検診を指導した先生 青木基彰 東京産婦人科医会副会長 大橋克洋 東京産婦人科医会副会長 大和田 操 女子栄養大学大学院教授 落合和彦 検査の方法とシステム 検査は 東京都内の新生児を対象に 1 昭和 年月から 実施された その後 検査料が公費化され 1年より国 東京 都による公費検査として 下図のシステムで実施されている 検査の対象疾患は 1年度はガスリー法によるフェニルケト ン尿症とホモシスチン尿症を実施していたが 16年度から前記 東京産婦人科医会副会長 2疾患に加えてメープルシロップ尿症 ガラクトース血症 ペイゲ 北川照男 ン法 ボイトラー法 を追加 そして1年度からヒスチジン血 日本大学名誉教授 税所純敬 症を含めた疾患のスクリーニングを行っている また 10年 東京医科歯科大学 3月からはクレチン症 先天性甲状腺機能低下症 そして1 平 下澤和彦 成元 年1月からは副腎過形成症のスクリーニングも公費化され 東京医科歯科大学講師 杉原茂孝 東京女子医科大学教授 豊浦多喜雄 東京医科歯科大学講師 正岡直樹 実施されている なお 13年度より ヒスチジン血症がスクリー ニングから除外された 検査で異常が発見された新生児は 駿河台日本大学病院小児科 などで確定診断され 治療と指導が行われている 東京産婦人科医会常務理事 町田利正 東京産婦人科医会会長 村田光範 東京女子医科大学名誉教授 協力 東京都 東京産婦人科医会 都内精密検査 治療機関 131
先天性代謝異常症の 新生児 スクリーニング成績 東京都予防医学協会検査研究センター検査二部 はじめに トース血症の疾患で その主な症状を表1に示した 東京都予防医学協会 以下 本会 は 1年 昭 スクリーニング対象は都内の病産院で出生した新 和年 から現東京産婦人科医会の協力を得て 新生 生児である 生後 日 生まれた日を1日とした場 児のろ紙血液を用いた本スクリーニングを検査費受 合 の間に踵から採血して得られた乾燥ろ紙血液を検 検者負担で開始した 当初はフェニルケトン尿症と 体とし 各病産院から本会代謝異常検査センター宛 ホモシスチン尿症の2疾患についてスクリーニングを に郵送された検体の採血状態 生まれてから採血日 行っていたが その後メープルシロップ尿症 ガラ までの日数などを確認してから検査を行っている クトース血症およびヒスチジン血症の3疾患について も実施することになった 検査方法は2006年度と同様で 初回採血検体の検 査方法と陽性基準値 カットオフ値 をそれぞれ表2 1年にはこの新生児スクリーニング費用が公費 表3に示した アミノ酸代謝異常症の検査では3種類 化され 都道府県 政令市を実施主体として全国的 のアミノ酸を測定しており 初回検査 同一検体に に実施されるようになったが 13 平成 年からヒ よる確認検査 再採血検査のいずれの場合も高速液 スチジン血症がスクリーニング対象疾患から除かれ 体クロマトグラフ HPLC を用いた方法で測定して た いる 本会は東京都衛生局 現福祉保健局 の委託を受け ガラクトース血症の検査においては 初回検査と はじめは都立病産院以外の都内の病産院で出生した してガラクトースとガラクトース 1 リン酸を酵素 新生児 都内全出生児のおよそ0 について本症の 法 Gal R法 で測定し さらにガラクトース 1 リン スクリーニングを実施してきたが 2000年からは都 酸ウリジルトランスフェラーゼ活性の有無をボイト 立病産院で出生した新生児についても都の委託を受 ラー法で確認している けてスクリーニングを実施することになり 現在に 至っている 本稿では 200年度の本症スクリーニングの実施 状況とその成績等について報告する スクリーニング方法 現在 本会で実施している先天性代謝異常症のス クリーニング対象疾患はフェニルケトン尿症 ホモ シスチン尿症 メープルシロップ尿症およびガラク 132 表 1 先天性代謝異常症の対象疾患と症状 疾患名 症 状 フェニルケトン尿症 知能障害, 痙攣, 赤毛 ホモシスチン尿症 知能障害, 痙攣, 水晶体脱臼 マルファン様骨格異常 メープルシロップ尿症 昏睡, 発育障害, 知能障害 ガラクトース血症 Ⅰ型 Ⅱ型 Ⅲ型 知能障害, 肝障害, 白内障 白内障 無症状
