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Transcription:

IFN Response Watcher (for RNAi experiment) 説明書 v201111

哺乳動物細胞などでは 長い二本鎖 RNA(dsRNA) がインターフェロン応答を誘導し 図 1 に示す二つの経路が活性化されることで非特異的な転写の抑制が起こることが知られていました RNAi 実験に用いられる sirna(short interfering RNA) は短い dsrna を使用することにより インターフェロン応答を回避し 特異的な遺伝子発現抑制 ( ノックダウン ) を可能にしています しかしながら 2003 年に Sledz ら 1) Bridge ら 2) が相次いで sirna や shrna(short hairpin RNA) がインターフェロン応答を誘導する可能性を報告しました 今後 実験によっては sirna や shrna 導入で起こった遺伝子抑制インターフェロン応答によるものではないことの確認が必要となるかもしれません 活性化 dsrna 活性化 PKR 2-5AS リン酸化 合成 アポト シス elf2 α 2-5A 活性化 翻訳阻害 RNase L mrna 分解 図 1. 長い dsrna の導入により インターフェロン応答として知られる二つの経路が活性化される PKR の活性化は翻訳因子をリン酸化することによって翻訳を阻害し また 2-5AS により RNase L が mrna を非特異的に分解する I. 製品説明 本製品は リアルタイム RT-PCR によって インターフェロン応答を検出するためのプライマーセットです インターフェロン応答で up-regulate すると言われている human STAT1 遺伝子と human OAS1 遺伝子 および補正用の β-actin 遺伝子を検出するためのプライマーが含まれています また コントロール実験用に インターフェロン応答を誘導するために誘導剤として polyic も含まれています ( 注意 ) 本製品の使用には 別途 sirna 導入試薬 (Trans IT-TKO 等 ) RNA 抽出用試薬 逆転写反応用試薬 (PrimeScript RT reagent Kit(Perfect Real Time) 等 ) リアルタイム PCR 装置 (Thermal Cycler Dice Real Time System II 等 ) などが必要です なお 本製品の各プライマーは SYBR Premix Ex Taq (Tli RNaseH Plus)( 製品コード RR420A) に最適化されていますので リアルタイム PCR にはこのキットを使用してください タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 2

II. 内容 (100 反応分 ) 1. human stat1 Primer Mix( 各 10 μm) 50 μl 2. human oas1 Primer Mix( 各 10 μm) 50 μl 3. human β-actin Primer Mix( 各 10 μm) 50 μl 4. polyic(42 ng/μl) 100 μl III. 保存 20 適切に保存し 受取り後 2 年を目途にご使用ください IV. プロトコール 24 well-plate を使用する場合のプロトコールを示します 異なるプレートを用いる場合は サイズに応じてスケールアップまたはスケールダウンしてください ここでは sirna 導入試薬として TransIT-TKO ( 製品コード MIR2154) を 逆転写反応用試薬として PrimeScript RT reagent Kit (Perfect Real Time)( 製品コード RR037A) を リアルタイム PCR 装置として Thermal Cycler Dice Real Time System II を使用しましたが これら以外の試薬 機器を使用しても実験を行うことは可能です 詳しくはそれぞれの製品の取扱説明書をご参照ください なお リアルタイム PCR 用試薬には SYBR Premix Ex Taq (Tli RNaseH Plus)( 製品コード RR420A) を使用してください A. 細胞の準備本実験には 293 細胞や HeLa 細胞など さまざまなヒト由来細胞が利用できます 1)siRNA 導入の 24 時間前に 細胞をプレートに播く 多くの細胞では sirna 導入時の細胞密度が 60 ~ 80% のとき導入効率が最大となるが 細胞ごとに条件を検討することで最高の結果が得られる 2) 一晩培養する 3) 培地を取り除き 250 μl の抗生物質を含まない培地に交換する B.siRNA の導入 1) 滅菌チューブに 50 μl の無血清培地と 2 μl の TransIT-TKO を加え ボルテックスでよく混和する 無血清培地は Opti-MEM I RPMI 1640(Gibco BRL) が適している 多くの細胞では Trans IT-TKO は 2 μl が適当であるが 細胞ごとに 1 ~ 4 μl の間で条件を検討することで最高の結果が得られる 2) 室温で 5 ~ 20 分静置する 3) 1 μl の 3 μm sirna ストックあるいは 1 μl の polyic を加え ピペッティングで穏やかに混合する 4) 室温で 5 ~ 20 分静置する 5)TransIT-TKO /sirna 混合溶液を細胞に滴下する 6) 48 時間培養を行う C.total RNA の調製 RT-PCR 法に用いる RNA サンプルは 通常少量の RNA があればよい場合が多いので簡便な精製法が用いられることもありますが できれば GTC 法 ( グアニジンチオシアネート法 ) 等で高純度に精製した RNA を用いることをお勧めします 培養細胞や組織サンプルからの高純度 total RNA の調製には スピンカラムタイプの NucleoSpin RNA II( 製品コード 740955.10/.50/.250) や AGPC 法の簡便化試薬である RNAiso Plus( 製品コード 9108/9109) が便利です RNA サンプルは 最終的に滅菌蒸留水または TE Buffer 溶液となるように調製してください タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 3

