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はじめに 本演題発表に関連して 開示すべき利益相反関係にある企業等はありません これまでの臨床や研究 PMDAの新薬承認審査 ワーキンググループ業務の経験に基づき 個人の考えとして発表するものです 公開情報をもとに説明しますが 職務上の守秘義務により ご説明出来ない場合もあります 質問 議論は大歓迎

1. 研究の名称 : 芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍の分子病理学的研究 2. 研究組織 : 研究責任者 : 埼玉医科大学総合医療センター病理部 准教授 百瀬修二 研究実施者 : 埼玉医科大学総合医療センター病理部 教授 田丸淳一 埼玉医科大学総合医療センター血液内科 助教 田中佑加 基盤施設研究責任者

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ごあいさつ バイオシミラーの課題 バイオ医薬品は 20 世紀後半に開発されて以来 癌や血液疾患 自己免疫疾患等多くの難治性疾患に卓抜した治療効果を示し また一般にベネフィット リスク評価が高いと言われています しかしその一方で しばしば高額となる薬剤費用が 患者の経済的負担や社会保障費の増大に繋がる

報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効

1. Caov-3 細胞株 A2780 細胞株においてシスプラチン単剤 シスプラチンとトポテカン併用添加での殺細胞効果を MTS assay を用い検討した 2. Caov-3 細胞株においてシスプラチンによって誘導される Akt の活性化に対し トポテカンが影響するか否かを調べるために シスプラチ

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

本日の内容 日本の個別化医療関連政策について コンパニオン診断薬 (CDx) に関する海外のガイダンス等について PMDA の CDx に対する取り組みについて CDx の審査について 注意 本講演内容は 講演者の個人の見解に基づきまとめられたものであり 医薬品医療機器総合機構としての公式の見解を示

FDAの 対 応 :Critical Path Initiative 2004 年 開 始 産 官 学 の 連 携 により 科 学 技 術 の 進 展 を 医 薬 品 開 発 につな げる 際 の 多 様 な 課 題 の 解 決 を 目 指 すプログラム 2006 年 有 効 性 及 び 安 全 性

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皮的肺生検 ) で遺伝子変異が特定できる可能性がある場合に 血液検査後に 気管支鏡検査 ( または経皮的肺生検 ) を受けたい と回答したのは 130 名 (87.8%) でした 確定診断の検査時にて辛い思いをされた 92 名の方においても 82 名 (89.2%) が再度その辛い思いをした検査を受

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ともに 申請者が承認審査のスケジュールに沿って法令上求められる製造体制を整備することや承認後円滑に医療現場に提供するための対応が十分になされることで 更なる迅速な実用化を促すものである この制度では 原則として新規原理 新規作用機序等により 生命に重大な影響がある重篤な疾患等に対して 極めて高い有効

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学位論文の要約 免疫抑制機構の観点からの ペプチドワクチン療法の効果増強を目指した研究 Programmed death-1 blockade enhances the antitumor effects of peptide vaccine-induced peptide-specific cyt

解禁日時 :2019 年 2 月 4 日 ( 月 ) 午後 7 時 ( 日本時間 ) プレス通知資料 ( 研究成果 ) 報道関係各位 2019 年 2 月 1 日 国立大学法人東京医科歯科大学 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 IL13Rα2 が血管新生を介して悪性黒色腫 ( メラノーマ ) を

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革新的がん治療薬の実用化を目指した非臨床研究 ( 厚生労働科学研究 ) に採択 大学院医歯学総合研究科遺伝子治療 再生医学分野の小戝健一郎教授の 難治癌を標的治療できる完全オリジナルのウイルス遺伝子医薬の実用化のための前臨床研究 が 平成 24 年度の厚生労働科学研究費補助金 ( 難病 がん等の疾患

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平成 28 年 12 月 12 日 癌の転移の一種である胃癌腹膜播種 ( ふくまくはしゅ ) に特異的な新しい標的分子 synaptotagmin 8 の発見 ~ 革新的な分子標的治療薬とそのコンパニオン診断薬開発へ ~ 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 髙橋雅英 ) 消化器外科学の小寺泰


1. ストーマ外来 の問い合わせ窓口 1 ストーマ外来が設定されている ( はい / ) 上記外来の名称 対象となるストーマの種類 7 ストーマ外来の説明が掲載されているページのと は 手入力せずにホームページからコピーしてください 他施設でがんの診療を受けている または 診療を受けていた患者さんを

