハンドブック中国編 ( 共著 98 年 11 月 海外職業訓練協会 ) 他多数 00 年通商産業大臣より海外経済協力貢献者表彰 03 年上海市白玉蘭記念奨 07 年同栄誉奨受賞 09 年中国の永住許可証を取得 11 年中国 30 年以上の業務歴を取材した 中国ビジネスは俺にまかせろ ( 山田清機氏著 朝日新聞出版 ) が出版された 能瀬徹 華鐘コンサルタントグループ副総経理 ( 会員部 HR 部 工程部 法務部 公関部 分公司所管 分公司主任兼務 ) ( 経歴 )1969 年岡山市生まれ 1992 年大阪外国語大学中国語科卒業後 三井住友銀行 ( 当時の住友銀行 ) 入行 日中投資促進機構への 2 年半の出向 中国室 ( 大阪 ) での 4 年間の勤務後 2001 年 5 月天津支店赴任 渉外課長を経て 2003 年 6 月の銀行退職までの 11 年強のうち 6 年半は中国関連のコンサルティング業務に従事 2004 年 2 月 上海華鐘コンサルタントサービス 入社 趣味は卓球と海釣り 1

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 発足この一年 上海自由貿易試験区 に何が起こったのか? 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の新しい各種政策について 上海市外国投資促進センター顧問 ( 元アジア アフリカ部部長 ) 羅和慶 2014 年 11 月 1 セミナー講師紹介 羅和慶 上海市外国投資促進センター顧問 ( 元アジア アフリカ部部長 ) ( 経歴 )1975 年上海対外貿易学院日本語学部卒 1978 年以降 上海市対外貿易局外事処 上海市対外経済貿易委員会外事処 同外事処主任科長 副処長を歴任 1994 年上海市対外経済貿易代表 ( 日本大阪 ) 事務所首席代表 1999 年上海市対外経済貿易委員会対外経済協力処調研員に就任 2001 年上海市外国投資促進センター日本代表事務所首席代表兼任 2004 年上海市外国投資促進センター上席マネジャー 2006 年上海市外国投資促進センター投資促進部部長 2012 年アジア アフリカ部部長就任 2014 年 10 月顧問就任し現在に至る 2 2

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 2013 年 9 月 29 日中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区が正式発足 高虎城商務部長と楊雄上海市長 韓正 上海市党委員会書記と殷一璀 上海市全人大主任 2014 年 9 月 29 日 9 月 29 日 ゲームプレイヤーが上海のある電気屋で Xbox One の情報収集 3

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 新型 Xbox 9 月 29 日零時発売 上海 FTZ 設立 1 周年の日 米マイクロソフト (MS) の家庭用ゲーム機 Xbox One( エックスボックス ワン ) の販売が29 日 中国全土で一斉に始まった 中国で家庭用ゲーム機が販売されるのは 14 年ぶりだ 中国には ゲームプレイヤーが5 億人も居ると予測されている 2000 年 6 月 国務院が文化部など7 部門による< 電子ゲーム経営場所に対する専項治理に関する意見 >を転送し 家庭用ゲーム機の製造 販売を全面禁止した ソニー コンピューターエンターテインメントは今年 12 月にも上海自由貿易試験区で 同社の家庭用ゲーム機 プレイステーション (PS) の生産を開始することを明らかにした 上海自貿区で家庭用ゲーム機の規制が緩和されて以来 日本企業としては初の参入となる 5 2014 年 9 月 26 日 9 月 26 日行われた上海市政府記者会見で 上海自由貿易試験区 運行一周年以来の成果を紹介する上海市副市長の艾宝俊氏 4

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 2014 年 9 月 26 日上海自由貿易区設立一周年上海市政府記者会見 艾宝俊 上海市副市長 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区管理委員会主任の説明によると 1 年間の改革実践を通じて 同試験区は 4 つの制度刷新を推進し 重要な段階的な成果を収めた 一 投資管理制度の革新 ネガティブリストを中核とする投資管理制度が構築され 二 国際貿易管理監督制度の革新 貿易利便化を重点とする貿易監督管理制度が安定的に運営され 三 金融開放制度の革新 資本項目での人民元両替の自由化と金融サービス業の開放を目的とした金融イノベーション制度がおおよそ確立され 四 実施最中と実施後における監督管理制度の確立 政府の職能転換を方向性とした ( プロジェクト ) 実施最中と実施後における監督管理制度がおおよそ形成された 7 2014 年 9 月 26 日 上海自由貿易試験区に 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区管委会知識産権局が設立された 5

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 2014 年 9 月 26 日上海自由貿易試験区管委会知識産権局が成立 9 月 26 日 上海自由貿易試験区に 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区管委会知識産権局が設立された 同局は 自由貿易区内の税関にかかる知的財産権保護のほか 特許 商標 著作権の管理 手続を担う 自由貿易試験区管理委員会は 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区全体プラン 及び 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区条例 を基礎に調査研究を重ね 知的財産権統一行政管理及び執行体制に関する方案を作成し 関連部門と調整を重ねた結果 このほど上海市政府に批准され 知識産権局が成立するに至った 9 2014 年 9 月 18 日 上海自由貿易試験区に上海国際金取引センターを開設 6

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 2014 年 9 月 18 日上海国際金取引センターが上海自由貿易試験区に設立 上海国際金取引センターが上海自由貿易試験区に誕生 上海自由貿易区設立一周年直前の9 月 18 日 自由貿易区金融市場に於ける最も重要で 最も重みのある成果の一つとして 上海金取引所( 上海黄金交易所 ) の上海自由貿易試験区における 上海国際金取引センター ( 市場関係者の間で一般的に金国際ボードと呼ぶ ) が設立された 9 月 18 日夜 8 時ごろ 上海国際金取引センターの国際会員による最初の取引が競売に成功した 既に8 行の銀行が最初の精算 決済銀行に加わった ロンドン専門市場のマーケットメーカーであるHSBCやUBS 及びゴールドマン サックスを含める40 社が 既に上海国際金取引センター国際会員となった 11 2014 年 9 月 18 日 総合サービスロビーで係員から企業新設登記状況を聞く李克強総理 ネガティブリストによる管理などの進展状況を質問する李克強総理 7

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 2014 年 9 月 18 日李克強国務院総理が上海自由貿易試験区を視察 上海自由貿易試験区の建設は政府自身の革命である 政府の役割を簡素化し 権限を委譲し ( 簡政放権 ) 法による管理と結びつけることを推進するための 3 つのすべきこと 1 政府と市場の関係を立派に処理し ネガティブ リスト管理モデルを探索し ( プロジェクト ) 実施最中と実施後の管理監督を改善させなければならない 2 発展と開放の関係を立派に処理しなければならない 改革 開放で発展を促す 中国の開放のドアは開けば開くほど大きくなる 各国企業の対中投資を歓迎する これは中国に発展と就業の機会をもたらすことでもある 3 金融改革を深め 創新を速める 13 2014 年 7 月 22 日 上海自由貿易試験区における初めての外資独資病院設立の調印式 8

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 2014 年 7 月 22 日上海自由貿易試験区に最初の外資独資病院が調印式 7 月 22 日に ドイツのArtemed Group( 阿特蒙 ) 銀山資本 (Silver Mountain) 及び上海外高橋保税区三聯発展公司 外高橋医療保険センターが 上海 Artemed 病院 設立に関する協力契約を調印した これによって 上海自由貿易区全体プランの中の外資系独資医療機関の設立政策が結実された 契約によると Artemed は現在 自由貿易区内唯一の医療用地にあり 外高橋医療保険センターと隣接している 同プロジェクトの敷地面積は 1.03 万m2だ 上海 Artemed 病院 は 7 大国際先進医療センターを建設予定だ 15 外資の病院を認可へ 上海 北京 江蘇など 7 省市で拡大開放 国家商務部 ( 商務省 ) と国家衛生計画生育委員会は8 月 27 日 外資企業の全額出資による病院の設立を北京市 天津市 上海市 江蘇省 福建省 広東省 海南省の7 省 直轄市で試験的に認めると発表した 病院設立の審査 許認可権を7 省 直轄市政府に委譲し 外資は病院を設立したい市級政府の衛生管轄部門に申請すると 省 直轄市政府がこれを審査し 認可の可否を決める 最低投資金額 2 千万元との条件を撤廃 診療所の設立に有利 設立条件 : 世界の先進的な医療やサービスが提供できる 世界水準の医療技術や設備を持つ 進出地域の医療技術やサービス能力 医療設備の不足を改善する能力がある 16 9

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 2014 年 5 月 23 日 上海自貿試験区外高橋総合サービスロビーで係員と交流している習近平国家主席 2014 年 5 月 23 日習近平国家主席が上海自由貿易試験区を視察 習近平主席は上海視察中に 上海は全国最大の経済中心都市として 国家発展大局の重要な位置を占めていますので チャンスを逃さず 先に進めて 引き続き全国改革開放の先頭部隊 科学発展の先行者になり 都市の中核競争力を次第に高めて 各項の仕事に新しい局面を創出すべきだ と強調した 18 10

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 一 投資管理制度の革新 二 国際貿易管理監督制度の革新 三 金融開放制度の革新 四 ( プロジェクト ) 実施最中と実施後における監督管理制度の確立 19 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 一 投資管理制度の革新 ネガティブリストを中核とする投資管理制度が構築され 1 ネガティブリスト 今年 6 月に2014 年版ネガティブリストを発表した 外資系企業の投資参入特別管理措置が190 項目から139 項目に減少し 調整率は 26.8% に上り 開放度と透明性が一層に高まった これによって 国際規則に近付き 中米間のBIT 交渉の参考材料になり 国内外の各方面から高い評価を受けた 上海市商務委員会の顧軍副主任によると 大まかな統計によれば 1 年間に同試験区での外資系企業による投資の対象分野が継続的に拡大しており これまでに 283 件のプロジェクトが実施された 外資系企業の投資への意欲がほとばしり 新たに設立された外資系投資企業の数は昨年の 10 倍に増加した 20 11

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 一 投資管理制度の革新 2 外国投資の届出管理制度及び対外投資届出管理制度を実施 ネガティブリストに掲載されていない分野での外資系企業による投資プロジェクトの認可制と企業の契約 定款の審査認可制がすべて登録制に改められた 8 月末現在 試験区内で新たに設立された外資系企業では届出方式によって設立されたものの割合が90% を超えた 外資系企業の登録がその場で完了するようになり これまで平均 8 日間だった審査認可にかかる時間が大幅に短縮された 9 月 15 日現在 自由貿易区での新設企業が12,266 社で そのうち 外資系企業が1,677 社 13.7% を占めた 今年 2 月 同試験区に初めて進出したプライベート エクイティ ファンドの弘毅投資は 同試験区で初めてとなる国を跨る株式投資を行い 1 億 8,600 万元を試験区外に投入し 蘇寧電器と共にオンラインテレビサービスのPPTVを買収した 申請の提出から登録完了まで かかった時間はわずか5 日間だった 21 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 一 投資管理制度の革新 3 商事( 企業 ) 登録制度の改革 登録資本金の出資引受制を試行し 新設企業の登録資本金の出資申告 出資引受の年限などには異常が見つからなかった 新設企業申請受理の 単一窓口 方式を採用 幾つかの部門へ申告 から 一つの部門 一つの窓口 での受理に移行した 品質監督管理部門が組織機関コードの現場発給 税務部門が 10 項目の ネット税務受理システム を開発 税務登録コードのネットによる自動生成が実現などができた 4 サービス業開放拡大措置の推進 自貿区全体プランに記載されたサービス業 23 の開放措置が全て実施済み 関連の監督管理制度と措置を樹立し 今まで 283 のプロジェクトが設立された 今年国務院が新たに 31 の開放措置を許認可した 22 12