D. 検出 ( リアルタイム RT-PCR) PrimeScript RT reagent Kit (Perfect Real Time) および SYBR Premix Ex Taq (Tli RNaseH Plus) を用いてリアルタイム RT-PCR によりサンプル間の STAT1 および OAS1 の mrna 量を比較します このとき β-actin の mrna 量で補正します 詳しい方法については PrimeScript RT reagent Kit (Perfect Real Time) および SYBR Premix Ex Taq (Tli RNaseH Plus) のプロトコールを参照してください D-1.RNA サンプルの希釈吸光度から濃度を概算し 10 ng/μl になるように希釈します また 検量線を作成するためにひとつのサンプル (polyic 導入サンプルが適当 ) については 100 ng/μl 10 ng/μl 1 ng/μl 100 pg/μl 10 pg/μl 1 pg/μl の系列希釈を作製してください D-2. 逆転写反応 1. 下記に示す PCR 反応液を氷上で調製する RNA サンプル以外のコンポーネントを必要本数 +α 調製し マイクロチューブに分注後 RNA サンプルを添加すると良い < 1 反応あたり> 試薬 使用量 最終濃度 ( または添加量 ) 5 PrimeScript Buffer * 1 2 μl 1 Random 6 mers(100 μm) * 1 0.5 μl 50 pmol PrimeScript RT Enzyme Mix I * 1 0.5 μl total RNA RNase Free dh2o * 1 Total 10 μl * 2 * 1:PrimeScript RT reagent Kit (Perfect Real Time) に含まれています * 2: 逆転写反応は 必要に応じてスケールアップすることも可能です 10 μl の反応液で逆転写できるのは およそ 500 ng までの total RNA です 2. 逆転写を行う 37 15 分 ( 逆転写反応 ) 85 5 秒 ( 逆転写酵素を熱失活させる ) 4 D-3. リアルタイム PCR 反応 1. 下記に示す PCR 反応液を氷上で調製する < 1 反応あたり> 試薬 使用量 最終濃度 ( または添加量 ) SYBR Premix Ex Taq (Tli RNaseH Plus)(2 ) 12.5 μl 1 Primer Mix(stat1 or osa1 or β-actin) 0.5 μl 0.2 μm template(cdna 溶液 ) 2 μl dh2o 10 μl Total 25 μl タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 4

2. 反応を開始する Thermal Cycler Dice Real Time System にセットし 反応を開始する Stage 1: 初期変性 Hold 95 30 秒 Stage 2:PCR 反応 Repeat:40 times 95 5 秒 60 30 秒 Stage 3:Melt Curve 3. 反応終了後 解析を行う 反応終了後 増幅曲線と融解曲線を確認し 定量を行う場合は検量線を作成する タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 5

VI. 実験例 1)24 well plate に 293 細胞を準備しておき Trans IT-TKO を使用して TaKaRa sirna design support system で設計し合成した GAPDH を標的とする sirna または 1 μi polyic を細胞に導入した このとき ネガティブコントロールとして RNA を加えないサンプルも用意した 2)48 時間培養を行った 3) 各細胞サンプルから total RNA を調製し プロトコールに従って STAT1 OAS1 および β-actin の mrna 量を定量した また Perfect Real Time サポートシステムで検索したプライマーを用いて GAPDH の mrna も定量した それぞれの β-actin の値で補正し サンプル間で比較した GAPDH 遺伝子発現量 STAT1 遺伝子発現量 (IFN 応答 ) OAS1 遺伝子発現量 (IFN 応答 ) それぞれの値は β-actin の mrna 量で補正されている polyic により IFN 応答が誘導され STAT1 と OAS1 の発現が上昇している GAPDH を標的とする sirna を導入した細胞では GAPDH ノックダウンは起こっているが インターフェロン関連遺伝子の発現上昇は確認されなかった タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 6

VII. 参考文献 1)Activation of the interferon system by short-interfering RNAs. (2003) Nat Cell Biol. 5 (9): 834-839. 2)Induction of an interferon response by RNAi vectors in mammalian cells. (2003) Nat Genet. 34 (3): 263-264. VIII. 関連製品 TransIT-TKO ( 製品コード MIR2154/MIR2150/MIR2155/MIR2156) PrimeScript RT reagent Kit (Perfect Real Time)( 製品コード RR037A/B) SYBR Premix Ex Taq (Tli RNaseH Plus)( 製品コード RR420A/B) Thermal Cycler Dice Real Time System II( 製品コード TP900/TP960) NucleoSpin RNA II( 製品コード 740955.10/.50/.250) RNAiso Plus( 製品コード 9108/9109) RNAi Training Kit( 製品コード 3710) RNAi 実験の基本操作に慣れていただくためのキットです human GAPDH をターゲットとしています sirna 合成受託タカラバイオホームページ上で sirna 配列自動デザインシステム [sirna Design Support System] をご利用ください 簡単に合成 sirna をご注文いただけます Perfect Real Time サポートシステム * (http://www.takara-bio.co.jp/realtime/) *: ヒト マウス ラット イヌ ウシ ニワトリの RefSeq に対してリアルタイム RT- PCR 用プライマーが設計済みです ( ご注文によりカスタム合成してお届けします ) TransIT-TKO は Mirus Bio 社の製品です IX. 注意 本製品は研究用として販売しております ヒト 動物への医療 臨床診断用には使用しないようご注意ください また 食品 化粧品 家庭用品等として使用しないでください タカラバイオの承認を得ずに製品の再販 譲渡 再販 譲渡のための改変 商用製品の製造に使用することは禁止されています SYBR は Molecular Probe Inc. Smart Cycler は Cepheid 社の登録商標です その他 本説明書に記載されている商品名などは 特に記載がなくても各社の商標または登録商標です ライセンスなどに関する最新の情報は弊社ウェブカタログをご覧ください タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 7

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