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はいたっく2012-6

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性

資料 4 臨床側が目指すゲノム医療 (TOP-GEAR プロジェクト ) 国立がん研究センター企画戦略局長 同 中央病院 副院長 ( 研究担当 ) 乳腺 腫瘍内科 藤原 康弘 National Cancer Center Hospital

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資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

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1 分子標的治療薬概論 分子生物学の進歩により, がんの特性が徐々に明らかになるにつれ, がん薬物療法における新しい抗悪性腫瘍薬の開発戦略は大きく変わってきている. 本邦においても 2001 年に CD20 に対する抗体であるリツキシマブが B 細胞リンパ腫の治療薬として認可されて以来, 様々な分子

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 佐藤雄哉 論文審査担当者 主査田中真二 副査三宅智 明石巧 論文題目 Relationship between expression of IGFBP7 and clinicopathological variables in gastric cancer (

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

第18回抗悪性腫瘍薬開発フォーラム 次世代テクノロジーは抗がん剤開発に何をもたらすか? ~分子生物学的臨床開発基盤構築に向けて~

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 大道正英 髙橋優子 副査副査 教授教授 岡 田 仁 克 辻 求 副査 教授 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent trans

研究から医療へ より医療への実利用が近いもの ゲノム医療研究推進ワーキンググループ報告書 (AMED) 臨床ゲノム情報統合データベース公募 対象疾患の考え方の方向性 第 1 グループ ( 主に を目指す ) 医療への実利用が近い疾患 領域の着実な推進 単一遺伝子疾患 希少疾患 難病 ( 生殖細胞系列

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ラパリムス錠 1 mg 製造販売承認申請書添付資料 第 2 部 ( モジュール 2) 2.2 緒言 ノーベルファーマ株式会社

するものであり 分子標的治療薬の 標的 とする分子です 表 : 日本で承認されている分子標的治療薬 薬剤名 ( 商品の名称 ) 一般名 ( 国際的に用いられる名称 ) 分類 主な標的分子 対象となるがん イレッサ ゲフィニチブ 低分子 EGFR 非小細胞肺がん タルセバ エルロチニブ 低分子 EGF

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 小川憲人 論文審査担当者 主査田中真二 副査北川昌伸 渡邉守 論文題目 Clinical significance of platelet derived growth factor -C and -D in gastric cancer ( 論文内容の要旨 )

要望番号 ;Ⅱ-286 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 33 位 ( 全 33 要望

2. PleSSision( プレシジョン ) 検査の内容について 網羅的ながん遺伝子解析とは? 月 木新患外来診療中 現在 がん は発症臓器 ( たとえば肺 肝臓など ) 及び組織型( たとえば腺がん 扁平上皮がんなど ) に基づいて分類され 治療法の選択が行われています しかし 近年の研究により

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10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4

2. 検討 ~ 医療に関する事故の特殊性など (1) 医師等による医療行為における事故 医師等が患者に対してどのような医療行為を施すべきかという判断は 医師等の医学的な専門知識 技能に加え 医師等の経験 患者の体質 その時の患者の容態 使用可能な医療機器等の設備等に基づきなされるものである ( 個別

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

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2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

中医協総 再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて 再生医療等製品の保険適用に係る取扱いについては 平成 26 年 11 月 5 日の中医協総会において 以下のとおり了承されたところ < 平成 26 年 11 月 5 日中医協総 -2-1( 抜粋 )> 1. 保険適


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ゲノム解析を取り巻く現状等 (1) 1 人分の全ゲノム解析に要する時間及び費用 時間費用 2003 年 * 13 年間 30 億ドル 2007 年 * 2か月 100 万ドル 2014 年 # 1 週間約 15 万円 出典 )* 水島 - 菅野純子 菅野純夫 次世代シークエンサーの医療への応用と課題

一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

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公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研究事業 ( 平成 28 年度 ) 公募について 平成 27 年 12 月 1 日 信濃町地区研究者各位 信濃町キャンパス学術研究支援課 公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研

【参考資料1】結核菌病原体サーベイランスシステムと現状

関係があると報告もされており 卵巣明細胞腺癌において PI3K 経路は非常に重要であると考えられる PI3K 経路が活性化すると mtor ならびに HIF-1αが活性化することが知られている HIF-1αは様々な癌種における薬理学的な標的の一つであるが 卵巣癌においても同様である そこで 本研究で