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 二 国際貿易管理監督制度の革新 1 先に試験区に入居し 後から税関に報告する 税関総署の授権を経て 今年上半期 上海税関は複製 推進可能の 集中的にまとめて納税 保税展示取引 先に試験区に入居し 後から税関に報告する など14 項の監督管理革新措置を発表した 試験区で行われている上述措置が 8 月 18 日に長江経済ベルトの税関特殊監督管理エリア51カ所でも展開されるようになり 9 月 18 日からは全国の税関の特殊監督管理エリアでの展開に移行した データによると 今年上半期で 上海自由貿易試験区が税関で登録した企業数は同期比 10.1 倍増となり 企業の物流コストが10% 下がり 輸出入総額が前年同期比 10.9% 増加し 3,078 億人民元となり 新型貿易業態を形成した 同試験区での輸入で通関にかかる平均時間は外部より41.3% 少なく 輸出では36.8% 少ない 23 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 二 国際貿易管理監督制度の革新 2 国際貿易の 単一窓口 方式を試行上海の国際貿易 単一窓口 ( オンライン ) が 6 月 18 日より正式に稼働開始した これは世界の先進的な経験を参考にし 国際的なルールを遵守し 企業のコストを削減し 貿易の利便化を高める重要な手段でもある 海事 税関 検査 検疫 出入国審査などの部門は 単一窓口 を通じて 船舶の出港手続きを行えるようになった 企業は各行政機関を走り回り それぞれに書類を提出し許可を求める必要がなくなった 3 貨物の状態による分類監督管理を試行保税貨物 非保税貨物及び岸壁貨物に対し分類監督を行い 通関速度を速め 監督管理リスクをコントロールする 既に監督管理プランと操作規則を制定し テスト企業を確定させた 24 13

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 三 金融開放制度の革新 1 年来 一行三会 ( 中国人民銀行 中国銀行業監督委員会 中国証券監督委員会 中国保険監督委員会 ) が自貿区で合計 51 項のイノベーション施策を打出して 自貿区の金融改革を推進し 一線オープン 二線厳格管理のマクロ的な審査 の金融制度の構造と管理モデルを形成させた 1 金融イノベーション措置の続出 一行三会 は 1 クロスボーダー人民元支払業務の解禁 2 人民元クロスボーダー使用の拡大を支持 3 小口外貨預金金利上限の撤廃 4 外貨管理方式の転換の先行試行を積極的に推進した 中央銀行がスプリット会計業務 外貨管理改革など 7 つの実施細則 銀監会が業務参入の簡素化 リスク評価など 4 つの実施細則, 証監会と保監会も金融業務の更なる開放の為 関連の操作措置を打ち出した 25 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 三 金融開放制度の革新 2 金融サービス機能の継続強化 87 社金融営業ライセンスを持つ金融機構と一連の金融サービス会社が自貿区に入居し 実体経済と投資貿易利便化にサービスする金融の革新業務を開発した 同時に 国際化に向けて 金融市場プラットホームへの建設が秩序良く推進されつつある 金融市場において 上海国際エネルギー取引センター 国際金取引センターは自貿区内で正式に看板を揚げた その中 原油先物の取引上場が今年の冬に予定され 金国際取引プレートがすでに 9 月 18 日にスタートした 26 14

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 三 金融開放制度の革新 3 金融監督管理とリスク防止メカニズムの樹立 一行三会 の上海派出機構と上海市政府の間に監督管理調整部門が作られ クロスボーダー資金流動を監督予測メカニズムも樹立された 人民銀行上海本部と自貿区管理委員会が アンチマネーローダリング テロ資金供与防止 反脱税 に対する管理監督メカニズムを作った 27 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 四 実施最中と実施後における監督制度の確立 政府管理方式の革新 1 安全審査制度を樹立主に外資系企業参入時の国家関係部門の安全審査への協力体制の樹立 2 ダンピング反対に関する審査制度を樹立現在では 自貿区の三つの分野におけるダンピング反対の実施方法を制定 公布し 自貿区におけるダンピング反対に関する審査合同会議体制が形成した 3 社会信用制度システムを改善 4 月 30 日 上海市公共信用情報プラットホームが正式に開通した これによって 自貿区の信用情報プラットホームの建設が促進され 信用情報 信用産品使用に関係する一連の制度を健全化した 28 15

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 四 実施最中と実施後における監督制度の確立 政府管理方式の革新 4 企業年次報告公示と経営異常リスト制度を試行 2014 年 3 月 1 日から 自貿区企業が上海市工商行政管理局の企業信用情報公示システムに前年度の年度報告を公示しなければならず 特定企業が会計士事務所が発行する年度監査報告書を提出しなければならないこととなった 公示内容には 企業が株権変更 行政処罰された事項 知的財産権出資登録などが含まれる 上述情報が形成した日から20 日間以内に申告しなければならず しないと 法律責任を負うことになる 8 月末現在 自貿区 12,000 社企業の中 既に87.7% の企業が年度報告を公示した 目下 期限内に年度報告を提出しなかった一部の企業が 既に経営異常名簿に載せられた 10 月 1 日から 国務院の< 企業情報公示暫定条例 >により 市民がインタネットで企業の関連情報を調べられるようになった 29 中国 ( 上海 ) 自由貿易試験区の制度革新 四 実施最中と実施後における監督制度の確立 政府管理方式の革新 5 情報共有と法規総合執行制度を樹立 自貿区情報共有とサービスプラットホームの建設に努め 各管理部門間の監督管理情報収集の協力と共有が実現し 部門を跨る合同管理 監督が実現できた 法規総合執行の面では 各部門の合同執行 協力体制の樹立に力を入れた インタネットでの法規執行システムを建設した 6 社会団体による市場管理監督への参与 業界協会と専門機構の市場監督への参与を支持し 目下は基準の制定 サービスの購入などに重点を置く 30 16

2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 上海市外国投資促進センターについて 上海市外国投資促進センター (INVEST SHANGHAI) 1999 年に設立 上海市レベルの唯一の専門投資促進機構で 双方向投資促進の専門的顧問サービスを提供 2010 年 国連貿易開発会議 (UNCTAD) に 最優秀投資促進機構賞 を授与され, 中国 122の投資促進機構の中 唯一賞をもらった投資促進機構である Website:www.investsh.org.cn 31 ご清聴どうも有り難う御座いました 32 17

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本(Mail:shcsskr@shcs.com.cn HP:www.shcs.jp) 華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 新常態 に入る中国と日中関係 ~ 新常態 時代に如何に適応するか ~ 2014 年秋季華鐘コンサルタントセミナー 2014 年 11 月 ( 日本会場 ) 華鐘コンサルタントグループ)董事長 総経理古林恒雄 セミナー講師紹介 古林 恒雄 華鐘コンサルタントグループ 董事長 総経理 ( 経歴 )1965 年東京大学工学部卒業 鐘紡 入社 75 年初訪中の技術紹介が成功し 78 年から84 年まで上海石化向けPETプラント輸出の現地総代表 85 年より中国室長 中国首席代表として中国事業開発に従事 20 数社の合弁会社を設立運営 94 年上海華鐘コンサルタントサービス 05 年上海華鐘投資コンサルティング 09 年上海華鐘信息管理コンサルティング を設立 董事長を兼任 上海外国投資促進センター高級顧問 上海市外商投資企業協会副会長 各地人民政府 開発区顧問など 主な著書に 海外職業訓練ハンドブック中国編 ( 共著 98 年 11 月 海外職業訓練協会 ) 他多数 00 年通商産業大臣より海外経済協力貢献者表彰 03 年上海市白玉蘭記念奨 07 年同栄誉奨受賞 09 年中国の永住許可証を取得 11 年中国 30 年以上の業務歴を取材した 中国ビジネスは俺にま)かせろ ( 山田清機氏著 朝日新聞出版 ) が出版された 18

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 1) New Normal( 新常態 ) の言葉は 2009 年にアメリカで始まった リーマンショックの後に 米国の債券運用会社 PIMCO の CEO であるモハメド エ テーマ 1: 中国における 新常態 とはラリアン (Mohamed 4) 習近平体制の新指導部の自信の表れ)El-Erian) 氏が提唱した 世界経済は元の状態に戻ること はなく新しい段階に移行する の意味 中国語で 新常態 と翻訳された 2) 中国では今年 5 月 習近平主席が河南省視察時に 新常態 を使用 習近平主席は 新常態に適応し 平常心を保て と述べて 間もなく周永康前 常務委員の調査が発表された 続いて 8 月には人民日報が 1 面で 新常態 どこ が新なのか の 3 回連載記事を掲載 その後中国でも言葉として一般化した 3) 新常態 に込められた新指導部の強烈なメッセージ 新常態 とは 古いやり方や考え方を捨てよ 新しい時代には新しい時代 のやり方と考え方がある 後戻りは決してしない 新指導部の考え方やり方に早 く適応し素早く処理せよ との習近平主席ら新指導部のメッセージである 習近平体制の新指導部が発足して 1 年半 人々の予想をはるかに超えて強い指 導力を発揮して人々を驚かせた 前例にとらわれない新政策を次々に打ち出して 確かに最近の中国は大きく変わりつつあって 人々に希望を抱かせている華1) 中国の経済成長率鈍化は必然 7% 成長は中国経済の停滞ではない 如何に中国が発展途上国とは言っても 2014 年中国の経済規模は日本の 2.2 倍 を超えよう 一人当たりの名目 GDP は 7,000 ドル 購買力平価 GDP は 10,000 ドルを 超える 8% 台の経済成長への復帰はあり得ないし目指すべきではない 7% 成長 テーマ 2: 経済発展段階における 新常態 の意味でも1 年でタイとマレーシアを合計した位の新しい経済規模が生まれるらぎ 中国経済の持続的な安定的成長は不可能という危機感が強い)2) 構造改革が最優先課題 改革深化で市場化と国有企業改革を促進 第 18 期三中全会の 改革の全面深化 の具体化により 中所得国の罠 を如何 に乗り越えるかが最優先課題 労働適齢人口の減少が始まり 内需主導の経済成 長には持続的な労務費アップも不可欠 市場依存型 技術革新主導型の経済へ 3) 構造改革 国有企業改革 市場化 都市化のための 反腐敗 これまでの無秩序発展型の経済成長で生まれた負の遺産 利権集団の跋扈 腐 敗と汚職の蔓延 過剰債務体質などをまず正さなければ 共産党の政権基盤がゆ 4) 第 18 期四中全会で 依法治国 を打ち出したことは画期的 10 月 23 日の中共第 18 期四中全会で憲法を頂点とする法律制度による法治国家を目指す 依法治国 を打出したことは画期的 中国民主化の一里塚となる 19

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 30 25 20 15 10 5 )0 兆ドル 中国 / 米国 / 印度 / 日本 / アセアン 5 購買力平価 GDP 推移 中国 インド ASEAN-5 アメリカ 日本 IMF( 国際通貨基金 ) 2014 年 4 月データ華25 20 15 10 5 )0 兆ドル 中国 / 米国 / 印度 / 日本 / アセアン5 名目 GDP 推移 中国インド ASEAN-5 アメリカ日本 IMF( 国際通貨基金 ) 2014 年 4 月データ 20

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 )0 80 70 千ドル / 人 60 50 40 30 20 10 一人当たり購買力平価 GDP アメリカ インド 中国 日本 IMF( 国際通貨基金 ) 2014 年 4 月データ華各国の購買力平価と名目 GDP 比較 (2013 年 ) 千億ドル 180 名目 GDP( 主軸 ) 経済成長率 % 160 購買力平価 GDP( 主軸 ) 1 人あたりの購買力平価 GDP( 第 2 軸 ) 140 2013 年経済成長率 120 2013 年末のデータ 100 CIA The World Fact Book 2014 年 4 月版 80 60 40 20 0 )1 人当たり 万ドル 8.0 7.0 6.0 5.0 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 8 21

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 国と省の人口 GDP 面積千万人 / 千億 US$ 53.91 25 人口 ( 千万人 ) 名目 GDP( 千億 US$) 面積 ( 万km2 )( 第 2 軸 ) 20 2013 年末データ 15 10 5 0 )インドネシア 日本 四川 重慶 河南 山東 出典 :CIA FACT BOOK 及び各省統計局華ベトナム 広東 江蘇 河北 湖南 安徽 タイ 湖北 ミャンマー 浙江 広西 韓国 雲南 マレーシア 万km2 65 55 45 35 25 15 5 20 0 米主要国の債務残高とGDP 比較 (2012 年末兆ドル 226% 主要国のGDPと債務残高 (2013 年末 ) 名目 GDP( 主軸 ) 15 累計債務残高 ( 主軸 ) GDPに対する債務残高比率 ( 第 2 軸 ) 175% 12.00 CIA The World Fact Book 11.32 133% 2014 年 4 月 10 94% 94% 91% 72% 86% 80% 5 59% 52% 22% 2.87 2.57 2.75 2.27 2.00 1.30 1.57 0.91 1.27 )0.17 8% ドイツスペインブラジルカナダ中国ロシア日本英国仏国印度伊国国0.43 ギ2013 末データリシャ10 250% 200% 150% 100% 50% 0% 22

