Microsoft PowerPoint 【と畜場衛生管理高度化研修会】HACCPによる衛生管理について

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1.9.1 管理基準の遵守状況を連続的又は相当の頻度で確認をするためのモニタリングの方法を設定し その文書を作成すること 十分なモニタリング頻度を設定することまた 設定した理由を整理しておくこと モニタリングに関する全ての文書と記録は モニタリングを行う担当者及び責任者による

前文 この文書の最初の項では コーデックス規格委員会により採択された危害分析 重要管理点 (HACCP) システムの原則について説明している 第 2 項では適用の詳細は食品の取扱い状況によって異なる可能性があることを認識して このシステムの適用のための一般的なガイドラインを示している 1) HACC

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(*) ノロウイルス : 冬期に流行する人の感染性胃腸炎の原因ウィルスで 調理従事者がノロウイルスに感染していた場合に その人を介してノロウイルスに汚染された食品を食べたり または汚染されていた二枚貝を 生あるいは十分に加熱調理しないで食べることにより食中毒を起こす ( イ ) サルモネラ * 食中

1. 飼料安全をめぐる最近の情勢 (1) 安全確保の枠組みの変化 食の安全確保に関する国際的な考え方 フードチェーンアプローチ生産から消費までの全段階において 安全管理を徹底 リスク分析リスク評価 リスク管理 リスクコミュニケーションの3つのプロセスにより 事故を未然に防ぎ リスクを最小にする 上記

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の差については確認できないが 一般的に定温で流通している弁当の管理方法等についてアンケートにより調査した その結果 大部分の事業者が管理温度の設定理由として JAS 規格と同様に食味等の品質の低下及び微生物の繁殖を抑えることを挙げ 許容差は JAS 規格と同様に ±2 としていた また 温度の測定方

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個人情報保護法の3年ごと見直しに向けて

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4. 加熱食肉製品 ( 乾燥食肉製品 非加熱食肉製品及び特定加熱食肉製品以外の食肉製品をいう 以下同じ ) のうち 容器包装に入れた後加熱殺菌したものは 次の規格に適合するものでなければならない a 大腸菌群陰性でなければならない b クロストリジウム属菌が 検体 1gにつき 1,000 以下でなけ

4 奨励品種決定調査 (1) 奨励品種決定調査の種類ア基本調査供試される品種につき 県内での普及に適するか否かについて 栽培試験その他の方法によりその特性の概略を明らかにする イ現地調査県内の自然的経済的条件を勘案して区分した地域 ( 以下 奨励品種適応地域 という ) ごとに 栽培試験を行うことに

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システムの構築過程は図 1 に示すとおりで 衛生管理方針及び目標を決定後 HAC CP システムの構築から着手し その後マネジメントシステムに関わる内容を整備した 1 HACCP システムの構築本農場の衛生管理方針は 農場 HACC P の推進により 高い安全性と信頼を構築し 従業員と一体となって

規格基準食品衛生法に基づき 食品や添加物等について一定の安全レベルを確保するために定められた規格や基準で 規格基準に合わない食品等は製造 使用 販売等が禁止されています 寄生虫他の動物に寄生し栄養分をとり生活する生物であり 食中毒の原因となるものではアニサキスやクドア セプテンプンクタータなどがあり

項目 薬剤耐性 (AMR) 対策アクションプランについて 耐性菌の基礎知識 薬剤耐性モニタリング (JVARM) の成績 コリスチン耐性について 薬剤耐性菌のリスク分析 動物用医薬品の慎重使用について 2

手順書03

三重県新地震・津波対策行動計画(中間案)130308

平成 27 年 3 月 4 日農林水産省消費 安全局 平成 27 年度食品の安全性に関する有害化学物質及び有害微生物のサーベイランス モニタリング年次計画 1. 基本的な考え方食品安全行政にリスクアナリシスが導入され 科学に基づいた行政の推進が必要となっています このため 農林水産省は 食品の安全性