初回検査で陽性を示した検体の 表 2 初回採血検体の検査方法 確認検査においては 酵素法とボイ トラー法による検査のほかにガラク トースとガラクトース 1 リン酸を 対象疾患 フェニルケトン尿症 ホモシスチン尿症 メープルシロップ尿症 別な酵素法 藤村法 を用いて測定し さらにUDP ガラクトース エピメ ラーゼ活性の有無を確認している 再採血検査 再々採血検査におい 異常を示す物質 ガラクトース血症 フェニルアラニン メチオニン ロイシン Ⅰ型 ガラクトース ガラクトース -1- リン酸 Ⅱ型 ガラクトース Ⅲ型 ガラクトース -1- リン酸 ガラクトース 初回検査 確認検査 HPLC 法 HPLC 法 1 HPLC 法 1 1 酵素法 ボイトラー法 HPLC 法 2 HPLC 法 2 HPLC 法 2 酵素法 ボイトラー法 藤村法 自家調整試薬 エピメラーゼ測定 注 HPLC 高速液体クロマトグラフィー 1 はイオン交換カラムを使用して分析 移動相はクエン酸緩衝液 2 は逆相カラムを併用して分析 移動相はアセトニトリル イオンペアー緩衝液 ては ガラクトース血症の場合 確 認検査と同様な検査を行っている 表 3 先天性代謝異常症の陽性基準 200 年度のスクリーニング成績 1 スクリーニング成績 200年度の採血医療機関としての登録数は0病 産院で 200年度はこのうちの32病産院 1.2 か らスクリーニング検体が送付されてきて 本スクリー ニングにおける新生児の受検率は3.1 であった 対象疾患 検査項目 陽性基準 フェニルアラニン 3.0mg/dl 以上 ロイシン 3.mg/dl 以上 メチオニン 1.mg/dl 以上 ガラクトース.0mg/dl 以上 ガラクトース -1- リン酸 ウリジルトランスフェラーゼ 蛍光発色なし 活性 ボイトラー法で検査 注 1 はアミノ酸代謝異常症 2 は糖代謝異常症 フェニルケトン尿症 1 メープルシロップ尿症 1 ホモシスチン尿症 1 ガラクトース血症 2 検体受付時の確認で 検査に不適当と判断された 検体数は件 その内訳は所定の日数より早く採血 された検体 早すぎ 件 採血量不足2件 採血か 表 先天性代謝異常症のスクリーニング成績 ら受付までの日数超過 古すぎ 件 検体汚染1件で あった 200年度のスクリーニング成績を表に示した 初回検査数は,2件で この中の1,3件 1. について確認検査を行った その結果 異常値を示 して再採血を依頼した数はアミノ酸代謝異常検査13 200 年度 項 目 初 回 検査数 初回確認 再採血 精密検査 検 査 数 依頼数 依 頼 数 フェニルアラニン ロイシン メチオニン ガラクトース,2 1 26 0.02 3 0.003,2 0.0 0.00,2 10 2 0.02 0.00,2 13 1 0.02 0.00 合 計,2 1,3 1 0.13 21 0.022 ボイトラー法含む 件 0.1 ガラクトース血症検査1件 0.0 で あった 再採血検査および再々採血検査の結果 21 例が精密検査対象となった 例については現在調査中である 精密検査対象となった21例の内訳はフェニルケト 本会が1年にスクリーニングを開始してから ン尿症3例 メープルシロップ尿症例 ホモシスチ 200年度までの年度別スクリーニング成績を表に ン尿症例 ガラクトース血症例であった 示した これまでに発見されたのはフェニルケトン 精密検査依頼時にすでに死亡が確認された2例以外 尿症2例 高フェニルアラニン血症23例 ビオプテ は精密検査を受診しており 異常と診断された症例 リン欠乏症 悪性フェニルケトン尿症 1例 ホモシ はガラクトース 1 リン酸ウリジルトランスフェラー スチン尿症2例 メープルシロップ尿症3例 ガラク ゼ欠損症 ガラクトース血症Ⅰ型 1例 ガラクトキ トース 1 リン酸ウリジルトランスフェラーゼ欠損症 ナーゼ欠損症 ガラクトース血症Ⅱ型 1例であった 他の例の最終的な診断結果は1例が正常で 残りの3 ガラクトース血症Ⅰ型 1例 ガラクトキナーゼ欠 損症 ガラクトース血症Ⅱ型 例 UDP ガラクトー 133