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本11 華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 2013 年主要国の対外貿易額千億ドル 40 7.7 輸入額 ( 億ドル ) 輸出額 ( 億ドル ) 35 17.7 30 22.7 出典 :CIA FACT BOOK 25 2014 年 4 月更新データ 12.3 20 2.8 2.0 15 1.6 1.4 1.3 22.1 0.7 7.7 10 0.2 6.4 15.8 14.9 6.5 5.2 4.4 3.4 5 7.0 5.7 4.8 5.6 4.7 5.2 )0 2013 年 GDP 成長率 (%) -1.8 3.8 5.2 % 2.5 2.4 3.2 2.5 8 7 6 5 4 3 2 1 0 (1) (2) 外貨準備高と対外債務残高の推移 40 年末外貨準備残高千億ドル 51.3 対外債務残高 ( 億ドル ) 35 外貨準備高前年比増減 (%) 30 37.2 対外債務前年比増減 (%) 40.8 43.3 34.3 25 30.2 27.3 20 出所 : 中国外貨管理局 23.3 18.7 15 11.7 7.0 10 4.1 5 0 15.4 60 % 50 40 30 20 6.3 10 0-10 12 23

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 習近平李克強体制は 2012 年 11 月の中国共産党第 18 回大会での胡錦涛の最 後の言葉 腐敗問題を解決しなければ 党が滅び 国が滅ぶ を受継いだ 1) 三公経費の徹底圧縮 上に政策あれば下に対策あり は許さない 公務員の公務出張費 公務員の公用車経費 公務員の接待交際費を 三公消費 テーマ 3(1): 習近平 李克強体制という 新常態 と言い 以前から節約が叫ばれているもまったく効果が無かった用の多くの高級料理店が閉店し 奢侈品や高級酒の販売が急減した 2) 党員官僚の四風と腐敗を撲滅して 約法三章を実行)新政権になって 強制公開と強制検査 細部にいたる運用規定の下達と厳罰適 用で 三公経費の情報公開による透明化と削減が驚異的に進んだ 公務員接待専 李克强総理は2013 年初めの就任時記者会見で 私達は中央の八項規定を順守し四風 ( 形式主義 官僚主義 享楽主義 奢侈の風潮 ) 撲滅と約法三章 ( 新規政府建物を建てず 税金扶養人員を増やさず 三公経費を増やさず ) を徹底し 堅実で質素な政治を実現し 法を守らない腐敗分子を徹底的に取り締まる と宣言した どの政 権も最初はこう言うものだと多くの人が思ったが 1 年経過して ここまでやる とは と皆が唖然とすると共に 大多数の人々はそれを支持しており 腐敗が蔓 延する中国の遅れた社会体質の改善に希望を繋ぐ華テーマー 3(2): 新政権発足直後に公布した 八項規定 八項規定 公布は 中共中央政治局 2012 年 12 月 4 日の習近平主宰の会議送迎の動員を止め 歓迎の絨毯を敷かず 花を飾らず 宴会をしないず 会議は短く 話も短く 空論やお決まり文句を言わない 3) 文書は短く 実質内容が無く出しても出さなくてもよい文件は出さない国系の機構 華僑華人 留学生代表などは空港への送迎をしない)1) 中央政治局の仕事の仕方を変える 形式主義を止めて現場を重視し 民衆の 意見を聞き 身軽に動き お供を減らし 接待を簡素にし スローガン幕を止め 2) 会議を減らす 中央の名義で召集する会議と活動を制限し 中央の許可を得 ないテープカット 地鎮祭 慶祝会 記念会 表彰会 博覧会 討論会に出席せ 4) 出国活動を厳格に規制する 随行人員を減らし 規定の乗り物を利用し 中 5) 要人警護の仕方を改善する 民衆の利益を優先し交通管制や規制を減らす 6) 新聞報道を改善する 政治局員会議出席は必要に基づき報道を簡略化する 7) 個人文章の発表を制限する 中央手配以外の出版 慶祝電報 題字を禁止 8) 勤倹節約を励行する 清潔政治の規定 住宅 車等の生活待遇規定を守る 以上の 八項規定 に違反したとして 2013 年度 約 3 万人を処罰した 24

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 六項禁令 は 八項規定 を一般化したもので すべての役人 役人に準 テーマー 3(3): 八項規定 を一般化した 六項禁令 ずる国の機関 国営企業などに 八項規定 六項禁令 と対で使用される禁止 未批准で上部が下部機関の慶祝活動へ参加することを禁止機関への贈答を禁止 上部機関はその受領を禁止 このような習慣の絶滅級の指導者は政務公正執行を阻害する贈答収受禁止 結婚葬儀の贈答禁止を禁止 公費で高消費娯楽 物見遊山や海外旅行を禁止 公用車の私用禁止)1) 公費で相互に訪問 宴会 年賀交換などを禁止 茶話会交歓会を簡素化 未 批准の表彰や祝賀会を制限 公費による上下 部門間 内部の贈答宴会の禁止 省市の非公式懇談会禁止 計画済は必ず中止 上部機関が下部機関の供応収受を 2) 上部機関への土産物贈答を禁止 各地各部門各単位はいかなる理由でも上部 3) 規定違反の贈物 礼金 有価証券 手形 前払カードの贈答収受を禁止 各 4) 各地各部門が各種名目で金銭 財物 実物 奨金 手当を乱発浪費すること 5) 標準を超える接待を禁止 幹部の調査 会議 検査は全て標準費用による 6) 賭博活動を禁止 党員幹部は賭博危険性を認識し どのような賭博も組織し てはならず参加してはならない華2013 年 1 月 王岐山が主宰した中央規律委員会第 2 回全体会議で 習近平総書記 は 腐敗があれば必ず反対し収賄があれば必ず粛清し 虎も蠅も共に叩き 権力 テーマー 4(1) : 習近平の 虎も蠅も共にたたく の実態は法律 制度という籠に入れなければならない と訓示した 1) 中国共産党のホームページに 反腐敗 専用のページを新設 2013 年, 全国で前年比 49.2% 増の195 万件の 挙報 ( 投書 ) を受付け 調査 19.7 万件 起訴 17.2 万件 規則違反処分 18.2 万人 ( 党員幹部 15 万人 ) び 国が滅ぶ の危機感を共有して継承し 何度も繰り返した代 この政権で何とかしてほしいという国民的期待があった 常務委員 ) などを拘束調査 薄煕来は無期懲役で結審 )の収入を公開して15% の抽出調査をする とまで言い切っている 2) 新指導部は前総書記胡錦涛の 腐敗問題を解決しなければ 党が滅 習近平 李克強の両首脳は 文革で辛酸をなめた新中国誕生後に生まれた新世 薄煕来 ( 前重慶市書記 ) 徐才厚 ( 前軍事委員会副主席 ) 周永康 ( 前政治局 更に 党が滅び国が滅んでも腐敗は無くす として 2015 年までに各級指導者 3) 胡錦涛時代に軍の首脳部を総入替えして 習近平主席に継承した 二人の副主席 総参謀長 総政治部主任 総後勤部長 総装備部長など 25

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 テーマー 4(2): 習近平政権はどうしてかくも強いのか 1. 時代が変わって 新常態 の指導者である 1) 中華人民共和国成立後に生まれた初めての指導者である 2) 文革で下放されて僻地で苦労した知識青年の世代 4) 軍務経験があり軍への理解が深く 彭麗媛夫人には国民的人気がある 5) 逃げずにすべての責任を自分で取ろうとしている 2. 台湾淡江大学の林中斌教授が指摘する7 項目の 超越 理由 1) 福建省 浙江省 上海市で23 年も働き 台湾への理解が超越している 2) 国際社会への理解が過去の指導者の歴史を超越している 3) 軍隊への理解が過去の指導者の歴史を超越している 4) 父親である習仲勲が党内で高く評価されており それを受継いだ 5) 中国で初めての 博士の総書記 である)3) 父親である習仲勲は広東省書記時代に開放の必要性を訴え 胡耀邦を擁護し 胡錦涛を評価して登用を助け 遂にはさっさとリタイアしたことでの国民的支持 6) 美しい夫人が彼のために政治ポイントを加算している 7) 宗教問題に対しても理解が深い華1. 中国人の訪日人数は今年 8 月で既に史上最高 年間で 230 万人超へ テーマー 5: 中国人の訪日は増加し 日本人の訪中は減少 1) 中国のメディアが反日的な報道をしなくなったことが大きい 1) 中国への日本人渡航者は2011 年より減少開始 最近は環境悪化も影響 2) 蔓延する中国のマイナスイメージ報道 俗悪書籍による普遍的な嫌中感 3) 日本国内の内向き志向 海外へ出ようとする若くて元気な人材が減少 1)2014 年 1~8 月 日本の中国投資は前年比 43% 減の31.6 億ドルまで減少 3. 日本円安で中国の労務費は加速度的に上昇した 1) 人民元ベースでは上海の平均賃金は5 年間で1.53 倍に上昇)2)SNS が広く普及して日本の きれい ( 景色 ) おいしい ( 食べ物 ) 親切 ( 人々 ) 清潔 ( 環境 ) 安全 ( 食物や治安 ) の良好イメージが定着して好感度が増した 2. 中国長期滞在日本人は 2013 年に初めて減少した 今年は更に減少か 3. 投資額の減少 安い労務費目当ての製造業がアセアンに移っている 2)NIES( 韓国 台湾 香港 シンガポール ) と同じ ASEAN の 2.5 分の 1 に減少 2) 為替レートを入れると 5 年間で 2 倍 2011 年から 2 年間で 1.7 倍前後の上昇 3) 安い労務費目当ての加工輸出型企業は難しく 内販型に切替える必要あり 26

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本19 華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 中国人の訪日人数推移 2,000 千人 1,800 中国からの訪日人数前年比増減率 ( 中国 ) 1,600 1,413 1,400 1,200 1,000 1,006 1,043 1,000 942 812 800 616 653 600 400 )200 0 1,425 日本政府観光局 (JNTO) 資料より 1,789 1,314 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014.9 100% 80% 60% 40% 20% 0% -20% -40% 中国 タイの在留邦人数推移 160 千人中国に住む在留邦人数タイに住む在留邦人数前年比増減率 ( 中国 ) 150 140 前年比増減率 ( タイ ) 141 132 120 125 128 126 127 115 100 99 80 60 56 40 43 44 46 47 50 40 36 32 20 )0 出典 :( 外務省 ) 海外在留邦人数調査統計 2014 年版 135 59 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 27 20% 15% 10% 5% 0% -5% -10% -15% 20

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本21 華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 )500 日本人の訪中 訪タイの人数推移 4,500千人 中国訪問の日本人数 タイ訪問の日本人数 4,000 前年比増減率 ( 中国 ) 前年比増減率 ( タイ ) 3,977 3,500 3,749 3,334 3,334 3,000 3,731 3,658 3,446 3,518 3,317 2,500 2,000 1,500 1,000 0 JTB 総合研究所 HP より 2,878 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 25% 20% 15% 10% 5% 0% -5% -10% -15% -20% -25% )65 46 36 37 41 42 世界と日本の対中投資の推移 億ドル 1,400 投資額 ( 実行 ) 世界 1,200 56.8 投資額 ( 実行 ) 日本実行額前年比 ( 世界 )% 実行額前年比 ( 日本 )% 1,057 1,000 前年比 ±0 49.8 924 900 800 20.5 19.8 748 600 630 606 23.6 603 18.7 14.7 527 535 17.4 12.6 13.37.9 1.7 12.92.9 1.2-1.7 468 9.7 400 408-8.5 4.5 1.5-0.5-2.6-24.6 200-29.6 0 32 46 60 51 55 出典 : 中華人民共和国商務部 前年比増減 % 1,160 1,117 1,176 874 13.6-3.7 5.3-4.3-1.4 64 74 71 34 80 60 40 20 0-20 -40 22 28