資料2発酵乳

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Transcription:

と畜場における衛生管理の高度化に, 向けた研修会 平成 27 年 10 月 14 日 ( 水 ) さいたま新都心合同庁舎 2 号館 5 階共用大会議室 と畜場における HACCP による 衛生管理 厚生労働省関東信越厚生局健康福祉部食品衛生課 1

程例HACCP( ハサップ ) とは 原材料の受入れから最終製品までの各工程ごとに 1 微生物 化学物質 金属の混入などの潜在的な危害要因を分析 特定 ( 危害要因の分析 : Hazard Analysis) した上で 2 危害の発生防止につながる特に重要な工程 ( 重要管理点 :Critical Control Point) を継続的に監視 記録する工程管理のシステム これまでの抜取検査に比べ より効果的に問題のある製品の出荷を未然に防ぐことが可能となるとともに 原因の追及を容易にすることが可能 * FAO/WHO 合同食品規格委員会 ( コーデックス委員会 ) により HACCP 適用のガイドラインが示されている 従来 抜取検査 方式工原 料 入荷 保管 加熱 冷却 包装 出荷 HACCP 方式 CCP の例 温度の管理 異物の検出 継続的な監視 記録 2

HACCP システムの 7 原則と手順 HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point) システムとその適用のため のガイドライン (Codex 委員会において 1993 年採択 1997 年 2003 年改訂 ) HACCPシステムの7 原則と手順 手順 1 HACCPチームの編成手順 2 製品の特徴の確認手順 3 製品の使用方法の確認手順 4 製造工程一覧図の作成手順 5 製造工程一覧図の現場での確認手順 6 ( 原則 1) 危害要因の分析 特定手順 7 ( 原則 2) 重要管理点の決定手順 8 ( 原則 3) 管理基準の設定手順 9 ( 原則 4) 重要管理点をモニタリングするシステムの設定手順 10 ( 原則 5) 管理基準から逸脱した時に取るべき改善措置の設定手順 11 ( 原則 6) HACCPが効果的に機能していることの検証手順の設定手順 12 ( 原則 7) 文書化及び記録保管の設定 3

危害要因分析と CCP の決定 HACCP 入門のための手引書 と畜 食肉処理編 < 一例 > トリミング工程の次に 枝肉検査工程 を設けて この工程を CCP とすると良い トリミング対象必須 : 糞便 消化管内容物 乳汁

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海外における HACCP 制度の導入状況 15

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HACCP 普及のこれまでの取組 18

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HACCP による衛生管理の基準の設定 ( と畜場 ) 平成 27 年 4 月 1 日施行 20

従来型基準と HACCP 導入型基準 ( と畜場 ) 21

HACCP による衛生管理の基準の設定 ( 食鳥 ) 平成 27 年 4 月 1 日施行 22

従来型基準と HACCP 導入型基準 ( 食鳥 ) 23

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http://www.mhlw.go.jp/file/06-seisakujouhou-11130500-shokuhinanzenbu/0000082982.pdf 26

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食肉の輸出促進と HACCP 29

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食肉の輸出について 36

食肉の輸出入 ( 公衆衛生関係 ) 日本 相手国 二国間交渉 輸出可能 相手国の求める衛生要件への合致 衛生証明書の発給 食品衛生法第 9 条 と殺 解体 脱羽 内臓摘出 分割 細切等の処理又は製造が 我が国と同等以上の基準に基づき 衛生的に行われていること 輸出国政府の発行する衛生事項が記載された証明書の添付 査察の実施 等 輸出国における食肉処理に関する衛生水準の同等性評価 輸入可能 37