表 先天性代謝異常症の年度別スクリーニング成績 1 200 年度 再採血数 精 密 検査数 1,61 1,0 10 11,33 11,21 1,60 110,6 106, 103,31 102,33 101, 6,220 3, 63 363 200 1 10 210 11 11 1 3 2 3 33 22 26 3 2 30 HIS 1 H-PH 1 T-MET T-CIT 1 HIS 13 H-PH 1 H-MET 1 HIS 11 EP 1 HIS 1 EP H-MET 1 T-CIT 1 T-GAL 1 HIS 1 PKU 2 H-PH 1 EP 3 H-ARG 1 HIS 10 PKU 1 BH 1 EP 1 CIT 1 H-MET 1 HIS 11 PKU 2 H-PH 2 EP- 1 T-CIT 1 T-GAL 1 HIS H-PH 1 MSUD 1 EP HIS PKU 1 H-PH 1 EP 2 HIS 1 PKU 1 EP 2 GALACTOKINASE 1 11 13 1 1 16 1 1 1 2000 3, 2,32 1,, 0,10 1,6 0,3 1,6 0,,101 12 16 11 3 2 0 111 136 0 23 2 6 11 10 1 HIS 11 PKU 2 H-MET 1 HIS 10 PKU 3 H-PH 2 EP 2 PKU 1 H-PH 1 EP 2 PKU 2 EP 2 PKU 1 H-PH 3 EP 1 H-PH 1 PKU 1 H-PH 1 EP 1 PKU 2 H-PH 2 EP 2 PKU 1 EP 1 H-MET 1 H-PH 1 EP 2 2001 2002 2003 200 200 2006 200 6,02,631, 2, 0,,321,2 11 161 1 22 1 1 1 1 1 1 21 PKU 1 MSUD 1 GALACTOKINASE 1 EP 1 H-PH 2 EP H-PH 1 EP 2 H-PH 2 EP 2 H-PH 1 MSUD 1 T-MET 1 PKU 1 GALACTOKINASE 1 EP 2 TRANSFERASE 1 GALACTOKINASE 1 3,02,222 6,0 60 年度 検体数 1 0 11 12 13 1 1 16 1 1 1 10 確 認 疾 患 数 HIS PKU DEATH 1 HIS 20 PKU 2 H-PH 23 BH 1 HCU 2 MSUD 3 TRANSFERASE 1 GALACTOKINASE EP 3 TYR 3 CIT 1 ARG 1 H-TYR 3 T-TYR T-CIT 3 H-MET T-MET T-GAL 2 DEATH 3 NOT CREAR 26 PKU フェニルケトン尿症 H-PH 高フェニルアラニン血症 BH ビオプテリン欠乏症 HIS ヒスチジン血症 C I T シトルリン血症 MSUD メープルシロップ尿症 HCU ホモシスチン尿症 TRANSFERASE ガラクトース -1- リン酸ウリジルトランスフェラーゼ欠損症 GARACTOKINASE ガラクトキナーゼ欠損症 EP UDPガラクトース -- エピメラーゼ欠損症 ARG アルギニン血症 H- 高 T- 一過性 検査項目 1 1 フェニルケトン尿症 ホモシスチン尿症 16 フェニルケトン尿症 ホモシスチン尿症 メープルシロップ尿症 ガラクトース血症 1 13 フェニルケトン尿症 ホモシスチン尿症 メープルシロップ尿症 ガラクトース血症 ヒスチジン血症 13 現在 フェニルケトン尿症 ホモシスチン尿症 メープルシロップ尿症 ガラクトース血症 ス エピメラーゼ欠損症 ガラクトース血症Ⅲ型 3 例であった これらの発見率を表6に示した また HPLCなどの分析手段によりスクリーニング対象疾 患以外の代謝異常症であるシトルリン血症1例 高ア ルギニン血症1例が発見されている 2 スクリーニングの受検率について 東京都における過去年間 2003年度 200年度 の受検率は6. 3.6.0 3. 3.1 であっ 表 6 先天性代謝異常症の発見率 1 200 年度 疾 患 検査数 発見数 フェニルケトン尿症 高フェニルアラニン血症 ビオプテリン欠乏症 ホモシスチン尿症 メープルシロップ尿症 Ⅰ型 ガラクトース血症 Ⅱ型 Ⅲ型 3,02,222 2 1/113,0 3,02,222 23 1/132,0 合計 発見率 1 3,02,222 2 1/1,26,111 3,036,016 3 1/1,0,00 3,036,016 1 1/3,036,016 3,036,016 1/33,33 2,1,60 3 1/6,223 10 1/61,0 1/,6 1/2,3 た 200年度の受検者数 初回検査数 は2006年度に 比べて1,人増加していたが 受検率はわずかに低 下していた 1 内部精度管理 1 異なる検査法による確認検査の実施 精度管理について 本会では正しいスクリーニングを行うために次の ような精度管理を行っている 13 アミノ酸の測定においては イオン交換カラムを 用いたHPLC法 イオン交換型HPLC法 で異常を示 した検体について 異なった分析法である逆相分配