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本23 華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 日本のアジア各国への投資額 20,000 百万ドル 18,000 中国への投資 16,000 アジアNIESへの投資 14,000 ASEAN 5への投資 12,000 インドへの投資 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 )出典 : ジェトロホームページ 0 )2,500 2,543 2,369 中国各地の平均賃金 ( 社会保険基数 ) 6,000 人民元 5,793 5,500 北京 上海 広州 5,223 5,000 武漢 成都 5,036 4,672 4,692 4,500 4,479 4,331 4,000 4,201 4,037 4,079 3,896 3,932 3,803 3,726 3,970 3,500 3,566 3,292 3,275 3,000 2,776 2,834 2,000 2,058 2,273 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 24 29

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本25 華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 )32 中国各地の平均賃金 ( 日本円換算 ) 120 千日本円北京 101 100 上海 広州 武漢 87 80 成都 73 78 59 64 60 55 56 69 50 53 56 48 48 47 54 44 40 40 37 20 31 31 27 35 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 各地の法定最低賃金の推移 2000 人民元 1800 上海市北京市 1600 大連市広州市 1400 1280 深圳市浙江省 1200 1120 山東省武漢 960 960 1000 840 750 800 690 635 570 600 535 490 400 )1450 1620 1820 200 26 30

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 テーマー 6:2014 年度の経済状況と日系企業の経営課題 1.2014 年 8 月までの実績 今年度のGDPは名目 7.4% 前後の成長か工業製品生産高 8.5% 増 固定資産投資 16.5% 増 不動産投資 13.2% 増 5) 社会融資増加額は全体で-32% 非銀行融資は-37% と抑制気味 1) 中国における国内販売を志向して進出した企業は総じて好調に推移 2) 中国経済は2014 年度に購買力平価でアメリカを抜く 2027 年度には)1) 政府指導部は経済の構造改革を優先したい考え 住宅価格の安定化 不良債権 過大設備 過剰在庫などの処理 新規労働者就業数増は順調 2) 自動車販売台数は前年同期比 7.7% 増で年間では 2,300 万台を越えそう 3) 都市部可処分所得 農村部現金所得は 6 月までで実質 9.6% 増と 9.8% 増 内需の小売品販売総額は 12.1% 増 消費者物価上昇率 (CPI)2.2% で安定 4) 輸出は 3.8% 増 輸入 0.6% 増 外国投資受入 -1.8% 日本からは -43% 2. 中国の 新常態 と日本円の大幅下落で 今後の日系企業の課題 名目 GDP でもアメリカを抜く などの報道があるように中国経済が今後とも 世界の経済成長の中心であることには変わりない 3) 中国市場のシェアを取りに行く 形の事業展開への転換が急務華18 千億元 569 % 中国 GDPの一 ~ 三次産業の推移 600 第 3 次産業 ( 千億元 ) 第 2 次産業 ( 千億元 ) 国家統計局発表数字 500 第 1 次産業 ( 千億元 ) 472 合計 GDP 前年比実質伸び率 (%) 400 13.0 398 11.6 341 300 314 10.0 10.1 10.4 10.3 9.6 9.1 257 9.2 9.2 8.4 8.3 212 200 184 160 136 99 110 120 100 519 7.7 7.7 16 14 12 10 7.4 8 6 4 2 0 0 28 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 2010 11 12 13 14.9 31

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本29 華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 中国 GDP 成長の構成要素推移 16 GDP 成長寄与率 14 11.6 2.6 13.0 12 2.1 10.0 10.1 10.4 10.3 9.6 10 0.1 0.6 2.6 9.2 0.4 9.2 0.9 6.0 8.1 8 5.5 5.5 4.9 6.3 5.5 4.3 4.6 6 4 3.6 4.0 4.4 5.1 5.6 2 4.2 4.6 4.5 4.7 0-2 最終消費支出純資本形成純輸出 GDP 実質伸び率 (%) 7.7 7.7 3.9 4.2 3.0 4.1 3.9 3.5 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010-0.4-0.2 2011 2012-0.3 2013 2014.9-3.5 7.3 0.7 都市と農村の住民所得の推移 28,000 元都市住民可処分所得 26,000 農村住民現金所得都市前年比実質伸び率 (%) 24,000 農村前年比実質伸び率 13.4 (%) GDP 成長率 (%) 22,000 12.2 20,000 18,000 10.4 9.5 9.6 9.8 16,000 9.0 8.5 8.5 8.0 8.4 8.4 14,000 7.4 7.7 7.8 12,000 6.2 6.4 6.8 10,000 4.8 4.2 4.3 8,000 6,000 2.1 4,000 )2,000 0 出典 : 中華人民共和国国家統計局伸び率は価格補正後の実質伸び率 10.9 11.4 10.7 9.3 9.6 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 2010 11 12 13 16 % 14 12 9.7 10 8 7.0 6.9 6 4 2 14.9 30 0-4 32

出典 : 華中華人民共和国国家統計局発表華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 鐘コンサルタントグループ(中国 日本)25 5.9 3.9 4.8 5.4 3.3 1.2 1.8 1.5 社会消費小売品総額と物価上昇率 250 千億元 225 40 39 40 39 200 37 37 36 37 35 35 39 38 175 社会消費品小売総額実績 ( 千億元 ) 150 社会消費品小売総額伸び率 (%) 消費者物価指数 (CPI) 上昇率 (%) 卸売り物価指数 (PPI) 上昇率 (%) 21.6 125 消費 /GDP(%) 18.4 16.8 17.1 15.5 100 13.3 12.9 13.7 11.8 9.7 10.1 75 9.1 50 0 0.4 0.7-0.8-0.7 40 14.3 2.6 % 50 45 41 45 40 35 30 25 20 13.1 12.0 15 10 2.6 2.1 5 0-5 )20 工業生産高増加値推移 220 千億元 200 全工業生産増加値 ( 千億元 ) 180 前年比伸び率 ( 規模以上 )(%) 160 出典 : 中華人民共和国国家統計局 140 120 12.8 12.9 13.5 13.9 11.5 11.6 12.1 100 10.0 9.5 80 8.3 60 40 0 10.0 9.7 8.5 25.0 % 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0 32 33

出典 : 華中華人民共和国国家統計局華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 500 千億元 固定資産投資額の推移 450 固定資産投資 ( 千億元 ) 不動産投資 ( 千億元 ) 400 名目固定資産投資増加率 (%) 名目不動産投資増加率 (%) 350 固定資産投資 /GDP(%) 300 52 53 55 250 48 44 200 41 36 33 34 150 30.1 27.7 26.6 26.0 23.9 24.8 25.5 23.8 23.8 77 70 70 66 64 100 % 90 85 80 70 60 50 40 30 100 50 10.3 13.0 16.9 20.6 19.6 16.1 )33 12.5 20 10 0 )400 325 507 6.7% 209 236 200 2.5% 4.3% 中国の自動車の生産販売台数 万台 2200 生産台数 販売台数 2000 生産前年比販売前年比 1800 出典 : 中国自動車工業協会 1,931 46.2% 1,806 1,851 1600 36.7% 1400 34.2% 1,364 32.4% 1200 1000 25.1% 21.8% 879 938 800 722 600 14.0% 13.3% 15.5% 13.5% 576 439 0 2,198 13.9% 1,700 7.0% 0 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 34

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 )2-16.0-11.2 中国の対外貿易額推移 ( 中国税関発表 ) 24 22 千億ドル輸出額 ( 億ドル ) 輸入額 ( 億ドル ) 貿易黒字輸出伸び率 (%) 20.5 20 輸入伸び率 (%) 19.0 18 39.9 38.7 35.4 17.4 15.8 16 34.6 36.0 28.4 27.2 25.7 14.3 31.3 13.9 24.9 14 22.3 12.2 12.0 12 17.2 11.3 21.2 20.3 20.0 20.8 9.7 10.1 17.6 18.5 10 9.6 6.8 7.6 7.9 8 8.2 6.6 5.95.6 6 4.44.1 4 3.3 2.7 3.0 2.4 4.3 0 1.3 0-10 -20 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14.9 35 18.2 22.1 7.9 7.9 50 19.5 17.0 40 14.7 30 20 7.3 60 % 5.1 10 )69 55 中国の対外投資の推移 億ドル 1,200 中国の対外投資 ( 億ドル ) 1,000 対外投資企業数 800 出典 : 中華人民共和国商務部 600 3,000 559 565 400 2,000 2,000 255 212 200 123 1,000 0 27 29 688 601 企業数 5,090 902 878 4,475 4,000 750 6000 5000 4000 3000 2000 1000 0 36 35

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 )20 20 34-3% -16% 5% 19 19-14% 中国の社会融資 ( 増加 ) 規模 200 千億元 180 社会融資規模 非銀行融資額 160 前年比伸び率 (%) 前年比伸び率 (%) 140 139 140 128 120 100% 92% 100 99% 65% 80 80% 70 70% 60 60 40 34 42% 43 56 40% 17% 29 9% 30 10% 48 0 中国人民銀行データにより当社整理華1 4 5 5 10 1% -8% 158 66 39% 23% 173 72 8% 10% 128 48 200% 180% 160% 140% 120% 100% 80% 60% 40% 20% 0% -20% 37 中国の国家財政収支 145 財政収入額 千億元 財政支出額 125 財政収支 32.4 財政収入伸び率 (%) 財政支出伸び率 (%) 105 財政赤字 /GDP(%) 25.7 22.3 21.6 22.5 23.2 21.9 85 20.5 19.0 19.1 19.9 19.1 19.5 17.0 16.7 15.4 14.9 15.6 65 11.8 11.7 45 25 5-15 中国国家財政部発表数字 40 % 30 25.0 21.3 21.6 20 17.8 15.1 10.9 12.8 13.2 10 10.1 8.1 0-10 38 36

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本華鐘コンサルタントグループ(中国 日本主要通貨に対する人民元レート 12.0 人民元 10.0 8.0 6.0 4.0 1USドル 100 日本円 1HKドル 1 欧州元 2.0 0.0 2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 中国人民銀行公布中間値 ( 年末 ) 39 中国証券市場時価総額の推移 360 千億元 320 中国市場時価総額 280 香港市場時価総額 240 上海株価指数 200 160 120 80 40 )0 指数 6000 5000 4000 3000 2000 1000 0 40 37

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 第 17 回 2014 年秋季華鐘セミナー ( 日本会場編 ) 事例報告 1 -PE 課税 移転価格 利益分配の会計と税務など- 華鐘コンサルタントグループ資料原案作成副総経理顧中鈺資料編集 講演副総経理能瀬徹)会計 税務 企業再編華鐘コンサルタントグループ(中国 日本)顧中鈺 資料原案作成者紹介 華鐘コンサルタントグループ 副総経理 ( 企管部 再編部 業務部 市場部 質管部 弁公室所管 ) ( 経歴 ) 大学卒業 高級会計師 上海市公認コンサルティング専門家 国有集団公司の財務主管担当から 1994 年華鐘コンサルタントの創立に参加 企業管理 各種会計業務の業務歴 25 年 会計 税務 企業再編コンサルティング歴 20 年 企業管理 法律 金融 会計 税務 の専門知識が豊富で 外商投資企業の経営管理 企業再編 清算業務等の法規に詳しく 日系企業の管理方式や会計業務内容を熟知している 趣味 : バドミントン 卓球 ブリッジなど 2 38

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 2014 年上半期の中国税收状況 租税収入 構成比率成長率 全国租税収入 :55,878 億元 ( 税務局集計 ) 昨年同期比 :+7.9% (2013 年通年 +9%) 第二次産業 :44.5% 第三次産業 :55.3% 第二次産業成長率 :4.2% 第三次産業成長率 :11.6% )3 2014 年上半期の中国税收状況 (1)2014 年 1-6 月各種税収と前年比増加率 華鐘コンサルタントグループ(中国 日本)4 39

華2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 2014 年上半期の中国税收状況 鐘コンサルタントグループ(中国 日本25.0 (2) 一部業界の税收増減率華20.0 前年同期比増加率 20.2 % 15.0 10.0 5.0 0.0 5.0 10.0 15.0 )16.0 13.0 7.0 6.0 2.0 5 14.0 2014 年上半期の中国税收状況 (3)2014 年前 3 四半期の税收成長率が高い省市 鐘コンサルタントグループ(中国 日本)6 40

