Microsoft PowerPoint - メキシコ・エネルギー改革概要（2015年2月）

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ときえんの
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1 メキシコエネルギー改革概要 - 日本の供給源多様化に向けて年 2 月在メキシコ日本国大使館参考本資料の最新版は在メキシコ日本国大使館ホームページメキシコの投資機会はこちら ( トップページにリンク ) に掲載し随時更新しています URL はまた同ホームページ内にメキシコインフラ市場概要 ( 天然ガスパイプラインプロジェクト ) メキシコインフラ市場概要 ( 発電プロジェクト ) メキシコ経済自動車産業概観及び対墨日系企業投資案件リスト (2011 年 6 月から直近までの投資情報をリスト化 ) も掲載しています利用上の注意本資料は企業支援を目的とし作成時点で把握し得る限りの正確な情報の掲載に努めておりますが資料中の情報に基づく判断行為によって発生した一切の損失損害に対しては責任を負いかねますのでご了承ください

2 外資参入禁止と財政懸念外資参入禁止により大水深開発の着手が遅れ 2004 年よりメキシコの原油生産は急落国家歳入の 33% を支える石油関連収入維持に大きな懸念 ( 2014 年, 油価 85.0 トル / ハレル ) メキシコの原油生産量埋蔵量推移国家歳入構造の推移 ( 石油 / 非石油の内訳 ) 1999 年 3 月埋蔵量再評価の結果半減を公表 2004 年原油生産が減退に転じる 2013 年 12 月憲法改正に成功外資参入解禁兆ペソ (2003 年実質価格 ) % 50% 万ハレル / 日 ( 万 BD) 石油生産量 % も急落 10 億ハレル % 40% 33% 30% 石油埋蔵量 % 10% 原油生産量 ( 左軸 ) 原油埋蔵量 ( 右軸 ) 出典 BP 統計 2014 出典 JOGMEC 石油天然ガスレビュー Vol43 No e 石油関連非石油関連石油関連収入が歳入に占める割合 0% 出典下院 HP 2

歴史的憲法改正 2013 年 12 月の歴史的憲法改正によって石油ガス上流への外資参入を解禁メキシコ湾米側は

ラウンド 1 承認鉱区 (PEMEX との JV 義務有り ) 1938 年の石油産業国有化とメキシコ石油公社

外資を含む民間企業へ開放 3500 以上の洋上生産設備生産量現状 125 万 BD(2013) 最大 156 万

3 歴史的憲法改正 2013 年 12 月の歴史的憲法改正によって石油ガス上流への外資参入を解禁メキシコ湾米側は 3500 以上の洋上フラットフォームで開発中もメキシコ側の大水深は手付かずメキシコ側の大水深はこれまで手付かずラウンド 1 承認鉱区 (PEMEX との JV 義務有り ) 1938 年の石油産業国有化とメキシコ石油公社 (PEMEX) の設立 1960 年の民間参入の禁止以降長く国家独占とされていた石油ガス産業を外資を含む民間企業へ開放 3500 以上の洋上生産設備生産量現状 125 万 BD(2013) 最大 156 万 BD(2009) (PEMEX との JV 義務無し ) 開発済未着手出典 : 米国 National Oceanic and Atmospheric Administration 3

400 300 1,153 1,0791,000 手付かずだった大水深開発に着手 General Purpose Agreements MOUs 200 418 395 365 356 314

4 世界の原油生産に与える影響 100 万 BD の生産量増加も期待されるメキシコ湾大水深は中東に比肩する産油地域石油メジャーズ国営石油会社は先を争って PEMEX と協定を締結僅か 1 年で 28 件に達する原油生産量ランキング (2013 年 ) PEMEX が締結した上流関連の協定 (2014 年 11 月 10 日時点 ) 万ハレル / 日 ( 万 500 BD) ,153 1,0791,000 手付かずだった大水深開発に着手 General Purpose Agreements MOUs Collaboration Agreements 0 出典 :BP 統計 2014 石油メジャーズ国営石油会社日本勢出典 : 東京におけるPemex Day 説明会資料 4