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先天性甲状腺機能低下症 クレチン症 の 新生児マス スクリーニング実施 成績 杉 原 茂 孝 東京女子医科大学教授 はじめに は 表1に示す TSH濃度表示は すべて全血値を 1 昭和 年から公費による先天性甲状腺機能 1.6倍して血清濃度単位に換算して表示している ま 低下症 クレチン症 の新生児マス スクリーニング た 初回測定値が上位3パーセンタイル以内の検体 が開始され 2年経過している 早期発見 治療開 については フリーT FT をELISA法 エンザプ 始によって クレチン症の知能予後は マス スク レートN-Free T シーメンスメディカル社 で測定 リーニング開始以前に比し飛躍的に改善している し 参考値としている 都立病院からの検体につい 東京都予防医学協会 以下 本会 におけるクレチ ては TSHとFT の両者を測定している 精密検査 ン症スクリーニングは順調に進められているが 時 となった症例については TSH値とともにFT 値も 代の変化とともに新たな問題も生じており 本会小 精査機関にお知らせしている 児スクリーニング科では スクリーニングシステム の改善のために検討と対応を進めてきている 本稿では 200 平成1 年度のスクリーニング結 果のまとめを示すとともに 200年の日本マス ス クリーニング学会で報告した内容を紹介する また 東京都における問題点として 低出生体重児2回目採 血の現状について取り上げる 新生児のFT 基準値は 従来1.0 3.0ng/dlとして きたが 現在は採用していない 表2に在胎週数別採 血日齢別FT の参考値を示す 1 ただし これはあく までも参考値であり 基準値ではない 2 スクリーニング成績 年度別のスクリーニング成績を表3に示す 200 年度の月別スクリーニング成績を表に示す 200 年度のクレチン症マス スクリーニングの総検査 200 年度のスクリーニング成績 本会における200年度の先天性甲状腺機能低下症 のスクリーニング成績を述べる 数は,2人で 初回検査で即精密検査となった こ の 中 に は の が3人 0.03 で あ っ た 表 TSH>100µU/mLで至急精密検査が必要と考えられ 1 スクリーニング方法 前年度までと同様に乾燥ろ紙血中TSHを測定し 表 1 クレチン症スクリーニング判定基準 た TSHは ELISA法 エ ン ザ プ レ ー トNeo-TSH 初回検体 再採血検体 再々採血検体 20 精密検査 精密検査 1 0 再採血 10 20 再々採血 µu/ml 1 正常 10 正常 正常 シーメンスメディカル社 で測定し 初回測定値が上 位3パーセンタイル以内の検体について再測定を行 い 血清表示で0µU/mL以上を示した場合には即精 密検査 1 0µU/mLの場合には再採血とした 表 1 再採血および再々採血検体についての判定基準 136 TSH 0 即精密検査 ① TSH 濃度表示は 全て血清濃度単位に換算して表している ② TSH 上位 3 パーセンタイルのものについては 遊離サイロキシン FT を 測定し参考値としている ③ 再採血が生後 3 週以上経過している場合は を精密検査とする
精密検査依頼数の月別の変動をみると 月 10月 たケースが16例 0.016 含まれていた 表3 再採 血依頼数は62人 0.6 であった 表 やや冬に多い傾 月 2月 3月に多かった 表 2000年度から都立病院で出生した新生児が加わっ 向がみられるものの ここ数年で必ずしも一定の傾 たため 総検査数が前年に比し,32人増加したが 向があるというわけではない 2001年度は2000年度に比べ 総検査数が2,0人減 少している 2002 200年度はさらに減少している 東京都の出生数は ここ数年は横ばいから減少傾向 表 2 遊離サイロキシン FT の在胎週数別 採血日齢別における平均値とー 2.SD 値 であったが 2006 200年度は増加傾向となり10万 在胎週数 週 人を超えている その結果 200年度は総検査数も 200年度に比し6,11人増加している 表3 2 採血 日齢 日 1 日 平均 ー 2.SD 平均 ー 2.SD 平均 0.2 0. 