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 1 外国側派遣人員のPE 認定日系企業の一般的な派遣形式と労務費負担華親会社との間の雇用関係を維持したまま 親会社が現地法人に人員を派遣 出向させ 派遣期間中は主として現地法人の管理 技術分野の業務に従事 給与全額を現地法人が支給 給与は親会社が支給して現地法人宛に請求 立替労務費を精算する形で現地法人より親会社宛海外送金 親会社と現地法人とが各々給与負担 給与は親会社が支給して 役務費 管理費等の名目で現地法人宛に請求 現地法人より親会社宛に当該サービス費を海外送金)7 事例紹介 1 外国側派遣人員のPE 認定 PE 認定の根拠 PE(Permanent Establishment/ 恒久的施設 ) とは 企業が全て或いは一部の営業を行う固定場所 最も典型的なPEは外国企業の代表処 ( 駐中国代表機構 ) その他 日中租税協定 中の 任意の12ヶ月間での延べ6ヶ月を超える人員派遣を伴うコンサルタント役務を含む労務の提供 中長期の技術指導等 非居住企業派遣人員が中国国内で役務を提供した場合の企業所得税徴収に関する問題の公告 ( 国家税務局 2013 年 19 号 ): 派遣企業が派遣人員の業務結果に対する責任とリスクを負担し その業績を評価考課する場合 派遣企業は中国国内に常設機構を設置しているものと見做す 派遣人員が誰の支配を受け 誰に役務を提供するかによ)8 ってPEとみなされる可能性がある 41

華2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 1 外国側派遣人員の PE 認定 鐘コンサルタントグループ(中国 日本19 号公告に規定された PE 認定基準華以下の何れかの場合に該当する場合 PEと認定される可能性有り (1) 役務を受け入れる国内企業 ( 以下 受入企業 ) が派遣企業へ管理費 サービス費の性質の金銭を支払っている (2) 受入企業が派遣企業に支払う金額が 派遣企業が立替えた金 被派遣人員に立替払いした給与 賃金 社会保険費及びその他の費用を超えている (3) 受入企業が支払う関連費用の全てを派遣企業が被派遣人員に支給せず 一定額の金銭を保留している (4) 派遣企業が負担する被派遣人員の給与 賃金全額について中国で個人所得税を納税していない (5) 派遣企業が被派遣人員の数 任職資格 賃金報酬基準及び中国)国内における勤務地点を確定していること 9 事例紹介 1 外国側派遣人員のPE 認定 PEと認定しないもの 鐘コ< 株主権利行使の為の派遣 > ンサ派遣企業が株主権行使の権利を実行し その合法的株主権益ルを保障する為のみを理由に人員を派遣して中国国内にて役務をタ提供する場合 ( 被派遣人員が派遣企業の為に企業投資を引きント受ける関連提案を実施する 派遣企業を代表して企業株主大会グ又は董事会会議活動に参加する場合を含む ) 当該活動が受入ルー企業の営業場所にて実施されても派遣企業は中国国内に機構プ 場所又は常設機構を設置しているとすべきではない (中国 日本10 )42

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 1 外国側派遣人員の PE 認定 鐘コンサルタントグループ(中国 日本税務調査における重点確認内容華(1) 派遣企業 受入企業と被派遣人員の間で契約書又は約定があるかどうか ( 通常は契約書がない ) (2) 派遣企業又は受入企業の被派遣人員に対する管理規定に 被派遣人員の業務職責 業務内容 業務考課 リスク分担等分野の具体的な規定等が含まれているかどうか ( 通常は董事会議事録にて決める ) (3) 受入企業の派遣企業に対する費用支払項目と関連財務処理状況 被派遣人員の個人所得税申告納税 (4) 受入企業の取引相殺 債権放棄 関連取引又はその他の形式で派遣関連費用を隠匿しているかどうかの状況有無 ( 確認が非常に難しい ) )11 事例紹介 1 結論 外国側派遣人員の PE 認定 PE 課税 移転価格税制いずれも日中の税務当局間での 税金をどちらで取るか のせめぎあい 絶対に大丈夫という状況はなかなかない 前述のPE 認定基準のうち (1) に該当する場合には間違いなくPE (5) の判断は難しいが 現地法人であっても 被派遣が人員完全に親会社の支配下にある 場合にはPEとみなされる可能性があるということ 特に日系企業の大部分は 人事は本社が決める という体制である為 その給与を親会社が決定して 全額現地法人が負担している場合には細心の注意が必要 親会社への送金額が大きくなり これにより現地法人の利益率が下がり 企業所得税納税額が減少すれば 中国の税務)当局よりPE 認定されるリスクがある 12 43

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 1 外国側派遣人員のPE 認定某税務局で実施されているアンケート ( 抜粋 ) 非居住企業派遣人員の *** 市での職務担当状況調査表 会社名称 ( 捺印 ): 記入日 1. 貴社では現在外国籍人員が職務を担当しているか? A. はい B. いいえ C. 外国籍人員はいるが具体的職務は担当していない C を選択した場合 補足説明を記入すること 以下は派遣人員が職務を担当している状況が存在する企業が記入 2. 派遣人員は貴社と労働契約を締結しているか? A. はい B. いいえ 3. 派遣人員職責範囲は会社定款の中に明記されているか? A. はい B. いいえ C. 一部職責は定款の中にある A 又は C を選択の場合 対応する定款条項を明記すること 5. 誰が派遣人員の業務に対する指揮権を持っているか? A. 受入企業 B. 派遣企業 C. その他 C を選択した場合 補足説明を記入して下さい: )13 事例紹介 1 外国側派遣人員のPE 認定某税務局で実施されているアンケート ( 抜粋 ) 6. 派遣人員の中国国内勤務業績は誰が評価 考課するのか? A. 受入企業 B. 派遣企業 C. その他 C を選択した場合 補足説明を記入して下さい: 7. 派遣人員の業務で発生した責任とリスクは誰が負うのか? A. 受入企業 B. 派遣企業 C. その他 C を選択した場合 補足説明を記入して下さい 8. 受入企業で勤務する派遣人員の人数と就業資格は誰が決定するのか? A. 受入企業 B. 派遣企業 C. その他 C を選択した場合 補足説明を記入して下さい: 9. 派遣人員の勤務場所は誰が決定するのか? A. 受入企業 B. 派遣企業 C. 第三者 ( 仲介機関 ) C を選択した場合 補足説明を記入して下さい: 11. 貴社は派遣人員の給与賃金を直接支給しているか否か? A. はい B. いいえ C. 一部直接支給 C を選択した場合 補足説明を記入して下さい: )14 44

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 1 外国側派遣人員のPE 認定某税務局で実施されているアンケート ( 抜粋 ) 12. 給与賃金支給基準は誰が決めるのか? A. 受入企業 B. 派遣企業 C. 国内外企業が共同で協議決定 14. 海外企業が給与賃金支給に参与する場合 その支給金額は国内外企業が共同協議決定支給基準と同等か否か? A. 支給基準に同じ B. 支給基準より低い C. 支給基準より高い D. 不確定 不鮮明 B C D を選択した場合 同額支給しない理由を補足説明するか具体的状況を説明すること 15. 派遣企業は一部又は全額 派遣人員の派遣期間の給与 賃金 社会保険等の費用及び派遣に関連する引越費 交通費等の費用を負担しているか? A. はい B. いいえ C. 不确定 不鮮明 C を選択した場合 補足説明を記入して下さい: 16. 貴社が派遣人員に支給する経費 ( 給与賃金を含む ) の具体的資金フローはどうなっているのか? A. 全額派遣企業口座に送金 B. 全額海外個人口座に送金向 C. 国内外国籍個人に支給 D. その他 D を選択した場合 補足説明を記入して下さい: )15 事例紹介 1 外国側派遣人員のPE 認定某税務局で実施されているアンケート ( 抜粋 ) 17. 派遣人員の給与は最終的に誰が負担?( 誰から *** 支給ではない ) A. 受入企業 B. 派遣企業 C. 不确定 不鮮明 C を選択した場合 補足説明を記入して下さい: 18. 貴社が支払った派遣人員経費の帳簿での支出名称は ( ) である 関連年度に支給する ( 未払い ) 派遣人員経費は各々年度 ( 万元 ) 年度 ( 万元 ) 年度 ( 万元 ) 19. 派遣人員の選択 任命方式はどうなっているのか? 20. 派遣人員は派遣期間において受入企業に役務を提供することに加え 派遣企業名義でその他の国内企業に役務を提供しているか? A. はい B. いいえ C. 分からない又は不確定 * C を選択した場合 補足説明を記入して下さい: 21. 派遣人員の個人所得税は誰が源泉徴収納税するのか? A. 受入企業 B. 派遣企業が委託する第三者 ( 仲介機関 ) C. 不确定 分からない * C を選択した場合補足説明を記入して下さい: 22. 派遣人員の給与 賃金は全額中国で個人所得税を納税しているか? A. はい B. いいえ C. 不確定 分からない * C を選択した場合 補足説明を記入して下さい: 23. 派遣行為により海外企業に管理費 役務費に区分される代金があるか? 又は直接支出する派遣人員の住宅費 旅費交通費 食事代等 ( 給与賃金は除く ) があるか? A. はい B. いいえ C. その他 * C を選択した場合補足説明を記入下さい )16 45

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 2 海外関連会社への非貿易送金と移転価格て申告していない非貿易送金名目と問題点華< 海外関連企業への非貿易送金名目 > (1) サービス費 : 技術サービス費 管理サービス費 コンサルティングサービス費 コミンション等 (2) 無形資産等の使用料 : 特許権 商標権 技術ノウハウ等の使用料 < 問題点 > (1) 支払名目が多過ぎ 一つの業務で複数の支払いを行っている可能性がある (2) 価格の決め方が随意 (3) 契約に規定する範囲を超える ( 時間的にも範囲的にも ) (4) 税務部門がその真実性と合理性を簡単には判断できない (5) 納税申告時点での滞納 (6)5 万 US$ 以下の対外非貿易の支払は納税証明の提出が不要との規定を利用して 5 万 US$ 以下は納税申告しないか又は 分割支払方式に)17 事例紹介 2 海外関連会社への非貿易送金と移転価格移転価格調査 税務局内部文書 : 税総弁発 2014 146 号 目的 : 租税回避調査を更に強化し 税の取りこぼしを無くして増収を促進し 企業の対外費用支払を通じての利益移転を防止する 手段 : 海外関連企業に高額役務費と特許権使用費を支払った状況に対し徹底調査を実施 調査期間 :2004 年 ~2014 年 10 年 ( 移転価格調査の規定年数 ) 調査期間と対応 (1)2014 年 9 月 15 日迄にチェック調査状況報告書 (2) 租税回避嫌疑が顕著な企業に対し 特別納税調整立件)手順を始動 18 46

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 2 海外関連会社への非貿易送金と移転価格注目され易いサービス費 使用料の例華(1) サービス費関連 ( 例 ) 株主役務 ( 国内企業の経営 財務 人事等事項に対する対策の策定 管理 統制等の活動を含む ) 受入の為に支払う役務費 グループ統一管理的に支払うグループ管理役務費 国内企業自社で完了可能であるか又は第三者が既に提供した重複役務を受け入れることで支払う役務費 (2) 使用料関連 ( 例 ) 租税回避地に送金支払する使用料 機能を分担していないか又は簡単な機能を分担する海外関連企業に送金支払する使用料 対象価値自体が既に減額しているにもかかわらず 依然として海外に送金支払される無形資産等の高額使用料)19 事例紹介 2 海外関連会社への非貿易送金と移転価格某日系企業に対する税務調査の背景等 某日系生産型企業は1999 年に設立 設立時 親会社と技術使用権契約を締結 契約期間は10 年 当該製品売上高の5% を技術使用費として親会社に支払い 契約は商務部門での登記後 税務局に源泉徴収納税して 送金支払を実施 最近税務局より調査確認の必要有りと指摘され この企業は先ずリスク存在の有無を見て欲しいと弊社に依頼 弊社は以下の問題点に注目 1. この企業が生産する製品は設立時の製品を除き 既にその他タイプの製品に拡大されており 親会社が提供する技術とは無関係 しかし 依然として売上高全体の5% を計上し 技術使用費を支払い 2. 契約登記期限は既に過ぎており 契約継続や登記更新手続未実施 3. 製品の売上高を拡大する為 2005 年より親会社の紹介を通じて顧客に製品を販売し 販売額の3% をコミッションとして親会社に支払い 4.2012 年 2013 年は会社の流動資金不足から親会社に上記技術使用費とコミッション料を支払っておらず 未払金項目にて会計処理を行い)20 関連税金の源泉徴収納税を行っていない 47