5 アジア市場の開拓上流の外資開放に並びメキシコ政府のもう一つの命題はアジアのエネルギー市場開拓最大の輸出先であった米国でシェール革命が起こり同国向け原油輸出量は4 割もの急減さらに米国はメキシコへの原油輸出( 軽質 ) をも図っており 2015 年 1 月に二国間協議を実施原油輸出量の急減メキシコの原油輸出先指数 (2007 年を 100) 万ハレル / 日 ( 万 BD) % 90% 80% % 70% 60% 50% 米国市場の喪失で総輸出量も急落米国向け輸出量が 4 割減アジア市場の開拓が急務 40% 30% 20% 10% 0 0% 総輸出量米国への輸出量 ( 参考 ) 生産量米国向け欧州向けアジア向け輸出の米国依存度出典 BP 統計出典 BP 統計

6 大西洋市場輸送距離コストから太平洋大西洋市場は分離されエネルギー地政学の変容太平洋と大西洋を結ぶエネルギー貿易は従来限定的 ( 輸送距離コストが主要因 ) しかしシェール革命によって北米が産油地域として台頭しアジアへの輸出が視野に原油及び石油製品の主な貿易フロー (2013 年, 百万トン ) クロスボーダー取引は従来は限定的太平洋市場出典 BP 統計

7 北米からアジアへの原油輸出北米の供給過剰からアジアへの輸出圧力が高まり米国は原油輸出解禁を検討中シェール革命に始まる玉突き作用によりメキシコもアジア向け供給国へと転換を図っている北米からアジアへの原油輸出北米原油生産の台頭万ハレル / 日 ( 万 BD) サウジ 1,200 ロシア 1,100 1,000 原油輸出解禁済シェール革命アメリカ欧州アジア原油輸出場解禁を検討中 300 UAE クウェートメキシコ 200 イラク米国はメキシコ 100 からの輸入を抑制アジアへの輸出アジアへの原油輸出実績原油輸出 16.0 万ハレル / 日アシア計 12.0 ( 万 BD) (FTA 締結等インド 8.0 の制約無し ) 既存の原油パイプラインサリナクルス港 4.0 シンカホール中国 0.0 日本平洋市圧力が増加太出典 BP 統計 2014 イランシェール革命中国カナダ 400

8 北米からアジアへの天然ガス輸出天然ガスも同様の構図北米の供給過剰から米国においてアジアへの輸出解禁が進むメキシコも地理的優位性を活かしコスト競争力ある LNG 輸出計画を検討中北米からアジアへの天然ガス輸出太平洋市場出典 BP 統計 2014 米国はカナダからの輸入を抑制 LNG 輸出計画 ( メキシコ ) 天然ガスパイプライン LNG 輸出基地建設計画サリナクルス港米国はメキシコへの輸出を拡大 LNG 輸出計画 ( 米 ) 最終投資決定済イランカナダノルウェーカタール中国サウジ 10 アルジェリアインドネシア輸出能力を2013 年の3.0Bcf/ 日から 2017 年までに3 倍増 (8.7Bcf/ 日 ) に拡大する国際天然ガスパイプラインを建設 / 入札中メキシコ国家全体の天然ガス消費量は 8.0Bcf/ 日であり (2013 年 ) これを全て賄う量を米国から輸入する計画メキシコの生産量は 5.5Bcf/ 日 (2013 年 ) 0 8 北米天然ガス生産の台頭シェール革命 Bcf/ 日 70 アメリカ 60 ロシア LNG 輸出計画 ( 加 ) 50 40

9 戦略輸送ルートの構築政治的に安定した北米の生産地域としての台頭は日本の供給源多様化に繋がり得るメキシコは大西洋と太平洋を繋ぐ僅か300kmの地峡で戦略インフラを建設拡張する方針それら港湾ハイフライン LNG 基地等の拡充は伝統的な地政学に修正を加える可能性地理的に分割された国際エネルギー市場と戦略輸送ルート日本の原油調達に占める割合 5% 大西洋市場太平洋市場新たな戦略輸送ルートの構築大西洋市場日本の原油調達に占める割合 83% 船舶の大型化運河通航料の節減輸送日数の短縮既存のパナマ運河ルート産油量上位 10 カ国及び主要な大水深 4 地域につき主な生産地域の位置を簡易的に表示 9