0.36 0. 0.1 1.31 0.3 1.1 0.6 1.6 0.2 1. 1.20 2.22 0.6 1. 200年度のTSH1µU/mL以上の合計は 62人 26 31 0.01 であり 再採血依頼数 TSH1 0µU/mL 32 3 0. 1.2 36 3 1.26 2.2 3 1.3 2.3 の例 即精密検査となった TSH0µU/mL以上の 1 日以降 ー 2.SD FT の単位は ng/dl 例 数ともに年度により若干の増加がみられるものの 大きな変化はない 表3 表 3 年度別クレチン症のスクリーニング成績 10 200 年度 TSH 上 位 3 パーセンタイル の件数 c TSH µu/ml a, b, c TSH 1µU/mL 以 上 の 合 計 c 年度 10 13,3 1,3 3,3 3.1 0.0 0.00 13 0.0 106 0.0 11 12 13 1 1 16 1 1 1 10 136,6 133,6 132,00 131,11 6,1 1, 11,0 11,22 106,0 103,3 11,33 11,21 1,60 110,6 106, 103,31 102,26 101, 6,220 3,02 3,22 3.26 3, 3.13 3,01 3.2 3,3 3.2 3,1 3.3 3,2 3.1 3,32 3.2 3,2 3.2 3,26 3.3 2,3 3.1 6 0.110 13 0. 1 0.16 11 0. 1 0.1 21 0.233 233 0.22 300 0.26 26 0.26 0.3 0.010 0.00 0.00 0.00 0.011 0.00 0.0 10 0.010 1 0.01 16 0.01 6 0.00 16 0.01 0.00 16 0.01 0.00 13 0.013 0.00 0.00 0.00 10 0.010 1 0.6 16 0.16 206 0.13 166 0.10 1 0.163 261 0.22 22 0.26 31 0.31 30 0.31 3 0.66 11 13 1 1 16 1 1 1 2000 103,226 100,6,21 101, 6,23,,06,60, 100,20 3, 2,32 1,2,3 0,21 1,6 0,3 1,6 0,,101 2,1 3.1 3,06 3.32 3,1 3. 3,22 3.3 3,0 3.3 3,011 3.2 3,032 3.3 3,01 3.3 3,02 3.33 3,0 3.66 0 0.22 60 0. 6 0.0 601 0.630 6 0. 13 0.60 630 0.6 61 0.6 2 0.01 1 0. 1 0.01 1 0.01 21 0.023 16 0.01 11 0.0 1 0.020 22 0.02 1 0.021 2 0.026 30 0.031 10 0.010 1 0.016 10 0.011 0.00 6 0.00 1 0.01 0.013 13 0.01 1 0.01 20 0.020 1 0.22 0.2 2 0. 62 0.6 63 0.13 0. 66 0.31 61 0.0 66 0. 21 0.3 2001 2002 2003 200 200 2006 200,21 100,11,0,2 6,3 101,61 10,2 6,02,631, 2, 0,,321,2 3, 3.62 3,22 3.3 3,236 3.1 3,00 3.32 2,0 3.2 3,10 3.36 3,201 3.2 0 0.36 6 0.6 63 0.66 603 0.6 63 0.10 1 0.0 62 0.60 21 0.022 22 0.023 0.013 26 0.02 26 0.02 2 0.026 1 0.01 1 0.01 1 0.01 1 0.016 1 0.01 1 0.01 16 0.01 16 0.016 6 0. 60 0.22 661 0.66 6 0.66 6 0.3 60 0. 62 0.01 3,0,0 2,, 1, 3.32, 0.63 0.01 3 0.013 13, 0.2 計 a 本 検 査 セ ン タ ー での検査数 東京都の 出生数 1 0 0 100 100 1 年度まで TSH の cut-off 値は 20µU/mL 16 年度以降は 1µU/mL TSH 測定は 1 年度までは RIA 競合法 1 1 年度は RIA サンドイッチ法 10 年度より ELISA 法 内は 本検査センターでの検査数に対する b c 13