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 2 海外関連会社への非貿易送金と移転価格問題点分析華1. 契約約定範囲の拡大に区分され 過多引当計上処理 技術使用費の過多支払が発生している 2. 2009 年より契約が無い状態 届出手続が行われていない状態が始まり 技術使用費の引当計上と支払には根拠が無い 3. 同一製品に対し 親会社は5% の技術使用費と3% のコミンション料を徴収している ( 当該送金自体は問題無し ) しかし 送金支払後粗利がマイナスになる場合 税務上は不合理 ( 商業目的に叶ってない ) と判断される 次に輸出の業務は確認可能であるが 国内販売も親会社の紹介を通じて行うと説明することは少し不合理である ( 充分に理由がある場合は除く ) 最後に2005 年以前の場合 現地法人の顧客であれば 親会社が紹介してくれた顧客は更に説明することは不可能 4. 関連税務規定では 源泉徴収納税義務者がこの費用を関連原価費)用に計上する場合 納税義務は既に発生している この費用の支払 21 時に納税義務があるのではない よってこの企業が現在納税申告し 事例紹介 3 利益配当と税務処理利益配当の実施手順 当年度の企業所得税納税後の純利益は 所有者権益に区分され 法定積立金引当後 投資者に配当可 一部配当も全額内部留保 ( 無配当 ) もいずれも可能 最高意思決定機関 ( 合弁企業は董事会 その他企業は株主会 ) が利益配当決議を行い これを根拠として 会計処理を実施 法的積立金を引き当てる 独資企業の準備基金引当比率は税引後利益の10% 以上とし 資本金の50% 迄引き当てた後は引き当てる必要無し 独資企業の企業発展基金と従業員奨励福利基金は引当任意 ( 引当比率は株主会にて決定 ) 引当の場合 従業員奨励福利基金は負債処理する 株主への利益配当は原則として実際に払込んだ出資比率に基づき配当するが 会社法の規定では全株主の約定がある場合 約定)比率に基づく配当も可 22 48

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 鐘コンサルタントグループ(中国 日本事例紹介 3 利益配当と税務処理利益配当時の留意点華 中外合弁企業では 一般的に決議当日の為替レートを使って換算 一年内で過年度の利益であれば複数回の利益配当が可能 見込による利益配当は不可 利益配当の国内再投資 ( 当該企業への増資を含む ) も可能 < 税務上の留意点 > 2008 年以降の利益配当には10% の源泉税の納税が必要 未処分利益の中に2008 年度以前の利益が含まれている場合 配当金支払い前に 利益帰属年度に対し 会計師事務所の監査確認要 所得税税率 : 中国企業所得税法規の優遇税率では20% の50% 減に基づき徴収する 日中間の租税協定も10% であるので 10% に照らして源泉税を源泉徴収代理納税する 納税時期 : 最高権利機構が利益配当を決議すれば 納税義務が発生する 納税申告後 投資者名義の納税証明を取得して 投資者の所在国で)の控除根拠とする 23 事例紹介 3 利益配当と税務処理出資者の税務に対する影響 1. 企業出資者 : (1) 外国投資者の場合 所得税法の規定に基づき10% の源泉税を源泉徴収代理納税 租税協定の方が税率が低い場合は 低税率適用を申請することが可能 (2) 日本企業の場合 配当利益の95% は日本で非課税 (3) 中国国内企業への配当は免税 (4) 外商投資性公司への配当も免税 投資性公司が利益を海外に配当する場合は上記源泉税を要納税 2. 個人出資者 (1) 外国自然人の場合 外国籍個人が外商投資企業より得た株式配当 利益配当所得は個人所得税免除 (2) 国内自然人の場合 利息 株式配当 利益配当所得に対し20% の個人所得税課税 )24 49

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 鐘コンサルタントグループ(中国 日本事例紹介 3 利益配当と税務処理利益配当と持分譲渡益課税の税率差異華1. 国内投資者に対する影響 株式配当 : 居住者企業間の投資株式配当収入は免税 出資権譲渡 : 出資権譲渡所得は課税所得額に合算して要納税 2. 外国投資者について 租税協定が10% より高い場合 利益配当と出資権譲渡の納税は一致する (2008 年前の利益が存在する場合は除く ) 共に 10% の源泉税の納税が必要 3. 自然人投資者に対して (1) 株式配当所得 海外自然人の場合は免税 国内自然人は 利息 株式配当 利益配当所得に対し20% の個人所得税を課税 (2) 出資権譲渡所得 : 国内外自然人の資産譲渡所得に対しては 20% )の比例税率を適用して個人所得税を課税 25 事例紹介 3 利益配当と税務処理質問の背景と現地法人が実施すべき手順 (Q&A) 2005 年に中国に設立された外外合弁の生産型企業である ( 日本企業 60% 香港企業 40% 出資 ) 2013 年末のデータとして 資本金 10,000 千元 未処分利益 17,500 千元 準備基金 950 千元 これまで利益を配当したことはなく 投資者は 2014 年に一部の利益を配当したい ( 答 ) 会社の株主会又は董事会が利益配当の決議を実施すれば 関連確認手続を実施して源泉税の源泉徴収代理納税が可能です 口座開設銀行を通じ 日本と香港の株主に配当金を送金します )質問の背景 26 50

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 3 利益配当と税務処理注意すべき点 (Q&A)( 答 ) (1) 貴社の税引後利益合計は18,450 千元 ( 未処分利益 17,500 千元 + 準備基金 950 千元 ) であり 会社法の要求に基づき 税引後利益から10% 以上の引当比率にて準備基金を引当処理するという規定から 1,845 千元の準備基金を引き当てる必要があり 895 千元を補填引当する必要があります よって2013 年の貴社の可処分利益は 16,605 千元となり 会計処理の調整を実施する必要があります (2) 貴社は2005 年には既に設立されており 現時点での未処分利益合計の中に2008 年以前の利益が存在するか否かを確認する必要があり 2008 年以前の利益が含まれている場合 源泉税免除の優遇の適用が受けられます (3) 関連源泉税税率について中国税法の規定では20% に基づき50% に減じて徴税されますが 日中租税協定も10% です 香港中国租税協定は5% です ( 条件該当の場合 ) よって 香港投資者が5% の優遇適用を受ける必要がある場合 税務局に租税協定適用の申請を)27 出す必要があり 認可後香港投資者は 5% の源泉税優遇が適用されます 事例紹介 3 利益配当と税務処理注意すべき点 Q&A( 答 ) )28 (4)2008 年以前の利益が無い場合であって 可処分利益の全て (16,650 千元 ) を配当する場合 計算結果は以下の通りとなります 日本株主 香港株主 出資比率 60% 40% 配当可能利益 9,990 千元 6,660 千元 源泉税率 10% 5%* 源泉徴収代理納税 999 千元 333 千元 実際の送金金額 8,991 千元 6,327 千元 *:5% の租税協定優遇の適用を受ける場合 届出申請が必要 51

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 3 利益配当と税務処理未処分利益の資本化 ( 増資 ) 可否 (Q&A)( 答 ) 未処分利益を増資に振り替えるのはよく見られるやり方です 先ず会社の資本力が増強され 次に会社の流動資金が減らないメリットがあります 具体的な手続は 現地法人が増資申請を行い 政府の認可 外貨管理部門の確認を得た後 会社会計諸表の中の未処分利益を資本金に振替ます 増資振替部分も源泉税の源泉徴収納税が必要であり 税率は A2の該当部分をご参照下さい 再投資に関連する税還付優遇政策については 2008 年 1 月 1 日の新企業所得税施行後 既に終了しておりますので 貴社が現時点で再投資方式を採用しても企業所得税還付の優遇は適用されません 以上 ご静聴 ありがとうございました! )29 52

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 第 17 回 2014 年秋季華鐘セミナー ( 日本会場編 ) 事例報告 2 華撤退 合併 立退き時の労務 土地問題 法務問題等華鐘コンサルタントグループ)副総経理能瀬徹 セミナー講師紹介 能瀬徹 華鐘コンサルタントグループ副総経理 ( 会員部 HR 部 工程部 法務部 公関部 分公司所管 ) ( 経歴 )1969 年岡山市生まれ 1992 年大阪外国語大学中国語科卒業後 三井住友銀行 ( 当時の住友銀行 ) 入行 日中投資促進機構への2 年半の出向 中国室 ( 大阪 ) での4 年間の勤務後 2001 年 5 月天津支店赴任 渉外課長を経て 2003 年 6 月の銀行退職までの11 年強のうち6 年半は中国関連のコンサルティング業務に従事 2004 年 2 月 上海華鐘コンサルタントサービス 入社 趣味は卓球と海釣り )2 53

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 鐘コンサルタントグループ(中国 日本事例紹介 1 供給責任期間と会社清算 人員整理当事者 (A 社 ) の会社概要と本事例の背景華所在地 : 華東地区業種 : 製造業設立 :2004 年 10 月従業員数 :180 名製品販売比率 : 中国国内 100% 会社情況等 : 中国国内市場での価格競争激化により 薄利多売体質から脱却できないこと 新製品投入による国内販路拡大も難しいことから 2013 年 9 月 A 社株主は中国市場からの撤退 (A 社の解散 清算 ) を決定 2013 年末にはA 社の清算を開始したい 一旦解散認可を受けると 法律上既存受注分と既存在庫の消化しかできなくなるので 顧客への供給責任期間を見極めるには顧客に対し要打診 ただ そうなるとA 社内にも情報が伝わり社内が混乱して生産がSTOPするリスク有り 一方 解散認可を取得して初めて 労働契約 終止 による人員整理が可能となり 認可取得前の段階では労働契約の協議一致 解除 に拠る)しかない ( 如何なる理由をもって解除同意を取り付けるかを要考慮 ) 上記を踏まえて 解散申請前に A 社内で会社清算決定の事実を公示し 段階的に人員整理を行う旨を説明することとした 事例紹介 1 供給責任期間と会社清算 人員整理人員整理の法的根拠外資の場合 会社解散認可により労働契約 終止 要件が成立する 労働経済補償金要件契約支給要否要契約期限満了終止 (08 年以降 ) 期間満了前の解散決議要協議一致解除要リストラ ( 労働契約法 第 41 条 ) 要いずれかの状況により 20 人以上又は20 人未 30 日前までに解除満でも従業員総数の10% 以上を削減 工会又は従業員)( 一 ) 破産 ( 二 ) 生産経営に深刻な困難が発生 ( 三 ) 業種転換 重大技術革新 経営方式調整 ( 四 ) 客観経済状況の重大変化 の意見を要聴取 人員削減法案を労働行政部門に要届出 会社の法的リスク 無し 有り 54

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 1 供給責任期間と会社清算 人員整理経済補償金計算基準 : 補償年限 (N) 計算基数 労働契約の扱い 終止 会社申し出による解除 終止 解除の理由 期限満了 ( 会社意思での契約不継続 ) 破産 閉鎖命令 解散 協議一致 業務不適任 病気 怪我 (*1) 客観情勢変化 リストラ 補償年限 1 2 計算基数 1 2008 年 1 月 1 日以降の会社勤続年数 2 会社勤続年数 3 勤続満 1 年毎に1ヶ月分の給与 6ヶ月以上 1 年未満の場合は1 年 6ヶ月未満の場合は半月分として計算 ここでいう給与とは労働契約解除又は終止前の12ヶ月の平均給与 ( 残業代 賞与等を含む総支給額の月額平均 ) 4 給与が地元社会平均月収の3 倍額を超える場合 2008 年 1 月 1 日以降の勤続年数分については 地元社会平均月収の3 倍額を計算基数とし且つ補償年限は12 年が上限 3 倍額を超えない場合 計算基数も補償年限も上限無し (*2) )(*1) 病気 怪我の場合 最低 6ヶ月分の医療補助費を別途要支給 (*2)2007 年以前の勤続年数分については計算基数の上限無し 補償年限は 一部の解除理由では12 年が上限となるが その他の場合でも 経済補償金制度が施行された1995 年からの起算となり実質的な 5 3 上限 4 影響が無いので詳細説明は省略する 華事例紹介 1 供給責任期間と会社清算 人員整理会社清算スケジュールと供給責任期間 清算期間 (2 の認可取得以降 ) においては 法律上 既存受注残の消化と在庫の販売のみ可 ( 新規仕入を伴う新規受注獲得は不可 ) 所要期間 ( ヶ月 ) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 手続き実施項目株主会での会社解散決議 1 解散申請資料の準備人員整理方案の策定 2 会社解散申請 ~ 認可 3 人員整理実施 4 清算組メンバー登記 5 清算公告 債権者への通知 6 経営期間に対する会計監査 7 資産 負債の整理 8 清算期間に対する会計監査 9 税務監査 税務登記抹消 10 税関登記抹消 11 清算剰余金の分配)12 銀行口座閉鎖 13 外貨登記抹消 14 その他登記抹消 15 批准証書返還 6 16 会社登記抹消 営業許可証返還 55 供給責任期間を踏まえて 人員整理の根拠とその進め方 解散申請のタイミングを要検討