10 我が国の取組み 2014 年 7 月に安倍総理が訪墨ペニャニエト大統領と会談し両国首脳の立会いの下で JOGMEC 理事長 PEMEX 総裁が両機関の協力覚書 (MOU) に署名締結 2015 年 1 月に関経済産業大臣政務官が訪墨日本の有する資金高度なプラント等の技術力が改革に貢献できまたメキシコが日本のエネルギー供給源多様化に重要である旨を表明安倍総理の訪墨 2014 年 7 月日日メキシコ首脳会談 JOGMEC-PEMEX 間の覚書締結関政務官の訪墨 2015 年 2 月日太平洋同盟インフラセミナーエネルギー省炭化水素副大臣との会談 10

メキシコ新興国戦略の加速へ日本の技術が活きる石油ガス生産の本格化はこれからしかしメキシコに支店営業拠点を持たない企業も多く改革の好機を逃がすことなく官民連携で取組みの加速が必要これまで 1987 1998 上流開放の機を待ち政府間協力を継続日本輸出入銀行が大西洋と太平洋を連結する原油 LPG パイプライン建設製油所拡張を支援石油公団と PEMEX E&P

11 メキシコ新興国戦略の加速へ日本の技術が活きる石油ガス生産の本格化はこれからしかしメキシコに支店営業拠点を持たない企業も多く改革の好機を逃がすことなく官民連携で取組みの加速が必要これまで上流開放の機を待ち政府間協力を継続日本輸出入銀行が大西洋と太平洋を連結する原油 LPG パイプライン建設製油所拡張を支援石油公団と PEMEX E&P が技術協力包括協定日本輸出入銀行 /JBIC が石油ガス上流開発に関する融資保証を 5 件実施 LNG 受入基地も支援今年 2015 石油公団/JOGMECで共同スタディ10 件を実施研修生 42 名を受入れ 12 月 2014 年 12 月鉱区入札開始昨年 2014 官民でトップセールスミッションが急増 2016~ 7 月安倍総理が民間 CEO34 名と訪墨首脳会談等 2016 月末憲法改正~ JOGMEC JBICがPEMEXと覚書を締結年以 8 月 2014 年 8 月関連法の可決降日本企業による非公開の訪墨が増加 11 月 ( 財 )ICEPミッションで上流を中心に各社が訪墨 ( 財 )JCCPミッションで中流を中心に各社が訪墨 1 月改革の本丸上流鉱区入札の実施関経済産業大臣政務官が訪墨鉱区入札を順次実施予定日本の企業も上流投資に関心生産の本格化幅広いビジネス機会沖合深海での石油ガス開発に着手日本の技術が活きるビジネス機会洋上生産設備 (FPSO,FSO) 関連設備のエンジニアリング LNG 液化施設コンプレッサー計器通信機器等の設備等 11

12 参考資料 12

13 エネルギー改革の時系列 2012 年 12 月 1 日ペニャニエト政権発足 ( エネルギー改革を公約に掲げる ) 2013 年 8 月 12 日連邦政府が憲法改正法案を議会に提出 2013 年 12 月 8 日議会審議開始 ( 与野党調整案が上院に送付される ) 2013 年 12 月 12 日連邦議会 ( 上下院 ) で可決 2013 年 12 月 15 日 17の州議会 ( 全国過半数の州 ) で可決 2013 年 12 月 20 日憲法改正公布式 2014 年 4 月 30 日政府が21の関連法案を議会に提出 2014 年 8 月 6 日 21の関連法可決 2014 年 8 月 11 日 21の関連法公布式 2014 年 10 月 31 日連邦政府が25の規定 ( 政令 ) を官報掲載 ( 公布 ) 2014 年 11 月 3 日 25の規定 ( 政令 ) 公布式 2014 年 12 月 11 日ラウンド 1 入札開始 ( 浅海鉱区の入札公示 ) 13