表 月別クレチン症スクリーニング成績 200 年度 年 月 初 検 検査数 保留検査数 上位3パー センタイル 再検査 依頼数 精密検査依頼数 再検時 計 200. 6 10 11,63,6,6,63, 6,3,,0, 2 21 2 20 2 211 3 26 2 6 0. 6 0. 0.62 0. 3 0.60 36 0.3 0.1 0. 1 0.3 2 3 3 0 3 2 6 0 1 10 1 1 1 200. 1 2 3,261,36,3 21 266 20 0.6 0.2 0. 3 1 11 10,2 3,201 62 3 6 102 3.2 0.6 0.03 0.06 0.10 計 初検時 内は 初回検査数に対する を示す 東京都のクレチン症スクリーニングシステムにおけ る低出生体重児 2 回目採血の現状についての検討 先天性代謝異常等スクリーニングのガイドライン では検査のための採血は 通常日齢 6日に採血す ることが推奨されている また 出生時体重が2,000g 未満の低出生体重児については 通常採血以外にさ らにもう一度の採血 ①体重が2,00gに達した時 ② 生後1ヵ月に達した時 または③退院時 が推奨され ている 2 すなわち 低出生体重児の場合 視床下部 下垂体 甲状腺系フィードバック機構の未熟性が 示唆されており TSH遅発上昇型クレチン症も報告 されている 2 結果 本会小児スクリーニング科でも 出生体重1,000g 2,000g未満の低出生体重児の割合は200年度受診 未満の児ではTSHが採血日齢 日群で他の群よ 者1,33人 中2,36人 2.6 2006年 度,33人 中 り低く 採血日齢 1日群で他群より高くなるこ 2,3人 2. 200年度,1人中2,33人 2. とを報告している 1 であった しかし 低出生体重児の2回目採血はあまり徹底さ 2回目採血の実施率は200年度2,36人中人 れていない現状である そこで東京都における過去3 23. 2006年度2,3人中6人 2. 200年 年間の状況を検討した 1 検討の方法 200年度から200年度の3年間で本スクリーニン 度2,3人中33人 30. であった 図1 この実施率をさらに体重別に3群に分類すると年 度別にみても傾向は同様で1,000g未満は3. 3. グを受診した2,3人の新生児のうち2,000g未満の 1,001 1,00g は 2. 0. 1,01 1,g は 16. 低出生体重児の割合 および低出生体重児2回目採血 23.1 であり 体重が低いほど実施率は高い傾向を の実施率 採血日齢 精査機関への紹介の頻度を年 示した 図2 度別 体重別に分類し検討した 13 2,000g未満の低出生体重児の初回採血日齢は200
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先天性副腎過形成症の 新生児マス スクリーニング実施成績 小 野 東京医科歯科大学 はじめに 真 1 検査方法 先天性副腎過形成症 21 水酸化酵素欠損症 の新 東京都予防医学協会 以下 本会 で施行している 生児マス スクリーニング検査は 1 昭和6 年 先天性副腎過形成症の新生児マス スクリーニング 1月より全国的に施行されるようになり 今年で1年 検査におけるろ紙血1-OHPの測定方法は これまで が経過した 同様 位抗体を用いた 1-OHP D-ELISA 栄研 に 本稿では 先天性副腎過形成症に関して 1 200 よるものである 平成1 年度の新生児マス スクリーニング検査成 また 初回採血陽性基準 再採血基準 要精密検 績 2 200年度の要精密検査者の概要 および 3 査基準は 表1のとおりであり 1年10月以来変 新生児マス スクリーニング検査の問題点について 更していない 2 再採血率 要精密検査率 以下に述べる 表2に 各年度における受付検体数 再採血件数 な 200 年度スクリーニング成績 らびにこれに初回採血で精密検査となった者も含め 200年月から200年3月までの検査結果を 200 た初回採血陽性件数 