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本( 仮 ) 解散認可取得華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 1 供給責任期間と会社清算 人員整理 人員整理法案検討結果とその実施結果 所属 人数 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 製造関連人員 90 名 終止 品質管理人員 50 名 終止 1. 弊社立ち会いの下 2013 年の国慶節明けに以下の人員整理方案を従業員向けに公示 工会を通じて従業員側の意見を聴取 協議する過程を経て 1 週間以内に全員と 労働契約解除協議書 の締結に至った (1) 下表の通り全体を 4 グループに分け 各グループとも 会社の希望する契約終止日までの正常勤務をお願いしたい (2) 会社の希望する終止日まで正常勤務した従業員に対しては 経済補償金を上積み ( 法定基準 +3 ヶ月 ) 支給する (3) 途中退職者に対しては 法定基準分の経済補償金のみを支給する 2. 併行して 中国内グループ会社を含む外注先の選定等のバックアップ策も準備したが ほぼ全員が会社希望日までの正常勤務を果たした 物流 営業人員 39 名 終止 財務 会計人員 1 名 税務登記抹消まで 事例紹介 2 吸収合併による会社経営統合当事者 (B C 社 ) の会社概要と会社経営統合の背景会社情況等 (B 社 C 社の概要は次頁の通り ): 生産型企業 B 社の製品は全量を販売会社 C 社を通じて中国国内販売 B 社従業員は単なるオペレーターではなく ほぼ全員がセールスエンジニアであることから C 社従業員との給与格差も殆ど無い C 社の運転資金調達もB 社からの委託貸付に依存していることから 両社の経営を統合して効率化を図るべきとの結論に達した )り B 社がC 社を吸収することとした B 社製品は顧客からの受注生産であり 且つアフターサービスも欠かせないことから 顧客対応においては B 社エンジニアと C 社販売員との密な連携が不可欠 会社が分かれていることの非効率がかねてより指摘されていた 統合方法としては C 社従業員をB 社 ( 上海分公司 ) に移籍させ C 社を清算した方が手続き的にはスムーズながら 受注からC 社の売掛金回収までのサイトがかなり長いことから 各勘定の清算が必要とならない吸収合併によ 但し 税制面では 特殊税務処理 の適用は申請せず 初めから 一般税務処理 の適用を申請することとした 56

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 2 吸収合併による会社経営統合 鐘コンサルタントグループ(中国 日本当事者 (B C 社 ) の概要と経営統合方法華B 社 ( 存続会社 ) が C 社 ( 被吸収会社 ) を吸収合併 合併比率は B 社 :C 社 =1:1 とした C 社の従業員との労働契約は全員 B 社の上海分公司 ( 新規設立 ) が継承 B 社 所在地浙江省 ( 一般地区 ) 上海外高橋保税区 )9 C 社 総投資額 1,200 百万円 142 百万円 登録資本 600 百万円 ( 払込み済み ) 100 百万円 ( 払込み済み ) 出資者 日本某社 100% 出資 日本某社 100% 出資 経営範囲 計測機器の開発 生産及び自社生産品の販売 並びに関連付帯サービス 技術コンサルティングの提供 国際貿易 三国間貿易 保税区内企業間貿易及び貿易代理業務 ; 保税区内における商業的簡易加工 ; 保税区内における商務コンサルタントサービス ; 計測機器及び同部品の卸売り, 輸出入, コミッション代理 ( 競売を除 く ), 上述商品に関連付帯する業務の提供 経営期限 06/9/15~56/9/14(50 年 ) 02/4/1~32/3/31(30 年 ) )登記抹消税務登記 工商登記他 全ての登手続き記抹消手続きを要実施 同左 事例紹介 2 吸収合併による会社経営統合 吸収合併のポイント ( 清算 + 資産譲渡との違い ) 物理的に移設が不可能な土地 資産 負債 建物等の資産を除き B 社に自動 継承される 労働契約 全てB 社に自動継承 ( 実務的には B 社の上海分公司に要個別継承 ) ライセンス 必要に応じ B 社で再取得 同左 総投資額 登録資本 自動的にB 社に加算される C 社処理吸収合併会社清算 + 資産譲渡 C 社の資産を現金化して負債を返済する その過程で 必要に応じて C 社資産を B 社に売却する B 社 ( 上海分公司 ) への個別継承 ( 契約解除 + 新規締結 ) が必要 顧客取引 B 社に自動継承 必要に応じ B 社に要個別継承 経営範囲 基本的にB 社に自動継承 必要に応じ B 社経営範囲要拡大 B 社の総投資額と登録資本は不変 再編税制 特殊税務処理 ( 現実は適用困難 ) 一般税務処理 操業影響 影響しない 既存受注消化 在庫売却のみ可 57

華鐘コン13 14 15 サルタントグループ(中国 日本華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 )14 存 出資監査 ~ 出資証明書取得 事例紹介 2 吸収合併による会社経営統合 吸収合併スケジュール 先ずB 社の上海分公司を設立 C 社は帳簿合併後に営業停止 所要期間 ( ヶ月 ) 手続き実施項目 1 共 合併申請資料の準備 2 被 商務部門 : 合併申請 認可 3 存 商務部門 : 合併初期申請 ~ 認可 4 共 新聞誌上に合併公告掲載 5 共 債権者への通知と確認書取得 6 存 商務部門 : 正式申請 ~ 批准証書取得 7 被 資産評価 ( 税務用 ) 8 被 税務登記 税関登記抹消 9 共 帳簿合併 ( 以降 必要に応じ適宜 ) 10 存 外貨管理局での登記変更 11 被 外貨登記抹消 12 被 批准証書抹消 13 被 工商局 : 会社登記 ( 営業許可証 ) 抹消 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 16 17 15 存工商局 : 変更登記 ~ 新営業許可証取得 16 被その他諸登記抹消 17 存その他諸登記変更存 : 存続会社 (B 社 ) 側での手続き被 : 被吸収会社 (C 社 ) 側での手続き共 :B C 社共通の手続き 11 事例紹介 2 吸収合併による会社経営統合当事者 (B C 社 ) の合併前後のBS 変動)単位 : 千人民元 存続企業 相殺勘定 被吸収企業 相殺勘定 合併後 流動資産 30,706 15,277 13,625 1,000 28,054 現預金 13,959 0 768 0 14,727 売掛金 1,277 1,277 7,035 1,000 6,035 棚卸資産 1,444 0 5,463 0 6,907 貸付金 14,000 14,000 0 0 0 その他 26 0 359 0 385 固定資産 27,347 0 1,369 0 28,716 工場建屋 7,678 0 0 0 7,678 生産設備 12,971 0 0 0 12,971 その他設備 566 0 1,369 0 1,935 土地使用権 6,132 0 0 0 6,132 資産計 58,053 15,277 14,994 1,000 56,770 流動負債 9,440 1,000 18,477 15,277 11,640 買掛金 9,327 1,000 2,188 1,277 9,238 短期借入金 0 0 16,134 14,000 2,134 その他 113 0 155 0 268 固定負債 0 0 0 0 0 長期借入金 0 0 0 0 0 純資産 48,613 0-3,483 0 45,130 資本金 37,500 0 6,250 0 43,750 利益準備金 0 0 0 0 0 未処分利益 11,113 0-9,733 0 1,380 負債及び純資産 58,053 1,000 14,994 15,277 56,770 58

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 2 吸収合併による会社経営統合 鐘コンサルタントグループ(中国 日本合併後の存続会社 (B 社 ) の概要変動華会社名称 B 社 所在地 総公司 : 浙江省 ( 一般地区 ) 分公司 : 上海市内一般地区 総投資額 1,342 百万円 登録資本 700 百万円 ( 日本 H 社 100% 出資 ) 経営範囲 計測機器の開発 生産 自社生産品の販売 ; 上述同類商品及び同部 品の卸売り, 輸出入, コミッション代理 ( 競売を除く ); 関連付帯サービス 技術コンサルティングの提供 経営期限 06/9/15~36/9/14(30 年 ) (1) 保税関連の経営範囲は全て削除 (2) 両社の税務管轄が異なる為 C 社 ( 被吸収会社 ) の税務登記抹消時に過去の申告納税状況が精査され 申告納税漏れがあれば追徴課税される点は清算の場合と同じ (3) C 社の卸売りの経営範囲を引き継ぐ為 経営期限は30 年に短縮 )(4) C 社が過去に享受した外高橋保税区 (= 浦東新区 ) の財政補助を返納 (5) 労働契約関係は全て B 社に継承されるので経済補償金は支給不要 事例紹介 3 未使用土地の返還請求への対応当事者 (D 社 ) の会社概要と本事例の背景 所在地 : 華東地区業種 : 製造業設立 :2000 年 5 月会社情況等 : D 社は会社設立時に200,000m2の土地使用権を購入 うち 50,000m2分については工場建屋を建築 操業し 業績も堅調に推移している しかし 残りの土地 150,000m2は 将来の工場拡張余地も考慮して大き目に購入したものの 会社設立以来 空地のまま放置されている 斯かる状態に対して 今般 地元開発区より 早急に 土地使用計画書 を作成して提出するよう要求があった 現在の空地が 合理的な使用計画も無くこのまま放置され続ける場合には D 社が2000 年に締結した 国有土地使用権譲渡契約書 に記載された土地使用権譲渡代金(25 百万人民元 ) に対し20% の土地遊休放置費を徴収する 場合によっては没収もあり得るとの厳しい要求であった ) D 社は 弊社支援の下 関連情報収集と開発区との間で調整を行うと共に 使用が予定の土地についての 土地使用計画書 を作成提出すると共に 使用が見込めない土地を取得時の価格で開発区に返却した 59

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本件 ( 容積率 建築密度 緑化率 ) を要考慮 華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 3 未使用土地の返還請求への対応未使用土地返還請求の背景等)1. 土地節約集約利用規定 ( 国土資源部第 61 号令 ) の 9 月 1 日からの施行により 遊休土地を抱える各地の開発区に圧力 2. 遊休土地処理弁法 第 14 条 ( 要旨 ) 未開発着工が満 1 年の場合 関連政府部門の批准を得た後 国有建設用地使用権者に 土地放置費徴収決定書 を発行し 土地の譲渡或いは割当価格の20% として土地放置費を徴収する 未開発着工が満 2 年の場合 市 県国土資源主管部門が 関連規定に基づき 人民政府の批准を求めた後 国有建設用地使用権者に 国有建設用地の使用権回収決定書 を発行し 国有建設用地使用権を無償で回収する 3. 遊休土地処理弁法 第 2 条 ( 遊休土地の定義 ): 既に開発着工したが 開発する建設用地の面積が建設用地開発着工総面積の1/3 に満たない 或いは既投資額が総投資額の25% に満たない場合であって 開発建設を中止して満 1 年になる国有建設用地 4. 土地利用計画書 の策定においては 地元政府の要求する建築条 事例紹介 4 工場立退き補償金と企業所得税納税当事者 (E 社 ) の会社概要と本事例の背景所在地 : 華東地区業種 : 製造業設立 :1995 年 12 月土地面積 : 約 16ムー (1ムーは約 667m2 ) 工場建築面積 : 約 5,300m2固定資産簿価 : 約 3,000 万元利益獲得情況 : 累損無し会社情況等 : 本事例は2014 年春季セミナーでのご紹介の続き ) 開発区提示額 41 百万に対し E 社は55 百万元の補償金を要求 ( 明細は次頁ご参照 ) 交渉の結果 45 百万元の補償額で妥結し E 社は 土地徴収備蓄協議書 を開発区との間で締結した 補償金は3 回に分けて支払われ 1 協議書締結後 10 日以内に30% 2 関連権利証書の引き渡しと名義抹消手続き実施後 10 日以内に30% 3 工場建屋の完全明け渡し後 10 日以内に40% という内容 その後 E 社の生産機能は中国内の他のグループ会社に集約し E 社自体は清算された 清算過程では工場立退き補償金に対して以降に解説する通りの企業所得税を納税した 60

