京都光華女子大学副学長 EM IR 部長山本嘉一郎 本学 EM の基本理念 EM を進めるための IR EM の推進体制 EM と IR の関係 IR で必要とする情報と調査 1 2 入学前から卒業後まで, 教育 生活全般に渡って学生を支援する 総合学生支援策 スローガン : 個別対応教育と学生生活支援を統合した 総合学生支援 これを構成する諸支援策を ( 組織横断的な管理により ) 総合的にマネジメントする. データ ( 事実 ) に基づいて科学的に諸施策を立案 実施 評価する. EM には IR が必須 注意点 ) 個々の学生支援策がEMではない 総合的にマネジメントするのがEM EM 推進の要点 組織的取組とするための体制と運営 目的達成へ向けた取組の体系化 徹底したデータの分析とその結果に基づく政策 IR(Institutional Research) またはEMIR 最近 (23 年度,24 年度 ) の取組 EM 政策の体系化 EMの運営と推進体制の改善 EM IR 部を設置 (H24.4) IRの強化 EM IR 部の役割 EM 活動に関する方針や重要案件に関する企画 立案及びその実施に関する統括 EM 施策の実施状況に関する進捗のフォロー (PDCAの管理) 施策に関する調査 分析 (IR) 3
EM 推進連絡会 統括 伝達 依頼 報告 提案 学長報告 提案指示 依頼 EM IR 部提案 報告 学生サポートセンター 高大連携室 キャリアセンター 国際交流センター その他の部局 センター 統括 各種委員会 ( 全学代議会系 ) 指示 依頼 提案 大学運営会議 EM IR 会議 保健室 学生相談室 各政策の責任担当 ( 部署 ), 副担当, 関連担当を明確化 各政策で実施する活動を具体化 活動の実施体制を明確化 実施責任担当 当該活動の実施を統括する.( 活動状況の把握, 報告を含む ) 実施副担当 責任担当部署に協力して当該活動の実施にあたる. 実施関連担当 活動の実施に関連して必要となる事項に協力する. 学科学科学科 5 6 入学前支援 高校生 実施担当部署 学科 計画実施評価報告 共有 修正 連絡会 分析結果 IR 学生情報 戦略立案 EM 支援実施 教育充実策 ( 学修目標達成 ) 就学 修学支援 キャリア支援 在学生在学生在学生 教育改革 FD 在学中 EM IR 部 検討 修正 卒業後支援 卒業生 7 8
入学前支援 志願 受験時データ 入学前調査データ ( オープンキャンパス 資料請求時アンケートなど ) 募集 広報戦略 募集関係情報 ( 高校生, 保護者, 高校等の動向等 ) 在学生への EM を中心として 受入準備各種の在学時調査データ 在学時支援 ( 対在学生 EM) 学生支援情報システム ( 光華 navi) 面談記録等 学生支援策検討 出席状況 成績 単位取得状況等就職 活動状況 人材育成目標 思いやり をもって社会に貢献する女性の育成 中退防止 就職 修得する能力 1 人間性 市民性 2 基本的能力 コミュニケーション力 問題解決力 英語 ICT などのスキル 3 社会人基礎力 4 専門知識 技能 学業継続意欲 就業力 就職活動力 教育成果 基礎学力 コミュニケーション力 共同体意識 ( 帰属意識 ) 学習意欲 就学環境 EM 政策 ( 在学時 ) とその目的 政策 教育充実策 就学 修学支援 キャリア支援 卒業生支援 教育改善 改革カリキュラム改革, 授業方法改善, 教員研修, 授業アンケートなどの FD を中心として LC( 学 Booo など ) 初年次教育 ( 自己の探求, 基礎ゼミなど ) 帰属意識の喚起 醸成 ( 本山参拝, 新入生研修など ) 自校史 建学の精神の教育, 宗教行事など 人格形成教育 ( あいさつ運動など ) 総合学生評価光華ライフアルバム, 授業アンケート, プレイスメントテスト, 自己発見レポート, 出欠状況把握など 学修 学生活動環境整備学生総合センター検討など 学生カルテ ピア広場, ピアサポート トラッキングサポート, 要支援学生支援 経済支援, ハウジング 退学率低減 ( 退学防止 ) 策 クラスアドバイザー制度 学生リーダー組織養成 学生活動支援 ( クラブ, 学祭支援など ) キャリア教育推進 キャリア形成支援 資格取得支援 就職支援 調査 ( 情報収集 ) 対象 在学生, 保護者, 出身高校 高校生, 保護者 高校, 高校教員 卒業生 企業, 行政, 一般社会, 周辺地域など 大学 メディア ( 受験雑誌などを含む ) 11 調査 データ収集時期 時点 調査 データ 入学前 1 年 2 年 3 年 4 年 短大部は2 年 入学前 入試成績 評定平均 欠席状況 オープンキャンパス参加状況 体験入学参加状況 入学前教育受講状況 その他 新入時 プレースメントテスト 新入生調査 (?) 