精密検査件数とこれらの受付 検体数に対する割合 および同定された患者数を示 年度検査成績とした 表 1 先天性副腎過形成症 21-OHD マス スクリーニング陽性基準 対象者全員に1-OHP直接法の測定を行い 測定結果の パーセンタイルに対して1-OHP抽出法 を実施し 以下の区分により判定する 在胎週数区分と体重区分が異なる場合は低いCut-off値により判定する 使用キット 1-OHP D-ELISA 栄研 1 年 10 月から 採血時修正在胎週数 週 31 出生時在胎週数 週 2 2 体 重 g 1 Cut-off 値 再 採 血 1-OHP 抽出法 ng/ml 血清 精密検査 32 3 36 3 3 30 3 3 36 1,000 1, 2,000 2, 3 20 1 20 20 20 2,00 採血日齢が遅いときは参考値 初回採血は出生体重 初回採血および再採血時の採血日齢が遅いときは採血時修正体重 採血時修正体重 g = 出生体重 g + 採血日齢 20 g 低体重児の体重増加 1 2g/day g は約 1 ヵ月で 1,000 2,g は約1週間で出生時体重 SFD 不当軽量体重児 LFD 不当重量体重児 では 必ずしもこの基準値に当てはまらないことがあり 適宜判断する 1 2 10
した 最終的な精密検査率はほぼ一 値を定めており 表1 200年度の受付検体数は,2件で 再採血数は 1件 0. 精密検査数は20件 0.021 であっ 定である 3 患者について た 再採血率は1年度 1年1月 の施行開始以 新生児マス スクリーニング検査の問題点の項で 来平均0.3 であるが 近年増加傾向である この理 詳しく述べるが 個人情報保護法が施行された200 由は早産児 低出生体重児の増加によるためと考え 年度以降 本会では要精密検査児に対するチェック られるが 本会では在胎週数 出生体重別のcut off リストの送付 回収が中止されたため 精密検査児 表 2 先天性副腎過形成症の新生児マス スクリーニング成績 1 200 年度 年 度 受付検体数 Pilot study 1. 1 1. 再採血件数 初回採血陽性数 精密検査件数 21-OHD 患者数 初回採血にて 再採血にて 132,2 0.% 61 0.% 1 年度 1. 1 1. 3 22,1 31 0.1 3 0.16 2 0.02% 2 0 2 1 年度 1. 10. 3 6,220 111 0. 13 0.1 2 0.033% 0 10 年度 10. 11. 3 3, 213 0.23 23 0.2 2 6 0.032% 6 1 11 年度 11.. 3 3, 13 0.1 1 0.20 11 2 0.01% 3 0 2 年度. 13. 3 2,32 230 0.2 2 0.2 1 3 0.02% 0 3 13 年度 13. 1. 3 1,22 223 0.2 21 0.26 1 6 0. 026% 6 2 2 1 年度 1. 1. 3,3 2 0.2 2 0.30 10 6 10 0 0.021% 6 1 年度 1. 16. 3 0,21 26 0.31 26 0.32 10 3 0.01% 2 16 年度 16. 1. 3 1,6 21 0.30 2 0.31 1 0.02% 1 6 1 1 年度 1. 1. 3 0,3 23 0.30 23 0.31 10 0.01% 0 0 1 年度 1. 1. 3 1,6 26 0.2 2 0.2 13 6 0.021% 6 1 0 1 年度 1. 2000. 3 0, 311 0.3 316 0.3 2 10 1 0.01% 3 0 2000 年度 2000. 2001. 3,101 0 0.1 13 0.2 1 1 0 0.02% 1 0 2001 年度 2001. 2002. 3 6,02 2 0. 3 0. 0.01% 6 1 0 2002 年度 2002. 2003. 3,631 6 0. 61 0. 1 0.01% 0 1 0 2003 年度 2003. 200. 3, 31 0.1% 3 0.1% 6 3 0.016% 9 1 1 200 年度 200. 200. 3 2, 61 0.0% 66 0.0% 1 0.0% 6 0 1 0 200 年度 200. 2006. 3 0, 3 0.% 0.60%? 11? 0.01%?? 2006 年度 2006. 200. 3,321 32 0.6% 36 0.6% 3+? 16? 0.021% 3+?? 200 年度 200. 200. 3,2 1 0.% 0.60% 13 +? 1+? 0.021% +? 1+? 1,3,233, 0.3%,32 0.3% 230 3+? 10 11+? 0.022% +? +? 合 計 13 6 2 0 0.03% 21-OHD 患者数 6 注 21-OHD患者数の欄 内は非古典型患者数 うち1例は初回検査時に既に診断確定 11