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 4 工場立退き補償金と企業所得税納税工場立退き補償金試算比較分析結果開発区評価額当社評価額土地建築物関連設備関連移転補償費)評価項目奨励金差額華( 万元 ) ( 万元 ) 土地使用権 1,084.3 1,084.3 0.0 建物建築物 402.0 659.7 (257.7) 建物内層工事 60.2 60.2 0.0 構造物 24.1 36.1 (12.0) 樹木 15.2 15.2 0.0 関連申請手続費 0.0 98.3 (98.3) 設計監理管理等費用 0.0 133.5 (133.5) 小計 1 1,585.7 2,087.3 (501.6) 移転不可能 777.5 1,131.3 (353.8) 移転可能 198.6 198.6 0.0 配管及び溝槽 16.3 16.3 0.0 電子設備 6.6 6.6 0.0 小計 2 999.0 1,352.8 (353.8) 臨時従業員再配置 47.1 47.1 0.0 従業員再配置 55.3 570.1 (514.9) 生産停止補償 162.8 162.8 0.0 現金化再配置 216.9 216.9 0.0 在庫製品の輸送費 0.0 53.3 (53.3) 小計 3 481.9 1,050.1 (568.1) 移転奨励 539.5 539.5 0.0 低容積率補償 161.8 161.8 0.0 異地移転補償 323.7 323.7 0.0 小計 4 1,025.0 1,025.0 0.0 その他 12.3 16.5 (4.3) 合計 4,103.9 5,531.6 (1,427.8) 事例紹介 4 工場立退き補償金と企業所得税納税移転補償収入の税務上の取り扱い 2012 年 10 月 1 日以降に協議書が締結された移転案件における政策性移転に関わる移転補償等の移転収入に対しては 2012 年第 40 号公告に基づき企業所得税が課税される 40 号公告では 土地使用権購入費 工場建設費用 生産設備購入費用等 資産購入に関わる支出は移転収入より控除できず 正常資産としての減価償却処理のみが可能となる 国税函 2009 118 号政策性移転の納税所得税額 = 移転收入 移転費用 移転処分資産損失 購入資産支出 購入資産 : 税法による減価償却可 2012 年 40 号公告政策性移転の納税所得税額 = 移転收入 移転費用 移転処分資産損失 購入資産 : 税法による減価償却可 )18 61

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本 廃棄処分資産 = 正味金額 ( 簿価 ) を企業の資産処理支出とする華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 4 工場立退き補償金と企業所得税納税移転費用支出 移転処分資産損失の詳細通り ( 旧規定より不変 ) (1) 移転費用支出 : 従業員再配置の為に実際に発生した費用 操業停止期間に支給する従業員の給与と福利費 移転資産を臨時保管する為に発生した費用 資産移転据付費用とその他の移転関連費用 (2) 移転処分資産損失 : 現金化売却及び処理した各種資産の正味金額 ( 簿価 ) ) 処理過程で発生した税金費用等の支出 前述の公告において 移転補償収入より控除可能な支出の詳細は以下の 事例紹介 4 工場立退き補償金と企業所得税納税移転補償収入に対する企業所得税納税時点 1 移転計画は基本的に完了している 2 正常会計年度 (1 月 1 日 ~12 月 31 日 ) )以下の 2 項目が同時に充足された年度にて納税が必要となる 但し 移転期間は移転開始から満 5 年 ( 移転当年を含む ) が限度 また 政策性移転における関連移転収入 移転支出 移転資産税務処理 移転所得等の所得税徴収管理事項は 正常会計年度に関わる税務処理事項とは別に 単独で税務管理と計算処理を実施しなければならず 移転完了後に移転所得税清算処理を実施する 当年生産経営収入が移転前の年度の計画生産経営収入の 50% 以上を達成 移転開始 ( 移転期間 : 最長 5 年 ) 企業所得税額 = 移転収入 - 移転支出 移転完了 62

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 )その他清算費用 120 清算期間中の事務費 出張費 事例紹介 4 工場立退き補償金と企業所得税納税 E 社の企業所得税納税額 単位 : 千人民元 項目 金額 備考 移転補償収入 45,000 土地徴収備蓄協議書 に基づく 資産処分関連損失 31,606 1. 売掛金回収損失 1,630 1 年以上の未回収残高 2. 未収金回収損失 0 回収率 100% 3. 在庫売却損失 11,480 回収率 70% 4. 建物譲渡損失 3,584 簿価と評価額との差額 ( 産権証 無しの部分) 5. 固定資産譲渡損失 13,528 立退き補償金資産比較分析一覧より 6. 土地使用権譲渡損失 1,384 簿価と評価額との差額 ( 土地証 無しの部分) 清算費用 6,502 1. 清算人員給与 192 3 名 6ヶ月分 2. 清算人員社会保険 29 上記 3 名分 給与の40% で計算 3. 経済補償金 5,701 立退き補償金資産比較分析一覧より 4. コンサルティング費用 460 コンサルティング費用 会計監査費用 E 社は 移転補償金収入に対する企業所得税として 1,723 千元を納税した 清算期間損益合計 6,892 企業所得税 1,723 企業所得税 25% ( 註 )1 売掛金と在庫関連の損失は税務局の認可取得が前提 2E 社の税務上の ( 相殺可能な ) 累損はゼロ 華事例紹介 5 持分譲渡による合弁経営からの撤退当事者 ( 合弁 F 社 ) の会社概要と本事例の背景所在地 : 中西部業種 : 製造業設立 :2003 年 10 月従業員数 : 直接雇用社員 200 名会社情況等 : 格を摘発され 過去に遡及して税務調整を受ける ) 中日合弁企業の F 社は 某カーメーカー系列会社である日本 G 社が 60% を出資して設立 製品のほぼ全量を日本本社向けに輸出し 日本本社がこれを同カーメーカーの北米生産拠点向けに輸出していた ところが 2008 年に同製品の増値税輸出還付率が 0% に引き下げられたことから 以降 これに伴う増値税納税額 (= 輸出額 1.17 17% ー仕入額 17%) の自己負担を余儀なくされる 当該増値税額の輸出額への転嫁も叶わないことから 粗利益率が 17% 悪化 赤字経営に転落 加えて 2012 年 単一取引で赤字経営 を理由に地元税務局より移転価 結果 F 社はその存在意義を失い 2013 年 日本側出資者の G 社と H 社は合弁事業からの撤退を申し出 中国国内向け販売なら活路を見出せると主張する中国側出資者 I 社への 日本側出資持分の全額譲渡を決定した 63

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 )固定資産 26,420 資本金 25,668 事例紹介 5 持分譲渡による合弁経営からの撤退 当事者 (F 社 ) の出資持分譲渡前のBS 日本側二社の持分の中国 I 社への譲渡価格は1 元とした <(1) 合弁 F 社のB/S( 増資前 出資持分譲渡前 )> 単位 : 千人民元 借方 貸方 流動資産 13,949 流動負債 31,574 現預金 4,337 買掛金 3,388 売掛金 2,613 短期借入金 28,186 棚卸資産他 6,999 純資産 8,795 短期借入金 28,186 千元は G 社保証による中国内邦銀支店からの借入 これを保証履行し 全額 G 社が代位弁済することとした 移転価格税務調整により税務上の累損額はゼロ 代位弁済に伴う債務免除益は全額課税 (25%) 対象に 当該納税資金は中国 I 社からの増資金 8,000 千元により調達 過去利益が出ていた頃に二免三減享受 内資企業化に伴い要返納 有形固定資産 23,563 ( 日本 G 社 ) (15,401 ) 土地使用権他 2,857 ( 日本 H 社 ) (6,160 ) ( 中国 I 社 ) (4,107 ) 未処分利益 -16,873 23 資産計 40,369 負債及び純資産 40,369 華事例紹介 5 持分譲渡による合弁経営からの撤退 中国 I 社の増資引受け 増資手続きと増資後のBS F 社董事会の全会一致で中国 I 社への増資引受要請を決議 地元商務部門への増資申請 ~ 批准取得 中国 I 社からの増資金 8,000 千元のF 社への払込み 工商局でのF 社変更登記 ~ 新営業許可証取得 中国 I 社より8,000 千元の増資金払込み < 資金面での変動 > < 損益面での変動 > 現預金増 8,000 無し 0 <(2) 合弁 F 社のB/S( 増資後 )> 単位 : 千人民元 借方 貸方 流動資産 21,949 流動負債 31,574 現預金 12,337 買掛金 3,388 売掛金 2,613 短期借入金 28,186 棚卸資産他 6,999 純資産 16,795 固定資産 26,420 資本金 33,668 有形固定資産 23,563 ( 日本 G 社 ) (15,401 ) 土地使用権他 2,857 ( 日本 H 社 ) (6,160 ) ( 中国 I 社 ) (12,107 ) 未処分利益 -16,873 資産計 48,369 負債及び純資産 48,369 64 24

華鐘コンサルタントグループ(中国 日本資産計 41,322 負債及び純資産 41,322 華鐘コンサルタントグループ(中国 日本2014 年秋季セミナー ( 日本会場 ) 新時代に入る中国経済と再編過程の日系企業の諸課題 事例紹介 5 持分譲渡による合弁経営からの撤退 日本 G 社の借入金代弁 債務免除益課税後のBS 日本 G 社が短期借入金全額を代位弁済 < 資金面での変動 > 現預金減 -7,047 ( 債務免除益課税 ) <(3) 合弁 F 社のB/S( 借入金代弁 納税後 )> 単位 : 千人民元 借方 貸方 流動資産 14,902 流動負債 3,388 現預金 5,290 買掛金 3,388 売掛金 2,613 短期借入金 0 棚卸資産他 6,999 純資産 37,934 以降の年度利益と相殺可能 ( 最長 5 年 ) な税務上の繰損と債務免除益は相殺可能 F 社は過去の税務調整により税務上の繰損がゼロであったことから 債務免除益全額に対して企業所得税 (25%) の納税が発生した 固定資産 26,420 資本金 33,668 有形固定資産 23,563 ( 日本 G 社 ) (15,401 ) 土地使用権他 2,857 ( 日本 H 社 ) (6,160 ) ( 中国 I 社 ) (12,107 ) 未処分利益 4,266 < 損益面での変動 > 債務免除益 28,186 債務免除益課税 -7,047 未処分利益増 21,139 25 事例紹介 5 持分譲渡による合弁経営からの撤退 日本側持分の中国側への譲渡手続と譲渡後のBS 従業員との労働契約関係は基本的に不変ながら要事情説明 内資化に伴い過去に享受した外資優遇税制分を要返納 日本 G 社及びH 社の出資持分を中国 I 社に譲渡 < 損益面での変動 > < 資金面での変動 > 現預金減 -1,800 ( 税務恩典返還 ) 税務恩典返還 -1,800 未処分利益減 -1,800 <(4) 合弁 F 社のB/S( 出資持分譲渡後 )> 単位 : 千人民元 借方 貸方 流動資産 13,102 流動負債 3,388 現預金 3,490 買掛金 3,388 売掛金 2,613 短期借入金 0 棚卸資産他 6,999 純資産 36,134 合弁契約書の終了協議 内資企業定款作成 地元商務部門への申請 ~ 認可回答書取得 批准証書の取消 税務局 税関 外貨管理局からの内資転換同意取得 工商局での F 社変更登記 ~ 新営業許可証取得 固定資産 26,420 資本金 33,668 有形固定資産 23,563 ( 日本 G 社 ) (0 ) 土地使用権他 2,857 ( 日本 H 社 ) (0 ) ( 中国 I 社 ) (33,668 ) 未処分利益 2,466 資産計 39,522 負債及び純資産 39,522 65 26