在学時 光華ライフアルバム 授業アンケート結果 満足度 ( 光華ライフアルバム内 ) 出欠状況 学生カルテ ( 面談結果, 注意事項など ) 単位修得状況 成績 (GPA) 自己発見レポート調査結果 キャリアアプローチ調査結果 ( 大のみ ) 就職活動状況報告 その他 卒業時 卒業時満足度調査 実施中 計画中 12
EM 実施のための IR 学生支援情報システム 光華 navi による就学状況の把握と情報共有 学生学生学生学生学生学生学生 情報収集 光華 navi スチューデントプロファイル ( 学生カルテ ) 成績, 時間割 出欠状況 学籍情報 光華ライフアルバム 面談記録 学費納入状況 自己発見レポート受検結果 キャリアアプローチ受検結果 単位修得状況 成績,GPA 履修状況 出席状況 住所, 電話番号 担当クラスアドバイザー 出身高校 A 入試区分)プロファイル 意識, 態度等テストの受検結果 プレイスメントテスト受検結果 戦修略正(の立 P 案 D C 評価 支援 就職活動報告 就職活動経過, 結果 13 クラスアドバイザー 学科 生活 G, 修学 G, キャリアセンターなど 閲覧 共有 事例 1 退学要因の分析 事例 2 GP,GPAに関する分析 事例 3 授業評価アンケートの分析 事例 4 オープンキャンパスデータの分析と戦略立案 目的 退学 除籍の入学時点の要因を抽出 評価し, 退学防止のための施策を立て, 学生支援を効果的に行う. 方法 入学時点でのデータと退学 除籍との関連を分析. 関連の程度から, 入学時点における要支援状況を推定. 結果 入学時点での状況と退学の状況には関連が見られる. そこから支援を必要とする状況は一定の精度で推定可能と見られる. 推定値に基づいて有効な学生支援が行える可能性がある. 15 16
入学時点で抱えている可能性が高い要因退就学意欲不足生活の乱れ関係構築不調関係構築力不足 成績不良 単位不足学欠席など 就学意欲減退 GP の分布に関する分析 学士課程の質保証として 成績評価の厳格化 を実現することを目的に成績評価状況を調査 多くの学科では正規分布に近いが, 全体に評価は高い傾向 GP の分布に留意して到達目標の設定を行う必要があるなど, 質保証へ向けて改善すべき点は多い 就学力不足就学不適応障がい 経済困窮 GPA の経年変化の分析 大半の学科で,1 年前期の成績が高く, 後期に下がる傾向が見られる.( その後の変化は顕著ではない ) 1 年前期の成績評価の影響は, 学生の学習姿勢に影響を与える可能性があり, さらに詳細に分析 検討する必要あり. その他 18 3.5 3 2.5 2 前期に比べて下がる傾向 1.5 1 年前期 1 年後期 2 年前期 2 年後期 3 年前期 3 年後期 全学科 (7 学科 ) 学科別比較 (3 学科 ) 19 20
目的と方法 目的授業改善, 学生の動向分析 方法光華 navi(web) で実施回収率は約 2/3 分析結果 Web で実施することにより, 以下の分析を容易に実施できている. 出席状況との関係 出席状況は IC 学生証を利用した出欠管理システムで把握 出席状況と評価には有意な関連が見られない. 成績との関係 成績と評価の間には有意な関連が見られる. 学習意欲との関係 学習意欲と評価の間には有意な関連が見られる. 目的 以下の 2 点を達成するための戦略立案 1 オープンキャンパス参加者の増加 2 オープンキャンパス参加者の受験率向上 認知情報収集決断 1 集客 データ オープンキャンパス参加者へのアンケート 志願データ その他 OC 参加 受験 2 受験率 21 主な分析結果と戦略 約半数に達するネットによる認知 ネット対策の強化 安定して多数の参加者がある高校と少数参加の毎年入れ替わる高校 高校の選別と高校タイプ別アプローチの戦略 学科間で異なる参加者の傾向 ( 参加目的, 主な受験区分等 ) 学科タイプ別戦略 ( 重点開催時期, 内容等 ) オープンキャンパス参加者の早期受験意向早期開催時期参加者の高い受験率 オープンキャンパス時の受験案内 早期開催の強化 参加者来場時刻の集中傾向 開催方式の修正