が患者なのか者なのかをはじめ 精査受診時 を行った の状況などを正確に把握することができなくなった 1 者について 200年度の要精密検査児20人のうち 個々の電話 最終的にとの情報が得られた児は人で 連絡等により1人について最終診断を知ることがで あった そのうち在胎3週未満の早産児は6人であっ きたが そのなかで先天性副腎過形成症患者であっ たが 在胎3週まで含めると10人になる 初回採血 たとの情報が得られた児は人であり 受付検体数の で精密検査となった児は人あり うち人は在胎3 1/1,となる 週未満の早産児であった 参考までに 東京都におけるパイロットスタディ No.03は特異な経過であった 当初ろ紙血1-OHP 開始時から チェックリストによる最終診断の把握 は正常値だったものの 有機酸 脂肪酸代謝異常検 が行われていた200年度までの患者発見数は6人で 査で要精密検査となり 精査機関からのフォローアッ その頻度は1/21,21 6/1,60,33 であった プとして日齢30に採血されたろ紙血の1-OHPを測 定したところ6.6ng/mlと軽度高値であった 結果と 200 年度の要精密検査者の概要 して者であったが 基礎疾患の有無や臨床経 200年度の要精密検査者は20人であり その概要 過については明らかでないので このような経過を を表3に示した とった原因はである 在胎週数は33 1週 うち在胎3週未満の早産児 2 患者について は人 出生体重は2,00g 3,6gであった 通常 通常の初回採血以前に繰り上げて採血が行われた の初回採血で精密検査となった児が13人 再採血以 児が2人あった No.01 1 No.01は外性器異 上で精密検査となった児が人であった 常があったため日齢2に採血され ろ紙血1-OHP 前述のとおり1人について最終診断に関する情報 0.ng/mlと高値であり精査の結果患者 塩喪失型 と を得ることができたので それに基づき以下の検討 診断された No.1は性別が未定とのことなので外 表 3 精密検査者一覧 前年度年報の精密検査者一覧の続き 200 年度 精密検査者 年 度 No. 性 200 年度 平成 年度 01 女 02 男 03 男 0 女 0 男 06 男 0 女 0 女 0 男 10 男 11 男 男 1 13 男 1 女 1 未定 16 男 1 男 1 男 1 男 20 男 12 ろ紙血1-OHP濃度 出生体重 在胎週数 g 3,166 2,6 2,6 2,10 2, 3,010 2,0 3,16 2, 3,3 2,0 3,3 2,00 3,6 2, 2,620 2,332 3,66 3,266 2,0 3 3 3 3 1 3 3 3 36 0 36 36 33 0 3 1 3 3 3 3 第 1 次 初回採血 第 2 次 再採血 第 3 次 再々採血 採血 1-OHP ng/ml 採血 1-OHP ng/ml 採血 1-OHP ng/ml E法 日齢 D 法 E法 日齢 D 法 E法 日齢 D 法 2 6 6 11 2 <100 103.3 6.6 0.2 100 2.6 2.2 1.. 3.2 0.. 2. 3. 100 31. 3.3.1 22. 13.6 0. 6. 3.6 20. 20. 20.2 10.. 2.2 1. 21.3 21.3.1 22. 22.2. 21.1 23.1.6.1 3. 1. 30.6 6.6 1 36. 3 10.. 31 1 2.3 26..3.3 20 2.2.3 32 20..2 10 36..1 1 33.3 10.3 1. 13. 6.3 2 1 10.3 1.2 6.3.2 精密検査時血清 1-OHP 濃度 日齢 ng/ml 最終診断 CAH 塩喪失型 CAH CAH CAH 未確定 非古典型 CAH
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