SPS 協定 ( 衛生植物検疫措置の適用に関する協定 ) 国際貿易に対する障壁にならないことを条件に WTO 加盟国が人の健康と生命に係る保護措置をとる権利を確保 加盟国は 食品の安全性に係る措置を 上記目的を達するために必要な限度において科学的原則に基づき適用する 例 :HACCP 残留物質モニタリング 食品の安全性に係る措置が異なっていても 適切な保護のレベルが達成される場合は 同等のものと認められなければならない 例 : 食肉検査員の取扱い日本 : 地方自治体の獣医師米国 : 国の獣医師及び非獣医の検査員 38

輸出解禁までの流れ 書簡等による解禁要請 ( 農林水産省 ) 相手国当局からの質問票の送付 ( 動物衛生及び食品衛生 ) 相手国当局の現地調査 ( 食肉処理施設 農場等 ) 具体的な輸出条件の交渉 ( 動物衛生及び食品衛生 ) 二国間合意 輸出解禁 39

食肉 ( 牛肉 ) の輸出実態 輸出可能 二国間合意を締結して衛生証明書を要求する国 ( 米国 EU 香港 マカオ等 ) 二国間合意に基づく衛生証明書を要求しない国 ( カンボジア等 ) 輸出不可 二国間合意締結のため交渉中の国 ( オーストラリア 中国等 ) http://www.maff.go.jp/aqs/hou/require/index.html 平成 27 年 3 月現在 40

輸出に対する口蹄疫の影響 平成 22 年 4 月 20 日に宮崎県において口蹄疫の疑似患畜の一例目を確認 偶蹄類由来の食肉の衛生証明書の発給停止 ( 自粛 )( 平成 22 年 4 月 20 日付け事務連絡 ) 食肉輸出の再開 H22.4: 香港 ( 牛肉 ) H24.4: カナダ ( 牛肉 ) H22.5: 香港 ( 豚肉 ) H24.8: 米国 ( 牛肉 ) マカオ ( 牛肉 ) 輸出再開は各国との個別協議 41

輸出の留意点 輸出条件は国によって異なり 衛生要件を求められた場合はその取扱いについて各自治体食品衛生主管部 ( 局 ) へ通知している 必要に応じて相手国の査察を受ける ( 過去の査察状況 ) 米国 :1 回 / 年タイ :1 回 /2 年シンガポール : 新規施設認定時 ( 平成 24 年度以降査察を実施した国 ) 牛肉 : シンガポール メキシコ 米国 フィリピン 豚肉 : シンガポール 相手国の輸出条件を満たさない食肉を輸出した場合 当該施設のみならず日本全体の輸出が停止する場合がある 42

食肉の輸出要件等 ( 厚労省査察を要する国 ) 輸出先国畜種施設数主な輸出要件 施設等認定者衛生証明書管理者 施設等の主な登録要件 米国牛肉 9 施設認定衛生証明書の添付 厚生労働省 HACCP 導入 カナダ牛肉 7 施設認定衛生証明書の添付 厚生労働省 HACCP 導入 牛肉 10 施設認定衛生証明書の添付 厚生労働省 HACCP 導入 香港 豚肉 95 鶏肉 67 施設選定衛生証明書の添付 都道府県等 - この他に 農林水産省の管轄する家畜衛生要件がある http://www.maff.go.jp/aqs/hou/exguuteirui2.html 43 平成 27 年 3 月現在

食肉の輸出要件等 ( 厚労省査察を要する国 ) 輸出先国畜種施設数主な輸出要件 施設等認定者衛生証明書管理者 施設等の主な登録要件 牛肉 10 施設認定 衛生証明書の添付 シンガポール政府都道府県等 HACCP 導入 シンガポール 豚肉 4 施設認定 衛生証明書の添付 シンガポール政府都道府県等 HACCP 導入 残飯を給与されていないこと - 施設認定 厚生労働省 EU 牛肉 3 衛生証明書の添付 都道府県等及び動物検疫所 HACCP 導入 この他に 農林水産省の管轄する家畜衛生要件がある 平成 27 年 3 月現在 44