臨床評価とは何か ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構医療機器審査第一部方眞美


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33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

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薬食審査発第 号平成 19 年 9 月 28 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課長 国際共同治験に関する基本的考え方について 従来 我が国においては ICH-E5 ガイドラインに基づく 外国臨床データを受け入れる際に考慮すべき民族的要因について

GISTは 異なる分子サブセットを有する腫瘍の異種グループから構成されます KIT 変異が最も多く 続いてPDGF 受容体 α 変異が多くなっています KITおよびPDGF 受容体の変異で イマニチブ感受性 スニチニブ感受性 イマニチブ耐性 並びにスニチニブ耐性の疾患タイプを見つけることができます

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2. ポイント EGFR 陽性肺腺癌の患者さんにおいて EGFR 阻害剤治療中に T790M 耐性変異による増悪がみられた際にはオシメルチニブ ( タグリッソ ) を使用することが推奨されており 今後も多くの患者さんがオシメルチニブによる治療を受けることが想定されます オシメルチニブによる治療中に約


先進国における希少疾患対策の分析 *国際連携体制*

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企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 都賀稚香 / ノバルティスファーマ株式会社オンコロジー早期臨床開発部 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム 2013 年 11 月 29 日

人は自分自身については暗闇の中にいるのも同然です 自分を知るには 他人の力が必要なのです カール グスタフ ユング 2 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

がんをよく知ることが個別化医療への一歩 がんは希少フラクションの集合体 患者ごとに分子背景が異なる 同じがんのタイプにおいても, 分子バリエーションは多種多様 組織学的分類 分子学的分類 ( 現状 ) 科学的知見 技術の発展に伴う更なる分類が必要 薬剤への反応性が異なる 同じ患者のがん組織においても, 特性が異なるがん細胞が存在する 総合的なドライバー分子シグナル伝達系の阻害が必要 希少フラクションひとつひとつのメカニズムを詳細に解明することが治療薬開発の最大のヒント 患者個々への治療選択肢の提示が, 最終的に多くの患者を救うことになる 3 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

Response prediction biomarkers and targeted cancer drug development stratification Drives: Improved patient benefit because tumors are uniquely dependent on the drug target Increased probability of success by enriching studies for likely responders and excluding nonresponders Maximal benefits to payers with drugs used only in patients likely to benefit Faster time to market with lower development cost through smaller studies with stronger signals personalization 4 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

臨床試験における個別腫瘍組織の理解 投与前 投与中 病勢進行時 新鮮腫瘍生検 Sampling A Sampling B Sampling C 各時点での腫瘍組織から得られる情報 Sampling A: Sampling A vs B: Sampling C: 患者選択のための標的分子の有無臨床アウトカムとの比較による効果予想因子 ( 初期耐性の解明も含む ) 薬動力学のモニタリング 治験終了時の患者の腫瘍特性獲得耐性因子の同定 5 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

次世代シーケンス技術によるがんドライバー遺伝子研究のワークフロー Foundation Medicine solution: 遺伝子解析結果をサイトに報告 6 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

Frequency of genetic alteration 患者個々の腫瘍を詳しくプロファイリング (melanoma の例 ) ドライバー遺伝子 PI3K inhibitor (BYL719) 併用治療の可能性への期待 製薬会社 A MET inhibitor (INC280) 製薬会社 B 患者個々の結果 7 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

Many a little makes a mickle できることから着実に / 弊社の取り組み 標的分子による患者選択を用いた臨床試験数 病勢進行時を含む, 新鮮腫瘍生検数 標的分子による患者選択なし サイトへの遺伝子解析結果報告数 一つの臨床試験だけではない患者ベネフィット 8 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

一つの臨床試験だけではない患者ベネフィットの最大化 ( バイオマーカーの実用化 ) Step 1 Gene A Compound A Gene B Compound B Gene C Compound C Gene mutational profile Step 2 Compound A Compound B Compound C Step 3 Compound A Compound B Compound C 9 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

一つの臨床試験だけではない患者ベネフィットの最大化 ( バイオマーカーの実用化 ) Step 1 Gene A Compound A Gene B Compound B Gene C Compound C Gene mutational profile Step 2 Compound A Compound B Compound C Step 3 Compound A Compound B Compound C 10 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