14 改革速度今後のスケジュール 2012 年 12 月の現政権発足当初から最優先課題と位置付けられ 1 年で歴史的な憲法改正を達成 2013 年 12 月の憲法改正から僅か1 年で 21の関連法案を可決さらに実施規則 ( 政令 ) を整備し政権 2 年目にして半世紀ぶりに外資参入を認める鉱区入札を開始 ( ラウンド1) ラウンド 1 のスケジュール (2014 年 11 月時点 ) 12 月 11 日入札公開 2014 年末以降の油価急落を受け現在スケジュールを修正中数ヶ月幅の遅延が見込まれる 2014 年 2015 年 Farm out 案件浅海入札公開参加登録データルーム落札者決定 Bolontiku, Sinan & Ek 超重質油入札公開参加登録データルーム Ayatsil-Tekel- Utsil Chicontepec & 非在来陸上入札公開入札公開参加登録データルーム参加登録データルーム Rodador, Orgarrio & Cardenas-Mora 大水深入札公開 Kunah-Piklis, Trion & Exlploratus 出典 : エネルギー省資料を参考に作成参加登録データルーム 14

15 中間選挙大統領選挙 1929 年の結党以来 71 年間政権の座にあった現与党 (PRI: 制度的革命党 ) は 2000 年大統領選挙で敗北し 12 年間の在野期間を経て 2012 年 12 月より政権に復帰 1929 年当時は国民革命党 (PNR) 1946 年に現在名称に改定上下両院で過半数議席を下回る与党 PRI は 2015 年 6 月の中間選挙 ( 下院全議席 ) 2018 年夏の大統領上下院選挙に向け国民に経済的恩恵を示すための財源確保が課題与野党の上院下院議席数 (2013 年 6 月現在 ) 与党 ( 中道左派 ) 野党第一党 ( 中道右派 ) 2012 年大統領選挙で勝利し 12 年ぶりに政権に復帰上下院議会で小数第一党 2012 年選挙で敗北 2008 年エネルギー改革を実施上院 128 議席 PRI, 54 与党 PRIと部分連携与党 PRI と連携新同盟党, 1 緑の党, 7 新同盟党, 10 PAN, 38 左派政党市民運動, 1 PRD, 22 労働党, 5 市民運動, 20 下院 PRI, 213 PAN, 114 PRD, 100 労働党, 15 緑の党, 議席 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% PRI 緑の党新同盟党 PAN PRD 市民運動労働党 PRI: 制度的革命党 PAN: 国民行動党 PRD: 民主革命党出典 : 在墨大作成 15

8 日生産物分与契約を追加した与野党調整案をもって議会審議を開始 2013 年 12 月 20 日憲法改正公布式 2014 年 8 月 6 日 21の関連法可決 2014 年 8 月 12 日レフォルマ

16 資源ナショナリズムの克服改革の最大の障害とされた資源ナショナリズムは既に克服され 6 月中間選挙の争点ともなっていない現政権は国民の反応を慎重に見極めながら段階的に改革を前進させることに成功 2012 年 12 月 1 日現政権発足時エネルギー改革を公約するが憲法改正には言及せず 2013 年 8 月 12 日連邦政府は憲法改正法案を議会に提出しかし生産物分与契約は除外 2013 年 12 月 8 日生産物分与契約を追加した与野党調整案をもって議会審議を開始 2013 年 12 月 20 日憲法改正公布式 2014 年 8 月 6 日 21の関連法可決 2014 年 8 月 12 日レフォルマ紙ビジネス版 1 面見出 : 反対運動は無い 8 月 11 日の国立宮殿におけるエネルギー改革関連法公布式典では国立宮殿の周囲に警戒線が設置されたしかし式典の間に抗議行動はただの一つも起こらなかった 16

17 シェール革命のインパクト原油天然ガスそれぞれの生産において米国の躍進は目覚ましいが双方を合算した場合 ( 熱量換算 ) シェール革命の影響は一層顕著となり米国は原油天然ガス生産でロシアを抜き世界一となる見込み ( 石油換算百万トン熱量単位 ) 1,200 原油天然ガス合計での主要 10 カ国の生産量推移ロシア 1,076 1,000 アメリカ 1, シェール革命サウジイランカナダ 332 中国 200 UAE カタールメキシコノルウェー出典 :BP 統計

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Microsoft PowerPoint メキシコ・エネルギー改革概要メキシコエネルギー改革概要 - 改革に挑む新興国経済 - 2014 年 6 月在メキシコ日本国大使館参考本資料の最新版は在メキシコ日本国大使館ホームページ内大使館案内企業関係者の皆様へに掲載し随時更新しています URL は http://www.mx.emb-japan.go.jp/keizai/kigyoukankeisha.htm また同ホームページ内にメキシコインフラ市場概要