日本からの牛肉の輸出 ( 対米 対加 対香港 対シンカ ホ ール 対 EU) ピッシングを行っていない SRM 除去 HACCP による衛生管理 指名検査員による衛生証明書の発給等 南九州畜産興業 ( 株 ) 末吉とちく場 K-1 ( 米 HK SG) ( 株 ) 阿久根食肉流通センター K-3 ( 米 加 HK SG EU) ( 株 ) 岩手畜産流通センター I-1 ( 米 加 HK SG) ( 株 ) 群馬県食肉卸売市場 G-1( 米 加 HK SG EU) ( 株 ) 熊本畜産流通センター KU-2 ( 米 加 HK SG) 飛騨食肉センター GI-1(HK EU) ( 株 ) ミヤチク都農工場 M-2 ( 米 HK SG) ( 株 ) ミヤチク高崎工場 M-1 ( 米 加 HK SG) ( 株 )JA かごしま南薩工場 K-4 ( 米 加 HK SG) サンキョーミート ( 株 ) 有明ミート工場 K-2 ( 米 加 HK SG EU) ( 平成 27 年 5 月 14 日現在 ) 45

対米輸出食肉施設認定重要点 1 と畜場等は 対米輸出食肉の種類以外の家畜をとさつ 解体及び分割する施設完全に区画されていること 食肉処理場はと畜場に併設され とさつ 解体から分割までが一貫して行われること 4646

対米輸出食肉施設認定重要点 2 食品由来の疾患の原因となる病原微生物の削減を目的として HACCP を導入すること 衛生に関する標準作業手順書を文書化し 処理の手順 その実施責任を明確化し より確実な衛生管理を実施すること = ゼロトレランス ( 糞便 消化管内容物 乳汁 ) の実行 病原微生物の主要な汚染経路である糞便汚染に関する処理工程管理が適切であるか検証するために 糞便汚染の優れた指標である大腸菌の検査を実施すること 生体搬入からと畜までの間 動物福祉に配慮すること 47

認定の要件及び認定後の事務 ( 食肉衛生検査所 ) 厚生労働省が あらかじめ都道府県知事等の推薦を受けて対米輸出食肉を検査する検査員として指名したと畜検査員 ( 指名検査員 ) により 獣畜及び食肉についての検査 指名検査員よると畜場等の衛生管理衛生の適正な実施の確認 指名検査員による SSOP HACCP システムの検証 サルモネラ検査の実施 残留物質に関するモニタリングの実施 ( 月 1 回 ) 食肉衛生検査証明書の発行 検査結果及び輸出実績の厚労省への報告 ( 月 1 回 ) 48

対香港輸出食肉施設認定追加要件 30 か月齢超の牛由来の牛肉を輸出するために必要な体制 ( 区分管理マニュアルなど ) が整備されていること 対 EU 輸出食肉施設認定追加要件 より厳しい動物福祉要件を順守すること 施設は 工程管理が適切であるか検証するために 一般生菌数 腸内細菌科菌群及びサルモネラ属菌の検査を実施すること より多くの検査項目 検体について残留物質モニタリング検査を実施すること 49

対シンガポール輸出食肉 シンガポール政府 (AVA) が施設を認定する 施設は 管轄自治体 厚生労働省を経由して AVA へ必要書類 ( 英語 ) を提出 AVA が書類審査及び必要に応じて現地調査を実施し 施設を認定 地方厚生局は牛肉輸出施設に対し 月 1 回査察を実施する 以前は 30 か月齢未満の牛肉しか輸出できなかったが 平成 26 年 3 月 28 日付けで要領が改正され 月齢制限が撤廃された また 月齢によるナイフの使い分けも不要となった 牛肉については 家畜保健衛生所による出生証明書の添付が不要となった 50

認定後の事務等 厚生労働省 ( 厚生局 ) による月 1 回の査察 ( と畜場等及び食肉衛生検査所 ) FSIS( 米国農務省食品安全検査局 ) による査察 ( 概ね年 1 回 ) 使用器具や各作業工程の衛生管理状況をチェック 51

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