現状 : 一つの標的分子に対して, 一つのコンパニオン診断薬を同時申請 コンパニオン診断薬等とは 特定の医薬品の有効性又は安全性の向上等の目的で使用する次のいずれかに該当するものであって 当該医薬品の使用に不可欠な体外診断用医薬品又は医療機器 ( 単に疾病の診断等を目的とする体外診断用医薬品又は医療機器を除く ) であること (1) 特定の医薬品の効果がより期待される患者を特定するための体外診断用医薬品又は医療機器 (2) 特定の医薬品による特定の副作用について それが発現するおそれの高い患者を特定するための体外診断用医薬品又は医療機器 (3) 特定の医薬品の用法 用量の最適化又は投与中止の判断を適切に実施するために必要な体外診断用医薬品又は医療機器 ( 厚生労働省通知 July 1, 2013) 11 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

一つの臨床試験だけではない患者ベネフィットの最大化 ( バイオマーカーの実用化 ) Step 1 Gene A Compound A Gene B Compound B Gene C Compound C Gene mutational profile Step 2 Compound A Compound B Compound C Step 3 Compound A Compound B Compound C 12 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

今後の期待 : 次世代シークエンス技術による診断確立 イルミナ社の次世代シークエンサー MiSeqDx システム及び, MiSeqDx 嚢胞性線維症 139 変異解析 MiSeqDx 嚢胞性線維症臨床シーケンス解析 および MiSeqDx ユニバーサルキットについて FDA 市販前認可を受けた MiSeqDx 嚢胞性線維症 139 変異解析は 嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子 (CFTR) 遺伝子における 139 の臨床的に意味のある病因性突然変異および多様体変異の同時検出ができる 複数の標的分子に対して, 網羅的なコンパニオン診断薬を提供できれば, 患者ベネフィットの最大化に繋がるのではないだろうか? 13 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

次世代シークエンス技術による患者及び医療ステークホルダーへのベネフィット 患者 : 適切な治療の選択それによる副作用の軽減 臨床医 : 患者個々の適正な治療プランの選択のためのデータを入手 NGS comprehensive gene profiling 行政 : 国民の健康 ( 効果の得られない患者への投与回避 ) 日本におけるがん患者の背景把握医療費の軽減 - 治療薬開発 承認の効率化 - 診断薬の保険償還 製薬会社 : データに基づいた適切な患者のための適正な薬剤の効率的な開発 アカデミア : 網羅的な疫学データによる新たなシーズの発見 14 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

現状 : 産学共同のモデル CDx A NGS Academia A Pharma A NGS Targeted mol. assay L CDx D CDx B CDx C NGS Panel X Targeted mol. assay Y Academia B Academia C Pharma B Pharma C Targeted mol. assay M NGS panel Targeted mol. assay M CDx E CDx F Targeted mol. assay Z Academia D Pharma D Targeted mol. assay Z CDx G 15 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

現状 : 産学共同のモデル ( 弊社臨床試験の一例 ) Case 1 Gene profiling at site Re-analyzed under clinical qualification - NGS home brew assay - Research use assay - Commercial available companion diagnostics Clinical trial Case 2 Gene profiling at site Same assay qualified for clinical grade Clinical trial 16 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

すぐにでも始めたい新たな産官学連携 Cancer Research UK Stratified Medicine Program もありますので, それを基に新たな連携臨床試験の提案を用意していましたところ 17 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

Lung Cancer Master Protocol driven by FOCR (Friends Of Cancer Research) Master Protocol Nov 21, 2013 FOCR announcement より改変 Common broad platform CLIA biomarker profiling (Foundation Medicine) Non-match patients Anti-PD-L1 PIK3CA mut CCND1, Cdk6 ampl, CDKN2 del, mut FGFR ampl, mut, fusion c-met expr CT PI3Ki CT CDK4/6i CT FGFRi CT HGFi E +CT +E Endpoint (Interim PFS) OS Endpoint (Interim PFS) OS Endpoint (Interim PFS) OS CT=chemotherapy (docetaxel or gemcitabine), E=erlotinib Endpoint (Interim PFS) OS FDA/NCI, 医療機関, 製薬会社 5 社 (5 薬剤 ) との連携 Phase II/III 試験 18 第 3 回がん新薬開発合同シンポジウム企業側からみた希少フラクションスクリーニングに関する考え方 Toga W Nov 29, 2013

すぐにでも始めたい新たな産官学連携 人は自分自身については暗闇の中にいるのも同然です 患者が自分の病態を知るには 私たちの結束と貢献が必要なのです